JP3036036U - ロールペーパー収納容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 持ち運びが容易で、かつペーパーが汚れるこ
とがない衛生的なロールペーパー収納容器を提供する。 【解決手段】 頂部１０がかまぼこ形の、プラスチック
板からなる箱体であって、その前面板５は頂部端縁９か
ら分かれて前開き可能であり、かつ前記頂部端縁９上に
間隙をもって重なり、ロールペーパー取り出し口を形成
し、両側壁板３，３の内側下部にロールペーパー取付手
段１３を備えている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、主として厨房で使用される紙や不織布等のペーパーをロール状に巻 き取ったロールペーパーの収納容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、ロールペーパーは、例えば図４に示すように、トイレットペーパーの場 合と同様、厨房の壁、冷蔵庫の側壁等に固定されたプラスチック製または金属製 等のオープン式の固定式ホルダー２１等に保持されて使用されている。 即ち、従来の固定式ホルダー２１には、両側板２４にロールペーパー保持用凸 片がそれぞれ設けられ、そのそれぞれの凸片がロールペーパーの筒状芯の両端内 側に入り、ロールペーパーが回転可能に保持されている。また、ホルダー上部に はホルダーの幅を調節する機構２５が設けられ、それによりロールペーパー２２ の装着、取り外し及びロールペーパー幅の寸法に応じて幅の調節を行い、使用に 際してはペーパー２３を所定の長さだけ引き出した後、一方の手でロールペーパ ー２２が回転しないように押さえ、他方の手でミシン目２６でペーパーをカット している。 このタイプのホルダーは、図４に示すように、ホルダー上部に収納箱入りのラ ップフィルムやアルミフォイルまたは両者を保持部３１及び３２に同時に保持す るタイプのものが多い。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

このような従来のホルダーには、ペーパーカッターがついていないため、ペー パー２３をカットする際、ロールペーパー２２が回転して必要以上にペーパーが 長くなるのを防ぎ、かつ、ペーパーをミシン目２６で切り離すために、ロールペ ーパーを手で押さえなければならない。その際、手が汚れていると、ロールペー パーにその汚れが付着するという不都合がある。 さらに、従来のホルダーはオープン式であり、かつ、厨房等、使用される場所 がら、飛散した水道水がかかったり、調味料等の液体や油汚れ等が付着したり、 なにかと非衛生的であり、また、シミ等がついたペーパーは見栄えの点でも悪い 。 また、このような従来のホルダーは固定式であるため、離れている場所でペー パーが必要になったときは、その都度ホルダー固定場所まで行ってペーパーを取 ってこなければならないという不便がある。

【０００４】 本考案は、上記のような従来のロールペーパーを保持するホルダーの問題点を 解決した、コンパクトで持ち運びが可能で且つペーパーが汚れることのない、衛 生的で操作性に優れたロールペーパー収納容器（以下、単に「収納容器」という 。）を提供することを課題とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するため、本考案の収納容器は、請求項１に記載の構成からな り、特に、前面板が頂部端縁から分かれて前に開くことが可能で、閉じたとき前 記頂部端縁上に僅かな間隙をもって重なり、その間隙からペーパーを引き出すこ とができるようになっている。 本考案の収納容器は、その幅がロールペーパーの直径よりやや広めで、長さが ロールペーパーの幅よりやや長めであり、高さが少なくてもロールペーパーの直 径の１．２倍である、プラスチック製の箱体である。また、本考案の収納容器は 、頂部がかまぼこ形をしており、頂部の端縁で、前面板が前開きできるように形 成され、閉じたとき頂部端縁上に一定の間隙と長さに亙って重なり、ペーパー取 り出し口を形成する。 前記前板と重なる頂部端縁は、カットされた残りのペーパーが巻き戻されるの を防ぐため、ロールペーパーの直径の２／３程度まで伸びていることが必要であ る。

【０００６】 本考案の収納容器は、その頂部端縁と前面板が、それぞれの全辺縁に亙り３ｃ ｍ程度の幅で重なり、前面板の上部辺縁部は頂部端縁の上側に位置することが望 ましい。また、本考案の収納容器においては、この重なり部の間隙は１ｍｍ〜４ ｍｍであり、望ましくは２ｍｍ程度の均一な間隙に保つことが実用的であり、こ の間隙を通してペーパーを引き出し、カットして使用する。この間隙により、ペ ーパーが重なり部の両面に接触し、カットされて残ったペーパーが頂部端縁の上 側部と前面板の内側部との摩擦抵抗により収納容器に巻き戻されるのを防止する ことができる。 ロールペーパーは、トイレットペーパーと比較して厚く、適度の引っ張り強度 があるため、カットする際、前面板上部の辺縁部にミシン目を軽く押し当てて引 くか、辺縁部より数ｃｍ引き出し軽く押し当てて引くだけでミシン目部分で容易 にカットでき、実質的にミシン目以外の部分で破れることはない。

【０００７】 さらに、前記前面板は、収納容器の底部前側辺部に蝶番状に取り付けられ、立 ち上がらせて両側壁板前面上部に係着固定される。この係着は、公知の全ての手 段が採用できるが、例えば、前記両側壁板前面上部に、凹状切欠部を設け、前面 板のこの切欠部に対応する位置に凸状係止片を設けることにより行なうと良い。 ロールペーパーの交換は、この係着を解いて前面板を開いた状態で行う。

【０００８】 また、本考案の収納容器は、両側壁板内側下部にロールペーパーを保持するた めの手段を設けることができる。この保持手段は、一端が伸縮性を有する一本の 回転軸タイプのものでも、またロールペーパー保持用の一対の保持板にそれぞれ 保持片が固定され、両保持片はロールペーパーの交換が容易なように特定の方向 にのみ倒れるタイプなど、トイレットペーパーの保持に使用できるものであれば どのようなタイプのものでも利用できる。 このようなロールペーパー保持手段を備えることによって、ロールペーパーの 回転が容易になり、ペーパーが実質的にミシン目以外の箇所で破れることがなく 、ひいてはペーパーの取り出しを円滑に行うことができる。

【０００９】 さらに、本考案の収納容器は、後壁板外面上部または両側壁板外面上部に指先 ２〜４本で引っかけられる程度のオーバーハング式の窪みを設けて持ち運びがで きるようにするとよい。この窪みを設けることにより、片手でも容易に持ち運ぶ ことができ、また、使用場所を選ばず、何処へでも持ち運びが可能となる。 しかし、この持ち運び手段としては、上記の手段以外にも、各側壁板外面上部 に卓上オーブントースターに見られるような取っ手状のものを設けたものでも、 またポータブルラジカセに一般的に使用されている、持ち運びのときだけ立ち上 げて使用するタイプのもでもよい。

【００１０】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施の一形態を添付図面に基づいて具体的に説明する。 図１は、本考案の収納容器の使用状態を表す斜視図であり、図２は、本考案の 収納容器の前面板を開いた状態を表す斜視図であり、図３（ａ）は本考案の収納 容器持ち運び用の窪みを後壁板外面に設けた例を示す斜視図であり、同（ｂ）は 持ち運び用の窪みを両側壁板外面に設けた例を示す斜視図であり、図４は従来の ロールペーパーを保持するホルダーを示す斜視図である。

【００１１】 図１に示されるように、本考案の収納容器１は、頂部１０がかまぼこ形をした 、厚さ２ｍｍ〜５ｍｍのプラスチック製板からなる箱体である。前面板５は、ロ ールペーパーの出し入れが容易にできるように、２つの蝶番６で底板前辺縁１１ 上に開閉自在に取り付けられている。底板４と前面板５の開閉自在の取付けは、 蝶番の他にポリプロピレン製のフィルムまたは薄膜によってもよい。また、前面 板５の開閉構造は、前板と底板が一体成形され、前面板下部に溝を設け、その溝 で折り曲げて開閉を行う構造でも良い。 また、少なくとも前面板５は、容器１中のロールペーパー７の残量が一目で分 かるように、透明であることが望ましい。

【００１２】 図１及び図２から判るように、側壁板３，３は上辺縁部が半円形状をしており 、前面板５と接する面の上部に前面板５を係着固定するための係着手段８を備え ている。係着手段８は、前面板５と接する面の上部に切り欠き部を設け、前記前 面板上部に前記切欠部と嵌合する凸部を設けたものであるが、ペーパーカットの 際にかかる程度の力で係着が解かれることがなく、しかも容易に開閉できる構造 の係着手段であればどのようなタイプのものでも良い。 両側壁板３，３の内側下部には、ロールペーパー７を保持するための一対のロ ールペーパー取付手段１３が設けられている。

【００１３】 本考案の収納容器は、図１及び図２に示されるように、頂部１０がかまぼこ形 で曲面形状に形成されている。頂部１０の端縁９はロールペーパーの直径の２／ ３まで伸びている。頂部端縁９と、また半円形状の側壁板上辺縁１２に適合する 曲面形状をした前面板５とが、それぞれの辺縁部で僅かな間隙を空けて全辺縁に わたって互いに重なり合っている。この重なり部は２ｍｍあり、この間隙から、 ロールペーパー７を引き出し、カットして使用する。 また、本考案の収納容器は、長さ及び奥行きは定格のロールペーパーの長さと 直径ａより多少大きめの寸法であり、高さはロールペーパーの直径ａに対し、１ ．２ａ位であることが望ましい。

【００１４】 本考案の収納容器は、図３（ａ）及び（ｂ）に示すように、後壁板２の外面上 部には指４本が掛かる程度の１つのオーバーハング式の窪み１４、また、両側壁 板３の外面上部に指２〜３本が掛かる程度の、後壁板２外面に設ける窪みと同様 の窪み１５が設けられている。 また、本考案の収納容器は、ペーパーを取り出す際に容器が滑ることがないよ うに容器本体の底部に吸着ゴム、またその置き場所の材質次第では、マグネット 等の固定手段を設けても良いし、底部に穴をあけ、ビス固定可能とすることによ り垂直面に取り付けてもよい。

【００１５】 本考案の収納容器は、成形が容易なＡＢＳ、ＰＳ及び塩ビ等の合成樹脂で作製 され、帯電防止処理を施される。各部は手加工又はインジェクション法によって 製造され、オンライン方式によって組立てられる。

【００１６】

【考案の効果】 本考案によれば、ロールペーパー全体が容器により被覆されているため、ペー パーカットの際、ロールペーパー本体に直接手が触れることがなく、ペーパーに 汚れがつかず、また水や調味料等の液体、油汚れ等の汚れがペーパーに付着する こともなく、その結果、非常に衛生的な状態を保ちながらペーパーを使用できる 。 さらに、本考案の容器は前板が容器本体に蝶番で取り付けられ、前板全体が開 閉するため、ロールペーパーの交換が容易となる。 また、収納容器に持ち運び手段を設けてあるため、持ち運びが容易で任意の場 所で使用できる。 さらには、本体底部４カ所に吸着ゴムを取り付けることにより、ペーパーを取 り出す際に収納容器がズレることがことがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の収納容器の使用状態を示す説明図であ
る。

【図２】本考案の収納容器の前面板を開いた状態の説明
図である。

【図３】（ａ）は、本考案の収納容器の後壁板に設けら
れた収納容器運搬用手段を示す説明図であり、（ｂ）
は、両側壁板に設けられた（ａ）と同様の説明図であ
る。

【図４】従来のペーパーホルダーの使用状態を示す斜視
図である。

【符号の説明】

１・・・収納容器 ２・・・後壁板 ３・・・側壁板 ４・・・底板 ５・・・前面板 ６・・・蝶番 ７・・・ロールペーパー ８・・・係着手段 ９・・・頂部端縁 １０・・・頂部 １１・・・底板前辺縁 １２・・・側壁板上辺縁 １３・・・ロールペーパー取付け手段 １４，１５・・・窪み ２１・・・固定式ホルダー ２２・・・ロールペーパー ２３・・・ペーパー ２４・・・側板 ２５・・・幅を調節する機構 ２６・・・ミシン目 ３１，３２・・・保持部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 頂部がかまぼこ形の、プラスチック板か
   らなる箱体であって、その前面板は頂部端縁から分かれ
   て前開き可能であり、かつ前記頂部端縁上に間隙をもっ
   て重なり、ペーパー取り出し口を形成し、両側壁板の内
   側にロールペーパー取付手段を備えてなることを特徴と
   するロールペーパー収納容器。