JP3036009U - アンテナ支柱の取付装置 - Google Patents

アンテナ支柱の取付装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 風の影響によってアンテナの支柱が回らない
ようにする。 【解決手段】 屋根の棟に設置されているベース板1に
支持筒13を固定する。この支持筒13にアンテナの支柱32
を挿入する。このとき、支柱32に形成する切欠部37が支
持筒13の内面に突設する回止め突起38に係合し、この切
欠部37と回止め突起38の係合によって支持筒13に対して
支柱32が確実に位置決めされる。そして、このように位
置決めした支柱32を支持筒13にねじ込んだ取付ねじ31に
よって固定する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、アンテナの支柱を屋根に取り付けるアンテナ支柱の取付装置に関す る。
【0002】
【考案が解決しようとする技術的課題】
従来、アンテナの支柱を屋根に固定する取付装置として、例えば、実開平5− 91009号公報などで提案されるアンテナ支柱の取付装置は、屋根の棟に対応 して逆V字状に成形した基台にアンテナの支柱を挿入固定する支持筒を一体形成 し、逆V字状の基台を屋根の棟に沿わせて固定することによって、屋根の最も高 い棟にアンテナを固定するように構成している。
【0003】 ところで、この種のアンテナ支柱の取付装置は、アンテナの支柱とこれを固定 する支持筒とをねじ止めしている。つまり、支持筒に形成する複数個のねじ孔に それぞれねじを螺着し、そのねじの先端をアンテナの支柱に押し付けてアンテナ の支柱を固定していた。しかし、単にねじのみでアンテナの支柱を固定した場合 、そのねじによるアンテナの支柱の締め付け力が弱く、強風時に風から受ける抵 抗によってアンテナの支柱が簡単に回転してまう。この結果、アンテナが正しい 方向にセットされず、電波を正確に受信でないという問題があった。
【0004】 本考案は、このような課題を解決しようとするもので、アンテナの支柱とこれ を固定する支持筒とを回り止め状態で固定できるアンテナ支柱の取付装置を提供 することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の考案は、屋根の棟に取り付けるベース板を設け、このベース板に一 体形成した取付座に支持筒を固定するとともに、該支持筒にアンテナ支柱をねじ 止めするアンテナ支柱の取付用装置において、前記支持筒の内周面に回止め突起 を突設し、アンテナ支柱の下端側には、その回止め突起と係合する切欠部を形成 したものである。
【0006】 上記構成によれば、アンテナの支柱を屋根の棟に取り付けた支持筒に挿入する と、支柱に形成する切欠部に支持筒の内面に突設する回止め突起が係合し、この 切欠部と回止め突起の係合によって支持筒に対して支柱が確実に位置決めされる 。
【0007】 請求項2の考案は、屋根の傾斜面に敷設する屋根瓦と互換性を有して該屋根瓦 と共に屋根面に敷設するベース板を設け、このベース板に一体形成した取付座に 支持筒を固定するとともに、該支持筒にアンテナ支柱をねじ止めするアンテナ支 柱の取付用装置において、前記支持筒の内周面に回止め突起を突設し、アンテナ 支柱の下端側には、その回止め突起と係合する切欠部を形成したものである。
【0008】 上記構成によれば、アンテナの支柱を屋根の傾斜面に取り付けた支持筒に挿入 すると、支柱に形成する切欠部が支持筒の内面に突設する回止め突起に係合し、 この切欠部と回止め突起の係合によって支持筒に対して支柱が確実に位置決めさ れる。また、アンテナの支柱を取り付けるベース板が屋根の傾斜面に敷設する屋 根瓦と互換性を有するため、屋根面の任意位置にアンテナを固定する支持筒を設 置できるから、アンテナの位置を自由に設定できる。
【0009】 請求項3の考案は、前記請求項1又は2記載のアンテナ支柱の取付装置におい て、前記切欠部を前記逆V字状に成形したものである。
【0010】 ここで、切欠部を逆V字状に形成することは、切欠部の下端を広げることにな るから、切欠部の内部に支持筒に突設した回止め突起を誘い込むことができ、支 柱の取り付け作業が容易となる。
【0011】 請求項4の考案は、前記請求項1又は2記載のアンテナ支柱の取付装置におい て、前記ベース板と支持筒とを耐蝕性の良好な軽金属製材料で成形したものであ る。
【0012】 上記構成によれば、ベース板と支持筒とが軽量化され、取付作業時の取扱が容 易である。また、割れなどの破損もなく、耐久性、耐候性に優れる。
【0013】
【実施例】
以下、本考案の実施例を添付図面を参照して説明する。
【0014】 図1ないし図5は本考案の第1実施例を示し、同図において、1はアンテナの 支柱を取り付けるベース板であり、屋根2の棟に設置されている。なお、本実施 例ではトタン葺き屋根2の棟にアンテナを取り付け場合を示し、前記ベース板1 は、屋根2の棟に固定できるよう、例えばアルミニュームなどの軽金属製材料に よって屋根2の棟部分に沿うように逆V字状に形成され、このベース板1の頂部 ほぼ中央に後述する支柱取付筒を固定するため、矩形枠型に形成した環状の周壁 部3からなる取付座4を突設している。そして前記周壁部3は、その外周縁に一 段低い段差部5を形成をするとともに、各コーナー部分にはねじ孔3Aが形成さ れ、さらに対向する周壁部3に水抜孔3Bを形成している。また、周壁部3の内 面側には、アンテナケーブルCを通す楕円形状の挿通孔6と後述するねじ杆の貫 通孔6Aとが設けられ、これら挿通孔6とねじ杆の貫通孔6Aの周縁から前記ベ ース板1の表面側に突出する筒部7,8をそれぞれ形成している。なお、前記挿 通孔6と貫通孔6Aとは相互に近接して設けられ、これら挿通孔6と貫通孔6A から突設する前記筒部7,8は中央部分で繋がって一体的に形成されている。ま た、各筒部7,8は前記周壁部3より低く形成され、しかも、前記挿通孔6から 突設した筒部7が貫通孔6Aから突設した筒部8より高く形成されている。
【0015】 10は周壁部3に固定する支柱取付筒であり、前記ベース板1と同様、アルミニ ュームなどの金属製材料によって成形され、前記周壁部3に締付ボルト11によっ て固定される基台部12と、この基台部12に立設された支持筒13とを有している。 また、支持筒13は、下部に向かうにしたがって拡径に広がるよう、下端部に漏斗 状に広がったテーパ部14を形成するとともに、前記基台部12の下端周縁部には前 記周壁部3の外周縁に形成する段差部5に嵌合する環状の突部14Aが突設されて いる。
【0016】 15は前記ベース板1を屋根2の棟に固定するねじ杆であり、下部にこのねじ杆 15よりやや太い軸部16が一体的に連結され、その軸部16の下端部に形成する溝部 17にピン18によって平板状の押え杆19が回動可能に軸支されている。この押え杆 19は、前記軸部16の径と概ね同幅に形成され、側部には溝部17の縁部に突き当た って押え杆19の回転を規制するストッパー突起20を設けている。また、溝部17の 上部側には前記押え杆19と当接し、該押え杆19を軸部16から突出するように付勢 するトーションばね21が固定されている。
【0017】 そして、ベース板1を敷設する前記屋根2の棟部分には、前記基台部12で閉塞 される程度の開口部24が設けられ、また、屋根2の裏面側に架設する棟木25には 前記ねじ杆15の軸部16を通す孔26を形成している。
【0018】 30は前記支持筒13の上部及び下部寄りに形成するねじ孔であり、このねじ孔30 に取付ねじ31を締め付けアンテナの支柱32を固定する。33は前記ねじ杆15にねじ 込んでベース板1を固定するナット、34はスプリングワッシャ、35は座金、36は 前記ベース板1の裏面周縁には貼着したゴムやスポンジあるいはエラストマなど の軟質材料からなる防水用パッキンである。また、37は前記アンテナの支柱32の 下端部に形成する切欠部であり、下端側に向かうにしたがって次第に広がる逆V 字に形成され、この切欠部37に対応して前記支持筒13の内面側には、切欠部37と 係合する回止め突起38が支持筒13の中心に向かって突設されている。
【0019】 上記構成において、本考案のアンテナの取付手順について説明する。まず、屋 根2にアンテナを固定するベース板1を設置する前に、屋根2の棟部分に開口部 24を形成するとともに、棟木25に孔26を形成する。そして、棟木25の孔26にねじ 杆15を通して屋根2の裏面側に架設する棟木25にねじ杆15を固定する。このねじ 杆15の取付けに際し、図5で示すように、棟木25に孔26にねじ杆15を挿入する前 にねじ杆15に軸支する押え杆19を垂直方向に回転させ、押え杆19をトーションば ね21に抗して溝部17内に押し込んだ状態で棟木25の孔26にねじ杆15の軸部16を挿 入し、孔26の下端から押え杆19を突出させる位置までねじ杆15を押し込むことに よって、押え杆19をトーションばね21によって復帰させ、この復帰した押え杆19 をねじ杆15に対して直交方向に回転させることによって棟木25にねじ杆15を抜け 止状態で取付ける。この時、棟木25から上方側に突出したねじ杆15は、屋根2の 開口部24から突出し、そのねじ杆15に座金35,スプリングワッシャ34を介してナ ット33をねじ込むことによって棟木25にねじ杆15を固定する。そして、ねじ杆15 の先端側にベース板1の裏面に当接させる調整用ナット33をねじ込んだ後、予め 屋根裏のアンテナケーブルCをベース板1の挿通孔6から外部に引き回してから 、ベース板1の貫通孔6Aにねじ杆15を通して屋根2の開口部24をベース板1で 塞ぐ。そして、貫通孔6Aから突出したねじ杆15に座金35,スプリングワッシャ 34を介してナット33をねじ込んで屋根2の棟にベース板1を固定する。この時、 ベース板1の貫通孔6Aの裏面周縁部分が座金35を介して前記調整用のナット33 に突き当たり、前記固定用ナット33の締め過ぎによるベース板1の変形を防止で き、また、屋根2の棟にベース板1に固定すると、ベース板1の裏面周縁に貼着 した防水用パッキン36が屋根2に密着するから、ベース板1を気密に取付固定で きる。こうして、屋根2の棟にベース板1に固定した後、アンテナケーブルCを 支持筒13に通して外部に引き出した状態でベース板1の周壁部3に支柱取付筒10 の基台部12を被せると、基台部12の下端周縁部に形成する突部14Aがベース板1 の周壁部3に形成する段差部5に嵌合し、ベース板1の周壁部3に形成するねじ 孔3Aに締付ボルト11をねじ込んで支柱取付筒10の基台部12とを固定することに よって周壁部3を気密に密閉できる。このようにしてベース板1と支柱取付筒10 とを組付固定し、支持筒13から引き出したアンテナケーブルCをアンテナの支柱 32に通して支持筒13に支柱32を挿入する。このとき、支柱32に形成する切欠部37 が支持筒13の内面に突設する回止め突起38に係合し、この切欠部37と回止め突起 38の係合によって支持筒13に対して支柱32が確実に位置決めされる。そして、こ のように位置決めした支柱32を支持筒13のねじ孔30にねじ込んだ取付ねじ31によ って固定する。この後、支柱32内に挿入したアンテナケーブルCを外部に引き出 し、これをアンテナに接続してアンテナの取付作業が完了する。
【0020】 以上のように構成される本実施例においては、支柱32の下端に切欠部37を形成 し、この切欠部37を支持筒13の内面に突設した回止め突起38に係合させて支柱32 を回り止め状態で固定することによって、風などの影響によって支柱32が回転す るなどの変動を防止することができ、支柱32を確実に固定できる。このため、ア ンテナを電波を正確に受信できる方向に向けて固定できる。しかも、支柱32の下 端に形成する切欠部37を逆V字状に形成することによって、切欠部37の内部に支 持筒13に突設した回止め突起38を誘い込むことができ、支柱32の取り付け作業も 迅速かつ容易に行うことができる。また、ベース板1に形成する取付座4を環状 の周壁部3によって構成し、この周壁部3を支柱取付筒10の基台部12で塞ぐこと によって、周壁部3の内部が密閉され、しかも、本実施例では、基台部12の下端 周縁部に形成する突部14Aがベース板1の周壁部3に形成する段差部5に嵌合し 、基台部12と周壁部3の隙間から浸入する雨水を確実に遮断できる。また、仮に 支柱32とこの支柱32を固定する支持筒13との隙間から伝って周壁部3の内部に雨 水が浸入したとしても、挿通孔6と貫通孔6Aの周縁から筒部7,8を突設する ことにより、周壁部3の内部に浸入した雨水は周壁部3の底部に溜まり、周壁部 3の水抜き孔3Bから外部に排水されるから、挿通孔6から屋根裏側へ雨水が漏 れる心配はない。しかも、ベース板1及びアンテナの支柱32を支える支柱取付筒 10をアルミニューム等の軽金属材料で一体成形したから、軽量で作業時の取扱も 容易であるとともに、割れなどの破損もなく、耐久性、耐候性にも優れる。
【0021】 図6は本考案の第2実施例を示し、前記第1実施例と同一機能を有する部分に は同一符号を付し、重複する部分の説明を省略して説明する。
【0022】 この例では、瓦葺き屋根の棟にアンテナを設置する場合を示し、ベース板40を 棟に敷設する棟瓦と同一形状に形成している以外、他の構成は前記第1実施例と 共通する。すなわち、本実施例においては、ベース板40を概ね逆U字状に形成し 、このベース板40の一端縁に段差状の径小部41を形成するとともに、ベース板15 の頂部中央に支柱取付筒10を取り付ける周壁部3を一体形成している。
【0023】 このように本実施例では、ベース板40を屋根の棟に敷設する逆U字状の棟瓦 (図示せず)とほぼ同一形状に形成することによって、棟瓦とベース板40とが互 換性を有し、屋根の棟に敷設する棟瓦とベース板40とを連続させて屋根の棟にベ ース板40を違和感なく固定することができる。なお、この棟瓦とベース板40の連 結に際しては、隣接する棟瓦の段差部にベース板40を一端縁を重ね合わせて、そ のベース板40の他端縁に形成する径小部41に隣接する棟瓦の重ね合わせるように してベース板40と棟瓦を順次連続して連結する。
【0024】 したがって本実施例では、前記第1実施例で示すトタン葺き屋根に限らず瓦葺 き屋根の棟にもアンテナを取り付けるベース板40を強固に固定することができ、 また前記第1実施例と同様に、支柱32の下端に切欠部37を形成し、この切欠部37 を支持筒13の内面に突設した回止め突起38に係合させて支柱32を回り止め状態で 固定することによって、風などの影響によって支柱32が回転するなどの変動を防 止することができ、支柱32を確実に固定できる。
【0025】 図7乃至図10は本考案の第3実施例を示し、前記第1実施例と同一機能を有 する部分には同一符号を付し、重複する部分の説明を省略して説明する。
【0026】 本実施例では瓦葺き屋根2の傾斜面にアンテナを取り付け場合を示し、屋根面 に取り付けるベース板50は、屋根2に敷設される桟瓦Kと互換性を持たせるため に、緩やかにS字状に反った波型湾曲状に成形し、このベース板50を屋根に敷設 する桟瓦Kと連続させて屋根の傾斜面に固定している。また、前記第1実施例で は、矩形枠型を成す環状の周壁部3で取付座4を構成した例を示したが、本実施 例では四つの取付ボス部51で取付座4を構成している。すなわち、本実施例では 、各取付ボス部51を基台部12の四隅に位置させてそれぞれ間隔をおいてベース板 50に突設している。そして、各ボス部51に支柱取付筒10を固定した際、前記アン テナケーブルCを通す筒部7を支持筒13の下端部に漏斗状に広がるテーパ部14の 内周面に臨ませて開口させ、該筒部7の開口部をテーパ部14で覆うようにしてい る。なお、本実施例は屋根2の傾斜面にベース板50を固定することから、支持筒 13に固定されるアンテナの支柱32が垂直に立設するように、支持筒13が基台部12 に対して概ね15度傾斜している。また、ベース板50を固定するねじ杆15の下端 部には軸52よって横長な押さ杆55が回動自在に軸支され、その押さ杆55を屋根裏 に平行に設けた二本の垂木56に架け渡してベース板50を固定している。なお、図 中57は屋根2に形成した開口部24を塞ぐ金属製の覆板、58はその覆板57に形成す るねじ杆15を通すための孔、59は覆板孔57に形成するアンテナケーブルCを通す ための孔である。
【0027】 以上のように構成される本実施例においては、屋根2の傾斜面に桟瓦Kとベー ス板50とを連続させてベース板50を違和感なく屋根2の傾斜面に固定することが できる。しかも、ベース板50を桟瓦Kと互換性を有する形状に形成してあるから 、屋根2の傾斜面の任意位置にベース板50を固定でき、アンテナの位置を自由に 設定できるという利点がある。そして、前記第1実施例と同様に、支柱32の下端 に切欠部37を形成し、この切欠部37を支持筒13の内面に突設した回止め突起38に 係合させて支柱32を回り止め状態で固定することによって、風などの影響によっ て支柱32が回転するなどの変動を防止することができ、支柱32を確実に固定でき る。また、本実施例では、アンテナを固定するベース板50が屋根2の傾斜面に固 定することから、支柱取付筒10の取付座52を前記第1実施例のように、ケーブル Cを通す挿通孔6及びねじ杆15を通す貫通孔6Aを取り囲むように、環状に形成 することなく部分的に突設した四つに取付ボス部51で構成してたとしても、各取 付ボス部51の隙間を通って貫通孔6Aと挿通孔6側に雨水が流れても、ベース板 50の傾斜に沿って雨水が排水される。しかも、貫通孔6Aと挿通孔6の周縁から 筒部7,8が突設され、かつそのねじ杆15を通す貫通孔6Aは、座金35を介して ナット33で塞がれ、一方、アンテナCを通す挿通孔6は、その挿通孔6の周縁か ら筒部7が支持筒13の下端部に漏斗状に広がるテーパ部14によって覆われている から、挿通孔6,貫通孔6Aからの屋根裏への雨水の浸入を防止することができ る。したがって、本実施例では、支柱取付筒10を固定する取付座4を必要最小限 の取付ボス51で構成したとしても優れた防水性を発揮できるうえ、ベース板4の 軽量化が可能である。しかも、ベース板1の取り付けは、図10に示すように、屋 根面の外側からねじ杆15を針金aで吊して屋根2の開口部24から押さ杆55を起こ した状態で屋根裏に降下させることによって、押さ杆55が屋根裏において自重に よって横方向に回転して抜け止めされる。
【0028】 以上、本考案の実施例を詳述したが、本考案は前記各実施例に限定されるもの ではなく、本考案の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、ベー ス板に一体形成する取付座を矩形状に形成した例を示したが、取付座の形状は矩 形状に限らず円形に形成してもよく、取付座の形状は適宜設定すればよいもので ある。また、屋根の傾斜面にアンテナを取り付ける例として図7乃至図10に示 す本考案の第3実施例では、ベース板50を緩やかにS字状に反った波型湾曲状に 成形して桟瓦とほぼ同一形状に成形した例を示したが、図11に示す本考案の第4 実施例のように、平瓦と互換性を持たせるためにベース板板70をほぼ平板状に成 形してもよく、ベース板の形状なども適宜設定すればよい。
【0029】
【考案の効果】
請求項1の考案によれば、屋根の棟に取り付けるベース板を設け、このベース 板に一体形成した取付座に支持筒を固定するとともに、該支持筒にアンテナ支柱 をねじ止めするアンテナ支柱の取付用装置において、前記支持筒の内周面に回止 め突起を突設し、アンテナ支柱の下端側には、その回止め突起と係合する切欠部 を形成したものであるから、支柱に形成する切欠部に支持筒の内面に突設する回 止め突起が係合し、この切欠部と回止め突起の係合によって支持筒に対して支柱 を確実に位置決めできるため、風などの影響によって支柱が回転するなどの変動 を防止することができる。
【0030】 請求項2の考案によれば、屋根の傾斜面に敷設する屋根瓦と互換性を有して該 屋根瓦と共に屋根面に敷設するベース板を設け、このベース板に一体形成した取 付座に支持筒を固定するとともに、該支持筒にアンテナ支柱をねじ止めするアン テナ支柱の取付用装置において、前記支持筒の内周面に回止め突起を突設し、ア ンテナ支柱の下端側には、その回止め突起と係合する切欠部を形成したものであ るから、アンテナを屋根面の任意の位置に固定できるとともに、風などの影響に よって支柱が回転するなどの変動を防止することができる。
【0031】 請求項3の考案は、前記請求項1又は2記載のアンテナ支柱の取付装置におい て、前記切欠部を前記逆V字状に成形したものであるから、切欠部の内部に支持 筒に突設した回止め突起を誘い込むことができ、支柱の取り付け作業を容易に行 うことができる。
【0032】 請求項4の考案は、前記請求項1又は2記載のアンテナ支柱の取付装置におい て、前記ベース板と支持筒とを耐蝕性の良好な軽金属製材料で成形したものであ るから、軽量でアンテナの取付作業に際して取扱も容易であるとともに、割れな どの破損もなく、耐久性、耐候性に優れたアンテナ支柱の取付装置を提供するこ とができる。
【提出日】平成8年11月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】 【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、アンテナの支柱を屋根に取り付けるアンテナ支柱の取付装置に関す る。
【0002】
【考案が解決しようとする技術的課題】
従来、アンテナの支柱を屋根に固定する取付装置として、例えば、実開平5− 91009号公報などで提案されるアンテナ支柱の取付装置は、屋根の棟に対応 して逆V字状に成形した基台にアンテナの支柱を挿入固定する支持筒を一体形成 し、逆V字状の基台を屋根の棟に沿わせて固定することによって、屋根の最も高 い棟にアンテナを固定するように構成している。
【0003】 ところで、この種のアンテナ支柱の取付装置は、アンテナの支柱とこれを固定 する支持筒とをねじ止めしている。つまり、支持筒に形成する複数個のねじ孔に それぞれねじを螺着し、そのねじの先端をアンテナの支柱に押し付けてアンテナ の支柱を固定していた。しかし、単にねじのみでアンテナの支柱を固定した場合 、そのねじによるアンテナの支柱の締め付け力が弱く、強風時に風から受ける抵 抗によってアンテナの支柱が簡単に回転してまう。この結果、アンテナが正しい 方向にセットされず、電波を正確に受信でないという問題があった。
【0004】 本考案は、このような課題を解決しようとするもので、アンテナの支柱とこれ を固定する支持筒とを回り止め状態で固定できるアンテナ支柱の取付装置を提供 することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の考案は、屋根の棟に取り付けるベース板を設け、このベース板に一 体形成した取付座に支持筒を固定するとともに、該支持筒にアンテナ支柱をねじ 止めするアンテナ支柱の取付用装置において、前記支持筒の内周面に回止め突起 を突設し、アンテナ支柱の下端側には、その回止め突起と係合する切欠部を形成 したものである。
【0006】 上記構成によれば、アンテナの支柱を屋根の棟に取り付けた支持筒に挿入する と、支柱に形成する切欠部に支持筒の内面に突設する回止め突起が係合し、この 切欠部と回止め突起の係合によって支持筒に対して支柱が確実に位置決めされる 。
【0007】 請求項2の考案は、屋根の傾斜面に敷設する屋根瓦と互換性を有して該屋根瓦 と共に屋根面に敷設するベース板を設け、このベース板に一体形成した取付座に 支持筒を固定するとともに、該支持筒にアンテナ支柱をねじ止めするアンテナ支 柱の取付用装置において、前記支持筒の内周面に回止め突起を突設し、アンテナ 支柱の下端側には、その回止め突起と係合する切欠部を形成したものである。
【0008】 上記構成によれば、アンテナの支柱を屋根の傾斜面に取り付けた支持筒に挿入 すると、支柱に形成する切欠部が支持筒の内面に突設する回止め突起に係合し、 この切欠部と回止め突起の係合によって支持筒に対して支柱が確実に位置決めさ れる。また、アンテナの支柱を取り付けるベース板が屋根の傾斜面に敷設する屋 根瓦と互換性を有するため、屋根面の任意位置にアンテナを固定する支持筒を設 置できるから、アンテナの位置を自由に設定できる。
【0009】 請求項3の考案は、前記請求項1又は2記載のアンテナ支柱の取付装置におい て、前記切欠部を逆V字状に成形したものである。
【0010】 ここで、切欠部を逆V字状に形成することは、切欠部の下端を広げることにな るから、切欠部の内部に支持筒に突設した回止め突起を誘い込むことができ、支 柱の取り付け作業が容易となる。
【0011】 請求項4の考案は、前記請求項1又は2記載のアンテナ支柱の取付装置におい て、前記ベース板と支持筒とを耐蝕性の良好な軽金属製材料で成形したものであ る。
【0012】 上記構成によれば、ベース板と支持筒とが軽量化され、取付作業時の取扱が容 易である。また、割れなどの破損もなく、耐久性、耐候性に優れる。
【0013】
【実施例】
以下、本考案の実施例を添付図面を参照して説明する。
【0014】 図1ないし図5は本考案の第1実施例を示し、同図において、1はアンテナの 支柱を取り付けるベース板であり、屋根2の棟に設置されている。なお、本実施 例ではトタン葺き屋根2の棟にアンテナを取り付け場合を示し、前記ベース板1 は、屋根2の棟に固定できるよう、例えばアルミニュームなどの軽金属製材料に よって屋根2の棟部分に沿うように逆V字状に形成され、このベース板1の頂部 ほぼ中央に後述する支柱取付筒を固定するため、矩形枠型に形成した環状の周壁 部3からなる取付座4を突設している。そして前記周壁部3は、その外周縁に一 段低い段差部5を形成をするとともに、各コーナー部分にはねじ孔3Aが形成さ れ、さらに対向する周壁部3に水抜孔3Bを形成している。また、周壁部3の内 面側には、アンテナケーブルCを通す楕円形状の挿通孔6と後述するねじ杆の貫 通孔6Aとが設けられ、これら挿通孔6とねじ杆の貫通孔6Aの周縁から前記ベ ース板1の表面側に突出する筒部7,8をそれぞれ形成している。なお、前記挿 通孔6と貫通孔6Aとは相互に近接して設けられ、これら挿通孔6と貫通孔6A から突設する前記筒部7,8は中央部分で繋がって一体的に形成されている。ま た、各筒部7,8は前記周壁部3より低く形成され、しかも、前記挿通孔6から 突設した筒部7が貫通孔6Aから突設した筒部8より高く形成されている。
【0015】 10は周壁部3に固定する支柱取付筒であり、前記ベース板1と同様、アルミニ ュームなどの金属製材料によって成形され、前記周壁部3に締付ボルト11によっ て固定される基台部12と、この基台部12に立設された支持筒13とを有している。 また、支持筒13は、下部に向かうにしたがって拡径に広がるよう、下端部に漏斗 状に広がったテーパ部14を形成するとともに、前記基台部12の下端周縁部には前 記周壁部3の外周縁に形成する段差部5に嵌合する環状の突部14Aが突設されて いる。
【0016】 15は前記ベース板1を屋根2の棟に固定するねじ杆であり、下部にこのねじ杆 15よりやや太い軸部16が一体的に連結され、その軸部16の下端部に形成する溝部 17にピン18によって平板状の押え杆19が回動可能に軸支されている。この押え杆 19は、前記軸部16の径と概ね同幅に形成され、側部には溝部17の縁部に突き当た って押え杆19の回転を規制するストッパー突起20を設けている。また、溝部17の 上部側には前記押え杆19と当接し、該押え杆19を軸部16から突出するように付勢 するトーションばね21が固定されている。
【0017】 そして、ベース板1を敷設する前記屋根2の棟部分には、前記基台部12で閉塞 される程度の開口部24が設けられ、また、屋根2の裏面側に架設する棟木25には 前記ねじ杆15の軸部16を通す孔26を形成している。
【0018】 30は前記支持筒13の上部及び下部寄りに形成するねじ孔であり、このねじ孔30 に取付ねじ31を締め付けアンテナの支柱32を固定する。33は前記ねじ杆15にねじ 込んでベース板1を固定するナット、34はスプリングワッシャ、35は座金、36は 前記ベース板1の裏面周縁には貼着したゴムやスポンジあるいはエラストマなど の軟質材料からなる防水用パッキンである。また、37は前記アンテナの支柱32の 下端部に形成する切欠部であり、下端側に向かうにしたがって次第に広がる逆V 字に形成され、この切欠部37に対応して前記支持筒13の内面側には、切欠部37と 係合する回止め突起38が支持筒13の中心に向かって突設されている。
【0019】 上記構成において、本考案のアンテナの取付手順について説明する。まず、屋 根2にアンテナを固定するベース板1を設置する前に、屋根2の棟部分に開口部 24を形成するとともに、棟木25に孔26を形成する。そして、棟木25の孔26にねじ 杆15を通して屋根2の裏面側に架設する棟木25にねじ杆15を固定する。このねじ 杆15の取付けに際し、図5で示すように、棟木25に孔26にねじ杆15を挿入する前 にねじ杆15に軸支する押え杆19を垂直方向に回転させ、押え杆19をトーションば ね21に抗して溝部17内に押し込んだ状態で棟木25の孔26にねじ杆15の軸部16を挿 入し、孔26の下端から押え杆19を突出させる位置までねじ杆15を押し込むことに よって、押え杆19をトーションばね21によって復帰させ、この復帰した押え杆19 をねじ杆15に対して直交方向に回転させることによって棟木25にねじ杆15を抜け 止状態で取付ける。この時、棟木25から上方側に突出したねじ杆15は、屋根2の 開口部24から突出し、そのねじ杆15に座金35,スプリングワッシャ34を介してナ ット33をねじ込むことによって棟木25にねじ杆15を固定する。そして、ねじ杆15 の先端側にベース板1の裏面に当接させる調整用ナット33をねじ込んだ後、予め 屋根裏のアンテナケーブルCをベース板1の挿通孔6から外部に引き回してから 、ベース板1の貫通孔6Aにねじ杆15を通して屋根2の開口部24をベース板1で 塞ぐ。そして、貫通孔6Aから突出したねじ杆15に座金35,スプリングワッシャ 34を介してナット33をねじ込んで屋根2の棟にベース板1を固定する。この時、 ベース板1の貫通孔6Aの裏面周縁部分が座金35を介して前記調整用のナット33 に突き当たり、前記固定用ナット33の締め過ぎによるベース板1の変形を防止で き、また、屋根2の棟にベース板1に固定すると、ベース板1の裏面周縁に貼着 した防水用パッキン36が屋根2に密着するから、ベース板1を気密に取付固定で きる。こうして、屋根2の棟にベース板1に固定した後、アンテナケーブルCを 支持筒13に通して外部に引き出した状態でベース板1の周壁部3に支柱取付筒10 の基台部12を被せると、基台部12の下端周縁部に形成する突部14Aがベース板1 の周壁部3に形成する段差部5に嵌合し、ベース板1の周壁部3に形成するねじ 孔3Aに締付ボルト11をねじ込んで支柱取付筒10の基台部12とを固定することに よって周壁部3を気密に密閉できる。このようにしてベース板1と支柱取付筒10 とを組付固定し、支持筒13から引き出したアンテナケーブルCをアンテナの支柱 32に通して支持筒13に支柱32を挿入する。このとき、支柱32に形成する切欠部37 が支持筒13の内面に突設する回止め突起38に係合し、この切欠部37と回止め突起 38の係合によって支持筒13に対して支柱32が確実に位置決めされる。そして、こ のように位置決めした支柱32を支持筒13のねじ孔30にねじ込んだ取付ねじ31によ って固定する。この後、支柱32内に挿入したアンテナケーブルCを外部に引き出 し、これをアンテナに接続してアンテナの取付作業が完了する。
【0020】 以上のように構成される本実施例においては、支柱32の下端に切欠部37を形成 し、この切欠部37を支持筒13の内面に突設した回止め突起38に係合させて支柱32 を回り止め状態で固定することによって、風などの影響によって支柱32が回転す るなどの変動を防止することができ、支柱32を確実に固定できる。このため、ア ンテナを電波を正確に受信できる方向に向けて固定できる。しかも、支柱32の下 端に形成する切欠部37を逆V字状に形成することによって、切欠部37の内部に支 持筒13に突設した回止め突起38を誘い込むことができ、支柱32の取り付け作業も 迅速かつ容易に行うことができる。また、ベース板1に形成する取付座4を環状 の周壁部3によって構成し、この周壁部3を支柱取付筒10の基台部12で塞ぐこと によって、周壁部3の内部が密閉され、しかも、本実施例では、基台部12の下端 周縁部に形成する突部14Aがベース板1の周壁部3に形成する段差部5に嵌合し 、基台部12と周壁部3の隙間から浸入する雨水を確実に遮断できる。また、仮に 支柱32とこの支柱32を固定する支持筒13との隙間から伝って周壁部3の内部に雨 水が浸入したとしても、挿通孔6と貫通孔6Aの周縁から筒部7,8を突設する ことにより、周壁部3の内部に浸入した雨水は周壁部3の底部に溜まり、周壁部 3の水抜き孔3Bから外部に排水されるから、挿通孔6から屋根裏側へ雨水が漏 れる心配はない。しかも、ベース板1及びアンテナの支柱32を支える支柱取付筒 10をアルミニューム等の軽金属材料で一体成形したから、軽量で作業時の取扱も 容易であるとともに、割れなどの破損もなく、耐久性、耐候性にも優れる。
【0021】 図6は本考案の第2実施例を示し、前記第1実施例と同一機能を有する部分に は同一符号を付し、重複する部分の説明を省略して説明する。
【0022】 この例では、瓦葺き屋根の棟にアンテナを設置する場合を示し、ベース板40を 棟に敷設する棟瓦と同一形状に形成している以外、他の構成は前記第1実施例と 共通する。すなわち、本実施例においては、ベース板40を概ね逆U字状に形成し 、このベース板40の一端縁に段差状の径小部41を形成するとともに、ベース板15 の頂部中央に支柱取付筒10を取り付ける周壁部3を一体形成している。
【0023】 このように本実施例では、ベース板40を屋根の棟に敷設する逆U字状の棟瓦 (図示せず)とほぼ同一形状に形成することによって、棟瓦とベース板40とが互 換性を有し、屋根の棟に敷設する棟瓦とベース板40とを連続させて屋根の棟にベ ース板40を違和感なく固定することができる。なお、この棟瓦とベース板40の連 結に際しては、隣接する棟瓦の段差部にベース板40を一端縁を重ね合わせて、そ のベース板40の他端縁に形成する径小部41に隣接する棟瓦の重ね合わせるように してベース板40と棟瓦を順次連続して連結する。
【0024】 したがって本実施例では、前記第1実施例で示すトタン葺き屋根に限らず瓦葺 き屋根の棟にもアンテナを取り付けるベース板40を強固に固定することができ、 また前記第1実施例と同様に、支柱32の下端に切欠部37を形成し、この切欠部37 を支持筒13の内面に突設した回止め突起38に係合させて支柱32を回り止め状態で 固定することによって、風などの影響によって支柱32が回転するなどの変動を防 止することができ、支柱32を確実に固定できる。
【0025】 図7乃至図10は本考案の第3実施例を示し、前記第1実施例と同一機能を有 する部分には同一符号を付し、重複する部分の説明を省略して説明する。
【0026】 本実施例では瓦葺き屋根2の傾斜面にアンテナを取り付け場合を示し、屋根面 に取り付けるベース板50は、屋根2に敷設される桟瓦Kと互換性を持たせるため に、緩やかにS字状に反った波型湾曲状に成形し、このベース板50を屋根に敷設 する桟瓦Kと連続させて屋根の傾斜面に固定している。また、前記第1実施例で は、矩形枠型を成す環状の周壁部3で取付座4を構成した例を示したが、本実施 例では四つの取付ボス部51で取付座4を構成している。すなわち、本実施例では 、各取付ボス部51を基台部12の四隅に位置させてそれぞれ間隔をおいてベース板 50に突設している。そして、各ボス部51に支柱取付筒10を固定した際、前記アン テナケーブルCを通す筒部7を支持筒13の下端部に漏斗状に広がるテーパ部14の 内周面に臨ませて開口させ、該筒部7の開口部をテーパ部14で覆うようにしてい る。なお、本実施例は屋根2の傾斜面にベース板50を固定することから、支持筒 13に固定されるアンテナの支柱32が垂直に立設するように、支持筒13が基台部12 に対して概ね15度傾斜している。また、ベース板50を固定するねじ杆15の下端 部には軸52よって横長な押さ杆55が回動自在に軸支され、その押さ杆55を屋根裏 に平行に設けた二本の垂木56に架け渡してベース板50を固定している。なお、図 中57は屋根2に形成した開口部24を塞ぐ金属製の覆板、58はその覆板57に形成す るねじ杆15を通すための孔、59は覆板孔57に形成するアンテナケーブルCを通す ための孔である。
【0027】 以上のように構成される本実施例においては、屋根2の傾斜面に桟瓦Kとベー ス板50とを連続させてベース板50を違和感なく屋根2の傾斜面に固定することが できる。しかも、ベース板50を桟瓦Kと互換性を有する形状に形成してあるから 、屋根2の傾斜面の任意位置にベース板50を固定でき、アンテナの位置を自由に 設定できるという利点がある。そして、前記第1実施例と同様に、支柱32の下端 に切欠部37を形成し、この切欠部37を支持筒13の内面に突設した回止め突起38に 係合させて支柱32を回り止め状態で固定することによって、風などの影響によっ て支柱32が回転するなどの変動を防止することができ、支柱32を確実に固定でき る。また、本実施例では、アンテナを固定するベース板50が屋根2の傾斜面に固 定することから、支柱取付筒10の取付座52を前記第1実施例のように、ケーブル Cを通す挿通孔6及びねじ杆15を通す貫通孔6Aを取り囲むように、環状に形成 することなく部分的に突設した四つに取付ボス部51で構成してたとしても、各取 付ボス部51の隙間を通って貫通孔6Aと挿通孔6側に雨水が流れても、ベース板 50の傾斜に沿って雨水が排水される。しかも、貫通孔6Aと挿通孔6の周縁から 筒部7,8が突設され、かつそのねじ杆15を通す貫通孔6Aは、座金35を介して ナット33で塞がれ、一方、アンテナCを通す挿通孔6は、その挿通孔6の周縁か ら筒部7が支持筒13の下端部に漏斗状に広がるテーパ部14によって覆われている から、挿通孔6,貫通孔6Aからの屋根裏への雨水の浸入を防止することができ る。したがって、本実施例では、支柱取付筒10を固定する取付座4を必要最小限 の取付ボス51で構成したとしても優れた防水性を発揮できるうえ、ベース板4の 軽量化が可能である。しかも、ベース板1の取り付けは、図10に示すように、屋 根面の外側からねじ杆15を針金aで吊して屋根2の開口部24から押さ杆55を起こ した状態で屋根裏に降下させることによって、押さ杆55が屋根裏において自重に よって横方向に回転して抜け止めされる。
【0028】 以上、本考案の実施例を詳述したが、本考案は前記各実施例に限定されるもの ではなく、本考案の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、ベー ス板に一体形成する取付座を矩形状に形成した例を示したが、取付座の形状は矩 形状に限らず円形に形成してもよく、取付座の形状は適宜設定すればよいもので ある。また、屋根の傾斜面にアンテナを取り付ける例として図7乃至図10に示 す本考案の第3実施例では、ベース板50を緩やかにS字状に反った波型湾曲状に 成形して桟瓦とほぼ同一形状に成形した例を示したが、図11に示す本考案の第4 実施例のように、平瓦と互換性を持たせるためにベース板板70をほぼ平板状に成 形してもよく、ベース板の形状なども適宜設定すればよい。
【0029】
【考案の効果】
請求項1の考案によれば、屋根の棟に取り付けるベース板を設け、このベース 板に一体形成した取付座に支持筒を固定するとともに、該支持筒にアンテナ支柱 をねじ止めするアンテナ支柱の取付用装置において、前記支持筒の内周面に回止 め突起を突設し、アンテナ支柱の下端側には、その回止め突起と係合する切欠部 を形成したものであるから、支柱に形成する切欠部に支持筒の内面に突設する回 止め突起が係合し、この切欠部と回止め突起の係合によって支持筒に対して支柱 を確実に位置決めできるため、風などの影響によって支柱が回転するなどの変動 を防止することができる。
【0030】 請求項2の考案によれば、屋根の傾斜面に敷設する屋根瓦と互換性を有して該 屋根瓦と共に屋根面に敷設するベース板を設け、このベース板に一体形成した取 付座に支持筒を固定するとともに、該支持筒にアンテナ支柱をねじ止めするアン テナ支柱の取付用装置において、前記支持筒の内周面に回止め突起を突設し、ア ンテナ支柱の下端側には、その回止め突起と係合する切欠部を形成したものであ るから、アンテナを屋根面の任意の位置に固定できるとともに、風などの影響に よって支柱が回転するなどの変動を防止することができる。
【0031】 請求項3の考案は、前記請求項1又は2記載のアンテナ支柱の取付装置におい て、前記切欠部を逆V字状に成形したものであるから、切欠部の内部に支持筒に 突設した回止め突起を誘い込むことができ、支柱の取り付け作業を容易に行うこ とができる。
【0032】 請求項4の考案は、前記請求項1又は2記載のアンテナ支柱の取付装置におい て、前記ベース板と支持筒とを耐蝕性の良好な軽金属製材料で成形したものであ るから、軽量でアンテナの取付作業に際して取扱も容易であるとともに、割れな どの破損もなく、耐久性、耐候性に優れたアンテナ支柱の取付装置を提供するこ とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例を示すベース板と支柱取付
筒との分解斜視図である。
【図2】本考案の第1実施例を示すベース板を屋根に固
定した状態を示す断面図である。
【図3】本考案の第1実施例を示す図2のA−A線拡大
断面図である。
【図4】本考案の第1実施例を示す図3のB−B線拡大
断面図である。
【図5】本考案の第1実施例を示すねじ杆の動作を表わ
す断面図である。
【図6】本考案の第2実施例を示すベース板と支柱取付
筒との分解斜視図である。
【図7】本考案の第3実施例を示すベース板と支柱取付
筒との分解斜視図である。
【図8】本考案の第3実施例を示すベース板の断面図で
ある。
【図9】本考案の第3実施例を示す要部の拡大断面図で
ある。
【図10】本考案の第3実施例を示すねじ杆の取付状態
を断面図であり、(a)は取付前の状態を示し、(b)
は取付後の状態を示す。
【図11】本考案の第4実施例を示すベース板と支柱取
付筒との分解斜視図である。
【符号の説明】
1,40,50,70 ベース板 2 屋根 4 取付座 12,61 基台部 13 支持筒 37 切欠部 38 回止め突起
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年11月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【考案の名称】 アンテナ支柱の取付装置
【実用新案登録請求の範囲】
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例を示すベース板と支柱取付
筒との分解斜視図である。
【図2】本考案の第1実施例を示すベース板を屋根に固
定した状態を示す断面図である。
【図3】本考案の第1実施例を示す図2のA−A線拡大
断面図である。
【図4】本考案の第1実施例を示す図3のB−B線拡大
断面図である。
【図5】本考案の第1実施例を示すねじ杆の動作を表わ
す断面図である。
【図6】本考案の第2実施例を示すベース板と支柱取付
筒との分解斜視図である。
【図7】本考案の第3実施例を示すベース板と支柱取付
筒との分解斜視図である。
【図8】本考案の第3実施例を示すベース板の断面図で
ある。
【図9】本考案の第3実施例を示す要部の拡大断面図で
ある。
【図10】本考案の第3実施例を示すねじ杆の取付状態
を断面図であり、(a)は取付前の状態を示し、(b)
は取付後の状態を示す。
【図11】本考案の第4実施例を示すベース板と支柱取
付筒との分解斜視図である。
【符号の説明】 1,40,50,70 ベース板 2 屋根 4 取付座 12,61 基台部 13 支持筒 37 切欠部 38 回止め突起

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屋根の棟に取り付けるベース板を設け、
    このベース板に一体形成した取付座に支持筒を固定する
    とともに、該支持筒にアンテナ支柱をねじ止めするアン
    テナ支柱の取付用装置において、前記支持筒の内周面に
    回止め突起を突設し、アンテナ支柱の下端側には、その
    回止め突起と係合する切欠部を形成したことを特徴とす
    るアンテナ支柱の取付装置。
  2. 【請求項2】 屋根の傾斜面に敷設する屋根瓦と互換性
    を有して該屋根瓦と共に屋根面に敷設するベース板を設
    け、このベース板に一体形成した取付座に支持筒を固定
    するとともに、該支持筒にアンテナ支柱をねじ止めする
    アンテナ支柱の取付用装置において、前記支持筒の内周
    面に回止め突起を突設し、アンテナ支柱の下端側には、
    その回止め突起と係合する切欠部を形成したことを特徴
    とするアンテナ支柱の取付装置。
  3. 【請求項3】 前記切欠部を前記逆V字状に成形したこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載のアンテナ支柱の取
    付装置。
  4. 【請求項4】 前記ベース板と前記支持筒とを耐蝕性の
    良好な軽金属製材料で成形したことを特徴とする請求項
    1又は2記載のアンテナ支柱の取付装置。
JP1996007978U 1996-08-09 1996-08-09 アンテナ支柱の取付装置 Expired - Lifetime JP3036009U (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018193809A (ja) * 2017-05-19 2018-12-06 ソーラーフロンティア株式会社 支持体、パネル構造体及び支持体の設置方法

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