JP3035129B2 - ステレオ光学装置 - Google Patents
ステレオ光学装置Info
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Description
内視鏡等に適用され、小さな被写体を良好に立体視する
ための構造に関する。
るためのステレオ光学装置が周知であり、このステレオ
光学装置では、図4に示されるように、被写体1を左右
の所定角度から捉えるために平行配置され、焦点合せが
可能な右側レンズ系2と左側レンズ系3が設けられる。
そして、この左右のレンズ系2,3の後段には、フィル
ムやCCD(Charge Coupled Device )等の撮像部4,
5、或いは直視する場合は接眼レンズが配置される。こ
れによれば、被写体1が上記左右レンズ系2,3にて異
なる角度で捉えられ、この被写体1の像が撮像部4,5
のそれぞれの撮像面に結像することになる。従って、上
記左右レンズ系2,3により得られた像を左右の目で重
ねるようにして見れば、被写体1が立体的な像として観
察できる。
ステレオ光学装置を小さな被写体を撮像する内視鏡等に
用いる場合は、上述のように、左右2系統のレンズ系
2,3及び撮像部4,5を配置すると、内視鏡(スコー
プ)の径が大きくなるという問題があった。内視鏡にお
いては、光学撮像部材が配置された内視鏡自体を狭い体
腔内に挿入することから、患者に対する苦痛を低減する
ために、可能なかぎり細径化を図ることが求められる。
4,5を取り付ける際の構造上の限界から、両レンズ系
2,3の基線長D0 (中心部間の幅)が長くなり、良好
なステレオ像が得られないという問題があった。即ち、
図4に示されるように、通常の被写体1の場合は左右レ
ンズ系2,3により角度θ1 で被写体1を見込めばよい
ことになるが、内視鏡では、奥行数mm〜10mm程度
の小さい被写体6を観察対象としており、この場合も構
成上見込み角度が角度θ1 となり、立体感が不必要に誇
張されてしまうことになる。従って、内視鏡等で立体視
するには、上記左右レンズ系2,3が小さな被写体6に
応じた小さい角度θ2 で被写体6を見込む必要がある。
光分離素子を用いて実質的に左右位置から見込んだ被写
体像光を得ることを提案している。しかし、光学系に入
射する光の中には、特定の物体からの反射光が既に偏光
となるものがあり、この偏光が上記の偏光分離素子へ入
射すると、左右の被写体像光の明るさにアンバランスが
生じ、良好な立体視ができなくなる場合がある。
であり、その目的は、小さな被写体に応じた見込み角度
で、しかも左右の均等な被写体像光により、小さな被写
体を良好に捉えることができるステレオ光学装置を提供
することにある。
に、本発明に係るステレオ光学装置は、被写体からの像
光を入力する円偏光板と、この円偏光板を通過した光を
振動方向が互に垂直となる2つの直線偏光に分離する偏
光分離素子と、この偏光分離素子の後段に配置され、分
離された2つの直線偏光を個別に取り出すための偏光選
択手段と、を含んで構成したことを特徴とする。
/4波長板が配置され、偏光分離素子としてウォラスト
ン型プリズムが直列に2個配置され、偏光選択手段とし
てP偏光とS偏光のいずれかを選択するための液晶シャ
ッタや分配プリズムが配置される。そして、上記円偏光
板では被写体像光が円偏光に変換され、この円偏光に変
換された像光が偏光分離素子でP偏光とS偏光に分離さ
れる。従って、像光の一部が既に偏光していた場合であ
っても、均等な量のP偏光とS偏光が得られることにな
る。また、上記偏光分離素子により被写体像光は所定間
隔をもった2本の像光に分離されることになり、結果的
にこの所定間隔が基線長とされた左右のレンズから被写
体を見込んだときと同じ状態のステレオ像光が得られる
ことになる。その後、このP偏光とS偏光の光束は液晶
シャッタや分配プリズムにていずれかが選択され、この
2つの光束により左右のステレオ像を得ることが可能と
なる。
光学装置を用いた撮像装置を上側から見た構成が示され
ており、図において被写体6を捉える前置レンズ10の
後段に、円偏光板としてλ/4位相板11が配置され
る。このλ/4位相板11は、互に垂直方向に振動する
直線偏光の間に1/4波長の光路差を生じさせる厚さか
らなり、物体から反射された直線偏光を円偏光に変換す
ることができる。このλ/4位相板11の後段には、偏
光分離素子として2個のウォラストン型の偏光プリズム
12,13が配置される。即ち、このウォラストン型の
偏光プリズム12,13の構成は、図2に示されてお
り、複屈折の性質を持つ方解石等が用いられ、この方解
石等をその光学軸と平行の面で切り出して、図示の直角
プリズムA,Bが形成される。そして、この直角プリズ
ムA,Bは、斜面部で上下を反対にしながら接合され
(図のプリズムA,Bは垂直方向にずらせてある)、こ
の直角プリズムA,Bの光学軸が、撮像装置の光軸10
0に対し垂直となるように配置し、この状態で、例えば
一方の直角プリズムAの垂直方向の屈折率が1.658
(n1 )、水平方向の屈折率が1.486(n2 )とな
り、他方の直角プリズムBの垂直方向の屈折率が1.4
86(n2 )、水平方向の屈折率が1.658(n1 )
となるように構成する。なお、この図2の偏光プリズム
12,13は両者とも光軸100に対して同じ向きで配
置される。
プリズム12,13の配置構成及び主光線の軌跡が示さ
れており、実施例では直角プリズムA,Bは、図示の角
度αが45度で形成される。また、前段の偏光プリズム
12の長さ:プリズム間の長さ:後段の偏光プリズム1
3の長さの比が、所定の分離幅(基線長D)を定めるた
めに、2:1:2となるように設定、配置される。この
ような構成によれば、被写体像光200の中の直線偏光
はλ/4位相板により円偏光となって偏光プリズム12
へ出射され、その後に被写体像光200は前段の偏光プ
リズム12の接合部で、実線で示されるP偏光(振動方
向が入射面内の直線偏光)と点線で示されるS偏光(振
動方向がP偏光と垂直になる直線偏光)に分離され、後
段の偏光プリズム13により所定の間隔まで広がったP
偏光とS偏光が光軸100に平行に導かれる。
図3に示されるようにS偏光は光軸100からΔ1 だけ
光学系をシフトさせて観察したのと同等となり、P偏光
は光軸100からΔ2 だけ光学系をシフトさせて観察し
たのと同等となる。従って、このP偏光とS偏光の光束
は、基線長Dだけ離れた左右の位置で被写体6を捉えた
像光となり、このP偏光とS偏光の2つの光束により立
体視が可能となる。なお、上記基線長Dは直角プリズム
A,Bの上記角度αを変えること、或いは偏光プリズム
12,13の大きさ、或いは配置間隔を変えることによ
って、任意に設定できる。これにより、微小な被写体6
に応じた小さな角度(図4のθ2 )で被写体6を捉える
ことが可能となる。
3の後段には、偏光シャッタとしてP偏光用液晶シャッ
タ14及びS偏光用液晶シャッタ15が配置され、この
液晶シャッタ14,15を駆動する液晶シャッタ駆動回
路16が設けられる。これらの液晶シャッタ14,15
は、電圧の印加により複屈折性が生じ、このとき前段の
P偏光用液晶シャッタ14はP偏光を通過させ、後段の
S偏光用液晶シャッタ15は上記P偏光に直交するS偏
光を通過させ、一方印加電圧の解除により全ての光を通
過させるように構成される。
結像レンズ17を介して撮像素子であるCCD18が配
置され、このCCD18の後段に、画像信号を処理しか
つこの画像情報を記憶する画像記録部20が接続され
る。そして、上記液晶CCD駆動回路16、CCD1
8、画像記録部20を制御すると共に、装置全体を制御
する制御回路21が設けられている。
小さな被写体の像光200が、前置レンズ10を介して
円偏光板11へ入射すると、像光200に含まれる直線
偏光は円偏光に変換される。その後、像光200が偏光
プリズム12,13へ入射すると、図3の主光線の軌跡
で示されるように、偏光プリズム12にてP偏光の光束
とS偏光の光束に分離されることになり、上記λ/4位
相板11で円偏光とされた光も、均等にP偏光とS偏光
に分離される。そして、偏光プリズム13では、広がる
ようにして入射したP偏光の光束とS偏光の光束が光軸
100に平行状態となって出射され、これによって基線
長Dの間隔を持った2つの光束が得られることになる。
晶シャッタ駆動回路16のオン、オフ制御によって、互
に直交する状態の偏光面が交互に切換え動作されてお
り、P偏光用液晶シャッタ14がオン、S偏光用液晶シ
ャッタ15がオフのとき、P偏光光束のみが通過し、P
偏光用液晶シャッタ14がオフ、S偏光用液晶シャッタ
15がオンのとき、S偏光光束のみが通過する。このP
偏光及びS偏光の光束は、結像レンズ17を介してCC
D18へ供給され、これによりCCD18の撮像面にP
偏光光束による被写体像と、S偏光光束による被写体像
が交互に結像することになる。
光束とS偏光光束による2つの画像信号は、制御回路2
1の制御によって左右の画像信号として別個に画像処理
され、その後に画像記録部20へ記録される。実施例で
は、P偏光光束により形成された画像信号が左側の画像
信号、S偏光光束により形成された画像信号が右側の画
像信号となる。従って、これらの左右の画像信号に基づ
いて左右の画面等に被写体像を表示し、これを左右の目
で重ねるようにして見れば、被観察体内の像を立体的に
観察することができる。
板11によって特定の物質から反射した直線偏光が一旦
円偏光に変換され、再度直線偏光に変換されるので、均
等な量のP偏光とS偏光が得られ、バランスのとれた明
るさのステレオ画像により良好な立体視が得られること
になる。しかも、偏光プリズム12,13にて左右へ光
束を分離するので、被写体6を見込む角度を小さくでき
る。また、実施例では偏光選択手段として偏光シャッタ
14,15を用い、かつ一つのCCD18にて撮像する
構造としたので、従来使用していた左右2系統のレンズ
系及び撮像部が不要となり、内視鏡の細系化に貢献でき
る利点がある。
ラストン型の偏光プリズム12,13を用いたが、これ
に限らず、他の偏光分離素子を用いることができる。ま
た、偏光選択手段として偏光シャッタ14,15を用い
たが、偏光プリズム等からなる分配プリズムを設け、例
えばこの分配プリズムにより上記P偏光とS偏光を左右
に配置された接眼レンズへ導き、この接眼レンズを介し
てステレオ像を直視観察できるように構成することが可
能である。
直線偏光を円偏光へ変換する円偏光素子と、入射光をP
偏光とS偏光に分離する偏光分離素子と、この2つの直
線偏光を個別に取り出す偏光選択手段を設け、被写体像
光中に含まれる直線偏光を一旦円偏光に変換した後に、
この被写体像光をP偏光とS偏光に分離し、これを左右
の被写体像光としたので、特定物体から反射された直線
偏光による左右像の明るさのアンバランスをなくした上
で、小さな被写体を良好に捉えることができ、誇張され
ない良好な立体感を得ることが可能となる。
した撮像装置の構成を上側から見た図である。
る。
及びP偏光及びS偏光の軌跡(主光線)を示す上面図で
ある。
図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 被写体からの像光を入力する円偏光板
と、この円偏光板を通過した光を振動方向が互に垂直と
なる2つの直線偏光に分離する偏光分離素子と、この偏
光分離素子の後段に配置され、分離された2つの直線偏
光を個別に取り出すための偏光選択手段と、を含んで構
成したステレオ光学装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5205901A JP3035129B2 (ja) | 1993-07-28 | 1993-07-28 | ステレオ光学装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5205901A JP3035129B2 (ja) | 1993-07-28 | 1993-07-28 | ステレオ光学装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0743639A JPH0743639A (ja) | 1995-02-14 |
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ID=16514627
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5205901A Expired - Fee Related JP3035129B2 (ja) | 1993-07-28 | 1993-07-28 | ステレオ光学装置 |
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---|---|---|---|---|
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-
1993
- 1993-07-28 JP JP5205901A patent/JP3035129B2/ja not_active Expired - Fee Related
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