JP2526652B2 - 液晶投射型立体表示装置 - Google Patents

液晶投射型立体表示装置

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JP2526652B2 JP64000723A JP72389A JP2526652B2 JP 2526652 B2 JP2526652 B2 JP 2526652B2 JP 64000723 A JP64000723 A JP 64000723A JP 72389 A JP72389 A JP 72389A JP 2526652 B2 JP2526652 B2 JP 2526652B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、立体感のある表示画像を提供する立体表示
装置、特に液晶表示素子を投射する液晶投射型立体表示
装置に関する。
〔従来の技術〕
近年、画面の迫力や臨場感を演出するために大画面の
立体表示装置が望まれている。これは実現するために、
二台の映写機やCRTプロジェクタ等を用いて立体画像を
発生させ、偏光めがねで観察する立体表示装置が従来数
多く提案されている。中でも、液晶表示素子を使用した
液晶投射型立体表示装置については、特開昭61−174898
号(特公平05−73116号公報)「投射型立体テレビジョ
ン受像機」明細書中に述べられている。
第3図は、かかる従来例を説明するための液晶投射型
立体表示装置の平面図である。
この従来例によれば、液晶投射型立体表示装置は、第
3図に示すように、光源50と、第1の偏光ビームスプリ
ッタ51と、ミラー52,53と、左眼画像用液晶装置54と、
右眼画像用液晶装置55と、第2の偏光ビームスプリッタ
56と、投射レンズ57とから構成され、次のようにしてス
クリーン61上への画像の投影が行われる。
すなわち、光源50から第1の偏光ビームスプリッタ51
に光が投射されると、投射光58は、第1の偏光ビームス
プリッタ51により、第1の偏光光59と第2の偏光光60の
互いに偏光面が直交する光に分離される。第1の偏光光
59はミラー52により光路を変えられた後、左眼画像用液
晶装置54に入射する。左眼画像用液晶装置54は左眼映像
信号に基づき第1の偏光光59を変調する。変調された第
1の偏光光59は、第2の偏光ビームスプリッタ56及び投
射レンズ57を介してスクリーン61に投射される。
また、第2の偏光光60はミラー53により光路を変えら
れた後、右眼画像用液晶装置55に入射する。右眼画像用
液晶装置55は右眼映像信号に基づき第2の偏光光60を変
調する。変調された第2の偏光光60は、第2の偏光ビー
ムスプリッタ56及び投射レンズ57を介してスクリーン61
に投射される。
このようにして、スクリーン61上には、左眼画像用液
晶装置54による画像と右眼画像用液晶装置55による画像
が投影されることとなり、観察者は、偏光めがね62を介
してスクリーン61上の画像を観察することにより、奥行
感のある立体画像を観察できる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、かかる従来例の構成にあっては、実用化にあ
たり、次のような問題がある。
すなわち、一般に、液晶テレビに用いられている直視
型液晶表示素子では、観察者の視野角が広くなるよう
に、液晶の配向方向、並びに偏光子、検光子としての偏
光板を透過する光の偏光方向は、表示画像の上下方向に
対し45度傾斜している。
一方、従来例の構成において、第3図における第1の
偏光ビームスプリッタ51と第2の偏光ビームスプリッタ
56を透過する光の偏光方向は、表示画像の上下方向に対
し平行または垂直である。従って、従来例の構成におい
て、左眼画像用液晶装置54,右眼画像用液晶装置55とし
て前記液晶テレビを用いた場合、すなわち上述の如く表
示画像の上下方向に対し45度傾斜していると、偏光方向
の不整合のため、透過光量は、液晶テレビ透過時に約1/
2に、第2の偏光ビームスプリッタ透過時にさらに約1/2
に減少し、結果として約75%の光量が損失するので、表
示画面の明るさが大幅に暗くなるという問題点があっ
た。
また、偏光方向の整合をとるため、液晶の配向方向並
びに偏光板を透過する光の偏光方向を変更するには、液
晶テレビに製造装置を特別に改造し、新たな製作方法を
用いる必要が生じ、液晶テレビの汎用性が得られないこ
ととなる。
本発明の目的は、簡易な構成で、液晶テレビの製作方
法の変更を必要とせずに、偏光方向の不整合による光量
損失が生じない明るい表示画面が得られる液晶投射型立
体表示装置を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、光源からの光束を偏光方向が互いに直交す
る直線偏光光である二つの光束に分離する第1の偏光ビ
ームスプリッタと、前記二つの光束のいずれか一方を右
眼用画像信号に基づき変調する第1の液晶表示素子と、
前記二つの光束の他方を左眼用画像信号に基づき変調す
る第2の液晶表示素子と、第1及び第2の液晶表示素子
でそれぞれ変調された二つの光束を再び一光束に合成す
る第2の偏光ビームスプリッタとを有し、第1の液晶表
示素子の画像と第2の液晶表示素子の画像をスクリーン
上に投射し、偏光めがねを介して前記スクリーン上の画
像を観察する液晶投射型立体表示装置であって、 前記第1の液晶表示素子と前記第2の液晶表示素子の
光の入射面及び出射面に、二枚の1/4波長板から成る偏
光回転素子をそれぞれ配置したことを特徴としている。
〔作用〕
液晶表示素子の光の入射面及び出射面に二枚の1/4波
長板から成る偏光回転素子をそれぞれ配置すると、分離
用の偏光ビームスプリッタから入射せしめられる光と液
晶表示素子と再合成用の偏光ビームスプリッタとの間で
偏光方向の整合をとることができ、液晶表示素子に一般
的な液晶TVに用いられるものを使用しても、偏光方向の
不整合に起因する光量の損失を防ぐことができる。従っ
て、簡易な構成で偏光方向の不整合による光量損失が生
じない明るい表示画面が得られる液晶投射型立体表示装
置が可能になる。
〔実施例〕
次に、本発明について図面を参照して説明する。
第1図は、本発明の一実施例を説明するための液晶投
射型立体表示装置の平面図である。
第1図に示すように、本実施例装置は、光源1と、第
1の偏光ビームスプリッタ2及び第2の偏光ビームスプ
リッタ11と、ミラー3,4と、2つの液晶表示素子5,6と、
液晶表示素子5,6の画像をスクリーン16上に投射する投
射レンズ12とを備えており、スクリーン16上に画像を偏
光めがね17を用いて観察するようになっていると共に、
各液晶表示素子5,6の入出射側に偏光回転素子が設けら
れている。
すなわち、液晶表示素子5側には、その入射面及び出
射面に液晶表示素子5用の第1及び第2の偏光回転素子
7,8が配置されており、また、液晶表示素子6側につい
ても、同様に、液晶表示素子6用の第1及び第2の偏光
回転素子9,10がその入射面及び出射面に配置されてい
る。
第1の偏光ビームスプリッタ2は、光源からの光束を
偏光方向が互いに直交する直線偏光光である二つの光束
に分離するための偏光ビームスプリッタであり、本実施
例では、光源からの投射光13を、互いに直交する偏光面
を有するP偏光である投射光14とS偏光である投射光15
とに分離するようにしている。
各液晶表示素子5,6は、一般的な液晶TVに用いられる
液晶表示素子を使用することができる。これらは、いず
れか一方が右眼用のもので、他方が左眼用のものであっ
て、両眼視差情報を有する右眼用画像及び左眼用画像の
映像信号がそれぞれ入力される。本実施例では、液晶表
示素子5が右眼用画像のためのもの、また液晶表示素子
6が左眼用画像のためのものとされており、液晶表示素
子5が、第1の偏光ビームスプリッタ2により分離され
かつミラー3により反射された投射光14を右眼用画像信
号に基づき変調する第1の液晶表示素子を構成し、また
液晶表示素子6が、上記第1の偏光ビームスプリッタ2
により分離されかつミラー4により反射された他方の光
束である投射光15を左眼用画像信号に基づき変調する第
2の液晶表示素子を構成している。
第2の偏光ビームスプリッタ11は、液晶表示素子5,6
で変調された二つの光束を再び一光束に合成するのに用
いられる偏光ビームスプリッタである。
ミラー3からの反射投射光14が与えられる液晶表示素
子5の入射面及び出射面に配置された偏光回転素子7,
8、更にはミラー4からの反射投射光15が与えられる液
晶表示素子6の入射面及び出射面に配置された偏光回転
素子9,10は、投射光14,投射光15と、液晶表示素子5,液
晶表示素子6と、第2の偏光ビームスプリッタ11との間
で、偏光方向の整合をとるのに用いられ、それぞれ二枚
の1/4波長板から構成されている。
各別に入出射面側に上記のような二枚の1/4波長板か
ら成る偏光回転素子7〜10を有する液晶表示素子5,6
と、第2の偏光ビームスプリッタ11と、投射レンズ12
と、スクリーン16とは、液晶表示素子5及び液晶表示素
子6の各画素がスクリーン16上のそれぞれ同一場所に結
像されるような位置関係に配置されている。
このように、本実施例装置は、光源1と、光源1から
の光束を偏光方向が互いに直交する直線偏光光である二
つの光束に分離する第1の偏光ビームスプリッタ2と、
前記二つの光束のいずれか一方を右眼用画像信号に基づ
き変調する第1の液晶表示素子と、他方を左眼用画像信
号に基づき変調する第2液晶表示素子と、それぞれ変調
された前記二つの光束を再び一光束に合成する第2の偏
光ビームスプリッタ11と、前記第1の液晶表示素子の画
像と前記第2の液晶表示素子の画像をスクリーン16上に
投射する投射レンズ12とから少なくとも構成され、偏光
めがね17を介してスクリーン16上の画像を観察する液晶
投射型立体表示装置において、前記第1の液晶表示素子
と前記第2の液晶表示素子の光の入射面及び出射面に、
二枚の1/4波長板から成る偏光回転素子7〜10をそれぞ
れ配置するようにしている。
第1図の構成の液晶投射型立体表示装置において、各
液晶表示素子5,6の画像のスクリーン16への投射、並び
に奥行感のある立体表示画面の観察は、次のようにして
行われ、しかも、この場合、液晶表示素子5,6が一般的
な液晶TVに用いられる液晶表示素子であっても、第3図
に示した構成の場合のような光量損失は生ぜず、表示画
面の明るさが大幅に暗くなることはない。
以下、具体的に説明する。
第1図において、光源1は投射光13を発生する。投射
光13は第1の偏光ビームスプリッタ2に入射し、それぞ
れP偏光及びS偏光の互いに直交する偏光面を有する直
線偏光光である投射光14,投射光15の二つの光束に分離
される。投射光14は、ミラー3によりその光路を変え、
液晶表示素子5用の入射面側の第1の偏光回転素子7、
液晶表示素子5、出射面側の第2の偏光回転素子8に入
射する。
一方、投射光15は、ミラー4によりその光路を変え、
液晶表示素子6用の入射面側の第1の偏光回転素子9、
液晶表示素子6、出射面側の第2の偏光回転素子10に入
射する。
投射光14,15は変調され、再合成のため第2の偏光ビ
ームスプリッタ11へ入射せしめられるが、この場合、各
偏光回転素子7〜10はそれぞれ二枚の1/4波長板から成
っていて、かかる偏光回転素子が液晶表示素子の光の入
射面及び出射面に配置されているので、透過光量が従来
のように減少することはない。
これは、次のように説明することができる。
すなわち、第2図は本発明の原理説明に供する図であ
って、この第2図を用いて説明するに、まず、波長板
は、屈折率異方性のある媒質を光が進行する際に生じる
位相差を利用し、光の偏光状態を変化させるものであ
る。特に、1/4波長板は、入射光の直線偏光を円偏光
に、または円偏光を直線偏光に、変換する作用を持ち、
この1/4波長板を二枚用いて偏光回転素子を構成する
と、直線偏光の偏光方向を任意に回転させることが可能
である。
本発明は、以下の原理を利用するものである。
まず、第2図(a)において、投射光28は、分離用の
偏光ビームスプリッタを透過したP偏光の直線偏光光で
あるとする。この場合、投射光28の偏光方向29は、液晶
表示素子26の表示画面の上下方向27に対し垂直である。
一方、液晶表示素子26を透過することのできる偏光方向
は、既述の如く一般に液晶テレビのもののときは、表示
画面の上下方向27に対し45度傾斜した偏光方向32であ
る。
従って、ここで、もし、投射光28が直接液晶表示素子
26に入射すると、偏光方向の不整合のため投射光28の光
量を約半分に低下してしまう。そこで、P偏光の直線偏
光光のときは、第2図(a)に示すように、液晶表示素
子26の入射面に、第1の1/4波長板20と第2の1/4波長板
21とから成る入射面側の第1の偏光回転素子22を配置す
ると(図では簡単のため液晶表示素子26と離して描いて
いるが密着して配置しても良い)、投射光28の偏光方向
29は、第1の1/4波長板20で円偏光30に変換され、次に
第2の1/4波長板21で偏光方向31の直線偏光に変換され
る。この偏光方向31が、液晶表示素子26を透過すること
のできる偏光方向32と同一となるようにするには、第2
の1/4波長板21の屈折率異方軸を表示画面の上下方向27
に垂直または平行に設定することにより可能である。従
って、偏光方向の整合がとれるため、投射光28の光量損
失は生じない。次に、液晶表示素子26を透過した光は、
再び再合成用の偏光ビームスプリッタに入射する必要が
あるが、ここでも直接入射すると、前述の偏光方向の不
整合のため投射光28の光量が損失する。そこで、液晶表
示素子26の出射面に第3の1/4波長板23と第4の1/4波長
板24とから成る出射面側の第2の偏光回転素子25を配置
すると、同様に、投射光28は第3の1/4波長板23で円偏
光33に、第4の1/4波長板24では偏光方向34の直線偏光
に、順次変換することができ、偏光方向の整合がとれる
ので、光量損失が生じない。すなわち、再合成するとき
の偏光ビームスプリッタの透過時にも透過光量を大きく
することができる。
第2図(b)は、投射光36が偏光ビームスプリッタを
透過したS偏光の直線偏光光である場合を示す。
この場合は、S偏光の直線偏光光、すなわち第2図
(a)のP偏光の直線偏光光とは偏光方向が直交する直
線偏光光であるから、投射光36の偏光方向37は、液晶表
示素子26の表示画面の上下方向27に対し平行である。
このような投射光36が前段の分離用の偏光ビームスプ
リッタから分離されて入射されると、投射光36は、第1
の1/4波長板20で円偏光38に、第2の1/4波長板21で偏光
方向39の直線偏光に、変換される。この偏光方向39は液
晶表示素子26を透過することのできる偏光方向40と同一
である。従って、入射面側の第1の偏光回転素子22によ
って、偏光方向の整合をとることができる。
次に、後段の再合成用の偏光ビームスプリッタに対し
ても、第2図(a)の場合と同様、整合をとることがで
きる。すなわち、第3の1/4波長板23で円偏光41に、第
4の1/4波長板24で偏光方向42の直線偏光に、変換し、
出射面側の第2の偏光回転素子25で偏光方向の整合をと
ることができる。
このように、液晶表示素子の光の入射面及び出射面に
二枚の1/4波長板から成る偏光回転素子をそれぞれ配置
することにより、簡易な構成で偏光方向の不整合による
光量損失が生じない明るい表示画面が得られる液晶投射
型立体表示装置を実現することができる。
さて、第1図に戻り、液晶表示素子5用及び液晶表示
素子6用の各入出射面側の偏光回転素子、すなわち第1
の偏光回転素子7,第2の偏光回転素子8,第1の偏光回転
素子9及び第2の偏光回転素子10は、投射光14,投射光1
5と液晶表示素子5,液晶表示素子6と第2の偏光ビーム
スプリッタ11との間で偏光方向の整合をとるものであ
り、それぞれ二枚の1/4波長板から成る。
本実施例では、液晶表示素子5用の入出射面側の第1
の偏光回転素子7及び第2の偏光回転素子8は、それぞ
れ第2図(a)の第1の偏光回転素子22及び第2の偏光
回転素子25と同じ構成であって、それぞれは1/4波長板2
0,21、1/4波長板23,24の二枚の1/4波長板から成り、更
に、液晶表示素子6用の入出射面側の第1の偏光回転素
子9及び第2の偏光回転素子10は、それぞれ第2図
(b)の第1の偏光回転素子22及び第2の偏光回転素子
25と同じ構成であり、これらもそれぞれは第2図(b)
の1/4波長板20,21、1/4波長板23,24の二枚の1/4波長板
から成っており、第1図に示す投射光14,投射光15は、
従来のもののようには光量の低下を来たさずに投射レン
ズ12へ到達し、また、このとき、それぞれ右眼用画像信
号と左眼用画像信号で変調されてスクリーン16上へ投射
される。
すなわち、既述したように、液晶表示素子5、液晶表
示素子6、第2の偏光ビームスプリッタ11、投射レンズ
12並びにスクリーン16の位置関係は、液晶表示素子5及
び液晶表示素子6の各画素がスクリーン16上のそれぞれ
同一場所に結像されるように配置されていて、投射光1
4、投射光15は、共に第2の偏光ビームスプリッタ11、
投射レンズ12を介してスクリーン16に投射される。
そして、このようにして液晶表示素子5の画像と液晶
表示素子6の画像が投射されるスクリーン16上の画像か
ら奥行感のある立体表示画面を観察するには、次のよう
にすればよい。
すなわち、第1図の液晶投射型立体表示装置を用い
て、奥行感のある立体表示画面を得るためには、まず、
両眼視差情報を有する右眼用画像及び左眼用画像の映像
信号を液晶表示素子5及び液晶表示素子6に入力し、表
示させるようにする。ここでは、既述のように、液晶表
示素子5が右眼用画像を、液晶表示素子6が左眼用画像
を、それぞれ表示するようにしており、このように表示
したとすると、各画像スクリーン16上に投射されると共
に、この場合、液晶表示素子5の投射光14についてはP
偏光の直線偏光で、液晶表示素子6の投射光15について
はS偏光の直線偏光で、それぞれスクリーン16上に投射
される。
このような状態で観察者は偏光めがぬ17を介してスク
リーン16上の画像を観察する。ここで、偏光めがぬ17
は、二次の偏光板で構成され、それぞれ右眼、左眼の前
に配置されるようにする。但し、偏光板を透過する光の
偏光方向が、右眼の前に配置された偏光板については、
右眼用画像が表示されている液晶表示素子5を投射して
いる投射光14の偏光方向と同じになるように、また左眼
の前に配置された偏光板については、左眼用画像が表示
されている液晶表示素子6を投射している投射光15の偏
光方向と同じになるように、それぞれ偏光板を配置する
必要がある。また、投射光14及び投射光15はそれぞれP
偏光及びS偏光であり、互いに直交する偏光方向を有し
ているため、偏光めがね17の二枚の偏光板も、透過する
光の偏光方向が互いに直交するように配置することにな
る。
このような偏光めがね17を用いてスクリーン16上の画
像を観察すれば、観察者は、右眼で右眼用画像のみを、
左眼では左眼用画像を見ることになり、各画像はそれぞ
れ両眼視差情報を持った画像であるため、奥行感のある
立体表示画面を観察でき、しかも前述のようにして光量
を十分確保することもできるので、立体画像の観察にあ
たり明るい表示画面で観察することができる。
なお、液晶表示素子5が左眼用画像を、液晶表示素子
6が右眼用画像を表示した場合には、偏光めがね17の偏
光板の偏光方向が逆になるように配置すると良い。
以下は、第1図に示した構成の液晶投射型立体表示装
置において、それぞれ使用した光源1、各偏光ビームス
プリッタ2,11、ミラー3,4、各偏光回転素子7〜10での1
/4波長板、各液晶表示素子5,6、スクリーン16等につい
ての具体例である。
まず、光源1については、ハロゲンランプやキセノン
ランプ等輝度の高い白色光源を用いた。また、図には明
示していないが、投射光13により他の部品が劣化するの
を防ぐため、投射光13は可視光のみを透過するフィルタ
ーを通している。
第1の偏光ビームスプリッタ2と第2の偏光ビームス
プリッタ11は、共に二つの直角プリズムの一方の斜面に
金属膜や誘電体多層膜等から成る半透膜をコートして斜
面どうしを接合したものであり、特に可視域の波長の光
に対して有効に互いに直交する偏光成分であるP偏光と
S偏光とに分離できるものを用い、その消光比はおよそ
20dBであった。また、第1の偏光ビームスプリッタ2と
第2の偏光ビームスプリッタ11の光の入出射面には、反
射防止膜を施した。
また、ミラー3、ミラー4は、共にアルミニウムの表
面鏡であるが、特に誘電体多層膜等により反射率を高め
た増反射ミラーを用いた。
更に、それぞれ二枚の1/4波長板から成る各偏光回転
素子7〜10における1/4波長板としては、ポリビニルア
ルコールフィルムを延伸させ複屈折性を持たせたものを
用いた。
更にまた、使用液晶表示素子5,6については、先にも
触れたように、一般的なものであって、具体的には、液
晶表示素子5及び液晶表示素子6はTN(ツイステッド・
ネマティック)型液晶セルであり、薄膜トランジスタを
各画素ごとにマトリクス状に配列させ液晶を駆動するア
クティブマトリクス型のものを用いたが、他にも単純マ
トリクス型、あるいは薄膜ダイオードを配列させたアク
ティブマトリクス型等一般的な液晶TVに用いられる液晶
表示素子が使用できる。ただし、スクリーン16側から見
ると、液晶表示素子5及び液晶表示素子6は、第2の偏
光ビームスプリッタ11の接合面に対し、それぞれ鏡像関
係にあるため、一方の液晶表示素子の画像形成を左右反
転させる必要がある。これは信号系によって実現しても
良いし、液晶表示素子のいずれか一方を裏返して配置し
ても可能である。
また、スクリーン16に関しては、偏光保持特性のある
もの、例えばアクリル板を素材としたリアスクリーンま
たは金属反射面を持つ反射型スクリーンを用いた。
なお、第1図の構成において、液晶表示素子5及び液
晶表示素子6は白黒表示の場合、カラーフィルターを内
蔵したカラー表示の場合のいずれにも適用できる。ま
た、投射光をダイクロイックフィルターで赤,青,緑の
三色に分離し、それぞれ三枚の液晶表示素子に入射さ
せ、再びダイクロイックフィルターで合成してカラー表
示を行う場合についても、液晶表示素子の光の入出射面
について、それぞれ偏光回転素子を配置した構成をとる
ことにより、同様の液晶投射型立体表示装置が得られ
る。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、二枚の1/4波
長板から成る偏光回転素子を液晶表示素子の光の入射面
及び出射面にそれぞれ配置することにより、投射される
光、液晶表示素子、及び偏光ビームスプリッタにおける
光の偏光方向の整合がとれ、光量損失が生じないため、
従来例に比べて明るい立体表示画像を簡易な構成で得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を説明するための液晶投射型
立体表示装置の平面図、 第2図は本発明の原理説明に供する偏光回転素子及び液
晶表示素子の部分の斜視図、 第3図は従来の一例を説明するための液晶投射型立体表
示装置の平面図である。 1……光源 2……第1の偏光ビームスプリッタ 3,4……ミラー 5,6,26……液晶表示素子 7,9,22……第1の偏光回転素子 8,10,25……第2の偏光回転素子 11……第2の偏光ビームスプリッタ 12……投射レンズ 13,14,15,28,36……投射光 16……スクリーン 17……偏光めがね 20,21,23,24……1/4波長板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−274921(JP,A) 特開 昭63−85717(JP,A) 特開 昭63−67094(JP,A) 特開 昭61−174898(JP,A) 特開 昭63−228120(JP,A) 特開 昭63−113414(JP,A) 特開 昭62−208019(JP,A) 特開 昭62−81620(JP,A) 実開 昭54−147250(JP,U) 実開 昭55−103646(JP,U) 実開 昭64−13026(JP,U) 特公 平7−20273(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源からの光束を偏光方向が互いに直交す
    る直線偏光光である二つの光束に分離する第1の偏光ビ
    ームスプリッタと、前記二つの光束のいずれか一方を右
    眼用画像信号に基づき変調する第1の液晶表示素子と、
    前記二つの光束の他方を左眼用画像信号に基づき変調す
    る第2の液晶表示素子と、第1及び第2の液晶表示素子
    でそれぞれ変調された二つの光束を再び一光束に合成す
    る第2の偏光ビームスプリッタとを有し、第1の液晶表
    示素子の画像と第2の液晶表示素子の画像をスクリーン
    上に投射し、偏光めがねを介して前記スクリーン上の画
    像を観察する液晶投射型立体表示装置であって、 前記第1の液晶表示素子と前記第2の液晶表示素子の光
    の入射面及び出射面に、二枚の1/4波長板から成る偏光
    回転素子をそれぞれ配置したことを特徴とする液晶投射
    型立体表示装置。
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