JP3035075U - トラック荷台用ロープ外れ止め具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】通常のロープはもとより反発弾性の大きいワイ
ヤロープに対しても適用可能であって、しかも繰り返し
の使用に充分に耐え得るトラック荷台用外れ止め具を提
供する。 【解決手段】 トラック荷台の周縁下より下向きに突出
する係止ロッドに対し取り付けて使用するロープ外れ止
め具であって、上記係止ロッドに対し中心部の貫通孔に
於いて保有弾性に抗し嵌着結合可能なゴム製の筒状本体
部を備え、該本体部には外側方突出のロープ外れ止め部
が設けられていることを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、トラック荷台の周縁下より下向きに突出する係止ロッドに対し取り 付けて使用するロープ外れ止め具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

トラック荷台の周縁下には、図４に概略的に示すように、荷台上の荷物ａへの ロープｂ掛け等に便なるように下向きに突出する係止ロッドｃが設けられている 。

【０００３】 荷台上の荷物ａへのロープ掛けは、図５に示すように、最初にロープｂの一端 側のループ部ｂ₁を係止ロッドｃに掛け止めし、次ぎにロープｂを荷物ａ上に掛 け渡した後にロープ締めすることにより行われているが、このロープ締めの時に 少しでもロープが緩むと図６に示すようにループ部ｂ₁が係止ロッドｃより外れ ていまい、ロープ締めが出来なくなり、最初からやり直さなくてはならず、特に このような作業を１人で行う場合に大変不便であった。

【０００４】 このような不便さを解消するために、特開平７−１２５５６９号公報に見られ るようなロープ係止具が提案され、この係止具は、ロープをその側方から差し込 んで嵌着するための弾性縦溝を有するロープ嵌着部と、そのロープ嵌着部をトラ ックの荷台の側板に掛け止めするための係止部とを備えている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来のロープ係止具を使用するときは、ロープ掛けを１人で行うことが可 能になるが、この係止具はロープを弾性縦溝により嵌入係止する方式であるので 、ワイヤロープのように反発弾性の大きいロープに適用するときは、ロープがそ の反発弾性により弾性縦溝から外れてしまう恐れがあるばかりでなく、ロープ締 めしたときに、ゴム製であるロープ嵌着部が金属製であるワイヤロープと荷台側 板との間で強く挟まれ、破断し易く、繰り返しの使用に耐え得ないという問題点 があった。

【０００６】 本考案は、ワイヤロープ用として特に有用なロープ外れ止め具を提供すること を目的としてなされたものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は、トラック荷台の周縁下より下向きに突出する係止ロッドに対し取り 付けて使用するロープ外れ止め具であって、上記係止ロッドに対し中心部の貫通 孔に於いて保有弾性に抗し嵌着結合可能なゴム製の筒状本体部を備え、該本体部 には外側方突出のロープ外れ止め部が設けられていることを特徴とするトラック 荷台用ロープ外れ止め具に係る。

【０００８】

【考案の実施の形態】

以下に本考案の一実施形態を添付図面に基づき説明すると次の通りである。

【０００９】 本考案による外れ止め具は、その全体を示す図１から明らかなように、筒状本 体部１と、該本体部１から外側方に向けて突出する外れ止め部２とを備え、これ ら本体部１及び外れ止め部２はゴムを用い例えば同時一体成形手段を適用して成 形されている。

【００１０】 筒状本体部１はその中心部に貫通孔１ａを備え、該貫通孔１ａの孔径はトラッ ク荷台周縁下の係止ロッドｃの直径よりも僅かに小さく、該貫通孔１ａをゴム弾 性に抗し無理に押し広げながら係止ロッドｃの下端から上向きに押し込むことに より、図２に示すように上記本体部１を係止ロッドｃに対ししっかりと取り付け ることができるようになっている。

【００１１】 外れ止め部２は係止ロッドｃに掛け止めされたロープｂのループ部ｂ₁（図５ 参照）が該ロッドｃから外れることを防止するためのものであり、例えば図１に 示すように上向き鈎状に形成されている。

【００１２】 図２は本考案品の一使用状況を示し、係止ロッドｃに掛け止めされたロープの ループ部ｂ₁は、筒状本体部１に於いて係止ロッドｃに取り付けられた本考案品 の外れ止め部２上に係止している。

【００１３】 而してこの状態で仮にロープｂが緩むことがあっても、ループ部ｂ₁は外れ止 め部２上に係止しているので、係止ロッドｃから外れる恐れはない。

【００１４】 この外れ止めは、外れ止め部２の先端に図示のように上向き突出の係止部２ａ を形成しておくことにより、より一層強化できる。

【００１５】 本考案によれば、外れ止め部２による係止効果によりロープループ部の外れ止 めを行うような構成になっているので、反発弾性の比較的小さい通常のロープは もとよりワイヤロープのように反発弾性の大きいロープに対してでも安定確実は 外れ防止効果が得られる。

【００１６】 荷台から荷物を下ろす場合など、ロープを係止ロッドから取り外す場合には、 外れ止め部２をゴムの弾性に抗し変形させることにより、これを容易に行うこと が出来る。このような弾性変形を容易に行うために、外れ止め部２は図示のよう に先細り形状に形成されていることが好ましい。

【００１７】 外れ止め部２は図１の上向き鈎型の他に、図３に示すような略々Ｌ型等であっ てもよい。

【００１８】

【考案の効果】

本考案外れ止め具は係止ロッドに直接取り付けて使用する方式であって、通常 のロープはもとより反発弾性の大きいワイヤロープに対しても安定で確実な外れ 防止効果が得られ、しかもゴム製であるので弾性を利用し係止ロッドからのロー プ取り外しも簡単容易に行うことができ、またロープを単に係止するだけである ので、使用時のダメージが少なく、繰り返しの使用に充分に耐え得ることが出来 る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施形態を示す斜視図である。

【図２】その使用状況を示す側面図である。

【図３】本考案の他の実施形態を示す側面図である。

【図４】ロープ掛けの状況を示す説明図である。

【図５】係止ロッドにロープループ部を掛け止めした状
況を示す説明図である。

【図６】係止ロッドからロープループ部が外れた状況を
示す説明図である。

【符号の説明】

１ 筒状本体部 １ａ 貫通孔 ２ 外れ止め部 ２ａ 係止部

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】トラック荷台の周縁下より下向きに突出す
   る係止ロッドに対し取り付けて使用するロープ外れ止め
   具であって、上記係止ロッドに対し中心部の貫通孔に於
   いて保有弾性に抗し嵌着結合可能なゴム製の筒状本体部
   を備え、該本体部には外側方突出のロープ外れ止め部が
   設けられていることを特徴とするトラック荷台用ロープ
   外れ止め具。
2. 【請求項２】ロープ外れ止め部が先端に上向き突出の係
   止部を備えていることを特徴とする請求項１記載のロー
   プ外れ止め具。
3. 【請求項３】ロープ外れ止め部が先細り形状を有してい
   ることを特徴とする請求項１又は２記載のロープ外れ止
   め具。