JP3035062U - 小型玩具電動四輪車 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】従来では、全体が大きくなり、部材点数が多
く、組み立てに手間がかかり、コスト高となる。また、
走行コース全体として約６平方メートル程度の床面積を
要する等の問題点がある。本考案は、これらの問題点を
解決する。 【解決手段】左右一対の前輪と左右一対の後輪とのうち
少なくとも一対の車輪を駆動輪とする玩具電動四輪車に
おいて、シャーシ１の内側に電池収納部２を形成し、該
電池収納部に隣る上記シャーシ１の両側面から左右一対
の片持ち軸３を突設して、両片持ち軸に左右一対の駆動
輪４を回転自在に支持させ、かつ、両駆動輪にはそれぞ
れ内側に大歯車５を付設させ、また、その電池収納部２
に重ねて上記シャーシ１上に電動機６を横設し、該電動
機の回転子軸７を両端共に突出させて、該回転子軸の両
端に左右一対のピニオン８を装着し、両ピニオンを各々
上記一対の大歯車５に噛合させた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、小型玩具電動四輪車に係るものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の玩具電動四輪車に、適宜に組み立てた溝状の走行コース中を高速度で走 行させる四輪駆動車がある。 この四輪駆動車は、通常、シャーシに一対の前輪を備えた前輪回転軸と一対の 後輪を備えた後輪回転軸とを軸支し、また、そのシャーシに電動機と電池ケース とを搭載し、該電動機の回転子軸の回転を前輪回転軸及び後輪回転軸へと伝達す る歯車列を備え、更に、その電池ケースに収容した乾電池の電流をその電動機へ とオン・オフするスイッチ回路を備えており、該スイッチ回路のオンにより、電 池ケースに収容した乾電池の電流を電動機へと通電して回転子軸を回転させ、歯 車列を介して前輪回転軸及び後輪回転軸を従動させて前輪及び後輪を回転させ、 高速走行を得ている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、従来のこの種の玩具電動四輪車では、 電動機、電池ケース、歯車列等の配備の関係から全体が大きくなり、これら の配備関係を維持しつつ設計的に小さくしようとしても限度があり、小型化が 困難である。 部材点数が多く、また、組み立てに手間がかかり、コスト高となる。 高速走行を得るためには、走行コース全体として約６平方メートル程度の床 面積を要し、一般家庭で楽しむにはスペース上の難点がある。勿論、走行コー スの常設は困難であり、また、走行コース費用が高くなる。 などの問題点がある。 そこで、本考案は、大幅な小型化を可能にして、これらの問題点を解決しよう とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

かかる観点から、本考案は、左右一対の前輪と左右一対の後輪とのうち少なく とも一対の車輪を駆動輪とする玩具電動四輪車において、シャーシ１の内側に電 池収納部２を形成し、該電池収納部に隣る上記シャーシ１の両側面から左右一対 の片持ち軸３を突設して、両片持ち軸に左右一対の駆動輪４を回転自在に支持さ せ、かつ、両駆動輪にはそれぞれ内側に大歯車５を付設させ、また、その電池収 納部２に重ねて上記シャーシ１上に電動機６を横設し、該電動機の回転子軸７を 両端共に突出させて、該回転子軸の両端に左右一対のピニオン８を装着し、両ピ ニオンを各々上記一対の大歯車５に噛合させたことを特徴とする。

【０００５】

【考案の実施の形態】

図１乃至図３は、本考案の小型玩具電動四輪車に係る四輪駆動タイプの実施形 態を示している。 図示のものは、合成樹脂製のシャーシ１の内側に、後輪側ａに片寄せて下面開 放の電池収納部２を形成し、該電池収納部に隣る上記シャーシ１の両側面から後 輪用の左右一対の片持ち軸３を突設して、両片持ち軸に後輪たる左右一対の駆動 輪４を回転自在に支持させている。 両片持ち軸３は、頭付きの金属製の軸であり、基端をシャーシ１の両側面から 突設した嵌合小筒９に嵌着固定させている。 両駆動輪４は、合成樹脂製のホイール10にタイヤ11を嵌合させたものであり、 片持ち軸３への装着に当たっては、該片持ち軸の嵌合小筒９への嵌着に先立って 回転自在に嵌合させる。

【０００６】 両駆動輪４には、それぞれ内側すなわち上記ホイール10の内側に、合成樹脂製 の大歯車５を一体に付設させている。 また、上記電池収納部２に重ねてシャーシ１上に電動機６を横設している。こ の横設には、回転子軸７を遊挿させる耳孔状切欠13を備えた左右一対の挟持片12 をシャーシ１の上面両側から一体に起立させて、両挟持片間に電動機６を挟持固 定させる。 電動機の回転子軸７は、両端共に突出させて、上記両挟持片12の各耳孔状切欠 13に遊挿させ、また、該回転子軸の両端には、合成樹脂製の左右一対のピニオン ８を嵌着固定し、両ピニオンを各々上記一対の大歯車５に噛合させている。

【０００７】 シャーシ１の前部には、上記電池収納部２から前方へ突出する左右一対の突片 部14及び両突片部の下縁と一連の底板部15を設け、該突片部の先端に合成樹脂製 のバンパー16を一体に連設している。 両突片部14には、左右一対の軸孔17を穿設して、両軸孔に金属製の前輪回転軸 18を回転自在に軸支させ、両側へ突出する該前輪回転軸の両端に左右一対の前輪 19を嵌合固定させている。 両前輪19は、合成樹脂製のホイール20にタイヤ21を嵌合させたものであり、片 側のホイール20には、内側に上記駆動輪４の場合と同一の合成樹脂製の大歯車22 を一体に付設させている。 また、この前輪19の大歯車22と、該大歯車22側の上記駆動輪（後輪）４の大歯 車５との間で、シャーシ１に沿えて断面逆Ｔ字状の合成樹脂製の軸承片23をシャ ーシ１と一体に付設させ、該軸承片には一列に３個の透孔24，25、26を配設し、 これらの透孔に金属製の横軸27，28，29を嵌合固定させ、各軸にそれぞれ歯車30 ，31，32を回転自在に嵌合支持させて隣接相互に噛合する歯車列を形成し、該歯 車列を介して前輪19の大歯車22と駆動輪（後輪）４の大歯車５とを機械的に連繋 させている。 更に、上記バンパー16には、コースの両側壁に当接させることでコースに倣わ せる合成樹脂製の左右一対のガイドローラー33をそれぞれ水平回転自在にピン34 で支軸している。 なお、図中、35は、ボデーであり、後部をシャーシ１の後端から突設した係止 片36に係合させるとともに、前部を上記底板部15にビス止めするものである。

【０００８】 電池収納部２は、従来の電池ケースと同様に形成し、シャーシ１の下面に開口 する口部37に着脱自在に蓋板38を備えてる。この蓋板は、周縁部適所に３つの係 止爪39，40を有し、閉蓋時にこれらの係止爪を上記口部37の後縁へ係合させるよ うにしている。 シャーシ１の上記軸承片23と反対側の側面には、スイッチ41を固定して、該ス イッチのノブ42を下面に表出させており、かつ、電池収納部２と電動機６との間 にこのスイッチ41によるスイッチ回路43を形成して、スイッチ41のノブ42を操作 することで、電池収納部２に収容した乾電池44から電動機６へと供給する電流を オン・オフするようにしている。 なお、スイッチ41の形式及び取り付け位置は、図示の場合に限るものではなく 、設計上適宜に選定すればよい。

【０００９】 如上の構成であり、この場合の全体としての大きさは、従来のものの半分以下 の大きさにまで小さくすることができる。 走行させる際には、図４に示す走行コース45を設ける。この走行コースは、直 線部、各種コーナー部等から成るが、これらを適宜に選択結合させて所望の形態 に形成する。 その走行コース45を走行させるときは、スイッチ41をオンさせ、電池収納部２ に収容した乾電池44から電動機６へと通電して回転子軸７を回転させる。この回 転で、左右それぞれのピニオン８を介して左右の大歯車５が回転し、左右一対の 後輪たる駆動輪４が共に回転する。また、一方の大歯車５の回転が歯車30，31， 32の歯車列を介して前輪19の大歯車22及び前輪回転軸18に伝達されて、左右一対 の前輪19も同様に回転する。つまり、四輪駆動されるわけである。 この回転状態で走行コース45に載せると、この走行コース45内を高速度で走行 することとなる。なお、この際、左右一対のガイドローラー33はその走行方向を 適正に走行コース45に倣わせる。 走行後は、スイッチ41をオフさせ、電動機６を停止させればよい。

【００１０】

【考案の効果】

本考案によれば、シャーシ１の内側に電池収納部２を形成しているので、シャ ーシ１を電池ケースに兼用できて従来別個に設けていた電池ケースを無用にでき 、また、電池収納部に隣るシャーシ１の両側面から左右一対の片持ち軸３を突設 して、両片持ち軸にそれぞれ内側に大歯車５を付設した左右一対の駆動輪４を回 転自在に支持させ、そして、その電池収納部２に重ねて上記シャーシ１上に横設 した電動機６の回転子軸７を、両端共に突出させて上記各大歯車５に噛合する左 右一対のピニオン８を装着しているので、シャーシ１の内側に電池収納部２があ っても何らの支障も生じず、しかも、駆動軸を電動機６の回転子軸７で兼用でき る。 したがって、全体形状を従来の半分以下にまで小型化でき、部材点数及び組み 立ての手数を削減でき、コストを低減できる。 また、その小型化により、走行コースも縮小できて、従来のものでは走行コー スに全体として約６平方メートル程度の床面積を要したところを（図４の二点鎖 線部分参照）、１平方メートル以下にまで縮小でき（図４の実線部分参照）、一 般家庭で楽しむにもスペース上の問題を生じず、走行コースの常設も可能であり 、また、走行コース費用を低減できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の小型玩具電動四輪車に係る実施の形
態を示す斜視図である。

【図２】 同実施の形態の底面図である。

【図３】 同実施の形態の分解斜視図である。

【図４】 本考案の小型玩具電動四輪車に係る走行コー
スを示す平面図である。

【符号の説明】 １…シャーシ ２…電池収納部 ３…片持ち軸 ４…駆動輪 ５…大歯車 ６…電動機 ７…回転子軸 ８…ピニオン ９…嵌合小筒 10…ホイール 11…タイヤ 12…挟持片 13…耳孔状切欠 14…突片部 15…底板部 16…バンパー 17…軸孔 18…前輪回転軸 19…前輪 20…ホイール 21…タイヤ 22…大歯車 23…軸承片 24，25，26…透孔 27，28，29…横軸 30，31，32…歯車 33…ガイドローラー 34…ピン 35…ボデー 36…係止片 37…口部 38…蓋板 39，40…係止爪 41…スイッチ 42…ノブ 43…スイッチ回路 44…乾電池 45…走行コース ａ…後輪側

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 左右一対の前輪と左右一対の後輪とのう
   ち少なくとも一対の車輪を駆動輪とする玩具電動四輪車
   において、シャーシ１の内側に電池収納部２を形成し、
   該電池収納部に隣る上記シャーシ１の両側面から左右一
   対の片持ち軸３を突設して、両片持ち軸に左右一対の駆
   動輪４を回転自在に支持させ、かつ、両駆動輪にはそれ
   ぞれ内側に大歯車５を付設させ、また、その電池収納部
   ２に重ねて上記シャーシ１上に電動機６を横設し、該電
   動機の回転子軸７を両端共に突出させて、該回転子軸の
   両端に左右一対のピニオン８を装着し、両ピニオンを各
   々上記一対の大歯車５に噛合させたことを特徴とする小
   型玩具電動四輪車。