JP3037399U - 小型玩具電動四輪車 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の小型玩具電動四輪車の走行速度変更は、
電動機又は車輪を交換する程度が限度で、変化に乏しい
だけでなく、その都度電動機や車輪を交換するのではか
なりの費用もかかり、殊に小学生等ではその負担が大き
く、折角の楽しみをも阻害することになりかねない。そ
こで、走行速度を歯車の交換で簡単に変更できるように
し、かつ、その歯車交換をセットで容易に行えるように
する。 【解決手段】電動機11の回転を回転子軸12に嵌着したピ
ニオン16、中継歯車列17、大歯車15を介して前輪５及び
後輪６へ伝える構成とし、かつ、前記ピニオン16を歯数
の異なるものと交換自在な構成とするとともに、歯数の
異なるそれらのピニオン16に相応する各中継歯車列17を
それぞれギアカバー21に内装して該ギアカバーをもって
シャーシ１に着脱交換自在に装着する構成とした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、四輪駆動の小型玩具電動四輪車に係るものである。

【０００２】

【従来の技術】

溝状の走行コース中を高速度で走行させる四輪駆動の小型玩具電動四輪車は既 によく知られているが、この四輪駆動車は、通常、シャーシの前部と後部に前輪 回転軸と後輪回転軸を軸承して、これらの回転軸の両端に各々一対の前輪と後輪 を嵌着し、また、そのシャーシの適所に電動機と電池ケースを搭載するとともに 、該電動機の回転を前輪回転軸及び後輪回転軸へと伝達する歯車列又は一部の歯 車列と伝動軸を組み合わせたもの有し、かつ、その電池ケースと電動機とを電気 的に結線したスイッチ回路を備えており、該スイッチ回路のオンにより、電池ケ ースに収容した乾電池から電動機へ通電して該電動機を回転させ、この回転を上 記歯車列等を介して適度に減速して前輪回転軸及び後輪回転軸に伝え、前輪及び 後輪をともに回転させるようにしている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、この種の小型玩具電動四輪車では、玩具遊技者において、走行速度 を任意に変えたいとの要望が強く、その手段としては、従来は、電動機又は車輪 を交換する程度が限度で、変化に乏しいだけでなく、その都度電動機や車輪を交 換するのではかなりの費用もかかり、殊に、小学生等ではその負担が大きく、折 角の楽しみをも阻害することになりかねない。 そこで、本考案は、走行速度を歯車の交換で簡単に変更できるようにし、かつ 、その歯車交換をセットで容易に行えるようにして、それらの問題点を解決しよ うとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

かかる観点から、本考案は、電動機11の回転を回転子軸12に嵌着したピニオン 16、中継歯車列17、大歯車15を介して前輪５及び後輪６へ伝える構成とし、かつ 、前記ピニオン16を歯数の異なるものと交換自在な構成とするとともに、歯数の 異なるそれらのピニオン16に相応する各中継歯車列17をそれぞれギアカバー21に 内装して該ギアカバーをもってシャーシ１に着脱交換自在に装着する構成とした ことを特徴とする。

【０００５】

【考案の実施の形態】

図面は、本考案に係る四輪駆動の小型玩具電動四輪車を示している。 この小型玩具電動四輪車は、図１乃至図６に示すように、小型の合成樹脂製の シャーシ１を設け、該シャーシの内側に、後輪側に片寄せて下面開放の電池収納 部２を形成し、シャーシ１の前部と後部に金属製の前輪回転軸３と後輪回転軸４ をそれぞれ回転自在に軸承し、これらの回転軸の両端に各々一対の合成樹脂製の 前輪５、後輪６を嵌着している。 また、シャーシ１の前部からバンパー７を一体に突設し、該バンパーの両端に 、コースの両側壁へ当接させることでコースに倣わせる合成樹脂製の左右一対の ガイドローラー８をそれぞれ水平回転自在にピン９で軸着している。 シャーシ１には、更に、上面の中間部後輪寄りに前後一対の挟持片10を適宜間 隔を隔てて一体に立設し、両挟持片に電動機11を横向きの姿勢で挟持固定させて 、回転子軸12をシャーシ１の一側へ突出させている。

【０００６】 図３、図６に示すように、前輪５及び後輪６は、合成樹脂製のホイール13にタ イヤ14を嵌合させたものであり、各ホイールには、内側に大歯車15を一体に付設 させている。 また、図２乃至図６に示すように、電動機11の回転子軸12の突出端には、合成 樹脂製のピニオン16を着脱自在に嵌着し、該ピニオンの回転を中継歯車列17を介 して前輪５及び後輪６の上記大歯車15へと伝えており、この中継歯車列17は、図 ３、図５、図７、図８に示すように、第１番から第３番までの合成樹脂製の平歯 車18,19,20を一列に噛合連繋させ、第１番平歯車18を電動機11の上記ピニオン16 と後輪６の上記大歯車15とに噛合させ、第３番平歯車20を前輪４の上記大歯車15 に噛合させている。 この中継歯車列17は、図２乃至図５に示すように、シャーシ１の一側面に着脱 自在に装着した合成樹脂製のギアカバー21に内装しており、該ギアカバーは、図 ５、図９乃至図１４に示すように、上面の一部と前面及び後面を開放して、上記 ピニオン16の邪魔にならないようにするともに、第１番平歯車18と第３番平歯車 20との上記ピニオン16及び上記大歯車15への噛合を可能にしており、内面適所か ら上記第１番乃至第３番の平歯車18,19,20のための片持ち軸22,23,24をそれぞれ 一体に突設してそれらの平歯車18,19,20を各々回転自在に支持させ、上前隅から シャーシ１の上面へ向けて爪付き係止片25を一体に突設して、該爪付き係止片の 爪をシャーシ１の上面適所に設けた係合凹部26へ離脱可能に係合させ、下後隅に 位置合せ凹穴27を設けて、該位置合せ凹穴をシャーシ１の一側面適所から一体に 突設させた位置決めピン28と離脱可能に嵌合させ、更に、下部適所に係止窓29を 設けて、該係止窓にシャーシ１の一側面適所から一体に突設させた係止突片30を 挿入係合させている。また、ギアカバー21には、上縁から電動機11の位置したが って上記ピニオン16の位置を確保するための抱着腕31を突設して、該抱着腕を電 動機11の外面へ抱き付かせている。

【０００７】 電動機11の回転速度に対する前輪５及び後輪６の回転速度の減速比は、電動機 11の回転子軸12に嵌着したピニオン16と前輪５及び後輪６の上記大歯車15とのギ ア比で決定される。したがって、前輪５及び後輪６の回転速度を変更するには、 ピニオン16の歯数を変えればよいが、そのためには、それに相応して中継歯車列 17の各平歯車18,19,20の歯数及び片持ち軸22,23,24の位置を変える必要がある。 例えば、前輪５及び後輪６の大歯車15の歯数が３０であるのに対し、ピニオン16 の歯数が８の場合は、図７のようになり、中継歯車列17における第１番平歯車18 の歯数が３２、第２番平歯車19の歯数が２８、第３番平歯車20の歯数が１８とな る。また、ピニオン16の歯数が１０の場合は、図８のようになり、中継歯車列17 における第１番平歯車18の歯数が３０、第２番平歯車19の歯数が３０、第３番平 歯車20の歯数が１８となる。後者の方が減速比が小さいのでより高速となる。 つまり、歯数の異なる幾つかのピニオン16とこれらに適合する中継歯車列17及 びギアカバー21をセットで用意し、速度変更の場合には、それらをセットで交換 すればよい。勿論、従前のように、前輪５及び後輪６の交換や電動機11の交換で も速度変更できるが、これに比べると、各部材の合成樹脂成形により価格の面で 格段に安くすることができる。

【０００８】 シャーシ１の他側面には、図２、図３、図５に示すように、スイッチノブを下 面に突出させて電源スイッチ32を設けており、図示してないが、電池収納部２と 電動機11との間に該電源スイッチによるスイッチ回路を設けている。 また、電池収納部２には、適数の乾電池を内装させるが、図５に示すように、 下面の開口部に合成樹脂製の蓋板33を着脱自在に装着しており、この装着手段と して、該蓋板の一端に口縁へ係合させる一対の鈎片34を、かつ、他端に口縁へ係 合させる一の弾性係合片35を設けている。 そして、図１に示すように、シャーシ１には、合成樹脂製のボデー36を取り外 し可能に装着している。 なお、後輪駆動車にするときは、中継歯車列の第２番平歯車19と第３番平歯車 20を取り外せばよい。

【０００９】

【考案の効果】

本考案によれば、既述構成であるから、電動機11の回転子軸12に嵌着したピニ オン16と中継歯車列17との簡単な交換で走行速度を簡単に変えることができ、そ のピニオン16の交換は回転子軸12のへの抜き差しで、また、その中継歯車列17の 交換はギアカバー21の着脱交換で、小学生等でも容易に行うことができ、しかも 、それらのピニオン16、中継歯車列17、ギアカバー21は合成樹脂成形で低コスト で製作できて、安価に提供でき、小学生等でもその負担が軽くて済み、各種の走 行速度で、或いは、コースに適合した走行速度で十分に楽しむことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の小型玩具電動四輪車に係る実施の形
態を示す斜視図である。

【図２】 同実施の形態におけるボデーを取り外した平
面図である。

【図３】 図２における一部截断平面図である。

【図４】 同実施の形態におけるボデーを取り外した側
面図である。

【図５】 同実施の形態における要部を示す分解斜視図
である。

【図６】 同実施の形態における他の要部を示す分解斜
視図である。

【図７】 同実施の形態における一の歯車列を示す説明
図である。

【図８】 同実施の形態における他の一の歯車列を示す
説明図である。

【図９】 同実施の形態におけるギアカバーの一例を示
す正面図である。

【図１０】 同ギアカバーの背面図である。

【図１１】 同ギアカバーの平面図である。

【図１２】 同ギアカバーの底面図である。

【図１３】 同ギアカバーの左側面図である。

【図１４】 同ギアカバーの右側面図である。

【符号の説明】

１…シャーシ ２…電池収納部 ３…前輪回転軸 ４…後輪回転軸 ５…前輪 ６…後輪 ７…バンパー ８…ガイドローラー ９…ピン 10…挟持片 11…電動機 12…回転子軸 13…ホイール 14…タイヤ 15…大歯車 16…ピニオン 17…中継歯車列 18…第１番平歯車 19…第２番平歯車 20…第３番平歯車 21…ギアカバー 22,23,24…片持ち軸 25…爪付き係止片 26…係合凹部 27…位置合せ凹穴 28…位置決めピン 29…係止窓 30…係止突片 31…抱着腕 32…電源スイッチ 33…蓋板 34…鈎片 35…弾性係合片 36…ボデー

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 電動機11の回転を回転子軸12に嵌着した
   ピニオン16、中継歯車列17、大歯車15を介して前輪５及
   び後輪６へ伝える構成とし、かつ、前記ピニオン16を歯
   数の異なるものと交換自在な構成とするとともに、歯数
   の異なるそれらのピニオン16に相応する各中継歯車列17
   をそれぞれギアカバー21に内装して該ギアカバーをもっ
   てシャーシ１に着脱交換自在に装着する構成としたこと
   を特徴とする小型玩具電動四輪車。