JP3033612B2 - 芳香族カルボン酸アミドの製法 - Google Patents

芳香族カルボン酸アミドの製法

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正晴 銅谷
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、芳香族ニトリルから芳
香族カルボン酸アミドを製造する新規な方法に関する。
【0002】
【従来技術】従来、芳香族ニトリルから芳香族カルボン
酸アミドを製造する方法としては、Org. Syn. Coll. Vo
l.2, 586〜587(1943) に、o-トルニトリルを過酸化水素
水を用いてアミド化する方法が記載されている。この方
法は高価な過酸化水素を副原料として大量に使用するこ
とが問題点として挙げられる。また英国特許第1133013
号および第1351530 号には、二酸化マンガンを触媒に用
いてニトリル化合物をアミド化する方法が示されてい
る。この方法では大量の触媒が必要であり、しかも生成
する芳香族カルボン酸アミドは結晶として析出し、触媒
の活性点を塞ぐため触媒の寿命に難点がある。
【0003】さらに米国特許第3763235 号には、金属塩
の存在下で水含有低級脂肪族カルボン酸を用いてニトリ
ル化合物をアミド化する方法が示されている。この方法
でも触媒を大量に必要とし、しかも析出する芳香族カル
ボン酸アミドの結晶中に触媒が抱き込まれるため、この
分離に難点がある。国際特許90/09988号には芳香族ニト
リルを水含有アルコール中で過ホウ酸アルカリ金属塩と
接触させる方法が示されている。この方法では高価な過
ホウ酸アルカリ金属塩を、副原料として原料の芳香族ニ
トリル1モルに対して2.5〜4モルと大量に使用しな
ければならないことが問題点として挙げられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】芳香族ニトリルから芳
香族カルボン酸アミドを製造する従来の方法では、上記
の如く高価な副原料ないし触媒を大量に用いる等の大き
な欠点を有しており、工業的に満足すべき方法とはいい
難い。本発明の目的は、芳香族ニトリルから芳香族カル
ボン酸アミドを工業的に有利に製造する方法を提供する
ことにある。
【0005】
【問題点を解決するための手段】本発明者は、芳香族ニ
トリルから芳香族カルボン酸アミドを製造するための工
業的に優れた方法を開発すべく鋭意研究を行った結果、
芳香族ニトリルは無機強塩基の存在下アルコールと反応
させると容易にイミノエーテルを生成すること、更にこ
のイミノエーテル生成液へ水を加えて加水分解すること
により芳香族カルボン酸アミドが比較的温和な条件で収
率良く得られること等を見出し、本発明を完成するに至
った。
【0006】すなわち本発明は、一般式が Z(CN)
n (ただし、式中Zはベンゼン、ビフェニル、ジフェニ
ルエーテル、ジフェニルスルホン、ジフェニルメタンお
よびナフタリン等の芳香環であり、n は1〜3の整数で
ある)で表される芳香族ニトリルを、無機強塩基の存在
下アルコールと反応させてイミノエーテルを合成し、次
いで水を加えて加水分解することを特徴とする芳香族カ
ルボン酸アミドの製法である。
【0007】本発明における第一の反応であるイミノエ
ーテル合成反応は、無機強塩基の存在下、芳香族ニトリ
ルをアルコールと反応させることにより行われる。原料
の芳香族ニトリルとしては、ベンゾニトリル、フタロニ
トリル、イソフタロニトリル、テレフタロニトリル、
4,4'-ビフェニルジニトリル、4,4'- ジフェニルエーテ
ルジニトリル、4,4'- ジフェニルスルホンジニトリル、
4,4'- ジフェニルメタンジニトリル、2,6-ナフタレンジ
ニトリルなどが挙げられ、対応するイミノエーテルが得
られる。
【0008】第一の反応において触媒として使用される
無機強塩基としては、通常、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウムなどのアルカリ金属水酸化物が使用される。無
機強塩基の使用量は芳香族ニトリル1モルに対して0.
01〜0.5モルの範囲が好適である。無機強塩基の使
用量が少なすぎると反応速度が遅くなり、イミノエーテ
ルの収率が低下する。使用量を多くすると反応速度が大
きくなるが、経済性の点から上記範囲が設定される。
【0009】第一の反応においてに使用されるアルコー
ルは、炭素数1〜4の直鎖あるいは分枝した低級脂肪族
アルコールが用いられ、たとえばメチルアルコール、エ
チルアルコール、n-プロピルアルコール、イソプロピル
アルコール、n-ブチルアルコール、イソブチルアルコー
ル、sec-ブチルアルコール、tert- ブチルアルコールな
どがあり、特にエチルアルコール、n-プロピルアルコー
ル、イソプロピルアルコールが好適に使用される。
【0010】アルコールの使用量は、理論的には芳香族
ニトリルに対して同モル以上あれば良い。通常本発明の
芳香族ニトリルが反応条件下では結晶であることから、
アルコール使用量が少ないと反応系内の撹拌が困難とな
り、また多すぎることは経済的に好ましくはない。従っ
て通常は反応系内の仕込芳香族ニトリルの濃度が5〜5
0重量%となるように加えられる。
【0011】第一の反応の反応温度は、0〜80℃の範
囲が好適である。温度が高すぎると反応で生成するイミ
ノエーテルの分解反応によりイミノエーテルの収率が低
下する。また低すぎると反応速度が小さくなる。反応時
間は、芳香族ニトリルの種類、無機強塩基の種類および
量、アルコールの種類および量、ならびに反応温度等に
より異なり一概に言えないが、通常は0.5〜15時間
程度である。
【0012】本発明の第二の反応は、第一の反応で得ら
れるイミノエーテル生成液へ水を加えて、イミノエーテ
ルを加水分解することにより行われる。第二の反応で加
えられる水の量は、イミノエーテル1モルに対して1.
5〜15モルの範囲が好適である。水の量が少なすぎる
とイミノエーテルの加水分解反応が完結せず、また多す
ぎると反応で生成する芳香族カルボン酸アミドの過剰加
水分解反応により芳香族カルボン酸が副生し、いずれも
芳香族カルボン酸アミドの収率が低下する。
【0013】第二の反応の温度は、50〜150℃の範
囲が好適である。温度が高すぎると反応で生成する芳香
族カルボン酸アミドの過剰加水分解反応による芳香族カ
ルボン酸の副生が増大し、芳香族カルボン酸アミドの収
率が低下する。また低すぎると、イミノエーテルから芳
香族カルボン酸アミドへの加水分解反応の反応速度が小
さくなる。反応時間は、イミノエーテルの種類、水の使
用量、ならびに反応温度などにより異なり一概に言えな
いが、通常は0.5〜10時間程度である。
【0014】反応で生成した芳香族カルボン酸アミド
は、反応終了後冷却した後、反応生成液から濾過により
容易に分離回収することができる。なお本発明の反応は
回分式、連続式のいずれの方法でも行うことができる。
【0015】
【実施例】以下に実施例により本発明を説明するが、た
だし本発明はこの実施例により限定されるものではな
い。
【0016】実施例1 撹拌機および温度計を付した1リットルの三ツ口フラス
コに、イソフタロニトリル 64.1g、n-プロピルア
ルコール 500ミリリットルおよび水酸化ナトリウム
4.0gを加え、45℃で1.5時間撹拌した。次い
で、反応液へ水90.0gを加えた後90℃へ昇温し、
更に2時間撹拌した。反応終了後、反応生成液を冷却
し、濾過・水洗・乾燥して白色結晶 82.1gを得
た。この結晶を液体クロマトグラフィーで分析したとこ
ろ、イソフタル酸アミドの含量は98.6wt%であり、
原料のイソフタロニトリルに対する収率は98.6モル
%であった。
【0017】実施例2 実施例1と同様な装置に、ベンゾニトリル 206.2
g、エチルアルコール400ミリリットルおよびナトリ
ウムエチラート 3.4gを加え、25℃で10時間撹
拌した。次いで反応液へ水90.0gを加えた後60℃
に昇温し、更に5時間撹拌した。反応終了後、反応生成
液中のエチルアルコールを減圧下留去した後、濾過・水
洗・乾燥して白色結晶 234.1gを得た。この結晶
を液体クロマトグラフィーで分析したところ、ベンズア
ミドの含量は99.4wt%であり、原料のベンゾニトリ
ルに対する収率は96.0モル%であった。
【0018】実施例3 実施例1と同様な装置に、テレフタロニトリル 12
8.2g、イソプロピルアルコール 500ミリリット
ルおよび水酸化カリウム 5.6gを加え、50℃で6
時間撹拌した。次いで反応液へ水90.0gを加えた後
80℃に昇温し、更に2時間撹拌した。反応終了後、反
応生成液を冷却し、濾過・水洗・乾燥して白色結晶 1
64. 8gを得た。この結晶を液体クロマトグラフィー
で分析したところ、テレフタル酸アミドの含量は98.
3wt%であり、原料のテレフタロニトリルに対する収率
は98.7モル%であった。
【0019】実施例4 原料に 4,4'-ジフェニルエーテルジニトリル 110.
1gを使用し、第一の反応の時間を2時間、第二の反応
の時間を3時間とした以外は実施例1と同様にして反応
を行なった。反応終了後、反応生成液を冷却し、濾過・
水洗・乾燥して白色結晶 126. 3gを得た。この結
晶を液体クロマトグラフィーで分析したところ、4,4'-
ジフェニルエーテルジカルボン酸アミドの含量は97.
2wt%であり、原料の 4,4'-ジフェニルエーテルジニト
リルに対する収率は95.8モル%であった。
【0020】実施例5 原料に2,6-ナフタレンジニトリル 89.1gを使用し
た以外は実施例4と同様にして反応を行なった。反応終
了後、反応生成液を冷却し、濾過・水洗・乾燥して白色
結晶 105. 2gを得た。この結晶を液体クロマトグ
ラフィーで分析したところ、2,6-ナフタレンジカルボン
酸アミドの含量は97.4wt%であり、原料の2,6-ナフ
タレンジニトリルに対する収率は95.7モル%であっ
た。
【0021】
【発明の効果】本発明は、触媒として安価なアルカリ金
属水酸化物およびアルコールを用いるものであり、芳香
族ニトリルから芳香族カルボン酸アミドが容易に且つ高
収率で製造される。従って本発明により芳香族カルボン
酸アミドを工業的に非常に有利に製造することができる
ようになり、本発明の工業的意義が大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // B01J 23/04 B01J 23/04 X 31/02 101 31/02 101X C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式が Z(CN)n ( 但し、Zはベン
    ゼン、ビフェニル、ジフェニルエーテル、ジフェニルス
    ルホン、ジフェニルメタンおよびナフタリンから選ばれ
    芳香環であり、nは1〜3の整数である)で表される
    芳香族ニトリルを、無機強塩基の存在下アルコールと反
    応させてイミノエーテルを合成し、次いで水を加えて加
    水分解することを特徴とする芳香族カルボン酸アミドの
    製法。
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