JP3033534U - 運搬車 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 運搬車を安定した状態で積み重ね、取り出し
移動の安定性を確保する。 【解決手段】 下面に転輪２を具え、外周縁に把持用透
孔３が穿設された運搬車の台盤１の下面に下方に至るに
伴って断面積が漸減する積み重ね用係止突起４を垂設
し、前記台盤の上面に前記係止突起が係止する錐面状の
積み重ね兼ずれ防止凹窩５を設け同凹窩５の底面に前記
係止突起４の、係止孔５ａを設けた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案はスーパーマーケット等で使用される運搬車に係るものである。

【０００２】

【従来の技術】

本考案者は実公昭５７−５９４１７号公報において、台盤の下面に転輪を装着 し、外周縁には把持用透孔を穿設して構成され、物品搬送時は台盤に物品を載架 して転輪を介して移動せしめ、不使用時は前記把持用透孔に手を掛けて台盤を把 持して所要の個所に携行することができるように構成された運搬車を提案した。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前記運搬車をバックヤードで使用するとき、作業のピーク時には多数の車が必 要となる。 作業がピークを越えると余分の運搬車をそのまま平置、放置するとバックヤー ドの有効利用の妨げとなり、また他の作業の妨げにもなる。

【０００４】 そのため、従来、運搬車の収容方法として積み重ねて置く方法が行なわれてい る。 この際、例えば本考案者の提案に係る実公平５−７１０８号公報に開示された 如き専用ラックを使用する場合と、ラック無しで積み重ねる場合とがある。 前者の場合、運搬車１台分のスペースで複数台の収納が可能となるが、ラック 設置場所の確保のため、ラックの導入は運搬車１台当りのコスト面における負担 増となる。また作業場所への運搬車の大量移動が必要な場合、運搬車の重なり高 さが高くなって安定性に欠け危険である。

【０００５】 後者のラック無しで積み重ねる場合、台盤トップに転輪嵌合のための凹部を設 け、積み重ねの安定性と移動の場合の安定性を持たせる方法が行なわれるが、こ の方法は転輪の凹部による落し込み量に限度があり、ラックを使用した場合より も不安定である。 また台盤トップに台盤裏面を重ね、上下の運搬車を交互に縦横にクロスして重 ねることにより収納台数を増大する方法が行なわれるが、この方法によれば台盤 のずれ防止が施されていないので、運搬車の片寄りが生じ、移動時の不安定、積 み重ねの不安定が生じる。

【０００６】 本考案は前記従来技術の有する問題点に鑑みて提案されたものでその目的とす る処は、運搬車を安定した状態で積み重ね、取り出し、移動の安定性が確保され る運搬車を提供する点にある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

前記の目的を達成するため、本考案に係る運搬車は、下面に転輪を具え、外周 縁に把持用透孔が穿設された台盤の下面に、積み重ね用係止突起を垂設するとと もに、前記台盤の上面に下方に至るに伴って断面積が漸減する錘面状凹窩の底面 に前記係止突起の係止孔を有する積み重ね兼ずれ防止凹窩を設けて構成されてい る。

【０００８】

【考案の実施の形態】

以下本考案の好ましい実施の形態を図面について説明する。 １は運搬車台盤で、下面に転輪２を具え、外周縁に沿って把持用透孔３が穿設 されている。 前記台盤１の下面には下端に至るに伴って断面積が漸減する積み重ね用係止突 起４が垂設され、台盤１の頂面には同係止突起４が嵌合する下方に至るに伴って 断面積が漸減する積み重ね兼ずれ防止凹窩５が設けられるとともに、同凹窩５の 底部に前記係止突起４の係止孔５ａが設けられている。図中６は台盤１上の物品 の滑り止めゴムである。

【０００９】 図示の実施例は前記したように構成されているので、上下の運搬車の台盤１が 互いに直交するように縦横に交叉して積み重ねて収容するものである。この際、 上位の運搬車台盤１より垂設された積み重ね用係止突起４が下位の運搬車台盤１ の積み重ね兼ずれ防止凹窩５の傾斜面に沿って摺動して、自動的に前記上位の突 起４が下位の運搬車台盤１の前記積み重ね兼ずれ防止凹窩５の下端部の係止孔５ ａに自動的に係合し、上下運搬車台盤１の位置決めができ、ずれが防止される。

【００１０】 以下同様にして上下の運搬車を縦横に交叉するように積み重ねるもので、上下 の運搬車台盤１は、前記積み重ね用係止突起４と積み重ね兼ずれ防止凹窩５の係 止孔５ａとの係合により、ずれを生じることなく、運搬車台盤１の積み重ね、取 り出し、移動の安定性が保持される。 なお図中７は台盤１の下面に突設され、且つ前記係止突起４と一体化された垂 直片で、台盤１の積み重ね時に、上位の台盤１の転輪２が下位の台盤１の上面に 接触することのないようにするためのスペーサーである。（図２乃至図４参照）

【００１１】

【考案の効果】

本考案によれば前記したように運搬車台盤の下面に、下方に至るに伴って断面 積の漸減する錐面状の積み重ね用係止突起が垂設され、前記台盤の上面に同係止 突起が係合する下方に至るに伴って断面積が漸減するし、底部に前記係止突起の 係止孔を有する円錐面状の積み重ね兼ずれ防止凹窩が設けられたことによって、 上下の運搬車の台盤が前記係止突起と積み重ね兼ずれ防止凹窩の係止孔によって 安定した状態で重合され、上下運搬車の重合時の所定の位置決めができるように なり、これによって運搬車の重層、取り出し、移動の安定が確保される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る運搬車の重層状態を示す平面図で
ある。

【図２】図１の正面図である。

【図３】図１の側面図である。

【図４】図３の一部を欠截して示した拡大図である。

【図５】運搬車の斜視図である。

【図６】図１のＡ−Ａ線方向における上下運搬車の係合
状態を示す縦断面図である。

【図７】図１のＢ−Ｂ線方向における上下運搬車の係合
状態を示す縦断面図である。

【符号の説明】

１ 運搬車台盤 ２ 転輪 ３ 把持用透孔 ４ 積み重ね用係止突起 ５ 積み重ね兼ずれ防止凹窩 ５ａ 係止孔 ６ 滑り止めゴム ７ 垂直片

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 下面に転輪を具え、外周縁に把持用透孔
   が穿設された台盤の下面に、積み重ね用係止突起を垂設
   するとともに、前記台盤の上面に下方に至るに伴って断
   面積が漸減する錘面状凹窩の底面に前記係止突起の係止
   孔を有する積み重ね兼ずれ防止凹窩を設けてなることを
   特徴とする運搬車。