JP3033373B2 - 車両用ヒートポンプ式空調装置 - Google Patents

車両用ヒートポンプ式空調装置

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JP3033373B2
JP3033373B2 JP4319665A JP31966592A JP3033373B2 JP 3033373 B2 JP3033373 B2 JP 3033373B2 JP 4319665 A JP4319665 A JP 4319665A JP 31966592 A JP31966592 A JP 31966592A JP 3033373 B2 JP3033373 B2 JP 3033373B2
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outside
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の冷暖房をヒート
ポンプで行う空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の燃料エンジン自動車用空調装置
は、例えば、図15(a)に示す冷凍サイクル図のよう
に、冷媒を圧縮する圧縮機1をエンジン(図示せず)で
駆動し、室外熱交換器2と室外熱交換器用送風装置3で
車室外空気に放熱して冷媒を凝縮液化させた後、その冷
媒を膨張弁4を介して室内熱交換器5に導き、ここで室
内熱交換器用送風装置6で車室内の空気を冷却、除湿し
ながら蒸発し冷房作用を行うものであった。一方、暖房
作用はエンジン冷却水を利用した温水ヒータで行うもの
である。従来の燃料エンジン駆動自動車用空調装置の構
成を図13に示す。車室外空気を車室外空気導入口(室
内用送風装置用)27より、また車室内空気を車室内空
気導入口28より導入空気切替ダンパ29にて切り替え
もしくは混合して室内用送風装置6にて導入し、室内熱
交換器5で冷却され、温水ヒータ25で加熱される空気
と加熱されずバイパスする空気に空気混合用ダンパ26
で分けられ、その後混合され適当な温度になり吹出口
(頭胸部)15もしくは吹出口(足元部)16もしくは
吹出口(窓ガラス部)17に吹出口切替ダンパ(頭胸部
/足元部)18、吹出口切替ダンパ(窓ガラス部)19
にて切り替えられて吹き出すようになっている。従っ
て、吹出温度の調節は室内熱交換器で冷却された空気と
温水ヒータで加熱された空気との混合比率を変更して行
う。
【0003】一方、電気駆動自動車では上記エンジンに
代わり電動機を用い、冷房作用は上記と同様であるが、
暖房作用は上記エンジン冷却水は無いため、図15
(a)の点線部を図15(b)のようにして圧縮機1の
下流に四方切替え弁7を用い冷媒流路を逆転し、室内熱
交換器5で車室内空気に放熱して冷媒を凝縮液化させた
後、その冷媒を膨張弁4を介して室外熱交換器2に導
き、ここで車室外の空気を冷却、除湿しながら冷媒は吸
熱、蒸発するヒートポンプ暖房を行う必要がある。ま
た、吹出温度の調節は、室内熱交換器は一つであり加熱
もしくは冷却の一方しか機能しないので、燃料エンジン
自動車用空調装置のように冷却された空気と加熱された
空気との混合比率を変更して行うことはできない。従来
の電気駆動自動車用空調装置の構成図を図14に示す。
ここで従来の燃料エンジン駆動自動車用空調装置の構成
図13との相違点は温水ヒータ25及び空気混合用ダン
パ26が無い点である。室内熱交換器5で冷却もしくは
加熱された空気はそのまま吹出口より吹き出される。
【0004】従って、吹出温度の調節は、電動機(圧縮
機)の回転数を調節して行うこととなる。
【0005】但し、室内熱交換器を冷房と暖房の両方設
け暖房側を温水ヒータの代用としたり、室内熱交換器は
冷房とし電気ヒータを温水ヒータの代用として暖房を行
うようにすれば、燃料エンジン自動車用空調装置のよう
に冷却された空気と加熱された空気との混合比率を変更
して行うことができるが、前者の方法は空調装置の価格
及び車両への搭載スペースが大きくなり実施が難しい。
【0006】また後者の方法は電気ヒータに多大の電力
を必要とするため電気駆動自動車では走行可能距離低下
など車両性能に影響する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】電気駆動自動車では上
記の通り、吹出温度の調節は電動機(圧縮機)の回転数
を調節して行う必要がある。
【0008】しかしながら、冷暖房の能力を調節する電
動機(圧縮機)の回転数は潤滑油循環確保などの圧縮機
保護のために最低回転数が決められている。従って、中
間季などの環境条件によっては最低回転数でも暖房能力
過剰となり暖房が効きすぎ、一方圧縮機を停止させたの
では暖房能力零となるので寒い場合が発生する。また冷
房についても同様に逆の事態が発生する。
【0009】更に、吹出温度(車室内温度)を調節する
ために電動機(圧縮機)の回転数を変更してもサイクル
の安定に時間がかかるため、吹出温度(車室内温度)の
追従が遅く快適性が損なわれてしまう。例えば、日射が
強くなってもすぐに冷風を出せないため乗員はしばらく
の間日射による暑さを我慢しなければならない。
【0010】従って、本発明は、室内熱交換器を冷房と
暖房の両方設けたり、室内熱交換器は冷房とし電気ヒー
タで暖房を行うようにしたりして、燃料エンジン自動車
用空調装置のように冷却された空気と加熱された空気と
の混合比率を変更して行うことにより空調装置の価格及
び車両への搭載スペースが大きくしたり、電気ヒータに
多大の電力を必要として電気駆動自動車の走行可能距離
低下など車両性能に影響させることなく、上記課題を解
決し吹出温度(車室内温度)のコントロールを快適に行
うことの出来る車両用ヒートポンプ式空調装置を提供す
ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、第1の手段と
して上記課題を解決するために、車室内空気もしくは車
室外空気もしくは両者を混合した空気を導入して送風す
る室内用送風装置と、この室内用送風装置により送風さ
れた空気を車室内に導くダクトと、このダクト内に配設
され送風空気の冷却もしくは加熱を行う室内熱交換器と
室内熱交換器下流に設けた、前記ダクトを通過した空気
の車室内への吹出口と、室内熱交換器に対応して加熱も
しくは冷却を行う室外に設置された室外熱交換器と、当
該室外熱交換器用送風装置と、冷媒絞り装置と、冷媒を
圧縮循環させる圧縮機と、この圧縮機を駆動する電動機
と、この電動機の回転数を指定された所定の回転数に制
御することにより冷却能力もしくは加熱能力を調節し送
風空気の吹出口からの吹出温度を調節する回転数制御装
置と、前記室内熱交換器にて冷却もしくは加熱された空
気に車室外空気を導入し、その車室外空気の導入量を調
節して送風空気の吹出口からの吹出温度を調節可能とす
る車室外空気導入装置を設けている。
【0012】また本発明は、第2の手段として上記課題
を解決するために、室内熱交換器にて冷却もしくは加熱
された空気への車室外空気の導入を車室内への吹出口近
傍にて行う車室外空気導入装置を設けている。
【0013】また本発明は、第3の手段として上記課題
を解決するために、車室外温度、車室内温度、日射量、
乗員により指定された設定温度等により車室内を自動的
に目標温度に到達、維持させるべく必要な吹出温度を演
算し少なくとも回転数制御装置に所定の回転数を指定
し、かつ車室外空気導入装置をも制御して吹出温度を調
節するコントロールユニットを設けている。
【0014】
【作用】本発明の第1の手段によれば、室内熱交換器に
て加熱された空気での暖房が中間季のため最低回転数で
も暖房能力過剰となり暖房が効きすぎとなった場合、暖
房中のため車室外空気は比較的低い温度であり、この低
い温度の車室外空気を調節しつつ導入すれば吹出温度を
適当に下げることが可能となり暖房の効きすぎを防止で
きる。一方、室内熱交換器にて冷却された空気での冷房
が中間季のため最低回転数でも冷房能力過剰となり冷房
が効きすぎとなった場合には、暖房と逆であり同様に冷
房の効きすぎを防止できる。また、車室外空気導入量の
調節にダンパー等迅速に作動するものを採用すれば吹出
温度(車室内温度)の変更を速くすることができる。
【0015】本発明の第2の手段によれば、車室外空気
の導入を車室内への吹出口近傍にて行うことにより、暖
房の効きすぎなどの場合、吹出口を乗員の頭胸部への吹
出口とすれば頭胸部へ低い温度の冷風を出すことがで
き、足元部へは暖風を出して頭寒足熱となる。一方、冷
房の効きすぎなどの場合、吹出口を乗員の足元部への吹
出口とすれば足元部へ高い温度の暖風を出すことがで
き、頭胸部へは冷風を出して頭寒足熱となる。
【0016】本発明の第3の手段によれば、車室内を自
動的に目標温度に到達、維持させるべくコントロールユ
ニットが回転数制御装置を作動させる。この時、最低回
転数でも暖房能力過剰もしくは冷房能力過剰となる場
合、車室外空気導入装置を制御して吹出温度を調節する
ことが可能となる。車室外空気導入装置を作動させその
後回転数制御装置を作動させることもできる。また同時
に作動させることもできる。
【0017】一方、最低回転数で暖房能力過剰もしくは
冷房能力過剰とはならない環境条件下においても、回転
数制御装置を暖房能力過剰もしくは冷房能力過剰となる
ように作動させておき車室外空気導入装置を制御して吹
出温度を調節するようにプログラムを組んでおくことに
より、日射変動などに対し吹出温度を速く変更したい場
合には(車室外空気導入量の調節がダンパー等迅速に作
動するものとしておき)車室外空気導入装置を作動させ
て吹出温度を自動的に迅速に変化させることができるの
で快適性を保つことが可能となる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により説明す
る。
【0019】図1は、本発明の車両用ヒートポンプ式空
調装置の冷凍サイクル図である。図1では、圧縮機1、
室外熱交換器2、室外熱交換器用送風装置3、冷媒絞り
装置4、室内熱交換器5、室内用送風装置6、四方切替
え弁7を設置している。冷媒の流れは前記従来例と同じ
ため説明を省略する。
【0020】また、四方切替え弁7は冷房もしくは暖房
のみのシステムの場合には特に必要とはしない。
【0021】図2に本発明の第1の実施例に係る車両用
ヒートポンプ式空調装置の構成図を示す。ここで前出の
図14従来の電気駆動自動車用空調装置の構成図との相
違点は車室外空気導入装置10を設け、車室外空気導入
口(車室外空気導入装置用)11より車室外空気導入口
(室内用送風装置用)27を経由した車室外空気を車室
外空気導入量調節ダンパ12にて調節しつつ導入可能と
なっている点である。また、図7〜図10に暖房及び冷
房における車室外温度に対して電動機(圧縮機)の回転
数調節のみでの車室内温度の調節可能範囲の一例を太線
で示す。図7は暖房(日射無)、図8は暖房(日射
有)、図9は冷房(日射無)、図10は冷房(日射有)
での空調特性図である。日射有の日射量はおおよそ50
0W/m2としている。暖房の場合下側が、冷房の場合
上側が最低回転数に対応する。車室内温度の一般的な調
節必要範囲20℃〜30℃を破線で示す。
【0022】ここで、図7の暖房(日射無)、図8の暖
房(日射有)での調節可能範囲は車室外温度10℃にお
いて車室内温度はそれぞれ23℃〜40℃、28℃〜4
5℃であり20℃には調節できない、また車室外温度2
0℃において車室内温度はそれぞれ33℃〜50℃、3
8℃〜55℃であり30℃にも調節できず暖房能力過剰
となっている。
【0023】図9の冷房(日射無)、図10の冷房(日
射有)での調節可能範囲は車室外温度30℃において車
室内温度はそれぞれ10℃〜23℃、15℃〜23℃で
あり30℃には調節できず冷房能力過剰となっている。
【0024】暖房能力過剰への対応方法について、図8
の暖房(日射有)での車室外温度10℃について考察す
ると、最低回転数での車室内温度は約28℃で、このと
きの吹出温度は約40℃であり車室内温度を20℃とす
るために必要な吹出温度は24℃であるので熱量計算に
より車室外空気導入装置10からの導入車室外空気を1
0℃として、室内熱交換器5にて加熱された空気47
%、導入車室外空気導入装置10からの車室外空気53
%とすればよいことがわかる(ここでの上記吹出温度約
40℃、必要な吹出温度24℃は実験値である)。従っ
て、車室外空気を導入することにより、図8の車室外温
度10℃について調節可能範囲を少なくとも車室内温度
20℃まで延ばすことができ(矢印で表示)暖房能力過
剰を解消できることとなる。
【0025】おなじく冷房能力過剰の対応方法について
図9の冷房(日射無)での車室外温度30℃について考
察すると、最低回転数での車室内温度は約23℃で、こ
のときの吹出温度は約12℃であり車室内温度を30℃
とするために必要な吹出温度は20℃であるので熱量計
算により車室外空気導入装置10からの導入車室外空気
を30℃として、室内熱交換器5にて冷却された空気5
5%、車室外空気導入装置10からの導入車室外空気4
5%とすればよいことがわかる(ここでの上記吹出温度
約12℃、必要な吹出温度20℃は実験値である)。従
って、車室外空気を導入することにより、図9の車室外
温度30℃について調節可能範囲を少なくとも車室内温
度30℃まで延ばすことができ(矢印で表示)冷房能力
過剰を解消できることとなる。
【0026】同様にして、他の場合についても調節可能
範囲を延ばすことができる。上記の例では導入車室外空
気温度を車室外温度に等しいとしたが、室内用送風装置
6の導入空気切替ダンパ29が車室外空気導入となって
いる場合であり、車室内空気と混合されている場合には
若干車室外温度からずれるが、この場合においては、上
記室内熱交換器5にて加熱もしくは冷却された空気と車
室外空気導入装置10からの導入車室外空気との比率を
導入車室外空気が増すようにすればよいことは明白であ
る。
【0027】図3に本発明の第2の実施例に係る車両用
ヒートポンプ式空調装置の構成図を示す。ここで前出の
図2第1の実施例に係る車両用ヒートポンプ式空調装置
の構成図との相違点は図2第1の実施例が車室外空気導
入口(車室外空気導入装置用)11より車室外空気導入
口(室内用送風装置用)27を経由した車室外空気を車
室外空気導入量調節ダンパ12にて導入量を調節可能と
しているのに対し、図3第2の実施例は車室外空気の導
入量を調節するために、車室外空気導入用送風装置14
の能力を調節している点である。従って、この場合図2
第1の実施例における車室外空気導入量調節ダンパ12
は特に必要としない。
【0028】更に、車室外空気導入口(車室外空気導入
装置用)11は図2第1の実施例が室内用送風装置6と
室内熱交換器5との間(室内用送風装置6の直後)であ
るのに対し図3第2の実施例は車室外空気導入用送風装
置14を設けているため、室内用送風装置6の送風力を
用いる必要はなく、独立して車室外へ接続してある。こ
れにより室内用送風装置6の導入空気切替ダンパ29の
位置に係わらず、常に車室外空気を導入可能となる。
【0029】車室外空気の導入方法については図2第1
の実施例、図3第2の実施例に限らず種々の方法が考え
られる。
【0030】図4に本発明の第3の実施例に係る車両用
ヒートポンプ式空調装置の構成図を示す。ここで前出の
図2第1の実施例に係る車両用ヒートポンプ式空調装置
の構成図との相違点は図2第1の実施例は車室外空気導
入装置10での車室外空気の導入先が室内熱交換器5の
直後であるのに対し図4第3の実施例は車室外空気導入
装置10での車室外空気の導入先を吹出口(頭胸部)1
5近傍とした点である。このような構成の特長について
述べる。例えば図7の暖房(日射無)で車室外温度10
℃、車室内温度が23℃の場合吹出温度は32℃(実験
値)であるが、日射が当たると暑くなるので吹出温度を
急いで下げなければならない。この時、図2第1の実施
例では室内熱交換器にて加熱された空気への車室外空気
導入装置10からの低温(10℃)の導入車室外空気の
混合による吹出温度低下を待たなければならないが、図
4第3の実施例では車室外空気の導入先を吹出口(頭胸
部)15近傍としているので、吹出口(頭胸部)15か
らの吹出空気は迅速に10℃に近い涼風がでることとな
る。一方、吹出口(足元部)16からは32℃に近い暖
風がでることとなり頭寒足熱とできる。暖房能力過剰の
場合についても緊急性は無いが頭寒足熱とできることは
同様である。
【0031】更に、図4第3の実施例は、車室外空気導
入量調節ダンパ12が車室外空気導入口(車室外空気導
入装置用)側にあることにより、室内熱交換器5と車室
外空気導入装置10とに分流する空気の比率を、車室外
空気導入量調節ダンパ12にて決めることができる。
【0032】図5に本発明の第4の実施例に係る車両用
ヒートポンプ式空調装置の構成図を示す。ここで前出の
図2第1の実施例に係る車両用ヒートポンプ式空調装置
の構成図との相違点は図2第1の実施例は車室外空気導
入装置10での車室外空気の導入先が室内熱交換器5の
直後であるのに対し図5第4の実施例は車室外空気導入
装置10での車室外空気の導入先を吹出口(足元部)1
6近傍とした点である。このような構成の特長について
述べる。例えば図10の冷房(日射有)で車室外温度3
0℃、車室内温度が28℃の場合吹出温度は15℃(実
験値)であるが、日射が無くなると寒くなるので吹出温
度を急いで上げなければならない。この時、図2第1の
実施例では室内熱交換器にて冷却された空気への車室外
空気導入装置10からの高温(30℃)の導入車室外空
気の混合による吹出温度上昇を持たなければならない
が、図5第4の実施例では車室外空気の導入先を吹出口
(足元部)16近傍としているので、吹出口(足元部)
16からの吹出空気は迅速に30℃に近い暖風がでるこ
ととなる。一方、吹出口(頭胸部)15からは15℃に
近い涼風がでることとなり頭寒足熱とできる。冷房能力
過剰の場合についても緊急性は無いが頭寒足熱とできる
ことは同様である。
【0033】尚、車室外空気の導入先を吹出口(頭胸
部)15(図4第3の実施例)と吹出口(足元部)16
(図5第4の実施例)とで切り換えられるように構成す
れば暖房/冷房の両方で可能とできる。
【0034】図6に本発明の第5の実施例に係る車両用
ヒートポンプ式空調装置の構成図を示す。ここで前出の
図2第1の実施例に係る車両用ヒートポンプ式空調装置
の構成図との相違点は、図6第5の実施例が図2第1の
実施例に対し電動機8(圧縮機1)と車室外空気導入量
調節ダンパ12が自動制御される構成となっている点で
ある。図6においてコントロールユニット20は車室外
温度センサー21、車室内温度センサー22、日射量セ
ンサー23、設定温度入力器24及び回転数制御装置
9、車室外空気導入量調節ダンパ用アクチュエータ13
に接続されており前者は車室内を自動的に目標温度に到
達、維持させるべく必要な吹出温度を演算するため、後
者はそれぞれ電動機8(圧縮機1)、車室外空気導入量
調節ダンパ12を演算された必要な吹出温度を達成すべ
く作動させるために用いられる。従って、演算された必
要な吹出温度を達成すべくまず電動機8(圧縮機1)を
作動させるが、日射に対して速やかな応答の必要な場合
などは車室外空気導入量調節ダンパ12を先に作動させ
るようにプログラムを組むことにより自動で快適な空調
を実現できる。
【0035】また、吹出温度(車室内温度)の変更は回
転数制御装置9では行わず車室外空気導入装置10にて
行うようにすれば、日射変動、設定温度入力器24によ
る設定温度変更に迅速に対応できる。
【0036】図11に図8暖房(日射有)での車室外温
度0℃における車室外空気導入装置10の応用例を示
す。回転数制御装置9での車室内温度の調節範囲は30
℃以上としておき(白枠で示す)、車室内温度の20℃
〜30℃の調節は車室外空気導入装置10にて図2第1
の実施例で述べたごとく、行うようにすることができる
(車室内温度30℃での吹出温度は61℃、車室内温度
20℃での吹出温度は33℃)。
【0037】同じく、図12に図10冷房(日射有)で
の車室外温度30℃における車室外空気導入装置10の
応用例を示す。回転数制御装置9での車室内温度の調節
範囲は20℃以下としておき(白枠で示す)、車室内温
度の20℃〜30℃の調節は車室外空気導入装置10に
て図2第1の実施例で述べたごとく、行うようにするこ
とができる(車室内温度30℃での吹出温度は17℃、
車室内温度20℃での吹出温度は8℃)。
【0038】
【発明の効果】(1)室内熱交換器を冷房と暖房の両方
設けたり、室内熱交換器は冷房とし電気ヒータで暖房を
行うようにしたりして、燃料エンジン自動車用空調装置
のように冷却された空気と加熱された空気との混合比率
を変更して行うことにより空調装置の価格及び車両への
搭載スペースが大きくしたり、電気ヒータに多大の電力
を必要として電気駆動自動車の走行可能距離低下など車
両性能に影響させることなく、車室外空気を導入する簡
単な構成により車両用ヒートポンプ式空調装置にて電動
機(圧縮機)の最低回転数での暖冷房能力過剰解消、ま
た電動機(圧縮機)の回転数変更での吹出温度(車室内
温度)の追従遅れ改善を車室外空気を導入する簡単な構
成により実現することができる。
【0039】(2)車室外空気の導入を車室内への吹出
口近傍にて行うことにより、暖房の効きすぎなどの場
合、吹出口を乗員の頭胸部への吹出口とすれば頭胸部へ
低い温度の冷風を出すことができ、足元部へは暖風を出
して頭寒足熱とし一方、冷房の効きすぎなどの場合、吹
出口を乗員の足元部への吹出口とすれば足元部へ高い温
度の暖風を出すことができ、頭胸部へは冷風を出して頭
寒足熱の快適な空調を実現することができる。
【0040】(3)最低回転数で暖房能力過剰もしくは
冷房能力過剰とはならない環境条件下などにおいても、
回転数制御装置を暖房能力過剰もしくは冷房能力過剰と
なるように作動させて車室外空気導入装置を制御して吹
出温度を調節するようにプログラムを組んでおくことに
より、日射変動などに対し吹出温度を速く変更したい場
合には(車室外空気導入量の調節がダンパ等迅速に作動
するものとしておき)車室外空気導入装置を作動させて
吹出温度を自動的に迅速に変化させることができるの
で、日射が強くなってもすぐに冷風を出せないことによ
り乗員がしばらくの間日射による暑さを我慢しなければ
ならないようなことがなく快適な空調を実現することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る車両用ヒートポンプ式
空調装置の冷凍サイクル図
【図2】本発明の第1の実施例に係る車両用ヒートポン
プ式空調装置の構成図
【図3】本発明の第2の実施例に係る車両用ヒートポン
プ式空調装置の構成図
【図4】本発明の第3の実施例に係る車両用ヒートポン
プ式空調装置の構成図
【図5】本発明の第4の実施例に係る車両用ヒートポン
プ式空調装置の構成図
【図6】本発明の第5の実施例に係る車両用ヒートポン
プ式空調装置の構成図
【図7】本発明の暖房(日射無)での空調作用を示す空
調特性図
【図8】本発明の暖房(日射有)での空調作用を示す空
調特性図
【図9】本発明の冷房(日射無)での空調作用を示す空
調特性図
【図10】本発明の冷房(日射有)での空調作用を示す
空調特性図
【図11】本発明の暖房(日射有)での空調作用の応用
を示す空調特性図
【図12】本発明の冷房(日射有)での空調作用の応用
を示す空調特性図
【図13】従来の燃料エンジン駆動自動車用空調装置の
構成図
【図14】従来の電気駆動自動車用空調装置の構成図
【図15】(a)は従来の燃料エンジン駆動自動車用冷
房空調装置の冷凍サイクル図 (b)は従来の電気駆動自動車用空調装置の冷凍サイク
ル図
【符号の説明】
1 圧縮機 2 室外熱交換器 3 室外熱交換器用送風装置 4 冷媒絞り装置 5 室内熱交換器 6 室内用送風装置 7 四方切替え弁 8 電動機 9 回転数制御装置 10 車室外空気導入装置 11 車室外空気導入口(車室外空気導入装置用) 12 車室外空気導入量調節ダンパ 13 車室外空気導入量調節ダンパ用アクチュエータ 14 車室外空気導入用送風装置 15 吹出口(頭胸部) 16 吹出口(足元部) 17 吹出口(窓ガラス部) 18 吹出口切替ダンパ(頭胸部/足元部) 19 吹出口切替ダンパ(窓ガラス部) 20 コントロールユニット 21 車室外温度センサー 22 車室内温度センサー 23 日射量センサー 24 設定温度入力器 25 温水ヒータ 26 空気混合用ダンパ 27 車室外空気導入口(室内用送風装置用) 28 車室内空気導入口 29 導入空気切替ダンパ

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気を送風する室内用送風装置と、 前記室内用送風装置により送風された空気を車室内に導
    くダクトと、 前記ダクト内に配設されるとともに空気の冷却もしくは
    加熱を行う室内熱交換器と、 前記ダクト内の前記室内熱交換器に対して下流側に設け
    られ、車室内へ前記ダクトを通過した空気を吹き出す吹
    出口とを具備する車両用ヒートポンプ式空調装置であっ
    て、前記ダクトの外部に設けられるとともに、前記 室内熱交
    換器に対して上流側から、前記室内熱交換器を介さずに
    前記熱交換器に対して下流側へ空気を導入する空気導入
    装置とを備えたことを特徴とする車両用ヒートポンプ式
    空調装置。
  2. 【請求項2】 前記空気導入装置による空気の導入を前
    記吹出口近傍にて行うことを特徴とする請求項1記載の
    車両用ヒートポンプ式空調装置。
  3. 【請求項3】 空気導入量を調節する空気導入量調節手
    段を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の車
    両用ヒートポンプ式空調装置。
  4. 【請求項4】 空気導入量調節手段は空気導入装置の空
    気導入口若しくは空気導入装置の空気供給口に設けられ
    たダンパにより外空気導入量を調節することを特徴とす
    る請求項3記載の車両用ヒートポンプ式空調装置。
  5. 【請求項5】 車室外温度、車室内温度、日射量、乗員
    に基づいて指定された設定温度により車室内を自動的に
    目標温度に到達、維持させるべく、必要な吹出温度を演
    算し少なくとも圧縮機の回転数を制御する回転数制御装
    置に所定の回転数を指定するコントロールユニットを設
    け、 前記コントロールユニットは前記ダンパをも制御して吹
    出温度を自動調節することを特徴とする請求項4記載の
    車両用ヒートポンプ式空調装置。
  6. 【請求項6】 空気を送風する室内用送風装置と、 前記室内用送風装置により送風された空気を車室内に導
    くダクトと、 前記ダクト内に配設されるとともに空気の冷却もしくは
    加熱を行う室内熱交換器と、 前記ダクト内の前記室内熱交換器に対して下流側に設け
    られ、車室内へ前記ダ クトを通過した空気を吹き出す吹
    出口とを具備する車両用ヒートポンプ式空調装置であっ
    て、 前記ダクトの外部に設けられるとともに、前記ダクトと
    は独立して車室外から前記室内熱交換器を介さずに前記
    熱交換器に対して下流側へ空気を導入する空気導入装置
    とを備えたことを特徴とする車両用ヒートポンプ式空調
    装置。
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