JP3032023U - コンテナ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本考案は、物品等を収納すべく容体として使
用されるコンテナに於いて、容体として使用しない場合
に、コンテナを構成する側壁を折り畳むことによりその
嵩高を小さくしてコンテナ自体の保管スペースを最小限
とすることができるコンテナを提供することを課題とす
る。 【解決手段】 底板2 と側壁3,…とからなる物品等を収
納可能なコンテナであって、前記側壁3,…が、底板2 に
回動自在に連結され、且つ該側壁3,…が、係脱自在な係
止手段を介して互いに連結されてなることにある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、容体として物品等を収納すべく矩形状の底板の周縁から側壁が立設 されて箱状に形成されたコンテナ、更に詳しくは、容体として使用しない場合に 各側壁を折り畳み嵩高を小さくすることができるコンテナに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、スーパーマーケット等でパック牛乳等の商品を収納する容体として使用 され、或いは家庭等で衣服、玩具等の物品等を収納する容体として使用されるコ ンテナは、矩形状の底板の周縁から側壁が立設された箱状のもので、例えば、合 成樹脂にて一体成形されたものが一般に知られている。 また、木やアルミニウム等の金属にて形成されたものについても、底板に各側 壁が取り外し不能に固定されて箱状に形成されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、コンテナを容体として使用しない場合、例えば、コンテナ自体 の販売者がそれを倉庫に保管する場合やコンテナのみを運搬する場合等、或いは 、スーパーマーケットや家庭等で収納する物品が一時的にない場合等（以下、「 不使用時」という）に於いて、上記従来のコンテナは、空のコンテナであっても 物品が収納されたコンテナと全く同じスペースを必要とするから、保管スペース が非常に無駄になるという問題点があった。

【０００４】 本考案は、上記の如き従来の問題点に鑑みてなされたもので、容体として使用 しない場合に、コンテナを構成する側壁を折り畳みその嵩を小さくしてコンテナ 自体の保管スペースを最小限とすることができるコンテナを提供することを課題 とする。

【０００５】

【問題を解決するための手段】 本考案は、このような課題を解決するためになされたもので、その課題を解決 するための手段は、底板2 と側壁3,…とからなる物品等を収納可能なコンテナで あって、前記側壁3,…が、底板2 に回動自在に連結され、且つ該側壁3,…が、係 脱自在な係止手段を介して互いに連結されてなることにある。 より具体的には、請求項４記載の手段のように、前記係止手段を解除して側壁 3,…を回動させることにより、前記側壁3,…を底板2 上に重合させることができ ることにある。

【０００６】 上記手段からなるコンテナは、側壁3,…が、底板2 に回動自在に連結されてい るので、コンテナの不使用時、係止手段を解除して側壁3,…の連結を外し、且つ 側壁3,…を底板2 側に回動すると、側壁3,…を底板2 側に折り畳むことができ、 底板2 及び側壁3 を重ね合わせて略板状に形成することができる。

【０００７】 さらに、請求項２記載の手段は、前記側壁3 又は底板2 の少なくとも何れか一 方には、該側壁3 を底板2 に対して略垂直位置にて係止するストッパー部15が設 けられてなることにある。 かかる手段によれば、底板2 に回動自在な側壁3 の回動が規制され、底板2 に 対して略垂直位置にて係止されるから、例えば、上述のように略板状に形成され たコンテナを使用する際に側壁3,…を立設して容体を形成する場合に、一の側壁 3 を立設した後、他の側壁3 を立設する間に既に立設された一の側壁3 が倒れる こともない。

【０００８】 また、請求項３記載手段は、前記係止手段が、側壁3 から突設された係合突起 17が、隣接する他の側壁3 に設けられた被係合部18に係止される手段である。 かかる係止手段によれば、例えば、上述のように側壁3,…を立設して容体を形 成てる場合に、既に立設された一の側壁3 の被係合部18に隣接する他の側壁3 の 係合突起17を嵌入するだけで係止されるので、容易に側壁3,…間の連結を行うこ とができる。

【０００９】

【考案の実施の形態】

以下、本考案に係るコンテナの一実施形態を図面に従って説明する。 図１に於いて、1 は、合成樹脂にて長方形状に形成された板状の底板2 と、該 底板2 の四辺の周縁部に立設された合成樹脂製の側壁3,…とから構成されるコン テナ本体を示し、該底板2 及び側壁3 によって物品等が収納可能な収納部5 が構 成される。

【００１０】 さらに詳しくは、図２〜図７にも示すように、底板2 の両長辺の縁部には、底 板2 の上面から側壁3 の厚み分ほど上方に突出した長突起状の長フランジ部2a,2 a が突設され、且つ底板2 の両短辺の縁部には、該長フランジ部2aよりも上方に 突出した短フランジ部2b,2b が突設されている。 かかるフランジ部2a,2b が突設されることにより、底板2 は、断面略凹状に形 成されている。

【００１１】 側壁3,…は、四枚の板状部材から構成され（以下、便宜上、底板2 の両長辺に 立設される一対の側壁3,3 を長側壁6,6 といい、底板2 の両短辺に立設される一 対の側壁3,3 を短側壁7,7 という）、該側壁3,…には、多段複数列の打抜き長孔 8,…が形成され、且つ補強用リブ4,…が適宜配設されている。 尚、前記短側壁7,7 の上方中央部には、把手用打抜き孔10が夫々形成されてい る。

【００１２】 前記長側壁6 の両側辺6a,6a 下端部は、支軸11を介して底板2 に軸支されてお り、該長側壁6 は、その下辺6bを底板2 の長フランジ部2aの上面から内面にかけ て近接した状態で底板2 に対して回動自在な構成となっている。 また、前記短側壁7 の両側辺7a,7a 下端部は、支軸12を介して底板2 に軸支さ れており、該短側壁7 は、その下辺7bを底板2 の短フランジ部2bの上面に近接し た状態で底板2 に対して回動自在な構成となっている。

【００１３】 さらに、長側壁6 の下辺6bには、底板2 の長フランジ部2aの外面に形成された 凹状の嵌合部14に係止される側面略コ字状のストッパー部15が突設されており、 該ストッパー部15によって長側壁6 は底板2 に対して略垂直位置にて係止されて いる。 加えて、底板2 の長フランジ部2aには、長側壁6 の下辺6bに形成された凹状の 嵌合部14' に係止される側面略Ｌ字状のストッパー部15' が突設されており、該 ストッパー部15' が長側壁6 によって長側壁6 は底板2 に対して略垂直位置にて 係止されている。

【００１４】 また、上記長側壁6 と同様に、短側壁7 の下辺7bには、底板2 の短フランジ部 2bの外面に形成された凹状の嵌合部14に係止される側面略コ字状のストッパー部 15が突設され、更に、底板2 の短フランジ部2bには、短側壁7 の下辺7bに形成さ れた凹状の嵌合部14' に係止される側面略Ｌ字状のストッパー部15' が突設され ており、かかるストッパー部15,15'によって短側壁7 は底板2 に対して略垂直位 置にて係止されている。

【００１５】 さらに、長側壁6 の両側辺6a,6a 上端部側には、外向きに係合突起17が突設さ れ、一方、短側壁7 の両側辺7a,7a 上端部側には、該係合突起17が係脱可能な長 孔状の被係合部18が設けられ、該被係合部18に係合突起17を嵌入することにより 係止されて長側壁6 と短側壁7 とは互いに連結されている。

【００１６】 上記構成からなるコンテナは、コンテナの不使用時には、短側壁7 の被係合部 18に係止された長側壁6 の係合突起17を外し、即ち、側壁3,…間の係止手段を解 除して該側壁3,…を回動自在な状態にし、図１に示すように、長側壁6,6 を底板 2 側に回動させ（矢印）、長側壁6 を底板2 の上面に重合し、且つ他の長側壁 6 をその上に重合して長側壁6,6 を折り畳む。 この際、底板2 には長フランジ部2aが突設されて断面略凹状に形成され、且つ 長側壁6,6 が該長フランジ部2aの上面から内面にかけて近接して回動するため、 折り畳まれた長側壁6,6 は、底板2 の凹部に収容されることとなる。

【００１７】 次に、短側壁7,7 も底板2 側に回動させ（矢印）、前記長側壁6 上に重合し て短側壁7,7 を折り畳めば、底板2 及び側壁3,…が重合して略板状に形成され（ 図８参照）、コンテナの嵩を小さくすることができる。 従って、不使用時に、コンテナを小さくコンパクトにすることができ、狭いス ペースで多数のコンテナを保管することができるのである。

【００１８】 また、使用時には、上記と逆手順で側壁3,…を立設し、係止手段を介して容体 を形成すればよい。 この際、底板2 及び側壁3,…にはストッパー部15,15'が設けられているので、 回動させた側壁3,…は、底板2 に対して略垂直位置にて係止されるから、側壁3, …の回動が規制され、一の側壁3 を立設した後、他の側壁3 を立設する間に既に 立設した一の側壁3 が倒れることもない。 さらに、ストッパー部15,15'によって側壁3,…は略垂直位置にて係止されてい るので、上記のような簡易な構造の係止手段、即ち、被係合部18に係合突起17を 嵌入するだけで隣接する側壁3,…は互いに連結され、簡易な構造を以て強固な容 体が形成されることとなる。

【００１９】 尚、上記実施形態に於いて、底板2 及び側壁3,…は、合成樹脂製であるが、必 ずしも底板2 及び側壁3,…は合成樹脂に限定されず、例えば、アルミニウム等の 金属製であってもよい。

【００２０】 また、上記実施形態に於いて、ストッパー部15は、底板2 及び側壁3,…の双方 に設けられているが、必ずしもストッパー部15は、双方に設けられていなければ ならないわけではなく、少なくとも何れか一方にストッパー部15が設けられてい てもよい。 また、ストッパー部15を設けることにより上述の効果を奏するが、ストッパー 部15は、本考案のコンテナに於いて必ず必要な構成ではない。

【００２１】 また、上記実施形態に於いて、係止手段は、側壁3 に突設された係合突起17を 隣接する他の側壁3 に設けられた被係合部18に嵌入して係止する手段であったが 、必ずしも係止手段は、かかる構成に限定されず、例えば、ボルトナット、挟着 可能に形成された板バネ等の締付具を用いて側壁3,…を互いに連結してもよい。 要は、一の側壁3 と隣接する側壁3 とを互いに連結でき、且つ該連結を解除で きる係止手段であればよいのである。

【００２２】

【考案の効果】

叙上のように、本考案に係るコンテナは、コンテナの不使用時、側壁を底板側 に折り畳み底板及び側壁を重ね合わせて略板状に形成することができるので、嵩 が小さくなり、従って、狭いスペースで多数のコンテナを保管することができる 。 さらに、略板状に形成することができるので、安易に携帯でき、使用時には、 側壁を立設するだけで物品等が収納できる容体を形成することができる。

【００２３】 さらに、請求項２記載の手段のように、側壁又は底板の少なくとも何れか一方 に、ストッパー部が設けられていれば、側壁を立設して容体を形成する際、側壁 が底板に対して略垂直位置にて係止され、側壁が不用意に回動しない。 従って、係止手段にて側壁を互いに連結すれば、強固な容体を形成することが できる。

【００２４】 また、前記係止手段が、請求項３記載の手段であれば、既に立設された一の側 壁の被係合部に隣接する他の側壁の係合突起を嵌入して係止するという容易な手 段で側壁は互いに連結され、特に、前記ストッパー部の係止と相まって簡易な構 造で強固な容体を形成することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るコンテナの一実施形態を示す概略
斜視図。

【図２】本考案に係るコンテナの一実施形態を示す正面
図。

【図３】同側面図。

【図４】図２のＡ−Ａ線断面図。

【図５】図２のＢ−Ｂ線断面図。

【図６】図３のＣ−Ｃ線断面図。

【図７】（イ）は、図４のＤ部分の拡大図を示し、
（ロ）は、図５のＥ部分の拡大図を示し、（ハ）は図２
のＦ−Ｆ線拡大断面図を示す。

【図８】本考案に係るコンテナを折り畳んだ状態を示す
正面図。

【符号の説明】

2 …底板、3 …側壁、15…ストッパー部、17…係合突
起、18…被係合部

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 底板(2) と側壁(3),…とからなる物品等
   を収納可能なコンテナであって、前記側壁(3),…が、底
   板(2) に回動自在に連結され、且つ該側壁(3),…が、係
   脱自在な係止手段を介して互いに連結されてなることを
   特徴とするコンテナ。
2. 【請求項２】 前記側壁(3) 又は底板(2) の少なくとも
   何れか一方には、該側壁(3) を底板(2) に対して略垂直
   位置にて係止するストッパー部(15)が設けられてなる請
   求項１記載のコンテナ。
3. 【請求項３】 前記係止手段が、側壁(3) から突設され
   た係合突起(17)が、隣接する他の側壁(3) に設けられた
   被係合部(18)に係止される手段である請求項１又は２記
   載のコンテナ。
4. 【請求項４】 前記係止手段を解除して側壁(3),…を回
   動させることにより、該側壁(3),…を底板(2) 上に重合
   させることができる請求項１〜３の何れかに記載のコン
   テナ。
5. 【請求項５】 底板(2) に側壁(3),…が立設されて物品
   等を収納可能な容体が形成され、且つ前記側壁(3),…を
   底板(2) に連結された状態で底板(2) 側に折り畳むこと
   により、底板(2) 及び側壁(3) が重合されて略板状に形
   成することができることを特徴とするコンテナ。