JP3030051U - メンブレン成型用化粧シート - Google Patents

メンブレン成型用化粧シート

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諭 田村
重信 平岩
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】表面汚染及び帯電が少なく、曲面加工性及び意
匠性に優れたメンブレン成形用化粧シートを提供する。 【解決手段】表層から表面がエンボスされたフッ素系樹
脂フィルム1、合成樹脂接着剤層2、塩化ビニル系樹脂
100重量部当たり可塑剤配合量が8重量部以下で、かつ
帯電防止剤または無機系導電フィラーを添加して成る硬
質塩化ビニル系樹脂シート3及び意匠層4の順に積層し
て成ることを特徴とするメンブレン成型用化粧シート。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は住宅内のシステムキッチン、洗面化粧台、家具等の扉材、壁材、さら には自動車内装等に関するものであり、具体的には三次元の曲面加工が容易なメ ンブレン成型(曲面接着プレス成型又は曲面真空プレス成型ともいう)に適した 化粧シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、扉用化粧シートは塩化ビニル樹脂 100重量部に対して8〜23重量部程度 の可塑剤を添加した半硬質塩化ビニルシート(以下、塩化ビニルシートを塩ビシ ートと略称する)に意匠柄としてグラビア印刷を施したシートの表面に、透明半 硬質塩ビシートを熱ラミネートした複合材が使用されていた。 さらに意匠感や本物感を高めるため木目柄等は木目エンボス(導管模様)加工 を施し、エンボス谷部分にワイピングと称する墨入をして本物感を高めたり、さ らに耐スクラッチ性、耐汚染性を付与するため2液硬化型ウレタン系樹脂等の塗 膜を最表面に設けたいわゆるワイピングシートと称するものが開発された。この ものは表面樹脂塗膜により耐スクラッチ性、耐汚染性には優れているが、扉コー ナー等のシートが延伸されるような部分の三次元加工適性に劣り、マイクロクラ ック等が生じ易く、有機溶剤であるトルエンでクリーニングするとマイクロクラ ックの発生している箇所から侵されたり、また経時的に表面の汚染が進行する欠 点があった。別に安価な化粧シートとして、印刷紙にクリヤー系樹脂を塗工した ものが見受けられた。
【0003】 近年、生活レベルの向上に伴って衛生面への要求も高まり、特に水周り部材の 表面汚染特性が重要視されてきている。例えばシステムキッチンの扉コーナー、 木口の合わせ目等に汚染が集中し、非衛生的であるといわれてきた。この対策と して最近では扉コーナーを化粧シートで巻き込むいわゆる三次元加工扉が開発さ れ、さらに耐汚染性に優れたETFE、PVDF等のフッ素系樹脂フィルムを最表面に貼 った化粧シートが使用されている。
【0004】 従来のフッ素系樹脂フィルムをラミネートした化粧シートは、意匠印刷した半 硬質塩ビシートに、表面にエンボス加工したポリフッ化ビニリデン(PVDF)/ア クリル樹脂の2層構成フィルムを熱ラミネートしたものが使用されたり、熱ラミ ネート不可能な素材、例えばFTFE等のフッ素系樹脂フィルムの場合は、その表面 にコロナ処理を施した後、合成樹脂接着剤でドライラミネーションにより印刷シ ートと積層した後、エンボス加工する方法が採られていた。しかしながら、これ らの方法ではフッ素樹脂を使用するので耐汚染性には優れているが、帯電性が強 く、経時的な静電気の発生により、埃、たばこの煙等を吸着する欠点が指摘され ていた。また、本来、表面に吸着、付着した埃、たばこの煙等は部材表面が鏡面 (フラット)であればある程吸着が少なく、クリーニング等の維持管理も容易で あるが、反面フッ素系樹脂フィルムは耐スクラッチ性が悪く、鏡面ではスクラッ チが目立つので一般的には表面にエンボス加工を施して対処している。一方、表 面のエンボス形状によっては埃等が谷部分に溜り、拭き取り等のクリーニングを しても充分汚れを落とすことができないと指摘されていた。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
これらの欠点を解決する手段として、フッ素系樹脂フィルムに帯電防止剤を添 加したり、帯電防止剤配合フッ素樹脂を表面に塗工したりしているが、前者では フッ素系樹脂フィルムの製膜加工温度が約 400℃と高温であり、かつ一般的に安 価で透明性のある有機系帯電防止剤では高温領域では分解してしまい、満足な結 果が得られないのが実状である。また後者では元来フッ素系樹脂のもつ耐汚染性 、非接着性等の表面特性を活かすためにはフッ素系樹脂フィルムの表面に使用で きず、フッ素系樹脂フィルムと接着剤層との界面に塗工されることが基本となる ため、フッ素系樹脂フィルムと硬質塩ビシートとの接着信頼性が低下し、塗膜厚 み10μm程度では帯電防止に十分な添加量が望めないこと等、満足すべき結果が 得られていない。また、該接着剤層に帯電防止剤を添加しても接着剤層の厚みが 薄く、帯電防止に有効な添加量が望めず、加えて帯電防止剤の添加により接着剤 の接着信頼性に欠ける点が指摘されている。 一方、無機系帯電防止剤では耐熱性はあるが、効果を発揮させるには多量の添 加が必要で、化粧シートの意匠性を効果的に表現するための透明性が損なわれる といった欠点がある。
【0006】 また、これら化粧シートを扉、家具用基材に貼り付け、特にコーナーのような 曲面に巻き込むには曲面真空プレスにより成型加工されており、化粧シートの特 性としてこの成型機に適合させる必要がある。 この成型方法はメンブレン成型と呼ばれているもので、三次元的形状の木質基 材(MDF)に、予め接着剤を塗布し、化粧シートをかぶせ、化粧シートの軟化点付 近まで加熱し、さらに化粧シートの上に伸縮自在のシリコーンゴムシートをかぶ せて木質基材側から真空引きし、さらに場合によってはシリコーンゴム側からは 圧縮空気を吹きかけて基材の三次元的形状に馴染ませて成型する方法である。
【0007】 以上述べた従来技術の欠点をまとめてみると、 ワイピングシートは耐汚染性、特に溶剤系の油性インキに汚染され易く、 また、帯電防止機能がないので経時的に雰囲気中の埃を吸着する。 フッ素系樹脂表面材は油性インキ、カレー粉等の接触耐汚染性には優れて いるが、静電気による煙、埃吸着等の経時的耐汚染性に劣る。また、エンボス形 状によっては谷部に埃が溜り、本来保持しているフッ素系樹脂の耐汚染特性が活 かされず、維持管理が容易に行えない。 従来の化粧シートの構成の一例である“フッ素系樹脂フィルム/接着剤層 /印刷半硬質塩ビシート”では帯電防止剤を接着剤層、印刷原反である半硬質塩 ビシートに添加する方法もあるが、接着信頼性、印刷適性等に劣る、等である。
【0008】 本考案はかかる諸欠点を解決したもので、表面汚染及び帯電が少なく、曲面加 工性及び意匠性に優れたメンブレン成型用化粧シートを提供しようとするもので ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本考案者等は、かかる課題を解決するために、化粧シートを構成する材質を基 本的に見直し、メンブレン成型性も考慮して諸条件を確立し、本考案を完成させ たものでその要旨は次の通りである。 表層から1)表面がエンボスされたフッ素系樹脂フィルム、2)合成樹脂接着 剤層、3)塩化ビニル系樹脂 100重量部当たり可塑剤配合量が8重量部以下で、 かつ帯電防止剤または無機系導電フィラーを添加して成る硬質塩化ビニル系樹脂 シート及び4)意匠層、の順に積層して成ることを特徴とするメンブレン成型用 化粧シートである。 請求項2は、表面がエンボスされたフッ素系樹脂フィルムの材質が、ポリフッ 化ビニリデン(PVDF)、エチレン−4フッ化エチレン共重合体(ETFE)または4 フッ化エチレン−パーフロロアルキルビニルエーテル共重合樹脂(PFA) であるこ とを特徴とする。 また、請求項3は、表面がエンボスされたフッ素系樹脂フィルムのエンボス形 状が、JIS B 0601に規定される十点平均粗さRz で3〜20μmであることを特徴 とする。
【0010】 以下、本考案を詳細に説明する。 本考案の特徴は、 1)化粧シートの基材として、従来の半硬質塩ビシートに代えて可塑剤配合量の 少ない硬質塩ビシートを採用し、フッ素系樹脂フィルムと硬質塩ビシートとの接 着剤の接着信頼性の維持向上を図った。 2)硬質塩ビシートの可塑剤に、耐候性、耐ブリード性(耐移行性)の優れたポ リエステル系可塑剤等を使用して接着剤の接着信頼性の維持向上を図った。 3)さらに硬質塩ビシートに有機系帯電防止剤または無機系導電フィラーを添加 することにより、化粧シート全体に帯電防止機能を付与し、経時的な帯電による 煙、埃等の吸着による汚染防止を図った。 4)最表層フッ素系樹脂フィルムのエンボス形状を十点平均表面粗さRz で3〜 20μmに設定して、埃が溜りにくく、拭き取りを容易にした、の4点にあり、本 考案はこれらの相互作用により総合的な効果を挙げるものである。
【0011】 本考案の最表層に使用されるフッ素系樹脂フィルムは、PVDF(フッ化ビニリデ ン樹脂)、ETFE(エチレン−4フッ化エチレン共重合樹脂)、PFA(4フッ化エチ レン−パーフロロアルキルビニルエーテル共重合樹脂)等の厚み12〜30μmのも のが適している。耐汚染性に優れた材質は1分子中のフッ素原子数が多い程良い 。また、接着信頼性の上から接着剤との界面はコロナ処理を施して表面エネルギ ーを38〜55Dyn/cmに保つことが望ましい。38Dyn/cm未満では接着剤との接着強度 が不足し、剥離し易くなり、55Dyn/cmを越えても接着増強効果の向上はない。こ のフィルムの表面エンボス加工は意匠性、耐汚染性等を考慮して行われているが 、そのエンボス形状は本来耐スクラッチ性能の劣るフッ素系樹脂の表面特性を改 善する目的で加工されている。フッ素系樹脂の柔軟性も十分考慮にいれて、エン ボスが甘い(山と谷の差がない場合)場合には、綿布や爪との接触でスクラッチ が多くなる。エンボス形状を十点平均粗さRz (μm)で表すと、3μm未満で は耐スクラッチ性が不足し、逆に20μmを越えるとエンボスの山と谷間に異物が 溜り易く、空拭き等の簡単な作業ではクリーニングできないので、3〜20μmと した。
【0012】 前記フッ素系樹脂フィルムと後記硬質塩ビシートを貼り合わせる合成樹脂接着 剤としては、接着強度、耐候性、耐高温高湿性等の信頼性を充分考慮に入れた接 着剤を使用することが望ましく、本考案においては不飽和ポリエステルや不飽和 ポリウレタンとイソシアネート樹脂との硬化反応を利用した2液硬化型接着剤が 適当である。
【0013】 本考案のメンブレン成型用化粧シートの基材となる硬質塩ビシートは、最下層 の意匠層に高級感、深みのある意匠性を与えるため、透明性に優れたものがよい 。 硬質塩ビシートの厚みは厚い程化粧シート全体の帯電防止効果はよくなるが、 該厚みはメンブレン成型加工条件に左右されるため限度があり、通常化粧シート 全体の厚みとしては 0.2〜0.5mm に、硬質塩ビシートの厚みは 0.1mm程度に設定 している。 本考案の最大の特徴は硬質塩ビシートに帯電防止剤を添加して、化粧シート全 体の帯電防止機能を高め、特に帯電防止剤の添加が困難な最表層のフッ素系樹脂 フィルムの帯電性を大幅に低減させることに成功し、経時的耐汚染性を獲得した ことである。 この硬質塩ビシートに配合される帯電防止剤は、有機系のアルキルサルフェー ト系アニオン型、第4級アンモニウム系カチオン型、エーテルやアミンの非イオ ン系に代表される帯電防止剤が一般的である。その配合量は、塩化ビニル樹脂 1 00重量部当たり1〜3重量部がよく、1重量部未満では帯電防止効果はなく、3 重量部を超えるとフッ素系樹脂フィルムとの接着剤の接着強度が低下してしまう 。
【0014】 この硬質塩ビシート用可塑剤については、一般的な可塑剤であればどれでもよ く、特に耐ブリード性、耐候性を考慮し、接着信頼性を高める点からアジピン酸 、フタル酸等の2塩基酸とグリコール類とのポリエステル化によって合成された 分子量 800〜4000のポリエステル系可塑剤が望ましく、その配合量をメンブレン 成型時の形状保持のため、塩化ビニル樹脂 100重量部当たり1〜5重量部とした 。5重量部を超えると形状保持が困難になり、1重量部未満では可塑化効果がな くなり曲面成型が不可能になる。
【0015】 第4層を塩化ビニル樹脂 100重量部あたり可塑剤を5〜10重量部配合した半 硬質塩ビシート厚み0.1 〜 0.3mmにグラビア印刷により意匠を印刷した意匠層と する。
【0016】 本考案のメンブレン成型用化粧シートの製造方法は下記の工程による。 片面コロナ処理を施して表面エネルギーを38〜45Dyn/cmに調整した厚み6μm のETFEフィルムを第1層とし、第3層に可塑剤5重量部配合した厚み 0.1mmの透 明硬質塩ビシート、第4層を可塑剤12重量部配合した半硬質塩ビシート厚み 0 .1mmにグラビア印刷した意匠層とし、第1層のコロナ処理面と第3層をドライラ ミネーション法により第2層の接着剤層(塗布量15g/m2、ラミネート温度60℃) で積層し、ETFE/接着剤/硬質塩ビの3層部材を作製する。 次いでこの3層部材と第4層の意匠層とを 150℃に加熱されたドラムと60℃に 加熱された十点平均粗さRz 30μmのエンボスロールによりダブリングエンボス 加工を行いメンブレン成型用化粧シートを作製する。
【0017】
【考案の実施の形態】
本考案のメンブレン成型用化粧シートは、図1に示すように、表層から表面が エンボスされたフッ素系樹脂フィルム1、合成樹脂接着剤層2、塩化ビニル系樹 脂100 重量部当たり可塑剤配合量が8重量部以下で、かつ帯電防止剤または無機 系導電フィラーを添加して成る硬質塩化ビニル系樹脂シート3、意匠層4から成 っている。 本考案の作用は、1)耐汚染性に優れたフッ素系樹脂フィルムに加えて、表面 に特定形状エンボスを施したことにより、耐汚染性が向上し、直接付着した油性 インキやカレー粉等の直接接触汚染も空拭き等のクリーニングで容易に落ちる。 2)内層基材となる硬質塩ビシートを帯電防止処理することにより、化粧シート 全体の帯電防止効果を維持し、経時的な静電気帯電によるたばこの煙、埃等のフ ッ素系樹脂フィルム表面への吸着汚染防止に優れた効果がある。 3)硬質塩ビシートに有機系帯電防止剤を添加したことにより、半硬質塩ビに添 加するよりも接着剤の接着強度低下がなく、従ってフッ素系樹脂フィルムと硬質 塩ビシート間の接着信頼性が向上した。 4)硬質塩ビシートを採用したことにより、曲面真空プレス成型性、特に成型時 の形状保持性が半硬質塩ビシートに比較して優れている。 5)従来の半硬質塩ビシートに代えて可塑剤配合量の少ない硬質塩ビシートを採 用し、かつ可塑剤に、耐候性、耐ブリード性(耐移行性)の優れたポリエステル 系可塑剤等を使用したので、フッ素系樹脂フィルムと硬質塩ビシートの接着剤の 接着信頼性が向上した等、考案はこれらの相互作用により総合的な効果を挙げる ものである。
【0018】
【実施例】
本考案の実施形態を実施例と比較例を挙げて具体的に説明するが、本考案はこ れらに限定されるものではない。 (性能試験方法) a)十点平均表面粗さRz (μm):JIS B 0601にて測定した。 b)表面抵抗(Ω):JIS K 6911にて測定した。 c)帯電量(kV):綿布で20回擦った直後に測定した。 d)汚染性:JIS K 6902(熱硬化性樹脂化粧板試験方法)にて測定した。 e)経時汚染性:垂直状に自然放置30分後の埃及びタバコの吸着状態を目視して 判断した。 f)スクラッチ:学振型磨耗試験機、加重 500gを負荷し、20回往復後の試験前 とのヘイズの差をヘイズ計で測定した。 (実施例1) 片面コロナ処理を施し、表面エネルギーを40Dyn/cmに調整した厚み12μmのET FEフィルムを第1層とし、第3層に表1に示される処方で作製された厚み 0.1mm の透明硬質塩ビシート、第4層を可塑剤16部の半硬質塩ビシート 0.1mmにグラビ ア印刷により印刷された意匠層とし、第1層のコロナ処理面と第3層をドライラ ミネーション法により第2層の接着剤層(武田薬品工業製のポリウレタン系 A-3 10/硬化剤A-3 =12/1に配合、塗布量25g/m2、ラミネート温度50℃)で積層し 、ETFE/接着剤/硬質塩ビシートの3層部材を作製する。 次いでこの3層部材と第4層の意匠層とを 160℃に加熱されたドラムと60℃に 加熱された十点平均粗さRz 50μmのエンボスロールによりダブリングエンボス 加工と同時に積層し、メンブレン成型用化粧シートを得た。得られたシートのエ ンボス転写率は30%、表面エンボス形状Rz は15μmであった。該化粧シートの 物性を表2に示した。 第3層の硬質塩ビシートに配合した帯電防止剤はニューエレガン ASK(カチオ ン系界面活性剤、日本油脂(株)製商品名)である。
【0019】 (実施例2) Rz 20μmのエンボスロールを使用し、エンボス転写率10%、表面エンボス形 状Rz 2μmに調整した以外は実施例1と同材料、同条件で化粧シートを作製し 、表1に加工条件を、表2にシートの物性を示した。
【0020】 (実施例3) 実施例1において、帯電防止剤の替りに導電性カーボンブラックを用いて、実 施例1と同条件で化粧シートを作製し、表1に加工条件を、表2にシートの物性 を示した。
【0021】 (比較例1) 第3層の透明硬質塩ビシートに帯電防止剤を添加しなかった以外は、実施例1 と同材料、同加工条件で表面エンボス形状Rz 15μmのエンボス化粧シートを得 た。表1に加工条件を、表2にシートの物性を併記した。
【0022】 (比較例2) 第3層の透明硬質塩ビシートの処方の内、可塑剤(DOA)の添加量を12重量部と した以外は、実施例1と同材料、同加工条件で表面エンボス形状Rz 15μmのエ ンボス化粧シートを得た。表1に加工条件を、表2にシートの物性を併記した。 このものは接着信頼性に欠け、曲面真空プレス時において形状保持性に劣ること が判明した。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【考案の効果】
本考案によれば、油性インキ、カレー粉等の耐接触汚染性、表面汚染の拭き取 り容易性、経時的な埃、タバコの煙等の吸着汚染の原因である静電気除去及びメ ンブレン成型における形状保持機能に優れたメンブレン成型用化粧シートを提供 することができ、産業上その利用価値は極めて高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のメンブレン成型用化粧シートの構成を
示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 フッ素系樹脂フィルム、 2 合成樹
脂接着剤層 3 硬質塩化ビニル系樹脂シート、 4 意匠層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/22 B32B 27/22 33/00 33/00 C08L 27/16 LGB C08L 27/16 LGB 27/18 LGB 27/18 LGB (72)考案者 下森 裕 埼玉県大宮市吉野町1丁目406番地1 信 越ポリマー株式会社 東京工場内

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】表層から1)表面がエンボスされたフッ素
    系樹脂フィルム、2)合成樹脂接着剤層、3)塩化ビニ
    ル系樹脂 100重量部当たり可塑剤配合量が8重量部以下
    で、かつ帯電防止剤または無機系導電フィラーを添加し
    て成る硬質塩化ビニル系樹脂シート及び4)意匠層の順
    に積層して成ることを特徴とするメンブレン成型用化粧
    シート。
  2. 【請求項2】表面がエンボスされたフッ素系樹脂フィル
    ムの材質が、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、エチレン
    −4フッ化エチレン共重合体(ETFE)または4フッ化エ
    チレン−パーフロロアルキルビニルエーテル共重合樹脂
    (PFA )である請求項1に記載のメンブレン成型用化粧
    シート。
  3. 【請求項3】表面がエンボスされたフッ素系樹脂フィル
    ムのエンボス形状が、JIS B 0601に規定される十点平均
    粗さRz で3〜20μmである請求項1または請求項2に
    記載のメンブレン成型用化粧シート。
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