JP3029895U - 鉛プラグ入り積層ゴム支承装置 - Google Patents

鉛プラグ入り積層ゴム支承装置

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JP3029895U
JP3029895U JP1996003726U JP372696U JP3029895U JP 3029895 U JP3029895 U JP 3029895U JP 1996003726 U JP1996003726 U JP 1996003726U JP 372696 U JP372696 U JP 372696U JP 3029895 U JP3029895 U JP 3029895U
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laminated rubber
mounting plate
bearing device
rubber bearing
linear
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豊 牧口
宮崎  貞義
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Oiles Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 固定用のボルト等との取り合いの自由度を増
大することができ、複数個の鉛プラグを具備して容易に
設計し得る上に、容易に支承装置の交換を行い得る鉛プ
ラグ入り積層ゴム支承装置を提供すること。 【解決手段】 鉛プラグ入り積層ゴム支承装置1は、補
強層2とゴム層3とを交互に積層してなる積層ゴム体4
と、積層ゴム体4の上下面5及び6に取り付けられた取
付板7及び8と、積層ゴム体4及び取付板7を貫通して
配された鉛プラグ9〜12とを具備している。鉛プラグ
9〜12は、取付板7及び8の方形の平面形状に対して
菱形31の各角部32、33、34及び35にその中心
が位置されてそれぞれ配されている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、補強層とゴム層とを交互に積層してなる積層ゴム体と、この積層ゴ ム体を貫通して配された鉛プラグとを具備し、構造物と基礎等との間に配されて 、構造物を支持する鉛プラグ入り積層ゴム支承装置に関する。
【0002】
【考案が解決しようとする課題】
鉛プラグ入り積層ゴム支承装置は、橋梁、高速道路等の上部構造物の支持体と して、また、これら又は更には建築物、構築物等の上部構造物の免震工法におけ る支持体として使用されている。
【0003】 鉛プラグ入り積層ゴム支承装置は、上部構造物(橋桁、建築物等)と下部構造 物(橋脚、基礎等)との間に配されて、地震等による上部構造物と下部構造物と の間に生じる相対的変位(水平変位)を剪断変形によって許容すると共に、鉛プ ラグの剪断塑性変形によって相対的変位における変位(振動)エネルギを減衰さ せるようになっている。
【0004】 この種の積層ゴム支承装置は、積層ゴム体の上下面に上部及び下部の取付板を ボルト又は加硫接着により取り付けてなり、その上部構造物及び下部構造物への 取り付けは、上部及び下部の取付板と上部構造物及び下部構造物との間のそれぞ れにソールプレート及び基板を配し、上部の取付板及びソールプレートを上部構 造物にボルト等により固定し、アンカーボルトにより下部構造物に固定された基 板をボルト等により下部の取付板に固定して行っている。
【0005】 ところで、例えば複数個の鉛プラグのそれぞれを上部の取付板まで貫通させて 配して、しかも上部の取付板を平面形状が方形のものを用いて鉛プラグ入り積層 ゴム支承装置を形成し、これを橋桁と橋脚との間に配して橋桁を支持する場合、 鉛プラグの位置と、ソールプレートを介して上部の取付板を橋桁に取り付けるボ ルトの位置とが互いに干渉し合って、ボルト配置位置の選定に困難を伴うことが ある。この問題は、特に、ボルト配置位置が既に決定されている従来の固定支承 又はローラを用いた可動支承を鉛プラグ入り積層ゴム支承装置に取り換える際に しばしば遭遇する。
【0006】 なお、このような問題は、必ずしも上部の取付板のみに、また橋桁支承用のみ に限って生じるものではなく、上部の取付板及び下部の取付板の少なくとも一方 においても、更に、建築物等のその他の構造物の支承用においても生じ得るので ある。そして下部の取付板の場合においては、基礎等に固定されるアンカーボル トとの関連で上記問題が生じるのである。
【0007】 また一方、微小振動等により積層ゴム体が上部構造物及び下部構造物に対して 初期設定位置から一方向に直線的にずれたり回転したりすると、積層ゴム体によ る効果的な減衰効果を得られなくなる虞があり、更には、積層ゴム体による上部 構造物の支持が不安定になる虞がある。特に、例えば、上部構造物が橋桁であっ て下部構造物が橋脚である場合には、橋軸方向に交差する水平面内の揺動が生じ やすく、これに対処する特別な手段を用いない限り、上部構造物及び下部構造物 に対して積層ゴム体が初期設定位置からずれ易く、設計した通りの減衰効果が得 られなくなる虞がある。
【0008】 本考案は、前記諸点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、 固定用のボルト等との取り合いの自由度を増大することができ、複数個の鉛プラ グを具備して容易に設計し得る上に、容易に支承装置の交換を行い得る鉛プラグ 入り積層ゴム支承装置を提供することにある。
【0009】 本考案の他の目的とするところは、上部構造物及び下部構造物に対して積層ゴ ム体を常に初期位置に保持することができ、初期の減衰効果を長期に亘って維持 し得、上部構造物を長期に亘って確実に支持し得る鉛プラグ入り積層ゴム支承装 置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本考案によれば前記目的は、上部構造物とこの上部構造物を支持する下部構造 物との間に配されて、上部構造物を免震支持する鉛プラグ入り積層ゴム支承装置 であって、補強層とゴム層とを交互に積層してなる積層ゴム体と、この積層ゴム 体の上下面に取り付けられた上部及び下部の取付板と、積層ゴム体を貫通して配 された少なくとも4個の鉛プラグとを具備しており、この4個の鉛プラグは、上 部及び下部の取付板のうちの一方の取付板の少なくとも一部まで伸びており、一 方の取付板の平面形状は方形であって、四個の鉛プラグは、取付板の方形の平面 形状に対して菱形の各角部にそれぞれ配されている鉛プラグ入り積層ゴム支承装 置によって達成される。
【0011】 本考案において積層ゴム体は、補強層を具備して構成されるが、補強層として は、複数の薄肉の補強板のみであっても、また、複数の薄肉の補強板とこの複数 の薄肉の補強板を間にして設けられた上部及び下部の厚肉の補強板とを具備して いてもよく、更には、複数の薄肉の補強板と上部又は下部の厚肉の補強板とを具 備していてもよい。上部及び下部の補強板は、積層ゴム体の上下面のゴム層に埋 め込んで配しても又は当該ゴム層の上下面に加硫接着若しくは接着材を用いて接 着して配してもよい。補強層には、通常、鋼板が使用されるが、その他、繊維補 強硬質ゴム板又は繊維補強合成樹脂板等を用いてもよい。
【0012】 ゴム層の形成材としては、天然ゴムが好ましく、また、減衰効果をより効果的 に得るために、高減衰ゴムを用いてもよい。ゴム層は、加硫接着又は接着剤を用 いて補強層に接合により一体化される。積層ゴム体は、円柱状、角柱状、楕円柱 状等のいずれの形態であってもよいが、橋脚を支持する際には、角柱状が好まし く、ビル等の建物を支持する際には、円柱状が好ましい。
【0013】 本考案の鉛プラグ入り積層ゴム支承装置が、橋桁と橋脚との間に介在される橋 桁支持用である場合、四個の鉛プラグは、菱形の対角部に配された二個の鉛プラ グの中心を結ぶ線が、橋軸方向に平行して伸び、残る二個の鉛プラグの中心を結 ぶ線が、橋軸方向と直交して伸びるように、それぞれ配されているのが好ましい 。
【0014】 また本考案において、純粋鉛で通常形成される四個の鉛プラグは、取付板の方 形の平面形状に対して菱形の各角部にそれぞれ配されるが、更に他の鉛プラグを 積層ゴム体の中心に配してもよく、これに代えて又はこれと共に積層ゴム体の中 心の周りに他の積層ゴム体を多数個配してもよい。
【0015】 本考案の鉛プラグ入り積層ゴム支承装置は、上部構造物に対する積層ゴム体の 少なくとも水平面内での直線方向に関する相対位置の保持及び下部構造物に対す る積層ゴム体の少なくとも水平面内での直線方向に関する相対位置の保持のうち の一方の保持を行うべく、上部構造物と上部の取付板との間及び下部構造物と下 部の取付板との間のうちの一方の間に介在された直線方向位置保持手段と、上部 構造物に対する積層ゴム体の水平面内での直線方向と回転方向とに関する相対位 置の保持及び下部構造物に対する積層ゴム体の水平面内での直線方向と回転方向 とに関する相対位置の保持のうちの一方の保持を行うべく、上部構造物と上部の 取付板との間及び下部構造物と下部の取付板との間のうちの他方の間に介在され た直線及び回転方向位置保持手段とを更に具備していてもよい。
【0016】 直線及び回転方向位置保持手段が下部構造物と下部の取付板との間に介在され ている場合、積層ゴム支承装置は、下部構造物と下部の取付板との間に配されて 、アンカーボルト等により下部構造物に固定される基板を更に具備して構成して もよい。基板を具備している場合、一方では、下部の取付板に形成された凹所又 は貫通孔に係合し、他方では、基板に形成された凹所又は貫通孔に係合した係合 駒を具備して直線及び回転方向位置保持手段を構成しても又は基板又は下部の取 付板に形成された凹所又は貫通孔に係合し、下部の取付板又は基板に取り付けら れた係合突起を具備して直線及び回転方向位置保持手段を構成してもよい。
【0017】 下部構造物と下部の取付板との間に直線及び回転方向位置保持手段が介在され ている場合には、直線方向位置保持手段は、上部構造物と上部の取付板との間に 介在される。ソールプレートが上部構造物と上部の取付板との間に配されて、ボ ルト等により上部構造物に固定される例の場合、直線方向位置保持手段は、一方 では、上部の取付板に形成された凹所又は貫通孔に係合し、他方では、ソールプ レートに形成された凹所又は貫通孔に係合した係合駒を具備して構成されるか又 は上部の取付板又はソールプレートに形成された凹所又は貫通孔に係合し、ソー ルプレート又は上部の取付板に取り付けられた係合突起を具備して構成されても よい。更に、直線方向位置保持手段は、直線及び回転方向位置保持手段と同等の 機能を発揮するために、上部構造物に対する積層ゴム体の水平面内での直線方向 に関する相対位置の保持に加えて、当該上部構造物に対する積層ゴム体の水平面 内での回転方向に関する相対位置の保持をも行うように、係合駒を複数個若しく は係合突起を複数個又は少なくとも一個の係合駒と少なくとも一個の係合突起と の組み合わせを具備していてもよい。すなわち、直線及び回転方向位置保持手段 を、上部構造物と上部の取付板との間及び下部構造物と下部の取付板との間の両 方に介在させて、積層ゴム支承装置を構成してもよい。
【0018】 直線及び回転方向位置保持手段は、上記に代えて、上部構造物と上部の取付板 との間に介在されていてもよい。この場合であって、かつ上部構造物と上部の取 付板との間に配されて、ボルト等により上部構造物に固定されるソールプレート を更に具備している積層ゴム支承装置の場合には、一方では、上部の取付板に形 成された凹所又は貫通孔に係合し、他方では、ソールプレートに形成された凹所 又は貫通孔に係合した係合駒を具備して直線及び回転方向位置保持手段を構成し ても、上部の取付板又はソールプレートに形成された凹所又は貫通孔に係合し、 ソールプレート又は上部の取付板に取り付けられた係合突起を具備して直線及び 回転方向位置保持手段を構成してもよい。
【0019】 直線及び回転方向位置保持手段が上部構造物と上部の取付板との間に介在され ている場合には、直線方向位置保持手段は、下部構造物と下部の取付板との間に 介在される。この場合、下部構造物と下部の取付板との間に配されて、アンカー ボルト等により下部構造物に固定される基板を更に具備している積層ゴム支承装 置では、直線方向位置保持手段は、一方では、下部の取付板に形成された凹所又 は貫通孔に係合し、他方では、基板に形成された凹所又は貫通孔に係合した係合 駒を具備していても、基板又は下部の取付板に形成された凹所又は貫通孔に係合 し、下部の取付板又は基板に取り付けられた係合突起を具備していてもよい。
【0020】 なお、直線及び回転方向位置保持手段は、係合駒のみを複数個若しくは係合突 起のみを複数個又は少なくとも一個の係合駒と少なくとも一個の係合突起との組 み合わせを具備していてもよい。また、直線方向位置保持手段並びに直線及び回 転方向位置保持手段の係合駒又は係合突起は、積層ゴム体とも係合させてもよく 、特に、厚肉の補強板を積層ゴム体が具備する場合、係合駒又は係合突起を、対 応の厚肉の補強板に形成された凹所又は貫通孔に係合させるとよい。
【0021】
【考案の実施の形態】
次に本考案及び本考案の実施の形態を、図に示す好ましい実施例に基づいて詳 細に説明する。なお、本考案はこれら実施例に何等限定されないのである。
【0022】
【実施例】
図1から図3において、上部構造物としての橋桁Aと橋桁Aを支持する下部構 造物としての橋脚Bの間に配されて、橋桁Aを免震支持する本例の鉛プラグ入り 積層ゴム支承装置1は、補強層2と天然ゴムからなるゴム層3とを交互に積層し てなる積層ゴム体4と、積層ゴム体4の上下面5及び6に取り付けられた上部及 び下部の取付板7及び8と、積層ゴム体4及び上部の取付板7を貫通して配され た4個の鉛プラグ9〜12と、橋桁Aに対する積層ゴム体4の水平面内での直線 方向に関する相対位置の保持を行うべく、橋桁Aと上部の取付板7との間に介在 された直線方向位置保持手段13と、橋脚Bに対する積層ゴム体4の水平面内で の直線方向と回転方向とに関する相対位置の保持を行うべく、橋脚Bと下部の取 付板8との間に介在された直線及び回転方向位置保持手段14と、橋桁Aと上部 の取付板7との間に配されて、ボルト15により橋桁Aに固定されるソールプレ ート16と、橋脚Bと下部の取付板8との間に配されて、アンカーボルト17に より橋脚Bに固定される基板18とを具備している。
【0023】 補強層2は、薄肉鋼板からなる複数の補強板21と、ゴム層3の下面6に形成 された凹所22に設けられた厚肉鋼板からなる下部の補強板23とを具備してい る。取付板7は、加硫接着又は接着剤によりゴム層3の上面5に、取付板8は、 複数のボルト24により補強板23にそれぞれ固着されている。これにより、積 層ゴム支承装置1のローリング(垂直平面内の揺動)に際し、積層ゴム体4から 取付板7が浮き上がったり、取付板8から積層ゴム体4が浮き上がったりするこ とが阻止されている。ゴム層3は、補強層2の外周縁をも覆って配されている。
【0024】 本例では上部及び下部の取付板7及び8の両方の平面形状が方形であって、四 個の鉛プラグ9〜12は、取付板7及び8の方形の平面形状に対して菱形31の 各角部32、33、34及び35にその中心が位置されてそれぞれ配されている 。鉛プラグ9〜12がそれぞれ貫通する四個の貫通孔36を有する積層ゴム体4 は、取付板7及び8の形状に対応して角柱状である。
【0025】 鉛プラグ入り積層ゴム支承装置1は、本例では、橋桁Aを支持するために橋桁 Aと橋脚Bとの間に介在される橋桁支持用であり、したがって、それぞれ純粋鉛 からなる四個の鉛プラグ9〜12は、菱形31の対角部32及び34に配された 二個の鉛プラグ9及び11の中心を結ぶ線(対角線)37が、橋軸方向Xと直交 して伸び、そして残る二個の鉛プラグ10及び12の中心を結ぶ線(対角線)3 8が、橋軸方向Xと平行して伸びるように、それぞれ配されている。
【0026】 直線方向位置保持手段13は、一方では、上部の取付板7の凹所41に挿入さ れて当該取付板7に係合し、他方では、ソールプレート11の凹所42に挿入さ れて当該ソールプレート11に係合した上部の係合駒43を具備している。
【0027】 直線及び回転方向位置保持手段10は、一方では、下部の取付板8に形成され た二個の貫通孔51及び52に挿通されて当該取付板8に係合し、他方では、基 板18に形成された二個の凹所53及び54に挿入されて当該基板18に係合し た二個の係合駒55及び56を具備している。係合駒55及び56はそれぞれ、 補強板23に形成された二個の凹所57及び58にも挿入されて係合している。
【0028】 なお、下部の二個の係合駒55及び56が、橋軸方向Xに対して直交する方向 において、積層ゴム体4の中心Oに対称に設けられている。上部の係合駒43は 、積層ゴム体4の中心Oに配されている。また、下部の取付板8は、溶接等によ り基板18に取り付けられており、橋桁A、ソールプレート16及び上部の取付 板7のそれぞれは、複数のボルト15により相互に固定されている。
【0029】 以上のように、取付板7及び8の方形の平面形状に対して菱形31の各角部3 2、33、34及び35にその中心が位置されて配された鉛プラグ9〜12を有 した積層ゴム支承装置1では、取付板7及び8の各角部63と菱形31との間に 、鉛プラグ9〜12の各端面65が位置しない広い領域66を確保することがで き、したがって、ボルト15の取付板7への螺合位置(ボルト配置位置)の自由 度を増すことができる。特に、ボルト配置位置が既に決定されている従来の固定 支承又はローラを用いた可動支承を鉛プラグ入り積層ゴム支承装置1に取り換え る際には、広い領域66内においてボルト配置位置を選定し得る。
【0030】 なお、積層ゴム体4の中心Oを囲んで本例のように鉛プラグを複数個配するこ とにより、橋桁Aの揺動に際して、効果的に鉛プラグの減衰機能を利用すること ができる。
【0031】 また積層ゴム支承装置1では、橋桁Aが揺れて水平面内であって橋軸方向Xに 交差する方向に橋桁Aが揺動しても、二個の係合駒55及び56が下部の取付板 8と基板18との間に配されているため、仮に、溶接が不良で基板18と取付板 8との溶接による相互固定が不十分である場合にも、基板18に対する取付板8 の水平面内での直線方向の相対位置は勿論のこと、基板18に対する取付板8の 中心Oの周り(水平面内での回転方向)での相対位置は維持される。しかも、係 合駒43が上部の取付板7とソールプレート16との間に配されているため、仮 に、ボルト15が緩んでいて上部の取付板7とソールプレート16とのボルト1 5による相互固定が不十分である場合にも、上部の取付板7に対するソールプレ ート16の水平面内での直線方向の相対位置も維持される。したがって、橋桁A 及び橋脚Bに対する積層ゴム体4の相対位置も初期設定位置に保持されて、積層 ゴム体4による減衰効果を所定に得ることができ、橋桁Aに対する支持も不安定 になることがない。
【0032】 なお上記のように、鉛プラグが用いられる場合には、ゴム層3は、多くの場合 、通常の天然ゴムで形成されるが、高減衰ゴムを用いてもよい。また前記例では 係合駒55及び56を用いて直線及び回転方向位置保持手段14を構成したが、 これに代えて、基板18又は取付板8に一体的に形成されて取り付けられた二個 の係合突起を具備して直線及び回転方向位置保持手段を構成してもよく、更には 、基板18とは別体の係合突起を準備して、これを基板18に溶接等により接合 して一体化して取り付けてもよい。更に、係合駒43に代えて、係合突起をソー ルプレート16に形成して、係合駒43と同様な作用を行わせてもよい。
【0033】
【考案の効果】
以上のように本考案によれば、固定用のボルト等との取り合いの自由度を増大 することができ、複数個の鉛プラグを具備して容易に設計し得る上に、容易に支 承装置の交換を行い得る。
【0034】 また、本考案によれば、上部構造物及び下部構造物に対して積層ゴム体を常に 初期位置に保持することができ、初期の減衰効果を長期に亘って維持し得、上部 構造物を長期に亘って確実に支持し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の好ましい一実施例の図2に示すI−I
線断面説明図である。
【図2】図1に示す例のII−II線断面説明図であ
る。
【図3】図1に示す例において図2に示すIII−II
I線断面図である。
【符号の説明】
1 鉛プラグ入り積層ゴム支承装置 2 補強層 3 ゴム層 4 積層ゴム体 7、8 取付板 9、10、11、12 鉛プラグ

Claims (24)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上部構造物とこの上部構造物を支持する
    下部構造物との間に配されて、上部構造物を免震支持す
    る鉛プラグ入り積層ゴム支承装置であって、補強層とゴ
    ム層とを交互に積層してなる積層ゴム体と、この積層ゴ
    ム体の上下面に取り付けられた上部及び下部の取付板
    と、積層ゴム体を貫通して配された少なくとも4個の鉛
    プラグとを具備しており、この4個の鉛プラグは、上部
    及び下部の取付板のうちの一方の取付板の少なくとも一
    部まで伸びており、一方の取付板の平面形状は方形であ
    って、四個の鉛プラグは、取付板の方形の平面形状に対
    して菱形の各角部にそれぞれ配されている鉛プラグ入り
    積層ゴム支承装置。
  2. 【請求項2】 補強層は、複数の薄肉の補強板と、積層
    ゴム体の上下面のうち少なくとも一方の面に配された厚
    肉の補強板とを具備している請求項1に記載の鉛プラグ
    入り積層ゴム支承装置。
  3. 【請求項3】 上部構造物が橋桁であって、下部構造物
    が橋脚であり、橋桁と橋脚との間に介在される橋桁支持
    用の鉛プラグ入り積層ゴム支承装置であって、四個の鉛
    プラグは、菱形の対角部に配された二個の鉛プラグの中
    心を結ぶ線が、橋軸方向に平行して伸び、残る二個の鉛
    プラグの中心を結ぶ線が、橋軸方向と直交して伸びるよ
    うに、それぞれ配されている請求項1又は2に記載の鉛
    プラグ入り積層ゴム支承装置。
  4. 【請求項4】 上部構造物に対する積層ゴム体の少なく
    とも水平面内での直線方向に関する相対位置の保持及び
    下部構造物に対する積層ゴム体の少なくとも水平面内で
    の直線方向に関する相対位置の保持のうちの一方の保持
    を行うべく、上部構造物と上部の取付板との間及び下部
    構造物と下部の取付板との間のうちの一方の間に介在さ
    れた直線方向位置保持手段と、上部構造物に対する積層
    ゴム体の水平面内での直線方向と回転方向とに関する相
    対位置の保持及び下部構造物に対する積層ゴム体の水平
    面内での直線方向と回転方向とに関する相対位置の保持
    のうちの一方の保持を行うべく、上部構造物と上部の取
    付板との間及び下部構造物と下部の取付板との間のうち
    の他方の間に介在された直線及び回転方向位置保持手段
    とを更に具備している請求項1から3のいずれか一項に
    記載の積層ゴム支承装置。
  5. 【請求項5】 直線及び回転方向位置保持手段は、下部
    構造物と下部の取付板との間に介在されている請求項4
    に記載の積層ゴム支承装置。
  6. 【請求項6】 下部構造物と下部の取付板との間に配さ
    れて、アンカーボルト等により下部構造物に固定される
    基板を更に具備している請求項4又は5に記載の積層ゴ
    ム支承装置。
  7. 【請求項7】 直線及び回転方向位置保持手段は、一方
    では、下部の取付板に形成された凹所又は貫通孔に係合
    し、他方では、基板に形成された凹所又は貫通孔に係合
    した係合駒を具備している請求項6に記載の積層ゴム支
    承装置。
  8. 【請求項8】 直線及び回転方向位置保持手段は、基板
    又は下部の取付板に形成された凹所又は貫通孔に係合
    し、下部の取付板又は基板に取り付けられた係合突起を
    具備している請求項6又は7に記載の積層ゴム支承装
    置。
  9. 【請求項9】 直線方向位置保持手段は、上部構造物と
    上部の取付板との間に介在されている請求項4から8の
    いずれか一項に記載の積層ゴム支承装置。
  10. 【請求項10】 上部構造物と上部の取付板との間に配
    されて、ボルト等により上部構造物に固定されるソール
    プレートを更に具備している請求項4から9のいずれか
    一項に記載の積層ゴム支承装置。
  11. 【請求項11】 直線方向位置保持手段は、一方では、
    上部の取付板に形成された凹所又は貫通孔に係合し、他
    方では、ソールプレートに形成された凹所又は貫通孔に
    係合した係合駒を具備している請求項10に記載の積層
    ゴム支承装置。
  12. 【請求項12】 直線方向位置保持手段は、上部の取付
    板又はソールプレートに形成された凹所又は貫通孔に係
    合し、ソールプレート又は上部の取付板に取り付けられ
    た係合突起を具備している請求項10又は11に記載の
    積層ゴム支承装置。
  13. 【請求項13】 直線方向位置保持手段は、上部構造物
    に対する積層ゴム体の水平面内での直線方向に関する相
    対位置の保持に加えて、当該上部構造物に対する積層ゴ
    ム体の水平面内での回転方向に関する相対位置の保持を
    も行うように、係合駒を複数個若しくは係合突起を複数
    個又は少なくとも一個の係合駒と少なくとも一個の係合
    突起との組み合わせを具備している請求項4から12の
    いずれか一項に記載の積層ゴム支承装置。
  14. 【請求項14】 直線及び回転方向位置保持手段は、上
    部構造物と上部の取付板との間に介在されている請求項
    4に記載の積層ゴム支承装置。
  15. 【請求項15】 上部構造物と上部の取付板との間に配
    されて、ボルト等により上部構造物に固定されるソール
    プレートを更に具備している請求項14に記載の積層ゴ
    ム支承装置。
  16. 【請求項16】 直線及び回転方向位置保持手段は、一
    方では、上部の取付板に形成された凹所又は貫通孔に係
    合し、他方では、ソールプレートに形成された凹所又は
    貫通孔に係合した係合駒を具備している請求項15に記
    載の積層ゴム支承装置。
  17. 【請求項17】 直線及び回転方向位置保持手段は、上
    部の取付板又はソールプレートに形成された凹所又は貫
    通孔に係合し、ソールプレート又は上部の取付板に取り
    付けられた係合突起を具備している請求項15又は16
    に記載の積層ゴム支承装置。
  18. 【請求項18】 直線方向位置保持手段は、下部構造物
    と下部の取付板との間に介在されている請求項1及び1
    4から17のいずれか一項に記載の積層ゴム支承装置。
  19. 【請求項19】 下部構造物と下部の取付板との間に配
    されて、アンカーボルト等により下部構造物に固定され
    る基板を更に具備している請求項18に記載の積層ゴム
    支承装置。
  20. 【請求項20】 直線方向位置保持手段は、一方では、
    下部の取付板に形成された凹所又は貫通孔に係合し、他
    方では、基板に形成された凹所又は貫通孔に係合した係
    合駒を具備している請求項19に記載の積層ゴム支承装
    置。
  21. 【請求項21】 直線方向位置保持手段は、基板又は下
    部の取付板に形成された凹所又は貫通孔に係合し、下部
    の取付板又は基板に取り付けられた係合突起を具備して
    いる請求項19又は20に記載の積層ゴム支承装置。
  22. 【請求項22】 直線及び回転方向位置保持手段は、係
    合駒を複数個若しくは係合突起を複数個又は少なくとも
    一個の係合駒と少なくとも一個の係合突起との組み合わ
    せを具備している請求項4から21のいずれか一項に記
    載の積層ゴム支承装置。
  23. 【請求項23】 係合駒又は係合突起は、積層ゴム体に
    も係合している請求項7、8、11乃至13、16、1
    7及び20乃至22のいずれか一項に記載の積層ゴム支
    承装置。
  24. 【請求項24】 補強層は、複数の薄肉の補強板と、こ
    の複数の薄肉の補強板を間にして設けられた上部及び下
    部の厚肉の補強板とを具備しており、係合駒又は係合突
    起は、対応の厚肉の補強板に形成された凹所又は貫通孔
    に係合している請求項7、8、11乃至13、16、1
    7及び20乃至23のいずれか一項に記載の積層ゴム支
    承装置。
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