JP3029821U - キートップの構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 全体としてのコストを大幅に低廉化し、ま
た、各々のスイッチに対して１個づつ取り付けるといっ
た煩わしい作業及びその作業における誤りをなくすこと
ができ、加えて完成されてスイッチに装着された際の見
栄えも独自の美しさを有するキートップの構造とする。 【解決手段】 透明なプラスチックシートの一方面にキ
ートップを一体的に形成し、前記したプラスチックシー
トの他方面の前記キートップと対応する位置に文字や記
号等の表記が施されていることを特徴とし、前記したプ
ラスチックシート及びキートップは紫外線硬化樹脂によ
り成形されていることを特徴とし、前記したプラスチッ
クシートの一方面にはキートップが嵌入される透孔を穿
設したカバーシートが貼着されていることとする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案はキートップ、特にメンブレインスイッチやプリント回路基板に取り 付けられたタクトスイッチ等に重合され、これらのスイッチをＯＮ、ＯＦＦ作動 させるためのキートップの構造に関する。

【０００２】

【考案の背景】

従来、キートップは押圧入力されるタイプのスイッチの頭部に被冠されるも ので、多数存在するスイッチの数分を型により１個づつ作成しており、その成形 されたキートップを各々のスイッチに対応して取り付けていく作業が必要とされ ている。

【０００３】

【考案が解決しようとする問題点】

しかしながら、この従来のキートップの構造によると、生産のための型の費 用に加えキートップ１個づつの単価も嵩み、また、そのキートップを各々のスイ ッチに取り付ける作業が煩わしく、時として誤った位置への装着等も発生してし まうものとなっている。

【０００４】

【考案の目的】

そこで、本考案は上記した従来の技術の実情、問題点に着目してなされたも ので、かかる問題点を解消して、全体としてのコストを大幅に低廉化し、また、 各々のスイッチに対して１個づつ取り付けるといった煩わしい作業及びその作業 における誤りをなくすことができ、加えて完成されてスイッチに装着された際の 見栄えも独自の美しさを有するキートップの構造を提供することを目的としてい る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この目的を達成するために、本考案に係るキートップの構造は、透明なプラ スチックシートの一方面にキートップを一体的に形成し、前記したプラスチック シートの他方面の前記キートップと対応する位置に文字や記号等の表記が施され ていることを特徴とし、前記したプラスチックシート及びキートップは紫外線硬 化樹脂により成形されていることを特徴とし、前記したプラスチックシートの一 方面にはキートップが嵌入される透孔を穿設したカバーシートが貼着されている ことを特徴としている。

【０００６】

【作用】

上記した構造としたことにより、キートップは複数個がプラスチックシート を媒体として一体化されたこととなり、それを目的とするスイッチの上面に重合 させることで取り付け作業が終了となる。また、格別な型も不要となり、キート ップとしての全体的価格は大幅に低廉化されることとなるのである。

【０００７】

【考案の実施の形態】

次に、本考案の実施の形態を図面を参照して説明する。図１は本考案を実施 したキートップを用いたスイッチの分解斜視図、図２は同じく組み立て状態を示 す斜視図、図３は本考案に係るキートップを製造するための樹脂版の断面図、図 ４は同じくキートップの形状穴を形成した状態の断面図、図５は同じく紫外線硬 化樹脂の注入状態を示す断面図、図６は同じくプラスチックシートを貼り付けた 状態の斜視図、図７は同じく剥離作業を示す斜視図、図８は印刷を施し、完成し たキートップを示す斜視図である。

【０００８】 これらの図にあって１は本考案に係るキートップ本体を示しており、このキ ートップ本体１は透明なプラスチック、特に紫外線硬化樹脂により成形されてお り、プラスチックシート２の一方面に複数のキートップ３、３…が一体的に形成 されたものとなっている。

【０００９】 このキートップ本体１を製造するには図３に示すような樹脂版４を用意し、 その樹脂版４に所望するキートップ３、３…の形状をした穴５、５…を形成し、 この穴５、５…内に紫外線硬化樹脂６を注入する。この紫外線硬化樹脂６の注入 に際して穴５、５…の内周面や樹脂版４の表面に離型剤を塗布しておくことが望 ましい。

【００１０】 次いで、樹脂版４の表面にプラスチックシート２を貼り付け、紫外線ランプ により紫外線を上方より照射して、紫外線硬化樹脂６を穴５、５…内で固化させ るとともにプラスチックシート２との一体化を図る。

【００１１】 そして、紫外線硬化樹脂６が穴５、５…で固化され、プラスチックシート２ との一体化がなされた時点で、そのプラスチックシート２を樹脂版４より剥離す る。ここで紫外線硬化樹脂６はプラスチックシート２に一体的に形成されたキー トップ３、３…となる。

【００１２】 最終的に、このプラスチックシート２のキートップ３、３…と対応する裏面 側にはスクリーン印刷等の方法によって文字や記号等の表記７、７…が施され、 この表記７、７…はキートップ３、３…及びプラスチックシート２が透明である ことから、キートップ３、３…の表面より視覚により確認できるものとなってい る。

【００１３】 こうして得られたキートップ本体１はメンブレインスイッチやプリント回路 基板に取り付けたタクトスイッチ等のスイッチ８、８…にキートップ３、３…を 合わせ、スイッチ８、８…を備えたスイッチボード９上に重合貼着される。なお 、図中１０はリード線を示す。

【００１４】 さらに、図中１１はカバーシートを示しており、このカバーシート１１には キートップ３、３…が嵌入される透孔１２、１２…が穿設されているもので、こ の透孔１２、１２…にキートップ３、３…を合わせてキートップ本体１のプラス チックシート２上へ重合貼着される。これによって、本実施の形態におけるキー トップ本体１を使用したスイッチ構造体が得られることとなる。

【００１５】

【考案の効果】

本考案に係るキートップの構造は上述のように構成されている。そのため、 １個づつキートップを作成するための格別な型は不要となり、また、複数のスイ ッチに各々キートップを取り付ける煩わしい作業はなくなり、取り付け時におけ る誤りもなくなるもので、その作業性の良化と、生産コストのダウンにより製品 価格は大幅に低廉化され、完成品は独自の外的美感を保有するものとなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案を実施したキートップを用いたスイッチ
の分解斜視図である。

【図２】スイッチの組み立て状態を示す斜視図である。

【図３】樹脂版の断面図である。

【図４】キートップの形状穴を形成した状態の断面図で
ある。

【図５】紫外線硬化樹脂の注入状態を示す断面図であ
る。

【図６】プラスチックシートを貼り付けた状態の斜視図
である。

【図７】剥離作業を示す斜視図である。

【図８】印刷を施し、完成状態を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ キートップ本体 ２ プラスチックシート ３ キートップ ４ 樹脂版 ５ 穴 ６ 紫外線硬化樹脂 ７ 表記 ８ スイッチ ９ スイッチボード １０ リード線 １１ カバーシート １２ 透孔

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 透明なプラスチックシートの一方向にキ
   ートップを一体的に形成し、前記したプラスチックシー
   トの他方面の前記キートップと対応する位置に文字や記
   号等の表記が施されていることを特徴とするキートップ
   の構造。
2. 【請求項２】 前記したプラスチックシート及びキート
   ップは紫外線硬化樹脂により成形されていることを特徴
   とする請求項１に記載のキートップの構造。
3. 【請求項３】 前記したプラスチックシートの一方面に
   はキートップが嵌入される透孔を穿設したカバーシート
   が貼着されていることを特徴とする請求項１または請求
   項２に記載のキートップの構造。