JP3029762B2 - ピンホール処理方法 - Google Patents

ピンホール処理方法

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JP3029762B2
JP3029762B2 JP22644293A JP22644293A JP3029762B2 JP 3029762 B2 JP3029762 B2 JP 3029762B2 JP 22644293 A JP22644293 A JP 22644293A JP 22644293 A JP22644293 A JP 22644293A JP 3029762 B2 JP3029762 B2 JP 3029762B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、線画を表わすランレ
ングスデータを処理することによって、線画に含まれる
ピンホールを処理する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の製版工程においては、スキャナで
読取られた線画の線画データを、コンピュータで処理す
ることにより、色付け等の種々の製版処理が実行され
る。この際、線画データで表わされる線画にピンホール
が存在する場合には、色付け等の処理を行なう前にピン
ホールを消去する処理が行なわれる。ここで、ピンホー
ルとは白領域中の微小な黒点や、黒領域中の微小な白点
を言う。
【0003】ピンホールを検出・消去する方法として
は、線画データをビットマップデータに展開して、同じ
色を有し互いに連結している画素で構成される領域を互
いに分離し、各領域の画素数をカウントして所定の画素
数以下の領域をピンホールとする方法などがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】線画データはランレン
グスデータで構成されていることが多いが、従来のピン
ホール処理方法では、ビットマップデータに対して領域
分離処理を行なった後に、各領域の画素数をカウントし
なければならない。従って、ランレングスデータをビッ
トマップデータに展開する処理にかなりの時間を要し、
また、ビットマップデータを記憶するための大容量のメ
モリを要するという問題があった。
【0005】この発明は、従来技術における上述の課題
を解決するためになされたものであり、ランレングスデ
ータをそのまま利用して高速にピンホールを処理するこ
とのできる方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段および作用】上述の課題を
解決するため、この発明によるピンホール処理方法は、
線画を表わすランレングスデータを処理することによっ
て、前記線画の処理対象領域に含まれるピンホールを処
理する方法であって、(A)ピンホールとなる領域の色
をピンホール色として指定する工程と、(B)連続する
2走査線分のランレングスデータのうちで前記ピンホー
ル色を有するランのランレングスデータを、1走査線ず
つ更新しながら第1のメモリに順次取り込む工程と、
(C)第1メモリに取り込まれた前記2走査線のランレ
ングスデータで示される線画部分において、前記ピンホ
ール色を有する各ランの連結状態を検出するとともに、
互いに連結するラン同士で構成される連結領域につい
て、各連結領域に含まれる画素の数を1走査線毎に順次
累算していくことによって各連結領域の累算画素数を
走査線毎に順次求める工程と、(D)前記工程(B)お
よび(C)を前記処理対象領域の全体に対して1走査線
ずつ更新しながら実行するに際し、既に求められた書く
連結領域が順次更新された走査線の前記ピンホール色を
有する各ランと連結せず、その結果当該連結領域の前記
累算画素数が所定の閾値未満であると確定した場合、当
連結領域をピンホール領域として認識するとともに、
該ピンホール領域の先端または後端の所定の一方側の分
岐を構成するランの始点の座標を、ピンホール座標とし
て第2のメモリに記憶する工程と、を備える。
【0007】互いに連結するラン同士で構成される連結
領域の累算画素数を所定の閾値と比較し、画素数の小さ
な連結領域をピンホール領域として認識する。この際、
連結領域の累算画素数は、連続する2走査線分のランレ
ングスデータを1走査線ずつ更新しながら、2走査線分
のランレングスデータを調べることによって求められる
ので、ランレングスデータをビットマップデータに展開
する必要がない。また、ランレングスデータを1走査線
ずつ更新して、累積画素数を求め、その累積画素数が閾
値未満であると確定した連結領域をピンホール領域とし
て認識するので、線画を表すランレングスデータを一回
走査するだけでピンホール領域を順次検出することがで
きる。
【0008】上述の方法に、さらに、(E)第2のメモ
リに記憶されたピンホール座標で示されるランと、該ラ
ンに連結するランの色を変更することによってピンホー
ル領域を消去する工程、を備えるようにしてもよい。こ
うすれば、ピンホール座標を起点として、ピンホール領
域を消去していくことができる。
【0009】
【実施例】A.装置の構成:図1は、この発明の一実施
例を適用して線画データの処理を行なう線画処理装置2
0の構成を示すブロック図である。線画処理装置20
は、CPU22と、CPUバス24にそれぞれ接続され
たROM26と、RAM28と、2つの線画メモリ3
0,32とを備えており、また、I/Oインターフェイ
スにそれぞれ接続されたキーボード36と、マウス38
と、カラーCRT40とを備えている。周辺装置として
は、ドラム型の記録スキャナ50と、平面型の読取スキ
ャナ60が備えられている。
【0010】図2は、線画処理装置20における処理の
全体手順を示すフローチャートであうる。ステップS1
では、読取スキャナ60によって白黒の線画の2値線画
データが読取られ、線画メモリ30に記憶される。ステ
ップS2では、線画データに対するピンホールの検出・
消去が行なわれる。ステップS3では、色付け等の他の
線画処理が行なわれる。そして、ステップS4では、記
録スキャナ50が、処理済みの線画の色分解画像を感光
フィルム上に記録する。なお、ステップS2,S3にお
ける処理は、ROM26に記憶されたソフトウェアプロ
グラムをCPU22が実行することによって行なわれ
る。
【0011】図3は、ステップS1において読取られる
線画の一例を示す平面図である。簡単のために、この実
施例では主走査座標yの範囲を1〜11とし、副走査座
標xの範囲を1〜10としている。なお、図3の線画
は、互いに分離された黒色の5つの領域R1〜R5を含
んでいる。
【0012】図4は、図3の線画を表わす線画データの
構造を示す概念図である。図4(A)に示すように、線
画データは、ヘッダとカラーパレットとランレングスデ
ータとで構成されている。ヘッダは、線画データのファ
イル名や線画の大きさ、解像度などを示す情報を含んで
いる。図4(B)に示すカラーパレットには、各色番号
に対応して4つの色版YMCKの網点面積率(網%)が
登録されている。読取スキャナ60で読取られる線画に
は黒と白の領域しか含まれていないので、カラーパレッ
トには色を表わす色番号#0と黒を表わす色番号#1の
みが登録されている。なお、色付け処理が行なわれる
と、指定された色を表わす色番号がカラーパレットに追
加される。
【0013】図4(C)に示すランレングスデータは、
線画の各ランごとに形成された1単位のデータ(以下、
「単位ランレングスデータ」と呼ぶ)で構成されてい
る。単位ランレングスデータは、各ランの色番号と、各
ランの始点座標SP(主走査座標)と、各ランのラン長
さRLとを含んだものである。なお、ラン長さRLが0
である単位ランレングスデータは、各走査線が終了した
ことを示している。図4(C)は、図3の線画のx=
1,x=2の走査線上の単位ランレングスデータであ
る。
【0014】B.ピンホール検出・消去の処理手順:図
5は、ステップS2におけるピンホールの検出・消去の
処理の手順を示すフローチャートである。ステップS2
1では、まず線画をカラーCRT40に表示する。オペ
レータが表示された線画を観察してピンホールを発見し
た場合には、ステップS23が実行される。ステップS
23では、手操作でピンホールを消去するか、ピンホー
ルの自動検出を行なった上でピンホールを消去するかを
オペレータが選択する。
【0015】手操作でピンホールを消去する場合には、
ステップS24〜S26が実行される。ステップS25
では、ブラシツールを用いた描画を行なうことにより、
ブラシで指定した領域の色を、指定した色(白または
黒)に変更する。なお、いわゆる塗りつぶし処理によっ
てピンホールを消去してもよい。塗りつぶし処理は、画
面上の1点を指示し、その点を含む領域の色を指定した
色で塗りつぶす処理である。ピンホールを消去した後
は、線画を再表示してピンホールが有るか否かを確認す
る(ステップS26)。こうしてステップS24〜S2
6を繰り返すことによって手操作によりピンホールを消
去する。
【0016】ステップS27では、ピンホールの自動検
出を行なうか否かがオペレータによって指定される。ピ
ンホールの自動検出を行なう場合には、ステップS28
において、オペレータが、ピンホールとなる領域の色
(以下、「ピンホール色」と呼ぶ)と、ピンホール領域
の最大の画素数Nth(以下、「ピンホール画素数」と呼
ぶ)とを指定するとともに、ピンホール検出処理の開始
を指示する。線画処理装置20は、オペレータからの指
示に従って、ピンホール領域を検出する。
【0017】図6(A)は、ステップS28の処理の結
果を示す平面図である。後述するように、ステップS2
8では、2本の走査線分のランレングスデータを順次調
べることによって、各ランの連結状態を調べる。ピンホ
ール色を有する互いに連結しているランの画素数がピン
ホール画素数Nth以下の領域は、ピンホール領域として
認識される。ここで、「連結」とは図7(A)に示すよ
うに同じ色の画素同士が4近傍の関係にある場合を言
い、図7(B)に示すように4近傍の関係に無く8近傍
の関係にある場合には非連結と見なされる。nライン目
の走査線のランの始点と終点の副走査座標yをS1,E
1、およびn+1ライン目の走査線のランの始点と終点
の副走査座標yをS2,E2とすれば、非連結の条件は
次の式で表わされる。 E1<S2 または E2<S1 …(1) なお、式(1)が成立しない場合には、2つのランが連
結していると判断される。
【0018】図6(A)は、ピンホール色を黒色と指定
し、ピンホール画素数Nthを6と指定した場合の結果を
示しており、第3と第4の黒領域R3,R4がピンホー
ル領域として検出されている。ピンホール領域として検
出されると、その領域の後端の分岐(次に詳述する。)
を示すピンホール座標が、RAM28内に設けられたピ
ンホール座標バッファPBに登録される。
【0019】図8は、ピンホール座標の位置の例を示す
説明図である。図8(A)〜(D)において、中心に点
が付された画素がピンホール座標として登録される位置
を示している。ピンホール座標は、ピンホール領域の後
端の分岐の始点座標である。なお、ここで言う「分岐」
は、その走査線上のピンホール領域としてのランに相当
するものであり、「後端の分岐」とは走査方向の後位置
にあって、そのランの次の走査線上に、連結するピンホ
ール色のランが存在しないラン、即ちピンホール領域の
末端のランのことをいう。図8(C)に示すように、後
端に複数の分岐が存在する場合には、複数の分岐のそれ
ぞれの始点PPa,PPbの座標がピンホール座標バッ
ファPBに登録される。図8(D)の場合も同様であ
る。なお、ステップS28におけるピンホールの検出処
理の内容の詳細については、さらに後述する。
【0020】ステップS30では、検出されたピンホー
ル領域が消去される。図6(B)は、ピンホール領域R
3,R4が消去された状態を示している。ステップS3
0の詳細についても後述する。ステップS31では、ピ
ンホールが処理された線画をカラーCRT40に再表示
する。そしてステップ29に戻り、処理を終了させるか
否かをオペレータが判断する。こうして、ピンホールが
すべて消去されるとステップS2の処理を終了する。
【0021】C.ピンホール検出処理の詳細手順:図9
は、図5のステップS28におけるピンホールの検出処
理の手順を示すフローチャートである。また、図10
は、ピンホール検出において用いられる種々のバッファ
とテーブルとを示す説明図である。
【0022】図10に示すバッファとテーブルは次の内
容を有している。 (1)ラインバッファLB1,LB2:処理対象となる
2本の走査線上におけるデータを登録するバッファであ
る。各ラインバッファには、ピンホール色を有する各ラ
ンについて、独立領域番号IRNと、加算ピクセル数A
PNと、始点座標SPと、ラン長さRLとが登録され
る。独立領域番号IRNは、連結している領域(以下、
「連結領域」と呼ぶ)を識別する番号である。加算ピク
セル数APNは、連結領域の画素数を加算した値であ
る。始点座標SPは、そのランの始点の主走査座標であ
る。なお、第1のラインバッファLB1には処理中の第
1の走査線(以下、「nライン」と呼ぶ)のデータが記
憶され、第2のラインバッファLB2には処理中の第2
の走査線(以下、「n+1ライン」と呼ぶ)のデータが
記憶される。
【0023】(2)ピンホール座標バッファPB:ピン
ホール領域として検出された領域のピンホール座標を記
憶するバッファである。
【0024】(3)ピンホール候補座標バッファPP
B:ピンホール領域となる可能性のある領域の後端の分
岐の始点座標を記憶するバッファである。ピンホール候
補座標バッファPPBには、独立領域番号IRNと、ピ
ンホール候補座標(x,y)とが記憶される。
【0025】(4)独立領域番号テーブルINT:各独
立領域番号IRNが使用されているか否かを示すテーブ
ル。テーブルの値が1の独立領域番号IRNは使用中で
あり、テーブルの値が0の独立領域番号IRNは使用さ
れていない。
【0026】図9のステップT1では、図10に示す各
バッファとテーブルが初期化される。ステップT2で
は、走査線の副走査座標xを示すパラメータnが0に設
定される。ステップT3〜T9では、2走査線分のラン
レングスデータを1走査線ずつ更新しながら順次処理す
ることによって、ピンホール領域が検出される。すなわ
ち、ステップT3〜T6のルーチンの最初の処理では、
n=0であり、n=x=0とx=1の2本の走査線につ
いて処理が行なわれる。ここで、x=0の走査線はピン
ホール色のランを含まない仮想的な走査線である。ま
た、ステップT3〜T6のルーチンの2回目の処理で
は、n=1であり、n=x=1,x=2の2本の走査線
について処理が行なわれる。なお、以下では処理対象と
なる2本の走査線をそれぞれ「nライン」、「n+1ラ
イン」と呼ぶ。
【0027】図10(A)に示す線画では、x=1の走
査線にピンホール色(黒色)のランが含まれていないの
で、n=0におけるステップT3〜T6の処理では実質
的な処理は行なわれず、ステップT8においてパラメー
タnが1つ増加して1となるだけである。そこで、以下
では、n=x=1,x=2の2本の走査線についての処
理から説明を開始する。
【0028】ステップT3では、パラメータnがx座標
の最大値Xmax に等しいか否かが判断される。図10
(A)の例ではXmax =10である。n=Xmax でない
場合には、ステップT4が実行されてラインバッファL
B1,LB2内のデータが更新される。図11はx=
1,2の走査線についてステップT4が実行された結果
を示す説明図である。ステップT4では、第2ラインバ
ッファLB2に(n+1)ライン上のピンホール色(黒
色)のランレングスデータが記憶される。図11(A)
から解るように、x=2の走査線上には、2つの黒色の
ランRN1,RN2が存在するので、それぞれの始点座
標SP=2,5とラン長さRL=1,6が第2ラインバ
ッファLB2にそれぞれ登録される(図11(B)参
照)。また、これらのデータの加算ピクセル数APNは
ラン長さRLに等しく設定される。
【0029】なお、第1ラインバッファLB1は、nラ
インのデータが記憶するバッファであるが、現在のnラ
インであるx=1の走査線上にはピンホール色のランが
存在しないので、図11の状態では第1ラインバッファ
LB1には何も記憶されていない。
【0030】ステップT5では、ラインバッファLB
1,LB2に記憶された2本の走査線のデータに基づい
て、ピンホール領域が検出されるとともに、ピンホール
領域に対するピンホール座標が取得される。ここで、ピ
ンホール座標とは、ピンホール色を有し、かつ、連結す
る画素数がピンホール画素数Nth以下である領域の後端
(右端)の分岐を構成するランの始点座標である。
【0031】図12〜図20は、n=1の処理(x=
1,2の走査線の処理)からn=9の処理(x=9,1
0の走査線の処理)までの各場合について、ステップT
3〜T8におけるピンホール座標の取得処理の内容を示
す説明図である。なお、これらの各図の(A)に示され
る線画において、処理対象となっている各ランの輪郭の
内側には、短い斜線を付している。また、処理対象とな
って各ランの内部には、「独立領域番号IRN/加算ピ
クセル数APN」が記されている。
【0032】図12は、x=1,2の走査線についてピ
ンホール座標取得処理を行なった結果を示している。図
12(A)に示すランRN1のように、n+1ライン上
のピンホール色のランであって、nライン上のピンホー
ル色のランに接続していないランについては、その画素
数によって次のように処理がことなる。まず、そのラン
の画素数(=1)がピンホール画素数Nth(=5)以下
の場合には、図12(B)に示すように新たな独立領域
番号IRN(=#1)が割り当てられる。また、その加
算ピクセル数APNはそのランのラン長さRLと同じ値
(=1)となる。さらに、そのランRN1の始点座標
(2,2)がピンホール候補座標バッファPPBに登録
される。
【0033】第2のランRN2の画素数は6であり、ピ
ンホール画素数Nth(=5)よりも大きい。このような
ランに対しては、独立領域番号IRNが割り当てられ
ず、また、加算ピクセル数APNとしては、オーバーフ
ローを示す所定の値「OF」が第2ラインバッファLB
2に登録される。
【0034】こうしてn=1の場合の処理が終了する
と、図9のステップT6からステップT7に移行し、パ
ラメータnが1つインクリメントされる。ステップT8
では第1ラインバッファLB1と第2ラインバッファL
B2とが切換えられる。この結果、n=2の処理では、
n=1の処理における第2ラインバッファLB2が第1
ラインバッファとして使用され、n=1の処理における
第1ラインバッファLB1が第2ラインバッファとして
使用される。こうすることにより、実質的に第2ライン
バッファLB2の内容が第1ラインバッファLB1にコ
ピーされたことになる。
【0035】図13は、x=2,3の走査線についての
ピンホール座標取得処理の結果を示している。x=3の
走査線には、ピンホール色(黒色)のランRN3が1つ
存在する。このランRN3は、第1のランRN1と連結
しているので、その独立領域番号はランRN1と同じ番
号(#1)となる。また、ランRN3の加算ピクセル数
APNは、ランRN1の加算ピクセル数APN(=1)
とランRN3のラン長さ(=3)とを合算した値(=
4)に設定される。なお、このように、n+1ライン目
のランと連結されたnライン目のランRN1について
は、その加算ピクセル数APNが0クリアされる(図1
3(A)参照)。
【0036】ランRN3の加算ピクセル数APN(=
4)はピンホール画素数Nth(=5)以下なので、ラン
RN1,RN3を含む連結領域はピンホール領域となり
うる領域である。ただし、この連結領域がピンホール領
域となるか否かはx=4以降の走査線における連結状態
を調べてみなければ解らない。以下では、このようにピ
ンホールとなる可能性のある領域を「ピンホール候補領
域」と呼ぶ。ピンホール候補領域については、その領域
の後端の分岐(この場合にはx=3までしか処理されて
いないので、x=3に存在するランRN3)の始点座標
(3,2)がピンホール候補座標バッファPPBに登録
される。なお、図12において、ランRN1に対して登
録されたピンホール候補座標(2,2)は、ピンホール
候補領域の後端の分岐では無くなったので、ピンホール
候補座標バッファPPBから削除される。
【0037】図14は、x=3,4の走査線についての
ピンホール座標取得処理の結果を示している。x=4の
走査線には、ピンホール色の2つのランRN4,RN5
が存在する。これらの2つのランRN4,RN5は、い
ずれもランRN3と連結している。2つのランRN4,
RN5の独立領域番号IRNは、一旦はランRN3の独
立番号IRNと同じ番号(=#1)に設定される。しか
し、独立領域番号IRN=#1が割り当てられたランR
N1,RN3,RN4,RN5の画素数の合計(=8)
がピンホール画素数Nth(=5)を越えてしまうので、
ピンホール候補領域でない連結領域に対するオーバーフ
ロー処理が行なわれる。オーバーフロー処理では、x=
4のランRN4,RN5の独立領域番号IRNが0に設
定され、その加算ピクセル数APNがオーバーフロー値
OFに設定される。また、独立領域番号IRN=#1に
対するピンホール候補座標がピンホール候補座標バッフ
ァPPBから削除される。さらに、独立領域番号テーブ
ルINTにおいて、独立領域番号IRN=#1に対する
有効フラグが0(不使用を示す)に変更される。
【0038】図15は、x=4,5の走査線についての
ピンホール座標取得処理の結果を示している。x=5の
走査線には、ピンホール色の2つのランRN6,RN7
が存在する。ランRN6は、オーバーフローした連結領
域のランRN5に連結しているので、その独立領域番号
IRNは0となり、加算ピクセル数APNもオーバーフ
ロー値OFとなる。また、ピンホール候補座標も登録さ
れない。
【0039】一方、ランRN7はnライン(x=4の走
査線)上のピンホール色のランと接続されておらず、ま
た、そのラン長さRL(=3)がピンホール画素数Nth
(=5)以下である。従って、x=2の走査線上のラン
RN1の場合(図12)と同様に、新たな独立領域番号
IRN=#1が割り当てられ、その加算ピクセル数AP
Nがラン長さRLに等しく設定される。また、ピンホー
ル候補座標バッファPPBにそのランの始点PP1のS
P(5,8)がピンホール候補座標として登録される。
【0040】図16は、x=5,6の走査線についてピ
ンホール座標取得処理の結果を示している。x=6の走
査線には、ピンホール色(黒色)のランが存在しない。
図16において、x=5の走査線上にあるランRN
x=6の走査線上のランと連結されていないので、この
ランRNを含む連結領域がピンホール領域として認識
される。ピンホール領域として認識されると、その領域
の独立領域番号IRN=#1に対するピンホール候補座
標(5,8)がピンホール候補座標バッファPPBから
ピンホール座標バッファPBにコピーされる。なお、そ
の独立領域番号IRNに対するピンホール候補座標が複
数存在する場合には、そのすべてがコピーされる。ま
た、独立領域番号テーブルINTに登録されていたその
独立領域番号IRN=#1の有効フラグが0(未使用)
に設定される。
【0041】なお、図8(C)に示すように、ピンホー
ル領域の分岐を構成するランが異なる走査線上に存在す
る場合には、最後端の分岐(点PPbを含む分岐)のあ
る走査線がnラインである場合の処理において、この連
結領域がピンホール領域であることが確定する。この場
合にも、2つの点PPa,PPbの座標がピンホール候
補座標バッファPPBに登録されているので、これらの
2つの点PPa,PPbの座標がピンホール座標として
ピンホール座標バッファPBに登録される。
【0042】上述のように、ピンホール領域を示すデー
タとして保存されるのはピンホール座標のみである。こ
れは、後述するように、ピンホールを消去する場合にこ
のピンホール座標を始点として走査線を逆に辿り、ラン
同士の連結を調べていけば、ピンホール領域を構成する
ランを検出できるからである。
【0043】図17は、x=6,7の走査線についての
ピンホール座標取得処理の結果を示している。x=7の
走査線には、ピンホール色の2つのランRN8,RN9
が存在する。これらのランは、x=6の走査線上のラン
と連結されておらず、また、そのラン長さRLがピンホ
ール画素数Nth以下なので、どちらもピンホール候補領
域となる。従って、これらのランRN8,RN9には新
たな独立領域番号IRN=#1,#2がそれぞれ割り当
てられ、また、その加算ピクセル数APNはそれぞれの
ラン長さRLに等しく設定される。さらに、ピンホール
候補座標バッファPPBには、ランRN8,RN9の始
点座標(7,2),(7,7)が登録される。
【0044】図18は、x=7,8の走査線についての
ピンホール座標取得処理の結果を示している。x=8の
走査線には、ピンホール色の4つのランRN10,RN
11,RN12,RN13が存在する。ランRN10
は、ランRN8と連結しているので、ランRN8と同じ
独立領域番号IRN=#1が割り当てられる。また、ラ
ンRN10の加算ピクセル数APNは、ランRN8の加
算ピクセル数APN=2とランRN10のラン長さRL
=1が合算された値(=3)となる。ピンホール候補座
標バッファPPBには、独立領域番号IRN=#1のピ
ンホール候補座標としてランRN10の始点PP2の座
標(8,2)が登録され、ランRN8の始点座標は削除
される。
【0045】ランRN11については、x=7の走査線
に連結するランが存在しないので、新たな独立領域番号
IRN=#3が割り当てられ、加算ピクセル数APNと
してそのラン長さRL=1が設定される。また、ピンホ
ール候補座標バッファPPBには、独立領域番号IRN
=#3のピンホール候補座標として、ランRN11の始
点座標(8,5)が登録される。
【0046】ランRN12,RN13は、x=7の走査
線上のランRN9と連結されているので、ランRN9と
同じ独立領域番号IRN=#2が割り当てられる。ま
た、上方のランRN12の加算ピクセル数APNは、ラ
ンRN12のラン長さRL=1とランRN9の加算ピク
セル数APN=3を合算した値(=4)となる。一方、
下方のランRN13の加算ピクセル数APNは、そのラ
ンRN13のラン長さRL=1に等しい値に設定され
る。この後、x=8の走査線上に存在する独立領域番号
IRN=#2の2つのランRN12,RN13の加算ピ
クセル数APNが合計される。この合計値(=5)はピ
ンホール画素数Nth(=5)以下なので、これらのラン
RN12,RN13を含む連結領域はピンホール候補領
域である。ランRN12,RN13は、ピンホール候補
領域の後端の分岐のランなので、これらのランRN1
2,RN13の始点座標(8,7),(8,9)が独立
領域番号IRN=#2のピンホール候補座標としてピン
ホール候補座標バッファPPBに登録され、ランRN9
の始点座標はピンホール候補座標バッファPPBから削
除される。
【0047】図19は、x=8,9の走査線についての
ピンホール座標取得処理の結果を示している。x=9の
走査線には、ピンホール色の2つのランRN14,RN
15が存在する。ランRN14はランRN11と連結し
ているので、ランRN11の独立領域番号IRN=#3
がランRN14に一旦割り当てられる。また、ランR1
4には、ランRN11とランRN12が連結しているの
で、ランRN14の加算ピクセル数APNは、このラン
RN14のラン長さRL=3と、ランRN11の加算ピ
クセル数APN=1(図18参照)と、ランRN12の
加算ピクセル数APN=4とを合算した値(=8)とな
る。この加算ピクセル数APN=8はピンホール画素数
Nth(=5)よりも大きいので、独立領域番号IRN=
#3の連結領域はピンホール候補領域ではない。そこ
で、この連結領域に対するオーバーフロー処理が行なわ
れる。すなわち、nライン目のランRN14の独立領域
番号IRNは0クリアされ、その加算ピクセル数APN
はオーバーフロー値OFに設定される。また、独立領域
番号IRN=#3に対するピンホール候補座標がピンホ
ール候補座標バッファPPBから削除される。
【0048】ランRN15は、ランRN13に連結して
いるので、一旦はランRN13と同じ独立領域番号IR
N=#3が割り当てられるが、同じ独立領域番号IRN
=#3を有するランRN14についてオーバーフロー処
理が行なわれると、ランRN15についてもオーバーフ
ロー処理が行なわれる。
【0049】なお、図19において、ランRN10はx
=9の走査線上のランと連結されていないので、このラ
ンRN10を含む連結領域はピンホール領域として認識
される。ピンホール領域として認識されると、その連結
領域の独立領域番号IRN=#1に対するピンホール候
補座標(8,2)がピンホール候補座標バッファPPB
からピンホール座標バッファPBにコピーされる。この
結果、ピンホール座標バッファPBには、ランRN7の
始点PP1の座標(5,8)と、ランRN10の始点P
P2の座標(8,2)とがピンホール座標として登録さ
れたことになる。
【0050】図20は、x=9、10の走査線について
のピンホール座標取得処理の結果を示している。x=1
0の走査線には、ピンホール色のランが存在しないので
実質的な処理は行なわれない。
【0051】図11〜図20に例示したように、図9の
ステップT5の処理では、nライン目とn+1目の2本
の走査線に含まれるピンホール色のラン同士の連結状態
を調べ、連結されているランのラン長さの累算値がピン
ホール画素数Nthを越えた領域はピンホール候補領域か
ら除外される。一方、連結されているランのラン長さの
累算値がピンホール画素数Nth以下の領域はピンホール
候補領域と認識して、その後端の分岐を構成するランの
始点座標を更新しつつピンホール候補座標バッファPP
Bに登録していく。そして、ピンホール候補領域の中
で、n+1ライン目に連結するランが存在しないものを
ピンホール領域と認識し、そのピンホール候補座標をピ
ンホール座標として登録する。このように処理すること
によって、線画に含まれるピンホール領域が検出される
とともに、ピンホール領域の位置を示すピンホール座標
が得られる。また、このピンホールの検出処理では、線
画データを副走査方向に一回走査するだけで処理が終了
するので、処理時間が短いという利点がある。
【0052】D.ピンホールの消去処理の詳細手順:図
21と図22は、図5のステップS30におけるピンホ
ール消去処理の詳細手順を示すフローチャートである。
ピンホール消去では、ピンホール検出と同様に、2走査
線分のランレングスデータを1走査線ずつ更新しつつ処
理が行なわれる。但し、ピンホールの検出とは逆に、副
走査座標xの大きな方から処理が行なわれる。
【0053】ステップT21では、ピンホール座標バッ
ファPBに登録されているピンホール座標をソートす
る。図23は、ピンホール座標のソート処理を示す説明
図である。このソート処理では、x座標の大きな順にピ
ンホール座標が並べ帰られる。なお、x座標が同じ複数
のピンホール座標については、y座標の小さな順にソー
トされる。
【0054】ステップT22では、ピンホールの消去処
理で用いる2つのラインメモリLM1,LM2をクリア
する。図24は、ピンホール消去処理に用いるラインメ
モリLM1,LM2とピンホール座標バッファPBとを
示す説明図である。ラインメモリLM1,LM2は、線
画データ中のランレングスデータ(図4(C)参照)を
記憶するためのメモリであり、線画メモリ32またはR
AM28内にそのメモリ領域が確保される。第1ライン
メモリLM1は、ピンホールの消去処理の対象となって
いる走査線のデータを記憶するメモリであり、第2ライ
ンメモリLM2は、処理対象の走査線の1つ前(x座標
が1つ大きな走査線)のデータを記憶するメモリであ
る。
【0055】図21のステップT23では、x座標を示
すパラメータnが(Xmax +1)に設定される。ここ
で、Xmax はx座標の最大値であり、図24(A)の例
ではXmax =10である。
【0056】ステップT24では、パラメータnが0に
なったか否かが判断される。ピンホール消去処理では、
(Xmax +1)から0になるまでパラメータnを小さく
して行きながら処理を実行し、n=0になったところで
処理が終了する。n=0でない場合にはステップT25
〜T32の処理が実行される。
【0057】ステップT25では、パラメータnが1つ
デクリメントされる。ステップT26では、n=xのピ
ンホール座標がピンホール座標バッファPBに登録され
ているか否かが判断される。なお、実質的な処理はピン
ホール座標バッファPBに登録されている最初のピンホ
ール座標のx座標から開始される。図24の例では、n
=x=8から実質的な処理が開始されるので、この時点
からステップT26〜T32の処理を説明する。
【0058】n=8の場合にはステップT27が実行さ
れ、線画メモリ30内に記憶された線画データ(図4)
の中から、x=8でピンホール色の色番号(#1)を有
する単位ランレングスデータが第1ラインメモリLM1
に1つコピーされる。図25は、n=x=8の走査線に
対してピンホール処理を行なった場合を示す説明図であ
る。このように、第1ラインメモリLM1にコピーされ
たデータは、次のラインのピンホール消去処理の際に利
用される。
【0059】ステップT28では、線画メモリ30内に
記憶されたランレングスデータの中で、ステップT27
で第1ラインメモリLM1にコピーされた単位ランレン
グスデータと同じ単位ランレングスデータに対して塗り
つぶし処理が実行される。塗りつぶし処理では、その単
位ランレングスデータの色番号が、予め指定された塗り
つぶし色番号(#0)に変更される。なお、塗りつぶし
色番号を予め指定せずに、その単位ランレングスデータ
で表わされるランの周囲(上下左右のいずれか)に存在
するランの色番号を塗りつぶし色番号として使用するよ
うにしてもよい。
【0060】ステップT28の後はステップT26に戻
り、n=xのピンホール座標が残っているか否かが判断
される。おなじx座標を有する複数のピンホール座標が
存在する場合には、ステップT26〜T28が繰り返さ
れる。ステップT26において、n=xのピンホール座
標が残っていない場合には、図22のステップT29に
移行する。
【0061】ステップT29では、第2ラインメモリL
M2にデータが記憶されているか否かが判断される。第
2ラインメモリLM2に記憶されている単位ランレング
スデータは、現在処理中の走査線(nライン)の1つ手
前の走査線(n+1ライン)において、塗りつぶし処理
の対象となったランの単位ランレングスデータである。
図25の例では、x=9の走査線には塗りつぶし処理の
対象となったランが存在しないので、ステップT29か
らステップT33に移行する。
【0062】ステップT33では、第1ラインメモリL
M1と第2ラインメモリLM2とが切換えられる。すな
わち、次の走査線の処理では、第2ラインメモリLM2
が第1ラインメモリになり、第2ラインメモリLM2が
第1ラインメモリになる。このようにトグル切換を行な
うことにより、実質的に第1ラインメモリLM1の内容
が第2ラインメモリLM2にコピーされたことになる。
ステップT33の後は、図21のステップT24,T2
5が実行され、パラメータnが1つ減少してn=7とな
る。
【0063】x=7であるピンホール座標はピンホール
座標バッファPBに登録されていないので、ステップT
26〜T28は実行されずに、直ちにステップT29に
移行する。n=x=7の処理の際には、図26に示すよ
うに、第2ラインメモリLM2に、x=8の走査線にお
いて塗りつぶし処理の対象となった単位ランレングスデ
ータが記憶されている。ただし、この単位ランレングス
データの色番号(#1)は、ピンホール色を示す色番号
である。
【0064】第2ラインメモリLM2にデータが記憶さ
れている場合には、ステップT20において、そのデー
タに連結するデータが、n=xの線画データにあるか否
かが判断される。図26の例では、ランRN8の単位ラ
ンレングスデータが存在するので、ステップT31,T
32が実行される。ステップT31では、第1ラインメ
モリLM1の単位ランレングスデータに連結するすべて
の単位ランレングスデータ(図26の場合にはランRN
8の単位ランレングスデータのみ)が、第1ラインメモ
リLM1にコピーされる。また、ステップT32では、
線画メモリ30に記憶されたランレングスデータの中
で、ステップT31で第1ラインメモリLM1にコピー
された単位ランレングスデータと同じ単位ランレングス
データに対して、図21のステップT28と同じ塗りつ
ぶし処理が実行される。
【0065】ステップT32の後はステップT29に戻
り、第2ラインメモリLM2に他のデータが残っている
場合にはステップT30〜T32を再度実行する。こう
して、第2ラインメモリLM2に記憶されたすべての単
位ランレングスデータに連結するデータの塗りつぶし処
理が終了すると、ステップT29からステップT33を
経由して、再びステップT24に移行する。
【0066】図27は、n=x=6の走査線に関するピ
ンホール消去処理を示す説明図である。n=x=6には
ピンホール座標が存在しないのでステップT27,T2
8は実行されず、ステップT26からステップT29に
移行する。また、図27(B)に示すように、第2ライ
ンメモリLM2にはデータが記憶されているが、このデ
ータに連結するデータがx=6の走査線上に無いので、
ステップT31,T32も実行されない。
【0067】以上のように、ピンホール消去処理では、
ピンホール座標バッファPBに登録されたピンホール座
標を利用してピンホール領域を順次消去していくことが
できる。また、この際、2つの走査線上のランの連結状
態を調べ、ピンホール座標で示されるランに連結するラ
ンを順次消去していくので、2ライン分のラインメモリ
を使用するだけで、線画中のすべてのピンホールを消去
することができるという利点がある。また、ピンホール
の検出処理と同様に、ピンホールの消去処理も、線画デ
ータを副走査座標に関して一回走査するだけで処理が終
了するので、処理時間が短いという利点がある。
【0068】E.変形例:なお、この発明は上記実施例
に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲に
おいて種々の態様において実施することが可能であり、
例えば次のような変形も可能である。
【0069】(1)上記実施例では、加算ピクセル数A
PNをラインバッファ内の各ランのデータに登録してい
たが、独立領域番号テーブルINTに各独立領域番号の
加算ピクセル数を登録するようにしてもよい。
【0070】(2)上記実施例では、ピンホール領域の
後端の分岐を構成するランの始点座標をピンホール座標
としていた。しかし、ピンホール領域の先端の分岐を構
成するランの始点座標をピンホール座標としてもよい。
後者の場合には、新たな独立領域番号が割り当てられた
ランの始点座標をピンホール候補座標としてピンホール
候補座標バッファPPBに登録しておく。そして、その
独立領域番号の加算ピクセル数がピンホール画素数Nth
を越えた場合にピンホール候補座標を削除する。こうし
て、最終的にピンホール候補座標バッファPPBに残っ
た座標がピンホール座標として利用される。なお、この
ようにすれば、ピンホール座標バッファPBを省略する
ことも可能である。
【0071】(3)上記実施例では、線画の全体に渡っ
てピンホールの検出と消去を行なっていたが、線画の一
部の領域を処理対象領域と指定し、その処理対象領域に
関してピンホールの検出と消去を行なうようにしてもよ
い。
【0072】(4)上記実施例では、黒色をピンホール
色として指定したが、白色をピンホール色と指定するこ
ともできる。また、カラー線画に対してピンホールの検
出を行なう場合には、黒色や白色以外の任意の色をピン
ホール色として使用することも可能である。なお、ピン
ホール色を指定する方法としては、色番号を直接指定す
る方法や、カラーCRT40に表示された色見本を選択
する方法などの種々の方法が考えられる。
【0073】(5)図5のステップS30の処理では、
ピンホール領域を一括して消去していたが、ピンホール
領域を他の領域と異なる色で一旦カラーCRT40に表
示して、消去すべきピンホール領域をオペレータが指定
するようにしてもよい。なお、ピンホール領域を表示す
る際には、図21と図22のフローと同様に、ピンホー
ル座標から連結するランを検出しつつ、ピンホール色を
所定の色(例えば赤色)に変更するようにすればよい。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載し
たピンホール処理方法によれば、ランレングスデータを
そのまま利用して高速にピンホール領域を認識すること
ができるという効果がある。
【0075】また、請求項2に記載したピンホール処理
方法によれば、ピンホール座標を起点として、ピンホー
ル領域を消去していくことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を適用して線画データの処
理を行なう線画処理装置20の構成を示すブロック図。
【図2】線画処理装置20における処理の全体手順を示
すフローチャート。
【図3】線画を示す平面図。
【図4】線画データの構造を示す概念図。
【図5】ピンホール処理の手順を示すフローチャート。
【図6】ステップS28の処理結果を示す平面図。
【図7】連結状態と非連結状態とを示す説明図。
【図8】ピンホール候補座標とされる点の例を示す説明
図。
【図9】ステップS28におけるピンホールの検出手順
を示すフローチャート。
【図10】ピンホール検出に用いられるパラメータと、
バッファと、テーブルとを示す説明図。
【図11】x=1,2におけるピンホール検出処理の内
容を示す説明図。
【図12】x=1,2におけるピンホール検出処理の内
容を示す説明図。
【図13】x=2,3におけるピンホール検出処理の内
容を示す説明図。
【図14】x=3,4におけるピンホール検出処理の内
容を示す説明図。
【図15】x=4,5におけるピンホール検出処理の内
容を示す説明図。
【図16】x=5,6におけるピンホール検出処理の内
容を示す説明図。
【図17】x=6,7におけるピンホール検出処理の内
容を示す説明図。
【図18】x=7,8におけるピンホール検出処理の内
容を示す説明図。
【図19】x=8,9におけるピンホール検出処理の内
容を示す説明図。
【図20】x=9,10におけるピンホール検出処理の
内容を示す説明図。
【図21】ピンホール消去の詳細手順を示すフローチャ
ートである。
【図22】ピンホール消去の詳細手順を示すフローチャ
ートである。
【図23】ピンホール座標のソート処理を示す説明図。
【図24】ピンホール消去処理に使用されるメモリとバ
ッファの内容を示す説明図。
【図25】n=x=8のピンホール消去処理の内容を示
す説明図。
【図26】n=x=7のピンホール消去処理の内容を示
す説明図。
【図27】n=x=6のピンホール消去処理の内容を示
す説明図。
【符号の説明】
20…線画処理装置 22…CPU 24…CPUバス 26…ROM 28…RAM 30,32…線画メモリ 36…キーボード 38…マウス 40…カラーCRT 50…記録スキャナ 60…読取スキャナ APN…加算ピクセル数 INT…独立領域番号テーブル IRN…独立領域番号 LB1,LB2…ラインバッファ LM1,LM2…ラインメモリ Nth…ピンホール画素数 OF…オーバーフロー値 PB…ピンホール座標バッファ PPB…ピンホール候補座標バッファ RN1〜RN15…ラン SP…始点座標 Xmax…副走査座標の最大値 n…副走査座標を示すパラメータ x…副走査座標 y…主走査座標

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 線画を表わすランレングスデータを処理
    することによって、前記線画の処理対象領域に含まれる
    ピンホールを処理する方法であって、 (A)ピンホールとなる領域の色をピンホール色として
    指定する工程と、 (B)連続する2走査線分のランレングスデータのうち
    で前記ピンホール色を有するランのランレングスデータ
    を、1走査線ずつ更新しながら第1のメモリに順次取り
    込む工程と、 (C)第1のメモリに取り込まれた前記2走査線のラン
    レングスデータで示される線画部分において、前記ピン
    ホール色を有する各ランの連結状態を検出するととも
    に、互いに連結するラン同士で構成される連結領域につ
    いて、各連結領域に含まれる画素の数を1走査線毎順次
    累算していくことによって各連結領域の累算画素数を
    走査線毎順次求める工程と、 (D)前記工程(B)および(C)を前記処理対象領域
    の全体に対して1走査線ずつ更新しながら実行するに際
    し、既に求められた各連結領域が順次更新された走査線
    の前記ピンホール色を有する各ランと連結せず、その結
    果当該連結領域の前記累算画素数が所定の閾値未満であ
    と確定した場合、当該連結領域をピンホール領域とし
    て認識するとともに、該ピンホール領域の先端または後
    端の所定の一方側の分岐を構成するランの始点の座標
    を、ピンホール座標として第2のメモリに記憶する工程
    と、を備えるピンホール処理方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のピンホール処理方法であ
    って、さらに、 (E)第2のメモリに記憶されたピンホール座標で示さ
    れるランと、該ランに連結するランの色を変更すること
    によってピンホール領域を消去する工程、を備えるピン
    ホール処理方法。
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