JP3029293B2 - ジペプチドを含む、アザビシクロナフチリジンカルボン酸の誘導体を調製するための方法 - Google Patents

ジペプチドを含む、アザビシクロナフチリジンカルボン酸の誘導体を調製するための方法

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、ナフチリジンカルボン酸を調製するための
新規の有用な方法に関する。特に、本発明は、薬学的に
受容可能な酸付加塩としての7−[(1α,6α,7α)−
6−(L−Ala−L−Ala−アミノ)−3−アザビシクロ
[3.1.0]ヘクス−3−イル]−6−フルオロ−1−
(2,4−ジフルオロフェニル)−1,4−ジヒドロ−4−オ
キソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸の、新規の
調製法に関する。本発明は特に、前述のナフチリジンカ
ルボン酸の対応するメタンスルホン酸塩(既知の抗菌剤
7−[(1α,5α,6α)−6−アミノ−3−アザビシク
ロ[3.1.0]ヘクス−3−イル]−6−フルオロ−1−
(2,4−ジフルオロフェニル)−1,4−ジヒドロ−4−オ
キソ−1−ナフチリジン−3−カルボン酸の水溶性プロ
ドラッグ(prodrug)として働く)の調製に関する。
従来の技術から、7−[(1α,5α,6α)−6−アミ
ノ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘクス−3−イル]−
6−フルオロ−1−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,4
−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カ
ルボン酸をN−tert−ブトキシカルボニル−L−アラニ
ンと最初に反応させ、結果として中間体であるモノ−L
−Ala−アミノプロドラッグを得、次いで後者産物をさ
らにN−tert−ブトキシカルボニル−L−アラニンと反
応させ、最終的に目的のプロドラッグ最終産物を得ると
いう、7−[(1α,5α,6α)−6−(L−Ala−L−A
la−アミノ)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘクス−3
−イル]−6−フルオロ−1−(2,4−ジフルオロフェ
ニル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジ
ン−3−カルボン酸(プロドラッグ)を調製する方法が
K.E.Brightyの米国特許第5,164,402号に記載されてい
る。同じ特許明細書に、上記のN−脱保護化された酸ド
ラッグ開始物質をN−ベンジルオキシカルボニル−L−
アラニル−L−ロイシンと最初に反応させ、結果として
該分子の6−位の側鎖に2つの異なるアミノ酸有す、対
応するプロドラッグ酸化合物が与えられることによっ
て、7−[(1α,5α,6α)−6−アミノ−3−アザビ
シクロ[3.1.0]ヘクス−3−イル]−6−フルオロ−
1−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,4−ジヒドロ−4
−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸から7
−[(1α,5α,6α)−6−(L−Ala−L−Leu−アミ
ノ)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘクス−3−イル]
−6−フルオロ−1−(2,4−ジフルオロフェニル)−
1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−
カルボン酸への変換が記載されている。各例において、
N−脱保護化された酸ドラッグは、対応するN−保護化
されたドラッグエチルエステルから還流温度下で高温の
濃塩酸で加水分解することによって得られ、一方、最終
工程で得られるプロドラッグ酸最終産物もまた、本質的
に同じ手法で得られるが、若干穏和な反応条件が用いら
れる。上記方法で、7−[(1α,5α,6α)−6−アミ
ノ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘクス−3−イル]−
6−フルオロ−1−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−
1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−
カルボン酸の保護されていないカルボキシ基が、自己縮
合型の多くの副反応に関わり、それにより本発明の目的
のプロドラッグ最終産物の若干の収率低減をもたらしう
る。
従来の技術 本発明により、今や、本明細書中上述したプロドラッ
グ、即ち、薬学的に受容可能な酸付加塩として7−
[(1α,5α,6α)−6−(L−Ala−L−Ala−アミ
ノ)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘクス−3−イル]
−6−フルオロ−1−(2,4−ジフルオロフェニル)−
1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−
カルボン酸を新規の3工程法(適当なN−保護化された
ドラッグエステル、即ち典型的にはN−保護化された7
−[(1α,5α,6α)−6−アミノ−3−アザビシクロ
[3.1.0]ヘクス−3−イル]−6−フルオロ−1−
(2,4−ジフルオロ−フェニル)−1,4−ジヒドロ−4−
オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸低アルキ
ル(C−C)エステルから開始し、付属の反応スキ
ームに概略される様な以下の一連の反応を通じて進行す
る)によって高純度、高収率に調製するための新規の改
良された方法が提供される。
特に、本発明の方法全体は: (a)N−保護化された7−[(1α,5α,6α)−6−
アミノ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘクス−3−イ
ル]−6−フルオロ−1−(2,4−ジフルオロ−フェニ
ル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン
−3−カルボン酸C−Cアルキルエステル(化学式
(V)参照)[式中、R′はN−保護化されたベンジル
オキシカルボニル、C−Cアルコキシカルボニルも
しくはC−Cアルカノイルなどの基であり、そして
R″は1から4の炭素原子を有すアルキル基である]を
強プロトン性の酸で処理し、N−保護化された基を除去
し; (b)得られるアミノエステル化合物(化学式(II))
をN−保護化されたL−アラニル−L−アラニンジペプ
チド化合物(化学式(III)を有す)とともに、脱水剤
の存在下で縮合し、対応するN−保護化されたプロドラ
ッグエステルを目的の縮合産物として形成させ;そして (c)次に、N−保護化されたプロドラッグエステル中
間体(化学式(I))を薬学的に受容可能な強酸の存在
下で加水分解し、上記N−保護化されたプロドラッグエ
ステル中間体を対応するナフチリジノンL−Ala−L−A
laプロドラッグ酸最終産物(化学式(IV)を有す)に、
上述のように、薬学的に受容可能な酸付加塩の形で転換
する; という工程を含んでいる。
この様にして、例えば、7−[(1α,5α,6α)−6
−(tert.−ブトキシカルボニルアミノ)−3−アザビ
シクロ[3.1.0]ヘクス−3−イル]−6−フルオロ−
1−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,4−ジヒドロ−4
−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸エチル
エステルが、中間体7−[(1α,5α,6α)−6−アミ
ノ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘクス−3−イル]−
6−フルオロ−1−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,4
−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カ
ルボン酸エチルエステルおよび7−[(1α,5α,6α)
−6−(N−tert.−ブトキシカルボニル−L−Ala−L
−Ala−アミノ)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘクス−
3−イル]−6−フルオロ−1−(2,4−ジフルオロフ
ェニル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリ
ジン−3−カルボン酸エチルエステルを経て、7−
[(1α,5α,6α)−6−(L−Ala−L−Ala−アミ
ノ)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘクス−3−イル]
−6−フルオロ−1−(2,4−ジフルオロフェニル)−
1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−
カルボン酸に、薬学的に受容可能な酸付加塩として、そ
して好適には、メタンスルホン酸付加塩として容易に変
換される。後者のプロドラッグ酸最終産物は、7−
[(1α,5α,6α)−6−アミノ−3−アザビシクロ
[3.1.0]ヘクス−3−イル]−6−フルオロ−1−
(2,4−ジフルオロフェニル)−1,4−ジヒドロ−4−オ
キソ−1−ナフチリジン−3−カルボン酸の水溶性プロ
ドラッグとして有用であり、これは薬学的に有効な抗菌
剤として知られている。
従って、化学式(I) のN−保護化されたプロドラッグエステル化合物[式
中、R′はベンジルオキシカルボニル、C−Cアル
コキシカルボニルもしくはC−Cアルカノイルであ
り、そして、R″は1から4の炭素原子を有すアルキル
基である]を調製する新規の縮合法(工程(b)であっ
て、化学式(II): [式中、R″は上記のように定義される]の対応する遊
離アミノエステル化合物を、少なくとも等モル量の化学
式(III): の窒素−保護されたL−アラニル−L−アラニンジペプ
チド化合物[式中、R′も上記のように定義される]と
ともに、ペプチド結合を形成させるのに適した標準的な
有機脱水剤存在下で、縮合させる工程を含み、上記縮合
反応は、対応する化学式(I)のN−保護化されたプロ
ドラッグエステルを該反応の目的の縮合産物として得る
ために、反応不活性な中性(aprotic)有機溶媒中で望
ましくは約10℃から約40℃までの範囲の温度で最も効率
よく実行される、前記方法は、特に、本発明の範囲内に
含まれる。
さらに、本発明はまた、上記の縮合反応工程で得られ
る化学式(I)の対応するN−保護化されたプロドラッ
グエステル化合物から、薬学的に受容可能な酸付加塩の
形で、対応するプロドラッグ酸を調製するための新規の
加水分解法(工程(c))(上記N−保護化されたプロ
ドラッグエステル化合物を、水と薬学的に受容可能な無
機若しくは有機の強酸の混合物と接触させることによっ
て上記エステルを酸加水分解にかけることをさらに含
む)もその範囲内に特に含む。特に、本加水分解反応
は、R′およびR″の両方の基を構造(I)の化合物か
ら効果的に切断し、そうして化学式(IV): を有する、目的のナフチリジノン抗菌性L−Ala−L−A
laプロドラッグ酸化合物を薬学的に受容可能な酸付加塩
の形で与えるために、希釈剤として水混和性の、反応不
活性な極性有機物存在下で、およそ室温からおよそ反応
混合物の還流温度までの範囲内の温度で最も効率よく実
行される。
本発明の範囲内でさらに特に開示されるのは、化学構
造式(II)の、工程(c)の遊離アミノエステル開始化
合物(即ち、N−脱保護化されたドラッグエステル)を
調製するための新規の窒素−脱保護化法(工程(a))
であって、化学式(V): の対応するN−保護化されたアミノエステル化合物(即
ち、N−保護化されたドラッグエステル)[式中、R′
はベンジルオキシカルボニル、C−Cアルコキシカ
ルボニルもしくはC−Cアルカノイルであり、そし
て、R″は1から4の炭素原子を有すアルキル基であ
る]を、反応不活性な中性有機溶媒存在下で、最も望ま
しくは約15から約45℃までの範囲の温度で、モルにして
過剰量の強プロトン性の(protic)酸と処理することに
より、R′基を除去し、上記化学式(II)の対応する遊
離アミノエステル化合物を形成させることを含む、前記
方法である。
発明の開示 本発明の方法により、化学式(IV)の目的のプロドラ
ッグ酸化合物を、薬学的に受容可能な酸付加塩の形で調
製するための、新規の3工程反応順列(sequence)の開
始段階(a)は、先ず化学構造式(V)の開始N−保護
化されたドラッグエステル化合物[式中、R′はC
アルカノイル基、もしくはベンジルオキシカルボニ
ル基、または好適には直鎖状若しくは分岐鎖状のC
アルコキシカルボニル基、そして最も好適には第三
ブトキシカルボニル基であり、R″は1から4の炭素原
子を有すアルキル基である]から、N−保護化された
R′基を除去することを含む。これは、適当な7−
[(1α,5α,6α)−6−(アルカノイルもしくはアル
コキシカルボニル)アミノ−3−アザビシクロ[3.1.
0]ヘクス−3−イル]−6−フルオロ−1−(2,4−ジ
フルオロフェニル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8
−ナフチリジン−3−カルボン酸C−Cアルキルエ
ステル開始物質(V)を、モルにして過剰量の強プロト
ン性の酸と、反応不活性な中性有機溶媒中で約15℃から
約45℃までの範囲の温度で、R′保護基を(R″アルキ
ル基をそのままにして)選択的に除去し、化学構造式
(II)の対応する遊離アミノエステル化合物を形成させ
る反応が実質的に完了するまで処理することにより、達
成されるのが最も望ましい。この関連で使われる好適な
反応不活性中性有機溶媒には、塩化メチレン、二塩化エ
チレン、クロロホルム、トリクロロエチレン、s−テト
ラクロロエタンおよび四塩化炭素などの種々のハロゲン
化低級炭化水素溶媒の他に、モノクロロベンゼンおよび
ジクロロベンゼンなどのハロゲン化された芳香性炭化水
素溶媒などが含まれる。最も好適な溶媒は、o−ジクロ
ロベンゼであり、特に、塩化メチレンである。この特定
の反応に関する触媒として好適な強プロトン性の酸試薬
は、非限定的に塩酸および臭酸などのハロゲン化水素酸
の他に、硫酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタン
スルホン酸、トリフルオロ酢酸、ポリリン酸を含み、第
一の四名(four−named)プロトン性の酸な最も好適な
メンバーはトルフルオロ酢酸(TFA)である。N−保護
化されたドラッグエステル(V)開始物質の、触媒とし
て使われる強プロトン性の酸試薬に体するモル比は、真
に厳密なものではなく、従って、その使いやすさの観点
からモルにして過剰量の酸が一般的に用いられる。しか
し、実際には、基質として使われる上記N−保護化され
たドラッグエステル開始物質に関し、約10モル過剰量の
酸を用いるのが一般的に望ましい。一般的に、選択的な
N−脱保護化反応は、望ましくは約15℃から約45までの
範囲の温度で(反応に好適な温度としては約20℃から約
30℃の間)、実行される。本分子の3−位のアルコキシ
カルボニル部のR″アルキル基が反応条件下で加水分解
切断によって効果的に除去されないように注意を払わね
ばならないので、45℃より若干高い温度は一般的に避け
るべきである。こうした条件の下、選択的N−保護基除
去を完全なものとするため、反応は通常、室温もしくは
常温またはその近辺(例、約20℃)で、少なくとも約5
時間(好適には、約5−24時間)かけて、最も効果的且
つ効率よく実行することができ、実際、実行される。こ
の工程完了後、目的の7−[(1α,5α,6α)−6−ア
ミノ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘクス−3−イル]
−6−フルオロ−1−(2,4−ジフルオロフェニル)−
1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−
カルボン酸C−Cアルキルエステルは、これらのタ
イプの反応に共通の慣用された様式で、即ち、減圧下で
の反応混合物の濃縮、次いで濃縮された水酸化アルカリ
金属水溶液(例、50%水酸化ナトリウム水溶液)などの
水性塩基物での粗残渣油状物の塩基性化希釈、そしてさ
らに、N−脱保護化反応工程自体で以前に使われたもの
と同じ有機溶媒を用いた塩基性化された水溶液混合物の
抽出によって、反応混合物から容易に回収し、そのよう
にして得られた有機抽出物を次いで濃縮すると、化学構
造式(II)の目的のN−脱保護化されたドラッグエステ
ルを最終的に得ることができる。
本発明の3工程反応方法の次なる第二の段階(b)
は、工程(a)で得られる、化学構造式(II)の対応す
るN−脱保護化ドラッグエステル(即ち、遊離アミノエ
ステル)を、少なくとも等モル量の化学構造式(III)
の窒素保護されたL−アラニル−L−アラニンジペプチ
ド化合物、即ち、いわゆるN−保護化−HN−L−Ala−
L−Ala−COOHジペプチド[式中、R′も化学構造式
(V)の定義で以前に定義されているものである]とと
もに縮合することによって、化学構造式(I)のN−保
護化プロドラッグエステル化合物を調製することを含
む。この特定の縮合反応は、適当な7−[(1α,5α,6
α)−6−アミノ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘクス
−3−イル]−6−フルオロ−1−(2,4−ジフルオロ
フェニル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチ
リジン−3−カルボン酸C−Cアルキルエステル
(II)開始物質(工程(a)で既に得られている)を、
反応不活性中性有機溶媒中で、標準的な有機脱水試薬、
即ちカップリング試薬もしくは促進剤(通常、ペプチド
結合形成に適している)の存在下において、上記N−保
護化されたL−アラニル−L−アラニンジペプチド化合
物(III)と反応もしくは縮合させることで達成される
のが、最も望ましい。この関連において、実質的に等モ
ル量のN−脱保護化ドラッグエステル反応物およびN−
保護化L−アラニル−L−アラニン(N−保護化−HN−
L−Ala−L−Ala−COOH)試薬が、上記縮合反応実行に
おいて通常使われるとしても、若干過剰な、より使いや
すいN−保護化−HN−L−Ala−L−Ala−COOH試薬が手
近に本目的にとって好ましいことが多いことに注目すべ
きである。手近にある縮合反応用の好適な反応不活性有
機溶媒には、本発明の3工程反応方法全体の最初なN−
脱保護化工程(a)において溶媒として使われた、ハロ
ゲン化芳香性炭化水素およびハロゲン化低級炭化水素な
どの中性非極性有機溶媒の他に、テトラヒドロフランも
しくはジオキサンなどの中性極性有機溶媒が含まれ、最
も好適なハロゲン化炭化水素溶媒はやはり塩化メチレン
である。本反応に適した有機脱水もしくはカップリング
試薬(促進剤)には、ジシクロヘキシルカルボジイミド
(DCC)およびN,N−カルボニル−ジイミダゾールなどの
カルボジイミド系化合物の他に、N−エトキシカルボニ
ル−2−エトキシ−1,2−ジヒドロキノリン(EEDQ)な
どの試薬が含まれ;これらの試薬は通常、上記1,8−ナ
フチリジン−3−カルボン酸C−Cアルキルエステ
ル(II)開始物質のモルレベルと実質的に同じモルレベ
ルで使われ、対応するエチルエステルが本反応に選択さ
れる開始物質(反応物質)として特に望ましい。一般
に、縮合反応は、反応の目的の(desired)縮合産物と
して化学式(I)の対応するN−保護化されたプロドラ
ッグエステルを得るために、約10℃から約40℃までの範
囲の温度で約2から約16時間の間実行されるのが最も望
ましい。本工程完了後、目的の7−[(1α,5α,6α)
−6−(N−保護化−L−Ala−L−Ala−アミノ)−3
−アザビシクロ[3.1.0]ヘクス−3−イル]−6−フ
ルオロ−1−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,4−ジヒ
ドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン
酸C−Cアルキルエステルが、慣用された様式で反
応混合物から容易に回収される;即ち、まず反応混合物
を塩酸水溶液(例、0.1N塩酸)で希釈、酸性化し、その
後酸性化した有機混合物を元の体積の約1/4未満に濃縮
し、次いでより高い沸点の溶媒を添加することで大気圧
蒸溜を通じて最初の溶媒を置換し、化学構造式(I)の
目的のN−保護化プロドラッグエステル産物の懸濁液を
得、それから産物は濾過によって溶媒混合物から容易に
分離することができる。
本発明の3工程反応方法の第三にして最終である工程
(c)は、上記プロドラッグエステルを水と薬学的に受
容可能な無機もしくは有機の強酸と、希釈剤である、水
混和性だが反応不活性な極性有機溶媒の存在下で、およ
そ室温からおよそ反応混和物の還流温度までの範囲の温
度で接触させ、構造(I)の加工物からR′とR″基の
両方を効果的に切断し、対応する薬学的に受容可能な酸
付加塩の形で、1,8−ナフチリジノン抗菌L−Ala−L−
Alaプロドラッグ(IV)酸最終産物を与えることによ
る、化学構造式(I)のN−保護化プロドラッグエステ
ルを化学構造式(IV)の対応するプロドラッグ酸最終産
物へと加水分解することを含む。この関連で用いられる
好適な水混和性反応不活性極性有機溶媒は、アセトン、
メチルエチルケトン、ジオキサン、テトラヒドロフラン
およびジメチルスルホキシドなどの溶媒を含むが、最も
好適な溶媒はアセトンである。本加水分解反応で触媒剤
として使われる好適な酸は、トリフルオロ酢酸(TF
A)、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸およびp
−トルエンスルホン酸などの薬学的に受容可能な強有機
酸以外に、硫酸、リン酸、塩酸および臭酸などの薬学的
に受容可能な強無機酸を含むが、本目的に最も好適な手
近なものは、メタンスルホン酸である。手近に加水分解
反応に使われる酸の量は極度に厳密なものではないが、
目的の薬学的に受容可能な酸付加塩を形成させるため
に、少なくとも化学構造式(I)のN−保護化プロドラ
ッグエステル開始物質と等モルであることが必要であ
る。それでもやはり、実用においては、モルにおいて過
剰の酸(1:1超)を用いることが望ましく、特定の反応
では、酸:N−保護化プロドラッグエステル(I)比は最
低約2:1、即ち、実質的に最低約2モル比が、反応を完
璧なものとするために最も望ましいと考えられることが
多い。一般に、加水分解によるN−脱保護化反応は、約
室温(約20℃)から反応混合物のおよその環流温度の範
囲内の温度で実行され、特に、上記反応が最低約24時間
そして好適には約1から約4日間実行される場合は、上
述のように、反応に好適な温度範囲は約40℃から約65℃
までの範囲にある。本工程が完了すると、化学構造式
(IV)の目的のプロドラッグ酸、即ち、7−[(1α,5
α,6α)−6−(L−Ala−L−Ala−アミノ)−3−ア
ザビシクロ[3.1.0]ヘクス−3−イル]−6−フルオ
ロ−1−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,4−ジヒドロ
−4−オキソ−1−ナフチリジン−3−カルボン酸は、
慣用的手法、例えば、最初に得られる水性有機反応系を
常温に冷やし、次いで形成された懸濁液から固形産物を
減圧濾過などによって分離し、定重量まで真空乾燥など
することにより、薬学的に受容可能な酸付加塩の形で反
応混合物から容易に回収される。このようにして、化学
構造式(V)の対応するN−保護されたドラッグエステ
ルから開始し、化学構造式(IV)の目的の水溶性プロド
ラッグ酸最終産物を薬学的に受容可能な酸付加塩(例え
ば、7−[(1α,5α,6α)−6−(L−Ala−L−Ala
−アミノ)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘクス−3−
イル]−6−フルオロ−1−(2,4−ジフルオロフェニ
ル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1−ナフチリジン
−3−カルボン酸のメタンスルホン酸付加塩、即ちメタ
ンスルホン酸塩もしくはメシレート塩)の形で調製する
ための、新規の3工程反応方法が今、完了する。
本発明の新規の3工程反応方法を実行するための最初
の開始物質としての化学構造式(V)の7−[(1α,5
α,6α)−6−(アルカノイルおよびアルコキシカルボ
ニル)アミノ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘクス−3
−イル]−6−フルオロ−1−(2,4−ジフルオロフェ
ニル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジ
ン−3−カルボン酸C−Cアルキルエステル(即
ち、N−保護化ドラッグエステル)は、容易に入手可能
な物質から開始して、米国特許第5,164,402号(1992)
にてK.E.Brightyにより既に記載された反応操作を使っ
て、当業者により容易に合成できる既知の化合物であ
る。
本発明の方法により生産される化学構造式(IV)のプ
ロドラッグ酸化合物およびその非毒性塩、即ち、7−
[(1α,5α,6α)−6−(L−Ala−L−Ala−アミ
ノ)−3−アザ[3.1.0]ヘクス−3−イル]−6−フ
ルオロ−1−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,4−ジヒ
ドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン
酸およびその薬学的に受容可能な酸付加塩は、全て、広
範なスペクトル型の種々の細菌感染を治療するための、
特に、グラム陽性株の細菌感染を治療するための、抗菌
剤として治療に有用であることが知られている。プロド
ラッグ酸(IV)およびその薬学的に受容可能な塩の適当
な薬量範囲および投与法は、前記のK.E.Brightyによる
米国特許第5,164,402号において、そのようなプロドラ
ッグ酸およびその前述の非毒性塩の抗菌活性が容易に決
定できる方法に従って、既に適切に記載されている。
従って、本発明の新規の方法は、今や、需要および価
値のある水溶性プロドラッグ酸(IV)コンパニオンを、
上記の対応するドラッグ酸に、独特な3工程合成法によ
り薬学的に受容可能な酸付加塩の形で、純粋な固体で、
そして高収率で提供する。より遅い完成は、代わりに、
前記のK.E.Brightyによる米国特許第5,164,402号におい
て以前に開示された先行法に対する主要な改善、特に、
合成の容易な点、および産生法全体の関与する経費を大
幅に削減する点を表している。特に、3工程全体の収率
平均は、既知のおよび前述のN−保護化アミノエテル
(V)より開始し、対応するN−脱保護化アミノエステ
ル(II)およびN−保護化プロドラッグエステル(I)
中間体を経て、最終的に目的のプロドラッグ酸(IV)最
終産物を薬学的に受容可能な酸の形で前記のように得る
ことに基づいて、60%超である。さらに、中間体は両方
とも、従来の結晶化技術により容易に分離され、加水分
解による最終工程での(I)から(IV)への進行におい
て、ジペプチド立体化学に関する煩雑性(scrambling)
はなくなる。
製造例A 300g(0.783モル)の7−クロロ−6−フルオロ−1
−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,4−ジヒドロ−4−
オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸のエチル
エステル(米国特許第4,571,396号および4,775,668号参
照)、146g(0.737モル)の1α,5α,6α−6−(tert.
−ブトキシカルボニルアミノ)−3−アザビシクロ[3.
1.0]−ヘキサン(米国特許第5,164,402号においてK.E.
Brightyにより記載されたようにして調製)、および470
ml(3.386モル)のトリエチルアミンを3.0リットルの塩
化メチレンに溶かした溶液を、よく撹拌しながら、環流
温度(約40℃)に加熱し、その後その温度で約16時間
(即ち一晩)維持した。この間、白色固体が反応溶液か
ら沈澱するのが観察された。系全体を室温(約20℃)に
冷やし、これに7.5リットルの塩化メチレンおよび6.0リ
ットルの水を常温下で加えた。そのようにした結果得ら
れる二層を次いで分離し、その後有機層を濾過して少量
の不溶性固形物を除いた。濾過により得られた有機溶液
を、それから、大気圧蒸留により2.5リットルに濃縮
し、ここで白色沈澱物が形成するのが観察された。得ら
れた懸濁液を次に、酢酸エチル添加により総量5.0リッ
トルに希釈し、次いで、濃縮液が総量3.0リットルにな
るまで再び大気圧蒸留を行った(これは塩化メチレンを
置換するために行われた)。最終懸濁液を、次に、常温
に冷やし、その後、その温度で2時間顆粒化した。目的
の産物分離は、それから、減圧濾過、それに次ぐ定重量
までの真空乾燥によって達成され、最終的に406.7g(95
%)の純粋な7−[(1α,5α,6α)−6−(tert.−
ブトキシカルボニルアミノ)−3−アザビシクロ[3.1.
0]ヘキシ−3−イル]−6−フルオロ−1−(2,4−ジ
フルオロフェニル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8
−ナフチリジン−3−カルボン酸エチルエステルを与え
た。純粋な産物は、高圧液体クロマトグラフィー(HPL
C)分析および陽子核磁気共鳴(HNMR)データの両方
により証明されたように、最初に調製および報告された
既知の化合物(米国特許第5,164,402号におけるK.E.Bri
ghtyによる)の真正試料と実質的に同一であることが判
明した。
実施例1 395g(0.725モル)の7−[(1α,5α,6α)−6−
(tert.−ブトキシカルボニルアミノ)−3−アザビシ
クロ[3.1.0]ヘクス−3−イル]−6−フルオロ−1
−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,4−ジヒドロ−4−
オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸エチルエ
ステル(製造例Aの産物)を4.0リットルの塩化メチレ
ンに溶かした溶液を、室温(約20℃)で撹拌しながら、
これに725ml(9.412モル)のトリフルオロ酢酸を10分か
けてゆっくり加えた。得られた反応混合物を次に常温で
17時間撹拌し、次いで、粗残渣油が得られるまで真空乾
燥した。この油をそれから5リットルの水で希釈し、50
%水酸化ナトリウム水溶液で塩基性化し、次いで、6リ
ットル次に4リットルの塩化メチレンで継続的に抽出し
た。次に二つの有機抽出物を組み合わせ、次いで少量の
固形不溶物を濾過により取り除き、それから得られた濾
過物を濃縮して半固体残渣を得た。後者の物質を4.0リ
ットルの酢酸エチルで細かくし、次いで大気圧蒸留によ
り2.0リットルまで体積を減少させ(塩化メチレンを置
換する)、最終的な有機懸濁物を与え、これはその後10
℃で1時間かけて顆粒化された。目的の産物の分離は、
それから、減圧濾過、それに次ぐ定重量までの真空乾燥
によって達成され、最終的に284g(88%)の純粋な7−
[(1α,5α,6α)−6−アミノ−3−アザビシクロ
[3.1.0]ヘクス−3−イル]−6−フルオロ−1−
(2,4−ジフルオロフェニル)−1,4−ジヒドロ−4−オ
キソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸エチルエス
テル、m.p.208−210℃を与えた。純粋な産物は、高圧液
体クロマトグラフィー(HPLC)分析および陽子核磁気共
鳴(HNMR)データによりさらに特徴づけられ、個々の
スペクトルは共に、目的の産物と一致していることが判
明した。
実施例2 270g(0.678モル)の7−[(1α,5α,6α)−6−
アミノ−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘクス−3−イ
ル]−6−フルオロ−1−(2,4−ジフルオロフェニ
ル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン
−3−カルボン酸エチルエステル(実施例1の産物)お
よび185g(0.717モル)のN−tert.−ブトキシカルボニ
ル−L−アラニル−L−アラニン(t−BOC−HN−L−A
la−L−Ala−COOHジペプジド)を4.0リットルの塩化メ
チレンに溶かした溶液を、よく撹拌しながら、これに16
5g(0.665モル)の1−エトキシ−2−エトキシカルボ
ニル−1,2−ジヒドロキノリン(EEDQ)を室温(約20
℃)で加えた。本工程終了後、得られた反応溶液を常温
で4時間撹拌し、次いで、4.0リットルの1N塩酸で希釈
した。次に産物を多く含む有機層を水相から分離し、確
保した有機層をその後大気圧蒸留により500mlに濃縮し
た。この時点で、1.5リットルのアセトニトリルを濃縮
液に加え、次に、混合物を大気圧でさらに蒸留し、濃縮
物の総量を再び500mlとした(これは塩化メチレンを置
換するために行った)。次に最終的な懸濁液を撹拌しな
がら常温に冷やし、そのようにして得られた顆粒状混合
物を、それから、減圧濾過にかけ混合物から目的の固体
産物を回収した。この様にして分離された産物を定重量
まで真空乾燥し、最終的に368g(92%)の純粋な7−
[(1α,5α,6α)−6−(N−tert.−ブトキシカル
ボニル−L−Ala−L−Ala−アミノ)−3−アザビシク
ロ[3.1.0]ヘクス−3−イル]−6−フルオロ−1−
(2,4−ジフルオロフェニル)−1,4−ジヒドロ−4−オ
キソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン酸エチルエス
テル、m.p.218−220℃があった。純粋な産物は、高圧液
体クロマトグラフィー(HPLC)分析および陽子核磁気共
鳴(HNMR)データによりさらに特徴づけられ、個々の
スペクトルは共に、目的の化合物と一致していることが
判明した。
実施例3 350g(0.510モル)の7−[(1α,5α,6α)−6−
(N−tert.−ブトキシカルボニル−L−Ala−L−Ala
−アミノ)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘクス−3−
イル]−6−フルオロ−1−(2,4−ジフルオロフェニ
ル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン
−3−カルボン酸エチルエステル(実施例2の産物)を
5.25リットルのアセトンおよび40mlの水に溶かした溶液
を、よく撹拌しながら、これを室温(約20℃)で77ml
(1.187モル)のメタンスルホン酸で処理し、次いでspe
cのない(spec−free)条件の下で濾過した。濾過物と
して得られた反応溶液を環流温度に加熱し、その後その
温度で72時間維持した。環流加熱している間、25mlの水
および5mlのメタンスルホン酸をさらに加えた。反応工
程全体が完了したら、白色懸濁液が形成され、次に、得
られた水性有機物系を常温に冷やした。それから目的の
産物の分離を減圧濾過により達成し、次いで濾過した産
物を定重量まで真空乾燥し、最終的に246g(70%)の純
粋な7−[(1α,5α,6α)−6−(L−Ala−L−Ala
−アミノ)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘクス−3−
イル]−6−フルオロ−1−(2,4−ジフルオロフェニ
ル)−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン
−3−カルボン酸がメタンスルホン酸塩(即ちメシレー
ト塩)、m.p.205−206℃;[α]D250−39.7(c=0.
47,メタノール)として与えられた。純粋な産物は、高
圧液体クロマトグラフィー(HPLC)分析および陽子核磁
気共鳴(1HNMR)データによりさらに特徴づけられ、個
々のスペクトルは共に、目的の産物と一致していること
が判明した。
最終産物をヒトの医薬用に発熱源のないもの(pyroge
n−free)とするため、上記のようにして得られた235g
の純粋な最終産物を、定常的な振盪を全工程にわたり維
持しながら、発熱源のない装置を用いて発熱源のないア
セトンに懸濁した。得られた懸濁液をそれから源圧濾過
にかけ、回収された固体産物を次いで定重量まで真空乾
燥し、最終的に220gの発熱源のない、純粋な7−[(1
α,5α,6α)−6−(L−Ala−L−Ala−アミノ)−3
−アザビシクロ[3.1.0]ヘクス−3−イル]−6−フ
ルオロ−1−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,4−ジヒ
ドロ−4−オキソ−1,8−ナフチリジン−3−カルボン
酸がメタンスルホン酸塩(メシレート塩)として、品質
保証された純度の高い物質の形で与えられた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ワトソン,ハリー・エイ,ジュニアー アメリカ合衆国コネチカット州06340, グロートン,シェンネコッセット・パー クウェイ 175 (56)参考文献 特開 平7−285865(JP,A) 米国特許5164402(US,A) 国際公開97/8191(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07K 5/06,1/06 C07D 471/04 CA(STN) REGISTRY(STN) BIOSIS(DIALOG) WPIDS(STN)

Claims (20)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】化学式(IV) を有するナフチリジノン抗生物質化合物のプロドラッグ
    酸の薬学的に受容可能な酸付加塩を調製するための方法
    であって、以下の工程: (a)化学式(V) [式中、R′はベンジルオキシカルボニル、C−C
    アルコキシカルボニルもしくはC−Cアルカノイル
    であり、そしてR″は1から4の炭素原子を有すアルキ
    ル基である] の対応するエステル化合物を、塩素化された低級炭化水
    素溶媒および塩素化された芳香族炭化水素溶媒からなる
    群から選択された中性有機溶媒中でモル過剰量の強プロ
    トン性の酸で処理し、R′基を選択的に除去し、化学式
    (II) [式中、残存するR″は上記のように定義される] の対応する遊離アミノエステル化合物を形成させ; (b)上記工程(a)の様にして得られた、化学構造式
    (II)の中間体遊離アミノエステル化合物を、少なくと
    も等モル量の化学式(III) [式中、R′は上記のように定義される] の窒素保護化されたL−Ala−L−Alaジペプチド化合物
    とともに、ペプチド結合形成に適した標準的な有機脱水
    剤の存在下で縮合し、この際、上記縮合反応は全体を通
    じて、塩素化された低級炭化水素溶媒および塩素化され
    た芳香族炭化水素溶媒からなる群から選択された中性有
    機溶媒中で行われ、化学式(I) [式中、R′およびR″はやはり上記のように定義され
    る] の対応するN−保護化されたプロドラッグエステルを反
    応の目的の縮合産物として得る;そして (c)その後、上記工程(b)の様にして得られた、化
    学構造式(I)のN−保護化されたプロドラッグエステ
    ル化合物を、水と薬学的に受容可能な無機若しくは有機
    の強酸との混合物と接触させることで酸加水分解処理す
    る、その際、上記加水分解反応は、希釈剤として、アセ
    トン、メチルエチルケトン、ジオキサン、テトラヒドロ
    フランもしくはジメチルスルホキシドから選択される水
    混和性極性有機溶媒の存在下で行って、構造(I)化合
    物からR′およびR″基の両方を効果的に切断し、この
    様にして化学構造式(IV)の目的とするナフチリジノン
    抗生物質のL−Ala−L−Alaプロドラッグ酸が対応する
    薬学的に受容可能な酸付加塩の形で与えられる: 工程を含む、前記方法。
  2. 【請求項2】化学式(I) [式中、R′はベンジルオキシカルボニル、C−C
    アルコキシカルボニルもしくはC−Cアルカノイル
    であり、そしてR″は1から4の炭素原子を有すアルキ
    ル基である] のN−保護化されたプロドラッグエステル化合物を調製
    するための方法であって、 化学式(II) [式中、R″は上記のように定義される] の対応する遊離アミノエステル化合物を、少なくとも等
    モル量の化学式(III) [式中、R′はベンジルオキシカルボニル、C−C
    アルコキシカルボニルもしくはC−Cアルカノイル
    である] の窒素保護化されたL−アラニル−L−アラニンジペプ
    チド化合物とともに、ペプチド結合形成に適した標準的
    な有機脱水剤の存在下で縮合し、その際、上記縮合反応
    は、塩素化された低級炭化水素溶媒および塩素化された
    芳香族炭化水素溶媒からなる群から選択された中性有機
    溶媒中で約10℃から約40℃までの範囲の温度で行い、化
    学式(I)の対応するN−保護化されたプロドラッグエ
    ステル化合物を反応の目的の縮合産物として得る、工程
    を含む、前記方法。
  3. 【請求項3】R′がtert.−ブトキシカルボニル基で、
    R″がエチル基である、請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】縮合反応工程で使われる上記中性有機溶媒
    が塩素化された低級炭化水素溶媒である、請求項2に記
    載の方法。
  5. 【請求項5】上記塩素化された低級炭化水素溶媒が塩化
    メチレンである、請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】縮合反応工程で使われる上記脱水剤がジシ
    クロヘキシル−カルボジイミドもしくは1−エトキシ−
    2−エトキシカルボニル−1,2−ジヒドロキノリンであ
    る、請求項2に記載の方法。
  7. 【請求項7】使われる上記脱水剤が1−エトキシ−2−
    エトキシカルボニル−1,2−ジヒドロキノリンである、
    請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】縮合反応工程で使われる上記脱水剤の量
    が、化学構造式(II)の遊離アミノエステル中間体開始
    化合物に対して実質的に等モルである、請求項2に記載
    の方法。
  9. 【請求項9】上記方法の縮合工程で得られる化学構造式
    (I)のN−保護化されたプロドラッグエステル化合物
    を、水と薬学的に受容可能な無機若しくは有機の強酸の
    混合物と接触させることで酸加水分解処理する、その
    際、上記加水分解反応は、希釈剤として、アセトン、メ
    チルエチルケトン、ジオキサン、テトラヒドロフランも
    しくはジメチルスルホキシドから選択される水混和性極
    性有機溶媒の存在下で、およそ室温から反応混合物のお
    よそ還流温度までの範囲内の温度で行われ、構造(I)
    化合物からR′およびR″基の両方を効果的に切断し、
    この様にして化学式(IV) を有する、目的のナフチリジノン抗菌性L−Ala−L−A
    laプロドラッグを薬学的に受容可能な酸付加塩の形で得
    る、ことをさらに含む、請求項2に記載の方法。
  10. 【請求項10】上記使われる溶媒がアセトンである、請
    求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】上記酸加水分解反応工程で使われる酸
    が、塩酸、メタンスルホン酸もしくはp−トルエンスル
    ホン酸から選択される、請求項9に記載の方法。
  12. 【請求項12】上記使われる酸がメタンスルホン酸であ
    る、請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】上記酸加水分解反応工程で使われる酸の
    量が、化学構造式(I)のN−保護化されたプロドラッ
    グエステル中間体開始化合物に対して実質的に少なくと
    も約2倍のモル量である、請求項9に記載の方法。
  14. 【請求項14】上記酸加水分解反応工程が約40℃から65
    ℃までの範囲内の温度で行われる、請求項9に記載の方
    法。
  15. 【請求項15】上記酸加水分解反応工程で使われる酸が
    メタンスルホン酸であり、最終産物がメタンスルホン酸
    付加塩の形で反応混合物から回収される、請求項10に記
    載の方法。
  16. 【請求項16】上記化学構造式(II)の対応する遊離ア
    ミノエステル開始化合物が、化学式(V) [式中、R′はベンジルオキシカルボニル、C−C
    アルコキシカルボニルもしくはC−Cアルカノイル
    であり、そして、R″は1から4の炭素原子を有すアル
    キル基である] の対応するN−保護化されたアミノエステル化合物を、
    モルにして過剰の強プロトン性の酸で、塩素化された低
    級炭化水素溶媒および塩素化された芳香族炭化水素溶媒
    からなる群から選択された中性有機溶媒中で約15℃から
    約45℃までの範囲の温度で処理し、R′基を選択的に除
    去し化学式(II)の対応する遊離アミノエステル化合物
    を形成させることによって、調製される、請求項2に記
    載の方法。
  17. 【請求項17】R′がtert−ブトキシカルボニル基であ
    る、請求項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】上記使われる強プロトン性の酸がトリフ
    ルオロ酢酸である、請求項16に記載の方法。
  19. 【請求項19】上記中性有機溶媒が塩素化された低級炭
    化水素溶媒である、請求項16に記載の方法。
  20. 【請求項20】上記塩素化された低級炭化水素溶媒が塩
    化メチレンである、請求項19に記載の方法。
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