JP3029175B2 - 高電圧電力機器の組立方法及びこれに用いる作業装置 - Google Patents

高電圧電力機器の組立方法及びこれに用いる作業装置

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JP3029175B2
JP3029175B2 JP6042140A JP4214094A JP3029175B2 JP 3029175 B2 JP3029175 B2 JP 3029175B2 JP 6042140 A JP6042140 A JP 6042140A JP 4214094 A JP4214094 A JP 4214094A JP 3029175 B2 JP3029175 B2 JP 3029175B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば変圧器,遮断器
等の高電圧電力機器の組立方法及びこの組立に用いる作
業装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電力需要の増大によって電力用機
器の大容量化、高電圧化が進み大型化する傾向の中で、
変電所や発電所の立地条件は都市部や山間部など、輸送
するには重量および寸法に対して非常に厳しい条件を伴
う場合が増加している。かつ設置スペースも狭く、体格
のコンパクト化が必要条件となってきている。そのた
め、超々高圧大容量電力用変圧器は、輸送条件より本体
と付属品(ブッシングやポケット)とを別々に解体して
輸送しなくてはならない。
【0003】このような変圧器は、現地での部品の取付
け、リード線の接続作業が必要となってくるのは当然で
あるが、現地での作業は、リード線とブッシングの接続
作業,ブッシングのポケットへの取付け,ポケットのタ
ンクへの取付けを変圧器タンク本体外部で行なうことが
多いため、作業環境が悪く、信頼性の確保面から問題が
生じている。
【0004】特に500kVや1000kVの超々高電圧部の引き
出し部の接続作業は、リード線、絶縁バリヤ、ブッシン
グ等で複雑に構成されており、外部からの塵埃や湿気の
侵入をいかに防止するかが品質管理の重要なポイントと
なる。
【0005】従来、電気協同研究第31巻第5「大容量
変圧器現地作業基準」によって品質管理を行ってきた
が、特に1000kV級の分割変圧器の単位変圧器間の接続作
業においては、防塵空調された環境の中で行う必要があ
り、品質管理面における技術開発が必要となっている。
【0006】そのため、従来は、例えば、特開昭55−
91107号,特開平3−205813号,特開平4−
162605号公報等に記載されるように、現地にクレ
ーンを収容しきれる程度の大規模な防塵用空調建屋を建
てて、その中で変圧器等の高電圧電力機器の組立(部品
の取付け,接続を含む)を行なっているが、このような
防塵用建屋を建てることは、多大な労力,時間,コスト
を必要とする。
【0007】一方、上記防塵用建屋を作ることなく、変
圧器を現場で組立てる方法も提案されている。
【0008】例えば、特開平2−14503号公報に記
載のように、防湿シートでパック密封輸送された巻線を
予め組立てられた鉄心脚に組立てる際に、吊り込み直前
に鉄心脚に巻線が挿入可能となるように巻線の上面と下
面の防湿シート部だけを取外し、鉄心脚側から巻線内に
乾燥空気を送り込んだり、特開平3−205813号公
報に記載のように、工場においてコイルおよび鉄心から
なる変圧器中身を絶縁物製袋に入れて封入し、これを現
地において絶縁物袋に入れたまま本タンクに収納してか
ら絶縁物製袋を充気により本タンク内壁に密着させる等
の組立技術が提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】500kVや1000kVの超々
高電圧機器(例えば変圧器)における絶縁構成は、絶縁
バリヤで油隙を細分化し、また絶縁物中の水分や油中の
浮遊粒子を厳しく管理することにより油隙の耐電圧を向
上させ小形縮小化を図っている。
【0010】従って製作時における工場での巻線や内部
組立作業では、塵埃や湿気の侵入を防止する防塵空調室
内で行っているが、現地では組立作業中に機器本体の一
部を開口してリード線の接続作業を行うので、この接続
作業も製作時と同等の防塵空調室内で作業する必要があ
る。
【0011】前記したように変圧器は大型化しており、
分割された単位変圧器及び作業用クレーン等を覆う防塵
空調建屋をつくるには、スペースを確保することが難か
しくまたコスト面においても多大なる費用がかかるた
め、高品質管理の中での組立方法の開発が必要となる。
従来は、前述したように、タンク内での部品組立(例え
ば変圧器中身組立)においては、防塵空調建屋を不要と
する技術が提案されているが、タンク外部でリード線接
続に必要とする部品の取付け,接続作業(例えばブッシ
ングとリード線の接続作業,ブッシングへのポケットへ
の取付け,ポケットのタンク取付け作業)を行なう場合
には、防塵や防湿対策等、十分に配慮されていなかっ
た。
【0012】本発明は以上の点に鑑みなされ、防塵空調
建屋を必要とすることこなく、簡易な手法ににより、狭
い場所でも、タンク外部での部品取付け,接続作業も防
塵,防湿された環境の中で可能にし、作業の合理化と信
頼性の向上を図り得る高電圧電力機器の組立方法及びこ
の組立に用いる作業装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、基本的には、
解体,輸送された高電圧電力機器を現地で据付ける場合
に、上,下に吊り具の付いた天板を上側の吊り具を用い
てクレーンに吊り下げ、前記天板の下側の吊り具により
高電圧電力機器の部品を吊ると共に、該天板から前記部
品の周囲を覆うスカート状の防塵シートを垂らすことに
より、前記部品を前記防塵シートで覆われた状態で前記
クレーンにより作業位置まで運搬し、運搬後、前記防塵
シートの中で作業者が前記部品の組立に要する取付け,
接続作業を行なうことを特徴とする(請求項1〜請求項
6に係る基本発明)。
【0014】また、上記発明に付随する発明として、前
記スカート状の防塵シートは、前記天板より少なくとも
2枚重ねて垂らしてあり、そのうち最も内側のシートの
裾を前記クレーンによる部品運搬時に閉じて前記部品を
包み込むカバーとして用い、運搬後にこの内側のシート
の裾を開いて、この防塵シートの中に作業者が出入り可
能にしたり(請求項2に係る発明)、前記スカート状の
防塵シートの中で前記部品の取付け,接続作業を行なう
場合に、この作業位置には、予め前記防塵シート内の空
間よりも小さな簡易な防塵空調ボックスが設置してあ
り、この防塵空調ボックスを前記防塵シートが囲むよう
にして前記天板を吊り降ろしていき、前記防塵空調ボッ
クスの上部に設けた開閉可能な導入口を通して前記天板
に吊られた前記部品を防塵空調ボックス内に導入して、
防塵空調ボックス内で前記部品の取付け,接続作業を行
なう組立方法(請求項3に係る発明)を提案する。
【0015】
【作用】
第1の発明の作用…高電圧電力機器の組立時に要する接
続として、例えば分割変圧器の単位変圧器(別々のタン
クに巻線,鉄心等の変圧器中身を収納したもの)間や、
変圧器中身と外部の遮断器間の接続のように、タンク外
部で部品の取付け,接続(例えばリード線とブッシング
との接続、ブッシングのポケットへの取付け,タンクへ
のポケット取付け等)がある。
【0016】本発明では、これらの部品を、機器本体と
別に解体して現地まで輸送した後、スカート状防塵シー
ト付き天板を介して周囲を覆いながらクレーンより間接
的に吊って作業位置まで運搬する。防塵シートはスカー
ト状であるので、作業位置では、作業者が防塵シートの
中に例えばチャック(ジッパー)等を設けて出入りで
き、防塵シートの中で天板に吊られた部品のカバー(こ
のカバーは製作工場で予め取付けられる)を解いて部品
の取付け,接続作業を行なう。
【0017】したがって、高電圧電力機器の接続部品の
作業位置までのクレーンによる運搬,作業位置での取付
け,接続作業が一貫してスカート状の防塵シートに覆わ
れた(囲われた)状態で行なわれので、作業位置がタン
ク外部にあっても、防塵空調建屋を建てることなく上記
クレーンによる部品運搬、部品取付け,接続作業を、塵
埃侵入を防いで、かつ必要に応じて空調をもたらすこと
で環境の良い状態で行なうことができる。
【0018】また、天板から垂らして形成したスカート
状の防塵シート内作業空間は、クレーンより小さい必要
最小限の局部的空間とすることができ、建屋のような建
築労力,時間,コストを必要することなく確保される。
【0019】第2の発明の作用…天板より複数枚重ねて
垂らした防塵シートのうち、その内側のシートで前記部
品全体を包み込んで、クレーンによる現地運搬がなされ
るので、運搬時のシート内の防塵効果をより一層向上さ
せる。
【0020】また、作業位置への部品運搬後に内側のシ
ートの裾が開放されるので、シートを1枚づつかきわけ
ての作業位置への出入が可能となり、しかも、内側のシ
ートは部品を作業位置に運搬するまでは完全に閉ざされ
た状態にあるので、部品の取付け,接続作業空間の環境
条件をより一層良好に維持できる。
【0021】第3の発明の作用…スカート状の防塵シー
トの中で前記部品の取付け,接続作業を行なう場合に、
クレーンに天板を介して吊られた部品は、上記防塵シー
トに覆われつつ作業位置に取付けた防塵空調ボックスの
上部に設けた開閉可能な導入口を通して防塵空調ボック
ス内に導入され、導入後に防塵空調ボックス内で作業が
行なわれる。この防塵空調ボックス内で空調を行ないな
がら部品の取付け,接続作業を可能にすると共に、防塵
空調ボックスは作業上の必要最小限の空間を保つもの
で、建屋に比べて大幅に小さいスペースで足り、また、
防塵空調ボックスは、防塵シートが風等で揺れるのをシ
ートの中から支える機能なすので、作業環境をより一層
向上させる。
【0022】なお、上記作用の説明では、高電圧電力機
器として変圧器を一例に述べたが、これに限らず、その
他の電力機器にも適用可能である。
【0023】
【実施例】本発明の一実施例を図1〜図8により説明す
る。
【0024】本実施例では、高電圧電力機器の一例とし
て変圧器を例示して、その現地据付(組立)について説
明するが、それに先立ち、図8により組立完成状態を説
明する。
【0025】図8において、変圧器のタンク1内には巻
線2及び鉄心3が収納され、タンク1より引き出された
リード線4がポケット6を介してブッシング5に接続さ
れる。ブッシング5により、変圧器が分割した他の単位
変圧器やガス遮断器(GIS)と接続される。7は油,
8は絶縁ガスである。
【0026】輸送条件より変圧器は、変圧器中身(巻線
2,鉄心3)を収納するタンク1と、その機能を生かす
ため他の電力機器(例えば接続対象となる他の単位変圧
器,遮断器等)と接続するための付属品(例えば、リー
ド線機器14,ブッシング5,ポケット6)とに解体し
て現地へ輸送され、それらが現地組立作業にて取付け接
続される。
【0027】そのうち、タンク1より引き出されたリー
ド線4をポケット6を介してブッシング5に接続する組
立作業工程がある。
【0028】この組立作業においては、タンク1内に収
納されている巻線や内部部品が製作時と同等の品質管理
がなされていなければならない。そのため、組立部品の
現地運搬、接続作業時においても防塵、防湿された環境
を維持することが必要となる。
【0029】本実施例では、この要求に応えるために次
のような部品組立法を採用する。
【0030】図1の(a)は解体された変圧器の現地組
立に用いる作業装置の内部を開披した斜視図、(b)は
その開披正面図である。
【0031】クレーン9を用いての組立作業となるた
め、図1に示すように、上(上面),下(下面)に吊り
具11,12の付いた天板10を、上側の吊り具11を
用いてクレーン9より吊り下げ、下側の吊り具12によ
り部品14(ここでは、リード線機器を例示する)を吊
ると共に、天板11から周囲を覆うスカート状(表現を
換えれば幕状)の防塵シート13を垂らす。部品14
は、この防塵シート13に覆われて天板11を介してク
レーン9に間接的に吊られることになる。
【0032】本実施例における上側の吊り具11は、天
板10上面に設けたフック11a及びこれに掛る吊りワ
イヤ11bよりなり、下側の吊り具12は、天板10下
面に設けたフック12a及び吊りワイヤ12bよりな
る。
【0033】防塵シート13は、2枚重ね構造で垂らし
てあり、そのうち内側のシート13bをクレーン9によ
る部品運搬時に、図1に示すように、シート13bの裾
13b′を結んだり、縛ったり、束ねることで、裾13
b′を閉じて部品14全体を包み込むカバーとして用
い、運搬後にこの内側シート13bの裾13b′を解き
ほどいて裾13b′を開放し、外側のシート13aと同
様に下部を開口状態にして、この防塵シート13中に作
業者が出入り可能にしてある。
【0034】防塵シート13の各シート13a,13b
の側面一部に作業者の出入りが容易に行なえるようチャ
ック15が付けられており、出入りする時は、シート1
3a,13bのチャック15を1枚1枚開閉させて、出
入りし、外部の空気とは、部品14が接しないようにす
る。
【0035】ここで、上記防塵シート付き天板10を用
いての変圧器の組立作業について、図2〜図6の作業工
程説明図にしたがって説明する。
【0036】図2は、タンク1の外部でリード線接続に
必要な部品を取付け,接続する作業箇所を表し、作業に
際しては、図3に示すように、タンク1から輸送用カバ
ー21を取外す。
【0037】このカバー21の取外しも、その後の部品
取付け,接続作業同様に、タンク1の一部(カバー21
のあった箇所)が開口されるので、タンク1内部の品質
管理が必要となる。そのため、輸送用カバー21を取り
外す場合にも、図3に示すように、上記防塵シート付き
天板10を用いてカバー21の取外し作業がなされる
が、その前に、作業箇所が外部にさらされないように、
作業箇所を局部的に覆う簡易の防塵空調ボックス20が
設置される(図2)。
【0038】防塵空調ボックス20は、天板10より四
方に垂れ下がる防塵シート13内の空間よりも小さな簡
易な形状を呈し、作業者が入って部品14の取付け,接
続に必要な最小限の作業空間が確保してある。防塵空調
ボックス20の上部には、アコーディオン状の両側開き
の開閉扉23が設けてあり、扉23を開くと開口(導入
口)23′が確保される。
【0039】先ず、輸送カバー21を取り外す場合に
は、防塵空調ボックス20内に作業者が入り、上からク
レーン9に吊られた空状態の防塵シート付き天板10を
下降させる。防塵空調ボックス20周囲をスカート状の
防塵シート13が覆うと、扉23を開いてその開口2
3′を通して天板10の下側吊り具12に吊られた吊り
ワイヤ12bが防塵空調ボックス20内に導入され、防
塵シート13は防塵空調ボックス20の周囲を囲むよう
に垂れ下がる。この状態で図3に示すように輸送カバー
21を吊り具12に掛けてクレーン9により持ち去る。
輸送カバー21が防塵空調ボックス20から出ると扉2
3を閉じる。
【0040】次に、部品14を図1の(b)に示すよう
に、スカート状防塵シート13付き天板10を介して周
囲を覆いながらクレーン9より間接的に吊って作業位置
まで運搬する。この場合、内側シート13bの裾13
b′は結ばれて閉ざした状態にある。そして、内側シー
ト13bと共に部品14が図4に示すように、防塵空調
ボックス20内に開口23′を介して導入され、裾13
b′を開放した後、部品14の取付け,接続作業がなさ
れる。外側シート13aは防塵空調ボックス20の周囲
を囲む。この部品14の取付け,接続作業がなされる
と、防塵シート付き天板10は吊り上げられ、この時、
扉23を再び閉じる。
【0041】次に部品(ポケット)6も、図5に示すよ
うに、上記部品(リード線機器)14同様にスカート状
の防塵シート付き天板10を用いてクレーン9により運
搬され、タンク1に取付け,接続される。
【0042】分割変圧器の場合、他の単位変圧器におい
ても、同様のカバー20の取外し、部品14,6の取付
け,接続がなされる。
【0043】なお、図4、図5において、22は組立に
用いる足場、24は防塵用空調ボックス20を固定する
ための固定具(例えば、ボルト)である。
【0044】次にブッシング5を接続する作業において
も、図6に示すように、前記した防塵用シート13a、
13bを垂れ下げた天板10及びクレーン9を用いる。
この場合の天板10は、図4,図5の作業工程に用いた
ものより下側吊り具12の数を多くしてある。
【0045】また、上側吊り具11のワイヤ11bに
は、チェーンブロック17等を用いて天板10及びブッ
シング5が安定して運搬されるようにバランスしてあ
り、この状態で図6の矢印方向にブッシング5を天板1
0及びクレーン9を介して移動させ、ポケット6に取付
ける。
【0046】また、ブッシング5とリード線4の接続に
おいても防塵シート13を天板10を介して垂れ下げた
クレーン9及び局部防塵空調ボックス20内で作業し、
絶縁状態、絶縁距離、締付を確認した後、局部防塵空調
ボックスを取り除くようにした。
【0047】なお、ブッシング5の取付け,接続に用い
るスカート状の防塵シート付き天板10は、少なくとも
その防塵シート13の一部を図7に示すように、多数の
帯状にして天板より垂らしたものとし、この帯状シート
間にポケット6等が割って入れる状態にして、ブッシン
グ5の取付け,接続作業に支障が生じないようにしてあ
る。
【0048】本実施例の組立方法によれば、現地での高
電圧電力機器の組立作業を、すべて防塵、防湿された環
境の中で行なうことが可能となり、しかも、タンク外部
での部品の取付け,接続作業を行なう場合においても、
従来のような大規模な防塵空調建屋を必要とすることな
く、クレーンから天板を介してスカート状に吊り下げた
防塵シートにより局部的な必要最小限の作業空間を確保
するだけで、良好な環境条件での組立を保証するので、
作業(労力,時間,コスト)の合理化,信頼の向上を図
ることができる。しかも、狭い場所での組立を可能にす
る。
【0049】また、防塵シート13のうち、その内側の
シート13bで部品全体を包み込んで、クレーンによる
現地運搬がなされるので、運搬時のシート内の防塵効果
をより一層向上させ、しかも、内側のシート13bは部
品を作業位置に運搬するまでは完全に閉ざされた状態に
あるので、部品の取付け,接続作業空間の環境条件をよ
り一層良好に維持できる。
【0050】さらに、防塵空調ボックス20を併用する
ことで、この防塵空調ボックス内で空調を行ないながら
部品の取付け,接続作業を可能にすると共に、防塵空調
ボックス20は、防塵シート13が風等で揺れるのをシ
ートの中から支える機能なすので、安定した作業空間を
維持し、作業環境をより一層向上させる なお、上記実施例では、防塵シート付き天板10の他に
防塵空調ボックス20を併用したものを例示したが、防
塵空調ボックス20を用いずに、防塵シート付き天板1
0だけを用いた部品の取付け,接続作業によっても、良
好な環境条件を作って部品の取付け,接続作業を保証し
得るものである。
【0051】
【発明の効果】請求項1〜6に係る発明によれば、高電
圧電力機器の部品を現地において、クレーンによる作業
位置へ運搬し,作業位置での部品取付け,接続作業を行
なう場合に、一貫してスカート状の防塵シートに覆われ
た(囲われた)状態で行なうので、作業位置がタンク外
部にあっても、防塵空調建屋を建てることなく、簡易で
コンパクトな作業空間スペースにより、上記クレーンに
よる部品運搬や部品取付け,接続作業を、塵埃侵入を防
いで、かつ必要に応じて空調をもたらすことで環境の良
い状態で行なうことができ、組立の作業の合理化及び信
頼性向上を図ることができ、しかも、狭い場所でも、こ
の種機器の組立を可能にする。
【0052】請求項2に係る発明によれば、運搬時及び
部品取付け,接続作業時のシート内の防塵効果ひいては
環境条件を、簡易なシート構造だけで、より一層向上さ
せることができ、組立の信頼性をよりより一層高めるこ
とができる。
【0053】環境条件をより一層良好に維持できる。
【0054】請求項3に係る発明によれば、防塵空調ボ
ックスをスカート状の防塵シートと併用することで、作
業環境条件をさらに高めると共に、風等にも強い簡易作
業空間を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の一実施例に係る高電圧電力機
器の組立に用いる作業装置の開披斜視図、(b)はその
開披正面図。
【図2】上記実施例における部品の取付け,接続作業位
置に防塵空調ボックスを配置した状態を示す部分断面
図。
【図3】上記実施例における部品の取付けの一過程を示
す開披正面図。
【図4】上記実施例における部品の取付けの一過程(タ
ンクの輸送カバー取外し)を示す開披正面図。
【図5】上記実施例における部品(リード線機器)の取
付けの一過程を示す開披正面図。
【図6】上記実施例における部品(ブッシング)の取付
けの一過程を示す開披正面図。
【図7】図6に用いる組立作業装置の一部斜視図。
【図8】上記実施例の適用対象となる変圧器の組立完成
状態を示す概略説明図。
【符号の説明】
1…変圧器本体タンク、2…巻線、3…鉄心、4…リー
ド線、5…ブッシング、6…ポケット、7…油、8…ガ
ス、9…クレーン、10…天板、11…天板上側吊り
具、12…天板下側吊り具、13(13a,13b)…
スカート状防塵シート(外側シート、内側シート)、2
0…防塵空調ボックス。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田村 洋作 東京都千代田区内神田一丁目1番14号 日立プラント建設株式会社内 (56)参考文献 特開 昭55−91107(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01F 27/02,41/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 解体,輸送された高電圧電力機器を現地
    で据付ける場合に、上,下に吊り具の付いた天板を上側
    の吊り具を用いてクレーンに吊り下げ、前記天板の下側
    の吊り具により高電圧電力機器の部品を吊ると共に、該
    天板から前記部品の周囲を覆うスカート状の防塵シート
    を垂らすことにより、前記部品を前記防塵シートで覆わ
    れた状態で前記クレーンにより作業位置まで運搬し、運
    搬後、前記防塵シートの中で作業者が前記部品の組立に
    要する取付け,接続作業を行なうことを特徴とする高電
    圧電力機器の組立方法。
  2. 【請求項2】 前記スカート状の防塵シートは、前記天
    板より少なくとも2枚重ねて垂らしてあり、そのうち最
    も内側のシートの裾を前記クレーンによる部品運搬時に
    閉じて前記部品を包み込むカバーとして用い、運搬後に
    この内側のシートの裾を開いて、この防塵シートの中に
    作業者が出入り可能にしてあることを特徴とする請求項
    1記載の高電圧電力機器の組立方法。
  3. 【請求項3】 前記スカート状の防塵シートの中で前記
    部品の取付け,接続作業を行なう場合に、この作業位置
    には、予め前記防塵シート内の空間よりも小さな簡易な
    防塵空調ボックスが設置してあり、この防塵空調ボック
    スを前記防塵シートが囲むようにして前記天板を吊り降
    ろしていき、前記防塵空調ボックスの上部に設けた開閉
    可能な導入口を通して前記天板に吊られた前記部品を防
    塵空調ボックス内に導入して、防塵空調ボックス内で前
    記部品の取付け,接続作業を行なうことを特徴とする請
    求項1又は請求項2記載の高電圧電力機器の組立方法。
  4. 【請求項4】 前記高電圧電力機器は変圧器で、コイ
    ル,鉄心を収納した変圧器タンクとブッシング,ポケッ
    ト等のリード線接続に用いる部品とに分けて現地に解
    体,輸送され、前記リード線接続に用いる部品が前記防
    塵シート付き天板に吊られて前記クレーンにより変圧器
    タンク外部の部品取付け,接続作業位置まで運搬され
    て、前記防塵シートの中で取付け,接続されることを特
    徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項記載の
    高電圧電力機器の組立方法。
  5. 【請求項5】 前記スカート状の防塵シートは、少なく
    ともその一部を多数の帯状にして前記天板より垂らした
    ものであることを特徴とする請求項1ないし請求項4の
    いずれか1項記載の高電圧電力機器の組立方法。
  6. 【請求項6】 上,下に吊り具の付いた天板を上側の吊
    り具を用いてクレーンに吊り下げると共に、前記天板の
    下側の吊り具により高電圧電力機器の部品を吊るように
    してあり、該天板から前記部品の周囲を覆うスカート状
    の防塵シートを垂らして、このスカート状防塵シート内
    に前記部品の取付け,接続作業に必要な作業空間を確保
    して成ることを特徴とする高電圧電力機器の組立用作業
    装置。
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