JPH08140225A - 変電所 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】変電所の小物機器２を天井の梁間の空間部に配
置し、小物機器２を主要機器１と同一床面の配置とはし
ない。 【効果】変電所用地面積が小さくでき、用地費減，用地
難解消，変電所建設地点の融通性大，制御ケーブル量
減，空調設備容量・消火設備容量減。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、地下変電所，屋内形変
電所で建築物の構造上変電所室天井に井桁状の梁が設け
られている変電所に関する。

【０００２】

【従来の技術】図２に示すように、変電所主要機器の近
くに変電所小物機器を同一の床面に配置している。変電
所室天井の梁間の空間部には変電所小物機器を配置して
いないので、現状はデッドスペースとなっている。変電
所小物機器の周囲にもメンテナンス用スペースが必要で
変電所室面積は大きなものとなっている。

【０００３】大都市に計画される地下変電所，屋内形変
電所は用地難，用地費が非常に高い等、変電所面積の縮
小は、命題となっている。オフィスビル，アパートメン
トハウスの地下等限られた用地に変電所が建設されてき
ており、変電所面積の縮小化は従来にも増して機器配置
計画の重要な項目となっている。

【０００４】用地の大きさ，形状等の制約に依っては、
機器保守員のメンテナンススペースをある程度犠牲にし
て機器配置を計画することもある。

【０００５】変電所小物機器は天井に吊るには重すぎる
機器でないもので変電所主要機器以外の変電所を構成す
る機器を指す。

【０００６】すなわち、中性点接地抵抗器（ＮＧＲ），
主要機器付属の制御キュービクル，所内電源盤，予防保
全用制御・監視箱，変電所予備品（予備ブッシング，密
閉用ガスケット）等の機器メーカの製品だけでなく変電
所建築物用の空調機器，消火設備用制御盤等も指す。

【０００７】変電所主要機器は、変圧器，ガス絶縁開閉
装置（ＧＩＳ）等変電所の主要機器で重量の大きいもの
を指す。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】変電所室床面に配置さ
れた変電所小物機器，変電所小物機器用メンテナンスス
ペースのため変電所室所要面積は大きなものとなってい
る。一方、変電所室天井の梁間の空間部は機器配置に利
用されておらずデッドスペースとなっている。

【０００９】このデッドスペースを有効に活用すること
を目的としたのが、本発明である。すなわち、デッドス
ペースに変電所床面に配置されていた変電所小物機器を
配置することにより、変電所室所要面積が、ほぼ変電所
主要機器に必要な面積だけで済むこととなり、大幅に縮
小することが可能となる。

【００１０】

【課題を解決するための手段】変電所室天井の梁間の空
間に変電所小物機器を設置する場合、図１に示すよう
に、小物機器の片側はヒンジ構造としておき、メンテナ
ンス作業時に８０゜〜１４５゜の範囲内で回転させ小物
機器に内蔵の梯子を延ばし、床面より保守員がメンテナ
ンス作業できるようにする。小物機器を床面からメンテ
ナンスできるように、小物機器を天井から電動のチェー
ンで吊り降ろし可能とする方法も採用できる。降ろす位
置は、変電所主要機器間のスペースを利用する。

【００１１】

【作用】変電所小物機器を変電所天井の梁間の空間部に
配置し、変電所面積を縮小できるようにした。変電所小
物機器のメンテナンスのためヒンジ付としたり、電動チ
ェーンで吊り降ろしが可能となるようにした。

【００１２】

【実施例】図１に、本発明による地下変電所の断面図を
示す。１は変電所主要機器で変圧器，ガス絶縁開閉装置
（ＧＩＳ）、２は変電所小物機器でＮＧＲ，制御キュー
ビクル、３は変電所室天井の梁を示し、通常は井桁状に
配置されており、梁間は空間である。４は変電所仕切
壁、５は変電所上階を示す。６は小物機器と天井間に設
けたヒンジで小物機器２を８０゜〜１４５゜の範囲内で
回転できるものである。７は小物機器に内蔵された梯子
を延ばした状態を示す。

【００１３】本発明は、図２に示した小物機器２を床面
に配置せず、図１のように天井梁３間の空間に配置する
ことにより変電所用地を図２に示す。Ｌ₂ 寸法から図１
に示すＬ₁ 寸法に小さくし変電所所要面積を小さくした
ものである。

【００１４】小物機器２を天井に配置する場合、将来の
メンテナンス作業を考慮し図１に示したように、ヒンジ
６を設けておく。また、図示にはないが小物機器を天井
から吊り降ろせるように、電動チェーンを使用すること
も可能である。

【００１５】さらに上階５の床面に小物機器２のメンテ
ナンス必要部のみに開口部を設け、メンテナンスが可能
なようにしておけば小物機器は、固定して配置しても良
い。通常、変電所機器全体を監視・制御、また外部の親
制御所との連絡用機器を設置した制御室は、変電所の上
階５に配置されているので、本発明のように小物機器２
を変電所天井に配置すれば小物機器２と制御室間の制御
ケーブルは、小物機器２の床面配置に比べ最短ルートで
敷設でき、制御ケーブル量を減らすことが可能となる。

【００１６】梁間の空間部に、小物機器の配置以外に変
電所機器用予備品収納棚を設け、有効に利用することも
可能である。

【００１７】本実施例によれば、変電所所要面積を小さ
くできるので変電所室容積も小さくでき、空調設備容
量，消火設備容量も小さいもので良い。

【００１８】

【発明の効果】本発明によれば、地下変電所所要面積を
小さくできるので、変電所用地費の減額が可能となる。
変電所建設地点選択の融通性が大きくなるので、電力系
統上必要な地点に変電所が建設できる。

【００１９】また、小物機器２からの制御ケーブルルー
トが短くなるので、制御ケーブル費が安くなる。また、
変電所室容積が小さくなるので空調設備容量，消火設備
容量も小さいものの採用が可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による地下変電所断面図例を示し、変電
所小物機器２を天井の梁間の空間に配置した状態を示す
説明図。

【図２】従来の地下変電所の断面図。

【符号の説明】

１…主要機器、２…小物機器、３…天井梁、４…仕切
壁。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】変電所用の主要機器と前記主要機器に付随
   する小物機器、前記変電所に付随する小物機器を有して
   建造物内に配置してなる地下変電所あるいは屋内形変電
   所において、前記小物機器を変電所室天井の梁間の空間
   部を利用して配置することを特徴とする変電所。