JP3028530U - 給湯・給水ヘッダ用バルブ付き継手 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 家庭やビルに給湯・給水設備を設置するさい
の給湯・給水ヘッダへの分岐管接続作業の手間を減少さ
せる。 【解決手段】 給湯・給水ヘッダ1 に通じる流体通路10
を有する筒状の継手本体3 と、継手本体3 の先端部に着
脱自在に接続された筒状の分岐管接続用アダプター5
と、継手本体3 の先端部に設けられて継手本体3 の流体
通路10を開閉するボールバルブ4 と、継手本体3 の基端
部に装着されかつ給湯・給水ヘッダ1 の分岐口縁部のめ
ねじ部25にねじ合わせられるおねじ部材6 とを備えてい
る。おねじ部材6 は継手本体3 に対して回転自在であ
り、継手本体3 の基端部には、おねじ部材6 に係合する
抜止め部材7 が設けられている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、洗面所、台所、風呂場などへ通じる分岐管を接続するために給湯 ・給水ヘッダに取り付けられる給湯・給水ヘッダ用バルブ付き継手に関する。

【０００２】

【従来の技術】

家庭やビルに給湯・給水設備を設置するさいの工法として、給湯ヘッダおよび 給水ヘッダを壁に取り付け、給湯ヘッダと給湯器を、給水ヘッダと給水器をそれ ぞれ接続するとともに、給湯ヘッダおよび給水ヘッダの分岐口に、洗面所、台所 、風呂場などへ通じる分岐管をそれぞれ接続するものが知られている。給湯ヘッ ダおよび給水ヘッダの分岐口縁部には、めねじ部が設けられており、このめねじ 部に、ボールバルブの一端に設けられたおねじ部がねじ合わせられ、ボールバル ブの他端に、分岐管が接続される。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記工法において、市販のボールバルブを用いると、ボールバルブのハンドル 部が操作しやすい正面を向かないことがあり、この場合には、ボールバルブを一 旦ねじ戻し、シールテープを適当に増減してから再びねじ込むというようなやり 直し作業を行わねばならず、非常に手間がかかるという問題があった。

【０００４】 この考案の目的は、市販のボールバルブの代わりに用いることにより、家庭や ビルに給湯・給水設備を設置するさいの給湯ヘッダおよび給水ヘッダへの分岐管 接続作業の手間を減少させることができる給湯・給水ヘッダ用バルブ付き継手を 提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この考案による給湯・給水ヘッダ用バルブ付き継手(2) は、給湯・給水ヘッダ (1) に通じる流体通路(10)を有する筒状の継手本体(3) と、継手本体(3) の先端 部に着脱自在に接続された筒状の分岐管接続用アダプター(5) と、継手本体(3) の流体通路(10)を開閉するバルブ(4) と、継手本体(3) の基端部に装着されかつ 給湯・給水ヘッダ(1) の分岐口縁部のめねじ部(25)にねじ合わせられるおねじ部 材(6) とを備え、おねじ部材(6) が、継手本体(3) に対して回転自在であるが継 手本体(3) からは外れないようになされているものである。

【０００６】 おねじ部材(6) が、継手本体(3) に対して回転自在であるが継手本体(3) から は外れないようにするには、例えば、継手本体(3) の基端部に、おねじ部材(6) の基端面と係合する抜止め部材(7) を設ければよい。

【０００７】 この考案による給湯・給水ヘッダ用バルブ付き継手(2) は、継手本体(3) に対 しておねじ部材(6) が回転自在であるから、継手本体(3) を一方の手で持ってお いて、おねじ部材(6) を他方の手で給湯・給水ヘッダ(1) の分岐口縁部のめねじ 部(25)にねじ込んでいくことができ、これにより、給湯・給水ヘッダ(1) に取り 付けられる。おねじ部材(6) をきっちり締め付けた状態では、おねじ部材(6) か ら継手本体(3) が脱落することが防止され、また、継手本体(3) を回転させてバ ルブ(4) のハンドルを操作しやすい位置に動かすこともできる。

【０００８】

【考案の実施の形態】

この考案の実施例を、以下図面を参照して説明する。

【０００９】 図１は、給湯・給水ヘッダ(1) の各分岐口に取り付けられたこの考案による給 湯・給水ヘッダ用バルブ付き継手(2) を示している。

【００１０】 給湯・給水ヘッダ(1) は、壁面に水平に取り付けられており、その左端部は閉 塞されており、図示省略したが、その右端部は、湯または水導入管を介して給湯 器または給水器に接続されている。

【００１１】 バルブ付き継手(2) は、筒状の継手本体(3) と、ボールバルブ(4) と、継手本 体(3) の先端部に接続された筒状の分岐管接続用アダプター(5) と、継手本体(3 ) の基端側に設けられたおねじ部材(6) と、おねじ部材(6) と継手本体(3) とを 結合する抜止め部材(7) とよりなる。

【００１２】 図２は、給湯・給水ヘッダ(1) および給湯・給水ヘッダ用バルブ付き継手(2) の断面図を示すもので、以下同図を参照して説明する。

【００１３】 筒状の継手本体(3) は、基端側の小径部(8) と、先端側の大径部(9) とよりな り、給湯・給水ヘッダ(1) に通じる流体通路(10)を有している。

【００１４】 ボールバルブ(4) は、継手本体(3) の流体通路(10)を開閉するもので、継手本 体(3) の大径部(9) に設けられた弁室(11)に嵌め入れられた球状の弁体(12)と、 弁体(12)に密接するように弁室(11)に嵌め入れられた一対の環状弁座(13)と、弁 体(12)を回転させるための弁棒(14)とを備えている。弁棒(14)は、継手本体(3) に直交する筒状の弁棒収納部(15)に回転自在に嵌め入れられている。弁棒収納部 (14)と弁棒(13)との間には、Ｏリング(16)が設けられている。弁棒(14)の先端部 には、弁体(12)に設けられた溝(17)に嵌まり合っている嵌合凸部(18)が設けられ ており、これによって、弁棒(14)と弁体(12)とがともに回転するように連結され ている。弁棒(14)の基端部は、弁棒収納部(15)より若干突出しており、この突出 部分がハンドル取付け部(14a) となされている。弁棒(14)の基端部の端面には、 図１に示すようなコイン溝(19)が設けられている。

【００１５】 分岐管接続用アダプター(5) の基端部には、おねじ部(20)が設けられており、 このおねじ部(20)が、継手本体(3) の先端部に設けられためねじ部(21)にねじ合 わせられることにより、アダプター(5) が継手本体(3) に着脱自在に接続されて いる。アダプター(5) と継手本体(3) との間には、Ｏリング(24)が設けられてい る。アダプター(5) は、塩化ビニール製の分岐管(23)を接続することができる筒 状の突出部(22)を有している。この突出部(22)の外径を１０ｍｍ、１３ｍｍ、１ ６ｍｍおよび２０ｍｍとしたアダプター(5) を用意しておくことにより、アダプ ター(5) の取替えだけでバルブ付き継手(2) を各種用途に対応させることができ る。

【００１６】 おねじ部材(6) は、給湯・給水ヘッダ(1) の分岐口縁部のめねじ部(25)にねじ 合わせられているもので、継手本体(3) とは別体とされ、継手本体(3) の基端側 (8) が回転自在に挿通されている貫通孔(26)を有している。継手本体(3) の基端 側(8) とおねじ部材(6) の貫通孔(26)の嵌合は、継手本体(3) に対しておねじ部 材(6) が回転自在である範囲内できつくされ、継手本体(3) とおねじ部材(6) と の間には、Ｏリング(27)が設けられている。継手本体(3) の基端部は、おねじ部 材(6) より若干基端方向に突出させられており、この突出部(28)の外周に、抜止 め部材(7) が嵌められている環状溝(29)が設けられている。そして、抜止め部材 (7) の先端面がおねじ部材(6) の基端面と係合することにより、おねじ部材(6) から継手本体(3) が脱落することが防止されている。また、おねじ部材(6) の先 端面は、継手本体(3) の大径部(9) の基端面に当接されており、おねじ部材(6) に対する継手本体(3) の基端方向への移動も阻止されている。

【００１７】 抜止め部材(7) は、図３に示すように、Ｃリングと称されるもので、径方向の 弾性を有しており、その弾性力によって環状溝(29)内に保持されている。抜止め 部材(7) としては、Ｃリング以外のものであってももちろんよい。

【００１８】 この給湯・給水ヘッダ用バルブ付き継手(2) を給湯・給水ヘッダ(1) に取り付 けるには、継手本体(3) に対しておねじ部材(6) が回転自在であるから、継手本 体(3) を一方の手で持っておいて、おねじ部材(6) を他方の手で給湯・給水ヘッ ダ(1) の分岐口縁部のめねじ部(25)にねじ込んでいけばよい。おねじ部材(6) を きっちり締め付けた状態では、抜止め部材(7) によりおねじ部材(6) から継手本 体(3) が脱落することが防止される。また、継手本体(3) を回転させて、ボール バルブ(4) のハンドル取付け部(14a) を都合のよい向きに動かすこともできる。 この操作は、給湯・給水ヘッダ(1) に取り付けられるすべてのバルブ付き継手(2 ) に対して可能であるから、図１に示すように、すべてのボールバルブ(4) のハ ンドル取付け部(14a) が正面を向くようにすることができ、外観もよいものとす ることができる。

【００１９】

【考案の効果】

この考案の給湯・給水ヘッダ用バルブ付き継手によると、おねじ部材(6) をき っちり締め付けた状態では、おねじ部材(6) から継手本体(3) が脱落することが 防止され、また、継手本体(3) を回転させてバルブ(4) のハンドルを操作しやす い位置に動かすこともできるので、これを市販のボールバルブの代わりに用いる ことにより、家庭やビルに給湯・給水設備を設置するさいの給湯・給水ヘッダへ の分岐管接続作業の手間を減少させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案による給湯・給水ヘッダ用バルブ付き
継手を示す正面図である。

【図２】図１のII-II 線に沿う断面図である。

【図３】この考案による給湯・給水ヘッダ用バルブ付き
継手を示す分解図である。

【符号の説明】

(1) 給湯・給水ヘッダ (2) 給湯・給水ヘッダ用バルブ付き継手 (3) 継手本体 (4) ボールバルブ (5) 分岐管接続用アダプター (6) おねじ部材 (10) 流体通路 (25) めねじ部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 給湯・給水ヘッダ(1) に通じる流体通路
   (10)を有する筒状の継手本体(3) と、継手本体(3) の先
   端部に着脱自在に接続された筒状の分岐管接続用アダプ
   ター(5) と、継手本体(3) の流体通路(10)を開閉するバ
   ルブ(4) と、継手本体(3) の基端部に装着されかつ給湯
   ・給水ヘッダ(1) の分岐口縁部のめねじ部(25)にねじ合
   わせられるおねじ部材(6) とを備え、おねじ部材(6)
   が、継手本体(3) に対して回転自在であるが継手本体
   (3) からは外れないようになされている給湯・給水ヘッ
   ダ用バルブ付き継手。