JP3027455B2 - 小麦加工食品 - Google Patents

小麦加工食品

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、分子量3万以下のタン
パク質の含有量が低減化された小麦調製物を用いて、焼
成又は油揚調理することによって得られる、焼き色及び
食感が改善された小麦加工食品、並びに焼成又は油揚調
理用に調製された小麦加工食品に関する。
【0002】
【従来の技術】焼成又は油揚調理によって得られる小麦
加工食品は、その香ばしい風味から古くから広く親しま
れてきた。焼成調理によって得られる小麦加工食品とし
ては、主食であるパンを始め、クッキー、ケーキ、スナ
ック菓子、クレープ等の菓子類、その他、お好み焼き、
餃子等が挙げられる。油揚調理によって得られる小麦加
工食品としては、てんぷら、フライ、ドーナツ等が挙げ
られる。焼成又は油揚調理用に調製された小麦加工食品
としては、上述の小麦加工食品の焼成又は油揚調理前の
冷凍物、及び冷蔵物が挙げられる。
【0003】これら小麦加工食品において共通して求め
られる性質は、焼成又は油揚調理後のキツネ色と言われ
る褐色の焼き色と、焼成又は油揚部分のサクッとした食
感若しくはカリカリとした食感である。この焼き色及び
食感は、焼成及び油揚調理によって得られる小麦加工食
品の美味しさに影響を与える非常に重要な要因であり、
これらの小麦加工食品の味はこの要因によって決まると
いっても過言ではない。このため、古くから良好な焼き
色を得るために焼成又は油揚調理前の小麦加工食品の表
面に卵黄を塗ったり、サクッとした食感を得るために、
重曹等を添加する等の工夫が行われてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、実際にはこう
した工夫よりも、焼成又は油揚調理時の温度や時間等の
調整の方が重要で、良好な焼き色と食感を兼ね備えた小
麦加工食品を製造することは、職人的な勘に支えられて
いるのが実情である。本発明者は、こうした実情に鑑
み、製造が容易で、しかも良好な焼き色と食感を兼ね備
えた、焼成又は油揚調理小麦加工食品、並びに焼成又は
油揚調理用小麦加工食品を得るべく鋭意検討した結果、
同じく本発明者らが既に特願平2-99562 号明細書に開示
した分子量3万以下のタンパク質の含有量が低減化され
た小麦調製物を、通常の小麦調製物の一部又は全部に代
替使用することによって、良好な焼き色及び食感を示す
焼成又は油揚小麦加工食品が得られることを見出した。
本発明は、上記知見に基づくものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】従って、本発明は、分子
量3万以下のタンパク質の含有量が低減化された小麦調
製物を含有することを特徴とする、焼成又は油揚調理小
麦加工食品に関する。更に、本発明は、分子量3万以下
のタンパク質の含有量が低減化された小麦調製物を含有
することを特徴とする、焼成又は油揚調理用小麦加工食
品にも関する。
【0006】以下、本発明の小麦加工食品について詳し
く説明する。本明細書において「小麦調製物」とは、小
麦の種実(即ち、穀粒)から殻を取り、玄穀を調製処理
(例えば、粉砕、膨化又は糊化)して生成したものを意
味する。従って、粉体、顆粒体、又はペースト体が含ま
れ、粉体が好ましい。好ましい小麦調製物は、小麦粉で
ある。小麦粉としては、強力粉、中力粉、薄力粉又は小
麦グルテン等を用いることができるが、処理や入手の容
易性の点で、市販の製粉した小麦粉が良い。
【0007】本発明に用いる分子量3万以下のタンパク
質の含有量が低減化された小麦調製物とは、未処理の小
麦調製物と比較して、分子量3万以下のタンパク質画分
(特には、分子量1万4千〜1万9千、2万1千〜2万
6千及び2万6千〜2万9千の画分)の含有量が減少し
ているものである。また、この分子量3万以下のタンパ
ク質が低減化された小麦調製物では、分子量3万以下の
前記タンパク質画分を低減させてあることに加えて、更
に分子量5万〜7万のタンパク質画分含有量を低減させ
てあることが好ましい。
【0008】本発明に用いる分子量3万以下のタンパク
質の含有量が低減化された小麦調製物は、その調製物1
gに1M−NaCl水溶液10mlを加えて30分間室温
で攪拌し、後述の測定方法により測定した場合に、その
上清中に含まれる分子量3万以下のタンパク質濃度が5
00μg/ml以下となるものであることが望ましい。更
に、前記の上清中に含まれている分子量5万〜7万のタ
ンパク質濃度が100μg/ml以下となるものであるこ
とが望ましい。
【0009】本発明に用いる分子量3万以下のタンパク
質の含有量が低減化された小麦調製物は、小麦調製物
(例えば、小麦粉)を水又は塩水溶液で処理し、そして
溶出成分を除去することによって製造することができ
る。塩としては、無機酸(例えば、塩酸、硫酸又はリン
酸)とアルカリ金属(例えば、ナトリウム、カリウム)
との塩を用いることができ、特に塩化ナトリウム、塩化
カリウム、硫酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、ポリ
リン酸ナトリウム又は各種のリン酸塩が好ましい。塩水
溶液の濃度は、5M以下、特に3M以下であることが好
ましい。5Mより濃度の高い塩水溶液を用いると、分子
量3万以下のタンパク質の溶出が十分でなくなり、しか
も脱塩処理が煩雑になるので好ましくない。
【0010】具体的には、小麦粉末に0.05M〜5M
濃度の食塩水溶液を2〜20倍量加え、1分〜72時
間、好ましくは10分〜1時間攪拌し、これによって分
子量3万以下のタンパク質画分及び分子量5万〜7万の
タンパク質画分を溶出させ、その後静置又は遠心分離し
て、分子量3万以下のタンパク質の含有量が低減化され
た小麦調製物である沈澱物を得る。この操作を必要によ
り数回繰り返す。普通は1〜5回程度でよい。また、こ
の操作は回分式だけでなく連続式でも実施することがで
きる。
【0011】塩水溶液による溶出処理の後で、水洗して
塩分を除去し、更には水溶出性の分子量3万以下のタン
パク質を同時に追加的に除去することができる。また、
除去すべきタンパク質の溶出流去を促進するために、タ
ンパク分解酵素、例えば、パパイン、トリプシン、ペプ
シン、パンクレアチン、アクチナーゼ又はα−キモトリ
プシンを併用することができる。
【0012】分子量3万以下のタンパク質画分、そして
場合により更に分子量5万〜7万のタンパク質画分が十
分に溶出されて、本発明に用いる分子量3万以下のタン
パク質の含有量が低減化された小麦調製物が得られたか
どうかは、電気泳動法又は高速液体クロマトグラフィー
などの方法で、除去すべきタンパク質画分の存在を確認
して判定することができる。更に厳密に測定するには、
免疫学的分析法、例えば、エンザイムイムノアッセイ法
を用いることができる。
【0013】こうして得られた本発明に用いる分子量3
万以下のタンパク質の含有量が低減化された小麦調製物
は、そのまま利用するか、あるいは乾燥して、粉末状又
は粒状にして用いることができる。乾燥方法は、食品の
乾燥に用いられているどのような方法でも良い。例え
ば、噴霧、真空、熱風、凍結、天日、電磁波又はそれら
を組み合わせた方法を用いることができる。粉末化手段
としては、ロール式、臼杵式又は衝撃式などの方法を挙
げることができる。
【0014】上記小麦調製物に、通常の焼成又は油揚調
理処理を施すことによって、本発明の焼成調理小麦加工
食品又は油揚調理小麦加工食品が得られる。焼成処理に
よって得られる本発明の小麦加工食品には、各種パン
類、クッキー、ケーキ、スナック菓子、クレープなどの
菓子類、お好み焼き、餃子などがあるが、これに限られ
るものではない。また油揚処理によって得られる本発明
の小麦加工食品には、てんぷら、フライ、ドーナッツな
どがあるが、これに限られるものではない。
【0015】更に上記小麦調製物が、焼成又は油揚調理
用に調製されている小麦加工食品も本発明の対象であ
る。このような調理用小麦加工食品としては、上述の焼
成又は油揚調理をする前の段階の小麦加工食品、又はそ
れらの冷蔵物、冷凍物などが挙げられる。
【0016】本発明の小麦加工食品には、上記分子量3
万以下のタンパク質の含有量が低減化された小麦調製物
の他に、分子量3万以下のタンパク質の含有量が低減化
されていない小麦調製物(無処理品)を含んでいてもよ
い。更に、これらの小麦加工食品の製造に当たって通常
用いられる食品材料、食品添加物などを普通に使用する
ことができる。
【0017】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
するが、これらは本発明の範囲を限定するものではな
い。実施例1 市販の小麦粉(日本製粉製:中力粉)2kgに1M−Na
Cl水溶液7kgを加えて、15分間、10℃で攪拌し
た。次に、遠心分離(3000rpm)して沈澱物を得た。この
沈澱物に対して、同様の抽出処理を更に2回繰り返し行
った。更に、こうして得られた沈澱物に水8リットルを
加え、10分間攪拌及び遠心処理し、更に真空乾燥、粉
砕して、分子量3万以下のタンパク質の含有量が低減化
された中力粉1.8kgを得た。
【0018】処理前の前記市販小麦粉のタンパク質画分
を電気泳動法によって測定したところ、分子量3万以下
のタンパク質画分の量は1.7mg/ml、分子量5〜7万
のタンパク質画分の量は850μg/mlであった。これ
に対して、処理後の小麦調製物のタンパク質画分を電気
泳動法によって同様に測定したところ、分子量3万以下
のタンパク質画分の量は250μg/ml、分子量5〜7
万のタンパク質画分の量は100μg/mlであった。
【0019】分子量3万以下のタンパク質の含有量が低
減化された中力粉300gと生種大さじ1杯に水を加え
て300ccとした混合物を緩やかに混合し、25℃で2
時間醗酵させ、中種を調製した。この中種に同じく分子
量3万以下のタンパク質の含有量が低減化された中力粉
200g、砂糖大さじ1杯、塩小さじ2杯を加え、本練
りを行い成型した後、オーブンに入れ、過熱蒸気で15
分間、180℃で20分間そして150℃で10分間の
計45分間焼成しフランスパンを作った。また、通常の
中力粉を用いること以外は前記と全く同様の方法で、フ
ランスパンを作り、パネル10名(A〜J)による官能
評価を行った。結果を表1に示す。但し、評価は5段階
とし、最高点を5、最低点を1とした。また、表1でI
は分子量3万以下のタンパク質の含有量が低減化された
中力粉で作った本発明のフランスパンであり、IIは通常
の中力粉で作ったフランスパンを示す。
【0020】実施例2 実施例1に示したのと同様の方法で薄力粉を処理し、分
子量3万以下のタンパク質の含有量が低減化された薄力
粉を調製した。処理前の市販薄力粉のタンパク質画分を
電気泳動法によって測定したところ、分子量3万以下の
タンパク質画分の量は1.4mg/ml、分子量5〜7万の
タンパク質画分の量は700μg/mlであった。これに
対して、処理後の小麦調製物のタンパク質画分を電気泳
動法によって同様に測定したところ、分子量3万以下の
タンパク質画分の量は250μg/ml、分子量5〜7万
のタンパク質画分の量は100μg/mlであった。
【0021】分子量3万以下のタンパク質の含有量が低
減化された薄力粉100g、鶏卵1個及び水120gを
軽く混ぜて衣を作成し、この衣を、頭と背わたを除いた
クルマエビに付けて天ぷらを揚げ、パネル10名(A〜
J)による官能評価を行った。結果を表2に示す。但
し、評価は5段階とし、最高点を5、最低点を1とし
た。また、表2でIII は分子量3万以下のタンパク質の
含有量が低減化された薄力粉で作った本発明の天ぷらで
あり、IVは通常の薄力粉で作った天ぷらを示す。
【0022】実施例3 実施例2で用いた分子量3万以下のタンパク質の含有量
を低減化した薄力粉で衣を作り、この衣をクルマエビに
からませたものを−20℃で急速冷凍した。こうして油
揚調理用に調製した冷凍エビ天ぷらを−18℃で1週間
保存した。また、通常の薄力粉を用いること以外は前記
と全く同様の方法で衣を作り、油揚調理用に調製した冷
凍エビ天ぷらを作り、−18℃で1週間保存した。これ
らの冷凍エビ天ぷらをそれぞれ油揚調理し、パネル10
名(A〜J)による官能評価を行った。結果を表3に示
す。但し、評価は5段階とし、最高点を5、最低点を1
とした。また、表3でVは分子量3万以下のタンパク質
の含有量が低減化された薄力粉を用いて作った本発明の
天ぷらであり、VIは通常の薄力粉で作った天ぷらを示
す。
【0023】実施例4 実施例2と同様にして、分子量3万以下のタンパク質の
含有量を低減化した薄力粉を調製し、この薄力粉175
gにシナモン小さじ1杯、重曹小さじ1杯、食塩小さじ
1/4杯及びベーキングパウダー小さじ1/2杯を混ぜ
合わせた。別に、ボールにサラダ油150cc及び砂糖1
40gを泡立器でよく混合し、これに鶏卵2個を加えて
よく混合し、さらに、これに前記の混ぜ合わせておいた
ものを加えて混合し、ケーキ生地を調製した。続いて、
型に油を塗って粉をふってから前記のケーキ生地を流し
入れ、160℃のオーブンで約50分間焼き、ケーキを
得た。また、通常の薄力粉を用いて、全く同様の方法で
ケーキを作り、これら2種類のケーキをパネル10名
(A〜J)によって官能評価した。結果を表4に示す。
但し、評価は5段階とし、最高点を5、最低点を1とし
た。また、表4でVIIは分子量3万以下のタンパク質の
含有量が低減化された薄力粉で作った本発明のケーキで
あり、VIIIは通常の薄力粉で作ったケーキを示す。
【0024】実施例5 水90cc及びバター35gを鍋に入れて火にかけ、煮立
ったら、実施例2と同様の方法で調製した分子量3万以
下のタンパク質の含有量を低減化した薄力粉60gを加
え、手早く混合し、なめらかな塊りになったら火からお
ろし、鶏卵2個を加えて混合し、ぽってりとした状態に
なるまで混練して生地を調製した。続いて天板に油を薄
く塗り、前記の調製生地をスプーンで少量づつ置き、2
00℃のオーブンで10分間焼成して、シュー皮を得
た。また、通常の薄力粉を用いて、全く同様の方法でシ
ュー皮を作り、これら2種類のシュー皮をパネル10名
(A〜J)によって官能評価した。結果を表5に示す。
但し、評価は5段階とし、最高点を5、最低点を1とし
た。また、表5でIXは分子量3万以下のタンパク質の含
有量が低減化された薄力粉で作った本発明のシュー皮で
あり、Xは通常の薄力粉で作ったシュー皮を示す。
【0025】実施例6 牛乳350ccに砂糖大さじ1杯及びバター30gを加
え、約55℃に温めておく。別に、鶏卵2個と、実施例
2と同様の方法で調製した分子量3万以下のタンパク質
の含有量を低減化した薄力粉100gをよく混合し、こ
れに前もって調製した前記の混合物を少しずつ加えなが
ら混合した後、かたく絞ったぬれ布巾をかけて約45分
間置いてから、フライパンで焼き、クレープを得た。ま
た、通常の薄力粉を用いて、全く同様の方法でクレープ
を作り、これら2種類のクレープをパネル10名(A〜
J)によって官能評価した。結果を表6に示す。但し、
評価は5段階とし、最高点を5、最低点を1とした。ま
た、表6でXIは分子量3万以下のタンパク質の含有量が
低減化された薄力粉で作った本発明のクレープであり、
XII は通常の薄力粉で作ったクレープを示す。
【0026】実施例7 実施例2と同様の方法で調製した分子量3万以下のタン
パク質を低減化した薄力粉150g、水3/4カップ及
び食塩少々を入れ、よく混ぜ合わせた後、これに鶏卵1
個を混合して生地を調製した。この生地の一部をホット
プレートの上で焼き、キュベツ、長ねぎ、サクラエビ及
び青のりをふりかけ、その上に残りの生地をかけて、裏
返して焼き、お好み焼きを得た。また、通常の薄力粉を
用いて、全く同様の方法でお好み焼きを作り、これら2
種類のお好み焼きをパネル10名(A〜J)によって官
能評価した。結果を表7に示す。但し、評価は5段階と
し、最高点を5、最低点を1とした。また、表7でXIII
は分子量3万以下のタンパク質の含有量が低減化された
薄力粉で作った本発明のお好み焼きであり、XIV は通常
の薄力粉で作ったお好み焼きを示す。
【0027】実施例8 実施例2と同様の方法で調製した分子量3万以下のタン
パク質の含有量を低減化した薄力粉を篩にかけたもの5
0g、水20cc、イースト0.2g及び食塩0.4gを
よく混合し、練り合わせて得た生地を30℃で10時間
醗酵させた。別の容器に分子量3万以下のタンパク質の
含有量を低減化した薄力粉150gを入れ、ショートニ
ング25gを練り込み、食塩1.5g及び重曹0.6g
を加えてよく混合した後、この混合物に前記の醗酵させ
た生地を混合し、練り合わせ、30℃で4時間醗酵させ
た。続いて、これを麺棒で厚さ0.5mm程度に伸ばし、
3cm×5cmの長方形に切って、270℃で3分間烙焼し
てクラッカーを得た。また、通常の薄力粉を用いて、全
く同様の方法でクラッカーを作り、これら2種類のクラ
ッカーをパネル10名(A〜J)によって官能評価し
た。結果を表8に示す。但し、評価は5段階とし、最高
点を5、最低点を1とした。また、表8でXVは分子量3
万以下のタンパク質の含有量が低減化された薄力粉で作
った本発明のクラッカーであり、XVI は通常の薄力粉で
作ったクラッカーを示す。
【0028】
【発明の効果】分子量3万以下のタンパク質の含有量が
低減化された小麦調製物を用いて、焼成又は油揚調理小
麦加工食品を調製すると、焼き色、揚げ色あるいは食感
が改善され、更に、分子量3万以下のタンパク質の含有
量が低減化された小麦調製物を用いて調製した、焼成又
は油揚調理用小麦加工食品を、焼成又は油揚調理処理す
ると、得られる焼成又は油揚調理小麦加工食品は、焼き
色、揚げ色及び食感において改善されたものとなる。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】
【表3】
【0032】
【表4】
【0033】
【表5】
【0034】
【表6】
【0035】
【表7】
【0036】
【表8】
フロントページの続き (72)発明者 鈴木 隆 東京都荒川区東尾久7丁目2番35号 旭 電化工業株式会社内 (72)発明者 田代 周三 東京都荒川区東尾久7丁目2番35号 旭 電化工業株式会社内 (72)発明者 杉山 宏 東京都荒川区東尾久7丁目2番35号 旭 電化工業株式会社内 (72)発明者 河野 博繁 東京都荒川区東尾久7丁目2番35号 旭 電化工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−297343(JP,A) Food Chem.Vol.11[4 ](1983),p.321−338 FEBS Letters,Vol. 261[1](1990−Feb),p.85− 88 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A21D 2/00 - 6/00 A23G 3/00 A23L 1/10 - 1/48 JICSTファイル(JOIS)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子量3万以下のタンパク質の含有量が
    低減化された小麦調製物を含有することを特徴とする、
    焼成又は油揚調理小麦加工食品。
  2. 【請求項2】 分子量3万以下のタンパク質の含有量が
    低減化された小麦調製物を含有することを特徴とする、
    焼成又は油揚調理用小麦加工食品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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FEBS Letters,Vol.261[1](1990−Feb),p.85−88
Food Chem.Vol.11[4](1983),p.321−338

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