JP3026332B2 - カメラの動作制御装置 - Google Patents

カメラの動作制御装置

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JP3026332B2
JP3026332B2 JP03330868A JP33086891A JP3026332B2 JP 3026332 B2 JP3026332 B2 JP 3026332B2 JP 03330868 A JP03330868 A JP 03330868A JP 33086891 A JP33086891 A JP 33086891A JP 3026332 B2 JP3026332 B2 JP 3026332B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フィルムが使用可能な
状態か、使用不能な状態かを表示するフィルムカ−トリ
ッジが使用可能な動作制御装置に関し、特にフィルムの
オ−トローディングが失敗した際の対策を講じたもので
ある。
【0002】
【従来の技術】本出願人は先に、特願平2−18999
4号明細書中において、フィルムの使用状態を表示識別
可能なフィルムカ−トリッジ(フィルムパトローネとも
いう)、およびこのカ−トリッジを使用可能なカメラを
提案した。フィルム使用状態とは、そのフィルムが1駒
も露光されていない未使用フィルムか、途中まで撮影さ
れて取り出された途中取り出しフィルムか、あるいは全
駒露光済みの使用済みフィルムかを示すものである。こ
こで、上記未使用フィルムおよび途中取り出しフィムが
使用可能なフィルムに相当し、使用済みフィルムが使用
不能なフィルムに相当する。また上記カ−トリッジは、
そのスプール軸を正転,逆転することにより、フィルム
をカ−トリッジから送出したり、カ−トリッジ内に巻戻
すタイプのものであり、このカ−トリッジがカメラに装
填されると、カメラ内の給送装置がカートリッジのスプ
ール軸を回転させることにより、カ−トリッジからフィ
ルムを送出して巻取りスプールに巻き付ける動作(オ−
トローディング動作)を行うようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
なオートローディング方式の場合、例えばカ−トリッジ
内のフィルムの先端が切れていたり折れ曲がっていた場
合には、フィルムがうまく巻取りスプールに巻き付か
ず、オ−トローディングが失敗するおそれがあるが、従
来カメラは、このオ−トローディングの失敗に対する対
策が不十分であった。
【0004】本発明の目的は、オ−トローディングの失
敗に対して適切な処置を行うようにした動作制御装置を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る動作制御装
置は、フィルム使用可能表示状態およびフィルム使用不
能表示状態に切換可能な表示部を有するフィルムカ−ト
リッジが装填可能とされ、カ−トリッジの前記表示部を
駆動する表示駆動手段と、装填されたカ−トリッジのス
プール軸を正転させることにより、カ−トリッジからフ
ィルムを送出して巻取りスプールに巻き付けるオ−トロ
ーディング動作を行うとともに、スプール軸を逆転させ
てフィルムをカ−トリッジ内に巻戻すフィルム給送手段
と、フィルム給送手段によるオ−トローディング動作の
失敗を検出する検出手段と、オ−トローディング動作が
失敗した回数を計数する計数手段と、オ−トローディン
グ動作の失敗が検出されたとき、その回数が所定回数以
内であれば給送手段を作動させて再度オ−トローディン
グ動作を行わしめ、回数が所定回数を超えた場合には、
給送手段によりフィルムをカ−トリッジ内に巻戻すとと
もに、表示駆動手段を作動させて表示部をフィルム使用
不能表示状態に切換える制御手段とを具備し、これによ
り上記問題点を解決する。
【0006】
【作用】制御手段は、オ−トローディング動作の失敗が
検出されたとき、その回数が所定回数以内であれば給送
手段を作動させて再度オ−トローディング動作を行わし
める。またローディング失敗の回数が所定回数を超える
と、制御手段は、給送手段によりフィルムをカ−トリッ
ジ内に巻戻すとともに、表示駆動手段を作動させて表示
手段によりフィルムが使用不能な旨を表示せしめる。
【0007】
【実施例】図1〜図13により本発明の一実施例を説明
する。図2は本実施例で使用するフィルムカートリッジ
を示す平面図である。このカートリッジ2は、例えば米
国特許第4832275号明細書中に示されているもの
と同型式のもので、フィルム1が巻きつけられるスプー
ル2cと、不図示のフィルム収納空間を形成する筒体2
aと、その接線方向に一体に延設されてフィルム先端側
を直線状態で収納するフィルム送出し部2bとから成
る。フィルム1の先端は初めはカートリッジ2内に引込
まれた状態となってており、スプール2cを回転させる
ことによりフィルム送出し部2b先端の送出し口からフ
ィルム1が送出されたり、カートリッジ2内に巻戻され
る。
【0008】また、このカートリッジ2には、本出願人
による特願平2−189994号明細書中に開示された
カートリッジと同様に、フィルム1の使用状態を表示す
るとともに識別する機構があり、フィルム使用状態表示
部2fにその状態が表示されるようになっている。すな
わち、図2に示されるようにカートリッジ2の上端面周
縁を4分割し、その3領域にカートリッジ2内のフィル
ム使用状態を表示する数字「1」,「2」,「3」が記
入される一方、フィルム1の使用状態に応じていずれか
の数字を指示する指標2eがスプール軸2cに設けられ
る。数字「1」は、フィルム1が全く使用されていない
未使用フィルムを示し、数字「2」は、露光済み駒と未
露光駒とが混在する状態でカメラから取出された途中取
出しフィルムを示し、数字「3」は全ての駒の露光が終
了した使用済みフィルムを示す。指標2eは、フィルム
1が未使用の状態では数字「1」を指示するようになっ
ており、未露光駒を残してカートリッジ2が撮影途中で
カメラから取出されるときに、後述する使用状態駆動装
置によって指標2eが数字「2」を指示するように切換
えられる。また、フィルム1上の全ての駒の撮影が終了
すると、同装置によって指標2eが数字「3」を指示す
るよう切換えられる。
【0009】図3〜図5はカメラのフィルム給送装置の
一例を示す。カメラ本体内に設けられたフィルム巻取り
スプール3は、フィルム1を送り方向に巻上げ走行させ
るものであり、その上部には、巻上げ時にフィルム巻上
げ方向に回転伝達を受ける巻取りスプール駆動用歯車4
が一体に設けられている。5は巻取りスプール3の外周
部に添接されカートリッジ2側からのフィルム1を取込
むための押さえローラ、6はこの押さえローラ5を保持
し、図示しない付勢手段によりローラ5を巻取りスプー
ル3側に押付ける保持板であり、さらに7は撮影用開口
を形成するアパーチャである。
【0010】全体を符号10で示すフィルム給送装置
は、装填されたカートリッジ2からフィルム1を送出し
て巻取りスプール3に巻付けるオ−トローディング動作
を行なうとともに、フィルム1を一駒づつ巻上げる駒送
り動作、さらに撮影終了時にカートリッジ2のスプール
軸2cを回転させてフィルム1をカ−トリッジ内に巻戻
す巻戻し動作を行うもので、本実施例では、巻取りスプ
ール3内に配置された一個の電動モータ11を駆動源と
して備えている。
【0011】12はこのモータ11の回転をモータ軸歯
車13から歯車12a〜12cを介して太陽歯車14に
伝達する回転伝達歯車列である。太陽歯車14には、図
示しない摩擦ばねにより摩擦習性が与えられるととも
に、レバー腕15が同軸上で揺動可能に軸支され、この
レバー腕15の揺動端に太陽歯車14と噛合う遊星歯車
16が回転可能に軸支されている。そして、図3に示す
オ−トローディング動作時、および図4に示す駒送り動
作時においては、図中実線で示す矢印方向への太陽歯車
14の回転に伴ってレバー腕15が図示実線矢印方向に
揺動することで、遊星歯車16が回転伝達歯車列17の
歯車17aと噛合い、歯車17bを介して太陽歯車18
へ回転を伝達するように構成されている。
【0012】太陽歯車18には図示しない摩擦ばねによ
り摩擦習性が与えられるとともに、レバー腕19が同軸
上で揺動可能に軸支され、かつこのレバー腕19の揺動
端に太陽歯車18と噛合う遊星歯車20が回転可能に軸
支されている。そして、図3および図4に示す状態で
は、図中実線で示す矢印方向への太陽歯車18の回転に
伴ってレバー腕19が図中の実線矢印方向に揺動し、こ
れにより遊星歯車20が歯車4と噛み合って巻取りスプ
ール3に回転を伝達するように構成されている。
【0013】一方、上記回転伝達歯車列17の歯車17
aは、周知の一方向クラッチ26の下部歯車21にも噛
合っており、かつこの下部歯車21と選択的に連結され
る上部歯車22は、フィルム送出し側の回転伝達歯車列
23を構成する歯車23a〜23dを介してフィルム駆
動用歯車24に回転伝達を行えるように連結されてい
る。このフィルム駆動用歯車24は、カートリッジ2の
スプール軸2cを回転駆動するものであり、図6に示す
スプール軸2cの係合部2dに係合するフィルム駆動部
材24aを有し、フィルム送出し時には図3に実線で示
す矢印方向に、フィルム巻戻し時には図5に一点鎖線で
示す矢印方向に回転駆動される。ここで、スプール軸2
cの係合部2dは、図6に示すように特徴的な形状とな
っているので、係合部2dと駆動部材24aとの係合
は、1回転(360°)において1通りの位相でのみ可
能となっている。これは、後述するようにフィルムの使
用状態を、フィルム駆動部材24aの回転位置を制御す
ることによって切換えるためである。
【0014】図3において、上述した一方向クラッチ2
6は、上部歯車22の実線矢印方向の回転速度が下部歯
車21の同方向の回転速度よりも遅くなる条件のときに
のみ、下部歯車21から上部歯車22に回転駆動力の伝
達を行なうが、上部歯車22の矢印方向への回転速度
が、下部歯車21の回転速度よりも速い条件のときに
は、下部歯車21から上部歯車22への動力伝達を行な
えないように構成されている。また、実線矢印と反対方
向の上部歯車22の回転速度が、下部歯車21の同方向
の回転速度よりも速いときには、上部歯車22から下部
歯車21への回転が伝達されるようになっている。
【0015】そして、カートリッジ2からフィルム1を
送出すときには、フィルム送出し側の回転伝達歯車系2
3側から伝達される上部歯車22の回転速度は0であ
り、当然下部歯車21の回転速度よりも遅いので、一方
向クラッチ20により下部、上部歯車21,22が連結
され、下部歯車21の回転が上部歯車22および回転伝
達歯車系23を介してフィルム駆動用歯車24に伝達さ
れ、フィルム2の送出しが行なわれる。
【0016】また、図5に示すフィルム巻戻し時におい
て、太陽歯車14の図中一点鎖線で示した矢印方向への
回転によってレバー腕15が図中一点鎖線で示す矢印方
向に揺動すると、遊星歯車16は伝達歯車25と噛合
い、これによりモータ11側の回転が上部歯車22、回
転伝達歯車系23を介してフィルム駆動用歯車24に伝
達される。そして、歯車24の一点鎖線で示す方向への
回転によりカートリッジ2のスプール軸2cが巻戻し方
向に回転し、フィルム1がカートリッジ2内に取込まれ
る。
【0017】このとき、上述した上部歯車22の回転
は、一方向クラッチ26を介して下部歯車21に伝達さ
れ、回転伝達歯車列17から太陽歯車18へ伝達され
る。そして、図5に一点鎖線で示す矢印方向への太陽歯
車18の回転に伴ない、レバー腕19が図中一点鎖線矢
印方向に揺動することにより遊星歯車20は、巻取りス
プール駆動用歯車4と噛合わない位置に保持される。し
たがって、このときモータ11の回転はフィルム巻取り
スプール3へは伝達されない。一方、フィルム巻取りス
プール3は、カートリッジ2内へ取込まれるフィルム1
の移動により回転させられ、一体の巻取りスプール駆動
用歯車4が図5の破線方向に回転させられる。このとき
遊星歯車20と駆動用歯車4とは前述のように噛合って
いないので、モータ11の回転と巻取りスプール3との
回転が干渉することがなく、フィルム駆動用歯車24の
回転によって円滑にフィルム1がカートリッジ2へ巻戻
される。
【0018】ここで、カートリッジ2から送出されたフ
ィルム1は、図示しない内、外レール部とフィルム圧板
とから構成されるトンネルと称される周知のフィルム通
路内を給送され、その途中でアパーチャ7部分を通過し
て巻取りスプール3の外周部に至り、付勢ばね付きの押
さえローラ5で、フィルム1が押さえ付けられて巻取ら
れる。すなわち、フィルム1がスプール3外周部まで到
達すると、その回転およぴカートリッジ2側からのフィ
ルム1の送出しにより、フィルム1がスプール3とロー
ラ5との間に入り込み、巻取り動作が行なえる。このフ
ィルム送り出しからフィルムが巻取りスプール3に巻取
られるまでの動作がオートローディング動作である。
【0019】ところで、本実施例では巻取りスプール3
側の回転速度がフィルム1の送出し側の回転速度よりも
三倍程度速くなるように、巻取り側の歯車列17とフィ
ルム送出し側の歯車列23側との減速比が設定されてお
り、これによりスプール3にフィルム1が巻付けられた
ときのフィルム1の移動速度は巻取り前よりも速くな
る。そしてフィルム1は、スプール3の回転によってカ
ートリッジ2から引出されることになり、これによりフ
ィルム駆動用歯車24、回転伝達歯車系23、さらに上
部歯車22がスプール3側からの回転により増速回転さ
れることになる。すると、一方向クラッチ20の上、下
歯車22,21において、上部歯車22側の回転が下部
歯車21側よりも速く回転することになり、その結果、
一方向クラッチ26が断たれ、下部歯車21から上部歯
車22側への動力伝達が行なわれなくなる。このような
フィルム1のカートリッジ2からの引出し、つまりスプ
ール3側での巻取り状態が図4に示される。
【0020】次に、フィルム給送速度の変化を検出して
オ−トローディング動作が正しく行われたか否かを検出
する機構について説明する。30は、カートリッジ2の
送出し口から送出されたフィルム1と接触して回転する
ように配置された送り量検出ローラであり、その上面に
は図示のような導電パターン31が形成されている。3
2a,32bは、カメラ内に固設された一対のブラシで
あり、一方のブラシ32aはパターン31に常時接触
し、他方のブラシ32bは、ロ−ラ30の回転に応じて
パターン31との接触・非接触を交互に繰り返す。した
がって、これらのパターン31およびブラシ32a,3
2bで後述するフィルム移動検出スイッチ52を構成す
れば、ロ−ラ30の回転に伴ってスイッチ52がオン・
オフを交互に繰り返すことになり、そのオン・オフ信号
を処理することによりフィルム1の移動量つまり走行速
度が求められる。ここで、図示した例では、1回転毎に
複数パルスを送出する場合を示しているが、1パルスを
送出するようなパターン形状としてもよい。
【0021】また、このようなフィルム1の走行状態の
検出は、前述した図5に示すようなフィルム巻戻し時に
おいても同様であり、フィルム1がローラ30位置を通
過し、回転しない状態、つまりスイッチのオン・オフに
よる出力信号がなくなることで、フィルム1の巻戻し状
態を検出できる。したがって、この出力変化が生じてか
ら所定時間が経過した後に、モータ11の回転を停止す
れば、フィルム1はカートリッジ2内に完全に巻戻され
た状態で巻戻しを停止させることができる。
【0022】40は、モータ11の軸11aと一体に回
転可能な回転検出板であり、その上面には導体パターン
41が形成されている。42a,42bはカメラ内に固
設された一対のブラシであり、ブラシ42aは所定の回
転位置でのみ上記導体パターン41と接触し、ブラシ4
2bは常時導体パターン41と接触している。これらの
導体パターン4とブラシ42a,42bとで後述するモ
ータ回転検出スイッチ54を構成すれば、モータ11の
回転に伴ってスイッチ54がオン・オフを繰り返すこと
により、例えば図7に(I)で示すような基準パルス信
号が発生する。このパルス数をカウントすることで、モ
ータ11の回転速度が検出できる。
【0023】一方、上述した送り量検出ローラ30の回
転によって発生するフィルム1の移動速度に応じたパル
ス信号は、図7に(II)で示される。ここで、図7
(a)はカートリッジ2からのフィルム1の送出し始め
から送り量検出ローラ30とフィルム1との接触による
パルス信号発生状況を、図7(b)は図7(a)での状
況からフィルム1が巻取りスプール3側からの回転で引
っ張られて高速走行したときのパルス信号の発生状況を
示しており、信号の発生周期が、モータ11側での発生
信号を基準として変化していることが分かる。これら
(I)と(II)とでのパルス信号の発生周期の変化を比
較することで、フィルム1の移動速度が速くなったか否
かが検出できる。
【0024】特に、このようにモータ11の回転量を基
にして基準パルス信号を得るとともに、フィルム1の走
行速度に基づいて発生するパルス信号の発生周期を比較
し、フィルム1のスプール3への巻付けを検出すると、
種々の負荷変動によってモータ11の回転速度が変動し
た場合にあっても、このモータ11により駆動されるフ
ィルム給送動作に基づくフィルム走行速度の変化を、適
切かつ確実に検出し得るという利点がある。
【0025】換言すると、本実施例における速度変化検
出機構は、フィルム1のオ−トローディング動作を行な
うにあたって、カートリッジ2側からのフィルム送出し
とカメラ内の巻取りスプール3とを、同時にしかもスプ
ール3側が速くなるように回転差をもたせて回転し、フ
ィルム1が巻取りスプール3に到達して巻付きフィルム
1が引っ張られることを巧みに利用し、フィルム1の移
動量に伴うパルス信号と巻取りスプール駆動用モータ1
1の回転に伴う基準パルスとの対比で、フィルム1のス
プール3への巻付き状態を、モータ回転速度変動の如何
にかかわらず判定し得るものである。そして、この巻付
き状態からオ−トローディング動作が正しく行われたか
否かを判定できる。すなわち、予め定められた所定時間
内にフィルム1がスプール3に巻付いたことが判定され
た場合(所定時間内にフィルム走行速度が速くなった場
合)にはオ−トローディングが正しく行われたと判断で
き、一方、所定時間が経過してもフィルム1がスプール
3に巻付かない場合(所定時間内にフィルム走行速度が
速くならない場合)にはオ−トローディングが正しく行
われなかったと判断できる。
【0026】図1は本実施例に係るカメラの制御系を示
すブロック図であり、51は、マイクロコンピュ−タお
よびメモリ、タイマなどの周辺部品から構成される制御
回路である。52は、上記送り量検出ローラ30に設け
られた導体パターン31とブラシ32a,32bとから
構成されるフィルム移動検出スイッチであり、一端は接
地され、他端は図中符号53で示すカウンタAに接続さ
れている。このカウンタAは、フィルム移動検出スイッ
チ52の出力信号の立下がりを検出してカウントアップ
するとともにこのカウント値を制御回路51の指令によ
りリセットするような構成となっている。54は前述し
た回転板40の導体パターン41とブラシ42a,42
bとから構成されるモータ回転検出スイッチで、一端が
接地され、他端が図中符号55で示すカウンタBに接続
されている。このカウンタBは、モータ回転検出スイッ
チ54の出力信号の立下がりを検出してカウントアップ
するとともにこのカウント値を制御回路51の指令によ
りリセットするような構成となっている。
【0027】61はフィルム給送装置10の駆動源であ
る電動モータ11の回転を制御するモータ制御回路であ
る。なお、このモータ11のフィルム送出し、巻上げ時
における回転方向を正転とし、フィルム巻戻し時におけ
る回転方向を逆転として以下説明する。
【0028】56はカートリッジ2の使用状態表示、す
なわち上記カ−トリッジ2のスプール軸2cの指標2e
が数字「1」,「2」,「3」のいずれを指示する状態
かを検出する使用状態表示検出装置である。これは、例
えば本出願人による特願平2−189994号明細書中
に示されているように、上記スプール軸2cと係合する
駆動部材24aの回転位置を検出するエンコーダなどで
構成すればよい。すなわち、上述したように本実施例で
は、スプール軸2cの係合部2dと駆動部材24aとが
1種類の回転位相でのみ係合可能とされているので、係
合時に駆動部材24aの回転位置を検出することにより
表示指標2eがいずれの数字を指示するかが検出可能で
ある。
【0029】58は、シャッタ,絞りあるいは絞り制御
装置などの露出制御装置であり、制御回路の指令により
シャッタ速度や絞り値を制御して撮影を行なう。59は
フィルム終端を検出する終端検出装置であり、所定時間
内にフィルム1を1駒分巻上げることができない、ある
いはフィルム1上の特定の印を検出するなどにより終端
の判定をする。60は、使用済みのカートリッジ2をカ
メラに装填した場合やオートローディングミスの判定に
よりフィルム1をカートリッジ2へ巻戻した場合に、カ
ートリッジ2が使用できないことを使用者に警告するた
めの警告装置であり、LEDの点灯,点滅などによる光
の警告あるいは圧電ブザーの発音による音の警告などを
行なう。62は、磁気ヘッド64を介してフィルム1の
下端部に設けられた磁気トラックに撮影に関連する情報
(例えば、撮影日付や露出値など)を記録する情報記録
回路、63は磁気ヘッド64を介してフィルム1の磁気
トラックに記録された情報を再生する情報再生回路であ
る。
【0030】SW1はカートリッジ2がカメラのカート
リッジ室に装填されるとオンするカ−トリッジスイッ
チ,SW2は不図示のカートリッジ蓋が閉鎖されるとオ
ンする蓋スイッチ、SW3は不図示のレリーズ釦が押し
下げられるとオンするレリーズスイッチ,SW4は不図
示の途中巻戻し釦が押し下げられるとオンする途中巻戻
しスイッチである。
【0031】ここで本実施例では、上述したようにカ−
トリッジ2のスプール軸2cを回転させてその指標2e
を移動させることによりフィルム使用状態、すなわちフ
ィルムが使用可能か否かの表示を行うようにしているの
で、そのための表示駆動手段は上記駆動部材24aおよ
びモータ11をを含むフィルム給送装置10と兼用され
ることになる。なお、このカートリッジ2の使用状態表
示の方法は本実施例に限定されず、例えば米国特許第4
965600号公報に開示されているような方式の場合
には、カートリッジの使用状態表示を駆動するための使
用状態駆動装置が別に必要となる。
【0032】次に、図8〜図13のフローチャートに基
づいて制御回路51によるカ−トリッジ装填から取り出
しまでの制御手順を説明する。不図示のバッテリがカメ
ラに装填されるとこのプログラムが起動され、図8のス
テップS1,S2でカ−トリッジスイッチSW1および
蓋スイッチSW2がともにオンするまで、すなわちカ−
トリッジ2が装填されてカ−トリッジ蓋が閉じられるま
で待つ。スイッチSW1,SW2がともにオンするとス
テップS3に進み、ステップS3,S4で使用状態表示
検出装置56によりカ−トリッジ2内のフィルム1の使
用状態を検出する。そして、未使用フィルムであればス
テップS5で使用状態パラメタEを1にセットしてステ
ップS8に進み、途中取り出しフィルムであればステッ
プS6で上記Eを2にセットしてステップS8に進む。
また使用済みフィルムの場合はステップS7で警告フラ
グKを1にセットして図9のステップS23に進む。
【0033】ステップS8ではオ−トローディング失敗
の回数を示すパラメタnおよび警告フラグKを零リセッ
トし、次いでステップS9でオ−トローディング処理を
行う。このオ−トローディング処理の詳細は図10に示
される。まずステップS31で上記カウンタA,Bを共
に零リセットし、次いでステップS32で巻取りスプー
ル3への巻き付け判定を行うための計時を開始するとと
もに、ステップS33でモータ制御回路61を介してモ
ータ11の正転を開始する。これに伴って上述したよう
に駆動部材24aによりカートリッジ2のスプール軸2
cが回転され、フィルム1がカ−トリッジ2から送出さ
れ、アパ−チャ7を通過して巻取りスプール3側に送ら
れる。このフィルム給送に伴い、上述したフィルム移動
検出スイッチ52から図7(a)に(II)で示すパルス
信号が出力されるとともに、モータ回転検出スイッチ5
4から(I)で示すパルス信号が出力され、そのパルス
数がカウンタA,Bによりそれぞれカウントされる。
【0034】ステップS34ではカウンタAのカウント
値C(A)が1になるまで待ち、1になるとステップS
35でカウンタA,Bを零リセットしてステップS36
に進む。ステップS36でカウンタAのカウント値C
(A)が再び1になるまで待ち、1になるとステップS
37に進む。ここで本実施例では、フィルム1がカ−ト
リッジ2から送出されて巻取りスプール3に巻付くまで
は、図7(a)に示すように、フィルム移動検出スイッ
チ52の信号発生周期内におけるモータ回転検出スイッ
チ54の立ち下がり回数は5回以上となるが、フィルム
1が巻取りスプール3に巻付いてフィルム走行速度が速
くなると、図7(b)に示すように、フィルム移動検出
スイッチ52の信号発生周期内におけるモータ回転検出
スイッチ54の立ち下がり回数は5以下となる。すなわ
ち、上記カウント値C(A)が0から1となるまでの間
にカウント値C(B)が5以下となれば、フィルム走行
速度が速くなったと判断できる。ステップS37でカウ
ンタBのカウント値C(B)が5を越えると判定される
と、まだフィルム走行速度が速くなっていない、すなわ
ちフィルムが巻取りスプール3に巻き付いていないと判
断してステップS38に進み、上記計時開始からの経過
時間が所定時間に達したか否かを判定する。ステップS
38が否定されるとステップS35に戻り、上述の処理
を繰り返す。なお、モータ11の回転開始後にステップ
S34,S35の処理を行ったのは、モータ回転当初の
速度のバラツキによる悪影響を防止するためである。
【0035】上記ステップS37でカウント値C(B)
が5以下と判定されると、フィルム走行速度が速くなっ
た、すなわちフィルムが巻取りスプール3に巻き付いて
これに巻上げられる状態となったと判断してステップS
42に進み、計時を停止するとともに、ステップS43
でカウンタAをリセットする。ステップS44でカウン
ト値C(A)が所定値C0に達するまで待ち、達すると
第1駒目がアパ−チャ7と対向したと判断してステップ
S45に進む。ステップS45ではフラグMを零リセッ
トしステップS41に進む。ステップS41ではモータ
11を停止し、その後、図8の処理にリターンする。こ
こで、フラグMは、オ−トローディングが成功したとき
に0に設定され、失敗したときに1に設定されるもので
ある。
【0036】一方、上記ステップS38で所定時間が経
過したと判定された場合、すなわち所定時間が経過して
もC(A)が0から1となる間にC(B)≦5とならな
かった場合(フィルム走行速度が速くならなかった場
合)には、オ−トローディングが失敗したと判断してス
テップS39に進み、計時を停止するとともに、ステッ
プS40でフラグMを1にセットして上記ステップS4
1に進み、その後、図8の処理にリターンする。ここ
で、オ−トローディングの失敗とは、例えばフィルムの
先端が切れている、あるいは折れ曲がっているなどして
うまく巻取りスプール3に巻き付かないことが考えられ
る。
【0037】図8の処理に戻った後、ステップS10で
M≠1と判定されるとステップS11で使用状態パラメ
タEを判定し、E=1であればステップS12の未使用
フィルム処理に進み、E≠1であればステップS13の
途中取り出しフィルム処理に進む。未使用フィルム処理
の詳細を示す図11において、ステップS51で途中巻
戻しスイッチSW4がオンと判定されるとステップS5
7でE=2としてリターンする。またスイッチSW4が
オフと判定されるとステップS52でレリーズスイッチ
SW3のオン・オフを判定し、オフであればステップS
51に戻り、オンであればステップS53に進む。
【0038】ステップS53では露出制御装置58を駆
動して露出制御(撮影)を行い、次いでステップS54
でフィルム駒送り、および撮影関連情報の記録を行う。
すなわち、モータ11を正転させて巻取りスプール3に
よるフィルム巻上げを開始するとともに、情報記録回路
62を介して磁気ヘッド64によりフィルムの磁気トラ
ック(不図示)に、上記撮影駒に対する撮影関連情報を
記録する。そして、フィルムが1駒分巻上げられたこと
が検出されると、情報記録を停止するとともに、モータ
11を停止する。ここで、フィルムが1駒分巻上げられ
たか否かの判定は、例えばフィルム移動検出スイッチ5
2のパルス数をカウンタAでカウントし、そのカウント
値が所定値に達したか否かにより判断すればよい。次に
ステップS55では、終端検出装置60の検出結果によ
りフィルム終端か否かを判定し、否定されるとステップ
S51に戻り、肯定されるとステップS56でE=3と
して図8の処理にリターンする。
【0039】また図12はステップS13(図8)の途
中取り出しフィルム処理の詳細を示している。まずステ
ップS61では未使用駒(未露光駒)の検出を行う。す
なわちフィルムを巻上げながら情報再生回路63を介し
て磁気ヘッド64により磁気記録領域から情報を再生
し、撮影関連情報が記録されてない駒、すなわち未露光
駒を検出する。ステップS62でフィルム終端と判定さ
れると、未露光駒がないと判断してステップS71でE
=3として図8の処理にリターンし、そうでなければて
ステップS63において、上記検出された未露光駒をア
パ−チャと対向させる(未露光駒の位置出しを行う)。
【0040】ステップS64で途中巻戻しスイッチSW
4がオンと判定されるとステップS70でE=2として
リターンし、スイッチSW4がオフであればステップS
65でレリーズスイッチSW3のオン・オフを判定す
る。スイッチSW3がオフであればステップS64に戻
り、オンであればステップS66で露出制御(撮影)を
行う。その後、ステップS67で上述したと同様にフィ
ルム駒送りおよび情報記録を行い、ステップS68でま
だ終端でないと判定されるとステップS61に戻り、終
端と判定されるとステップS69でE=3として図8の
処理にリターンする。
【0041】図8のステップS14では巻戻し処理を行
う。その詳細は図13に示される。図13において、ま
ずステップS81でカウンタAをリセットし、ステップ
S82でモータ11の逆転を開始する。これによりフィ
ルムの巻戻しが行われる。次いでステップS83でフィ
ルムがロ−ラ30を通過してからフィルムの先端がカ−
トリッジ内に確実に巻き込まれるだけの所定時間の計時
を開始し、ステップS84でC(A)≧1か否かを判定
する。ステップS84が否定されるとステップS85で
上記計時開始から所定時間が経過したか否かを判定し、
否定されるとステップS84に戻る。
【0042】一方、ステップS84が肯定されると、つ
まり所定時間内にカウンタAのカウント値C(A)が1
以上になった場合には、まだフィルム先端がロ−ラ30
部分に達していないと判断してステップS88で計時を
停止し、ステップS89でカウンタAをリセットしてス
テップS83に戻る。ステップS85が肯定されると、
つまり所定時間が経過してもカウンタAのカウント値C
(A)が1未満の場合には、フィルム先端が既にロ−ラ
30部分を離れてカ−トリッジ2内に完全に巻戻された
と判断してステップS86でモータ11を停止するとと
もに、ステップS87で計時を停止して図8の処理にリ
ターンする。
【0043】図8のステップS15でM≠1と判定され
るとステップS20に進み、M=1、すなわちステップ
S9のオ−トローディングが失敗したと判定されると、
ステップS16に進む。ステップS16では、オ−トロ
ーディングの失敗回数nを1だけ歩進し、次いでステッ
プS17でnが所定回数n0を超えるか否かを判定す
る。n0以下の場合にはステップS9に戻ってオ−トロ
ーディング処理を行い、n0を超える場合にはステップ
S18でE=3とし、ステップS19でK=1としてス
テップS20に進む。
【0044】ステップS20でE≠3と判定されるとス
テップS21に進み、使用状態表示を途中取り出し位置
へ駆動する。すなわち、モータ11を逆転して駆動部材
24aによりカ−トリッジ2のスプール軸2cを巻戻し
方向に回転させ、駆動部材24の回転位置が、スプール
軸2cの指標2eが数字「2」を指示する位置に達した
ことが上記使用状態表示検出装置57により検出される
と、モータ11を停止する。またステップS20でE=
3と判定されるとステップS22に進み、使用状態表示
を使用済み位置へ駆動する。すなわち、モータ11を逆
転して駆動部材24aによりカ−トリッジ2のスプール
軸2cを巻戻し方向に回転させ、駆動部材24の回転位
置が、スプール軸2cの指標2eが数字「3」を指示す
る位置に達したことが上記使用状態表示検出装置57に
より検出されると、モータ11を停止する。
【0045】その後、処理は図9のステップS23に進
み、ステップS23でK=1と判定されるとステップS
24で警告装置60を作動させて警告を開始し、K≠1
と判定されると警告を行わずにステップS25に進む。
次いでステップS25,S26で蓋スイッチSW2およ
びカ−トリッジスイッチSW1がオフされるまで、すな
わちカ−トリッジ蓋が開かれてカ−トリッジ2が取り出
されるまで待ち、その後、ステップS27に進む。ステ
ップS27でK≠1と判定されると図8のステップS1
に戻り、K=1と判定されると、ステップS28で警告
を停止するとともに、ステップS29でK=0としてス
テップS1に戻る。
【0046】以上が制御回路51による制御の手順であ
る。この手順によれば、カ−トリッジが装填されカ−ト
リッジ蓋が閉じられるとフィルム1のオ−トローディン
グ動作が行われる。そして、フィルム走行速度が速くな
ったか否かによりオ−トローディング動作が成功したか
失敗したかが判定され、成功した場合には撮影が可能と
なる。またオ−トローディング動作が失敗した場合に
は、フィルムが全部巻戻され、再度オ−トローディング
動作が行われる。
【0047】ところで、上記オ−トローディング動作が
失敗するごとにその失敗回数がカウントされ、そのカウ
ント値が所定回数以内の場合には、上述の如く失敗して
も再度オ−トローディング動作が行われるが、失敗回数
が所定回数を超えた場合には、そのフィルムでの撮影が
禁止される。すなわち、フィルムをカ−トリッジ内に巻
戻した後にカ−トリッジ2のスプール軸2cを数字
「3」、すなわち使用済みフィルムを示す表示(使用不
能状態表示)に切換えるとともに、その旨の警告を行
い、以降はオ−トローディング動作を行わない。
【0048】ここで、装填されたカ−トリッジ2のフィ
ルム1に何ら欠陥がなくたまたま1回目のオ−トローデ
ィング動作が失敗した場合には、2回目以降には成功す
る可能性が高い。上述の処理ではオ−トローディングが
失敗してもその回数が所定回数以内であれば繰返しオ−
トローディング動作が行われるので、フィルムに欠陥が
ない場合には、1回目の失敗後に何らの操作を行わなく
ても再度のオ−トローディング動作によって撮影可能な
状態を得ることができる。一方、連続して何回もオ−ト
ローディング動作が失敗するということは、そのフィル
ムの先端が切れている、あるいは折れ曲がっているなど
の欠陥があり、オ−トローディング不能なフィルムであ
る可能性が高い。上記手順では、このような場合には、
カ−トリッジの表示部を使用不能状態表示に切換えて撮
影を禁止するようにしたので、このような欠陥フィルム
を収容するカ−トリッジを2度とカメラ装填することが
なくなる。
【0049】以上の実施例の構成において、フィルム使
用状態表示部2fが表示部を、フィルム給送装置10が
表示駆動手段およびフィルム給送手段を、フィルム移動
検出スイッチ52、モータ速度検出スイッチ54および
カウンタA,Bが検出手段を、制御回路51が制御手段
をそれぞれ構成する。
【0050】次に、図14〜図18により、フィルム走
行速度の変化を検出する機構の別実施例を示す。図14
は本実施例におけるフィルムカ−トリッジの平面図であ
る。このカ−トリッジ102は、そのスプール軸102
cに図示の如く例えばフィルムISO感度や撮影駒数な
どが記録されたバーコード102gが設けられている点
以外は図2のカ−トリッジ2と同様である。なお、回転
部分にバーコードを設けるものは、例えば実公平1−1
0797号公報などにおいて公知である。
【0051】図15は本実施例におけるカメラの構成を
示し、スプール軸102cの回転に伴ってバーコード1
02gのパターンを読み取る光電検出素子71が設けら
れている点以外は図3と同様の構成である。また図16
は制御系を示し、上記図1と異なる点のみ示している。
51’は制御回路、72は光電検出素子を駆動するため
の駆動回路、73は光電検出素子71の出力の立上りを
検出してカウントするカウンタCであり、カウンタCの
カウント値は制御回路51’に入力される。
【0052】上記光電検出素子71の検出出力は図17
(a),(b)に(II)で示すようになる。図におい
て、ロ−レベルの出力が白パターンの検出出力を、ハイ
レベルの出力が黒パターンの検出出力を示している。こ
こで、上記バーコード102gのパターンは不規則であ
るが、図14に示すように、互いに隣合う白パターンと
黒パターンを1組としたパターンの角度θは全て等しく
され、したがってスプール軸102cの回転速度、すな
わちフィルム走行速度が一定であれば、光電検出素子7
1の立ち上がりから次の立ち上がりまでの信号発生周期
は一定となる。そこで本実施例では、この光電検出素子
71の検出出力と、上記モータ回転検出スイッチ54の
オン・オフ信号(図17中(I)で示す)とにより図1
8に示すようにしてフィルム走行速度の変化を検知し、
これによりオ−トローディング動作の可否を判定してい
る。図18において、100番台のステップ番号で示す
処理が図10と異なっている。
【0053】なお、フィルム給送装置の構成は実施例に
限定されない。またオ−トローディング動作の可否を検
出する機構も実施例に限定されず、フィルム走行速度の
変化以外から検出するものでもよい。一例としては、フ
ィルムが巻取りスプールに達したらオンするスイッチを
設け、フィルム送出しから所定時間経過してもスイッチ
がオンしない場合にオ−トローディング失敗と判断する
ようにしてもよい。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、オ−トローディング動
作が失敗してもその失敗回数が所定回数以内であれば、
いったん巻戻して再度オ−トローディング動作を行わし
めるようにしたので、巻戻し操作や再度のオ−トローデ
ィング開始操作をその都度行わなくても、無傷のフィル
ムであれば自動的にオ−トローディングが正確に行え
る。また失敗回数が所定回数を超えた場合には、フィル
ムをカ−トリッジ内に巻戻すとともに、フィルムが使用
不能な旨を表示するようにしたので、例えば先端が切れ
ていたり折れ曲がったローディング不能フィルムを再び
装填することが防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るカメラの動作制御装置
を示すブロック図である。
【図2】フィルムカ−トリッジの平面図である。
【図3】フィルム給送装置の一例を示す図であり、フィ
ルム送出し時の状態を示す。
【図4】フィルム給送装置の一例を示す図であり、フィ
ルム駒送り時の状態を示す。
【図5】フィルム給送装置の一例を示す図であり、フィ
ルム巻戻し時の状態を示す。
【図6】カ−トリッジのスプール軸の係合部とカメラの
フィルム駆動部材とを示す斜視図である。
【図7】モータ回転検出スイッチおよびフィルム移動検
出スイッチの信号波形図であり、(a)はフィルムが巻
取りスプールに巻き付く前の状態を、(b)は巻取りス
プールに巻き付いた後の状態を示す。
【図8】動作を説明するメインのフローチャートであ
る。
【図9】図8に続くフローチャートである。
【図10】オ−トローディング動作の詳細を示すフロー
チャートである。
【図11】未使用フィルム処理の詳細を示すフローチャ
ートである。
【図12】途中取り出しフィルム処理の詳細を示すフロ
ーチャートである。
【図13】巻戻し処理の詳細を示すフローチャートであ
る。
【図14】別実施例で用いられるカ−トリッジの平面図
である。
【図15】別実施例におけるカメラのフィルム給送装置
を示す図である。
【図16】制御系のブロック図である。
【図17】モータ回転検出スイッチおよび光電検出素子
の信号波形図であり、(a)はフィルムが巻取りスプー
ルに巻き付く前の状態を、(b)は巻取りスプールに巻
き付いた後の態を示す。
【図18】オートローディング動作を示すフローチャー
トである。
【符号の説明】
1 フィルム 2,102 フィルムカ−トリッジ 2c,102c スプール軸 2d 係合部 2e,102e 指標 2f,102f フィルム使用状態表示部 3 巻取りスプール 10 フィルム給送装置 11 モータ 12,23 回転伝達歯車列 24a 駆動部材 26 一方向クラッチ 30 送り量検出ロ−ラ 40 回転検出板 51,51’ 制御回路 52 フィルム移動検出スイッチ 54 モータ回転検出スイッチ 53,55,73 カウンタ 56 使用状態表示検出装置 61 モータ制御回路 64 磁気ヘッド 71 光電検出装置 72 駆動回路 102g バーコード SW1 カ−トリッジスイッチ SW2 蓋スイッチ SW3 レリーズスイッチ SW4 途中巻戻しスイッチ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルム使用可能表示状態およびフィル
    ム使用不能表示状態に切換可能な表示部を有するフィル
    ムカ−トリッジが装填可能とされ、 該カ−トリッジの前記表示部を駆動する表示駆動手段
    と、 装填された前記カ−トリッジのスプール軸を正転させる
    ことにより、カ−トリッジからフィルムを送出して巻取
    りスプールに巻き付けるオ−トローディング動作を行う
    とともに、前記スプール軸を逆転させてフィルムをカ−
    トリッジ内に巻戻すフィルム給送手段と、 該フィルム給送手段による前記オ−トローディング動作
    の失敗を検出する検出手段と、 前記オ−トローディング動作が失敗した回数を計数する
    計数手段と、 前記オ−トローディング動作の失敗が検出されたとき、
    その回数が所定回数以内であれば前記給送手段を作動さ
    せて再度オ−トローディング動作を行わしめ、前記回数
    が所定回数を超えた場合には、前記給送手段によりフィ
    ルムをカ−トリッジ内に巻戻すとともに、前記表示駆動
    手段を作動させて前記表示部をフィルム使用不能表示状
    態に切換える制御手段とを具備することを特徴とする動
    作制御装置。
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