JP3026078B2 - 車載用警報音装置 - Google Patents
車載用警報音装置Info
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Description
御を用いて任意の指向特性を有する警報音を出力する車
載用警報音装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、警報音の指向特性を高めるために
ホーンスピーカシステムが用いられている。このような
従来の車載用警報音装置について図16を参照しながら
説明する。 【0003】図16に示すホーンスピーカシステムはホ
ーンドライバ21と、音響放射方向及び指向角を制御す
るホーン22とを含んで構成される。ホーン22はホー
ン音響放射面23を有し、これより前方に警報音を放射
する音響管である。図中に示すiはホーン音響放射面2
3の口径であり、kはホーン22中における音の進行方
向を示す矢印である。 【0004】一般に指向角を狭くするためには、ホーン
音響放射面の口径iを大きくする必要がある。また、放
射する音の音圧周波数特性の乱れを小さくするため、軸
方向に沿ったホーン22の音響インピーダンスの周波数
変化を小さくする必要がある。そこで、このようなホー
ン22では、音波の進行方向kに垂直な断面積を、連続
的かつなめらかに変化させている。そしてホーンドライ
バ21で再生された音波は、ホーン22の内部を矢印k
の方向に導かれ、指向特性が制御されてホーン音響放射
面23から外部へ放射される。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来の車載用警報音装置では狭指向特性にするためにはホ
ーン音響放射面を大きくする必要があった。しかし車体
外部に設置するためホーン音響放射面を大きくすること
は困難だったため、小さな口径のホーンスピーカシステ
ムによる車載用警報音源を用いていた。その結果、指向
特性は広角になり、放射音が運転者を初めとして搭乗者
に伝達し、会話や無線通信の受聴等の妨げとなってい
た。また、ホーンの形状によって放射される警報音の指
向特性は一意的に決まるため、必要とする指向特性に応
じてホーンを取り替える必要があった。 【0006】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたものであって、スピーカシステムの構造を大
幅に変えることなく、狭指向特性から広指向特性までの
複数の指向特性を、信号処理によって実現し、狭指向特
性時には運転者をはじめとした搭乗者に伝達する警報音
の低減が図れる車載用警報音装置を提供するものであ
る。 【0007】 【課題を解決するための手段】請求項1の本発明は、自
動車で用いる警報信号を出力する警報音発生手段と、所
定の増幅率が設定され、その設定値に基づいて前記警報
音発生手段からの警報信号を増幅する警報信号増幅器
と、前記警報信号増幅器から警報信号を入力して警報音
を放射する警報音源と、前記警報音発生手段の警報信号
の振幅又は位相もしくはその両方を制御して制御信号を
生成する信号処理手段と、所定の増幅率が設定され、そ
の設定値に基づいて前記信号処理手段からの制御信号を
増幅する制御信号増幅器と、前記警報音源の近傍に設置
され、前記制御信号増幅器から制御信号を入力して制御
音を放射し、前記警報音と前記制御音との干渉により、
所望の指向特性を有する音響空間を形成する制御音源
と、を具備しており、前記信号処理手段は、前記制御音
源の近傍に取り付けられ、前記警報音と前記制御音の合
成音を検出する誤差検出器と、前記誤差検出器の出力信
号が零となるように前記警報音発生手段の警報信号の振
幅及び位相を制御した信号を制御信号として生成する演
算手段と、前記警報音発生手段の警報信号の位相を反転
して制御信号として生成する位相反転器と、前記演算手
段の出力を第1の制御信号、前記位相反転器の出力を第
2の制御信号、前記警報音発生手段の出力を第3の制御
信号として入力し、前記第1〜第3の制御信号、もしく
は無信号状態である第4の制御信号を前記制御信号増幅
器に与える選択手段と、前記第1〜第4の制御信号のい
ずれかを選択するように前記選択手段へ指示を出すとと
もに、その選択された結果形成される各々の指向特性に
おいて、前記警報音源の前方の音量が一定になるよう
に、前記警報音発生手段により発生する警報信号の振幅
を調整する振幅調整手段と、を具備することを特徴とす
る車載用警報音装置である。 【0008】 【0009】請求項2の本発明は、前記選択手段は、前
記振幅調整手段によって指示された指向特性において、
前記警報音源の前方の音量が前記振幅調整手段の調整に
よっても規定値を満たさない場合、その指向特性以外で
前記警報音源の前方の音量が規定値を満たすような指向
特性を自動的に選択し、指向特性のいずれも前記警報音
源の前方の音量が規定値を満たさない場合は前記警報音
源の前方の音量が最も大きくなる指向特性を自動的に選
択することを特徴とする請求項1記載の車載用警報音装
置である。 【0010】請求項3の本発明は、前記警報音源は、前
記警報信号増幅器の出力する警報信号を空気振動に変換
するホーンドライバと、前記ホーンドライバから出力さ
れる空気振動の波面を、音波の進行方向に向かって連続
的に変化させるホーン状の音響管とを具備し、前記制御
音源は、前記制御信号増幅器の出力する制御信号を空気
振動に変換するホーンドライバと、前記ホーンドライバ
から出力される空気振動の波面を、音波の進行方向に向
かって連続的に変化させるホーン状の音響管とを具備す
ることを特徴とする請求項1または2記載の車載用警報
音装置である。 【0011】請求項4の本発明は、前記音響管は少なく
とも1回の折り返しをしたホーンを有し、音響放射面と
前記ホーンドライバの距離が、折り返ししていない構造
に比べて短いことを特徴とする請求項3記載の車載用警
報音装置である。 【0012】請求項5の本発明は、前記音響管の折り返
し回数は、奇数回であることを特徴とする請求項4記載
の車載用警報音装置である。請求項6の本発明は、前記
車が、救急車であることを特徴とする請求項1〜5のい
ずれかに記載の車載用警報音装置である。 【0013】 【発明の実施の形態】(実施の形態1)本発明の実施の
形態1における車載用警報音装置について図面を参照し
ながら説明する。 【0014】図1は本発明の実施の形態の構成図であ
る。この車載用警報音装置は警報音源1、制御音源2、
警報音発生手段3、信号処理手段4、警報信号増幅器
5、制御信号増幅器6を含んで構成される。警報音源1
は警報信号増幅器5の増幅率に増幅された警報音発生手
段3からの信号を警報音に変換して放射するものであ
る。一方、制御音源2は制御信号増幅器6の増幅率に増
幅された信号処理手段4からの信号を制御音に変換して
放射するものである。警報音源1と制御音源2は逆向き
に取り付けられている。両音源は図に示すような同軸上
になくてもよい。信号処理手段4は警報音発生手段3か
らの警報信号に対して、振幅、位相等の信号処理を行う
ことによって制御信号を生成するものである。 【0015】このように車載用警報音装置を構成する
と、警報音源1の警報音と制御音源2の制御音との相互
干渉が生じ、警報音源1の指向特性を制御音によって変
化させることができる。従って、警報音源1であるスピ
ーカシステムの構造を変化させることなく、信号処理手
段4での特性設定により、様々な指向特性を実現するこ
とが出来るため、狭指向特性時には救急車室内では音量
が低減されるという良好な音環境が得られる。 【0016】(実施の形態2)次に本発明の実施の形態
2における車載用警報音装置について図面を参照しなが
ら説明する。図2は本実施の形態に用いられる信号処理
手段4の内部構成を示したブロックであり、その他の部
分は図1と同様である。また図3は警報音源および制御
音源の信号の一例を示した波形図である。 【0017】また、図4は本発明を救急車12に応用し
た例を示す側面図、図5は上面図で、本実施の形態で説
明する単一指向特性a、ダイポール特性b、無指向特性
c、警報音源1の指向特性dを示すものである。 【0018】図2に示すように、信号処理手段4は誤差
検出器7、演算手段8、選択手段9、振幅調整手段1
0、位相反転器11を含んで構成される。 【0019】警報音源1からの警報音のうち、誤差検出
器7の方向に放射される音は誤差検出器7で誤差信号に
変換され、演算手段8に入力される。演算手段8では誤
差検出器7の出力信号が零となるように警報音発生手段
3の警報信号の振幅及び位相を制御した信号を制御信号
として生成する。また、位相反転器11は警報音発生手
段3の警報信号の位相を反転した信号を制御信号として
生成する。 【0020】選択手段9は演算手段8の出力信号と位相
反転器11の出力信号と警報音発生手段3の出力信号を
入力し、指向特性に応じて、制御信号増幅器6に与える
信号を選択するもので、演算手段8の出力信号もしくは
位相反転器11の出力信号もしくは警報音発生手段3の
出力信号または無信号を選択する。 【0021】振幅調整手段10は選択手段9によって選
択される各指向特性において救急車前方の警報音の音量
が一定になるように警報音発生手段3の出力信号の振幅
を調整する。 【0022】選択手段9で選択される制御信号は、図3
に示すように警報音発生手段3の音響信号S1に対して
4種類の信号の選択をする。即ち第1は制御信号S3で
ある。制御音が出力されない場合の誤差検出器7の出力
信号をS2とすると、この制御信号3は、誤差検出器7
の出力信号を0にするために演算手段8によって生成し
た、信号S2と逆位相の、制御信号である。第2は、位
相反転器11で生成した、警報音発生手段S1の出力と
略同振幅かつ逆位相特性の制御信号S4である。第3
は、警報音発生手段S1の出力と略同振幅かつ同位相特
性の制御信号S5である。 【0023】これらの制御信号のいずれか1つを制御信
号増幅器6を経て制御音源2に出力する。また第4は、
選択手段9が制御信号の出力を停止し制御音源2からの
制御音の放射を停止する場合の信号S6である。 【0024】選択手段9が制御信号S3を選択する場
合、誤差検出器7の位置における警報音が、制御音源2
から出力された制御音によって打ち消される。このた
め、警報音は誤差検出器7の方向に放射される音圧が最
も少なくなる単一指向特性aとなる(図4参照)。 【0025】また、選択手段9が制御信号S4を出力す
る場合、制御音源2から放射される制御音と警報音源1
から放射される警報音は、略同振幅かつ逆位相になる。
従ってこの場合の警報音は、その音響放射の主軸方向を
警報音源1と制御音源2の前方に向けた双指向性とな
る。そして音響放射の主軸方向と垂直な方向に対して音
圧が最も少なくなる。こうしてダイポール指向特性bが
実現される(図4参照)。 【0026】さらに、選択手段9が制御信号S5を出力
する場合、制御音源2から放射される制御音と警報音源
1から放射される警報音は、略同振幅かつ同位相にな
る。この場合の音響放射は警報音源1と制御音源2を対
としたときの重心を中心として、全方向に均一に音響放
射を放射する。こうして無指向特性cが実現される(図
4参照)。 【0027】さらに、選択手段9が制御信号の出力を停
止し制御音源2からの制御音の放射を停止すると警報音
源1から放射される警報音は制御音の影響を受けること
がなくなる。こうして警報音源1固有の指向特性dが実
現される(図4参照)。 【0028】このように選択手段9の出力に基づき、制
御音源2へ出力する制御信号が変化し、警報音の指向特
性が変化する。指向特性の選択は選択手段9において行
われるため、スピーカシステムの構成を変化させること
なく、様々な指向特性が得られる。また、選択手段9で
選択した指向特性はいろいろ変化するが、振幅調整手段
10によって警報音発生手段3の出力の振幅を調整する
ことにより救急車前方の警報音の音量を一定にすること
ができるため、救急車運行上の警報音の音量に関する規
定を常に満たすことができる。なお、図2、図4には示
していないが、振幅調整手段10は警報音源1の前方に
マイクロホンを備え、その場所における音量を検出でき
るようになっている。 【0029】これにより単一指向特性a、ダイポール指
向特性bでは救急車前方の警報音量を確保し、かつ救急
車室内では音量が低減されるという良好な音環境が得ら
れる。 【0030】図6に無指向特性cで警報音を放射した場
合の救急車後方にある救護室13の警報音分布および測
定面位置を、また図7に単一指向特性aで警報音を放射
した場合の救急車後方にある救護室13の警報音分布お
よび測定面位置を示す。上の位置の測定面1と、下の位
置の測定面2の両方について示す。いずれの測定面1、
2でも無指向特性cでは測定面全域で80dB前後の音圧が
あるのに対し、単一指向特性aでは測定面全域で65dB前
後の音圧に低下し、救護室13に伝達する警報音が低減
されていることがわかる。従って運転者を初めとして搭
乗者への警報音の伝達量は低減し、会話や無線通信の受
聴等が容易になる。 【0031】なお、本実施の形態では演算手段8が、誤
差検出器7の出力信号を0にするための振幅と位相特性
を有する制御信号を生成する機能を有する場合について
示した。しかし、演算手段8は、誤差検出器7の出力に
基づき、その他の任意の振幅と位相を有するように制御
信号を生成することも可能であり、それによって任意の
指向特性が実現できることは言うまでもない。 【0032】また、本実施の形態では振幅調整手段10
は救急車前方の警報音の音量を一定にするために警報音
発生手段3の出力の振幅を調整することについて説明を
した。しかし、振幅調整手段10によって警報信号増幅
器5および制御信号増幅器6の増幅率を調節するなど、
警報音源1から放射する警報音と制御音源2から放射す
る制御音の音量を増減することによって同様な効果が実
現できることは言うまでもない。 【0033】さらに本実施の形態では本発明を救急車に
応用した例について示したが、1BOXタイプ、セダン
タイプ、トラックタイプ、ワゴンタイプ等の一般車両、
船舶等で実施しても同様な効果が得られることは云うま
でもない。 【0034】(実施の形態3)次に本発明の実施の形態
3における車載用警報音装置について図面を参照しなが
ら説明する。図8は、図9に示すように、警報音源1の
音響放射方向直前に障害物14(例えば大型拡声器)を
設置した状態で車載用警報音装置を動作させ、4種類の
指向特性を実現した場合の振幅調整手段10で検出した
車載用警報音装置前方(警報音源1の音響放射方向)の
測定点P1における警報音の音量の一例を示す図であ
る。また、図10は警報音源1と制御音源2の位置を入
れ替えて車載用警報音装置を動作させ、4種類の指向特
性を実現した場合の振幅調整手段10で検出した車載用
警報音装置前方(制御音源2の音響放射方向)の測定点
P1における警報音の音量の一例を示す図である。図1
1は図10に示すデータを測定した時の配置図である。 【0035】図8に示すように、振幅調整手段10で振
幅を調整していても、第2、第3の指向特性では測定点
P1での音圧が規定値を満たしていない場合がある。そ
のような場合は、選択手段9は、あらかじめ設定した指
向特性の優先順位に基づき第1もしくは第4の指向特性
を自動的に選択し、測定点P1での音圧が規定値を満た
す指向特性を選択する。他方、図10に示すように、実
現できる全ての指向特性で測定点P1での音圧が規定値
を満たしていない場合、選択手段9は、測定点P1での
音圧が最も高い第3の指向特性を選択するように動作す
る。なお、そのような選択手段9の機能を振幅調整手段
10の方で担当させるようにしてもかまわない。 【0036】このように選択手段9による指向特性の選
択により車載用警報音装置の設置環境およびその一時的
変化等に影響されることなく救急車前方で規定値もしく
は実現でき得る最大の警報音の音量が確保できる。 【0037】(実施の形態4)次に本発明の実施の形態
4における車載用警報音装置について図面を参照しなが
ら説明する。図12は本実施の車載用警報音装置の構成
図である。この車載用警報音装置は警報音源1または制
御音源2の一方、又は双方に用いるスピーカシステムを
ホーンスピーカシステムとしたことを特徴とする。図1
2においてホーンスピーカシステムはホーンドライバ1
5と音響管16から構成される。この音響管16は、音
波の進行方向(図中の矢印方向)に垂直な面内において
断面積が連続的に変化している。従って、音響管16の
軸方向に沿った音響インピーダンスの周波数変化は小さ
くなり、音響管16からの音響放射に音圧周波数特性の
乱れが発生しなくなる。このため良好な指向特性および
音響特性が得られる。 【0038】(実施の形態5)次に本発明の実施の形態
5における車載用警報音装置について図面を参照しなが
ら説明する。図13は本実施の車載用警報音装置の構成
図である。この車載用警報音装置は警報音源1または制
御音源2の一方、又は双方に用いるスピーカシステムを
折り返しホーン付きのものにしたことを特徴とする。 【0039】このホーンスピーカシステムはホーンドラ
イバ15と折り返しホーン17により構成される。fは
折り返しホーン17の中心軸、eは折り返しホーン17
のホーン長である。ホーンドライバ15から放射された
音は、折り返しホーン17の内部をホーン中心軸fに沿
って矢印の方向に導かれ、指向特性が制御されて外部へ
放射される。 【0040】このような構成により、折り返しホーン1
7の音波の進行方向に垂直な断面積は、ホーン長eを大
きくすることなく滑らかに変化することができる。従っ
て、折り返しホーン17の音響インピーダンスの周波数
変化が小さくなり、折り返しホーン17からの音響放射
は、音圧周波数特性の乱れの少ないものとなる。このた
め小規模な形状でありながら、良好な指向特性および音
響特性が得られる。また、ホーンを折り返すことによっ
て、ホーンドライバ15への風雨の浸入を防ぐことが出
来る。 【0041】なお、本実施の形態では、折り返し回数を
2回とした場合を例を示したが、1回、3回、4回・・
・n回とホーンの折り返し回数を変化させた場合でも、
同様な効果が得られることは言うまでもない。 【0042】図14に示すホーンスピーカシステムは、
3回の折り返しを行った折り返しホーン付きの例であ
り、ホーンドライバ15と折り返しホーン17とで構成
される。折り返しホーン17の開口端に音響放射面17
aがあり、その向きはホーンドライバ15の出口方向と
逆である。ホーンドライバ15から放射した音は、折り
返しホーン17の内部をホーン中心軸fに沿って矢印の
方向に導かれ、指向特性が制御されて外部へ放射され
る。 【0043】このような構成により、折り返しホーン1
7の音波の進行方向に垂直な断面積は、ホーン長eを大
きくすることなく滑らかに変化させることができる。こ
の折り返しホーン17も音響インピーダンスの周波数変
化が小さく、音響放射の音圧周波数特性の乱はより少な
くなる。このため小規模な寸法でありながら、良好な指
向特性および音響特性が得られる。 【0044】さらに、折り返し回数が奇数回であるた
め、図15に示すように警報音源1および制御音源2に
この構造の折り返しホーンを用いた際に、折り返しホー
ンの開口端であるところの音響放射面1a、2a間の距
離を短くすることができる。このため狭指向角のダイポ
ール指向特性が得られる。また、ホーンを折り返すこと
によってホーンドライバ15への風雨の浸入を防ぐこと
ができる。 【0045】なお、図15の例では、ホーンの折り返し
回数を3回とした場合であるが、1回、5回、7回・・
・n回とホーンの折り返し回数を他の奇数回としても同
様な効果が得られることは言うまでもない。 【0046】 【発明の効果】以上のように、請求項1〜6に記載の発
明によれば、警報音源の近傍に制御音源を設けることに
より、任意の指向特性を実現することができる。 【0047】また、請求項3に記載の発明によれば、警
報音源および制御音源をホーンドライバーと音響管から
なるホーンスピーカとすることで、外部放射される音は
一層良好な指向特性および音響特性を実現することがで
きる。 【0048】また、請求項4,5に記載の発明によれ
ば、音響管を折り返しホーンとすることで、小型の車載
用警報音装置を実現できる。
置の構成図である。 【図2】本発明の実施の形態2の車載用警報音装置に用
いられる信号処理手段のブロック図である。 【図3】本発明の実施の形態2における車載用警報音装
置の動作を示す信号波形図である。 【図4】本発明の実施の形態2における車載用警報音装
置を救急車に設置した場合を示す救急車側面図兼指向特
性図である。 【図5】本発明の実施の形態4における車載用警報音装
置を救急車に設置した場合を示す救急車上面図兼指向特
性図である。 【図6】本発明の実施の形態2の車載用警報音装置で無
指向特性を実現した場合の救急車室内の警報音分布であ
る。 【図7】本発明の実施の形態2の車載用警報音装置で単
一指向特性を実現した場合の救急車室内の警報音分布で
ある。 【図8】本発明の実施の形態3における指向特性毎の救
急車前方の音圧である。 【図9】本発明の実施の形態3における車載用警報音装
置の構成図である。 【図10】本発明の実施の形態3における指向特性毎の
救急車前方の音圧である。 【図11】本発明の実施の形態3における車載用警報音
装置の構成図である。 【図12】本発明の実施の形態4における車載用警報音
装置の構成図である。 【図13】本発明の実施の形態5における車載用警報音
装置の構成図(その1)である。 【図14】本発明の実施の形態5における車載用警報音
装置の構成図(その2)である。 【図15】本発明の実施の形態5における車載用警報音
装置の構成図(その3)である。 【図16】従来の車載用警報音装置の音源部を示した図
である。 【符号の説明】 1 警報音源 1a、2a、17a、23 音響放射面 2 制御音源 3 警報音発生手段 4 信号処理手段 5 警報信号増幅器 6 制御信号増幅器 7 誤差検出器 8 演算手段 9 選択手段 10 振幅調整手段 11 位相反転器 12 救急車 13 救急車内救護室 14 障害物 15、21 ホーンドライバー 16 音響管 17 折り返しホーン 22 ホーン
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 自動車で用いる警報信号を出力する警報
音発生手段と、 所定の増幅率が設定され、その設定値に基づいて前記警
報音発生手段からの警報信号を増幅する警報信号増幅器
と、 前記警報信号増幅器から警報信号を入力して警報音を放
射する警報音源と、 前記警報音発生手段の警報信号の振幅又は位相もしくは
その両方を制御して制御信号を生成する信号処理手段
と、 所定の増幅率が設定され、その設定値に基づいて前記信
号処理手段からの制御信号を増幅する制御信号増幅器
と、 前記警報音源の近傍に設置され、前記制御信号増幅器か
ら制御信号を入力して制御音を放射し、前記警報音と前
記制御音との干渉により、所望の指向特性を有する音響
空間を形成する制御音源と、を具備し、 前記信号処理手段は、 前記制御音源の近傍に取り付けられ、前記警報音と前記
制御音の合成音を検出する誤差検出器と、 前記誤差検出器の出力信号が零となるように前記警報音
発生手段の警報信号の振幅及び位相を制御した信号を制
御信号として生成する演算手段と、 前記警報音発生手段の警報信号の位相を反転して制御信
号として生成する位相反転器と、 前記演算手段の出力を第1の制御信号、前記位相反転器
の出力を第2の制御信号、前記 警報音発生手段の出力を第3の制御信号として入力し、
前記第1〜第3の制御信号、もしくは無信号状態である
第4の制御信号を前記制御信号増幅器に与える選択手段
と、 前記第1〜第4の制御信号のいずれかを選択するように
前記選択手段へ指示を出すとともに、その選択された結
果形成される各々の指向特性において、前記警報音源の
前方の音量が一定になるように、前記警報音発生手段に
より発生する警報信号の振幅を調整する振幅調整手段
と、 を具備することを特徴とする車載用警報音装置。 【請求項2】 前記選択手段は、 前記振幅調整手段によって指示された指向特性におい
て、前記警報音源の前方の音量が前記振幅調整手段の調
整によっても規定値を満たさない場合、その指向特性以
外で前記警報音源の前方の音量が規定値を満たすような
指向特性を自動的に選択し、 指向特性のいずれも前記警報音源の前方の音量が規定値
を満たさない場合は前記警報音源の前方の音量が最も大
きくなる指向特性を自動的に選択することを特徴とする
請求項1記載の車載用警報音装置。 【請求項3】 前記警報音源は、 前記警報信号増幅器の出力する警報信号を空気振動に変
換するホーンドライバと、 前記ホーンドライバから出力される空気振動の波面を、
音波の進行方向に向かって連続的に変化させるホーン状
の音響管とを具備し、 前記制御音源は、前記制御信号増幅器の出力する制御信
号を空気振動に変換するホーンドライバと、 前記ホーンドライバから出力される空気振動の波面を、
音波の進行方向に向かって連続的に変化させるホーン状
の音響管とを具備することを特徴とする請求項1または
2記載の車載用警報音装置。 【請求項4】 前記音響管は少なくとも1回の折り返し
をしたホーンを有し、音響放射面と前記ホーンドライバ
の距離が、折り返ししていない構造に比べて短いことを
特徴とする請求項3記載の車載用警報音装置。 【請求項5】 前記音響管の折り返し回数は、奇数回で
あることを特徴とする請求項4記載の車載用警報音装
置。 【請求項6】 前記車は、救急車であることを特徴とす
る請求項1〜5のいずれかに記載の車載用警報音装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8340798A JP3026078B2 (ja) | 1998-03-30 | 1998-03-30 | 車載用警報音装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8340798A JP3026078B2 (ja) | 1998-03-30 | 1998-03-30 | 車載用警報音装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11285093A JPH11285093A (ja) | 1999-10-15 |
JP3026078B2 true JP3026078B2 (ja) | 2000-03-27 |
Family
ID=13801588
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP8340798A Expired - Lifetime JP3026078B2 (ja) | 1998-03-30 | 1998-03-30 | 車載用警報音装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3026078B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
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JP6042300B2 (ja) * | 2013-09-30 | 2016-12-14 | 株式会社モリタ | 緊急車両 |
CN108698541B (zh) * | 2016-02-10 | 2021-05-25 | 松下知识产权经营株式会社 | 车辆接近通知装置 |
JP7008245B2 (ja) | 2017-09-21 | 2022-01-25 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 車両近接報知装置および車両近接報知方法 |
JP7056920B2 (ja) * | 2018-05-28 | 2022-04-19 | 株式会社大阪サイレン製作所 | 緊急車両のルーフ一体型スピーカ |
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-
1998
- 1998-03-30 JP JP8340798A patent/JP3026078B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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JPH11285093A (ja) | 1999-10-15 |
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