JP3025338B2 - 蓄電池用無機材被覆セパレータの製造法 - Google Patents

蓄電池用無機材被覆セパレータの製造法

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JP3025338B2
JP3025338B2 JP3132325A JP13232591A JP3025338B2 JP 3025338 B2 JP3025338 B2 JP 3025338B2 JP 3132325 A JP3132325 A JP 3132325A JP 13232591 A JP13232591 A JP 13232591A JP 3025338 B2 JP3025338 B2 JP 3025338B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蓄電池用無機材被覆セ
パレータの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、熱可塑性樹脂製のリーフ状又は袋
状の蓄電池用セパレータは公知であるが、鉛蓄電池に組
み込んで使用する間に陽極板より発生する発生期の酸素
や陽極活物質である酸化鉛の酸化力により酸化劣化し、
孔があくなどの損傷を受け、その結果、鉛蓄電池の寿命
が短縮する等の問題がある。これを防止するため、その
表面にバインダーを含有するガラス繊維不織布、即ち、
いわゆるガラスマットを貼着せしめた、平板状のガラス
マット付セパレータが好ましく使用されている。この場
合、その製造法の代表例としては、押出成形機により耐
酸、耐酸化性のポリオレフィン系樹脂を主体とし、これ
に無機粉体と開孔剤を混入したものを押出し、その成形
シートを連続的に一方へ移行させ、その移行する長手の
シートの上面に長尺のガラスマットを接着剤を介して重
合貼着し、その後所定の寸法の板状のガラスマット付き
セパレータを製造している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし乍ら、上記従来
のガラスマット付きセパレータの製造法は、上記のよう
に、セパレータとガラスマットの貼着工程を要し、製造
に時間と手間がかゝり、製造コストの増大をもたらす不
都合があり、又、従来のガラスマットは、ガラス繊維に
バインダーを混在せしめてガラス不織布に成形したもの
であるため、これを極板群に組み込んだ場合には、電池
の電気抵抗が大きくなる。更に、その製造において製造
される長尺のガラスマット付セパレータをロール状に巻
くことができない不便がある。即ち、かゝる長尺積層シ
ートを例えばそのセパレータを内側にして巻く場合は、
外側のガラスマットは伸びがないために、ガラスマット
に切れや亀裂を生じ、逆に、セパレータを外側にして巻
く場合は、内側のガラスマットは圧縮されるので皺がで
き、均一に巻くことができず、一応ロール状に巻いたと
しても、これを巻き解したときは、使用に不適なものと
なってしまうからである。又、従来の袋状セパレータの
場合は、電池の極板群を組み立てる場合、別個に作製し
たガラスマットを重ね、該ガラスマットを陽極板面に向
けて積層するが、該ガラスマットに含まれるバインダー
のため電気抵抗の増大をもたらす。又、袋状セパレータ
の場合、別個に用意したガラスマットを2つ折りして重
ね、極板群に組み込む作業は極めて煩雑で作業能率が悪
い。従って、このような従来の諸問題を解決し、貼り合
わせ工程を廃止し、接着剤を使用せずに容易且つ安価に
且つ電気抵抗の減少した優れた蓄電池用無機材被覆セパ
レータの開発が望まれる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、かゝる要望を
満足した製造容易且つ安価に製造でき、又、必要に応じ
ロール状とすることもでき、作業、取扱いを便にした蓄
電池用無機材被覆セパレータの製造法を提供するもの
で、その手段は、押出成形機から押出される熱可塑性合
成樹脂成形シートの少なくとも片面に、その半溶融状態
において、無機繊維又は無機繊維不織布から成る無機
付着させ、且つこれを加圧してその半溶融面に埋め込
み一体化し、次で冷却し、該無機材で該成形シート面を
被覆する蓄電池用無機材被覆セパレータの製造法であっ
て、該無機材はバインダーの混在しないものであること
を特徴とする。
【0005】
【作用】該半溶融の成形シート面に付着したバインダー
の混在しない該無機材を加圧するときは、該無機材は
溶融面内にその一部が埋め込まれ一体化する。次でこの
状態で該半溶融の成形シート、即ち、ベースシートは冷
却されるので、固化し、これによりバインダーを含有し
ない該無機材は埋め込み状態で結着し、その結果、該セ
パレータの面内に一体に埋め込まれた形式の剥離のおそ
れの全くない、安定良好な而も電池の電気抵抗の減少を
もたらすバインダーを含まない無機材被覆セパレータ製
品が得られる。
【0006】この場合、該無機材として、無機繊維を
該半溶融成形シート面に均一な厚さで所望の幅にシート
状に吹き付け又は振りかけにより付着させ、次でこれを
加圧することにより、その個々の無機繊維が該半溶融シ
ート面に埋め込まれるので、その後の冷却によりこの埋
め込み状態が該シートが固化することにより固定される
ので、該成形シート面に個々の繊維が夫々独立して植え
付けられたバインダーを含有しない状態の無機材被覆セ
パレータが得られる。従って、これをロール状に巻くこ
とが可能となり、製造作業上、運搬上極めて便利であ
り、勿論、これを袋状に2つ折りすることも容易円滑に
できる。
【0007】又、該無機材はバインダーの混在しない
無機繊維不織布でもよい。例えば、バインダーの混在し
ないガラス繊維不織布を該半溶融成形シート面に付着、
加圧せしめるようにすれば、該ガラス繊維不織布の下面
は該半溶融成形シート面内に埋め込まれる。従って、こ
の状態で冷却することによりベースシート、即ち、該半
溶融成形シート面は固化するので、その埋め込み状態が
固定されて安定堅牢なバインダーを含有しない無機材被
覆セパレータが得られる。
【0008】この場合、該無機材を該半溶融の成形シー
ト面に、その両側縁に接着代を残して付着せしめるよう
にするときは、製造された無機材被覆セパレータは、特
に該無機材被覆面を外側又は内側にして2つ折りし、そ
の成形シートの対向面で結着して、陰極板又は陽極板収
納用の袋状とすることができ好ましい。
【0009】このように本法によれば、該成形シート自
体を無機材の結着剤として利用するので、バインダ
要せず、迅速且つ安価に而も剥離のない堅牢な無機材被
覆セパレータが得られる。
【0010】又、該熱可塑性合成樹脂成形シートを、ポ
リオレフィン系樹脂を主体とし、これに無機粉体と開孔
剤を混入したものであるときは、爾後の有機溶剤による
開孔剤の溶出により、微多孔性で且つ耐酸、耐酸化性の
無機材被覆セパレータが得られる。
【0011】而して、上記の夫々の製造法で得た本発明
の無機材被覆セパレータを、リーフ状又は袋状として、
そのバインダーを含有しない無機材被覆面を陽極板面に
当てゝ組立てた極板群を内蔵せしめた蓄電池を構成する
ときは、電気抵抗の低下した而も長寿命の電池をもたら
す。
【0012】
【実施例】次に、本発明の実施例を添付図面を参考にし
て説明する。図1及び図2は、本発明の蓄電池用無機材
被覆セパレータの製造法を実施する製造装置の1例を示
す。図面で1は、押出成形機本体1aとその先方に連設し
たT型ダイス1bとから成る押出成形機を示す。該ダイス
1bの直ぐ前方の上方に、該ダイス1bより押出される所定
の幅を持つ成形シートに対し、その幅方向に延びるスリ
ット状の噴射口2を下方に向けた原料噴射用ノズル3を
下垂配設し、そのノズル3の直ぐ前方に上下一対の加圧
ロール4,4を所定の間隔を存して配設する。該加圧ロ
ール4,4周面には離型剤を塗布しておいても良い。
【0013】このように構成した本発明の蓄電池用無機
材被覆セパレータの製造装置により、その製造法の1例
を以下に説明する。該押出成形機1の該形成機本体1a内
に、成形用原料として、熱可塑性合成樹脂、代表的に
は、耐酸、耐酸化性に富んだ重量平均分子量1×105
上のポリオレフィン系樹脂、例えば重量平均分子量約 2
00万の超高分子ポリエチレンを主体とし、これに、無機
粉体、例えば珪酸微粉体と開孔剤、例えば可塑剤を兼ね
るパラフィン系オイルとを、該ポリエチレンに対して夫
々 100重量%及び 400重量%配合したものを投入し、加
熱溶融混練して、押出しスクリューにより該T型ダイス
1bより厚さ 0.5mmの成形シート5として押出すが、その
押出された成形シート5は未だ半溶融状態である。
【0014】本発明によれば、かゝる半溶融状態にある
成形シート5の上面に位置して、予め設けられた上記の
供給原料用ノズル3の噴射口2より、無機材として所定
の寸法の、例えば繊維径7〜20μm、カット長さ3〜20
mmの耐酸、耐酸化性の無機繊維、一般には、通常のガラ
スマット製造原料であるガラス繊維6をその半溶融の成
形シート5の上面に、全面に均一な厚さに吹き付ける。
次で、その成形シート5は先方の矢示方向に回転する該
上下一対の加圧ロール4,4間を通過せしめて所定の厚
さに、例えば 0.3mm程度の厚さに加圧成形されるが、こ
の間、該成形シート5即ち、ベースシート5の上面にシ
ート状に付着せしめられている無数のガラス繊維6は加
圧ロール4,4により挟圧される。然るときは、該成形
シート5面は半溶融状態にあるので、その半溶融面内に
その無数のガラス繊維6は埋め込まれる。即ち、恰も植
毛された状態に該成形シート5面内で一体化する。この
状態で、該一対の加圧ロール4,4を通過した成形シー
ト5は、該加圧ロール4,4により冷却されたり、或い
は外気により冷却されて、該成形シート5即ち、ベース
シート5は固化するので、この固化により、無数のガラ
ス繊維6の埋め込まれた部分は、該固化成形シート5に
より夫々独立して強固に結着保持され、かくして、固化
成形シート5面に無数のガラス繊維6のみから成るバイ
ンダーを含有しない無機材で被覆された無機材被覆シー
ト7が得られる。
【0015】該シート7は、図示しない前方の巻付けロ
ールにより牽引され、巻付けられるが、その無数の一体
に埋め込まれた夫々のガラス繊維6は、夫々独立して成
形シート5と一体となっているので、該巻付けロールに
よる捲回により、これに追随して捲回を可能にする。
【0016】このように得られた無機材被覆成形シート
7は、ロール状に巻付けられた後、或いはその平坦シー
ト状のまゝ開孔剤抽出槽内に導き、抽出槽内のトリクロ
ロエチレン、n−ヘキサンなどの任意の有機溶剤に浸漬
して、該シート7内の開口剤を抽出して、その跡に微多
孔を生ぜしめ、次で乾燥し、適宜の幅にトリミングして
所定の幅の長尺の本発明の蓄電池用無機材被覆セパレー
タ8、この場合は、無機繊維被覆セパレータ8が製造さ
れる。この長尺製品は、ロール状とすることができるの
で、運搬、取扱いが便利となる。
【0017】この長尺製品は、次に、所定の寸法に切断
して平板型、即ち、リーフ型の製品とすること或いは、
従来と同様の製造工程により袋状の製品とすることがで
きる。袋状とするには、常法に従い、例えば、該無機材
被覆面が外側になるように2つ折りし、その中に陰極板
を抱き込み、両側縁を超音波融着又は適当な歯車状のシ
ール装置に噛み込ませて接着することにより得られる。
【0018】図3は、本発明の上記のバインダーを含有
しないガラス繊維から成るリーフ状無機材被覆セパレー
タ8の平面図、図4はその断面図、図5は、本発明の上
記のバインダーを含有しないガラス繊維から成る袋状無
機材被覆セパレータ8を使用して組み立てた蓄電池用極
板群9を示す。この極板群9は、本発明の無機材被覆セ
パレータ8の無機被覆材6を外側にして袋状とし、その
内部に陰極板10を収納し、その外側に陽極板11を当て
ゝ、順次積層して成るもので、これを蓄電池電槽に収容
して本発明の蓄電池とすることができる。
【0019】尚、上記の製造装置において、該半溶融の
成形シート5の下面に、該成形シート5を下面から支持
し且つその半溶融状態を維持するためにこれを保温する
適当な温度に調節される金属製加温板12を設けることが
好ましい。
【0020】図6は、図1及び図2に示す製造装置の変
形例を示し、該T型ダイス1bの直前に、上下一対の加温
ロール13,13を配設し、この一対のロール13,13で、該
ダイス1bより押出された成形シート5を加温すると共に
所定厚さに成形するもので、該成形シートの半溶融状態
を良好に保つようにした点で、先の実施例と異なるが、
その他の構成は同一である。この場合、該一対のロール
13,13の夫々は周面に離型材の塗膜を予め形成しておく
ことが好ましい。
【0021】尚、上記のノズル3の噴射口2は、スリッ
ト状とする他、図示しないが、その幅方向に多数の円形
の小孔を間隔を存して配設したものでも良い。
【0022】又、上記実施例の場合は、ノズル3より吹
き付けによって該半溶融成形シート5の全面に均一な厚
さに散布したが、図示しないが、その半溶融成形シート
5の上方に、該シート5の幅方向に左右動する金網など
から成る振りかけ用多孔容器を配し、該多孔容器の左右
動によりその容器内部に連結供給される無機材を該半溶
融シート面全面に均一に振りかけるようにしても良い。
【0023】図7は、本発明の他の実施例を実施するた
めの蓄電池用無機材被覆セパレータの製造装置を示し、
この装置により、該半溶融の成形シートの両面をバイン
ダーを含有しない無機材で被覆したセパレータを製造す
るようにした。即ち、この場合は、押出成形機1の該T
型ダイス1bより垂直下方に押出成形シート5が押出され
るようにし、その垂直面の両側に前後一対の噴射用ノズ
ル3,3を配設し、更にその直下前方に前後一対の加圧
ロール4,4を配設する。該加圧ロール4,4は、加温
ロールとしても良く、この場合は、その前方に設けた支
持ロール4aを水冷ロールとすることが好ましい。
【0024】かくして、該押出成形機1より垂直下方に
押出された成形シートは、その半溶融状態の両面に、そ
の外側の一対の噴射ノズル3,3より噴射される無数の
無機繊維6がその全面に均一な厚さにシート状に吹き付
けられ、かくして両側に無機繊維の付着した成形シート
5はその半溶融の状態でその両側から加温されている一
対の加圧ロール4,4により加圧されるので、無機繊維
は該所定の厚さの成形シートの溶融面に埋め込まれる。
次で該一対の加圧ロール4,4を通過した無機繊維被覆
成形シート7は、その前方の冷却ロール4aの周面に接
し、これにより該成形シート5は冷却されて固化するの
で、その両面の無機繊維は、該成形シート5面内に一体
的に埋め込まれた状態で該成形シート5をベースとする
無機材被覆セパレータシートが得られる。該シートは、
爾後の開孔剤の溶出処理工程後、最終的に安定堅牢で且
つ屈曲自在で且つ後記に明らかにするように電気抵抗が
減少し放電特性の向上した本発明の無機材被覆セパレー
タが得られる。
【0025】図8は、本発明の更に他の実施例を実施す
るための蓄電池用無機材被覆セパレータの製造装置を示
し、該押出成形機1のダイス1bより押出された半溶融成
形シート5の両側縁の上面を被覆する長矩形状板などか
ら成る保護カバー14,14を配設し、噴射ノズル3から噴
射される無機材、即ち、実施例では無機繊維が該シート
5の両側縁に付着しないようにした。その他の構成は、
図1及び2と同じ構成とした。この装置を作動すれば、
該一対の加圧ロール4,4を通過して得られる無機材被
覆成形シート7は、その固化成形シート6の両側縁に所
定の細幅の接着代5a,5aを有するものが得られる。従っ
て、これにより得られる本発明の無機材被覆セパレータ
は、その袋状加工工程において、該無機材被覆を内側に
して2つ折りし、その中に陽極板を挿入し、又はするこ
となく、その対向する接着代5a,5aを上記と同様にして
ヒートシールなどにより結着することにより、その中に
収容した陽極板の両面が、夫々無機材被覆が対面した活
物質脱落防止に適した袋状セパレータが製造能率良く得
られる。
【0026】図9は、本発明の更に他の実施例を実施す
る製造装置を示す。該装置は、該押出成形機1の直前に
一対の保温加圧ロール13,13とその先方の加圧ロール
4,4とを適宜に加熱された保温ロールとし、更にその
先方に一対の加圧ロール4,4を冷却用ロールとして配
設したもので、前記に使用の噴射ノズル3を廃止し、こ
れに代え、予めバインダーを使用せずに無数のガラス繊
維を互いに不規則に絡ませて不織布に形成したガラス
維不織布を予め供給ドラム(図示しない)にロール状に
巻き付けたものから巻き解し、ガイドロール15を介して
供給し、該押出成形機から押出された該成形シート5に
一体に結着せしめたものである。即ち、該押出成形機1
より押出され未だ半溶融状態の成形シート5の上面に、
上方からガイドロール15を介して供給されるガラス繊維
不織布6を該一対の加圧ロール4,4間に導入し、付着
加圧して該ガラス繊維不織布6の下面を該半溶融成形シ
ート5面内に埋め込み、この状態で次の一対の加圧ロー
ル4,4で冷却して該シート5を冷却固化してその埋め
込まれたガラス繊維不織布6を該成形シート5に一体化
して成る無機材被覆セパレータシート7、即ち、セパレ
ータ8を製造したもので、かくして、接着剤を不要と
し、製造コストを低下し且つ高能率にガラス繊維不織布
付セパレータを製造することができ、而も該ガラス繊維
不織布6にはバインダーを含有しないので、電気抵抗の
減少した製品が得られる。
【0027】尚、必要に応じ、図9の装置を使用し、該
バインダーを含有しないガラス繊維不織布を、該押出成
形シートより小幅で、該シートに付着させたとき、その
両側に接着代を残すようにして、陽極板収納用に適した
袋セパレータを製造するようにしてもよい。
【0028】次に、本発明の特徴を下記の比較試験によ
り明らかにする。 試験例1 重量平均分子量約 200万の超高分子ポリエチレンに、珪
酸微粉体と、可塑剤兼開孔剤としてパラフィン系オイル
を該ポリエチレンに対して夫々 100重量%及び400重量
%配合し、図6示の押出成形機1により加熱溶融し、そ
のT型ダイス1bより厚さ 0.5mmのシートを押出し、該一
対の保温加圧ロール13,13で厚さ0.25mmとし、その半溶
融状態のシート5の上面に、繊維径13μm、繊維長10mm
の含アルカリガラス繊維を均一な厚さとなるように吹き
付ける。次で該成形シート5がその温度を保った状態で
該一対の加圧ロール4,4で加圧し、次で冷却により成
形シート1を固化してガラス繊維が埋め込まれた状態で
固定されたポリエチレンシートを製造し、次でこれをト
リクロロエチレン溶液中を通過させて、可塑剤兼開孔剤
の約80%を抽出してマット状ガラス繊維被覆ポリエチレ
ンセパレータを得た。該セパレータの全厚は0.65mm、ガ
ラス繊維被覆の厚さは 0.4mmであった。
【0029】上記の本発明の無機被覆セパレータを、
そのバインダーを含有しない無機繊維のみから成る被覆
面を外側にして2つに折り曲げ、その内部に陰極板を収
容すると共に、その両側縁を超音波融着により袋状とし
た。この袋に収容した陰極板と陽極板とを規定枚数交互
に積層し、常法により夫々の耳群(図示しない)をスト
ラップを介し溶接して図5示の極板群9を作製し、これ
を電槽内に収容して鉛蓄電池を作製した。一方、比較の
ため、比較Aとして、前記本発明のセパレータと同じ
押出成形材より製造した成形シートベース厚さ0.25mm、
リブ高さ 0.4mmから成る総厚さ0.65mmのガラスマット層
のないポリエチレンセパレータを製造し、リブ面を外側
にして2つに折り曲げ、その内部に陰極板を収容すると
共にその両側縁を超音波融着により袋状とした。この袋
に収容した陰極板と陽極板とを交互に積層して図5示の
本発明と同じ規定枚数から成る極板群を作製し、これを
電槽内に収容して鉛蓄電池を作製した。更に比較のた
め、比較品Bとして、前記発明のセパレータと同じ押出
成形材より製造した平坦なポリエチレンセパレータを製
造し、これを2つに折り曲げ、その内部に陰極板を収容
すると共にその両側縁を超音波融着により袋状とした。
この袋に収容した陰極板と陽極板との間に 0.4mmの従来
バインダーを含有するガラスマットを挿入して、交互
に積層して図5示の本発明と同じ規定枚数から成る極板
群を作製し、これを電槽内に収容して鉛蓄電池を作製し
た。
【0030】これら3種の試験電池についてSAE寿命
試験を行った。又、その夫々の電気抵抗値を測定した。
SAE寿命試験は試験電池を65℃の水槽中で25Aで4分
間放電次で14.8Vで10分間定電圧充電を行うことを1サ
イクルとして、 480サイクル後、56時間放置した後 274
Aで30秒間放電し、端子電圧が 7.2Vを割るまでのサイ
クルを測定し、挿間法でサイクル数を算出した。その試
験結果は、下記表1の通りであった。
【0031】
【表1】
【0032】表1から明らかなように、本発明の上記の
無機被覆セパレータは、従来のリブ付きセパレータ並
バインダーを含有するガラスマット付きセパレータに
比し、そのSAE寿命が著しく大きくなる一方、電気抵
抗値が小さくなり、低温高率放電の5秒目電圧が高く始
動性能に優れているなどの良結果を得た。
【0033】
【発明の効果】このように本発明によるときは、押出成
形機から押出される熱可塑性合成樹脂成形シートの少な
くとも片面に、その半溶融状態において、バインダーを
混在せしめることなく無機繊維又は無機繊維不織布から
なる無機材のみを付着させ、且つこれを加圧し、次で冷
却するようにしたので、容易且つ安価にバインダーを含
有しない該無機材のみで成形シート面を被覆して成る
無機被覆セパレータシートが得られるばかりでなく
鉛蓄電池のセパレータとして用い、電気抵抗の減少せし
めると共に放電特性の向上をもたらす効果をする。
【0034】この場合、無機材として無機繊維を該半溶
融シート面に均一な厚さ及び所望の幅にシート状に吹き
付け又は振りかけることにより付着せしめた場合は、そ
の得られる長尺の無機材被覆シート又はセパレータはロ
ール状に巻くことができ、又、必要に応じ、2つ折りし
て袋状とすることができ、極板群の組み立て作業を容易
にする効果をもたらす。
【0035】又、無機材として、所定の幅のバインダー
の混在しない無機繊維不織布を該半溶融の成形シート面
に付着、加圧するときは、バインダーを含有しない無機
繊維不織布付セパレータを容易迅速に製造することがで
きる効果をもたらす。
【0036】更に、この場合、該無機材を該半溶融シー
ト面に、その両側縁に接着代を残して付着させるとき
は、製造される無機被覆セパレータは、該無機被覆面を
内側にして2つ折りし、その対向する両側の接着代を互
いに封着するときは、陽極板収納に適した袋状セパレー
タを得ることができる。
【0037】かくして、このように製造された本発明の
無機材被覆セパレータをリーフ状又は袋状とし、陽極板
及び陰極板と共にそのバインダーを含有しない無機材被
覆面を該陽極板に当てた状態で極板群としたものを組み
込んで成る鉛蓄電池を製造するときは、従来のガラスマ
ット付きセパレータ或いはリブ付きセパレータを使用し
た電池に比し、その充放電サイクル寿命が著しく向上し
且つ電気抵抗の減少した優れた電池をもたらす効果を有
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施の1例を実施する無機材被覆セパレ
ータの製造装置の要部の一部を裁除した側面図である。
【図2】図1の装置のII−II線裁断面図である。
【図3】本発明の製造法の1例により製造したリーフ状
無機材被覆セパレータの正面図である。
【図4】図3の装置のIV−IV線裁断面図である。
【図5】本発明の製造法により製造した袋状無機材被覆
セパレータを組み込んだ極板群の縦断面図である。
【図6】本発明の他の実施例を実施する無機材被覆セパ
レータの製造装置の要部の側面図である。
【図7】本発明の更に他の製造法を実施する無機材被覆
セパレータの製造装置の要部の側面図である。
【図8】図7の装置の上面図である。
【図9】本発明の更に他の実施例を実施する無機材被覆
セパレータの製造装置の要部の側面図である。
【符号の説明】
1 押出成形機 1a 押出成形機
本体 1b ダイス 2 噴射口 3 噴射ノズル 4 加圧ロール 5 成形シート、ベースシート 5a 接着代 6 無機 7 無機材被覆
シート 8 無機材被覆セパレータ 9 極板群 10 陰極板 11 陽極板 13 保温加圧ロール 14 カバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 2/16 H01M 2/18

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 押出成形機から押出される熱可塑性合成
    樹脂成形シートの少なくとも片面に、その半溶融状態に
    おいて、無機繊維又は無機繊維不織布からなる無機材を
    付着させ、且つこれを加圧してその半溶融面に埋め込み
    一体化し、次で冷却し、該無機材で該成形シート面を被
    覆する蓄電池用無機材被覆セパレータの製造法であっ
    て、該無機材はバインダーの混在しないものであること
    を特徴とする蓄電池用無機材被覆セパレータの製造法。
  2. 【請求項2】 該無機材はバインダーの混在しない
    機繊維であり、これを該半溶融の成形シート面に均一な
    厚さで且つ所定の幅にシート状に吹き付け又は振りかけ
    により付着させ、次でこれを加圧してその半溶融面に個
    々の繊維を夫々独立して植え付けるように埋め込み一体
    することを特徴とする請求項1に記載の蓄電池用無機
    材被覆セパレータの製造法。
  3. 【請求項3】 該無機材はバインダーの混在しない
    繊維不織布であり、これを該半溶融の成形シート面に
    付着、加圧することを特徴とする請求項1に記載の蓄電
    池用無機材被覆セパレータの製造法。
  4. 【請求項4】 該無機繊維及び該無機繊維不織布は、夫
    々ガラス繊維、ガラス繊維不織布であることを特徴とす
    る請求項1乃至3のに記載の蓄電池用無機材被覆セパレ
    ータの製造法。
  5. 【請求項5】 該無機材を該半溶融の成形シート面に
    の両側縁に接着代を残して付着せしめることを特徴と
    する請求項1乃至4いずれか1つに記載の蓄電池用無
    機材被覆セパレータの製造法。
  6. 【請求項6】 該熱可塑性合成樹脂成形シートは、ポリ
    オレフィン系樹脂を主体とし、これに無機粉体並に開孔
    剤を混入して成るものであることを特徴とする請求項1
    乃至5のいずれか1つに記載の蓄電池用無機材被覆セパ
    レータの製造法。
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