JP3024994B2 - アルギン酸オリゴ糖の製造方法及び精製法 - Google Patents
アルギン酸オリゴ糖の製造方法及び精製法Info
- Publication number
- JP3024994B2 JP3024994B2 JP02294897A JP29489790A JP3024994B2 JP 3024994 B2 JP3024994 B2 JP 3024994B2 JP 02294897 A JP02294897 A JP 02294897A JP 29489790 A JP29489790 A JP 29489790A JP 3024994 B2 JP3024994 B2 JP 3024994B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- alginate
- oligosaccharide
- alginate oligosaccharide
- producing
- produced
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Landscapes
- Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)
- Enzymes And Modification Thereof (AREA)
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
Description
法、詳しくは微生物の生産する新規な酵素を用いてアル
ギン酸ナトリウムを分解させる方法及びその分解物の精
製法に関するものである。
は、その主構成分子としてD−マンヌロン酸及びL−グ
ルロン酸を含むもので、このアルギン酸を低分子化すれ
ば、アルギン酸オリゴ糖を得ることができると考えられ
る。
該アルギン酸は、該水溶液中のカルシウム等と金属塩を
つくりゲル化するため、非常に分解され難いことが知ら
れている。
生物を用いて分解させる試みがなされている。例えば、
特開昭63−214192号公報には、アルテロモナス属に属す
る微生物の生成するアルギン酸リアーゼを用いてアルギ
ン酸ナトリウムを分解し、アルギン酸オリゴ糖を製造す
る方法が開示されている。
糖からの塩類等の低分子物質の除去は、アルギン酸オリ
ゴ糖自体も電荷を有しているため一般のイオン交換樹脂
による処理では困難であった。
いては、そこで用いられる上記のアルギン酸リアーゼ
は、その酵素活性の至適温度が40℃でありこの温度を超
えると失活し易いため、室温では取り扱い難く、酵素反
応の温度を高めて他の微生物の混在を防ぐ上でも耐熱性
が充分とは言い難かった。
つ酵素活性の至適温度及び熱安定領域が他の微生物の混
在を防ぐに足る充分高い酵素で、しかも工業的に容易に
生産できる酵素を用いるアルギン酸オリゴ糖の製造方法
を提供することにある。
リゴ糖から、塩類等の低分子物質を容易に除去し得るア
ルギン酸オリゴ糖の精製法を提供することにある。
その内容物よりアルギン酸ナトリウムを唯一の炭素源と
してスクリーニングを実施し、カブトガニの腸より分離
した微生物(菌株)の生産する酵素であるアルギン酸リ
アーゼを用いることにより、上記目的を達成し得ること
を知見すると共に、特定の担体を用いることにより、ア
ルギン酸オリゴ糖を効率良く精製できることを知見し
た。
ギン酸ナトリウムからアルギン酸オリゴ糖を製造するに
際し、アルテロモナス属に属する微生物によって生産さ
れる、酵素活性の至適温度が45〜55℃であるアルギン酸
リアーゼを用いることを特徴とするアルギン酸オリゴ糖
の製造方法を提供するものである。
ギン酸オリゴ糖の好ましい精製法として、アルギン酸オ
リゴ糖をオリゴ糖分画ゲル濾過担体(分画範囲100〜1,8
00ダルトン)と接触させて該アルギン酸オリゴ糖中に含
まれる塩類等の低分子物質を除去することを特徴とする
アルギン酸オリゴ糖の精製法を提供するものである。
る微生物(本菌株)について説明すると、その形態学的
性質及び生理学的性質は下記の第1表に示す通りであ
る。
(海洋微生物研究法、学会出版センター、228〜239(19
85))に従って同定を試みた結果、上記微生物(本菌
株)は、アルテロモナス属に属するものであることが判
明した。本菌株は、平成2年8月28日に微生物工業技術
研究所に微工研菌寄第11685号として寄託され、平成7
年8月16日に通商産業省工業技術院生命工学工業技術研
究所にFERM BP−5201として国際寄託されている。
上記第1表に示す性質を有する菌株を、実施例1として
示す後記の〔培養法〕等により培養して得られるもの
で、その酵素的性質は次の通りである。
ゼを反応させた時、反応生成物であるアルギン酸オリゴ
糖の二重結合に由来する特異吸収波長である230nmにお
ける吸光度の増加、及び生じるオリゴ糖による還元力の
増加が確認された。
Hにおける相対活性量を示す第1図のグラフから明らか
なように、pH7.0〜7.5の範囲で相対活性量が高く相対活
性量が最大になるpH7.0が至適pHである。
温度における相対活性量を示す第2図のグラフから明ら
かなように、相対活性量が最大となる50℃が至適温度で
あり、また、アルギン酸リアーゼの各温度における20分
間の熱処理による熱安定性を示す第3図のグラフから明
らかなように、熱安定性は、粗酵素で50℃付近まで安定
であり、室温濃縮を行っても酵素活性の低下は認められ
なかった。尚、本発明では、酵素活性の至適温度が45〜
55℃であるアルギン酸リアーゼを用いるため、アルギン
酸ナトリウムとアルギン酸リアーゼとの反応は45〜55℃
で行うのが好ましい。
ナトリウムとアルギン酸リアーゼとを50℃にて10分間反
応させ、生成したオリゴ糖量をネルソン・ソモギー法に
より測定することにより、アルギン酸リアーゼの酵素活
性を測定できる。この酵素活性は、1μmoleのマンニュ
ロン酸に相当するアルギン酸オリゴ糖を生成する酵素量
を1単位として示す。
0.05Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0) ……0.45ml ・酵素液 ……0.05ml 尚、本発明においては、本菌株を通常の変異手段を適
用して得られる変異株であってアルギン酸リアーゼ産生
能を有する菌株を培養して得られるアルギン酸リアーゼ
も使用することもできる。
ための前記微生物(本菌株)の培養法を示し、実施例2
は本発明のアルギン酸オリゴ糖の製造方法の実施例を示
し、実施例3は本発明のアルギン酸オリゴ糖の精製法の
実施例を示す。
硫酸マグネシウム(7水和物)50mM、塩化カルシウム
(2水塩)10mM Fe stock:クエン酸鉄アンモニウム10g/100ml脱塩水 Pi stock:リン酸水素二カリウム(3水和物)7.5g/100m
l脱塩水 NH4 stock:塩化アンモニウム20g/100ml脱塩水 上記組成の培地を用い、凍結乾燥保存菌体アルテロモ
ナス・エスピーNo.1786株を2回前培養(20℃、1日)
後、本培養(25℃、1日)を行った。その結果、酵素活
性が培養液1ml当り0.84単位であるアルギン酸リアーゼ
培養液が生産された。
濾過膜で濃縮して、分子量10000以下の物質を除去しア
ルギン酸リアーゼ濃縮液とした。
酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)に溶解後、これに実施例
1で得られたアルギン酸リアーゼ濃縮液(397.5U)を加
え、50℃で24時間撹拌しながら反応させ、酸性基(酢酸
基)を有するアルギン酸オリゴ糖の混合物を得た。この
混合物中のアルギン酸オリゴ糖の重合度は3〜5が主で
あった。
バイオラッド ラボラトリーズ(株)の商品名)という
担体〔オリゴ糖分画(分画範囲100〜1800ダルトン)ゲ
ル濾過担体〕を充填したカラムを通過させた。その結
果、アルギン酸オリゴ糖に対してはイオン排除という現
象が生じて、アルギン酸分解物のほとんどは担体から排
除されることが明らかになった。すなわち、このことに
ついて第4図により説明すると、アルギン酸オリゴ糖を
pHの低い緩衝液、例えば、0.1M酢酸緩衝液(pH4.0)で
溶出すると、イオン排除が生ぜず、アルギン酸オリゴ糖
はフラクション番号20〜70の間に分画される。これに対
して、脱塩水で溶出すると、イオン排除が生じ、アルギ
ン酸オリゴ糖(画分A)はフラクション番号10のあたり
に溶出し塩類(画分B)はフラクション番号80あたりに
溶出する。
NaClや緩衝液に用いた塩などの低分子物質の除去が可能
となった。
ば、酵素として、室温で取扱いが容易で、且つ酵素活性
の至適温度及び熱安定領域が他の微生物の混在を防ぐに
足る充分高い酵素で、しかも工業的に容易に生産できる
酵素を用いているため、極めて効率良くアルギン酸オリ
ゴ糖を製造できる。
ン酸分解物)より脱塩を行うことは不可能に近かった
が、本発明の精製法によれば、アルギン酸オリゴ糖から
の脱塩処理が可能になった(例えば、アルギン酸分解物
にある特定の金属を結合させた後、過剰な試薬類を除去
することも可能である。)。
ける相対活性量を示すグラフ、第2図はアルギン酸リア
ーゼの各温度における相対活性量を示すグラフ、第3図
はアルギン酸リアーゼの各温度における20分間処理によ
る熱安定性を示すグラフ、第4図はアルギン酸オリゴ糖
を前記ゲル濾過担体を充填したカラムを通過させ、脱塩
水で溶出した時の溶出パターンを示し、グラフAはアル
ギン酸オリゴ糖の溶出パターンを示し、グラフBは塩の
溶出パターンを示す。
Claims (3)
- 【請求項1】アルギン酸ナトリウムからアルギン酸オリ
ゴ糖を製造するに際し、アルテロモナス属に属する微生
物によって生産される、酵素活性の至適温度が45〜55℃
であるアルギン酸リアーゼを用いることを特徴とするア
ルギン酸オリゴ糖の製造方法。 - 【請求項2】アルテロモナス属に属する微生物が、アル
テロモナス・エスピー(Alteromonas sp.)No.1786であ
る請求項(1)記載のアルギン酸オリゴ糖の製造方法。 - 【請求項3】アルギン酸オリゴ糖をオリゴ糖分画ゲル濾
過担体(分画範囲100〜1,800ダルトン)と接触させて該
アルギン酸オリゴ糖中に含まれる塩類等の低分子物質を
除去することを特徴とする請求項(1)又は(2)記載
の方法で製造したアルギン酸オリゴ糖の精製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02294897A JP3024994B2 (ja) | 1990-10-31 | 1990-10-31 | アルギン酸オリゴ糖の製造方法及び精製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02294897A JP3024994B2 (ja) | 1990-10-31 | 1990-10-31 | アルギン酸オリゴ糖の製造方法及び精製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04169188A JPH04169188A (ja) | 1992-06-17 |
JP3024994B2 true JP3024994B2 (ja) | 2000-03-27 |
Family
ID=17813667
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP02294897A Expired - Lifetime JP3024994B2 (ja) | 1990-10-31 | 1990-10-31 | アルギン酸オリゴ糖の製造方法及び精製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3024994B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2753628B1 (fr) * | 1996-09-26 | 1998-11-20 | Produit destine a prevenir et a soigner les maladies de la peau, procede d'elaboration et utilisation dudit produit | |
CA2430277A1 (en) * | 1999-11-30 | 2001-07-06 | Chuanxing Yu | The alginate having low molecular weight, methods of manufacturing it and its use |
JP5346360B2 (ja) | 2010-08-31 | 2013-11-20 | 株式会社マルハニチロ食品 | 塩分の吸収阻害作用をもつ血管保護剤 |
-
1990
- 1990-10-31 JP JP02294897A patent/JP3024994B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04169188A (ja) | 1992-06-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5516666A (en) | Alginate oligosaccharide and method for producing the same | |
EP2479194B2 (en) | Method for manufacturing low molecular weight hyaluronic acid | |
KR101206006B1 (ko) | 한천분해활성을 갖는 플라메오비르가 속 균주 및 상기 균주를 이용한 한천올리고당의 제조방법 | |
EP0307158B1 (en) | Process for the preparation of branched fructooligosaccharides | |
JP3024994B2 (ja) | アルギン酸オリゴ糖の製造方法及び精製法 | |
CN107460176B (zh) | 一种过氧化物酶DyP35基因及其表达蛋白和应用 | |
GB2179946A (en) | Process for producing sugar mixture having high fructo-oligosaccharide content | |
JPH04349884A (ja) | デアセチラーゼの製造方法 | |
JPH06237783A (ja) | アルギン酸カリウムオリゴ糖及びその製造法 | |
JPH08294389A (ja) | 新規なβ−アガラーゼ,その産生微生物,その製造方法及びその用途 | |
JP2001069975A (ja) | キトサナーゼ | |
JPWO2002086116A1 (ja) | 硫酸化フコグルクロノマンナン | |
JP3014950B2 (ja) | トレハロースの製造方法 | |
JP3118573B1 (ja) | キチナーゼ及びその製造法 | |
JP3040976B2 (ja) | トレハロースを含有する糖化液の製造方法 | |
JP3526443B2 (ja) | [s,s]−エチレンジアミン−n,n’−ジコハク酸の製造法 | |
JP3028856B2 (ja) | 紅藻類アマノリ属海藻オリゴ糖の製造法 | |
JPH0797987B2 (ja) | 新規なβ−アガラーゼ及びその製造法 | |
JP3521950B2 (ja) | 新規な紅藻粘質多糖分解酵素及びその製造法並びにそのための新規な微生物 | |
JPH05304974A (ja) | アルギン酸カルシウムオリゴ糖及びその製造法 | |
JP3002140B2 (ja) | 新規なキチナーゼとその製造法 | |
JP2615443B2 (ja) | N−アセチル−d−グルコサミンデアセチラーゼの製造方法 | |
JP4316993B2 (ja) | 乳酸菌生育促進剤およびその製造方法 | |
JPS6228678B2 (ja) | ||
JPH1189566A (ja) | 二糖類ホスホリラーゼの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090121 Year of fee payment: 9 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090121 Year of fee payment: 9 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100121 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110121 Year of fee payment: 11 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |