JP3024653B2 - オイルクーラ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、例えばエンジン冷却水
を利用してエンジンオイルを冷却するオイルクーラに関
するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来より、例えば図１０および図１１に
示したようなオイルクーラ１００は、エンジン１０１と
オイルフィルタ１０２との間に組み付けられたハウジン
グ１０３と、このハウジング１０３内に納められ、エン
ジン冷却水を利用してエンジンオイルを冷却するコア部
１０４とを備えている。

【０００３】このオイルクーラ１００は、コア部１０４
の放熱面積を増大させる目的で、内部にインナフィン１
０６を内蔵した異形のチューブ１０５を複数配置してい
た。これらのチューブ１０５は、中心から放射方向に向
かう各列で形状が異なるように形成されている。すなわ
ち、複数のチューブ１０５は、エンジンオイルをオイル
フィルタ１０２からエンジン１０１に戻すためのユニオ
ン１０７の外周に嵌め合わされた管状部材１０８を中心
にして放射方向に向かって通路断面積が増加するように
扇状に形成されていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のオイ
ルクーラ１００においては、チューブ１０５が複数必要
となるため部品点数が多い。このため、コア部１０４の
製造作業時において、複数のチューブ１０５を放射状に
配列して固定していかなければならないので組付性が悪
いという課題があった。本発明は、部品点数を減少し
て、製造作業時の組付性を向上したオイルクーラの提供
を目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】（請求項１） 本発明は、一方側に突出した複数の膨出部が形成され、
且つこれらの膨出部にそれぞれ連通穴が形成された一対
の成形プレートの他方側同士を接合して接合体を形成
し、各々の前記膨出部が前記連通穴を介して積層方向に
連通するように、前記接合体を複数積層することによっ
て、内部をエンジンオイルが前記接合体の積層方向に流
れる複数の流路管がそれぞれ並列して形成され、隣接す
る前記接合体の間であって、前記複数の流路管の周囲
に、冷却水が流れる複数の冷却水通路が形成された積層
型の熱交換部と、この熱交換部を収納し、前記冷却水通
路に流れる冷却水を内部に導入するケーシングとを備え
た技術手段を採用した。

【０００６】（請求項２）前記一対の成形プレート間に
挟持接合され、前記膨出部に対向する位置に連通穴が形
成されたフィンプレートを更に有している。

【０００７】（請求項３）前記ケーシングは、外周にお
ねじを形成した筒部分を有する有底筒状の第１ハウジン
グと、内周に前記おねじと螺合するめねじを形成した筒
部分を有する蓋状の第２ハウジングとからなる。

【０００８】（請求項４）前記熱交換部は、エンジンの
取付ブロックに形成された凹所内に埋め込まれ、前記ケ
ーシングを前記取付ブロックにより構成している。

【０００９】

【作用】（請求項１） 本発明は、一方側に突出した複数の膨出部が形成され、
且つこれらの膨出部にそれぞれ連通穴が形成された一対
の成形プレートの他方側同士を接合して接合体を形成す
る。そして、各々の接合体に配された各々の膨出部が連
通穴を介して積層方向に連通するように、同一形状の接
合体を複数積層することによって、内部をエンジンオイ
ルが接合体の積層方向に流れる複数の流路管がそれぞれ
並列して形成される。なお、隣接する接合体間の複数の
流路管の周囲には、エンジンオイルと熱交換する冷却水
が流れる冷却水通路が形成される。すなわち、複数の流
路管や複数の冷却水通路が同一形状の接合体を複数積層
するだけで容易に製造される。

【００１０】（請求項２）一対の成形プレート間には、
成形プレートに形成された膨出部に対向する位置に連通
穴を形成したフィンプレートが挟持接合されているの
で、エンジンオイルの熱伝導交換効率が向上する。

【００１１】（請求項３）本発明は、有底筒状の第１ハ
ウジングと蓋状の第２ハウジングとを締結により接続し
ており、第１ハウジングと第２ハウジングとの接続にろ
う付けを用いていないので、ろう付け不良が防がれる。

【００１２】（請求項４）本発明は、エンジンの取付ブ
ロックの凹所内に熱交換部を埋設しているので、エンジ
ンの取付ブロック端面からの張り出し度合が減少する。
このため、エンジンの他の部品との干渉を防げる。

【００１３】

【実施例】本発明のオイルクーラを図１ないし図９に示
す実施例に基づき説明する。図１ないし図５は本発明の
第１実施例を示した図で、図１はオイルクーラを示した
図で、図２および図３はオイルクーラの主要部を示した
図である。

【００１４】オイルクーラ１は、車両用エンジン２に取
り付けられた円板状のベースプレート３と、このベース
プレート３に固定されたハウジング４と、オイルフィル
タ５に取り付けられるカバー６と、エンジンオイルをオ
イルフィルタ５からエンジン２に戻すための筒状のユニ
オン７と、ハウジング４の内部に収納され、エンジン冷
却水を利用してエンジンオイルを冷却するための積層型
の熱交換部８とを備える。

【００１５】エンジン２は、オイルフィルタ５の取付ブ
ロック９に、各摺動部分（図示せず）を潤滑したエンジ
ンオイルをオイルクーラ１を介してオイルフィルタ５に
導く導出路１０、およびオイルフィルタでろ過されたエ
ンジンオイルをユニオン７を介して内部に導入する導入
路１１を備える。

【００１６】ベースプレート３は、例えばステンレス鋼
等の金属製で円環板状を呈し、エンジン２の取付ブロッ
ク９との間にエンジンオイルの漏洩を防ぐためのＯリン
グ１２を配している。このベースプレート３には、エン
ジン２の導出路１０とハウジング４とを連通する複数の
入口孔部１３が形成されている。また、取付ブロック９
と反対側の面には、その外周縁に沿って嵌合溝１６が形
成されている。

【００１７】ハウジング４は、例えばステンレス鋼等の
金属製で円筒状を呈し、その側周壁にはエンジン冷却水
をハウジング４内に導くために冷却水配管（図示せず）
に接続された入口管部１４、およびハウジング４内のエ
ンジン冷却水を冷却水配管に戻す出口管部１５が接続さ
れている。このハウジング４のエンジン２側端部は、ベ
ースプレート３の嵌合溝１６内に差し込まれ、両者はろ
う付けにより接続されている。

【００１８】オイルフィルタ５は、エンジンオイルをろ
過するもので、従来公知の構造を有する。カバー６は、
例えばステンレス鋼等の金属製で円環板状を呈し、オイ
ルフィルタ５との間隙からエンジンオイルの漏洩を防ぐ
ためのＯリング１７がオイルフィルタ５とカバー６との
間に配設されている。このカバー６には、オイルフィル
タ５の内部とハウジング４の内部とを連通する出口孔部
１８が複数穿設されている。また、カバー６のエンジン
２側端部は、ハウジング４の端面に覆い重なるようにし
て銅ろう材によるろう付け等により接合されている。な
お、ベースプレート３、ハウジング４およびカバー６に
よってオイルクーラ１のケーシングが形成される。

【００１９】ユニオン７は、オイルフィルタ５と導入路
１１とを連通する連通路１９を内部に有するとともに、
エンジン２側端部の外周にエンジン２の取付ブロック９
に締結するおねじ２０、オイルフィルタ５側端部にオイ
ルフィルタ５を締結するおねじ２１、およびカバー６に
当接する六角部２２を有する。オイルクーラ１は、この
六角部２２にスパナ等の工具により回転力を与えること
により、おねじ２０が取付ブロック９に螺合され、六角
部２２がオイルクーラ１を取付ブロック９側に押し付け
る力によって、オイルクーラ１が取付ブロック９上に取
り付けられ固定される。

【００２０】熱交換部８は、一対の成形プレート２３の
間にフィンプレート２４を挟み込んだ同一形状の接合体
２５を管状部材２６の外周に複数積層していくことによ
って、円周方向の長さが異なる流路管２７を中心から放
射方向に向かって複数形成している。ベースプレート３
とハウジング４とで形成される偶部には、断面が正方形
をなす円環状の接合部材２８がベースプレート３とハウ
ジング４とにろう付けされている。また、ハウジング４
のオイルフィルタ５側端部は、内側に折り曲げられた折
曲部７０を形成している。上記熱交換部８の下面最外周
縁は、接合部材２８にろう付けされており、上面最外周
縁は、折曲部７０にろう付けされている。

【００２１】成形プレート２３は、図４にも示したよう
に、例えば銅鍍金したステンレス鋼等の金属製で円環状
を呈し、最内周縁に突起部２９を向かい合うように２箇
所に形成している。この成形プレート２３には、内周縁
側の端面に一方側（図４において図の手前側）に膨出す
る円環状の第１膨出部３１１が形成され、この第１膨出
部３１１の上面に連通穴３０１が複数穿設されている。

【００２２】また、第１膨出部３１１の外周には、成形
プレート２３の外周縁側の端面に至るまで、第２〜第５
膨出部３１２〜３１５が順次膨出形成されている。第２
〜第５膨出部３１２〜３１５は、円周上に並んだ複数の
凸部からそれぞれ構成されており、第２膨出部３１２の
各凸部には５つの連通穴３０２、第３、第４膨出部３１
３、３１４の各凸部には２つの連通穴３０３、３０４、
第５膨出部３１５の各凸部には３つの連通穴３０５がそ
れぞれ穿設されている。

【００２３】このような成形プレート２３の他方側同士
を向かい合わせ、これらの成形プレート２３間にフィン
プレート２４を介在させて接合することにより接合体２
５が形成され、向かい合う各凸部によりエンジンオイル
が流入する複数の流路部３３が中心から放射方向に向か
って並列的に形成される。

【００２４】なお、熱交換部８は、図２にも示したよう
に、このような接合体２５を各連通穴３０１〜３０５が
合致するようにして積層し、各流路部３３が連通穴３０
１〜３０５を介して連通することにより接合体２５の積
層方向に延びる流路管２７が複数本形成される。隣接す
る接合体２５の間には、複数の流路管２７の周りにエン
ジン冷却水が流れる複数の冷却水通路３８が形成され
る。これらの冷却水通路３８は、熱交換部８内で、第１
〜第５膨出部３１１〜３１５の周りを巡るように形成さ
れている。

【００２５】フィンプレート２４は、図５にも示したよ
うに、例えば銅鍍金したステンレス鋼等の金属製で円環
状を呈し、成形プレート２３の突起部２９と同じ位置に
突起部３４を有する。このフィンプレート２４には、成
形プレート２３の第１〜第５膨出部３１１〜３１５にそ
れぞれ向かい合う位置に第１〜第５連通穴群３５１〜３
５５が穿設されている。なお、フィンプレート２４は、
流路部３３内でエンジンオイルの熱伝導効率を向上させ
てエンジンオイルとエンジン冷却水との熱交換効率を向
上させるインナーフィンとして機能する。

【００２６】第１〜第５連通穴群３５１〜３５５は、円
周方向に並ぶ複数の連通穴から各々形成されており、各
連通穴が成形プレート２３に形成された連通穴３０１〜
３０５のそれぞれの間に位置するように成形プレート２
３とフィンプレート２４とが組み付けられて接合され
る。

【００２７】管状部材２６は、例えば銅鍍金したステン
レス鋼等の金属製で円環状を呈し、ユニオン７の外周に
嵌め合わされている。この管状部材２６の外周には、図
３に示したように複数の一対の成形プレート２３の突起
部２９および複数のフィンプレート２４の突起部３４が
嵌まり込む２つの溝部３７が形成されている。これらの
溝部３７は、管状部材２６の軸方向、つまり接合体２５
の積層方向に延長され、一対の成形プレート２３および
複数のフィンプレート２４の周方向の位置決めを行う。
この管状部材２６は、ベースプレート３とカバー６との
間に挟み込まれて両者に銅ろう材によるろう付け等によ
り接合されている。

【００２８】複数の流路管２７は、上述したように、複
数の流路部３３をそれぞれ積層方向に連設することによ
って形成され、その内部にエンジンオイルがエンジン２
からオイルフィルタ５に向かって流れるオイル通路が形
成されている。なお、複数の流路管２７の周りに形成さ
れた冷却水通路３８をエンジン冷却水が接合体２５の面
方向に流れ、流路管２７内を流れるエンジンオイルと冷
却水通路３８内を流れるエンジン冷却水とで熱交換して
エンジンオイルが冷却される。

【００２９】また、熱交換部８の図示下端の成形プレー
ト２３は、上述したように、その外周縁が接合部材２８
にろう付けされており、その内周縁は、ベースプレート
３にろう付けされているので、成形プレート２３とベー
スプレート３との間には、内部をエンジンオイルが流れ
るオイル通路３９が形成されている。さらに、熱交換部
８の図示上端の成形プレート２３とカバー６との間に
は、内部をエンジンオイルが流れるオイル通路４０が形
成されている。

【００３０】このオイルクーラ１の熱交換部８の組み付
け方法を図１ないし図３に基づき説明する。まず、一対
の成形プレート２３のうちの一方の成形プレート２３の
内周に形成された２つの突起部２９を、管状部材２６の
外周に軸方向に形成された２つの溝部３７内に差し込み
ながら、一方の成形プレート２３を管状部材２６の外周
に嵌め合わさせる。フィンプレート２４、他方の成形プ
レート２３も同様に、複数の突起部３４、２９を複数の
溝部３７内に差し込みながら、フィンプレート２４、他
方の成形プレート２３を管状部材２６の外周に嵌め合わ
させる。

【００３１】そして、このように一対の成形プレート２
３間にフィンプレート２４を介在した接合体２５を前述
の方法で複数積層した後に、例えば炉中に入れて一体的
にろう付けすることによって熱交換部８を製造する。

【００３２】このオイルクーラ１の作用を図１および図
２に基づき説明する。エンジン２の摺動部分を潤滑した
エンジンオイルは、取付ブロック９に形成された導出路
１０を通ってベースプレート３に形成された複数の入口
孔部１３から図示実線矢印のようにオイルクーラ１内に
流入する。そして、エンジンオイルは、オイル通路３９
を通って、熱交換部８の図示下端に設けられた成形プレ
ート２３の複数の膨出部３１１〜３１５にそれぞれ形成
された連通穴３０１〜３０５から複数の流路管２７内に
流入する。

【００３３】一方、冷却水配管内のエンジン冷却水は、
ハウジング４に形成された入口管部１４から図示破線矢
印のようにオイルクーラ１の冷却水通路３８内に流入し
て複数の流路管２７の周囲に導かれる。

【００３４】このため、エンジンオイルは、複数の流路
管２７を図示実線矢印のように接合体２５の積層方向に
流れる際に、複数の流路管２７の外部を縫うように接合
体２５の面方向に流れるエンジン冷却水と熱交換して冷
却される。

【００３５】冷却されたエンジンオイルは、熱交換部８
の図示上端に設けられた成形プレート２３の複数の膨出
部３１１〜３１５にそれぞれ形成された連通穴３０１〜
３０５から流出して、図示実線矢印のようにオイル通路
４０を通ってカバー６に形成された複数の出口孔部１８
からオイルクーラ１の外部に吐出される。

【００３６】オイルクーラ１の外部に吐出されたエンジ
ンオイルは、オイルフィルタ５に流入してろ過された後
に、図示実線矢印のようにユニオン７のオイルフィルタ
５側端部から流入して、連通路１９を通って図示実線矢
印のようにユニオン７のエンジン２側端部からエンジン
２の導入路１１内に戻された後に、この導入路１１によ
りオイルパンまたは摺動部分に導かれる。

【００３７】一方、エンジンオイルの保有熱を奪って加
熱されたエンジン冷却水は、ハウジング４に形成された
出口管部１５から図示破線矢印のようにオイルクーラ１
の外部に流出され、ラジエータ（図示せず）で冷却され
た後に再度オイルクーラ１に戻される。

【００３８】以上のように、この実施例においては、一
定の形状の成形プレート２３とフィンプレート２４とを
複数枚用意するだけで熱交換部８、すなわち、複数の流
路管２７および冷却水通路３８を構成できるので、中心
から放射方向に向かう各列で形状の異なるチューブ１０
５を複数本必要な従来のオイルクーラ１００と比較して
部品点数を大幅に低減できる。また、一対の成形プレー
ト２３間にフィンプレート２４を介在した接合体２５を
複数積層して、さらにこれらを接合することによって熱
交換部８、すなわち、複数の流路管２７および冷却水通
路３８を製造できるので、熱交換部８の製造作業時の組
付性を著しく向上できる。

【００３９】図６および図７は本発明の第２実施例を示
した図で、図６はエンジン、オイルフィルタおよびオイ
ルクーラを示した図で、図７はオイルクーラを示した図
である。なお、第１実施例と同一物は同番号を付す。こ
の実施例においては、銅ろう材による一体ろう付けによ
り製造される積層型の熱交換部８と、締結により接続さ
れるケーシングとしての第１、第２ハウジング４１、４
２とからオイルクーラ１が構成されている。

【００４０】熱交換部８は、円環状の保持部材４３、４
４間に挟み込まれた状態で保持部材４３、４４に接合さ
れている。そして、第１、第２ハウジング４１、４２と
保持部材４３、４４との間には、エンジンオイルの漏洩
を防ぐためのＯリング４５〜４７が配されている。ま
た、第１、第２ハウジング４１、４２とエンジン２およ
びオイルフィルタ５との間にも、エンジンオイルの漏洩
を防ぐためのＯリング４８、４９が配されている。

【００４１】第１ハウジング４１は、金属または樹脂製
で容器状を呈する。この第１ハウジング４１には、エン
ジンオイルの入口部５０を形成した円環部分５１と、エ
ンジン冷却水の入口部５２および出口部５３を形成した
円筒部分５４とを備え、内部に冷却水通路５５を有す
る。入口部５２および出口部５３には、オイルクーラ１
と冷却水配管（図示せず）とを接続するための冷却水管
５６、５７が連結されている。そして、第１ハウジング
４１は、オイルフィルタ５側端の外周におねじ５８を形
成している。

【００４２】第２ハウジング４２は、金属または樹脂製
で円環状を呈し、エンジンオイルの出口部５９を形成し
た円環部分６０、およびこの円環部分６０の外周部分か
ら図示下方に垂下された円筒部分６１を有する。この円
筒部分６１の内周には、第２ハウジング４２に形成され
たおねじ５８に螺合するめねじ６２が形成されている。

【００４３】以上により、この実施例のオイルクーラ１
は、第１実施例と同様な効果を有し、さらに第１、第２
ハウジング４１、４２の接続にろう付けを用いないこと
によりろう付け不良を防止できる。また、第１、第２ハ
ウジング４１、４２を締結により接続しているので、第
１、第２ハウジング４１、４２の使用材料が同種の金属
でなくても第１、第２ハウジング４１、４２を緊密に接
続することができる。

【００４４】図８および図９は本発明の第３実施例を示
した図で、オイルクーラを示した図である。なお、第
１、第２実施例と同一物は同番号を付す。この実施例で
は、円環状の保持部材４３、４４間に挟み込まれた状態
で保持部材４３、４４に接合された積層型の熱交換部８
を、エンジン２の取付ブロック９に形成された円形状の
凹所６３内に埋め込んで、オイルクーラ１のケーシング
を取付ブロック９で構成している。エンジン２と保持部
材４３、４４との間には、エンジンオイルやエンジン冷
却水の漏洩を防ぐためのＯリング６４、６５が配されて
いる。なお、６６、６７はエンジン冷却水の通路であ
る。６８はＯリングである。

【００４５】以上により、この実施例のオイルクーラ１
は、第１実施例と同様な効果を有し、さらにエンジン２
の取付ブロック９内に熱交換部８、つまりオイルクーラ
１を埋設しているので、エンジン２の取付ブロック９の
端面からの張り出し度合を減少できる。このため、エン
ジン２の他の部品との干渉を防止できるので、オイルク
ーラ１の搭載性を向上できる。

【００４６】（変形例）本実施例では、一対の成形プレ
ート間にフィンプレートを介在させたが、フィンプレー
トは設けなくても良い。一対の成形プレートの形状は、
本実施例に限定されず、自由に形状を変更しても良い。

【００４７】本実施例では、オイルクーラとオイルフィ
ルタとを接合体の積層方向に接続したが、オイルクーラ
とオイルフィルタとを接合体の面方向に接続しても良
く、またオイル配管等を介してオイルクーラとオイルフ
ィルタとが接続されていても良い。

【００４８】

【発明の効果】（請求項１） 本発明は、同一形状の接合体を複数積層することによっ
て、内部をエンジンオイルが接合体の積層方向に流れる
複数の流路管がそれぞれ並列して製造できるので、部品
点数を減少できる。このため、製造作業時の組付性を向
上できる。

【００４９】（請求項２）本発明は、エンジンオイルの
熱伝導交換効率を向上できるので、エンジンオイルと冷
却水との熱交換効率を向上できる。

【００５０】（請求項３）本発明は、第１ハウジングと
第２ハウジングとの接続にろう付けを用いていないの
で、ろう付け不良を防止でき、且つ第１ハウジングおよ
び第２ハウジングの使用材料が同種の金属でなくても第
１ハウジングと第２ハウジングとを緊密に接続できる。

【００５１】（請求項４）本発明は、エンジンの取付ブ
ロック内に熱交換部を埋設しているので、オイルクーラ
とエンジンの他の部品との干渉を防止できるため、オイ
ルクーラの搭載性を向上できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１実施例にかかるオイルクーラを示した断面
図である。

【図２】第１実施例にかかるオイルクーラのコア部の主
要部を示した断面図である。

【図３】第１実施例にかかるオイルクーラのコア部の主
要部を示した斜視図である。

【図４】第１実施例にかかるオイルクーラの成形プレー
トを示した平面図である。

【図５】第１実施例にかかるオイルクーラのフィンプレ
ートを示した平面図である。

【図６】第２実施例にかかるオイルフィルタ、エンジン
およびオイルクーラを示した分解図である。

【図７】第２実施例にかかるオイルクーラを示した断面
図である。

【図８】第３実施例にかかるオイルクーラを示した断面
図である。

【図９】第３実施例にかかるオイルクーラを示した分解
図である。

【図１０】従来のオイルクーラを示した断面図である。

【図１１】図１０のＡ−Ａ断面図である。

【符号の説明】

１ オイルクーラ ２ エンジン ３ ベースプレート（ケーシング） ４ ハウジング（ケーシング） ６ カバー（ケーシング） ８ 熱交換部 ９ 取付ブロック ２５ 接合体 ２７ 複数の流路管 ４１ 第１ハウジング ４２ 第２ハウジング ６３ 凹所 ３０１ 連通穴 ３０２ 連通穴 ３０３ 連通穴 ３０４ 連通穴 ３０５ 連通穴 ３１１ 第１膨出部 ３１２ 第２膨出部 ３１３ 第３膨出部 ３１４ 第４膨出部 ３１５ 第５膨出部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭49−103241（ＪＰ，Ａ) 特開 昭61−128092（ＪＰ，Ａ) 実開 昭61−144380（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) F28D 9/00 F28F 3/08 301

Claims (4)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】（ａ）一方側に突出した複数の膨出部が形
   成され、且つこれらの膨出部にそれぞれ連通穴が形成さ
   れた一対の成形プレートの他方側同士を接合して接合体
   を形成し、 各々の前記膨出部が前記連通穴を介して積層方向に連通
   するように、前記接合体を複数積層することによって、 内部をエンジンオイルが前記接合体の積層方向に流れる
   複数の流路管がそれぞれ並列して形成され、 隣接する前記接合体の間であって、前記複数の流路管の
   周囲に、冷却水が流れる複数の冷却水通路が形成された
   積層型の熱交換部と、 （ｂ）この熱交換部を収納し、前記冷却水通路に流れる
   冷却水を内部に導入するケーシングとを備えたオイルク
   ーラ。
2. 【請求項２】 前記一対の成形プレート間に挟持接合さ
   れ、前記膨出部に対向する位置に連通穴が形成されたフ
   ィンプレートを更に有することを特徴とする請求項１に
   記載のオイルクーラ。
3. 【請求項３】 前記ケーシングは、外周におねじを形成
   した筒部分を有する有底筒状の第１ハウジングと、内周
   に前記おねじと螺合するめねじを形成した筒部分を有す
   る蓋状の第２ハウジングとからなることを特徴とする請
   求項１に記載のオイルクーラ。
4. 【請求項４】 前記熱交換部は、エンジンの取付ブロッ
   クに形成された凹所内に埋め込まれ、前記ケーシングを
   前記取付ブロックにより構成したことを特徴とする請求
   項１に記載のオイルクーラ。