JP3024606B2 - 昇華型熱転写記録用シート - Google Patents

昇華型熱転写記録用シート

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JP3024606B2
JP3024606B2 JP9253031A JP25303197A JP3024606B2 JP 3024606 B2 JP3024606 B2 JP 3024606B2 JP 9253031 A JP9253031 A JP 9253031A JP 25303197 A JP25303197 A JP 25303197A JP 3024606 B2 JP3024606 B2 JP 3024606B2
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勇吉 村田
高志 森嶋
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Mitsubishi Chemical Corp
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、感熱ヘッドを用い
た昇華型熱転写記録用シートに関する。 【0002】 【従来の技術】従来、感熱ヘッドを用いた昇華型熱転写
記録用シートを作成するためのインキとしては、昇華性
色素、バインダー等を有機溶剤を使用して調製した溶剤
インキが用いられていた。しかし、溶剤インキの場合、
インキをベースフィルムに塗布し、乾燥するとインキ中
で溶解していた色素がベースフィルム上で再結晶化して
析出し、シートの色素分布にむらが生じた。このような
シートを用いた場合は、転写記録にもむらが生じ画質が
低下するという問題があった。また、有機溶剤は一般に
毒性、引火性のものが多く、安全衛生上取り扱いが難し
かった。 【0003】一方、インキに水性の溶剤を使用した水性
インキは、ベースフィルムとして使用されるポリエステ
ルフィルムとの親和性が小さく、インキとベースフィル
ムとの接着性が必ずしも十分ではなかった。そのため、
熱転写時に、感熱ヘッドより一定以上の熱が与えられる
と、色素がインキ中のバインダーとともに転写され、加
熱エネルギーの大小に応じた転写が行われず、階調表現
が困難であるという問題があった。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明は色素とバイン
ダー樹脂等を水性の溶剤を使用して調製したインキをポ
リエステルベースフィルム上に塗布して得られる昇華型
熱転写記録用シートの有するかかる問題を解決し、加熱
エネルギーの大小に応じた階調表現の可能な昇華型熱転
写記録用シートの提供を目的とするものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明者等は、ベースフ
ィルムとインキ層の間に特定の接着層を形成することに
より、上記目的を達成した。即ち本発明の要旨は、ポリ
エステルベースフィルム及び色素とバインダー樹脂を含
有する色材層とからなる、感熱ヘッドを用いた昇華型熱
転写記録に用いるシートにおいて、該ベースフィルムと
色材層の間に、水性ポリエステル樹脂の水系の接着層原
液によって接着層が形成されてなり、かつ、該接着層に
よりベースフィルムと色材層が直接接着していることを
特徴とする昇華型熱転写記録用シートに存する。 【0006】 【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の接着層をポリエステルべースフィルムと色材層
との間に形成させる方法としては、ベースフィルムに接
着層原液を塗布し、乾燥した後、色材層原液を塗布し乾
燥する等の方法を挙げることができる。接着層原液とし
ては、水溶性または水分散性のポリエステル樹脂を含有
する水溶液または水分散液を挙げることができる。 【0007】水溶性または水分散性のポリエステル樹脂
は、通常、分子量1,000〜200,000程度のも
のが使用される。具体的には、例えば特公昭47−40
873号公報、特開昭50−83497号公報等に記載
されているスルホン酸塩基を有するポリエステル系樹脂
あるいは、これらに準じたポリエステル系樹脂を挙げる
ことができる。 【0008】接着層原液には、上記ポリエステル樹脂の
他、必要に応じて、増粘剤、防腐剤、消泡剤、無機微粒
子、帯電防止剤などを含有させることができる。接着層
原液の塗布で得られる接着層の厚さとしては、乾燥後
0.01〜2μの範囲であることが望ましい。接着層原
液をポリエステルフィルムに塗布する方法としては、例
えば、リバースロールコータ、グラビアコータ、ロッド
コータ、エアドクタコータなどを使用して実施すること
ができる〔原崎勇次「コーティング方式」(1979)
槇書店〕が、そのほか、ワイヤバーなどを使用すること
もできる。 【0009】本発明においては、組成の異なる二種以上
の接着層原液を複数回塗布することにより接着層を形成
させることも可能である。接着層原液を塗布するポリエ
ステルフィルムとしては、通常この種シートのベースフ
ィルムとして使用されるものであれば良く、必要に応
じ、接着層の反対面にポリイミドの様な耐熱性樹脂の層
を設けても良い。 【0010】本発明のシートは、ベースフィルム上に形
成された水性ポリエステル樹脂の接着層のみを介してベ
ースフィルムと色材層が接着している。本発明のシート
の色材層は、色素とバインダー樹脂を含有し、水性の溶
剤を用いて調製した水性インキであって、色素、バイン
ダー樹脂、溶剤は何れも一般にこの種の水性インキに使
用されているものが使用出来る。また、必要に応じ、通
常インキ中に添加される、分散剤その他の各種成分を添
加することも出来る。色材層の形成は、接着層原液の塗
布に用いたのと同様の手段により水性インキを接着層上
に塗布することにより行われる。 【0011】本発明の熱転写記録用シートを用いて記録
を行なうには、該シートのインキ塗布面を被記録体と重
ね合せ、画像情報に応じた電気信号で発熱する感熱ヘッ
ドで該シートのインキ塗布面の背面より加熱することに
より行なわれるが、該被記録体としては、通常紙等を用
いることができる。 【0012】 【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明する
が、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限
定されるものではない。 実施例1 a)水性インキの調製 水40mlに昇華性色素C.I.ディスパーズレッド−
60(マゼンタ色)10g及びポリエチレングリコール
フェノールエーテル系分散剤ニューコール710(日本
乳化剤株式会社製造、商品名)2gを添加し、サンドグ
ラインドミルで処理し、微分散化した。この微分散液
と、メチルセルロースメトローズSM−15(信越化学
株式会社製造、商品名)の10%水溶液150gとを混
合することにより水性インキを調製した。 【0013】b)接着層原液の調製 水性飽和ポリエステル樹脂XWR−901(固形分20
重量%、日本合成化学株式会社製造、商品名)25g
と、カルボキシメチルセルロースCMC−2100(ダ
イセル化学株式会社製造、商品名)の1%水溶液75g
とを混合して接着層原液を調製した。 【0014】c)熱転写記録用シートの作成 ベースフィルムとして、インキ塗布面の背面がポリイミ
ド樹脂により耐熱加工された二軸延伸ポリエチレンテレ
フタレートフィルム(厚さ12μm)を用いて、以下の
方法で該記録用シートを作成した。すなわち、ワイヤー
バーを用いて上記b)の接着層原液を上記ポリエチレン
テレフタレートフィルム(ベースフィルム)上に塗布
し、乾燥して厚さ0.2μmの接着層を形成させた。さ
らに上記a)の水性インキをその上に塗布し、乾燥して
厚さ1.5μmの色材層を形成させ、本発明の熱転写記
録用シートを得た。得られたシートは良好な硬度を持
ち、上記a)の水性インキが、接着層によって強固にベ
ースフィルムに接着し、そして色素が均一に分散した塗
膜を持つものであった。なお、ワイヤバーとは直径1/
4インチのステンレス棒に種々の太さのステンレスの針
金をすきまなく巻つけたもので、この間隙によって一定
のインキ膜厚のインキを塗布する事ができる装置であ
る。 【0015】d)受像紙の作成方法 水性ポリエステル樹脂MD−1200(固形分34重量
%、東洋紡績株式会社製造、商品名)10gとシリカN
ipsil E 220A(日本シリカ工業株式会社製
造、商品名)1gを混合した液を、上質紙(厚さ200
μm)にワイヤーバーを用いて塗布した。 【0016】e)転写記録試験及び結果 上記熱転写記録用シートと受像紙とを用い、発熱抵抗体
密度4ドット/mmの感熱ヘッドを使用して0.6W/
ドットの電力を第2表に記載の時間印加し、記録を行な
った。記録時に上記シートと受像紙とが融着することな
く、又、水性インキ中の樹脂が受像紙に移行することも
なく、記録後、上記シートと受像紙を簡単に剥離するこ
とができた。また、得られた記録は各ドットの解像性が
良好であり、鮮明なマゼンタ色を示し、そして、該色濃
度を、第2表に示すが、印加時間に応じて高くなった。
なお、色濃度は米国マクベス社製造デンシトメーターR
D−514型(フィルター:ラッテンNo.58)を用
いて測定し、下記式により計算した。 【0017】 【数1】色濃度=log10(I0 /I) 【0018】I0 :標準白色反射板からの反射光の強さ I :試験物体からの反射光の強さ なお、以下の実施例における色濃度は同様の方法で求め
た。 【0019】実施例2 実施例1の水性インキの調製に用いたニューコール71
0の代りに5%のポリビニルアルコール、クラレポバー
ルPVA−217EE(株式会社クラレ製造、商品名)
水溶液40gを使用した以外は実施例1と同様に行なっ
た結果、いずれも記録時に本発明の熱転写記録用シート
と受像紙が融着することなく、又接着層に使用した樹脂
が受像紙に移行することもなく、そして記録後、上記シ
ートと受像紙とを簡単に剥離することができた。又、得
られた記録は各ドットの解像性が良好であり鮮明なマゼ
ンタ色を示し、そして色濃度は、第2表に示すとおり印
加時間に応じて高くなった。 【0020】実施例3〜7 水性インキのバインダー樹脂として実施例1のメチルセ
ルロースメトローズSM−15 10%水溶液のかわり
に、第1表に示すバインダー樹脂水溶液を用い水性イン
キを調製し、本発明の熱転写記録用シートに使用した以
外は実施例1と同様に行なった結果、いずれも記録時に
本発明の熱転写記録用シートと受像紙が融着することな
く、又接着層に使用した樹脂が受像紙に移行することも
なく、そして記録後、上記シートと受像紙とを簡単に剥
離することができた。又得られた記録は各ドットの解像
性が良好であり鮮明なマゼンタ色を示し、そして色濃度
は、第2表に示すとおり印加時間に応じて高くなった。 【0021】 【表1】 【0022】1) ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス 松本油脂製薬株式会社製造、商品名 2) ヒドロキシエチルセルロース ハーキュレス社製造、商品名 3) ヒドロキシプロピルセルロース 日本曹達株式会社製造、商品名 4) ポリビニルアルコール 日本合成化学工業株式会社製造、商品名 5) 水溶性ポリビニルアセタール 積水化学工業株式会社製造、商品名 【0023】 【表2】【0024】比較例 実施例1および実施例3〜7において、熱転写記録用シ
ート作成時にベースフィルムに直接各実施例の水性イン
キを塗布して従来の熱転写記録用シートを作成した。そ
の他は実施例1と同様に転写記録を行なったが、いずれ
も記録時にインキ中のバインダーが受像紙に移行し、ベ
ースフィルムとインク層が剥離し、階調表現のある記録
は得られなかった。 【0025】 【発明の効果】本発明の熱転写記録用シートを用いて熱
転写記録を行なえば色材層が基体から剥離することがな
い。転写記録後のシートと受像紙との剥離性が良好であ
る。その記録は、加熱エネルギーの大小に応じた階調表
現を示すことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−38199(JP,A) 特開 昭59−124890(JP,A) 特開 昭60−38198(JP,A) 特開 昭59−196252(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/38 - 5/40

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.ポリエステルベースフィルム及び色素とバインダー
    樹脂を含有する色材層とからなる、感熱ヘッドを用いた
    昇華型熱転写記録に用いるシートにおいて、該ベースフ
    ィルムと色材層の間に、水性ポリエステル樹脂の水系の
    接着層原液によって接着層が形成されてなり、かつ、該
    接着層によりベースフィルムと色材層が直接接着してい
    ることを特徴とする昇華型熱転写記録用シート。
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