JP3024267B2 - スクロールコンプレッサ - Google Patents

スクロールコンプレッサ

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JP3024267B2
JP3024267B2 JP3138777A JP13877791A JP3024267B2 JP 3024267 B2 JP3024267 B2 JP 3024267B2 JP 3138777 A JP3138777 A JP 3138777A JP 13877791 A JP13877791 A JP 13877791A JP 3024267 B2 JP3024267 B2 JP 3024267B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は冷暖房・空調用等に使用
されるスクロールコンプレッサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】スクロールコンプレッサは圧縮原理上、
低振動,低騒音に大きな特徴を持つと共に、中型機(3
kw程度)以上では高いエネルギ効率を示し、近年パッケ
ージエアコン等で多く使用されてきている。また、1.
5kw以下の小型機でも高い加工,組立精度の確立やシー
ル技術の発明等によりルームエアコン用に開発されて、
一部実用化に至ったものもある。
【0003】小型機におけるエネルギ効率(EER)の
向上のネックの1つに軸受等の機械摩擦損が大きいこと
が挙げられる。図11は従来のスクロールコンプレッサ
の全体構成図である。101は駆動用モータであり、シ
ャフト102に回転動力を与える。前記シャフト102
の上端103にはシャフト102の中心に対し偏心して
設けられた旋回軸受部104が配設され、その軸受内を
動ハネ105の旋回軸106が旋回する。動ハネ105
はオルダムリング107により回転運動が阻止されてお
り、定ハネ108側に押圧されてシャフト102の回転
と共に旋回運動を行う。
【0004】動ハネ105及び定ハネ108には1対の
渦巻状のハネが形成されており、お互いに噛み合って形
成された1対のポケット109(圧縮室)内のガスはハ
ネの外周から中央部へ圧縮移送される。
【0005】ここで動ハネ105の鏡板105aの背面
部は、軸シール110により、中央部には吐出圧力が作
用し、外周部には吸入圧力が作用する構成となってお
り、基本的に定ハネ108の方向に押圧されている。一
方、動ハネ105のハネ側では、圧縮作用により、各圧
縮室には中央部に向い、徐々に高くなるガス圧が作用
し、動ハネ105を定ハネ108から離脱させる方向に
力が働いている。前述した動ハネ105の背面部の力は
前記離脱力よりも大きな為、動ハネ105は鏡板の外周
部で定ハネの端面108aに対しスラスト軸受支持され
る。
【0006】このスラスト軸受の機械的な摩擦損失トル
クTrsは Trs=Fs×μs×Ro で表され、スラスト荷重Fsと摩擦係数μs及び旋回半
径Roの積であり、全体の摩擦損失の中でもっとも高い
比率を持つ。
【0007】この課題に対し、実公昭64−7258号
公報では、定ハネの端面でスラスト荷重を受ける構成に
おいて、静圧軸受型のポケットを形成し、その部分に絞
りを介した高圧油を供給する方法を提案している。また
特開昭63−253189号公報では、動ハネ背面部材
に種々の油供給溝を形成し、潤滑油を供給することによ
る摩耗,摩擦力低減を図った提案を行っている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、スク
ロールコンプレッサにおいて、動ハネのスラスト方向の
軸受構造は、効率の面のみならず、摩耗,焼付等信頼
性,耐久性の面でも最も重要な部分である。しかしなが
ら、全ての面において有用なスラスト軸受構造は未だ確
立されておらず、今までの提案には一長一短がある。
【0009】即ち、前述した従来例では、静圧軸受の場
合、高圧油の供給において絞りを介する必要があり、そ
の絞りの孔径は設計上小さくなるため、ゴミづまりなど
の対策が必須である。また、単なる潤滑油の供給だけで
は、焼付,摩耗は防止できても積極的な機械損失トルク
の低減にはならない。
【0010】以上の観点から、本発明が解決しようとす
る課題は、シンプルかつ安価な構成で積極的に機械損失
トルクを小さくし、かつ、信頼性,耐久性の高いスラス
ト軸受構造を提案することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、動ハネの鏡板
上面外周と定ハネの外周端面でスラスト軸受する構成に
おいて、いずれか一方に、動ハネの旋回運動により、動
ハネを微少量浮上させる油膜反力が発生するいわゆる動
圧型流体軸受を構成し、積極的な低機械損失スラスト軸
受を提供するものである。
【0012】
【作用】本発明のスクロールコンプレッサでは、動ハネ
鏡板の外周上面または定ハネの外周端面に4ヶ以上に分
割して設けられた環状のステップ溝動圧型スラスト流体
軸受の油膜力の作用から動ハネを定ハネ端面に対して、
微少量浮上させて運転できる。この構成より、動ハネ鏡
板と定ハネ端面は金属接触することがないため、摩擦損
失トルクは少なく摩耗,焼付がない。
【0013】
【実施例】本発明の一実施例について以下に説明する。
図1は本発明のスクロールコンプレッサの構造を示す断
面図である。シェル1に焼きばめされたステータ2の中
をロータが電磁力を受け回転し、ロータ3に圧入された
シャフト4に駆動力を伝達する。シャフト4は軸受ブロ
ック5とサイドプレート(図示せず)により軸受支持さ
れ回転する。シャフト4の上部にはシャフト4に偏心し
て設けられたブッシュ6が設置され、その中を動ハネ7
の旋回軸8が運動する。動ハネ7はオルダムリング9に
より回転が阻止され、シャフト4の回転に伴い、旋回,
運動を行う。動ハネ7は旋回軸8と鏡板10および渦巻
状のハネ11からなる。12は定ハネで、動ハネ7と対
になったハネ13と持ち、動ハネ7のハネ11と噛み合
うことにより対になった複数の圧縮室14が形成され
る。そして、動ハネ7の旋回運動により、圧縮室14
は、その空間容積を徐々に減少させながら外周部から中
央部に移動する。かくして、吸入管15より吸入された
ガスは徐々に圧縮されて、定ハネ12に設けられた吐出
孔16から、吐出室17に吐出される。動ハネ7の鏡板
10の定ハネ側外周には図2に示すごとく、4分割され
た環状の動圧発生溝18が形成されている。この溝の深
さは数μm〜10μm程度の微少量に加工されている。
そして各々の動圧発生溝18の中央には、鏡板10の外
周空間19から潤滑油を導入すべく油導入溝20が外側
に向けて開口している。また、動ハネ7の背面には背面
プレート21に設けられた環状溝内に挿入された軸シー
ル材22があり、環状の軸シール材22の中に導入され
た高圧の潤滑油により軸シーツ材22は動ハネ7の鏡板
10の背面と前記環状溝の外壁に押え付けられ、シール
を行う。その結果、図3に示すごとく、動ハネ7は背面
から中央が高圧(Pd)、周辺が低圧(Ps)の圧力分
布で、定ハネ12側に押圧される。一方、動ハネ7の上
面では、前記した圧縮作用により外側は吸入圧(P
s)、中段は中間圧、中央部は高圧(Pd)の圧力分布
と、前述した動圧発生溝18の部分の油膜圧力が動ハネ
7を軸受ブロック5側に押しもどす力が作用する。この
油膜の発生力は、基本的には動圧発生溝18の形状と運
動速度および潤滑油の程度により決定されるが、動ハネ
の鏡板10と定ハネ12の端面12aとの隙間量δによ
り、その発生力は自己制御される。即ち、充分な油膜発
生力を持つ条件下では、動ハネ7を定ハネ12に押圧す
る力に応じた油膜力が生じ、例えば、図4aのごとく、
その押圧力が大きければ隙間量δは小さくなり、大きな
油膜圧力が発生する。逆に、押圧する力が小さくなる
と、隙間量は図4bの如く拡大し、発生力を小さくす
る。
【0014】ところで、スクロールコンプレッサでは、
動ハネ7は旋回運動を行うため、回転運動に比べるとそ
の移動速度は小さいため、充分な動圧を発生させる軸受
構造は難しくなる。また、スクロールコンプレッサの場
合、前述した動ハネ上面,背面の圧力分布のみならず、
圧縮による転覆モーメントや、運動による慣性力等が複
雑に作用するため、鏡板10のスラスト荷重支持部全体
になるべく均一な油膜反力を発生させる必要がある。こ
の油膜圧力分布やその発生力は、動圧発生溝18の設計
により大きく変化する。解析結果の一例を図5,図6,
図7,図8に示す。図5は、分割のない動圧発生溝18
の場合であり、動ハネ7が図の中で上から下へ移動した
時の圧力分布図である。油膜圧力は動圧発生溝18の上
野部分に発生するが、下半分には発生しない。図6は、
4分割にした動圧発生溝18の場合であるが、上部と、
中央やや下寄りに油膜力が発生している様子がわかる。
図7,図8は各々5,6分割の場合であるが、微少に圧
力分布の発生する位置と大きさが異なる。この発生力に
ついて、上半分,下半分及び全体の量を図9にプロット
した。この図から、分割数を多くすると、合計発生力は
徐々に低下してゆく。しかし、下半分で発生する力は
1,2分割では零であり、4分割が尤も大きいことが判
る。
【0015】この解析の結果、動圧型スラスト流体軸受
をスクロールコンプレッサの動ハネのスラスト軸受支持
部に適用させるには、鏡板の大きさをさほど拡大する必
要のない狭い環状の動圧発生溝18を鏡板外周部に設
け、形状的には、負荷容量的に大きくかつ、運動時に全
周でなるべく均一に油膜が発生する4分割以上のステッ
プ型形状が望ましいことが判明した。
【0016】また、潤滑油の供給には、発生油圧を逃す
ことなく形成させるためには、各ステップ状の動圧発生
溝18の中央から外側に開口した油導入溝20が適切で
ある。
【0017】図10は本発明の第2の実施例を示す。動
圧発生溝18を定ハネ12の端面12aに形成した場合
であり、溝形状及び潤滑油の油導入溝20は第1の実施
例と同様の考え方で良い。
【0018】実施例2ではいずれも4分割の環状ステッ
プ型の動圧発生溝について示したが、分割数は4分割以
上であれば良い。
【0019】また、動ハネ7を定ハネ側に付勢する手段
として、中央部を高圧、周辺部を低圧とする例を示した
が、全体を中間圧にしても良いことは言うまでもない。
【0020】
【発明の効果】本発明では、動ハネの鏡板ないし定ハネ
の端面の両者の狭い接触部に、4ヶ以上に分割された環
状の狭くて浅い動圧発生溝を形成することにより、動ハ
ネは定ハネ端面から微少量浮上して運転できるため、両
者は強い金属接触することなくく、低い摩擦トルクのス
ラスト流体軸受が構成できる。この溝形状はシンプルか
つ加工性の良いことを特徴とするのみならず、詳細な流
体解析により最適化されたものであり、充分な負荷容量
と理想的な圧力分布を持つ。この結果、スクロールコン
プレッサは機械損失量が軽減され、高効率化が図れる。
又、スラスト軸受は摩耗,焼付等の面でも大幅な信頼
性,耐久性向上が期待できるなど、その効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるスクロールコンプレッ
サを示す断面図
【図2】本発明の一実施例による動ハネの平面図
【図3】動ハネに作用する圧力分布の概念図
【図4】(a)鏡板隙間が小さな場合の圧力分布の概念
図 (b)鏡板隙間が大きな場合の圧力分布の概念図
【図5】分割のない環状溝の場合の圧力分布を示す図
【図6】4分割環状溝の場合の圧力分布を示す図
【図7】5分割環状溝の場合の圧力分布を示す図
【図8】6分割環状溝の場合の圧力分布を示す図
【図9】分割数と発生力の関係を示すグラフ
【図10】本発明の第2の実施例を示す平面図
【図11】従来のスクロールコンプレッサを示す断面図
【図12】従来のスクロールコンプレッサのハネの噛合
いを示す断面図
【符号の説明】
7 動ハネ 12 定ハネ 18 動圧発生溝 19 外周空間 20 油導入溝 22 軸シール

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 渦巻状のハネを有する定ハネと、前記定
    ハネと対をなすハネを有する動ハネと、偏心部を持ち前
    記動ハネを旋回駆動させるシャフトと、前記シャフトを
    軸受すると共に、前記定ハネと締結された軸受ブロック
    からなるスクロールコンプレッサにおいて、前記動ハネ
    は、背面から付勢手段により定ハネ側に押圧され、前記
    動ハネと前記定ハネの接触部である前記動ハネの鏡板外
    周部ないし前記定ハネの端面部に、4分割以上に分割さ
    れた環状の動圧発生溝を形成すると共に、各溝の中央部
    には動ハネの外周空間に開口した油導入溝が連結されて
    いることを特徴とするスクロールコンプレッサ。
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