JP3023920B2 - 半導体磁器の製造方法 - Google Patents

半導体磁器の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は半導体磁器の製造方法に関し、特にたとえ
ば回路の過電流保護用やテレビのブラウン管枠の消磁用
として用いられる、半導体磁器の製造方法に関する。
(従来技術) 正の抵抗温度係数を有するBaTiO3系半導体磁器は、キ
ュリー点以上で抵抗値が急激に増加する。
このようなBaTiO3系半導体磁器を製造するには、たと
えば特公昭50−36035号公報に開示されているように、B
aTiO3系の焼結体をMnなどを含む溶液中に浸漬したの
ち、加熱処理することにより焼結体の粒界のみにMnなど
を拡散させる方法がある。このようにすることによっ
て、半導体磁器の抵抗温度係数を向上させることができ
る。
また、原料を仮焼してBaTiO3粉を作製したのち、これ
にMn2O3などを混合して、本焼成する方法が提案されて
いる。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、BaTiO3系の焼結体をMnなどを含む溶液
中に浸漬する方法では、溶液が焼結体内部まで浸透しに
くい。そのため、焼結体の表面付近の粒界にはMnなどが
拡散するが、焼結体内部の粒界までMnなどが拡散しにく
い。したがって、半導体磁器の抵抗温度係数を向上させ
るという効果が十分でなかった。
また、BaTiO3粉にMn2O3などを混合して焼成する方法
では、Mnなどが粒子内にまで拡散するため、室温におけ
る比抵抗が大きくなってしまうという問題点があった。
それゆえに、この発明の主たる目的は、室温における
比抵抗が小さく、しかも抵抗温度係数の大きい半導体磁
器を得ることができる、半導体磁器の製造方法に関す
る。
(課題を解決するための手段) この発明は、正の抵抗温度係数を有するチタン酸バリ
ウム系半導体磁器の製造方法において、半導体化剤を含
んだチタン酸バリウムと平均組成がBa2(Ti1-xMnx)Si2
O8(ただし、0.01≦x≦0.2)の物質とを混合したの
ち、焼成することを特徴とする、半導体磁器の製造方法
である。
ここで、Ba2(Ti1-xMnx)Si2O8の物質は、半導体化剤
を含んだチタン酸バリウムに対して、0.1〜2モル%混
合されることが好ましい。
(作用) Ba2(Ti1-xMnx)Si2O8は、焼成中に液相となり、粒子
の周囲を包囲する。したがって、焼成終了後、BaTiO3
半導体磁器の表面部分から内部に至るまで、粒界付近に
Mnの高濃度層が形成される。
(発明の効果) この発明によれば、半導体磁器の表面付近から内部に
到るまで、粒界付近にMnの高濃度層が形成されるため、
抵抗温度係数の大きい半導体磁器を得ることができる。
また、半導体磁器の粒子内にMnが拡散しないため、温
度における比抵抗が大きくならない。
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利
点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明か
ら一層明らかとなろう。
(実施例) 実施例1 まず、原料として、BaCO3,TiO2,SrCO3およびY2O3を準
備した。これらの原料を(Ba0.946Sr0.050.004)TiO3
となるように調合した。次に、得られた(Ba0.946Sr
0.050.004)TiO3を純水およびジルコニアボールとと
もにポリエチレン製ポットに入れて、5時間粉砕混合し
て混合物を得た。この混合物を乾燥し、1100℃で2時間
仮焼して、(Ba0.946Sr0.050.004)TiO2粉を得た。
また、Ba2(Ti1-xMnx)Si2O8の材料として、BaCO3,Ti
O2,SiO2およびMn2O3を準備した。これらの材料を目標組
成となるように調合し、純水およびジルコニアボールと
ともにポリエチレン製ポットに入れて5時間粉砕混合し
たのち乾燥し、1200℃で2時間仮焼して仮焼物を得た。
このとき、上述の組成において、xを0〜0.5の範囲で
変化させた。この仮焼物を、さらに、純水およびジルコ
ニアボールとともにポリエチレン製ポットに入れ、10時
間粉砕して平均粒径1μmとしたのち、乾燥してBa2(T
i1-xMnx)Si2O8粉を得た。
得られた(Ba0.946Sr0.050.004)TiO3粉とBa2(Ti
1-xMnx)Si2O3粉とを、Ba2(Ti1-xMnx)Si2O8が0.5モル
%となるように調合し、純水およびジルコニアボールと
ともにポリエチレン製ポットに入れた。そして、これら
をポリエチレン製ポット中で5時間粉砕混合したのち乾
燥し、プレス成形機によって直径17mm,厚み3mmの成形体
を作製した。この成形体を1350℃で1時間焼成したの
ち、In−Ga合金を電極として塗布し、試料とした。
比較例1として、最初の調合時に、BaCO3,TiO2,SrC
O3,Y2O3に加えてSiO2とMn2O3を調合し、実施例1と最終
組成が同じになるようにした。そして、Ba2(Ti1-xM
nx)Si2O8を後工程で添加することを省略した以外は、
実施例1と同様の方法で試料を得た。
実施例1および比較例1で得られた試料について、Mn
量xを変化させたときの抵抗温度係数を測定して、第1
図に示した。ここで、抵抗温度係数は、次式によって算
出した。
抵抗温度係数={2.303/(T2−T1)}×100 ここで、T1はその抵抗が室温における抵抗の10倍にな
る温度であり、T2はその抵抗が室温における抵抗の100
倍になる温度である。
さらに、実施例1および比較例1で得られた試料につ
いて、室温における比抵抗を測定し、第2図に示した。
第1図からわかるように、比較例1で得られた試料よ
り実施例1で得られた試料のほうが抵抗温度係数が大き
く、特にMn量xを0.01以上にすることによって、実用上
必要となる10%/℃以上の抵抗温度係数を得ることがで
きる。
また、第2図からわかるように、室温における比抵抗
はMn量xの増加とともに大きくなるが、実施例1で得ら
れた試料のほうが比抵抗が小さく、特にMn量xが0.2以
下で小さい比抵抗が得られる。
実施例2 Mn量xを0.05一定とし、Ba2(Ti0.95Mn0.05)Si2O8
添加量を0〜5モル%の範囲で変化させた以外は、実施
例1と同様にして試料を得た。
また、比較例2として、最初の調合時に、BaCO3,Ti
O2,SrCO3,Y2O3に加えてSiO2とMn2O3を調合し、実施例2
と最終組成が同じとなるようにした。そして、Ba2(Ti
0.95Mn0.05)Si2O8を後工程で添加することを省略した
以外は、実施例2と同様の方法で試料を得た。
実施例2および比較例2で得られた試料について、Ba
2(Ti0.95Mn0.05)Si2O8の添加量を変化させたときの抵
抗温度係数を測定して第3図に示し、また室温における
比抵抗を測定して第4図に示した。
第3図からわかるように、比較例2で得られた試料よ
り実施例2で得られた試料のほうが抵抗温度係数が大き
く、特にBa2(Ti1-xMnx)Si2O8の添加量を0.1モル%以
上にすることによって、実用上必要となる10%/℃以上
の抵抗温度係数を得ることができる。
また、第4図からわかるように、室温における比抵抗
はBa2(Ti1-xMnx)Si2O8の添加量とともに大きくなる
が、実施例2で得られた試料のほうが比抵抗が小さく、
特にBa2(Ti1-xMnx)Si2O8の添加量が2モル%以下で小
さい比抵抗が得られる。
このように、この発明の方法で製造された半導体磁器
は、大きい抵抗温度係数を有し、しかも室温において小
さい比抵抗を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1で得られた試料と比較例1で得られた
試料との抵抗温度係数を示すグラフである。 第2図は実施例1で得られた試料と比較例1で得られた
試料との室温における比抵抗を示すグラフである。 第3図は実施例2で得られた試料と比較例2で得られた
試料との抵抗温度係数を示すグラフである。 第4図は実施例2で得られた試料と比較例2で得られた
試料との室温における比抵抗を示すグラフである。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 35/46 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】正の抵抗温度係数を有するチタン酸バリウ
    ム系半導体磁器の製造方法において、 半導体化剤を含んだチタン酸バリウムと平均組成がBa2
    (Ti1-xMnx)Si2O8(ただし、0.01≦x≦0.2)の物質と
    混合したのち、焼成することを特徴とする、半導体磁器
    の製造方法。
  2. 【請求項2】前記Ba2(Ti1-xMnx)Si2O8の物質は、前記
    半導体化剤を含んだチタン酸バリウムに対して、0.1〜
    2モル%混合される、特許請求の範囲第1項記載の半導
    体磁器の製造方法。
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