JP3023267U - 自転車の電動駆動装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】使用寿命のより長く、組み立てやすくて、安価
でコストダウンでき、さらに電動と人力の駆動手段の選
択組合せが容易で快適な走行ができる自転車の電動駆動
装置を提供する。 【解決手段】モータ１０と、モータ１０の駆動により回
転するウォーム軸１１と、該ウォーム軸１１と噛合する
ウォームギヤ２０と、ウォームギヤ２０の中心に結合さ
れると共に一端が自転車の車輪を駆動するチェーンギヤ
５０と結合する回転軸３０と、前記回転軸３０の中心を
貫通し、自転車のペダルを連結したクランク５３の一端
と結合する中心軸４０とからなり、電動走行方式と人力
走行方式とを具備させているものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は自転車の電動駆動装置に関し、特に駆動手段と伝動手段により、自転 車を自由に電気駆動、或は人力駆動に切り換えることができると共に、同時に当 該電気駆動と人力駆動を行ってもよい自転車の電動駆動装置に関するものである 。

【０００２】

【従来の技術とその課題】

従来、電動駆動により走行する自転車が開発されていた。このような電気駆動 自転車の構成は大体電子部品により構成されるので、雨に降られ、或は衝撃を受 ける等の状況がある時、該電子部品が容易に損傷されるので、好ましくない。

【０００３】 本考案は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、構成部品が機械式で、使 用寿命を延長できると共に、コストダウンでき、電動と人力の駆動の組合せが容 易で手段選択の自由度がある自転車の電動駆動装置を提供することを目的とする 。

【０００４】

【問題点を解決するための手段】

本考案は、駆動手段と、該駆動手段の駆動により回転するウォーム軸と、該ウ ォーム軸と噛合するウォームギヤと、ウォームギヤの中心に軸着されると共に、 一端が自転車の車輪駆動用チェーンギヤと結合する回転軸と、前記回転軸の中心 を貫通し、自転車のペダルを連結するクランクの一端を結合する中心軸とからな り、 前記駆動手段の駆動をウォーム軸と、ウォームギヤと、回転軸と、車輪駆動用 チェーンギヤを介して車輪に伝達し車輪を駆動する電動走行方式と、人力により ペダルを踏むことによる回転を前記中心軸を介して車輪に伝達して自転車を走行 させる人力走行方式を共に具備する自転車の電動駆動装置である。

【０００５】 また、本考案による前記ウォームギヤと前記回転軸との間に第１一方向ベアリ ングが介在しており、それに回転軸と中心軸との間に第２一方向ベアリングが介 在しており、該第１一方向ベアリングと第２一方向ベアリングとの回転方向が反 対である。

【０００６】

【作用】

本考案はウォーム軸とウォームギヤとの機械伝動構造を採用するので、構成部 材料の寿命が従来式の抵抗、トランジスターなどの電子部品の使用寿命によるよ り遥かに長くすることができると共に、組合せにも従来式のものよりずっと簡単 で、コストダウンできる。さらに電動駆動と人力駆動が共に利用できるので、便 利性がずっとよい。

【０００７】

【実施例】

以下、図面に基づき本考案の好適な実施例を説明する。

【０００８】 図１は、本考案の電動駆動装置を取り付けた自転車の側面図である。図２は、本 考案の装置が自転車に取り付けられた状態の平面図である。図３は、本考案の装 置の平面図である。図４は、チェーンギヤを取り外した本考案の装置の正面図で ある。図５は、本考案の装置の複数方向に適当に切断した横断面図である。図６ は、図４の長手方向の断面図である。

【０００９】 図中、自転車の下パイプ６０には、バッテリーボックス１０１が配置され、該 下パイプ６０とチェーンステー６１との間に本考案の電動駆動装置Ａが配置され ている。前記バッテリーボックス１０１は、駆動装置としてのモータ１０に接続 され、モータ１０に電力を供給する。該モータ１０の軸にウォーム軸１１が設け られ、該ウォーム軸１１が駆動装置を収容するケーシング１２の収容空間１２１ に入る。該ウォーム軸１１は、前記収容空間１２１内で、ウォームギヤ２０と噛 合している。該ウォームギヤ２０の中心に第１一方向ベアリング２１を介して、 回転軸３０を軸支しており、該回転軸３０の中心にさらに第２一方向ベアリング ３１を介して中心軸４０を軸支している。また、前記回転軸３０の一端に左ネジ 山３２１が形成されると共に、一つのネジ山付きキャップ５２が該左ネジ山３２ １を螺着しており、該ネジ山付きキャップ５２の螺着により、回転軸３０をチェ ーンギヤ５０の中心穴に緊密に固着する。

【００１０】 また、回転軸３０と中心軸４０との間に第２一方向ベアリング３１を介在して いる。それに、前記第１一方向ベアリング２１と第２一方向ベアリング３１とは 、回転方向が異なる。また、回転軸３０とケーシング１２との隣接部位にベアリ ング３３が介在しており、前記ベアリング３３とウォームギヤ２０との隣接部位 に位置決め片２３が設けられ、ウォームギヤ２０の両端に位置される位置決め片 ２２と共に、ウォームギヤ２０を前後方向から挟持する。また、回転軸３０が中 心軸４０より短い。当該中心軸の、回転軸３０の中心穴から出た部位とケーシン グ１２との間にベアリング３３１が設けてある。該ベアリング３３１と中心軸４ ０との隣接部位に前後に二つの位置決片２５、２５によりベアリング３３１を挟 持している。また、回転軸３０と中心軸４０との先端の接合部位にＯリング４１ が設けてあり、回転軸３０と中心軸４０との接合部位を密封する。

【００１１】 次に、本考案の動作を説明する。

【００１２】 （１）電動駆動を利用する場合 モータ１０を起動させ、ウォーム軸１１を回転させると、その回転力がウォー ムギヤ２０と、第１一方向ベアリング２１を介して、回転軸３０を回転させ、該 回転軸３０の回転がチェーンギヤ５０に伝えられ、チェーンにより、自転車の後 輪を回転させて、自転車を走行させる。

【００１３】 この際、第２一方向ベアリング３１の回転方向が第１一方向ベアリング２１と 異なるので、空転になり、ペダルを踏まなくても、前記モータ１０の駆動により 自転車が走行する。

【００１４】 （２）人力駆動を利用する場合 モータ１０を停止し、ペダルを踏んで回転させると、ペダルを連結するクラン クがその中心軸４０を駆動し、それに第２一方向ベアリング３１の回転により、 チェーンギヤ５０が回転され、後輪を連動して自転車を走行させる。

【００１５】 （３）電動駆動と人力駆動を共に利用する場合 モータ１０を起動し、ウォーム軸１１とウォームギヤ２０を介して回転軸３０ を駆動すると共に、ペダルを踏むことにより、クランク、中心軸４０を介してチ ェーンギヤを連動させ、両者の合力により自転車を走行させる。

【００１６】

【考案の効果】

本考案は、機械式の電動構造を採用するので、装置の寿命が従来式の電子部品 を利用するものよりずっと長い。且つ、構成部材の数が少なく、皆安価なものな ので、コストダウンを図ることができる。また、電動と人力との駆動の組合せが 容易で、その走行状況に応じた駆動手段の選択の自由度が大きい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の電動駆動装置を取り付けた自転車の側
面図である。

【図２】本考案の装置が自転車に取り付けられた状態の
平面図である。

【図３】本考案の装置の平面図である。

【図４】本考案の装置のチェーンを取り外した状態の正
面図である。

【図５】本考案の装置の複数方向に適当に切断した横断
面図である。

【図６】図４の長手方向の断面図である。

【符号の説明】

Ａ 電動駆動装置 １０ モータ １１ ウォーム軸 １２ ケーシング １２１ 収容空間 ２０ ウォームギヤ ２１ 第１一方向ベアリング ２２、２３ 位置決め片 ２５、２５ 位置決め片 ３０ 回転軸 ３１ 第２一方向ベアリング ３２１ 左ネジ山 ３３、３３１ ベアリング ４０ 中心軸 ４１ Ｏリング ５０ チェーンギヤ ５２ ネジ山付きキャップ ５３ クランク ６０ 下パイプ ６１ チェーンステー

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】駆動手段と、該駆動手段の駆動により回転
   するウォーム軸と、該ウォーム軸と噛合するウォームギ
   ヤと、該ウォームギヤの中心に軸着されると共に、一端
   が自転車の車輪駆動用チェーンギヤと結合する回転軸
   と、前記回転軸の中心を貫通し、自転車のペダルを連結
   したクランクの一端と結合する中心軸とからなり、 前記駆動手段の駆動をウォーム軸と、ウォームギヤと、
   回転軸と、車輪駆動用チェーンギヤとを介して車輪に伝
   達し、車輪を駆動する電動走行方式と、人力によりペダ
   ルを踏むことによる回転を前記中心軸を介して車輪に伝
   達して自転車を走行させる人力走行方式を共に具備する
   自転車の電動駆動装置。
2. 【請求項２】前記ウォームギヤと前記回転軸との間に第
   １一方向ベアリングが介在しており、それに回転軸と中
   心軸との間に第２一方向ベアリングが介在しており、該
   第１一方向ベアリングと第２一方向ベアリングとの回転
   方向が反対であることを特徴とする請求項１に記載の自
   転車の電動駆動装置。