JP3015988U - 自転車取付用補助動力装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 家庭等において既に存在する既製の自転車に
簡単な作業で装備して容易に電動による補助動力を備え
た自転車とする。 【構成】 車体本体５に装着されたギヤー10および後輪
７の中心軸に装着されたフリーホイール14間にチエーン
を巻きつけ、ギヤー10の回転をチエーンを介して後輪７
に伝えて駆動する装置であって、回転軸21にスプロケッ
ト23が装着されたモーター１と、制御スイッチ２と、蓄
電池３と、チエーン４とを備える。制御スイッチ２には
モーター１および蓄電池３が配線され、この制御スイッ
チ２の操作によって蓄電池３をモーター１に接続させ駆
動するとともにスプロケット23を回転し、動力をチエー
ン４を介してギヤー10に伝達するとともにフリーホイー
ル14に伝達し、自転車の運転駆動を補助する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は家庭用等、普通の既製自転車に取付けて自転車走行の補助動力とする 自転車取付用補助動力装置に係り、特に、家庭等にある既製の自転車を利用し、 これに簡単な作業によりかつ容易に装備し得る自転車取付用補助動力装置に関す る。

【０００２】

【従来の技術】

補助動力装置を備えた自転車として従来、電源としての蓄電池や太陽電池、お よび駆動源としてのモーターをそれぞれ装備した各種の自転車が知られており、 自転車は坂道等において、この補助動力設備の補助を受けて走行を行うものであ る。

【０００３】

【考案が解決しようとする問題点】

しかし、この種の自転車では、電源としての蓄電池や太陽電池、駆動源として のモーターが当初から自転車に装備されたものであって、すでに存在する既製の 自転車に蓄電池や太陽電池、あるいはモーター等の補助動力装置を後日に装備し て形成されるものではない。

【０００４】 そこで、本考案の目的は家庭等において既に存在する既製の自転車に簡単な作 業で装備して容易に電動による補助動力を備えた自転車を得る、従来技術に存す る欠点を改良した自転車取付用補助動力装置を提供することにある。

【０００５】

【問題点を解決するための手段】

上述の目的を達成するため、本考案によれば、車体本体に装備されたギヤーお よび後輪の中心軸に装備されたフリーホイール間にチエーンを巻きつけ、ギヤー の回転をチエーンを介して後輪に伝えて駆動する形式の既製の自転車に取付けら れる自転車取付用補助動力装置であって、回転軸にスプロケットが装備されたモ ーターと、制御スイッチと、蓄電池と、チエーンとを備え、前記モーターは車体 本体のギヤー付近に取付けられ、前記制御スイッチは自転車のハンドルないしは その付近に取付けられ、前記蓄電池は自転車の任意の個所に取付けられ、前記チ エーンは前記スプロケット、ギヤーおよびフリーホイールにまたがって巻きつけ られてなり、かつ前記制御スイッチにモーターおよび蓄電池を配線し、制御スイ ッチの操作によって蓄電池をモーターに接続させてモーターを駆動するとともに スプロケットを回転し、この回転による動力をチエーンを介してギヤーに伝達す るとともにフリーホイールに伝達することを特徴とし、これにより自転車の運転 駆動を補助するようにしたことを特徴とする。

【０００６】

【考案の実施例】

以下、本考案を添付図面を用いて具体的に詳述する。図１は本考案にかかる装 置（キット）の一具体例の斜視図であり、図２は本考案装置を既製の自転車に装 備した状態の一方の側面図であり、図３は図２の反対側の側面図であり、図４は 本考案にかかる制御スイッチを自転車のハンドルに装備した状態の斜視図であり 、図５はモーターおよび蓄電池を制御スイッチに配線したときの配線図である。

【０００７】 本考案装置は図１に示されるように、モーター１、制御スイッチ２、蓄電池３ 、およびチエーン４の各部品のキットを構成してなるものである。

【０００８】 そして、上述キットの各部品は図２および図３に示されるように、通常の家庭 等にある既製の自転車に取付けられる。

【０００９】 まず、図２および図３を用いて既製の自転車を説明すると、これは立パイプ17 、と下パイプ18をもってＶ形状を形成し、さらに上パイプ19、および前パイプ20 を有してなる車体本体５、前輪６、後輪７、ハンドル８、立パイプ17の上端に取 付けられたサドル９、車体本体５のＶ形状先端付近に装着されたギヤー10、ギヤ ー10、の両面の中心からそれぞれの面に沿って反対方向に伸長したギヤクランク 11、11、これらの先端にそれぞれ取付けられたペダル12、12、ギヤー10とチエー ンステー13を介して連結され、後輪７の中心軸に装備されたフリーホイール14、 図示しないがギャー10とフリーホイール14間に巻きつけられたチエーン、握り15 、荷台16を主要素として構成される。

【００１０】 このような構成からなる既製の自転車は乗手が足でペダル12、12を回転するこ とによりギヤー10を回転し、この回転をチエーンを介してフリーホイール14に伝 達して後輪７を駆動し、走行するものである。

【００１１】 次いで、本考案にかかるキットの各部品について説明するとともに、これらの 上述既製の自転車への取付け方法について説明する。

【００１２】 本考案にかかるキットの各部品のうち、まず、モーター１は直流モーターであ って、図１には示されるように、回転軸21に、好ましくは減速機22を介して、ス プロケット23を装着して構成される。この種のスプロケット23は例えば、ワンウ エイクラッチスプロケットであってモーター１の回転軸21の回転によって回転さ れる。

【００１３】 上述のように構成されるモーター１は図２および図３に示されるように、車体 本体５のギヤー10付近、例えば、ギヤー10の上方の立パイプ17、モーターに取付 金具24のＵ字ボルト25を締め付けることにより取付けられる。このとき、ギヤー 10、スプロケット23およびフリーホイール14のそれぞれの面はほぼ面一に位置す ると、後述のチエーン４がこれらに巻きつけやすくなる。

【００１４】 制御スイッチ２は図４に示されるように、自転車のハンドル８ないしは図示し ないがその付近、好ましくは握り15の近くのハンドル８に取付金具26を締め付け ることにより取付けられる。27はブレーキレバーである。

【００１５】 蓄電池３は自転車走行に特に邪魔にならない任意の個所、例えば図２および図 ３に示されるように、荷台16上の、特にサドル９の下方の個所に取付けられる。 なお、蓄電池３は一個でもよいが、後述のように二個取り付けることが二段変速 を行う上で好ましい。

【００１６】 チエーン４は図２および図３に示されるように、モーター１のスプロケット23 、ギヤー10および後輪７の中心軸に位置するフリーホイール14にまたがり、これ らの歯をチエーン４の孔にかみ合わせることにより巻きつけられる。

【００１７】 モーター１および蓄電池３は図５に示されるように、制御スイッチ２に配線さ れる。図５では、図１および図４に示される制御スイッチ２のキー付き始動スイ ッチＳＯを「入」にまわすことにより、この始動スイッチＳＯがＯＮになる。

【００１８】 さらに、この状態で、低速スイッチＳ１を押して「ＯＮ」にすると、蓄電池３ 、３が並列になってモーター１に接続され、モーター１を低速で回転する。同時 に、図１、図２および図３に示されるモーター１のスプロケット23が回転し、こ の回転による動力をチエーン４を介してギヤー10に伝達するとともにフリーホイ ール14に伝達し、自転車の運転駆動を低速で補助する。上述の低速スイッチＳ１ は放すと「ＯＦＦ」になる。

【００１９】 低速スイッチＳ１を放して「ＯＦＦ」にした後、次いで、高速スイッチＳ２を 押して「ＯＮ」にすると、蓄電池３、３は並列から直列に切り換わってモーター １に接続され、モーター１を高速で回転し、上述と同様にして自転車の運転駆動 を高速で補助し、二段変速となる。図５において、28、29はダイオードであり、 図１および図４において、30は電圧計である。

【００２０】

【作用】

上述の構成からなる本考案にかかる装置はまず、各部品を家庭等にある既製の 自転車に取付ける。この取付けは取付金具の締め付け等、簡単な作業で容易に行 われる。

【００２１】 次いで、図４に示されるように、始動スイッチＳＯを「入」にまわして、「Ｏ Ｎ」にした後、例えば、高速スイッチＳ２を「ＯＮ」にすると自転車は大きなト ルクで起動し、加速される。その後、一定速度に達したときに、低速スイッチＳ １に切り換えると、自転車はそのまま低速で走行し、さらに低速スイッチＳ１を 放して「ＯＦＦ」にすると、速度は著しく小さくなり、ブレーキレバー27を操作 しながら停止する。

【００２２】

【考案の効果】

以上のとおり、本考案装置は家庭等において既に存在する既製の自転車に、簡 単な作業で装備して容易に電動による補助動力を備えた自転車とすることができ 、実用上有用な考案である。

【提出日】平成６年７月８日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００９

【補正方法】変更

【補正内容】

【０００９】 まず、図２および図３を用いて既製の自転車を説明すると、これは立パイプ１ ７、と下パイプ１８をもってＶ形状を形成し、さらに上パイプ１９、および前パ イプ２０を有してなる車体本体５、前輪６、後輪７、ハンドル８、立パイプ１７ の上端に取付けられたサドル９、車体本体５のＶ形状先端付近に装着されたギヤ ー１０、ギヤー１０の両面の中心からそれぞれの面に沿って反対方向に伸長した ギヤクランク１１、１１、これらの先端にそれぞれ取付けられたペダル１２、１ ２ギヤー１０とチェーンステー１３を介して連結され、後輪７の中心軸に装備し されたフリーホイール１４、図示しないがギヤー１０とフリーホイール１４間に 巻きつけられたチェーン、握り１５、荷台１６を主要素として構成される。

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１２

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１２】 本考案にかかるキットの各部品のうち、まず、モーター１は直流モーターであ って、図１に示されるように、回転軸２１に、好ましくは減速機２２を介して、 スプロケット２３を装着して構成される。この種のスプロケット２３は例えば、 ワンウエイクラッチスプロケットであってモーター１の回転軸２１の回転によっ て回転される。

【手続補正３】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１３

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１３】 上述のように構成されるモーター１は図２および図３に示されるように、車体 本体５のギヤー１０付近、例えば、ギヤー１０の上方の立パイプ１７にモーター 取付金具２４のＵ字ボルト２５締め付けることにより取付けられる。このとき、 ギヤー１０、スプロケット２３およびフリーホイール１４のそれぞれの面はほぼ 面一に位置すると、後述のチェーン４がこれらに巻きつけやすくなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案にかかる装置（キット）の一具体例の斜
視図である。

【図２】本考案装置を既製の自転車に装備した状態の一
方の側面図である。

【図３】図２の反対側の側面図である。

【図４】本考案にかかる制御スイッチを自転車のハンド
ルに装備した状態の斜視図である。

【図５】モーターおよび蓄電池を制御スイッチに配線し
たときの配線図である。

【符号の説明】

１ モーター ２ 制御スイッチ ３ 蓄電池 ４ チエーン ５ 車体本体 ８ ハンドル 10 ギヤー 14 フリーホイール 21 回転軸 22 減速機 23 スプロケット SO 始動スイッチ S1 低速スイッチ S2 高速スイッチ

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 車体本体に装着されたギヤーおよび後輪
   の中心軸に装着されたフリーホイール間にチエーンを巻
   きつけ、ギヤーの回転をチエーンを介して後輪に伝えて
   駆動する形式の既製の自転車に取付けられる自転車取付
   用補助動力装置であって、回転軸にスプロケットが装着
   されたモーターと、制御スイッチと、蓄電池と、チエー
   ンとを備え、前記モーターは車体本体のギヤー付近に取
   付けられ、前記制御スイッチは自転車のハンドルないし
   はその付近に取付けられ、前記蓄電池は自転車の任意の
   個所に取付けられ、前記チエーンは前記スプロケット、
   ギヤーおよびフリーホイールにまたがって巻きつけられ
   てなり、かつ前記制御スイッチにモーターおよび蓄電池
   を配線し、制御スイッチの操作によって蓄電池をモータ
   ーに接続させてモーターを駆動するとともにスプロケッ
   トを回転し、この回転による動力をチエーンを介してギ
   ヤーに伝達するとともにフリーホイールに伝達すること
   を特徴とし、これにより自転車の運転駆動を補助するよ
   うにした自転車取付用補助動力装置。
2. 【請求項２】 前記スプロケットは減速機を介してモー
   ターの回転軸に装着される請求項１の自転車取付用補助
   動力装置。
3. 【請求項３】 前記蓄電地は２個前記制御スイッチに配
   線され、この制御スイッチの操作により直列または並列
   に切り換えてモーターに接続され、これによりモーター
   の駆動を二段変速とした請求項１の自転車取付用補助動
   力装置。