JP3023163U - 可変式ラッチ受け装置 - Google Patents

可変式ラッチ受け装置

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JP3023163U
JP3023163U JP1995011198U JP1119895U JP3023163U JP 3023163 U JP3023163 U JP 3023163U JP 1995011198 U JP1995011198 U JP 1995011198U JP 1119895 U JP1119895 U JP 1119895U JP 3023163 U JP3023163 U JP 3023163U
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一男 中村
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株式会社日中製作所
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Abstract

(57)【要約】 【課題】一旦取付け後もラッチ係合位置の調節ができ、
ドア開閉時の振動・衝撃等によるビビリ音の発生や摺動
ボックスの不用意な移動を阻止できる可変式ラッチ受け
装置の提供。 【解決手段】ラッチ係合凹部9をもつ摺動ボックス3
を、受箱2内で横移動可能に設け、該摺動ボックス3底
部の円形状窓孔15に、円盤状板カム4の偏心位置の突
出部13を係合させ、該板カム4の回動で摺動ボックス
3が移動しラッチ5の係合位置を調節可能とした可変式
ラッチ受け装置であり、上記受箱2の底板と摺動ボック
ス3の底板との間に、受箱2の底板とほぼ同じ方形の振
動防止兼板カム回り止め用のゴム板10を介装し、かつ
該ゴム板10と摺動ボックス3の底板との間に、ゴム板
10とほぼ同じ方形または縦方向へ少し短めで、中央部
に丸孔12をもつゴム板押さえ用板11を介装させ、該
ゴム板押さえ用板11の丸孔12内に、上記円盤状板カ
ム4を回動可能に係合させる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、ドア錠から突出するラッチを係合可能なラッチ受け装置であり、詳 しくはラッチ係合位置を調節可能な可変式ラッチ受け装置に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
ドアにドア錠を取り付けた場合に、該ドア錠のラッチを係合可能なラッチ受け 装置をドア枠に設けている。このラッチ受け装置としては、従来より各種のもの が考案されている。
【0003】 かつてのラッチ受け装置は、開口付きの面金とラッチ係合凹部のある受箱とか らなり、この両者をドア枠へネジで一体的に取り付けるものであった。しかしこ のラッチ受け装置では、ドア錠またはラッチ受け装置の取り付けミスやその後の ドアやドア枠の変形等によって、ラッチがラッチ受け装置のラッチ係合凹部へ上 手く係合せずスムーズに作動しない場合があった。このような場合には、一旦ド ア枠へ取り付けたラッチ受け装置を取り外して、位置をずらして取り付け直す必 要があった。
【0004】 そこで、ラッチ受け装置のラッチ受幅を予め大きく形成しておくことも考えら れたが、それではラッチが係合時に風圧等の作用でガタツキが生じる等の不具合 があった。それを解決すべく考案されたのが可変式ラッチ受け装置であり、ラッ チ受け装置の一部を横方向(ドア枠の幅方向)へ移動可能として、ラッチ受幅を 広・狭に調節可能とするものであり、次のようなものがあった。
【0005】 イ)受箱と別体の可動板を設けるか、または面金と別体の受箱を設け、その可 動板または受箱の取付ネジ用孔を長孔に形成して、可動板または受箱を横方向へ 摺動させることでラッチ受幅を調節可能としたもの(例えば実開昭60−133 066号公報、実開昭60−164567号公報、実開昭62−131063号 公報参照)。
【0006】 ロ)面金と受箱とを別体とし、該受箱の内奥板に螺装した調節ネジにより裏面 の板カムを回動させて、受箱をスライドさせるようにしたもの(例えば実開昭6 1−129073号公報、特開昭63−53475号公報参照)。
【0007】 ハ)受箱と別体の可動板を設け、該可動板をラックで掛止させておき、外側か らドライバー等で押して可動板を移動させることで、ラッチ受幅を調節可能とし たもの(特開平3−110274号公報参照)。
【0008】 ニ)面金と受箱とを別体にして、受箱の調節板を外部からドライバーで押した り、または受箱内に摺動ボックスを別体に設けて、調節ネジを回して摺動ボック スを横移動させることで、ラッチ受幅を調節可能としたもの(例えば実開平4− 56874号公報、実開平4−95465号公報参照)。
【0009】 ホ)面金と別体の受箱内に、その内側で横方向へ移動可能な横幅の摺動ボック スを設け、受箱の内底面と摺動ボックスの間に、ドライバー先端係合用孔をもつ 突出部付きの板カムを設け、該板カムの突出部を摺動ボックスの底面の孔に係合 させ、摺動ボックスを横移動可能とすることで、該摺動ボックスのラッチ係合凹 部と面金の開口とが重なるラッチ受幅を、広・狭に調節するものである。これに は次のようなものがあった。
【0010】 その第1は、板カムを円盤状として、その直径を受箱の横方向の長さにほぼ等 しくし、偏心位置に形成した突出部を、摺動ボックスの底面中央の孔に係合させ たもの(例えば実公平6−49780号公報参照)。
【0011】 またその第2は、板カムの回転中心を半径中心とする小径円弧面と大径円弧面 が対向したほぼ扇形で、その小径円弧面と大径円弧面とが受け箱の左右の側壁内 面に摺接する大きさとし、摺動ボックスの底板の孔を左右方向への長孔として、 そこへ板カムの突出部を係合させ、かつ板カムの大径円弧面の一端側近傍からガ イド溝を形成して、そこに摺動ボックスの突軸を係合させたもの(例えば実用新 案登録第3000187号公報参照)。
【0012】 これらは、板カムの直径または小径円弧面と大径円弧面間の寸法が、受箱の左 右方向の長さにほぼ等しく、該板カムは受箱の左右側板に当接して左右方向の動 きが規制され、かつ自己の中心を回転中心として回動することで、該板カムの偏 心位置の突出部が係合する摺動ボックスが左右方向へのみ移動して、ラッチ受幅 を調節可能としたものである。
【0013】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の各可変式ラッチ受け装置には、次の如き問題点があ った。 まず上記イ)のものは、ラッチ受け装置をドア枠へ取り付けた後に不具合が生 じた場合は、それを調節するには、取付けネジを緩めた状態にして可動板または 受箱を移動させ、その後に再び取付けネジを締め付ける、という手間を要した。
【0014】 上記ロ)およびハ)のものは、構造が複雑で部品点数が多く、トラブルが発生 し易いおそれがあるし、特殊な形状の板カム等を用いるので、製造が難しくコス トアップにつながるおそれがあった。
【0015】 上記ニ)の内で調節板を外側部から押すものは、ドアに大きな外力が加わった 際に、ガイドピンが容易に破損するおそれがある。また調節ネジを回してスライ ド部材を移動させるものは、調節ねじの1回転で1ピッチ分しか移動せず、調節 作業に時間がかかる。また両者ともに、ラッチ受け装置をドア枠へ取り付け前は 外部からラッチ受幅を調節できるが、取り付け後は外部からの調節ができず、調 節必要時にはラッチ受け装置をドア枠から一旦取り外さねばならなかった。
【0016】 また上記ホ)のカム板を用いて摺動ボックスを横移動させるものは、第1およ び第2のもの共に、面金と別体の受箱内に、横移動可能な大きさの摺動ボックス を設け、かつ受箱の内底面と摺動ボックス間に板カムを介装させてある。
【0017】 そのため、ドアの開・閉による振動・衝撃等があると、受箱・摺動ボックス・ 板カムの相互間でビビリ音が生じ、高級感に欠けるきらいがあった。またドアが 閉まった際の跳ね返り振動で、ラッチの背面が係合している摺動ボックスに衝突 して圧力を加え、ついには板カムも回動し摺動ボックスがラッチ受幅を増大する 方向へ移動してしまうことがあった。これでは、可変式ラッチ受け装置のラッチ 受幅を調節して取り付けた意味が無くなってしまう。
【0018】 本考案は、上記従来の可変型ラッチ受け装置がもつ問題点を解決しようとする ものである。即ち本考案の目的は、比較的シンプルな構成で部品点数が少なく、 製造が容易で、トラブル発生も少なく、コストダウンを図れるとともに、ドアを 開閉時の振動・衝撃等によるビビリ音の発生や、摺動ボックスが不用意に移動す ることを阻止し、かつドア枠へ一旦取り付け後もラッチ係合位置を容易・迅速に 調節できる、可変式ラッチ受け装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
A 本考案に係る可変式ラッチ受け装置は、 ラッチ係合凹部9をもつ摺動ボックス3を、受箱2内で横移動可能に設け、該 摺動ボックス3底部の円形状窓孔15に、円盤状板カム4の偏心位置の突出部1 3を係合させ、該板カム4の回動で摺動ボックス3が移動しラッチ5の係合位置 を調節可能とした可変式ラッチ受け装置であり、 上記受箱2の底板と摺動ボックス3の底板との間に、受箱2の底板とほぼ同じ 方形の振動防止兼板カム回り止め用のゴム板10を介装し、 かつ該ゴム板10と摺動ボックス3の底板との間に、ゴム板10とほぼ同じ方 形で中央部に丸孔12をもつゴム板押さえ用板11を介装させ、該ゴム板押さえ 用板11の丸孔12内に、上記円盤状板カム4を回動可能に係合させてなるもの である。
【0020】 B 本考案に係る可変式ラッチ受け装置は、 ラッチ係合凹部9をもつ摺動ボックス3を、受箱2内で横移動可能に設け、該 摺動ボックス3底部の円形状窓孔15に、円盤状板カム4の偏心位置の突出部1 3を係合させ、該板カム4の回動で摺動ボックス3が横方向へ移動して、ラッチ 5の係合位置を調節可能とした可変式ラッチ受け装置であり、 上記受箱2の底板と摺動ボックス3の底板との間に、受箱2の底板とほぼ同じ 長方形状の振動防止兼板カム回り止め用のゴム板10を介装し、 かつ該ゴム板10と摺動ボックス3の底板との間に、ゴム板10より縦方向へ やや短めの長方形状で、中央部に丸孔12をもつゴム板押さえ用板11を介装さ せ、 該ゴム板押さえ用板11の丸孔12内に、上記円盤状の板カム4を回動可能に 係合させてなるものである。
【0021】
【考案の実施の形態】
上記の両構成において、可変式ラッチ受け装置の受箱2は、ドア枠7の側端面 に形成した凹所8内へ係合して、その前面の面金1と共にネジにてドア枠7へ取 り付け可能である。該受箱2内の横寸法は摺動ボックス3の横寸法より大きめに して、後記の如く係合させた摺動ボックス3が横方向へ移動可能としてある。
【0022】 上記摺動ボックス3は、ラッチ5の前部を係合可能なラッチ係合凹部9を有す るが、上記の如く横寸法を受箱2内の横寸法より小さめにして、受箱2内へ係合 した状態で横方向へ移動可能としてある。また該摺動ボックス3の底板の中央部 には、板カム4の突出部13が回動可能に係合する円形状窓孔15を形成してあ る。
【0023】 上記受箱2の底板と摺動ボックス3の底板との間には、振動防止兼板カム回り 止め用のゴム板10を介装してあるが、該ゴム板10は受箱2の底板とほぼ同じ 方形・長方形状にしてある。該ゴム板10の材質は、それ自体のもつ弾性で振動 を吸収するものなら、例えば天然ゴム、合成ゴムの他に、軟質プラスチックであ ってもよい。ここでほぼ同じ方形・長方形状とは、受箱2内へ係合させて底板に ほぼ全面的に当接状となり得る大きさをさしている。
【0024】 また上記振動防止兼板カム回り止め用のゴム板10と摺動ボックス3の底板と の間には、ゴム板押さえ用板11を介装させてあるが、該ゴム板押さえ用板11 は上記ゴム板10とほぼ同じ方形、または縦方向へやや短めの長方形状をし、そ の中央部に後記板カム4を係合用の丸孔12を形成してある(例えば図3・図9 参照)。ここで縦方向へやや短めとは、ゴム板10への当接面積が小さくなり過 ぎず、かつ板カム4の回動をスムーズに行える範囲であり、受箱2の底板やゴム 板10と比べて、偏心率にもよるが例えば2mm程度短くなるようにしておくの がよい。
【0025】 板カム4は円盤状で、その大きさは偏心カムとして摺動ボックス3の横移動量 を決定するものであるが、上記ゴム板押さえ用板11に形成の丸孔12内へ係合 可能なものとしてあり、かつ該円盤状の板カム4の偏心位置に、ドライバー先端 係合用孔14付きの円形状の突出部13を形成してある。該板カム4の裏面即ち ゴム板10との当接面を、摩擦抵抗を大きくするために梨地面その他の凹凸状に なるようにしておくことが望ましい(図8・図12参照)。
【0026】 上記板カム4の円形状の突出部13は、上記該摺動ボックス3の底板の中央部 に形成した円形状窓孔15に係合させて、該板カム4の回動で摺動ボックス3を 移動可能としてある。
【0027】 本可変式ラッチ受け装置の取り付け状態は、摺動ボックス3が受箱2内で横方 向へほぼ中央位置にある状態にして、かつラッチ5の背面が摺動ボックス3のラ ッチ係合凹部9の側面に当接する状態にして、ドア枠7へネジで取り付けるよう にする(図4参照)。
【0028】 仮に、取り付け時のミスやその後のドア16やドア枠7の変形等で、ラッチ5 の前部がラッチ係合凹部9へ上手く係合しなかったり、係合してもガタツキがあ ったりした場合には、摺動ボックス3を横移動させることにより、ラッチ係合位 置を調節すればよい。それには、該ラッチ受け装置を取り付けた状態で、ドライ バー先端を面金1の開口6から差し入れ、摺動ボックス3の円形状窓孔15から 覗く板カム4の突出部13のドライバー先端係合用孔14に係合させて、ドライ バーを回して調節すればよい。
【0029】 これで、円盤状の板カム4が回動するが、該板カム4はゴム板押さえ用板11 の丸孔12内に係合しているので、その回動は該丸孔12内で自己の中心を回転 中心とした回動となる。そのため、該板カム4の偏心位置の突出部13が円形状 窓孔15に係合している摺動ボックス3は、該板カム4の回動に伴い摺動ボック ス3が移動しようとするが、該摺動ボックス3は受箱2内で縦方向には不動で横 方向へのみ移動可能である。
【0030】 これで、摺動ボックス3は縦方向への移動が規制され横方向へのみ移動するこ とになるので、受箱2内で該摺動ボックス3・ラッチ係合凹部9の位置を変える ことができる(図6・図7・図10・図11参照)。そこで、ドライバーによる 板カム4の回動角度を適切にして、摺動ボックス3・ラッチ係合凹部9の横移動 量を調節することにより、ラッチ5がうまくラッチ係合凹部9内へ係合し、かつ その背面がラッチ係合凹部9の側面に当接する状態に、ラッチ係合位置を調節し ておけばよい(図5参照)。
【0031】 また、ラッチ5との位置関係がうまく調節できたとしても、従来のこの種のも のではドアの開・閉によりラッチ受け装置が振動・衝撃等を受けて、受箱2・摺 動ボックス3・板カム4の相互間で、ビビリ音が発生することがあった。しかし 本可変式ラッチ受け装置では、上記の如く受箱2の底板と摺動ボックス3の底板 との間に、受箱2の底板とほぼ同じ大きさの振動防止兼板カム回り止め用のゴム 板10を介装してある。そのため、この振動防止兼板カム回り止め用のゴム板1 0が、ドアの開・閉によるラッチ受け装置の振動・衝撃等を吸収して、ビビリ音 の発生を大幅に抑制することになる。
【0032】 さらに、本可変式ラッチ受け装置では、上記の如く設けた振動防止兼板カム回 り止め用のゴム板10が、板カム4の後面に面当接している。そのため、ドアが 閉まった際の跳ね返り振動で、ラッチ5の背面が摺動ボックス3・ラッチ係合凹 部9の側面に衝突し横方向への圧力を加えても、該ゴム板10との摩擦抵抗を受 けている板カム4は、従来のこの種のものと異なり不用意に回動することが抑止 されている。なお、該板カム4の裏面即ちゴム板10との当接面を、梨地面その 他の凹凸状にしてあれば、ゴム板10との摩擦抵抗がより大きくなって、該板カ ム4の不用意な回動が抑止される。
【0033】 これで、ドアが閉まった際の跳ね返り振動により摺動ボックス3を横移動させ る力が作用しても、板カム4が不用意に回動しないために、摺動ボックス3も不 用意に横方向へ移動しなくなっており、ラッチ5との関係で一旦調節した摺動ボ ックス3・ラッチ係合凹部9の位置は維持され、必要に応じて再度の調節操作を しない限り、その位置は変わらなくなっている。
【0034】 他面、ラッチ5との関係で摺動ボックス3の位置を調節すべく板カム4を回動 させた場合に、ゴム板10には板カム4との摩擦抵抗で該ゴム板10を回動する ひねり力を受け、変形したりシワが生じる心配がある。しかし本可変式ラッチ受 け装置では、上記の振動防止兼板カム回り止め用のゴム板10の前面に、摺動ボ ックス3の底板との間で、ゴム板10の周辺寄り部分を広く押さえるべく、ゴム 板10とほぼ同じ方形、または縦方向へやや短めの長方形状のゴム板押さえ用板 11を介装させてある。
【0035】 そのため、本可変式ラッチ受け装置では、板カム4を回動させた際に摩擦抵抗 でゴム板10が回動するひねり力を受けても、該ゴム板押さえ用板11が丸孔1 2以外の部分で、上記ゴム板10の周辺寄り部分に広く面当接している。これに より、該ゴム板10がひねられて変形したり、シワが生じたりすることは全く無 い。ゴム板10の変形等で板カムの回動に支障を及ぼすようなことは生じず、ゴ ム板10の振動防止兼板カム回り止めの作用は長く維持されるようになる。
【0036】
【実施例】
図1乃至図11は、本考案に係る可変式ラッチ受け装置の実施例を示すが、該 ラッチ受け装置で受けるラッチ5をもつドア錠は、ドア16の側端部寄りに取り 付けられ、ラッチ5はバネ(図示略)にて常時突出する方向へ付勢されている。 該ラッチ5は前部に斜め面を有しているので、ドア16を閉じた際にドア枠7側 のラッチ受け装置の面金1との当接で、バネに抗して一旦後退した後に再度突出 し、面金1の開口6から摺動ボックス3のラッチ係合凹部9内へ係合可能として ある。該開口の横寸法は例えば18mm程度としてある。
【0037】 可変式ラッチ受け装置の受箱2は、ドア枠7の側端面に形成した凹所8内へ係 合して、その前面の面金1と共にネジにてドア枠7へ取り付け可能である。該受 箱2内の縦寸法は摺動ボックス3の縦寸法より僅かに大きめに、横寸法は摺動ボ ックス3の横寸法より大きめにして、後記の如く係合させた摺動ボックス3が横 方向へ移動可能としてある。例えば、受箱2内の横寸法を19.4mmとした場 合に、後記摺動ボックス4の横寸法は16.8mm程度としてある。
【0038】 摺動ボックス3は、ラッチ5前部を係合可能なラッチ係合凹部9を有するが、 上記の如く縦寸法を受箱2内の縦寸法より僅かに小さめに、横寸法を受箱2内の 横寸法より小さめにして、上記の如く受箱2内へ係合させた状態で横方向へ移動 可能としてある。また該摺動ボックス3の底板の中央部には、後記板カム4の突 出部13が係合可能な内径の円形窓孔15を形成してある。
【0039】 上記受箱2の底板と摺動ボックス3の底板との間には、振動防止兼板カム回り 止め用のゴム板10を介装させてあるが、該ゴム板10は大きさはそれが係合す る受箱2の底板とほぼ同じ方形、または長方形状にしてあり、その厚みはここで は0.5mm程度のものとする(図2参照)。該ゴム板10の材質は、それ自体 のもつ弾性で振動を吸収するものなら、例えば天然ゴム、合成ゴムの他に、軟質 プラスチックであってもよい。
【0040】 また上記振動防止兼板カム回り止め用のゴム板10と摺動ボックス3の底板と の間には、ゴム板押さえ用板11を介装させてあるが、該ゴム板押さえ用板11 はゴム板10とほぼ同じ方形または縦方向へやや短めの長方形状で(図3・図9 参照)、中央部に板カム係合用の丸孔12を形成してある。縦方向へやや短めと は、ゴム板10への当接面積が小さくなり過ぎず、かつ板カム4の回動をスムー ズに行える範囲であり、ここでは受箱2の底板やゴム板10と比べて、例えば2 mm程度を短くしてある。
【0041】 なお、該ゴム板押さえ用板11の縦方向の長さを、ゴム板10との当接面積が 小さくなり過ぎぬ程度で更にもう少し短くした場合には、板カム4は丸孔12内 で一方向(例えば時計方向)への繰り返し回動も可能となるため、ドライバーの 一方向へ回動操作で、摺動ボックス3を左・右両方向へ順次に往復移動させなが ら調節することも可能になる。丸孔12の内径は、例えばゴム板押さえ用板11 の横寸法が19.3mm程度の場合に14.0mm程度のものとしてある。図で 17は、組立て時に該ゴム板押さえ用板11の向きを確認する目印としての切欠 き部を示す。
【0042】 上記板カム4は円盤状で、上記ゴム板押さえ用板11に形成の丸孔12内へ可 回動に係合させてあり、その外径は丸孔12の内径より僅かに小さめのものであ る。また該円盤状の板カム4の偏心位置には、上記摺動ボックス3の円形状窓孔 15内へ回動可能に係合する円形状の突出部13を形成するとともに、該突出部 13の中心部分にドライバー先端係合用孔14が形成してある。またここでは、 該板カム4の裏面即ちゴム板10との当接面を、摩擦抵抗を大きくするため凹凸 状としての梨地面に加工してある(図8参照)。なお板カム4裏面の凹凸状を、 梨地面等に代えて孔部18に形成してもよい(図12参照)。
【0043】
【考案の効果】
以上で明かな如く、本考案に係る可変式ラッチ受け装置によれば、シンプルな 構成で部品点数が少なく、製造が容易で、トラブル発生も少なく、コストダウン を図れるとともに、ドアを開閉時の振動・衝撃等によるビビリ音の発生や、摺動 ボックスが不用意に移動することを阻止し、かつドア枠へ一旦取り付け後もラッ チ係合位置の調節を容易・迅速に行える。
【0044】 即ち、従来の可変式ラッチ受け装置では、構造が複雑で部品点数が多く、トラ ブルが発生し易いし、特殊な形状の板カム等を用いるので、製造が難しくコスト アップにつながったり、ラッチ受幅の調節時にラッチ受け装置をドア枠から一旦 取り外さねばならなかった。またドアの開・閉による振動・衝撃等があると、受 箱・摺動ボックス・板カム間でビビリ音が生じ、高級感に欠けたり、ドアが閉ま った際の跳ね返り振動で、ラッチの背面が摺動ボックスに衝突して横方向への圧 力を加え、ついには板カムが回動し摺動ボックスも横移動してしまうことがあっ たりした。
【0045】 これに対して本考案に係る可変式ラッチ受け装置は、上記の如きシンプルな構 成で部品点数が少なく、製造が容易で、トラブル発生も少なく、コストダウンを 図ることができる。
【0046】 また、本考案に係る可変式ラッチ受け装置は、面金の開口からドライバーを差 し入れて板カムを回動させることで、該板カムはゴム板押さえ用板の丸孔内で回 動し、その偏心位置に設けた突出部が係合した摺動ボックスを、横方向へのみ移 動させる。これで、本可変式ラッチ受け装置を一旦ドア枠へ取り付け後も、該摺 動ボックス・ラッチ係合凹部の位置を、ドア側から突出するラッチに合わせて、 適切なラッチ係合位置に調節することができる。
【0047】 さらに、本考案に係る可変式ラッチ受け装置では、受箱の底板と摺動ボックス の底板との間に、振動防止兼板カム回り止め用のゴム板を介装してある。そのた め、ドアの開・閉によりラッチ受け装置が振動・衝撃等を受けても、従来のこの 種のものと異なり、受箱・摺動ボックス・板カムの相互間で、ビビリ音の発生を 大幅に抑制することができる。
【0048】 しかも、本考案に係る可変式ラッチ受け装置では、上記の振動防止兼板カム回 り止め用のゴム板が、板カムの後面に面当接している。そのため、板カムは該ゴ ム板との摩擦抵抗を受けており、ドアが閉まった際の跳ね返り振動で、ラッチの 背面が摺動ボックスに衝突して横方向への圧力を加えても、従来のこの種のもの と異なり、板カムの不用意な回動を抑止している。これに伴い、摺動ボックスも 不用意に横方向へ移動し難くなっており、一旦調節したラッチ係合位置を長期間 にわたり維持することができる。
【0049】 のみならず、本考案に係る可変式ラッチ受け装置では、上記振動防止兼板カム 回り止め用のゴム板の前面を、該ゴム板とほぼ同じ方形または縦方向へやや短め のゴム板押さえ用板が面当接している。そのため、ラッチ係合位置を調節時に板 カムを回動させた際、該板カムとの摩擦抵抗でゴム板が回動方向へのひねり力を 受けても、該ゴム板押さえ用板がゴム板の変形やしわの発生を防止しており、板 カムの回動による作動に支障を及ぼさぬとともに、ゴム板の振動防止兼板カム回 り止めの作用をいつまでも維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る可変式ラッチ受け装置の実施例の
分解斜視図である。
【図2】振動防止兼板カム回り止め用のゴム板の実施例
を示す正面図である。
【図3】ゴム板押さえ用板の実施例を示す正面図であ
る。
【図4】本可変式ラッチ受け装置の実施例で、ラッチが
うまく係合する状態を示す縦断平面図である。
【図5】図4で示した状態からその後に調節した場合を
示す縦断平面図である。
【図6】本可変式ラッチ受け装置の実施例で、摺動ボッ
クスを一側部へ移動させた状態の一部縦断正面図であ
る。
【図7】図6で示した状態から、摺動ボックスを他側部
へ移動させた状態の一部縦断正面図である。
【図8】裏側を梨地面に加工した板カムの実施例を示す
背面図である。
【図9】ゴム板押さえ用板の他の実施例を示す正面図で
ある。
【図10】本可変式ラッチ受け装置の他の実施例で、摺
動ボックスを一側部へ移動させた状態の一部縦断正面図
である。
【図11】図10で示した状態から、摺動ボックスを他
側部へ移動させた状態の一部縦断正面図である。
【図12】板カムの他の実施例を示す背面図である。
【符号の説明】
1−面金 11−ゴム板押さえ用板 2−受箱 12−丸孔 3−摺動ボックス 13−突出部 4−板カム 14−ドライバー先端係
合用孔 5−ラッチ 15−円形状窓孔 6−開口 16−ドア 7−ドア枠 17−切欠き部 8−凹所 18−孔部 9−ラッチ係合凹部 10−ゴム板

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ラッチ係合凹部9をもつ摺動ボックス3
    を、受箱2内で横移動可能に設け、該摺動ボックス3底
    部の円形状窓孔15に、円盤状板カム4の偏心位置の突
    出部13を係合させ、該板カム4の回動で摺動ボックス
    3が移動しラッチ5の係合位置を調節可能とした可変式
    ラッチ受け装置であり、 上記受箱2の底板と摺動ボックス3の底板との間に、受
    箱2の底板とほぼ同じ方形の振動防止兼板カム回り止め
    用のゴム板10を介装し、 かつ該ゴム板10と摺動ボックス3の底板との間に、ゴ
    ム板10とほぼ同じ方形で中央部に丸孔12をもつゴム
    板押さえ用板11を介装させ、該ゴム板押さえ用板11
    の丸孔12内に、上記円盤状板カム4を回動可能に係合
    させたことを特徴とする、可変式ラッチ受け装置。
  2. 【請求項2】ラッチ係合凹部9をもつ摺動ボックス3
    を、受箱2内で横移動可能に設け、該摺動ボックス3底
    部の円形状窓孔15に、円盤状板カム4の偏心位置の突
    出部13を係合させ、該板カム4の回動で摺動ボックス
    3が横方向へ移動して、ラッチ5の係合位置を調節可能
    とした可変式ラッチ受け装置であり、 上記受箱2の底板と摺動ボックス3の底板との間に、受
    箱2の底板とほぼ同じ長方形状の振動防止兼板カム回り
    止め用のゴム板10を介装し、 かつ該ゴム板10と摺動ボックス3の底板との間に、ゴ
    ム板10とは縦方向へやや短めの長方形状で、中央部に
    丸孔12をもつゴム板押さえ用板11を介装させ、 該ゴム板押さえ用板11の丸孔12内に、上記円盤状の
    板カム4を回動可能に係合させたことを特徴とする、可
    変式ラッチ受け装置。
  3. 【請求項3】板カム4の裏面を凹凸状に形成した、請求
    項1または2に記載の可変式ラッチ受け装置。
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