JPH0988384A - 可変式ラッチ受け装置 - Google Patents

可変式ラッチ受け装置

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Publication number
JPH0988384A
JPH0988384A JP27485795A JP27485795A JPH0988384A JP H0988384 A JPH0988384 A JP H0988384A JP 27485795 A JP27485795 A JP 27485795A JP 27485795 A JP27485795 A JP 27485795A JP H0988384 A JPH0988384 A JP H0988384A
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JP
Japan
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plate
latch
box
rubber plate
plate cam
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Application number
JP27485795A
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English (en)
Inventor
Kazuo Nakamura
一男 中村
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Hinaka Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Hinaka Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】一旦取り付け後もラッチ係合位置の調節がで
き、ドア開閉時の振動・衝撃等によるビビリ音の発生や
摺動ボックスの不用意な移動を阻止できる可変式ラッチ
受け装置の提供。 【解決手段】ラッチ係合凹部9をもつ摺動ボッスク3
を、受箱2内で横移動可能に設け、該摺動ボックス底部
の円形状窓孔15に、板カム4の偏心位置の突出部13
を係合させ、該板カムの回動で摺動ボッスクが移動しラ
ッチ5の係合位置を調節可能とした可変式ラッチ受け装
置で、上記受箱の底板と摺動ボックスの底板間に、受箱
の底板とほぼ同じ長方形状の振動防止兼板カム回り止め
用のゴム板10を介装し、かつ該ゴム板と摺動ボックス
の底板間に、ゴム板とは縦方向へやや短めで中央部に丸
孔12をもつゴム板押さえ用板11を介装させ、上記丸
孔に係合する板カムを、真円形以外の形状でかつゴム板
押さえ用板の丸孔内に2点以上で内接する形状にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドア錠から突出す
るラッチを係合可能なラッチ受け装置であり、詳しくは
ラッチ係合位置を調節可能な可変式ラッチ受け装置に係
るものである。
【0002】
【従来の技術】ドアにドア錠を取り付けた場合に、該ド
ア錠のラッチを係合可能なラッチ受け装置をドア枠に設
けている。このラッチ受け装置としては、従来より各種
のものが考案されている。
【0003】かつてのラッチ受け装置は、開口付きの面
金とラッチ係合凹部のある受箱とからなり、この両者を
ドア枠へネジで一体的に取り付けるものであった。しか
しこのラッチ受け装置では、ドア錠またはラッチ受け装
置の取り付けミスやその後のドアやドア枠の変形等によ
り、ラッチがラッチ受け装置のラッチ係合凹部へ上手く
係合せず、スムーズに作動しない場合があった。このよ
うな場合、一旦ドア枠へ取り付けたラッチ受け装置を取
り外して、位置をずらして取り付け直す必要があった。
【0004】そこで、ラッチ受け装置のラッチ受幅を予
め大きく形成しておくことも考えられたが、それではラ
ッチが係合時に風圧等の作用でガタツキが生じる等の不
具合があった。それを解決すべく考案されたのが可変式
ラッチ受け装置であた、ラッチ受け装置の一部を横方向
(ドア枠の幅方向)へ移動可能として、ラッチ受幅を広
・狭に調節可能とするもので、例えば次のようなものが
あった。
【0005】イ)受箱と別体の可動板を設けるか、また
は面金と別体の受箱を設け、その可動板または受箱の取
付ネジ用孔を長孔に形成して、可動板または受箱を横方
向へ摺動させることでラッチ受幅を調節可能としたもの
(例えば実開昭60−133066号公報、実開昭60
−164567号公報、実開昭62−131063号公
報参照)。
【0006】ロ)面金と受箱とを別体とし、該受箱の内
奥板に螺装した調節ネジにより裏面の板カムを回動させ
て、受箱をスライドさせるようにしたもの(例えば実開
昭61−129073号公報、特開昭63−53475
号公報参照)。
【0007】ハ)受箱と別体の可動板を設け、該可動板
をラックで掛止させておき、外側からドライバー等で押
して可動板を移動させることで、ラッチ受幅を調節可能
としたもの(特開平3−110274号公報参照)。
【0008】ニ)面金と受箱とを別体にして、受箱の調
節板を外部からドライバーで押したり、または受箱内に
摺動ボックスを別体に設けて、調節ネジを回して摺動ボ
ックスを横移動させることで、ラッチ受幅を調節可能と
したもの(例えば実開平4−56874号公報、実開平
4−95465号公報参照)。
【0009】ホ)面金と別体の受箱内に、その内側で横
方向へ移動可能な横幅の摺動ボックスを設け、受箱の内
底面と摺動ボックスの間に、ドライバー先端係合用孔を
もつ突出部付きの板カムを設け、該板カムの突出部を摺
動ボックスの底面の孔に係合させ、板カムの回動で摺動
ボックスを横移動可能とすることにより、該摺動ボック
スのラッチ係合凹部と面金の開口とが重なるラッチ受幅
を、広・狭に調節するものである。これには次のような
ものがあった。
【0010】その第1は、板カムを円盤状とし、かつそ
の直径を受箱の横方向の長さにほぼ等しくして、偏心位
置に形成した突出部を、摺動ボックスの底面中央の孔に
係合させたもの(例えば実公平6−49780号公報参
照)。
【0011】またその第2は、板カムを回転中心を半径
中心とする小径円弧面と大径円弧面が対向したほぼ扇形
で、その小径円弧面と大径円弧面とが受け箱の左右の側
壁内面に摺接する大きさとし、摺動ボックスの底板の孔
を左右方向への長孔として、そこへ板カムの突出部を係
合させ、かつ板カムの大径円弧面の一端側近傍からガイ
ド溝を形成して、そこに摺動ボックスの突軸を係合させ
たもの(例えば実用新案登録第3000187号公報参
照)。
【0012】これらは、板カムの直径または小径円弧面
と大径円弧面間の寸法が、受箱の左右方向の長さにほぼ
等しく、該板カムは受箱の左右側板に当接して左右方向
の動きが規制され、かつ自己の中心を回転中心として回
動することで、該板カムの偏心位置の突出部が係合する
摺動ボックスが左右方向へのみ移動して、ラッチ受幅を
調節可能としたものである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の各可変式ラッチ受け装置には、次の如き問題点があ
った。まず上記イ)のものは、ラッチ受け装置をドア枠
へ取り付けた後に不具合が生じた場合に、それを調節す
るには、取付けネジを緩めた状態にして可動板または受
箱を移動させ、その後に再び取付けネジを締め付ける、
という手間を要した。
【0014】上記ロ)およびハ)のものは、構造が複雑
で部品点数が多く、トラブルが発生し易いおそれがある
し、特殊な形状の板カム等を用いるので、製造が難しく
コストアップにつながるおそれがあった。
【0015】上記ニ)の内で調節板を外側部から押すも
のは、ドアに大きな外力が加わった際に、ガイドピンが
容易に破損するおそれがある。また調節ネジを回してス
ライド部材を移動させるものは、調節ねじの1回転で1
ピッチ分しか移動せず、調節作業に時間がかかる。また
両者ともに、ラッチ受け装置をドア枠へ取り付け前は外
部からラッチ受幅を調節できるが、取り付け後は外部か
らの調節ができず、調節必要時にはラッチ受け装置をド
ア枠から一旦取り外さねばならなかった。
【0016】また上記ホ)のカム板を用いて摺動ボック
スを横移動させるものは、第1および第2のもの共に、
面金と別体の受箱内に、横移動可能な大きさの摺動ボッ
クスを設け、かつ受箱の内底面と摺動ボックス間に板カ
ムを介装させてある。
【0017】そのため、ドアの開・閉による振動・衝撃
等があると、受箱・摺動ボックス・板カムの相互間でビ
ビリ音が生じ、高級感に欠けるきらいがあった。またド
アが閉まった際の跳ね返り振動で、ラッチの背面が係合
している摺動ボックスに衝突して圧力を加え、ついには
板カムも回動し摺動ボックスがラッチ受幅を増大する方
向へ移動してしまうことがあった。これでは、可変式ラ
ッチ受け装置のラッチ受幅を調節して取り付けた意味が
無くなってしまう、という問題点がある。
【0018】本発明は、上記従来の可変型ラッチ受け装
置がもつ問題点を解決しようとするものである。即ち本
発明の目的は、比較的シンプルな構成で部品点数が少な
く、製造が容易で、トラブル発生も少なく、コストダウ
ンを図れるとともに、ドア枠へ一旦取り付け後もラッチ
係合位置を容易・迅速に調節でき、しかもドアを開閉時
の振動・衝撃等によるビビリ音の発生や、摺動ボックス
の不用意な位置ズレをほぼ完全に防止可能な、可変式ラ
ッチ受け装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明に係る可変式ラッ
チ受け装置は、ラッチ係合凹部9をもつ摺動ボッスク3
を、受箱2内で横移動可能に設け、該摺動ボックス3底
部の円形状窓孔15に、板カム4の偏心位置の突出部1
3を係合させ、該板カム4の回動で摺動ボッスク3が移
動しラッチ5の係合位置を調節可能とした可変式ラッチ
受け装置において、上記受箱2の底板と摺動ボックス3
の底板との間に、受箱2の底板とほぼ同じ長方形状の振
動防止兼板カム回り止め用のゴム板10を介装し、該ゴ
ム板10と摺動ボックス3の底板との間に、ゴム板10
より縦方向へやや短めで中央部に丸孔12をもつゴム板
押さえ用板11を介装させ、上記板カム4を、真円形以
外の形状でかつゴム板押さえ用板11の丸孔12内に2
点以上で内接する形状として、該丸孔12内に係合させ
たものである(図1乃至図11参照)。
【0020】
【発明の実施の形態】上記の構成において、可変式ラッ
チ受け装置の受箱2は、ドア枠7の側端面に形成した凹
所8内へ係合して、その前面の面金1と共にネジにてド
ア枠7へ取り付け可能である。該受箱2内の横寸法は摺
動ボックス3の横寸法より大きめにして、後記の如く係
合させた摺動ボックス3が横方向へ移動可能としてある
(図1・図4・図5参照)。
【0021】上記摺動ボックス3は、ラッチ5の前部を
係合可能なラッチ係合凹部9を有するが、上記の如く横
寸法を受箱2内の横寸法より小さめにして、受箱2内へ
係合した状態で横方向へ移動可能としてある。また該摺
動ボックス3の底板の中央部には、板カム4の突出部1
3が回動可能に係合する円形状窓孔15を形成してある
(図1・図4・図5参照)。
【0022】上記受箱2の底板と摺動ボックス3の底板
との間には、振動防止兼板カム回り止め用のゴム板10
を介装してあるが、該ゴム板10は受箱2の底板とほぼ
同じ大きさの長方形状にしてある(図1・図2参照)。
該ゴム板10の材質は、それ自体のもつ弾性で振動を吸
収するものなら、例えば天然ゴム、合成ゴムの他に、軟
質プラスチックであってもよい。ここで、ゴム板10が
受箱2の底板とほぼ同じ大きさとは、受箱2内へ係合さ
せた際に底板へほぼ全面的に当接状となり得る大きさを
いう。
【0023】また上記振動防止兼板カム回り止め用のゴ
ム板10と摺動ボックス3の底板との間には、ゴム板押
さえ用板11を介装させてあるが、該ゴム板押さえ用板
11はゴム板10より縦方向へやや短めの長方形状で、
中央部に後記板カム4を係合用の丸孔12を形成してあ
る(図1・図3参照)。ここで、ゴム板押さえ用板11
がゴム板10より縦方向へやや短めとは、ゴム板10へ
の接触面積が小さくなり過ぎず、かつ丸孔12内の板カ
ム4をスムーズに回動可能とする範囲であり、板カム4
の偏心率にもよるが例えば2mm程度短めにしておくこ
とが望ましい。
【0024】そして本発明で用いる板カム4の形状は、
真円形以外の形状で、かつゴム板押さえ用板11の丸孔
12内に2点以上で内接するものである。ここで真円形
以外の形状とは、ゴム板押さえ用板11の丸孔12内に
周内接する円形以外のものを示し、丸孔12内で該板カ
ム4との間に空間が生じ得るものをいう。これは組立て
後の状態で該板カム4がその裏側のゴム板10前面に圧
接状となる以外に、丸孔12内で該板カム4がゴム板1
0へ食い込み状となり、板カム4の回動時にその外縁部
4aがゴム板10に引っ掛かり気味になるようにするた
めである。
【0025】そこで該板カム4の形状は、ゴム板押さえ
用板11の丸孔12内に周内接する真円形以外のもので
あればよく、三角形を含む多角形状であっても良いし
(図1・図3・図10参照)、長円形状(楕円形も含む
ものとする,図11参照)や、図示は省略するがその他
にも、例えばダルマ形状、ハート形状、さらには扇形状
・花びら形状等であってもよい。
【0026】また上記板カム4は、ゴム板押さえ用板1
1の丸孔12内に2点以上で内接するものである。これ
は、摺動ボックス3から板カム4の突出部13に横方向
の力が加わっても、該板カム4が丸孔12内で横移動せ
ぬようにするためであり、その形状が長円形や楕円形状
ならゴム板押さえ用板11の丸孔12内に2点で内接
し、また多角形状なら各角部が2点以上で内接するよう
にしてある。
【0027】なお、板カム4の偏心位置には、摺動ボッ
クス3の底部中央に形成した円形状窓孔15に係合し
て、該板カム4の回動軸部となる突出部13を形成し、
かつ該突出部13の前面にドライバー先端係合用孔14
を形成してある。
【0028】本可変式ラッチ受け装置の取り付け状態
は、摺動ボックス3が受箱2内で横方向へほぼ中央位置
にある状態にして、かつラッチ5の背面が摺動ボッスク
3のラッチ係合凹部9の側面に当接する状態にして、ド
ア枠7へネジで取り付けるようにする(図4・図5参
照)。
【0029】仮に、取り付け時のミスやその後のドア1
6やドア枠7の変形等で、ラッチ5の前部がラッチ係合
凹部9へうまく係合しなかったり、係合してもガタツキ
があったりした場合には、摺動ボックス3を横移動させ
ることにより、ラッチ係合位置を調節すればよい。それ
には、該ラッチ受け装置を取り付けた状態で、ドライバ
ー先端を面金1の開口6から差し入れ、摺動ボックス3
の円形状窓孔15から覗く板カム4の突出部13前面の
ドライバー先端係合用孔14に係合させて、ドライバー
を回して調節すればよい。
【0030】これで、板カム4が突出部13を軸部とし
て回動するが、該板カム4はゴム板押さえ用板11の丸
孔12内に係合しているので、その回動は該丸孔12内
で自己の中心を回転中心とした回動となる。そのため、
該板カム4の偏心位置の突出部13が円形状窓孔15に
係合している摺動ボックス3は、該板カム4の回動に伴
い摺動ボックス3を移動しようとするが、該摺動ボック
ス3は受箱2内で縦方向には不動で横方向へのみ移動可
能である。
【0031】これで、摺動ボックス3は縦方向への移動
が規制され横方向へのみ移動することになるから、受箱
2内で該摺動ボックス3・ラッチ係合凹部9の位置を変
えることができる(図4・図5・図6・図7参照)。そ
こで、ドライバーによる板カム4の回動角度を適切にし
て、摺動ボックス3・ラッチ係合凹部9の横移動量を調
節することにより、ラッチ5がうまくラッチ係合凹部9
内へ係合し、かつその背面がラッチ係合凹部9の側面に
当接する状態に、ラッチ係合位置を調節しておけばよ
い。
【0032】また、ラッチ5との位置関係がうまく調節
できたとしても、従来のこの種のものではドアの開・閉
によりラッチ受け装置が振動・衝撃等を受けて、受箱2
・摺動ボックス3・板カム4の相互間で、ビビリ音が発
生することがあった。しかし本可変式ラッチ受け装置で
は、上記の如く受箱2の底板と摺動ボックス3の底板と
の間に、受箱2の底板とほぼ同じ大きさの振動防止兼板
カム回り止め用のゴム板10を介装してある。そのた
め、この振動防止兼板カム回り止め用のゴム板10が、
ドアの開・閉によるラッチ受け装置の振動・衝撃等を吸
収して、ビビリ音の発生を大幅に抑制することになる。
【0033】さらに、本可変式ラッチ受け装置では、上
記の如く設けた振動防止兼板カム回り止め用のゴム板1
0が、板カム4の後面に面当接している。そのため、ド
アが閉まった際の跳ね返り振動で、ラッチ5の背面が摺
動ボックス3・ラッチ係合凹部9の側面に衝突し横方向
への圧力を加えても、該ゴム板10との摩擦抵抗を受け
ている板カム4は、従来のこの種のものと異なり不用意
に回動することが抑止されている。
【0034】しかも、ここでの板カム4の形状が、真円
形以外の形状でかつゴム板押さえ用板11の丸孔12内
に2点以上で内接するものである。そのため、丸孔12
内では板カム4との間に空間が生じており、該板カム4
は後側のゴム板10の前面に食い込み状となり、外縁部
4aがゴム板10に引っ掛かり気味となっている(図4
・図5・図8・図9参照)。これで、上記の如くドアが
閉まった際の跳ね返り振動で、ラッチ5の背面が摺動ボ
ックス3・ラッチ係合凹部9の側面に衝突し横方向への
圧力を加え、板カム4を不用意に回動させようとして
も、ゴム板10に食い込み状となり外縁部4aがゴム板
10に引っ掛かり気味の板カム4は、回動を阻止されて
おり、該板カム4の不用意な回動が一層強固に防止され
ている。
【0035】このように、板カム4が不用意に回動しな
いことで、摺動ボックス3も不用意に横方向へ移動しな
くなっているから、ラッチ5との関係で一旦調節した摺
動ボックス3・ラッチ係合凹部9の位置は変わらず維持
されることになる。必要に応じてドライバーにより強制
的に板カム4を回動させる操作をしない限り、一旦調節
し位置決めした摺動ボックス3・ラッチ係合凹部9は位
置ズレを生じない。
【0036】また、上記板カム4はゴム板押さえ用板1
1の丸孔12内に2点以上で内接するものでもある。そ
のため、摺動ボックス3から板カム4の突出部13に横
方向の力が加わっても、該板カム4が丸孔12内でその
まま横移動してしまうようなことも防止されている。
【0037】他面、ラッチ5との関係で摺動ボッスク3
の位置を調節すべく板カム4を回動させた場合に、板カ
ム4との摩擦抵抗および板カム4の外縁部4aとの引っ
掛かり気味で、該ゴム板10を回動しようとするひねり
力を受け、ゴム板10が変形したりシワが生じる心配が
ある。しかし本可変式ラッチ受け装置では、上記の振動
防止兼板カム回り止め用のゴム板10の前面に、摺動ボ
ックス3の底板との間で、ゴム板押さえ用板11を介装
させてある。
【0038】そのため本可変式ラッチ受け装置では、ゴ
ム板押さえ用板11が丸孔12以外の部分でゴム板10
の周辺寄り部分へほぼ全面的に面当接しているから、板
カム4を回動させた際に、摩擦抵抗等でゴム板10を回
動させようとするひねり力が作用しても、ゴム板押さえ
用板11でほぼ全面的に押さえられたゴム板10は、ひ
ねられて変形したり、シワが生じたりすることは全く無
い。このように、ゴム板10の変形等で板カムの回動に
支障を及ぼすようなことが生じないし、ゴム板10の振
動防止兼板カム回り止めの作用も長く維持されるように
なっている。
【0039】
【実施例】図1乃至図11は、本発明に係る可変式ラッ
チ受け装置の実施例を示すが、該ラッチ受け装置で受け
るラッチ5をもつドア錠は、ドア16の側端部寄りに取
り付けられ、ラッチ5はバネ(図示略)にて常時突出す
る方向へ付勢されている。該ラッチ5は前部に傾め面を
有しているので、ドア16を閉じた際にドア枠7側のラ
ッチ受け装置の面金1との当接で、バネに抗して一旦後
退した後に再度突出し、面金1の開口6から摺動ボック
ス3のラッチ係合凹部9内へ係合可能としてある。該開
口の横寸法は例えば18mm程度としてある。
【0040】可変式ラッチ受け装置の受箱2は、ドア枠
7の側端面に形成した凹所8内へ係合して、その前面の
面金1と共にネジにてドア枠7へ取り付け可能である。
該受箱2内の縦寸法は摺動ボッスク3の縦寸法より僅か
に大きめに、横寸法は摺動ボックス3の横寸法より大き
めにして、後記の如く係合させた摺動ボックス3が横方
向へ移動可能としてある(図4・図5参照)。例えば、
受箱2内の横寸法を19.4mmとした場合に、後記摺
動ボックス4の横寸法は16.8mm程度としてある。
【0041】摺動ボックス3は、ラッチ5前部を係合可
能なラッチ係合凹部9を有するが、上記の如く縦寸法を
受箱2内の縦寸法より僅かに小さめに、横寸法を受箱2
内の横寸法より小さめにして、上記の如く受箱2内へ係
合させた状態で横方向へ移動可能としてある。また該摺
動ボックス3の底板の中央部には、後記板カム4の突出
部13が係合可能な内径の円形窓孔15を形成してある
(図1・図4・図5参照)。
【0042】上記受箱2の底板と摺動ボックス3の底板
との間には、振動防止兼板カム回り止め用のゴム板10
を介装させてあるが、該ゴム板10の大きさは、それが
係合する受箱2の底板とほぼ同じ大きさの長方形状にし
てあり(図1・図2参照)、その厚みはここでは0.5
mm程度のものとしてある。ここで、ゴム板10が受箱
2の底板とほぼ同じ大きさとは、受箱2内へ係合させた
際に底板へほぼ全面的に当接状となり得る大きさをい
う。該ゴム板10の材質は、それ自体のもつ弾性で振動
を吸収し、かつ摩擦抵抗を生じ得るものなら、例えば天
然ゴム、合成ゴムの他に、軟質プラスチックであっても
よい。
【0043】また上記振動防止兼板カム回り止め用のゴ
ム板10と摺動ボックス3の底板との間には、ゴム板押
さえ用板11を介装させてあるが、該ゴム板押さえ用板
11はゴム板10より縦方向へやや短めの長方形状で、
中央部に後記板カム4を係合用の丸孔12を形成してあ
る(図1・図3参照)。ここで、ゴム板押さえ用板11
がゴム板10より縦方向へやや短めとは、ゴム板10へ
の接触面積が小さくなり過ぎず、かつ丸孔12内の板カ
ム4をスムーズに回動可能とする範囲であり、板カム4
の偏心率にもよるが、ここでは2mm程度を短めにして
ある。
【0044】なお、該ゴム板押さえ用板11の縦方向の
長さを、ゴム板10との当接面積が小さくなり過ぎぬ範
囲で更にもう少し短めにした場合には、板カム4は丸孔
12内で一方向(例えば時計方向)への連続回動も可能
となる。これでドライバーの一方向への回動操作によ
り、摺動ボックス3を左・右両方向へ順次に往復横移動
させながら、位置を調節することも可能となる。丸孔1
2の内径は、例えばゴム板押さえ用板11の横寸法が1
9.3mm程度の場合に、14.0mm程度のものとし
てある。
【0045】上記板カム4の形状は、真円形以外の形状
で、かつゴム板押さえ用板11の丸孔12内に2点以上
で内接するものであり、ここでは四角形状のものとし
て、4箇所の各角部に丸孔12の内周縁との接触が滑ら
かになるように丸みを付けて、該各角部が丸孔12内周
縁に内接する状態で回動可能に係合させてある(図1・
図3参照)。
【0046】なお、該板カム4の偏心位置には、上記摺
動ボックス3の円形状窓孔15内へ回動可能に係合する
円形状の突出部13を形成するとともに、該突出部13
の中心部分にドライバー先端係合用孔14が形成されて
いる。
【0047】上記では板カム4の形状を四角形状とした
が、その形状はそれに限らず、真円形以外の形状であれ
ばよく、板カム係合用の丸孔12内で該板カム4が食い
込み状となり、外縁部4aがゴム板10に引っ掛かり気
味となるべく、丸孔12内で空間が生じ得るものであれ
ばよい。そのため、4角形以外にも三角形を含む多角形
状でもよいし(図10参照)、長円形(ここでは楕円形
も含むものとする,図11参照)や、図示は省略するが
その他にも例えばダルマ形、ハート形、扇形・花びら形
等としてもよい。
【0048】
【発明の効果】以上で明かな如く、本発明に係る可変式
ラッチ受け装置によれば、シンプルな構成で部品点数が
少なく、製造が容易で、トラブル発生も少なく、コスト
ダウンを図れるとともに、ドアを開閉時の振動・衝撃等
によるビビリ音の発生や、摺動ボックスが不用意に移動
することを阻止し、かつドア枠へ一旦取り付け後もラッ
チ係合位置の調節を容易・迅速に行える。
【0049】即ち、従来の可変式ラッチ受け装置では、
構造が複雑で部品点数が多く、トラブルが発生し易い
し、特殊な形状の板カム等を用いるので、製造が難しく
コストアップにつながったり、ラッチ受幅の調節時にラ
ッチ受け装置をドア枠から一旦取り外さねばならなかっ
た。またドアの開・閉による振動・衝撃等があると、受
箱・摺動ボックス・板カム間でビビリ音が生じ、高級感
に欠けたり、ドアが閉まった際の跳ね返り振動で、ラッ
チの背面が摺動ボックスに衝突して横方向への圧力を加
え、ついには板カムが回動し摺動ボックスも横移動して
しまうことがあったりした。
【0050】これに対して本発明に係る可変式ラッチ受
け装置は、上記の如きシンプルな構成で部品点数が少な
く、製造が容易で、トラブル発生も少なく、コストダウ
ンを図ることができる。
【0051】また、本発明に係る可変式ラッチ受け装置
は、面金の開口からドライバーを差し入れて板カムを回
動させることで、該板カムはゴム板押さえ用板の丸孔内
で回動し、その偏心位置に設けた突出部が係合した摺動
ボックスを、横方向へのみ移動させる。これで、本可変
式ラッチ受け装置を一旦ドア枠へ取り付け後も、該摺動
ボックス・ラッチ係合凹部の位置を、ドア側から突出す
るラッチに合わせて、適切なラッチ係合位置に調節する
ことができる。
【0052】さらに、本発明に係る可変式ラッチ受け装
置では、受箱の底板と摺動ボックスの底板との間に、振
動防止兼板カム回り止め用のゴム板を介装してある。そ
のため、ドアの開・閉によりラッチ受け装置が振動・衝
撃等を受けても、従来のこの種のものと異なり、受箱・
摺動ボックス・板カムの相互間で、ビビリ音の発生を大
幅に抑制することができる。
【0053】しかも、本発明に係る可変式ラッチ受け装
置では、上記の振動防止兼板カム回り止め用のゴム板
が、板カムの後面に面当接するとともに、板カムがゴム
板に食い込み状となり、板カムの回動時に外縁部で引っ
掛かることになる。このように板カムが、該ゴム板との
間で摩擦抵抗および引っ掛かりを受けることにより、ド
アが閉まった際の跳ね返り振動で、ラッチの背面が摺動
ボックスに衝突して横方向への圧力を加え、板カムを不
用意に回動させようとする力が加わっても、板カムの回
動は強固に阻止されている。したがって、摺動ボックス
も不用意に横方向へ移動しなくなっており、必要に応じ
て位置を変える調節操作をしない限り、一旦調節したラ
ッチ係合位置はいつまでも維持することができる。
【0054】のみならず、本発明に係る可変式ラッチ受
け装置では、上記振動防止兼板カム回り止め用のゴム板
の前面に、ゴム板押さえ用板がほぼ全面的に面当接する
ようにしてある。そのため、ラッチ係合位置を調節時に
板カムを回動させた際、該板カムとの摩擦抵抗や引っ掛
かり等でゴム板が回動方向へのひねり力を受けたとして
も、該ゴム板押さえ用板が丸孔以外の部分の面当接でゴ
ム板の変形やしわの発生を防止している。これで、ゴム
板の変形等で板カムの回動に支障を及ぼすようなことが
生じないし、該ゴム板の振動防止兼板カム回り止め作用
も長く維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る可変式ラッチ受け装置の実施例の
分解斜視図である。
【図2】図1の実施例で用いた振動防止兼板カム回り止
め用のゴム板の正面図である。
【図3】図1の実施例で用いたゴム板押さえ用板の丸孔
に板カムが係合した状態の正面図である。
【図4】図1の実施例で、ラッチがうまく係合する状態
に取り付けた例を示す縦断平面図である。
【図5】図1の実施例で、その後に調節した状態の例を
示す縦断平面図である。
【図6】図1の実施例で、摺動ボックスを一側部へ移動
させた状態の一部縦断正面図である。
【図7】図1の実施例で、摺動ボックスを他側部へ移動
させた状態の一部縦断正面図である。
【図8】組立て後の板カムとゴム板との関係を示す拡大
縦断平面図である。
【図9】組立て後の板カムとゴム板との関係を示す拡大
縦断側面図である。
【図10】板カムを6角形状としてゴム板押さえ用板の
丸孔に係合させた状態の正面図である。
【図11】板カムを長円形状としてゴム板押さえ用板の
丸孔に係合させた状態の正面図である。
【符号の説明】
1−面金 11−ゴム板押さえ用板 2−受箱 12−丸孔 3−摺動ボックス 13−突出部 4−板カム 14−ドライバー先端係
合用孔 4a−外縁部 15−円形状窓孔 5−ラッチ 16−ドア 6−開口 7−ドア枠 8−凹所 9−ラッチ係合凹部 10−ゴム板

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ラッチ係合凹部9をもつ摺動ボッスク3
    を、受箱2内で横移動可能に設け、該摺動ボックス3底
    部の円形状窓孔15に、板カム4の偏心位置の突出部1
    3を係合させ、該板カム4の回動で摺動ボッスク3が移
    動しラッチ5の係合位置を調節可能とした可変式ラッチ
    受け装置において、 上記受箱2の底板と摺動ボックス3の底板との間に、受
    箱2の底板とほぼ同じ長方形状の振動防止兼板カム回り
    止め用のゴム板10を介装し、 該ゴム板10と摺動ボックス3の底板との間に、ゴム板
    10より縦方向へやや短めで中央部に丸孔12をもつゴ
    ム板押さえ用板11を介装させ、 上記板カム4を、真円形以外の形状でかつゴム板押さえ
    用板11の丸孔12内に2点以上で内接する形状とし
    て、丸孔12内に係合させたことを特徴とする、可変式
    ラッチ受け装置。
  2. 【請求項2】板カム4の形状を多角形状とした、請求項
    1に記載の可変式ラッチ受け装置。
  3. 【請求項3】板カム4の形状を長円形状とした、請求項
    1に記載の可変式ラッチ受け装置。
  4. 【請求項4】板カム4の形状をハート形状とした、請求
    項1に記載の可変式ラッチ受け装置。
  5. 【請求項5】板カム4の形状をダルマ形状とした、請求
    項1に記載の可変式ラッチ受け装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009068232A (ja) * 2007-09-12 2009-04-02 Miwa Lock Co Ltd 対震ストライク
JP2012046906A (ja) * 2010-08-25 2012-03-08 Kawaguchi Giken Inc 錠片受け装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009068232A (ja) * 2007-09-12 2009-04-02 Miwa Lock Co Ltd 対震ストライク
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