JP3023100U - 包装用容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 一枚のシートを所定の折れ線に沿って折り曲
げて形成する容器本体の開口部に被せた蓋体がその容器
本体から容易に離脱されることがないようにするための
舌片を容器本体と一体に形成して構造簡単にして、しか
も蓋体の被着を確保することができる包装用容器の提供
を目的とする。 【解決手段】 一枚の可撓性を有するシートの中央部に
おいて底部１は、周囲を囲む折曲線２によって正方形を
なし、折曲線２のさらに外周に、一連の壁部３が設けら
れている。壁部３には、底部１の正方形の各頂点を始点
として各頂点に対して対称な位置に壁部外縁に伸びる一
対の内折線４及び外折線５が施こされて、該両線間に挟
まれた部分は折込部６となる。また、壁部外縁の各辺の
中央外側には、対称の位置に長方形の舌片８と折曲線９
とをそれぞれ設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、一枚のシートを所定の折れ線に沿って折り曲げるだけで形成される 容器本体と、この容器本体の開口部に被着係止される蓋体とにより構成される包 装用容器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

一枚のシートに施した折れ線に沿って折りまげることにより、形成される容器 本体と蓋体との組合せであって、その容器本体の底部周縁は正多角形で、開口部 周縁は円形となるように構成し、開口部周縁に蓋体を取付ける包装用容器につい て実公昭５２−５１６２０に記載されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記の従来技術で述べた容器本体及び蓋体では、蓋体を容器本 体の開口部周縁に押しこんで被着する構造であって、特に容器本体と蓋体とを係 止する係止手段がないため、容易に蓋体が容器本体からはずれてしまう欠点を有 していた。容器本体や蓋体の材質がプラスチックの場合でひっかかり（摩擦力） が少ない場合や、容器の底部に対し開口部周縁を絞り、容器本体の壁部の傾斜が 大きく蓋体の内側面の形状との相違が大きい場合等では蓋体を容器本体に取付け るのは、すべりやすく上記の欠点がさらに強調される。

【０００４】 そこで本考案は、一枚のシートを所定の折れ線に沿って折り曲げて形成する容 器本体の開口部に被せた蓋体がその容器本体から容易に離脱されることがないよ うにするための舌片を容器本体と一体に形成して構造簡単にして、しかも蓋体の 被着を確保することができる包装用容器の提供を目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の課題を解決するため、請求項１の考案の包装用容器は、正多角形の底部 と底部を取りまく折曲線２の外周を囲む一連の壁部と、前記正多角形の各頂点か ら前記壁部の外縁に伸びる一対の内折線と外折線と、該両線に挟まれた折込部と 、前記壁部の外縁の形状は前記底部に略相似で前記内折線と外折線の設けられた 周辺は、左右対称に形成される円弧状縁とを有する容器本体と、この容器本体の 開口部に被着される蓋体を有する包装用容器において、前記壁部の外縁の各中央 部に容器本体の外方へ折曲支出される舌片を連設し、前記蓋体の内側面には前記 舌片を被着係止する突縁を設けたことを特徴とするものとする。

【０００６】

【実施例】

図１（ａ）に本考案の一実施例の展開図を示す。

【０００７】 一枚の可撓性を有するシートの中央部において底部１は、周囲を囲む折曲線２ によって正方形をなし、折曲線２のさらに外周に、一連の壁部３が設けられてい る。壁部３には、底部１の正方形の各頂点を始点として各頂点に対して対称な位 置に壁部外縁に伸びる一対の外折線４及び内折線５が施こされて、該両線間に挟 まれた部分は折込部６となる。また、壁部外縁の各辺の中央外側には、対称の位 置に長方形の舌片８と折曲線９とをそれぞれ設ける。

【０００８】 壁部３を展開すると、正方形の底部１に対して、壁部３は相似形の正方形であ るが、角部すなわち外折線４及び内折線５が設けられた周辺は、本容器本体を組 立てた時の外観を良くするため、左右対称の円弧状縁７に形成されている。舌片 ８は円弧状縁７と他の円弧状縁７の間の中央部に連設されている。

【０００９】 図１（ｂ）に示すように組立は、前記折曲線２、外折線４及び内折線５の順序 で折曲げて壁部３を形成し、折込部６を壁部３上に密着させると共に、長方形の 舌片８を折曲線９に沿って容器の外側に折る。こうして組立てた容器本体は、底 部が正方形、開口部が略円形となっている。

【００１０】 これに対して円形の蓋体１０は、図２のように舌片８を抱えこむ突縁１１を蓋 体の内側面に設け、蓋体１０を組み立てた容器本体に押し込むと、舌片８が蓋体 の突縁１１に被着係止して、容易に蓋体１０がはずれないようにすることができ る。蓋体１０と容器本体の材質がすべりやすいプラスチックでもやはり容易には ずれることはない。

【００１１】 なお、壁部３は上部が狭く下部が広い傾斜をもった容器の方が外観上良いが、 これは外折線４及び内折線５の間の折込部６を大きくとれば実現できる。この場 合、蓋体１０の内側面の形状と開口部周縁近傍の傾斜形状との相違が大きくなる が、やはり舌片８が蓋体１０の突縁１１に被着係止して容易に蓋体１０がはずれ ない。

【００１２】

【考案の効果】

本考案で、容器本体に設けた舌片との被着係止により容易に蓋体が容器本体か らはずれないようにしたため、本包装用容器は安定した蓋付き容器として利用で きるものである。容器本体や蓋体の材質がプラスチックの場合や、容器の底部に 対し開口部周縁を絞り容器本体の壁部の傾斜が大きく蓋体の内側面の形状との相 違が大きい場合等にも、蓋体は容器本体からはずれにくく安定した蓋付き容器と して有効である。さらに本考案ではきわめて簡単な構造にして蓋体の被着状態が 安定保持できる等の効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ），（ｂ）は本考案に係る容器の実施例を
示し、図１（ａ）は、その展開図、図１（ｂ）は、組立
時の斜視図。

【図２】容器本体に蓋体を取付けた時の断面図。

【符号の説明】

１…底部 ２…折曲線 ３…壁部 ４…外折線 ５…内折線 ６…折込部 ７…円弧状縁 ８…舌片 ９…折曲線 １０…蓋体 １１…突縁

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 正多角形の底部と底部を取りまく折曲線
   ２の外周を囲む一連の壁部と、前記正多角形の各頂点か
   ら前記壁部の外縁に伸びる一対の内折線と外折線と、該
   両線に挟まれた折込部と、前記壁部の外縁の形状は前記
   底部に略相似で前記内折線と外折線の設けられた周辺
   は、左右対称に形成される円弧状縁とを有する容器本体
   と、この容器本体の開口部に被着される蓋体を有する包
   装用容器において、 前記壁部の外縁の各中央部に容器本体の外方へ折曲支出
   される舌片を連設し、前記蓋体の内側面には前記舌片を
   被着係止する突縁を設けたことを特徴とする包装用容
   器。