JP3022904U - ルーズリーフ式システム手帳 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ルーズリーフ式システム手帳をより安価でコ
ンパクトなものにすることである。 【解決手段】 表表紙１と裏表紙２を独立させ、この各
表紙と両者の間に挿入する紙葉３を、片側に綴孔４を設
けて半割り綴環７を有する綴具５で綴る。また、このよ
うにして出来る手帳に２つ折りのカバー８を被せる。そ
のカバー８は、表表紙覆い部９と裏表紙覆い部１０の内
面に袋部１１を備えさせ、その袋部１１に表紙１、２を
挿入しており、簡単に外して再利用することができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、安価かつコンパクトで、紙葉の差し換えも自由に行えるルーズリ ーフ式のシステム手帳に関する。

【０００２】

【従来の技術】

システム手帳は、カレンダ、日記式記録帳、アドレス帳、地図、交通路線図、 各種印刷データなどをひとまとめにしてある手帳であって、日記式に予定や簡単 なメモを記入でき、印刷データも役立つものが多くて甚だ便利なものである。

【０００３】 このシステム手帳の改良版として、本出願人は、一部の要素の繰り返し使用を 可能ならしめて経済的ロスを抑え、体裁も良くしたものを実用新案登録第３００ ９５４３号で提案した。その手帳は、ルーズリーフ式のバインダを利用して片側 に綴用の孔を多数一列に設けた紙葉を差し換え自在に綴り、これにカバーをつけ たものである。バインダは、表表紙、背表紙、裏表紙を一体に形成して背表紙の 内側に綴具を取付けた構造になっている。また、綴具は、縦長の連結杆に紙葉の 孔に通す半割り綴環を複数設け、その綴環が連結環の両端に突出した操作片に連 動して開き、一方、半割り綴環を閉じるとその閉状態がばねの力で保持されるよ うになっている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

かかる本出願人提案の手帳は、２つ折りのカバーを有し、そのカバーの表表紙 覆い部と裏表紙覆い部の内面に設けた袋部にバインダの表表紙と裏表紙を挿入す る構成にしてあり、見栄えも良くなっているが、綴具と表紙が一体になったバイ ンダを用いているので、低価格化、コンパクト化、開き易さ等に関してまだ充分 と云えない面があった。

【０００５】 そこで、この考案は、紙葉の差し換えができるシステム手帳を、よりコンパク トでより安価なものとなすことを課題としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記の課題を解決するため、この考案においては、各々が独立した表表紙及び 裏表紙と、それ等の間に挾む多数の紙葉と、連結杆に半割り綴環を複数個、開閉 可能に取付けてある綴具と、２つ折りのカバーとを有し、前記表、裏の各表紙と 各紙葉を、それ等の片側に前記綴環を通す綴孔を設けて前記綴具で綴り、さらに 、表表紙と裏表紙を前記カバーの表表紙覆い部、裏表紙覆い部の内面に設けた袋 部に挿入して手帳の外部をカバーで覆う構成を採用した。

【０００７】 なお、綴具は、後に例示するようなものが手帳のサイズ縮小の効果が大きくて 望ましい。

【０００８】 カバーは、本皮、合成皮革、織布、合成樹脂シートのいずれで形成されていて もよい。

【０００９】

【作用】

本考案では、表、裏の表紙を独立させ、その表紙も紙葉と一緒に綴具で綴るの で、バインダの表紙に綴具を取付ける工程と背表紙が不要であり、その分、コス トが低減する。また、綴具も表紙から独立させるので小型のものを利用でき、背 表紙が無いため手帳の厚みも無駄に増加せず、開き易くてポケットに無理なく納 まるコンパクトな見栄もよい手帳を実現できる。

【００１０】

【考案の実施の形態】

図１乃至図４に、この考案のシステム手帳の具体例を示す。

【００１１】 図１の１は表表紙、２は裏表紙である。これらは厚紙やプラスチック板などで 形成されており、必要に応じて表や裏面に絵柄等の印刷が施される。３は、表、 裏の表紙間に差し込む紙葉で、この紙葉の必要頁にも、カレンダ、日記式記録部 の日付けや曜日、アドレス記録欄のほか、交通路線図、年齢、邦暦、西暦早見表 などの各種データが印刷されている。

【００１２】 図２の４は各表紙１、２と紙葉３の片側に縦一列に形成した綴孔で、この孔に 綴具５の綴環７が通される。

【００１３】 綴具５は、図３に示すように、互い違いにかみ合わせて厚み方向に重ねる２つ の杆６ａ、６ｂを一端側で軸６ｃにより、そこを支点にして開閉できるようにピ ボット結合した連結杆６と、その連結杆に一体に設けた複数の半割り綴環７とで 構成されている。綴環７は半分が杆６ａ側に、残り半分が杆６ｂ側に設けられて おり、爪６ｄと溝６ｅの係合を解いて杆６ａ、６ｂを開くとこの綴環７も開き、 これにより綴孔４を有する紙葉３の追加、差し換えが行える。なお、例示の綴具 ５は市販のプラスチック成形品であり、ばね等を内蔵しておらず、機構が簡単で 、サイズも非常にコンパクトになっている。

【００１４】 図１、図２及び図４の８は、透明な樹脂シートで形成したカバーである。

【００１５】 このカバー８は、２つ折りして用いられるもので、表表紙覆い部９と裏表紙覆 い部１０の内面に３辺を下側のシートの縁辺に融着させたシートを設けて袋部１ １を作り出している。また、裏表紙覆い部１０の上辺近くに筆記具を挿入するホ ルダ環１２をつけ、さらに、裏表紙覆い部１０の側縁中央部に止め片１３を連設 している。この止め片１３は、雌雄の関係をなすスナップ釦１４ａ、１４ｂをこ の止め片１３と表表紙覆い部９の表面に対応させて設け、そのスナップ釦で表表 紙覆い部に着脱自在に固定される。

【００１６】 綴具４の綴環７を綴孔に通して表表紙１、裏表紙２及びそれらの間の多数の紙 葉３をひと綴りにすると、表紙付きのルーズリーフ式手帳ができる。そこで、こ の手帳の表表紙１と裏表紙２を図１及び図２に示すように、カバー８の袋部１１ に挿入し、目的の手帳を完成させる。

【００１７】 なお、カバー８は不透明であってもよいし、その材料も合成樹脂シートに限定 されない。

【００１８】 また、綴具は、連結杆６の開閉を図示のものとは異なる方式で行うもの（例え ば杆６ａ、６ｂの開閉方向を左右方向ではなく、上下方向にしたものや、その２ つの杆を蝶番状につないでヒンジ軸を支点にして開かせるものなど）でもよいし 、サイズ面での制限がなければ、従来のバインダに利用していた操作片付きのも のなどであってもよい。

【００１９】 このように構成した例示の手帳は、表紙も綴具で綴る構造にしたので、作り易 く、サイズの増加も抑えられる。また、綴具４の綴環７を開閉して必要な頁の紙 葉の差し換えや追加、抜き取りを行うことができ、表紙が独立しているため開き 易さも改善される。また、手帳を使い終った後、カバー８を、或いはカバー８と 綴具４を新しい手帳の構成要素として再利用することができる。

【００２０】

【考案の効果】

以上述べたように、この考案のシステム手帳は、表、裏の各表紙と表紙間の紙 葉を表紙から独立させた綴具で綴って手帳を構成し、その後、２つ折りカバーの 袋部に表、裏の表紙を挿入して完成品となすようにしたので、従来品に比べてよ り安価でコンパクトでしかも開き易いものを提供できると云う効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例の部分破断正面図

【図２】表表紙を開いた状態の平面図

【図３】綴具の斜視図

【図４】カバーの展開斜視図

【符号の説明】

１ 表表紙 ２ 裏表紙 ３ 紙葉 ４ 綴孔 ５ 綴具 ６ 連結杆 ７ 綴環 ８ カバー ９ 表表紙覆い部 １０ 裏表紙覆い部 １１ 袋部 １２ ホルダ環 １３ 止め片 １４ａ、１４ｂ 雌雄対のスナップ釦

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 カレンダ、日記式記録帳、アドレス帳、
   メモ用紙等をひとつにまとめてあるシステム手帳であっ
   て、 各々が独立した表表紙及び裏表紙と、それ等の間に挾む
   多数の紙葉と、連結杆に半割り綴環を複数個、開閉可能
   に取付けてある綴具と、２つ折りのカバーとを有し、前
   記表、裏の各表紙と各紙葉を、それ等の片側に前記綴環
   を通す綴孔を設けて前記綴具で綴り、さらに、表表紙と
   裏表紙を前記カバーの表表紙覆い部、裏表紙覆い部の内
   面に設けた袋部に挿入して構成されるルーズリーフ式シ
   ステム手帳。