JP3022461U - ペーパーコアクッション材を用いた畳床 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】軽量にして、クッション、防音に優れた畳床を
提供する。 【構成】ペーパーコア１の両面に板紙２を貼り、圧潰し
てなるペーパーコアクッション材３を芯材として上に保
護材４、下に裏面材５を配置し、圧縮しながら全体を縫
合一体化する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は畳床に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、わらを圧締して縫合したわら畳床が使用されてきたがわらの確保が困難 になり軟質繊維板と発泡スチロール板を組み合わせた建材畳床が多くなっている 。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、わら畳床はクッション、防音に優れているがダニ、黴が発生し やすく非常に重く作業性が悪いという欠点がある。一方建材畳床はダニ、黴が発 生しにくく、軽量であるがクッション、防音が悪いという欠点がある。本考案の 目的は軽量にしてクッション、防音に優れた畳床を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

考案者は、前記の課題を解決するにはどうすればよいかと種々思案し、数年間 試験を重ねた結果、ようやく本考案の完成に至ったものである。本考案に係わる 畳床は、その課題を解決したものであって、次のようなものである。すなわち、 図１に示すペーパーコアクッション材３を芯材として上に保護材４、下に裏面材 ５を配置して圧縮しながら全体を縫合一体化したことを特徴とする。

【０００５】 ペーパーコアクッション材３はペーパーコア１の両面に板紙２を貼りサンドイ ッチパネルとしたものを圧潰することにより、コア本来の強度を取り去りクッシ ョン性を与えたものである。従来ハニカムパネルが座屈したものは強度が極端に 低下し、パネルとしては不良品として廃棄されていたものである。ペーパーコア １の形状はハニカムコア、コルゲートコア、ロールコアのいずれでもよい。セル サイズは８〜１２ｍｍが適当である。ペーパーコア１の厚さ１０〜４０ｍｍのも のを使用し、６０〜８０％圧潰する。ペーパーコア１の紙質は、ＳＣＰ，クラフ ト、またはＫライナーを使用し、耐水、防虫、および防かび加工したほうが好ま しい。板紙２はＳＣＰ紙，クラフト紙、またはＫライナー、チップボードを使用 し耐水、防虫、および防かび加工したほうが好ましい。

【０００６】 保護材４としては３００〜１０００ｇ／ｍ^２のチップボード、ファイバーボー ド，又は２〜３ｍｍの合板が適当である。裏面材５としてはＪＩＳＡ５９１４規 定の市販品を使用する。 補強材６としては１０〜４０ｍｍのハニカムボード、軟質繊維板、発泡スチロー ル板が適当である。

【０００７】

【作用】

本考案に係わる６０〜８０％圧潰したペーパーコアクッション材３は図１のよ うなジャバラ状になりスプリングの働きをし、体重（６０ｋｇｆ／３００ｃｍ^２ ）による繰り返しの荷重や、家具などによる静的荷重（２０００ｋｇｆ／ｃｍ^２ ）に対して永久歪みが小さく完全に復元する。クッションの固さは、縫合すると きの圧縮量、ペーパーコア１の紙質、およびペーパーコア１のセルサイズによっ て決定される。圧縮量は大きい方が、またペーパーコア１のセルサイズは小さい 方がクッションは固くなる。

【０００８】 本考案の畳床はペーパーコアクッション材３を芯材として上に保護材４、下に 裏面材５を配置して、圧縮しながら全体を縫合一体化したので、温度湿度の変化 による厚さの変化は少なく一定に保たれる。密度はわら畳床の１／２〜１／３に なる。

【０００９】 本考案に係わる畳床の局部圧縮は、保護材４、補強材６によって補強されるの で、ピアノの荷重や子供が飛び跳ねた時にも充分耐える。歩行のような瞬間的荷 重に対しては充分に遅く、また家具のような静的荷重に対しては適当な時間をお いて歪みが回復する。 ペーパーコアクッション材３は衝撃を吸収し、緩和するので畳床の床衝撃音を 大幅に改善する。

【００１０】

【実施例】

実施例１ 図２に基づいて実施例１を説明する。図１のペーパーコアクッション材３を芯 材とし、上に保護材４として３ｍｍの合板を、下に裏面材５を配置し、圧縮しな がら一体に縫合した厚さ１５ｍｍの畳床である。

【０００１１】 実施例２ 図３に基づいて実施例２を説明する。図１のペーパーコアクッション材３を４ 枚重ねて芯材とし、上に保護材４として１．５ｍｍのファイバーボードを、下に 裏面材５を配置し、圧縮しながら一体に縫合した厚さ５０ｍｍの畳床である。

【０００１２】 実施例３ 図４に基づいて実施例３を説明する。図１のペーパーコアクッション材３の２ 枚の中間に補強材６として厚さ３０ｍｍのハニカムボードを挿入し、上に保護材 ４として０．７ｍｍのチップボードと下に裏面材５を配置し、圧縮しながら一体 に縫合した厚さ５０ｍｍの畳床である。

【００１３】

【考案の効果】

本考案に係わる畳床は、軽量でわら畳床の１／２〜１／３の密度になり、体重 や家具の荷重（０．２ｋｇｆ／ｃｍ^２）に対して永久歪みがなく完全に復元する 。クッション性は図５に示すように建材畳床よりわら畳床に近くなる。防音は図 ７に示すようにわら畳床より優れている。

【図面の簡単な説明】

【図１】ペーパーコアクッション材（３）を示す断面図
である。

【図２】実施例１を示す断面図である。

【図３】実施例２を示す断面図である。

【図４】実施例３を示す断面図である。

【図５】畳床の荷重と歪みの関係を示す図である。

【図６】畳床の軽量床衝撃音の改善量を示す図である。

【符号の説明】

１ ペーパーコア ２ 板紙 ３ ペーパーコアクッション材 ４ 保護材 ５ 裏面材 ６ 補強材 ７ 縫糸

フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 // Ｂ３２Ｂ 5/18

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ペーパーコアクッション材（３）を芯材
   として上に保護材（４）、下に裏面材（５）を配置して
   圧縮しながら全体を縫合一体化した畳床。
2. 【請求項２】 ペーパーコアクッション材（３）を複
   数枚重ねて芯材とした請求項１記載の畳床。
3. 【請求項３】 ペーパーコアクッション材（３）の間に
   補強材（６）を挿入した請求項２記載の畳床。