JP3022196B2 - ギャップ付変圧器鉄心構体 - Google Patents

ギャップ付変圧器鉄心構体

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JP3022196B2
JP3022196B2 JP6215171A JP21517194A JP3022196B2 JP 3022196 B2 JP3022196 B2 JP 3022196B2 JP 6215171 A JP6215171 A JP 6215171A JP 21517194 A JP21517194 A JP 21517194A JP 3022196 B2 JP3022196 B2 JP 3022196B2
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稔 桑田
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Nissin Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばインバータ
などに使用するギャップ付変圧器鉄心構体に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のようにこの種変圧器鉄心構体は、
図4に示すように複数の鉄心脚1と、各鉄心脚1の各端
部を橋絡する一対のヨーク鉄心2、3とによって、閉磁
路が形成されるように組み立てられて構成される。そし
て各脚鉄心1には、直流偏励磁の対策のためギヤップ4
を、脚鉄心1の長さ方向に対して直交するように設ける
場合がある。5は鉄心脚1とヨーク鉄心との衝合部であ
る。
【0003】ところで、従来では、鉄心脚1およびヨー
ク鉄心2、3を、珪素3.5%含有している方向性の珪
素鋼板によって構成するのを普通としていた。しかしこ
のような珪素鋼板を使用した場合、各鉄心の衝合部5
は、磁束の流れを均一とするため脚鉄心ならびにヨーク
鉄心の長さ方向に対して45°傾斜させる必要がある。
もしこの衝合部5を脚鉄心1の長さ方向に対して直交さ
せたとすると、磁束の流れが不均一となり、鉄損の増
大、局部加熱といった不都合な状態を引き起こす。
【0004】一方前記のように脚鉄心1にギャップ4を
設けた場合、そのギャップ長が僅か数mm程度であった
としても、その部分に磁気吸引力が発生する。この磁気
吸引力によって各鉄心が分離しないようにするため、外
部よりギャップ4に対して磁気吸引力に打ち勝つ程度の
大きさの外力を、図中矢印Pで示すように脚鉄心1の長
さ方向に沿って加える必要がある。
【0005】しかしこのような外力によって鉄心を押さ
えつけようとすると、前記のように傾斜角度45°とさ
れている衝合部5で分散してしまう。すなわちこの衝合
部5において、加えられた外力Fは、衝合部5の傾斜方
向に沿う分力F1と、外力Fに対して直交する方向に沿
う分力F2とに分散する。
【0006】このような分力F1、F2は、脚鉄心1の
側面に向かって作用するため、この分力によって脚鉄心
1とヨーク鉄心2、3とが衝合部5において、傾斜方向
に沿ってずれるように分離したり、鉄心が変形したりす
るようになる。このような分離、変形などが発生する
と、磁気特性が変化して信頼性が低下したり、騒音の発
生原因となる。
【0007】これを防ぐために脚鉄心の側面を押さえる
押え金具などにより、ヨーク鉄心に対し、脚鉄心をその
側面から強力な力で押えつける必要がある。このためこ
の鉄心押え金具は大掛かりなものとなり、鉄心構体自体
が大型化するし、また製作コストも増大するようにな
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、鉄心の衝合
部において外力によって作用する分力の発生をなくすこ
とにより、鉄心押え金具の簡易化を図り、かつ鉄心構体
の小型化、信頼性の向上を図ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数の脚鉄心
と、前記各脚鉄心の各端部を橋絡するヨーク鉄心とを備
え、前記脚鉄心にギャップを設けて日字形に形成してな
るギャップ付変圧器鉄心構体において、前記脚鉄心なら
びにヨーク鉄心を、無方向性すなわち磁気異方性の少な
い珪素鋼板により構成し、前記日字形の両側端部に位置
する脚鉄心とヨーク鉄心とのそれぞれ同一側に位置する
一方の衝合部を脚鉄心の長さ方向に対して直交させると
ともに、反対側に位置する他方の衝合部を脚鉄心の長さ
方向に対して平行するように衝合し、前記日字形の中央
部に位置する脚鉄心の一方の衝合部を脚鉄心の長さ方向
に対して平行させるとともに、他方の衝合部を脚鉄心の
長さ方向に対して直交するように衝合させたことを特徴
とする。
【0010】
【作用】脚鉄心ならびにヨーク鉄心を無方向性の珪素鋼
板により構成したことにより、両鉄心の衝合部が脚鉄心
の長さ方向に沿って直交または平行している場合でも、
磁束の流れは均一となり、鉄損の増大、局部加熱といっ
た不都合な状態は起こらない。
【0011】そして両鉄心の衝合部が脚鉄心の長さ方向
に沿って直交している場合、ギャップでの磁気吸引力に
打ち勝つ外力を脚鉄心の長さ方向に加えても、衝合部に
はその外力による分力が脚鉄心の側面方向に向かって発
生することはない。これにより脚鉄心の側面に対する押
え力を強化する必要はなくなる。両鉄心の衝合部が脚鉄
心の長さ方向に沿って平行している場合は、外力を脚鉄
心の長さ方向に加えても、衝合部にはこの外力は加わる
ことがない。
【0012】たとえば、図2に示すように、脚鉄心1と
ヨーク鉄心2、3とを衝合させて、閉磁路をなす日字形
鉄心構体を構成する場合、各鉄心1〜3を無方向性の珪
素鋼板によって構成する。そして各脚鉄心1の上下端面
をヨーク鉄心2、3の長さ方向に沿う側面に衝合させて
衝合部5とすれば、その衝合部5は脚鉄心1の長さ方向
に対して直交するように、換言すればヨーク鉄心2、3
の長さ方向に沿う側面に平行するようになる。
【0013】脚鉄心1には一つまたは複数のギャップ4
が設けられてある。ギャップ4は脚鉄心1の長さ方向に
対して直交している。ギャップ4における磁気吸引力に
打ち勝つに足りる外力Pは、適当な締付金具により脚鉄
心1の長さ方向に沿って加えられる。しかしこの外力P
は衝合部5に対して直交する方向に加えられるため、脚
鉄心1の側面に向かうような分力はなんら生じることが
ない。
【0014】
【実施例】本発明の実施例を図1によって説明する。な
お、図1において図2に示す部分と対応する部分には同
一の符号を付している。図1から明らかなように、閉磁
路をなす日字形鉄心構体を、その日字形の両側端部に位
置する脚鉄心1の一方の端面をヨーク鉄心2の長さ方向
に沿う側面に、日字形の中央部に位置する脚鉄心1の一
方の端面をヨーク鉄心3の長さ方向に沿う側面にそれぞ
れ衝合させ、これらの衝合部5は脚鉄心1の長さ方向に
対して直交するが、各脚鉄心1の他方の端面をヨーク鉄
心2、3の端面にそれぞれ衝合させ、これらの衝合部5
は脚鉄心1の長さ方向に対して平行するように構成して
いる。つまり、脚鉄心1の一方の端面を図2と同様にヨ
ーク鉄心2、3の長さ方向に沿う側面に衝合させるが、
脚鉄心1の他方の端面をヨーク鉄心2、3の端面に衝合
することによって、閉磁路をなす日字形鉄心構体を構成
する。この構成では衝合部5のいくつかは脚鉄心1の長
さ方向に対して直交するが、他の衝合部5は脚鉄心1の
長さ方向に対して平行するようになる。
【0015】外力Pは脚鉄心1の長さ方向に沿って加わ
る場合、脚鉄心1の長さ方向に対して直交する衝合部5
では、図2と同様に外力Pは衝合部5に対して直交する
方向に加えられるため、脚鉄心1の側面に向かうような
分力はなんら生じることがない。脚鉄心1の長さ方向に
対して平行する衝合部5では、外力Pが加わる方向と平
行するため、この衝合部においても、脚鉄心1の側面に
向かうような分力はなんら生じない。
【0016】これにより、脚鉄心1にはその側面に向か
うずれが発生することはなく、したがってその側面にお
けるずれを防ぐための押え金具は省略できるか、あるい
は設置するとしても強力な押え金具を使用する必要はな
くなる。又このように脚鉄心1のずれが起こりにくくな
ることにより、外力Pを充分に大きくすることができる
ので、ギャップ4における磁気吸引力に充分に打ち勝つ
ことができ、これにより信頼性も向上する。
【0017】なお各鉄心1〜3を構成する無方向性の珪
素鋼板として、珪素含有量が6.0%〜7.0%のもの
を使用することが望ましい。すなわち図3は無方向性の
珪素鋼板の、珪素含有量に対する直流磁歪定数、鉄損な
らびに最大透磁率を示すもので、これから理解されるよ
うに、珪素含有量が6.0%〜7.0%のものは、低鉄
損で、低磁歪(低騒音)の鉄心構体が構成できるように
なる。特に珪素含有量が6.5%前後のものは、磁歪は
ほとんど零に、また鉄損は最小となり、極めて有効であ
る。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ギ
ャップを設けた脚鉄心に、その長さ方向に沿って充分に
外力を加えても、脚鉄心とヨーク鉄心との衝合部におい
てずれが発生することがなく、したがって各鉄心の変形
などは起こらず、またその変形による騒音の発生もなく
なるとともに、信頼性も向上するし、更に脚鉄心の側面
に対する締付金具も簡略化でき、この種変圧器の小型
化、低コスト化が図れるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す正面図である。
【図2】本発明の作用を説明するための変圧器の正面図
である。
【図3】珪素鋼板の、珪素含有量に対する磁気特性を示
す特性曲線図である。
【図4】従来例を示す正面図である。
【符号の説明】
1 脚鉄心 2 ヨーク鉄心 4 ギャップ 5 衝合部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の脚鉄心と、前記各脚鉄心の各端部
    を橋絡するヨーク鉄心とを備え、前記脚鉄心にギャップ
    を設けて日字形に形成してなるギャップ付変圧器鉄心構
    体において、前記脚鉄心ならびにヨーク鉄心を、無方向
    性の珪素鋼板により構成し、前記日字形の両側端部に位
    置する脚鉄心とヨーク鉄心とのそれぞれ同一側に位置す
    る一方の衝合部を脚鉄心の長さ方向に対して直交させる
    とともに、反対側に位置する他方の衝合部を脚鉄心の長
    さ方向に対して平行するように衝合し、前記日字形の中
    央部に位置する脚鉄心の一方の衝合部を脚鉄心の長さ方
    向に対して平行させるとともに、他方の衝合部を脚鉄心
    の長さ方向に対して直交するように衝合してなるギャッ
    プ付変圧器鉄心構体。
  2. 【請求項2】 無方向性の珪素鋼板は、その珪素含有量
    が6.0%〜7.0%である請求項1に記載のギャップ
    付変圧器鉄心構体。
JP6215171A 1994-08-05 1994-08-05 ギャップ付変圧器鉄心構体 Expired - Fee Related JP3022196B2 (ja)

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