JP3022085B2 - 電気自動車のバッテリフレーム固定部構造 - Google Patents
電気自動車のバッテリフレーム固定部構造Info
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- JP3022085B2 JP3022085B2 JP5229359A JP22935993A JP3022085B2 JP 3022085 B2 JP3022085 B2 JP 3022085B2 JP 5229359 A JP5229359 A JP 5229359A JP 22935993 A JP22935993 A JP 22935993A JP 3022085 B2 JP3022085 B2 JP 3022085B2
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、電気自動車のバッテ
リフレーム固定部構造に関するものである。
リフレーム固定部構造に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】電気自動車に用いられる駆動源としての
バッテリを搭載するために、例えば特開昭４７−３１３
１８号公報に示す構造が知られている。この構造は自動
車のフレームを形成するサイドメンバ、クロスメンバ及
びそれらを結合する縦方向のブラケットを有効利用して
ここにバッテリ収納枠体が設けられ、このバッテリ収納
枠体内にバッテリが収納固定されるものである。
バッテリを搭載するために、例えば特開昭４７−３１３
１８号公報に示す構造が知られている。この構造は自動
車のフレームを形成するサイドメンバ、クロスメンバ及
びそれらを結合する縦方向のブラケットを有効利用して
ここにバッテリ収納枠体が設けられ、このバッテリ収納
枠体内にバッテリが収納固定されるものである。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構造においては、上記バッテリ収納枠体に対して各
バッテリを車体の狭いスペースで固定しなければなら
ず、作業性が悪いという問題がある。
来の構造においては、上記バッテリ収納枠体に対して各
バッテリを車体の狭いスペースで固定しなければなら
ず、作業性が悪いという問題がある。
【０００４】また、車体とは別にバッテリ収納枠体を設
けてこれを車体に別固定することも考えられるが、重量
の大きなバッテリ収納枠体を車体に取り付けた状態で車
両が例えば、前面衝突すると、衝突時のバッテリ収納枠
体の慣性力により大きな力が車体前側部に作用するた
め、これを考慮して車体前側部にかなりの補強が必要と
なり車体重量の増加を招いてしまうという問題がある。
けてこれを車体に別固定することも考えられるが、重量
の大きなバッテリ収納枠体を車体に取り付けた状態で車
両が例えば、前面衝突すると、衝突時のバッテリ収納枠
体の慣性力により大きな力が車体前側部に作用するた
め、これを考慮して車体前側部にかなりの補強が必要と
なり車体重量の増加を招いてしまうという問題がある。
【０００５】そこで、この発明は、大巾な車体重量の増
加を招くことなくバッテリフレームを車体に取り付ける
ことができる電気自動車のバッテリフレーム固定部構造
を提供するものである。
加を招くことなくバッテリフレームを車体に取り付ける
ことができる電気自動車のバッテリフレーム固定部構造
を提供するものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】バッテリが載置されるバ
ッテリフレームが車体フロアの下位に着脱可能に取り付
けられる電気自動車のバッテリフレーム固定部構造であ
って、車体フロア側部に前後方向に沿って配置されたサ
イドメンバと、バッテリフレームの側部に前後方向に沿
って配置されたサイドフレームとにボルトの固定点が設
定され、サイドメンバのボルトの固定点に形成されたボ
ルトの挿通孔の前側に連なり、バッテリフレームに過大
な前方への力が作用するとボルトの前方移動を許容する
前側スリット部が設けられ、サイドメンバの後端部から
サイドメンバの上記ボルトの固定点に至りサイドメンバ
内にレインフォースが挿通され、レインフォースの前端
部が上記ボルトに固定されると共にレインフォースの後
端部がサイドメンバの後端部に支持されている。
ッテリフレームが車体フロアの下位に着脱可能に取り付
けられる電気自動車のバッテリフレーム固定部構造であ
って、車体フロア側部に前後方向に沿って配置されたサ
イドメンバと、バッテリフレームの側部に前後方向に沿
って配置されたサイドフレームとにボルトの固定点が設
定され、サイドメンバのボルトの固定点に形成されたボ
ルトの挿通孔の前側に連なり、バッテリフレームに過大
な前方への力が作用するとボルトの前方移動を許容する
前側スリット部が設けられ、サイドメンバの後端部から
サイドメンバの上記ボルトの固定点に至りサイドメンバ
内にレインフォースが挿通され、レインフォースの前端
部が上記ボルトに固定されると共にレインフォースの後
端部がサイドメンバの後端部に支持されている。
【０００７】また、上記サイドメンバに挿通されたレイ
ンフォースの後端部を、サイドメンバの後端部に取り付
けられたバンパステイに固定しても良く、上記レインフ
ォースの前端部及びサイドメンバに設けられたボルトの
挿通孔の後側に連なり、バッテリフレームに過大な後方
への力が作用するとボルトの後方移動を許容する後側ス
リット部を設けても良い。
ンフォースの後端部を、サイドメンバの後端部に取り付
けられたバンパステイに固定しても良く、上記レインフ
ォースの前端部及びサイドメンバに設けられたボルトの
挿通孔の後側に連なり、バッテリフレームに過大な後方
への力が作用するとボルトの後方移動を許容する後側ス
リット部を設けても良い。
【０００８】
【作用】請求項１に記載された発明によれば車両前面衝
突時にバッテリフレームに前方向の過大な力が作用する
と、サイドメンバとバッテリフレームのサイドフレーム
とを固定しているボルトはサイドメンバの前側スリット
を押し開きながら前方に移動してエネルギを吸収し、バ
ッテリフレームの前方移動を阻止する。
突時にバッテリフレームに前方向の過大な力が作用する
と、サイドメンバとバッテリフレームのサイドフレーム
とを固定しているボルトはサイドメンバの前側スリット
を押し開きながら前方に移動してエネルギを吸収し、バ
ッテリフレームの前方移動を阻止する。
【０００９】また、これと同時にボルトによってレイン
フォースの前端部には前方に引張力が作用するため、レ
インフォースの後端はサイドメンバの後端部を前方向へ
引張しサイドメンバを潰れ変形させてエネルギを吸収
し、バッテリフレームの前方移動を阻止する。
フォースの前端部には前方に引張力が作用するため、レ
インフォースの後端はサイドメンバの後端部を前方向へ
引張しサイドメンバを潰れ変形させてエネルギを吸収
し、バッテリフレームの前方移動を阻止する。
【００１０】請求項２に記載された発明によればレイン
フォースの後端部をリヤバンパのバンパステイに取り付
けた場合には、車両前面衝突時にレインフォースの後端
部から作用する前側の力をバンパステイを介して効果的
にサイドメンバ後端に作用させることができる。
フォースの後端部をリヤバンパのバンパステイに取り付
けた場合には、車両前面衝突時にレインフォースの後端
部から作用する前側の力をバンパステイを介して効果的
にサイドメンバ後端に作用させることができる。
【００１１】請求項３に記載された発明によれば、車両
後面衝突時にバッテリフレームに後方向の過大な力が作
用すると、サイドメンバと、バッテリフレームのサイド
フレームとを固定しているボルトはレインフォースの前
端部とサイドメンバに設けられた後側スリット部を押し
開きながら後方に移動してエネルギを吸収し、バッテリ
フレームの移動を阻止する。
後面衝突時にバッテリフレームに後方向の過大な力が作
用すると、サイドメンバと、バッテリフレームのサイド
フレームとを固定しているボルトはレインフォースの前
端部とサイドメンバに設けられた後側スリット部を押し
開きながら後方に移動してエネルギを吸収し、バッテリ
フレームの移動を阻止する。
【００１２】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面と共に説明
する。
する。
【００１３】図４に示すように、車体フロア１は車体メ
ンバ２の上部にフロアパネル３が取り付けられたもので
ある。フロアパネル３は前後方向略中央部にフロアトン
ネル部４が形成され、フロアパネル３の上面には車幅方
向に複数のレインフォース５が設けられている。
ンバ２の上部にフロアパネル３が取り付けられたもので
ある。フロアパネル３は前後方向略中央部にフロアトン
ネル部４が形成され、フロアパネル３の上面には車幅方
向に複数のレインフォース５が設けられている。
【００１４】車体メンバ２は両側部に前後方向（ＦＲは
前側を示す）に沿って設けられたサイドメンバ６と、こ
のサイドメンバ６の前側と後側とに車幅方向に設けられ
たフロントクロスメンバ７と、リヤクロスメンバ８とを
有している。サイドメンバ６の両側部にはアウトリガ９
を介してサイドシル１０が取り付けられている。
前側を示す）に沿って設けられたサイドメンバ６と、こ
のサイドメンバ６の前側と後側とに車幅方向に設けられ
たフロントクロスメンバ７と、リヤクロスメンバ８とを
有している。サイドメンバ６の両側部にはアウトリガ９
を介してサイドシル１０が取り付けられている。
【００１５】一方、１１はバッテリフレームを示す。こ
のバッテリフレーム１１は、両側部にサイドフレーム１
２が設けられ、前後に各々フロントフレーム１３とリヤ
フレーム１４とが取り付けられたもので、フロントフレ
ーム１３の中央部とリヤフレーム１４の中央部との間に
はセンタフレーム１５が、また、このセンタフレーム１
５を横切って仕切フレーム１６が取り付けられている。
のバッテリフレーム１１は、両側部にサイドフレーム１
２が設けられ、前後に各々フロントフレーム１３とリヤ
フレーム１４とが取り付けられたもので、フロントフレ
ーム１３の中央部とリヤフレーム１４の中央部との間に
はセンタフレーム１５が、また、このセンタフレーム１
５を横切って仕切フレーム１６が取り付けられている。
【００１６】したがって、サイドフレーム１２、フロン
トクロスフレーム１３及びリヤフレーム１４から成る外
枠内がセンタフレーム１５と仕切フレーム１６とによっ
て区画され、バッテリＢを２個づつ載置できる（最後部
は各々１個）複数の載置部１７が形成されている。
トクロスフレーム１３及びリヤフレーム１４から成る外
枠内がセンタフレーム１５と仕切フレーム１６とによっ
て区画され、バッテリＢを２個づつ載置できる（最後部
は各々１個）複数の載置部１７が形成されている。
【００１７】上記バッテリフレーム１１は、図４に示す
ようにサイドフレーム１２の前後部に設けられた主たる
４つの固定点２０で、図３に示すボルト２１と後述する
ナットプレート３４とによって車体メンバ２のサイドメ
ンバ６に固定されるようになっている。
ようにサイドフレーム１２の前後部に設けられた主たる
４つの固定点２０で、図３に示すボルト２１と後述する
ナットプレート３４とによって車体メンバ２のサイドメ
ンバ６に固定されるようになっている。
【００１８】ここで、図１０に示すように、サイドメン
バ６は車室とエンジンルームとの隔壁付近、及び、車室
とトランクルームとの隔壁付近でクランク状に形成され
ている。尚、図３中Ｃはカラーを示す。
バ６は車室とエンジンルームとの隔壁付近、及び、車室
とトランクルームとの隔壁付近でクランク状に形成され
ている。尚、図３中Ｃはカラーを示す。
【００１９】図１はサイドフレーム１２の後端部とサイ
ドメンバ６との固定点２０付近を示す分解斜視図であ
る。サイドフレーム１２の上壁にはボルト２１が取り付
けられている。サイドメンバ６はハット型断面形状の部
材であって、下壁には上記ボルト２１の挿通孔２２が形
成され、この挿通孔２２の前側と後側には、この挿通孔
２２に連なるように各々破線状の前側スリット部２３と
後側スリット部２４とが形成されている。
ドメンバ６との固定点２０付近を示す分解斜視図であ
る。サイドフレーム１２の上壁にはボルト２１が取り付
けられている。サイドメンバ６はハット型断面形状の部
材であって、下壁には上記ボルト２１の挿通孔２２が形
成され、この挿通孔２２の前側と後側には、この挿通孔
２２に連なるように各々破線状の前側スリット部２３と
後側スリット部２４とが形成されている。
【００２０】サイドメンバ６内には、バッテリフレーム
１１のサイドフレーム１２後端部の固定点２０からサイ
ドメンバ６の後端部に至り、断面コの字状のレインフォ
ース２５が挿通され、レインフォース２５の前端部には
ボルト２１の挿通孔２６とこの挿通孔２６の後方に連な
る後側スリット部としてのスリット２７が形成されてい
る。尚、この挿通孔２６の前縁には図５に示すように下
側にフランジ部２６ａが形成されている。
１１のサイドフレーム１２後端部の固定点２０からサイ
ドメンバ６の後端部に至り、断面コの字状のレインフォ
ース２５が挿通され、レインフォース２５の前端部には
ボルト２１の挿通孔２６とこの挿通孔２６の後方に連な
る後側スリット部としてのスリット２７が形成されてい
る。尚、この挿通孔２６の前縁には図５に示すように下
側にフランジ部２６ａが形成されている。
【００２１】一方、レインフォース２５の後端部は図２
に示すように両側壁が立ち上がり、アッパブラケット２
８によって閉断面構造に形成され、アッパブラケット２
８に設けられた取付孔２９に下側からリヤバンパ３０
（図７，８に示す）のバンパステイ３１のウエルドナッ
ト３２を整合させて車体フロア１のフロアパネル３に図
外のボルトによって固定されている。
に示すように両側壁が立ち上がり、アッパブラケット２
８によって閉断面構造に形成され、アッパブラケット２
８に設けられた取付孔２９に下側からリヤバンパ３０
（図７，８に示す）のバンパステイ３１のウエルドナッ
ト３２を整合させて車体フロア１のフロアパネル３に図
外のボルトによって固定されている。
【００２２】そして、上記レインフォース２５の前端部
には図１に示すようにボルト２１に螺合するウエルドナ
ット３３が固定されたナットプレート３４が配置されて
いる。ナットプレート３４はレインフォース２５の底壁
に収まる平面視長方形状の部材で、図５に示すように前
縁３４ａはサイドメンバ６の底壁に接地し、後縁３４ｂ
はレインフォース２５の底壁に接地し、両者は鋭利に形
成されている。
には図１に示すようにボルト２１に螺合するウエルドナ
ット３３が固定されたナットプレート３４が配置されて
いる。ナットプレート３４はレインフォース２５の底壁
に収まる平面視長方形状の部材で、図５に示すように前
縁３４ａはサイドメンバ６の底壁に接地し、後縁３４ｂ
はレインフォース２５の底壁に接地し、両者は鋭利に形
成されている。
【００２３】このようにしてレインフォース２５の前端
部に取り付けられたナットプレート３４を上から覆うよ
うにしてナットプレートブラケット３５がサイドメンバ
６に取り付けられている。ナットプレートブラケット３
５は、図５に示すように前部フランジ３５ａはサイドメ
ンバ６の底壁に、側部フランジ３５ｂはサイドメンバ６
の側壁に、後部フランジ３５ｃはレインフォース２５の
底壁に各々スポット溶接されている。ここで、ナットプ
レートブラケット３５にはナットプレート３４のウエル
ドナット３３を受容する受容孔３６とこの受容孔３６に
連なり前後方向にスリット３７が形成されている。
部に取り付けられたナットプレート３４を上から覆うよ
うにしてナットプレートブラケット３５がサイドメンバ
６に取り付けられている。ナットプレートブラケット３
５は、図５に示すように前部フランジ３５ａはサイドメ
ンバ６の底壁に、側部フランジ３５ｂはサイドメンバ６
の側壁に、後部フランジ３５ｃはレインフォース２５の
底壁に各々スポット溶接されている。ここで、ナットプ
レートブラケット３５にはナットプレート３４のウエル
ドナット３３を受容する受容孔３６とこの受容孔３６に
連なり前後方向にスリット３７が形成されている。
【００２４】上記実施例構造によれば、車両前面衝突時
において、バッテリＢが搭載された重量のあるバッテリ
フレーム１１に前方向の過大な慣性力が作用すると、図
７に示すようにボルト２１はバッテリフレーム１１と共
に前方へ移動し、ボルト２１に取り付けられたナットプ
レート３４の前縁３４ａが鋭利となっているため、ナッ
トプレートブラケット３５の前部フランジ３５ａをサイ
ドメンバ６の底壁から剥がす。そして、ボルト２１はサ
イドメンバ６の前部スリット部２３を押し開き、かつナ
ットプレート３４のウエルドナット３３はナットプレー
トブラケット３５のスリット３７に至るため、ボルト２
１はレインフォース２５を前方へ引張する。
において、バッテリＢが搭載された重量のあるバッテリ
フレーム１１に前方向の過大な慣性力が作用すると、図
７に示すようにボルト２１はバッテリフレーム１１と共
に前方へ移動し、ボルト２１に取り付けられたナットプ
レート３４の前縁３４ａが鋭利となっているため、ナッ
トプレートブラケット３５の前部フランジ３５ａをサイ
ドメンバ６の底壁から剥がす。そして、ボルト２１はサ
イドメンバ６の前部スリット部２３を押し開き、かつナ
ットプレート３４のウエルドナット３３はナットプレー
トブラケット３５のスリット３７に至るため、ボルト２
１はレインフォース２５を前方へ引張する。
【００２５】レインフォース２５が前方へ引張される
と、図８に示すようにレインフォースの後端部がリヤバ
ンパ３０のバンパステイ３１を介してサイドメンバ６の
後端を押圧して潰す。
と、図８に示すようにレインフォースの後端部がリヤバ
ンパ３０のバンパステイ３１を介してサイドメンバ６の
後端を押圧して潰す。
【００２６】したがって、上記ボルト２１とナットプレ
ート３４のウエルドナット３３とが各々スリット部２３
とスリット３７を押し開き、ナットプレート３４の前縁
３４ａがナットプレートブラケット３５の前部フランジ
３５ａをサイドメンバ６から剥離させ、サイドメンバ６
の後端部が潰れ変形することでバッテリフレーム１１の
慣性力によるエネルギは確実に吸収される。そのため車
体前部にバッテリフレーム１１によって大きな力が作用
しなくなり、車体前部の補強が不要となる。
ート３４のウエルドナット３３とが各々スリット部２３
とスリット３７を押し開き、ナットプレート３４の前縁
３４ａがナットプレートブラケット３５の前部フランジ
３５ａをサイドメンバ６から剥離させ、サイドメンバ６
の後端部が潰れ変形することでバッテリフレーム１１の
慣性力によるエネルギは確実に吸収される。そのため車
体前部にバッテリフレーム１１によって大きな力が作用
しなくなり、車体前部の補強が不要となる。
【００２７】次に、車体後面衝突時においては、今度は
バッテリフレーム１１に後方向の慣性力が作用する、図
９に示すようにボルト２１はバッテリフレーム１１と共
に後方へ移動し、ボルト２１に取り付けられたナットプ
レート３４の後縁３４ｂが鋭利となっているためナット
プレートブラケット３５の後部フランジ３５ｃをレイン
フォース２５の底壁から剥がす。そして、ボルト２１
は、サイドメンバ６の後側スリット部２４とレインフォ
ース２５のスリット２７とを押し開き、かつナットプレ
ート３４のウエルドナット３３はナットプレートブラケ
ット３５のスリット３７を押し開く。
バッテリフレーム１１に後方向の慣性力が作用する、図
９に示すようにボルト２１はバッテリフレーム１１と共
に後方へ移動し、ボルト２１に取り付けられたナットプ
レート３４の後縁３４ｂが鋭利となっているためナット
プレートブラケット３５の後部フランジ３５ｃをレイン
フォース２５の底壁から剥がす。そして、ボルト２１
は、サイドメンバ６の後側スリット部２４とレインフォ
ース２５のスリット２７とを押し開き、かつナットプレ
ート３４のウエルドナット３３はナットプレートブラケ
ット３５のスリット３７を押し開く。
【００２８】したがって、上記ナットプレートブラケッ
ト３５の後部フランジ３５ｃを剥がし、上記後側スリッ
ト部２４とスリット２７とスリット３７とが押し開かれ
ることによってバッテリフレーム１１の慣性力によるエ
ネルギは確実に吸収される。そのため車体後部にバッテ
リフレーム１１によって大きな力が作用しなくなり、車
体後部の補強が不要となる。
ト３５の後部フランジ３５ｃを剥がし、上記後側スリッ
ト部２４とスリット２７とスリット３７とが押し開かれ
ることによってバッテリフレーム１１の慣性力によるエ
ネルギは確実に吸収される。そのため車体後部にバッテ
リフレーム１１によって大きな力が作用しなくなり、車
体後部の補強が不要となる。
【００２９】尚、この発明は上記実施例に限られるもの
ではなく、例えばサイドメンバ６内であって、バッテリ
フレーム１１のサイドフレーム１２前端部の固定点２０
からサイドメンバ６の前端部に至る部分にもレインフォ
ース２５を挿通しても良い。また、レインフォース２５
をワイヤ状のものとしても良い。
ではなく、例えばサイドメンバ６内であって、バッテリ
フレーム１１のサイドフレーム１２前端部の固定点２０
からサイドメンバ６の前端部に至る部分にもレインフォ
ース２５を挿通しても良い。また、レインフォース２５
をワイヤ状のものとしても良い。
【００３０】
【発明の効果】以上説明してきたように請求項１に記載
した発明によれば、車両前面衝突時にバッテリフレーム
に前方向の過大な力が作用した場合でも、バッテリフレ
ームとサイドフレームとを固定しているボルトがサイド
メンバの前側スリットを押し開くことによって、またレ
インフォースによってサイドメンバの後端部を潰れ変形
させることによってエネルギ吸収が可能となるため、車
体前部を特別に補強して車体重量の大巾な増加を招くこ
となく、衝突時の安全性を確保することができる。
した発明によれば、車両前面衝突時にバッテリフレーム
に前方向の過大な力が作用した場合でも、バッテリフレ
ームとサイドフレームとを固定しているボルトがサイド
メンバの前側スリットを押し開くことによって、またレ
インフォースによってサイドメンバの後端部を潰れ変形
させることによってエネルギ吸収が可能となるため、車
体前部を特別に補強して車体重量の大巾な増加を招くこ
となく、衝突時の安全性を確保することができる。
【００３１】請求項２に記載した発明によれば、レイン
フォースの後端部から作用する前側の力をバンパステイ
を介してサイドメンバの後端に効果的に作用させること
ができる。
フォースの後端部から作用する前側の力をバンパステイ
を介してサイドメンバの後端に効果的に作用させること
ができる。
【００３２】請求項３に記載した発明によれば、車両後
面衝突時にバッテリフレームに後方向の過大な力が作用
した場合でも、バッテリフレームとサイドフレームとを
固定しているボルトがレインフォースの前端部とサイド
メンバに設けられた後側スリット部を押し開きながら後
方に移動してエネルギを吸収するため、車体後部を特別
に補強して車体重量の大巾な増加を招くことなく、衝突
時の安全性を確保することができる。
面衝突時にバッテリフレームに後方向の過大な力が作用
した場合でも、バッテリフレームとサイドフレームとを
固定しているボルトがレインフォースの前端部とサイド
メンバに設けられた後側スリット部を押し開きながら後
方に移動してエネルギを吸収するため、車体後部を特別
に補強して車体重量の大巾な増加を招くことなく、衝突
時の安全性を確保することができる。
【図１】この発明の要部分解斜視図。
【図２】同車体後部の要部分解斜視図。
【図３】図１のＡ−Ａ線に沿う断面図。
【図４】全体分解斜視図。
【図５】図６のＢ部拡大断面図。
【図６】側面説明図。
【図７】図８のＣ部拡大断面図。
【図８】車両前面衝突時の側面説明図。
【図９】車両後面衝突時の図７に相当する断面図。
【図１０】サイドメンバの側面図。
１…車体フロア ６…サイドメンバ １１…バッテリフレーム １２…サイドフレーム ２０…固定点 ２１…ボルト ２２…挿通孔 ２３…前側スリット部 ２４…後側スリット部 ２５…レインフォース ２６…挿通孔 ２７…スリット（後側スリット部） ３０…リヤバンパ ３１…バンパステイ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平５−305821（ＪＰ，Ａ) 特開 昭52−35023（ＪＰ，Ａ) 特開 平６−115361（ＪＰ，Ａ) 実開 平５−56546（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) B60K 1/04
Claims (3)
- 【請求項１】 バッテリが載置されるバッテリフレーム
が車体フロアの下位に着脱可能に取り付けられる電気自
動車のバッテリフレーム固定部構造であって、車体フロ
ア側部に前後方向に沿って配置されたサイドメンバと、
バッテリフレームの側部に前後方向に沿って配置された
サイドフレームとにボルトの固定点が設定され、サイド
メンバのボルトの固定点に形成されたボルトの挿通孔の
前側に連なり、バッテリフレームに過大な前方への力が
作用するとボルトの前方移動を許容する前側スリット部
が設けられ、サイドメンバの後端部からサイドメンバの
上記ボルトの固定点に至りサイドメンバ内にレインフォ
ースが挿通され、レインフォースの前端部が上記ボルト
に固定されると共にレインフォースの後端部がサイドメ
ンバの後端部に支持されていることを特徴とする電気自
動車のバッテリフレーム固定部構造。 - 【請求項２】 上記サイドメンバに挿通されたレインフ
ォースの後端部が、サイドメンバの後端部に取り付けら
れたリヤバンパのバンパステイに固定されていることを
特徴とする請求項１記載の電気自動車のバッテリフレー
ム固定部構造。 - 【請求項３】 上記レインフォースの前端部及びサイド
メンバに設けられたボルトの挿通孔の後側に連なり、バ
ッテリフレームに過大な後方への力が作用するとボルト
の後方移動を許容する後側スリット部が設けられている
ことを特徴とする請求項１または請求項２記載の電気自
動車のバッテリフレーム固定部構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
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