JP3022055B2 - 樹脂シート材の成形方法 - Google Patents

樹脂シート材の成形方法

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JP3022055B2
JP3022055B2 JP5128072A JP12807293A JP3022055B2 JP 3022055 B2 JP3022055 B2 JP 3022055B2 JP 5128072 A JP5128072 A JP 5128072A JP 12807293 A JP12807293 A JP 12807293A JP 3022055 B2 JP3022055 B2 JP 3022055B2
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忠正 木寺
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C51/00Shaping by thermoforming, i.e. shaping sheets or sheet like preforms after heating, e.g. shaping sheets in matched moulds or by deep-drawing; Apparatus therefor
    • B29C51/26Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C51/30Moulds
    • B29C51/34Moulds for undercut articles

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、樹脂シート材をアンダ
ーカット部を含む縁部と該縁部に囲まれたコア部とを有
する形状の成形体に、真空成形用の雄金型と雌金型とを
用いて成形する樹脂シート材の成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、樹脂シート材の成形体は、熱可
塑性樹脂の樹脂シート材を雄金型と雌金型を用いた真空
成形により賦形成形して製造される。そして、得られた
樹脂シート材の成形体は、多種多様の用途、例えば車両
内装材の表皮材等に用いられている。このため、車両内
蔵材の形状や設置場所等によっては、アンダーカット部
を有する成形体とせざるを得ない場合がある。例えば、
図1に示すような形状の成形体100は、樹脂シート材
から次のようにして製造される。図示するように、この
成形体100は、アンダーカット部102をその周囲に
含む縁部104と、この縁部104に囲まれたコア部
(天井面部)106とを有する形状の樹脂シート材の成
形体である。
【0003】図8に示すように、この成形体100は、
単一の雄金型110と、コア部106を賦形するための
上型112および左右のスライド型114からなる雌金
型116とを型締めし、金型を介した周知の真空成形を
経て賦形成形される。なお、このようにアンダーカット
部を有する成形体の表面にしぼ等の模様を転写する場合
には、多くは雌金型116が吸引型とされている。そし
て、賦形成形後の成形体100を離型するには、まず、
上型112を上昇させるとともに左右のスライド型11
4を退避させて、雌金型116を雄金型110から離間
する。次いで、図中二点鎖線で示すように、賦形された
縁部104に連なる樹脂シート材108の端部を引っ張
ってアンダーカット部102を成形体の全周に亘り変形
させて雄金型110の凸部111から引き剥していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように成形体10
0の離型に際してアンダーカット部102をその全周に
亘り変形させる都合上、アンダーカットの大きさや形状
等によっては、離型時における変形が解消されないこと
があった。このため、成形体100におけるアンダーカ
ット部102の形状が離型を経ることで設計形状から変
形してしまい、成形体意匠を損なっていた。また、アン
ダーカット部102が設計形状と異なれば、得られた樹
脂シート材の成形体100に樹脂基材を一体化させるス
タンピング成形を行なう場合、当該成形用の金型に成形
体100を正常にセットできないことがある。よって、
このセット不良により、スタンピング成形品における品
質の低下を招く虞がある。
【0005】本発明は、上記問題点を解決するためにな
され、アンダーカット部の変形を最小限に止め樹脂シー
ト材の成形体を容易に離型できる樹脂シート材の成形方
法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに本発明の採用した手順は、樹脂シート材をアンダー
カット部を含む縁部と該縁部に囲まれたコア部とを有す
る形状の成形体に、真空成形用の雄金型と雌金型とを用
いて成形する樹脂シート材の成形方法であって、前記縁
部のうち前記アンダーカット部を含む領域の縁部を賦形
するためのアンダーカット賦形型部と前記コア部を賦形
するためのコア賦形型部とを該アンダーカット賦形型部
が前記成形体縁部のアンダーカット部から退避するよう
該コア賦形型部に対して斜め上方に移動可能に分離して
備える前記雄金型を、賦形成形のために準備し、前記成
形体の賦形形状の雄金型面が形成できるよう前記アンダ
ーカット賦形型部とコア賦形型部とを接合する工程と、
前記樹脂シート材を加熱し、該加熱した樹脂シート材を
前記雄金型と雌金型との間に配置する工程と、該配置さ
れた樹脂シート材を挟んで前記雄金型と雌金型とを型締
めし、該型締めした雄金型と雌金型とを用いて真空吸引
して前記樹脂シート材を賦形する工程と、該型締めした
雄金型と雌金型とを離間する工程とを有し、前記賦形さ
れた成形体を前記離間した雄金型から離型する際に、
(1)前記雌金型と型合わせされる前記雄金型の型合わ
せ面から突出可能に前記雄金型に設けられた押出ピン
を、前記成形体のアンダーカット部が復元可能な範囲だ
け変形するよう、前記雄金型の型合わせ面から突出する
工程と、(2)前記押出ピンを更に突出する押出ピン突
出動作と、前記離間した雄金型の前記アンダーカット賦
形型部を前記コア賦形型部に対して斜め上方に移動する
アンダーカット賦形型部移動動作とを同期して行なう工
程とを有することをその要旨とする。
【0007】
【作用】上記構成を有する樹脂シート材の成形方法に用
いる雄金型は、樹脂製の成形体縁部のうちアンダーカッ
ト部を含む領域の縁部を賦形するためのアンダーカット
賦形型部と、この縁部に囲まれたコア部を賦形するため
のコア賦形型部とを、アンダーカット賦形型部が成形体
縁部のアンダーカット部から退避するようコア賦形型部
に対して斜め上方に移動可能に分離して備える。また、
この雄金型には、押出ピンが雌金型との型合わせ面から
突出可能に設けられている。
【0008】このような雄金型を用いて樹脂シート材を
賦形成形する本発明の樹脂シート材の成形方法では、ま
ず、雄金型を賦形成形のために準備し、アンダーカット
賦形型部とコア賦形型部とを成形体の賦形形状の雄金型
面が形成できるよう接合して、成形体の賦形に備える。
そして、このようにアンダーカット賦形型部とコア賦形
型部とが接合済みの雄金型と雌金型との間に、加熱した
樹脂シート材を配置する。その後、この配置された加熱
済み樹脂シート材を挟んで雄金型と雌金型とを型締め
し、両金型を用いて真空吸引して加熱済み樹脂シート材
を賦形する。この型締め・真空成形の間に樹脂シート材
は真空プレス成形され、アンダーカット部を含む縁部と
この縁部に囲まれたコア部とを有する形状の成形体が両
型間において製造される。
【0009】次いで、型締めした雄金型と雌金型とを離
間し、その後、次のようにして成形体の離型に備える。
この成形体の離型に際しては、まず、雄金型に設けられ
た押出ピンを型合わせ面から僅かに突出して、成形体の
アンダーカット部を復元可能な範囲だけ変形させる。こ
の最初の押出ピンの突出により、成形体のアンダーカッ
ト部を、復元可能な範囲だけ僅かに変形させ雄金型のア
ンダーカット賦形型部から僅かに離す。これにより、次
のアンダーカット賦形型部の斜め上方への移動動作を円
滑化する。しかし、この場合であっても、成形体のアン
ダーカット部は雄金型のアンダーカット賦形型部に係合
したままである。
【0010】その後、押出ピンを雄金型の型合わせ面か
ら更に突出する押出ピン突出動作と、コア賦形型部と接
合していたアンダーカット賦形型部をこのコア賦形型部
に対して斜め上方に移動するアンダーカット賦形型部移
動動作とを同期して行なう。このアンダーカット賦形型
部の斜め上方の移動により、アンダーカット賦形型部を
コア賦形型部から分離しアンダーカット賦形型部をこの
型部に対応する箇所の成形体縁部のアンダーカット部か
ら退避させ、成形体のアンダーカット部と雄金型のアン
ダーカット賦形型部との係合を解く。この場合、押出ピ
ンの更なる突出によっても樹脂シート材の成形体のアン
ダーカット部を雄金型のアンダーカット賦形型部から離
すので、アンダーカット賦形型部を円滑に移動(退避)
させることができる。
【0011】このようにアンダーカット賦形型部が成形
体縁部のアンダーカット部から退避した後には、アンダ
ーカット賦形型部にあっては当該賦形部と成形体のアン
ダーカット部との干渉は解消される。よって、成形体の
アンダーカット部を、雄金型のアンダーカット賦形型部
においては復元可能な範囲で変形させるだけで、成形体
の離型が可能となる。
【0012】また、上記した押出ピンの更なる突出動作
とアンダーカット賦形型部の移動動作の際に、成形体
は、これら押出ピンおよびアンダーカット賦形型部によ
り雄金型から押し上げられる。一方、成形体の縁部のう
ちアンダーカット賦形型部が賦形する領域以外の縁部に
もアンダーカット部がある場合、即ち移動することのな
いコア賦形型部によっても成形体のアンダーカット部が
一部賦形される場合がある。この場合には、当該アンダ
ーカット部が成形体の周縁の一部に過ぎないので、上記
した成形体の押し上げ時に、成形体のアンダーカット部
をコア賦形型部との係合箇所から過大な変形を伴うこと
なく剥すことが可能である。
【0013】
【実施例】次に、本発明に係る樹脂シート材の成形方法
の好適な実施例について、図面に基づき説明する。な
お、本実施例の樹脂シート材の成形方法で製造される成
形体は、既に説明した図1の成形体100とする。ま
た、用いる雌金型は従来の製造方法で用いるものと同一
であるのでその説明を省略することとし、実施例の樹脂
シート材の成形方法の説明に必要な場合には、上記した
符号を用いることとする。
【0014】本実施例の樹脂シート材の成形方法で樹脂
シート材を賦形成形して成形体を製造する際に用いる雄
金型10は、次のような構成を備える。この雄金型10
は、その金型上面の概略斜視図である図2に示すよう
に、成形体100の縁部104のうちアンダーカット部
102を含む領域の縁部(成形体100の長手方向両端
縁部)を賦形するための左右のアンダーカット賦形型部
12と、縁部104に囲まれたコア部106を賦形する
ためのコア賦形型部14とを、雌金型116との型合わ
せ面である金型上面16から突出して備える。このアン
ダーカット賦形型部12には、成形体100のアンダー
カット部102を賦形するための凸部15が形成されて
いる。なお、コア賦形型部14にあっても、アンダーカ
ット賦形型部12の凸部15に連なる凸部17が形成さ
れている。
【0015】そして、雄金型10は、この両賦形型部
を、アンダーカット賦形型部12がコア賦形型部14に
対して図中矢印方向に移動可能に分離して備える。ま
た、雄金型10は、図2に示すように、アンダーカット
賦形型部12とコア賦形型部14とを接合することで、
成形体100の賦形形状の雄金型面を形成する。なお、
アンダーカット賦形型部12およびコア賦形型部14の
構成については、後述する。
【0016】このほか、雄金型10は、成形体100の
離型用の4本の押出ピン18を、金型上面16から僅か
に突出して備える。この押出ピン18は、図中二点鎖線
で示すように、金型上面16から所定量突出できるよう
(後述するように所定量ずつ段階的に突出できるよう)
雄金型10内に収納されている。
【0017】雄金型10は、その要部断面図である図3
に示すように、型部設置体20を有し、その上面を金型
上面16とする型部設置枠体22をこの型部設置体20
に固定して備える。型部設置枠体22には、型部収納孔
24があけられており、この型部収納孔24には、左右
のアンダーカット賦形型部12とコア賦形型部14と
が、傾斜面26で接合されて収納されている。
【0018】コア賦形型部14は、型部設置体20の上
面に固定されており、型部設置枠体22の型部収納孔2
4の中央において、金型上面16から突出している。こ
のコア賦形型部14は、多孔質材を用いて形成されてお
り、コア賦形型部14直下に当たる型部設置体20の通
気孔28を介して、図示しない真空ポンプに接続されて
いる。このコア賦形型部14側の傾斜面26には、当該
傾斜面の一部を形成し傾斜面の摩耗を回避するための鋼
板34が埋設されている。なお、コア賦形型部14に
は、図2,図3に示すように、コア賦形型部14表面の
非吸引物、即ち樹脂シート材の吸引を促進するために、
吸引孔30,32があけられている。また、鋼板34に
は、多孔質材を用いて形成されたアンダーカット賦形型
部12における樹脂シート材の吸引を行なうための通気
孔36があけられている。
【0019】アンダーカット賦形型部12は、その傾斜
面26からその底面にかけて断面略L字状の鋼板38を
埋設して備える。そして、このアンダーカット賦形型部
12は、鋼板38がコア賦形型部14の鋼板34および
型部設置体20の上面に接触するよう、傾斜面26でコ
ア賦形型部14に接合して型部設置枠体22の型部収納
孔24に組み込まれている。また、アンダーカット賦形
型部12の鋼板38には、型部設置体20に傾斜面26
と平行に嵌合固定されたブシュ40により案内されるア
ンダーカット賦形型部押出ピン42がその先端において
嵌合固定されている。なお、この鋼板38には、鋼板3
4の通気孔36と連通する通気孔39があけられてい
る。
【0020】このアンダーカット賦形型部押出ピン42
は、図示しないシリンダにより押し出されると、アンダ
ーカット賦形型部12をコア賦形型部14に対して傾斜
面26に沿って斜め上方に移動させる。このようにアン
ダーカット賦形型部12が斜め上方に移動すると、アン
ダーカット賦形型部12の凸部15は、図3に示すよう
に、コア賦形型部14側に移動することになる。また、
アンダーカット賦形型部押出ピン42は、押し出された
状態から引き込まれると、上方に移動していたアンダー
カット賦形型部12を傾斜面26に沿って斜め下方に移
動させ、図3に示すようにアンダーカット賦形型部12
をコア賦形型部14に接合させる。
【0021】なお、アンダーカット賦形型部押出ピン4
2の押出ストロークは、後述するように、アンダーカッ
ト賦形型部12が傾斜面26に沿って斜め上方に移動し
た場合に成形体縁部104のアンダーカット部102か
ら退避できるよう定められている。具体的には、この押
出ストロークは、成形体100におけるアンダーカット
部102の形状や傾斜面26の傾斜角度等により定ま
る。また、押出ピン18は、後述するように、成形体1
00を雄金型10から最終的に充分持ち上げられるよう
定められており、しかも、この押出ピン18は、成形体
100を3段階に亘って持ち上げるよう押し出し駆動さ
れる。
【0022】次に、上記した雄金型10を用いた成形体
100の製造方法について説明する。まず、図3に示す
ように、上記した構成の雄金型10における左右のアン
ダーカット賦形型部12を傾斜面26においてコア賦形
型部14と接合させる。こうして、雄金型10において
は成形体100の賦形形状の雄金型面を形成し、成形体
100の製造に備える。一方、用いる樹脂シート材をそ
の材質に応じた温度に加熱する。次いで、図4に示すよ
うに、左右のアンダーカット賦形型部12とコア賦形型
部14とを接合済みの雄金型10に、両賦形型部および
金型上面16を覆うよう樹脂シート材108(加熱済
み)を載置し、この樹脂シート材108を雄金型10と
雌金型116(図5参照)との間に配置する。なお、樹
脂シート材108の配置に伴い真空ポンプを駆動して図
中白抜き矢印の如く吸引し、雄金型10のアンダーカッ
ト賦形型部12およびコア賦形型部14の金型面に樹脂
シート材108を吸引する。
【0023】次いで、図5に示すように、雌金型116
の上型112を下降させるとともに雌金型116の左右
のスライド型114をスライドさせて、樹脂シート材1
08を挟んで雄金型10と雌金型116とを、所定時間
に亘って型締めする。しかも、この型締めの間において
も、真空ポンプによる樹脂シート材108の吸引を継続
して行なう。そして、この型締めの間に樹脂シート材1
08は真空プレス成形され、図1に示すような形状の成
形体100が、樹脂シート材108から両型間において
製造される。
【0024】型締め終了後には、上型112を上昇させ
るとともに左右のスライド型114を退避させて、雌金
型116を雄金型10から離間し、成形体100の離型
に備える。雌金型116の雄金型10からの離間が完了
すれば、真空ポンプによる樹脂シート材108の吸引を
停止するとともに、次のようにして成形体100を雄金
型10から離型する。
【0025】まず、押出ピン18を、成形体100のア
ンダーカット部102が復元可能な範囲だけ僅かに変形
し成形体100が金型上面16から僅かに持ち上がるよ
う、所定量だけ1次的に突出する。この1次的な押出ピ
ン18の突出により、成形体100は、復元可能な範囲
だけ僅かに変形してアンダーカット部102に亘り雄金
型10の凸部15,17から僅かに離れる。これによ
り、次のアンダーカット賦形型部12の斜め上方への移
動動作を円滑化する。しかし、この場合であっても、成
形体100のアンダーカット部102は金型の凸部1
5,17に係合したままである。
【0026】その後、図6に示すように、押出ピン18
を所定量だけ2次的に突出するとともに、アンダーカッ
ト賦形型部押出ピン42を所定ストローク押し出して、
アンダーカット賦形型部12をコア賦形型部14に対し
て傾斜面26に沿って斜め上方に移動させる。このよう
にアンダーカット賦形型部12が傾斜面26に沿って斜
め上方に移動することで、アンダーカット賦形型部12
はコア賦形型部14から分離する。更に、アンダーカッ
ト賦形型部12の移動の間に、アンダーカット賦形型部
12の凸部15は、コア賦形型部14側に移動してアン
ダーカット部102から徐々に退避する。
【0027】そして、アンダーカット賦形型部12がア
ンダーカット賦形型部押出ピン42のストロークエンド
まで斜め上方に移動すると、アンダーカット賦形型部1
2の凸部15は、アンダーカット部102から完全に退
避し、アンダーカット部102ともはや干渉しなくな
る。よって、成形体100のアンダーカット部102の
うちアンダーカット賦形型部12で賦形される領域のア
ンダーカット部を、復元可能な範囲で僅かに変形するだ
けで、雄金型10のアンダーカット賦形型部12から離
型することができる。
【0028】この場合、押出ピン18の2次的な突出に
よっても、樹脂シート材の成形体100のアンダーカッ
ト部102をアンダーカット賦形型部12の凸部15か
ら離すので、アンダーカット賦形型部12を円滑に移動
・退避させ成形体100の離型を図ることができる。
【0029】このようにアンダーカット賦形型部12が
退避するまでの間にあっては、押出ピン18の2次的な
突出とアンダーカット賦形型部12の移動により成形体
100は雄金型10から押し上げられる。この成形体1
00のアンダーカット部102は、コア賦形型部14の
凸部17と係合しているが、成形体100の長手方向の
一部でしかこの凸部17と係合していない。このため、
上記した成形体100の押し上げ時に、コア賦形型部1
4の凸部17と係合している成形体100のアンダーカ
ット部102を、コア賦形型部14の凸部17から過大
な変形を伴うことなく剥すことができる。
【0030】押出ピン18は、この2次的な突出におい
て、アンダーカット賦形型部12がそのストロークエン
ドまで移動した場合の高さを越えて突出される。つま
り、押出ピン18の2次的な突出が終了すると、成形体
100は、図7に示すように、上方への移動済みのアン
ダーカット賦形型部12からも持ち上げられることにな
る。
【0031】その後、押出ピン18を3次的に更に押し
出し、、成形体100を上方に移動済みのアンダーカッ
ト賦形型部12よりも高く持ち上げて成形体100を離
型する。
【0032】以上説明したように本実施例の樹脂シート
材の成形方法は、まず成形体100のアンダーカット部
102をアンダーカット賦形型部12の凸部15から僅
かに離し、アンダーカット賦形型部12をコア賦形型部
14から分離してアンダーカット賦形型部12を成形体
縁部104のアンダーカット部102から退避させる。
そして、本実施例の樹脂シート材の成形方法は、アンダ
ーカット賦形型部12の凸部15と成形体縁部104の
アンダーカット部102との干渉を解消する。この結
果、本実施例の樹脂シート材の成形方法によれば、アン
ダーカット賦形型部12の凸部15に対応する領域の成
形体100のアンダーカット部102を変形させること
なく成形体100を容易に離型することができる。しか
も、アンダーカット部102を有する成形体100の離
型に当たりアンダーカット部102をこのように変形さ
せることがないので、本実施例の樹脂シート材の成形方
法によれば、成形体100の形状の設計の自由度の向上
を図ることができる。また、離型時におけるコア賦形型
部14の凸部17と成形体100のアンダーカット部1
02との係合箇所を一部とするので、成形体100のア
ンダーカット部102を、過大な変形を伴うことなくコ
ア賦形型部14の凸部17から剥すことができる。
【0033】また、本実施例の樹脂シート材の成形方法
では、押出ピン18を金型上面16から僅かに突出した
状態で成形体100を成形したので、この押出ピン18
先端に樹脂シート材108がピン形状に倣って賦形され
る。このため、本実施例の樹脂シート材の成形方法で
は、アンダーカット賦形型部押出ピン42によるアンダ
ーカット賦形型部12の斜め上方への移動の際にこの押
出ピン18が成形体100のズレ止めとして働かせるこ
とができる。よって、本実施例の樹脂シート材の成形方
法によれば、アンダーカット賦形型部12の移動時に成
形体100の不用意なズレを回避して、成形体100に
しわ等が発生することを防止することができる。更に、
成形体100を上方に移動済みのアンダーカット賦形型
部12から持ち上げるので、成形体100をより一層容
易に離型することができる。
【0034】以上本発明の一実施例について説明した
が、本発明はこの様な実施例になんら限定されるもので
はなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々な
る態様で実施し得ることは勿論である。
【0035】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の樹脂シート
材の成形方法は、アンダーカット賦形型部をコア賦形型
部から分離してアンダーカット賦形型部を成形体縁部の
アンダーカット部から退避させる。そして、本発明の樹
脂シート材の成形方法は、アンダーカット賦形型部と成
形体縁部のアンダーカット部との干渉を解消する。この
結果、本発明の樹脂シート材の成形方法によれば、成形
体のアンダーカット部を変形させることなく成形体を容
易に離型することができる。しかも、アンダーカット部
を有する成形体の離型に当たりアンダーカット部を変形
させることがないので、本発明の樹脂シート材の成形方
法によれば、成形体の形状の設計の自由度の向上を図る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の樹脂シート材の成形方法により製造さ
れる成形体100の斜視図。
【図2】実施例の樹脂シート材の成形方法で用いる雄金
型10の金型上面の概略斜視図。
【図3】雄金型10の要部断面図。
【図4】成形体100の製造工程における雄金型10の
様子を説明するための説明図。
【図5】成形体100の製造工程における金型の型締め
の様子を説明するための説明図。
【図6】成形体100の製造工程における成形体100
の離型の様子を説明するための説明図。
【図7】成形体100の製造工程における成形体100
の離型の様子を説明するための説明図。
【図8】従来の樹脂シート材の成形方法における問題点
を説明するための説明図。
【符号の説明】
10…雄金型 12…アンダーカット賦形型部 14…コア賦形型部 15…凸部 16…金型上面 18…押出ピン 20…型部設置体 22…型部設置枠体 24…型部収納孔 26…傾斜面 34…鋼板 38…鋼板 40…ブシュ 42…アンダーカット賦形型部押出ピン 100…成形体 102…アンダーカット部 104…縁部 106…コア部 108…樹脂シート材 112…上型 114…スライド型 116…雌金型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−234915(JP,A) 特開 平4−44816(JP,A) 特開 昭57−178812(JP,A) 特開 平6−91745(JP,A) 特開 平5−177697(JP,A) 特開 平5−169524(JP,A) 実開 平4−11619(JP,U) 実開 昭63−41531(JP,U) 実開 昭61−105126(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 51/34

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂シート材をアンダーカット部を含む
    縁部と該縁部に囲まれたコア部とを有する形状の成形体
    に、真空成形用の雄金型と雌金型とを用いて成形する樹
    脂シート材の成形方法であって、 前記縁部のうち前記アンダーカット部を含む領域の縁部
    を賦形するためのアンダーカット賦形型部と前記コア部
    を賦形するためのコア賦形型部とを該アンダーカット賦
    形型部が前記成形体縁部のアンダーカット部から退避す
    るよう該コア賦形型部に対して斜め上方に移動可能に分
    離して備える前記雄金型を、賦形成形のために準備し、
    前記成形体の賦形形状の雄金型面が形成できるよう前記
    アンダーカット賦形型部とコア賦形型部とを接合する工
    程と、 前記樹脂シート材を加熱し、該加熱した樹脂シート材を
    前記雄金型と雌金型との間に配置する工程と、 該配置された樹脂シート材を挟んで前記雄金型と雌金型
    とを型締めし、該型締めした雄金型と雌金型とを用いて
    真空吸引して前記樹脂シート材を賦形する工程と、 該型締めした雄金型と雌金型とを離間する工程とを有
    し、 前記賦形された成形体を前記離間した雄金型から離型す
    る際に、(1)前記雌金型と型合わせされる前記雄金型
    の型合わせ面から突出可能に前記雄金型に設けられた押
    出ピンを、前記成形体のアンダーカット部が復元可能な
    範囲だけ変形するよう、前記雄金型の型合わせ面から突
    出する工程と、(2)前記押出ピンを更に突出する押出
    ピン突出動作と、前記離間した雄金型の前記アンダーカ
    ット賦形型部を前記コア賦形型部に対して斜め上方に移
    動するアンダーカット賦形型部移動動作とを同期して行
    なう工程とを有することを特徴とする樹脂シート材の成
    形方法。
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