JP3021867B2 - 感熱性孔版原紙 - Google Patents

感熱性孔版原紙

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JP3021867B2
JP3021867B2 JP3300509A JP30050991A JP3021867B2 JP 3021867 B2 JP3021867 B2 JP 3021867B2 JP 3300509 A JP3300509 A JP 3300509A JP 30050991 A JP30050991 A JP 30050991A JP 3021867 B2 JP3021867 B2 JP 3021867B2
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薫 松久
義明 堀
和弘 田中
和次 林
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アジア原紙株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、サーマルヘッドにより
溶融穿孔製版される感熱性孔版原紙に関する。
【0002】
【従来の技術】感熱性孔版原紙をサ−マルヘッドによっ
て製版して印刷版をうるには、サーマルヘッドの発熱に
よって、多孔性支持体上に貼り合わされている熱溶融性
プラスチックフィルムを熱溶融し、穿孔することによっ
て行われる。したがって、サーマルヘッドと該フィルム
とが熱融着するのを防止せねばならない。
【0003】そこでこの防止のために、該フィルムの表
面に融着防止層が設けられており、使用する融着防止剤
として各種のシリコーン、フッソ系樹脂、界面活性剤、
ワックス、オイル、各種の脂肪酸などが提案されてい
る。
【0004】たとえば離型性の優れたシリコーンからな
る層を設ける方法としてはつぎのものがある。1つは10
0 〜200 ℃で軟化溶融するシリコーンの離型剤層を0.05
〜1.0g/m2 程度塗布する方法(特公昭48-30570号公報)
であるが、このものは重合度が低く被膜強度も小さく、
かつ被膜自体に軟化融着性があって剥離性能が劣る。
【0005】また、各種のシリコーンオイルを用いる方
法(特開昭58-92595号公報、特開昭64-31696号公報、特
開平1-237196号公報、特開平1-238992号公報、特開平2-
241794号公報、特開平3-53992 号公報、特開平3-161396
号公報)も知られているが、シリコーンオイル自体には
被膜形成能力がなくブリード、汚れ、ベトツキを生じ
る。
【0006】また、シリコーン樹脂などからなる耐熱樹
脂層を設ける方法(特開昭60−97891号公報)、
常温硬化型シリコーン樹脂を用いる方法(特開平3−2
4357 号公報),紫外線硬化型シリコーンを用いる
方法(特開昭61-295098 号公報)は樹脂の硬化に高温を
要するか、常温硬化型のばあいは長い日数を、紫外線硬
化型のばあいは特殊な装置を要し、かつ均質な硬化反応
被膜がえられにくい。さらに、これら硬化被膜は耐熱性
が高く、フィルムの溶融穿孔を阻害し製版鮮明度が劣
る。
【0007】枝ポリマーがフッソ系樹脂またはシリコー
ン系樹脂であるグラフトポリマーを用いる方法(特開昭
64-56593号公報)は、グラフトポリマーがフィルムへの
密着性が不十分でフィルム面から離脱しやすい傾向にあ
り、わずかながらサーマルヘッドにカスが付着し、しか
もそのカスが付着したヘッドのクリーニングは容易でな
い。
【0008】200 ℃以上で軟化溶融するシリコーンにワ
ックス、シリコーンオイル、界面活性剤などを添加して
被膜の溶融性を調整する方法(特公平3-13998 号公報)
は、樹脂と添加剤との混合性が悪く、被膜の性能が不均
質となって、剥離性と穿孔溶融性のいずれをも充分に満
足するものにはならない。
【0009】以上述べたごとく、従来の技術は密着性、
安定持続性と融着防止性、走行性と熱溶融性、穿孔製版
性とが互いに相反し、いずれをも満足するものはえられ
ていない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、生産
加工性がよく、サーマルヘッドで穿孔製版するにあたっ
て、ベトツキやサーマルヘッドへのカスの付着がなく、
剥離性と穿孔性に優れたシリコーン塗布層を設けてなる
感熱性孔版原紙を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ポリシロ
キサン基含有共重合体部分と、(メタ)アクリル酸系お
よび(または)1価の飽和脂肪酸のビニルエステル系重
合体部分とからなるA-B 型ブロック共重合体を、熱可塑
性樹脂フィルム表面に塗布して融着防止層を設けた感熱
性孔版原紙が前記目的を達成することを見出だし、本発
明を完成するに至った。
【0012】すなわち本発明は、熱可塑性樹脂フィルム
と多孔性支持体とを貼り合わせてなる感熱性孔版原紙で
あって、前記熱可塑性樹脂フィルム表面に、 一般式(I)
【0013】
【化6】
【0014】[式中、R1 は水素原子またはメチル基、
2はメチル基、エチル基、フェニル基または
【0015】
【化7】
【0016】(式中、R5 は水素原子、炭素数10以下の
直鎖状または分枝状のアルキル基またはフェニル基、R
6 はメチル基、エチル基またはフェニル基、mは1以上
の整数を表す)、R3 は水素原子、炭素数10以下の直鎖
状または分枝状のアルキル基またはフェニル基、R4
メチル基、エチル基またはフェニル基、nは1以上の整
数を表す] および(または)一般式(II)
【0017】
【化8】
【0018】(式中、R,R2 ,R3 およびnは前
記と同じ)で表される化合物の1種または2種以上の混
合物にもとづく構成単位10〜80重量%と、 一般式(III)
【0019】
【化9】
【0020】[式中、R1 は水素原子またはメチル基、
7は水素原子、グリシジル基、炭素数20以下の直鎖状
または分枝状のアルキル基または直鎖状または分枝状の
ヒドロキシアルキル基(ただしヒドロキシル基は1級、
2級いずれの炭素についていてもよい)を表わす] および(または)一般式(IV)
【0021】
【化10】
【0022】(式中、R8 は炭素数20以下の直鎖状また
は分枝状のアルキル基を表す)で表される化合物の1種
または2種以上の混合物にもとづく構成単位20〜90重量
%とからなるポリシロキサン基含有共重合体部分A、な
らびに一般式(III) および(または)一般式(IV)で表さ
れる化合物の1種または2種以上の混合物からなる重合
体部分BとのA-B 型ブロック共重合体からなる層を設け
たことを特徴とする感熱性孔版原紙に関する。
【0023】
【作用および実施例】本発明の感熱性孔版原紙は、前記
一般式 (I)および(または)(II)で表されるポリシロキ
サン化合物の1種または2種以上と、前記一般式(III)
で表される(メタ)アクリル酸エステルおよび(また
は)前記一般式(IV)で表される1価の飽和脂肪酸のビニ
ルエステルの1種または2種以上との共重合体A(以
下、A部分という)、と前記一般式(III) で表される
(メタ)アクリル酸エステルおよび(または)前記一般
式(IV)で表される1価の飽和脂肪酸のビニルエステルの
1種または2種以上からなる重合体B(以下、B部分と
いう)とのA-B 型ブロック共重合体からなる融着防止層
を、前記熱可塑性樹脂フィルムの表面に設けたものであ
る。
【0024】本発明における前記A-B 型ブロック共重合
体は、前記熱可塑性樹脂フィルム面との密着性に優れ、
レベリング剤などとの混和性がよく均質で薄い熱溶融性
の良好な被膜層がえられ、また融着防止層の表面にポリ
シロキサンの機能を効果的に付与できるので、前記A-B
型ブロック共重合体からなる融着防止層を有する感熱性
孔版原紙は、生産加工性に優れるとともにベトツキやサ
ーマルヘッドへの融着やカスの付着がなく、穿孔性、穿
孔後の剥離性、走行性が優れている。
【0025】本発明の感熱性孔版原紙が良好な密着性、
剥離性、走行性、熱溶融穿孔性をいずれも兼ね備えてい
るのは、融着防止剤の内部改質共重合化によるものであ
る。
【0026】すなわち、本発明におけるA-B 型ブロック
共重合体ではポリシロキサン鎖が、ポリシロキサン鎖と
結合しているアクリル重合部とミセル分散的に表面配向
し、ポリシロキサン鎖の含有比率をある範囲の値とする
ことでポリシロキサン基に由来する機能を充分に発現さ
せ、かつ離脱性のないものとすると共に、フィルム面に
接するポリシロキサン鎖と結合していないアクリル重合
部(B) がフィルム面と強固に接着するものとなるからで
あると考えられている。
【0027】前記共重合体のかわりにポリシロキサン部
分とアクリル部分とのランダム共重合体にすると、ポリ
シロキサンの機能が発現しにくく、すぐれた剥離性、走
行性がえられない。
【0028】グラフト共重合体にしたばあいは、ポリシ
ロキサン鎖が単独に表面にオーバーレイヤー的に被覆す
るため、ポリシロキサン鎖が幹ポリマー部との境界で離
脱しやすく、また幹ポリマー部はフィルム面と層状的に
接し、アンカー効果が出にくくて、剥離しやすくカスの
付着も生じやすい。
【0029】本発明に用いられる熱可塑性樹脂フィルム
としては、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリアミ
ド、ポリカーボネートまたはポリ塩化ビニルのホモポリ
マーやそれらの共重合体のフィルムがあげられ、厚さが
1〜6μの2軸延伸フィルムが好ましい。
【0030】本発明に用いられる多孔性支持体として
は、マニラ麻、こうぞ、みつまた、パルプなどの天然繊
維、ポリエステル、ビニロン、ナイロンなどの合成繊
維、レーヨンなどの半合成繊維があげられる。これらは
単独または混合して用いられ、坪量6〜14 g/m2 、厚さ
15〜55μmの範囲ものが好ましい。
【0031】前記熱可塑性樹脂フィルムと、前記多孔性
支持体とを接着するに使用される接着剤としては、酢酸
ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂な
どがあげられる。
【0032】前記熱可塑性樹脂フィルムに塗布される前
記A-B 型ブロック共重合体のA部分は、前記一般式(I)
または(II)で表わされる化合物と一般式(III) または(I
V)で表わされる化合物との共重合体である。
【0033】一般式(I) または(II)で表わされる化合物
は、いずれもアクリル酸またはメタクリル酸とポリシロ
キサンとがエステル結合した化合物であって、その数平
均分子量は300 〜50,000のものが好ましく、なかでも1,
000 〜30,000の範囲のものがより好ましい。
【0034】A部分を構成する化合物群のうち前記一般
式(III) で表わされる化合物は(メタ)アクリル酸また
は(メタ)アクリル酸の飽和アルキル、ヒドロキシ飽和
アルキル、グリシジルエステルから選ばれるもので、た
とえばアクリル酸、アクリ酸-2- エチルヘキシル、アク
リル酸-n- ブチル、アクリル酸-2- ヒドロキシエチル、
メタクリル酸エチル、メタクリル酸-n- ブチル、メタク
リル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メ
タ)アクリル酸ヒドロキシプロピルなどがあげられる。
【0035】前記一般式(IV)で表わされる化合物は炭素
数20以下の飽和脂肪酸のビニルエステルであって、たと
えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、吉
草酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラ
ウリン酸ビニルなどが挙げられる。
【0036】前記A部分は、前記一般式(I) および(ま
たは)(II)で表わされる化合物群の1種または2種以上
にもとづく重合体部分10〜80%(重量%、以下同じ)、
前記一般式(III) または(IV)で表わされる化合物群の1
種または2種以上にもとづく重合体部分90〜20%からな
る共重合体である。
【0037】前記(I) および(または)(II)にもとづく
重合体部分が前記範囲未満では、ポリシロキサン部分に
もとづく、低摩擦性、離型性などの特性が発現しない。
一方、前記範囲を超えるとフィルムとの密着性が低下す
る。
【0038】前記B部分を構成する一般式(III) および
(IV)の化合物はA部分の説明で記載した(III) および(I
V)と同一である。
【0039】本発明に用いられるA-B 型ブロック共重合
体はA部分が該ブロック共重合体の25〜90%、B部分が
75〜10%の範囲のものが好ましい。
【0040】A部分が前記範囲未満ではポリシロキサン
部分にもとづく前記特性が発現せず、前記範囲を超える
と密着性が低下する。
【0041】前記A-B 型ブロック共重合体の分子量は、
テトラヒドロフランを用いてゲルバーミエションクロマ
トグラフィーで測定したポリスチレン換算の数平均分子
量で4,000 〜100,000 である。分子量が4,000 に満ない
と被膜強度が弱くなる。分子量が100,000 を超えるとA
部分の表面配向性が低下し、ポリシロキサン部分にもと
ずく低摩擦性、離型性などの特性が発現しない。
【0042】前記A-B 型ブロック共重合体は公知の方法
により、たとえばポリメリックペルオキシドを開始剤と
して2段重合してえられる。
【0043】1例をあげれば、まず下記ポリメリックペ
ルオキシド(V)
【0044】
【化11】
【0045】を用いて、B部分となりうる単量体、すな
わち前記(III) および(または)(IV)の1種または
2種以上を重合する。この際、ポリメリックペルオキシ
ドの活性酸素量を約50%残存させたところで重合を停
止させることにより、ペルオキシド結合を含有する重合
体をうることができる。さらに、このものを開始剤とし
てA部分となる前記一般式(I) 、(II)で表わされるポリ
シロキサンの1種または2種以上、および一般式(III)
、(IV)表わされる単量体の1種または2種以上を共重
合すると目的とするA-B 型ブロック共重合体がえられ
る。
【0046】なお、ポリメリックペルオキシドを用い、
第1段階で、ペルオキシド結合を含有するA部分をえ、
ついでB部分をブロック化反応することもできる。
【0047】本発明の感熱性孔版原紙は、えられた前記
A-B 型ブロック共重合体を適当な溶剤、たとえばメチル
エチルケトン、トルエンなどの単独、または混合物に溶
解し、該塗工液を前記多孔性支持体に貼り合わせた熱可
塑性樹脂フィルム上に塗布、乾燥して融着防止層を設け
ることによりえられる。
【0048】この際、前記融着防止層の特性を損なわな
い範囲で、前記塗工液に他の樹脂、添加剤を加えること
ができる。
【0049】塗工液の塗布量は、穿孔するサーマルヘッ
ドの熱量によっても異なるので一概には言えないが、一
般的に言って乾燥後の固形物重量で0.005〜1.0g/m2
とくに0.01〜0.05 g/m2 の範囲が好ましい。塗布量が前
記範囲未満では充分な融着防止効果がえられないし、原
紙の搬送が困難となる。前記範囲を超えるとサーマルヘ
ッドへのカスの付着が多くなり穿孔にむらが生じる。
【0050】本発明の感熱性孔版原紙は、熱可塑性樹脂
フィルムと密着性のよい融着防止層を有し、サーマルヘ
ッドに融着を起すことがないのでベトツキやカスの付着
がなく、優れた走行性、剥離性、穿孔性を示し、鮮明な
印刷物を与えることができる。
【0051】つぎに実施例および比較例をあげて本発明
を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例
のみに限定されるものではない。
【0052】合成例1〜10 (A-B 型ブロック共重合体塗工液の調製)温度計、撹拌
器および還流冷却器を備えた反応器にトルエン400 部
(重量部、以下同じ)を入れ、窒素ガスを吹き込みなが
ら70℃に加熱し、表1に示すアクリルモノマー混合液を
2時間かけて加え、さらに4時間重合反応を行い、ペル
オキシド結合を含有する重合体B部分をえた。
【0053】
【表1】
【0054】つぎにえられたB部分の溶液50部を前記と
同じ反応器に入れ、窒素ガスを吹き込みながら70℃に加
熱し、表2に示す混合組成物を30分かけて加え、70℃で
3時間、さらに80℃で3時間重合反応をおこないA-B 型
ブロック共重合体溶液をえた。このものをメチルエチル
ケトン/トルエン(重量比70/30)混液で希釈し、ポリ
マー固形分が0.5 %となるように調整してA-B 型ブロッ
ク共重合体塗工液とした。
【0055】
【表2】
【0056】合成例11 合成例1に用いたものと同じ反応器に57部のトルエンを
入れ、窒素ガスを吹き込みながら75℃に加熱し、それに
表3に示す組成の混合液を2時間かけて加えた。
【0057】
【表3】
【0058】そののちさらに75℃で5時間、ついで85℃
で4時間反応を行いポリシロキサングラフト共重合体を
えた。ポリマー固形分は39.0%であった。
【0059】合成例12 合成例1に用いたものと同じ反応器に下記組成の混合物
を入れた。
【0060】 成 分 使用量(部) テトラヒドロフラン 100 メタクリル酸メチル 100 チオグリコール酸 2 2,2′- アゾビスイソブチロニトリル 2 前記反応器に窒素ガスを吹き込みながら、60℃で3時間
重合反応を行ない末端カルボン酸基をもつポリメタクリ
ル酸メチルをえた。つぎに、えられた重合物を抽出乾燥
した粉末35部、メタクリル酸グリシジル4部、キシレン
100 部を、同じ反応器に入れキシレンの沸点下で10時間
反応をおこない片末端に2重結合をもつポリメタクリル
酸メチルをえた。さらにこれを濾別乾燥した粉末20部、
トルエン100 部、 H2 PtCl4 0.5 部および
【0061】
【化12】
【0062】(数平均分子量 約 5,000)を同じ反応器
に入れ70℃で6時間反応をおこなってポリシロキサンの
両末端にポリメタクリル酸メチルが連結した共重合体を
えた。
【0063】えられた溶液の濃度はポリマー固形分とし
て約39.7%であった。
【0064】合成例1〜12でえられた共重合体の分析結
果を表4に示す。
【0065】
【表4】
【0066】実施例1〜8、比較例1〜4 厚さ2μの2軸延伸ポリエステルフィルムと坪量12 g/m
2 、厚さ40μmの典具帖紙を、ポリエステル樹脂を主成
分とする接着剤を用いて貼り合せた。このばあい接着剤
は溶剤希釈で濃度調整し、その乾燥後の付着量が0.4g/m
2 〜0.8 g/m 2 となるようにフィルム上に塗布し、ウェ
ットラミネート法で貼り合せを行なった。
【0067】つぎに前記原紙のフィルム面に前記合成例
1〜12によってえられた重合体塗工液を乾燥後の付着量
が0.02 g/m2 となるように塗布し、本発明の感熱性孔版
原紙を作成し評価を行なった。
【0068】評価項目およびその評価方法は下記のとお
りである。
【0069】塗布性:塗液の濡れ、泡、ハジキ、塗布ム
ラの有無、乾燥後塗膜のピンホール、 クラック、ゆず肌、スジの有無 ○:欠陥がなく均質なもの △:欠陥が認められるもの ×:欠陥がひどいもの 密着性:塗布面への貼着テープの貼り付け、引き剥が
し、原紙の手もみ、折り曲げを行ったのちの塗布面の状
態 ○:塗膜にひびわれ、剥離のないもの △:塗膜にひびわれ、剥離が一部認められるもの ×:塗膜にひびわれ、剥離が全体的に生じたもの つぎにえられた各感熱性孔版原紙を16ドットサーマルヘ
ッドを用いたゲステットナーCD550 製版印刷機を使用
し、原稿に画像電子学会のファクシミリテストチャ−ト
No.2およびカラーテストチャートNo.11 を用いて製版を
行い評価した。
【0070】評価項目およびその評価方法は下記のとお
りである。
【0071】走行性:原紙の製版時の、原紙カット長
さ、原紙の穿孔画像部の長さを測定し、原紙の送り量よ
り判断した。
【0072】○:カット長が所定長さで、画像部長が原
稿と同じもの △:カット長、画像部長が0.3 %未満短かくなったもの ×:カット長、画像部長が0.3 %以上短かくなったもの 融着性:製版原紙の穿孔部の状態を顕微鏡で観察して判
断した。
【0073】○:穿孔エッジ部に乱れがなく、かつフィ
ルム剥離がないもの △:穿孔エッジ部に乱れが見られるもの ×:フィルム剥離が見られるもの ヘッド汚染性:連続1000版製版印刷して、製版前後のサ
ーマルヘッド表面の汚れの有無および第1版面と第1000
版面の印刷物の鮮明度の差を評価した。
【0074】○:印刷鮮明度に差がなく、ヘッド表面に
汚れが見られないもの △:印刷鮮明度に影響はないが、ヘッド表面に堆積物が
あったもの ×:ヘッド表面に堆積物が多く、印刷物に未製版部分に
よる白抜けが生じたもの 穿孔印刷性:印刷物のインク濃度、画像の太り、細り、
ニジミ、かすれ、トビ(細線部分の欠け)を目視評価し
た。
【0075】A:原稿に忠実できわめて鮮明なもの B:鮮明であるがわずかに太りの部分があるもの C:細線のかすれ、トビがあるもの D:全体に欠陥があり、ボソツキ(画像部のエッジがシ
ャープでないもの)の多いもの これらの評価結果を表5に示す。
【0076】
【表5】
【0077】以上より、実施例で示したA-B 型ブロック
共重合体は塗布性に優れ、それを用いた融着防止層は熱
可塑性樹脂フィルムとの密着性に優れ、該融着防止層を
有する本発明の感熱性孔版原紙は剥離性、走行性、溶融
穿孔性のいづれにも優れ、忠実な穿孔で鮮明な印刷物を
与える優れたものであることが分かる。
【0078】
【発明の効果】本発明の感熱性孔版原紙は生産加工性が
よく、剥離性、走行性、溶融穿孔性に優れ、忠実な穿孔
で鮮明な印刷物を与える。
フロントページの続き (72)発明者 林 和次 岐阜県岐阜市野一色二丁目7番18号 ア ジア原紙株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−67993(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41N 1/24 102

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂フィルムと多孔性支持体と
    を貼り合わせてなる感熱性孔版原紙であって、前記熱可
    塑性樹脂フィルム表面に、 一般式(I) 【化1】 [式中、R1 は水素原子またはメチル基、R2 はメチル
    基、エチル基、フェニル基または 【化2】 (式中、R5 は水素原子、炭素数10以下の直鎖状または
    分枝状のアルキル基またはフェニル基、R6 はメチル
    基、エチル基またはフェニル基、mは1以上の整数を表
    す)、R3 は水素原子、炭素数10以下の直鎖状または分
    枝状のアルキル基またはフェニル基、R4 はメチル基、
    エチル基またはフェニル基、nは1以上の整数を表す] および(または)一般式(II) 【化3】 (式中、R1 ,R2 ,R3 およびnは前記と同じ)で表
    される化合物の1種または2種以上の混合物にもとづく
    構成単位10〜80重量%と、 一般式(III) 【化4】 [式中、R1 は水素原子またはメチル基、R7 は水素原
    子、グリシジル基、炭素数20以下の直鎖状または分枝状
    のアルキル基または直鎖状または分枝状のヒドロキシア
    ルキル基(ただしヒドロキシル基は1級、2級いずれの
    炭素についていてもよい)を表わす] および(または)一般式(IV) 【化5】 (式中、R8 は炭素数20以下の直鎖状または分枝状のア
    ルキル基を表す)で表される化合物の1種または2種以
    上の混合物にもとづく構成単位20〜90重量%とからなる
    ポリシロキサン基含有共重合体部分A、ならびに一般式
    (III) および(または)一般式(IV)で表される化合物の
    1種または2種以上の混合物からなる重合体部分Bとの
    A-B 型ブロック共重合体からなる層を設けたことを特徴
    とする感熱性孔版原紙。
  2. 【請求項2】 前記A-B 型ブロック共重合体が、ポリシ
    ロキサン基含有共重合体部分A25〜90重量%、重合体部
    分B75〜10重量%からなるものである請求項1記載の感
    熱性孔版原紙。
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