JP3021263B2 - 磁気ヘッド装置 - Google Patents

磁気ヘッド装置

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JP3021263B2
JP3021263B2 JP5340763A JP34076393A JP3021263B2 JP 3021263 B2 JP3021263 B2 JP 3021263B2 JP 5340763 A JP5340763 A JP 5340763A JP 34076393 A JP34076393 A JP 34076393A JP 3021263 B2 JP3021263 B2 JP 3021263B2
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    • G11B11/105Recording on or reproducing from the same record carrier wherein for these two operations the methods are covered by different main groups of groups G11B3/00 - G11B7/00 or by different subgroups of group G11B9/00; Record carriers therefor using recording by magnetic means or other means for magnetisation or demagnetisation of a record carrier, e.g. light induced spin magnetisation; Demagnetisation by thermal or stress means in the presence or not of an orienting magnetic field using a beam of light or a magnetic field for recording by change of magnetisation and a beam of light for reproducing, i.e. magneto-optical, e.g. light-induced thermomagnetic recording, spin magnetisation recording, Kerr or Faraday effect reproducing
    • G11B11/10532Heads
    • G11B11/10534Heads for recording by magnetising, demagnetising or transfer of magnetisation, by radiation, e.g. for thermomagnetic recording

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  • Recording Or Reproducing By Magnetic Means (AREA)
  • Magnetic Heads (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光磁気記録や高密度磁
気記録などに使用されるコア部分の発熱量が大きい磁気
ヘッド装置に係り、特にコア部分の発熱を抑制できる磁
気ヘッド装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図1は従来の光磁気記録用の磁気ヘッ
ドおよびその記録動作を説明する説明図である。図1
に示す磁気ヘッド1は、Mn−Znフェライトなどの強
磁性材料により形成されたI型の主コア3と、同じくM
n−Znフェライトなどにより形成されたC型のサイド
コア4,4とを有している。サイドコア4,4は主コア
3の両側部において上下2ヶ所で接合されている。下部
接合部にはガラス材料5が介在され、2つの磁気ギャッ
プG,Gが形成されている。そして主コア3にコイル6
が巻かれている。この磁気ヘッド1は、例えば空気流に
よる浮上式のスライダなどに搭載されて、光磁気方式の
記録媒体7に最小の隙間にて対向する。光磁気記録で
は、レーザ光12が集光レンズ11により集光されて、
記録媒体7の透光性カバー8を介して垂直磁化膜9に照
射され、この垂直磁化膜9がレーザ光12の光エネルギ
により加熱される。このとき、磁気ヘッド1のコイル6
に記録電流が流されて、この記録電流によって発生した
磁界が記録媒体7上の加熱領域に印加されて、前記垂直
磁化膜9が磁化される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この種の光磁気記録で
は、コイル6に数100mAの強電流が与えられるた
め、コア内の渦電流損などに起因するコア損失により、
消費電力の増大と発熱量が多くなっている。また、コア
2と3はセラミックスライダなどに埋設される小型のも
のであるため、コア表面積が小さく、放熱性の悪いもの
となっている。そのため、コア3と4が高熱になりやす
く、数10℃から100℃程度になることもある。コア
3と4とが高熱になるとキューリ温度に近づいて、コア
3と4の磁界強度が低下し、磁気ヘッドとしての磁気特
性が劣化するのみならず、記録媒体7の保護膜10が熱
による悪影響を受ける問題がある。また、図1に示す
従来の磁気ヘッド1では、C型のサイドコア4,4がI
型の主コア3に接合された構造であるため、コイル6を
ボビンを使用して装着することができず、主コア3に銅
線を巻き付ける作業が必要となって、組立作業が非常に
困難である。
【0004】本発明は、上記課題を解決するためのもの
であり、コア損失を低減させて発熱を有効に抑え、また
はコアから放熱しやすくし、さらには組立の容易性も同
時に実現できる磁気ヘッド装置を提供することを目的と
している。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、ギャップを形
成する主コアとサイドコア、および主コアとサイドコア
に接合されるバックコアを有し、主コアとサイドコアと
バックコアを経る閉磁路に磁界を発生させる磁界発生手
段が設けられた磁気ヘッド装置において、前記主コアと
サイドコアの少なくとも一方と、バックコアとが非磁性
の電気絶縁層を介して接合されており、前記非磁性の電
気絶縁層の膜厚は、0.1μm以上で25μm以下であ
り、前記バックコアの幅寸法は、主コアの幅寸法より大
きいことを特徴とするものである。
【0006】
【作用】本発明では、主コアとサイドコアの少なくとも
一方とバックコアとの間に非磁性体層を介在させること
により、閉磁路内に磁気的な絶縁部分を形成できる。こ
の磁気絶縁を適度なものとすることにより、閉磁路内で
の磁束の流れを変えることができる。また電気絶縁層を
介在させると、渦電流の経路を変えてこれを抑制するこ
とができる。このように非磁性の電気絶縁層を設けるこ
とにより、コア損失をより低減させることができる。閉
磁路内に磁気的な絶縁領域を形成すると、コイルのター
ン数あたりの発生磁界強度が低下することになるが、磁
気回路のインダクタンスも低下することになるため、実
効的な記録効率すなわちインダクタンスと磁化効率との
比が低下することがなく、コイルのターン数を増加させ
ることにより、記録効率を従来と同様にできる。しかも
コア損失を軽減できることによりコアの発熱量の抑制な
どが可能になる。
【0007】特に本発明では、非磁性の電気絶縁層の膜
厚を、0.1μmから25μmの範囲内に設定すること
により、従来と同等の磁界強度を発生させることができ
ると同時に、従来に比べてコア損失の低減を図ることが
できる。また、主コアとサイドコアの少なくとも一方と
バックコアとの間に非磁性の電気絶縁層を介在させる
と、前記主コアを、磁路方向に沿って形成された電気絶
縁層を介して分割した場合に比べ、より効果的にコア損
失を低減させることができる。また本発明ではバックコ
アの幅寸法を、主コアの幅寸法よりも大きくし、従来か
ら課題であった放熱性の悪化の問題を解決している。
なわち本発明によれば、主コアの部分での発熱が、広い
面積のバックコアから効率良く発散され、コアの熱を低
下させることができる。これにより今後の高記録周波数
化においても、記録特性の向上を図ることができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。図1は光
磁気記録用の磁気ヘッド装置を示す分解斜視図である。
符号21はスライダである。このスライダ21は、Ca
TiO3(チタン酸カルシウム)などのセラミック材料
から形成されている。図示底面側となる(イ)側が記録
媒体との対向面であり、図示上面側となる(ロ)側がジ
ンバルサスペンションによる支持面となる。光磁気記録
装置では、記録媒体が矢印A方向へ走行し、記録媒体と
(イ)側の面との間の空気流により、スライダ21が記
録媒体に対し、微小間隙を介して浮上姿勢となる。スラ
イダ21の(ロ)側には、第1の突部22と第2の突部
23と第3の突部24が形成され、これらの突部22,
23,24の上部には同じ幅寸法で同じ深さ寸法の溝2
2a,23a,24aが形成されている。前記第1の突
部22と第2の突部23との間は凹部25となってお
り、前記溝22a,23aと凹部25の底面にかけて、
(イ)側に貫通する細幅のコア収納溝26が形成されて
いる。また、スライダ21の(ロ)側の他方の側部に
は、前記突起22,23,24とほぼ同じ寸法の突部2
7a,27b,27cが設けられている。
【0009】符号31は、Mn−Znフェライトなどに
より形成されたI型の主コアであり、その両側部には同
じくMn−Znフェライトによるサイドコア32,32
が接合されている。主コア31とサイドコア32,32
との下部の接合部にはガラス材料34が介装されて2つ
の磁気ギャップGが形成されている。主コア31とサイ
ドコア32は共に同じ幅寸法tに形成されており、両コ
ア31と32は、前記コア収納溝26内に隙間なく嵌着
され、低融点ガラスや接着剤などによりスライダ21と
固定される。主コア31とサイドコア32,32の後端
にはバックコア33が接合される。バックコア33はM
n−Znフェライトなどにより形成されたものである。
このバックコア33の下面33aは、主コア31とサイ
ドコア32,32の上面に接合される。バックコア33
の上部33bの幅寸法Tは突部22と23上の溝22a
と23aの内幅にほぼ一致し、溝22a,23a内に隙
間なく嵌着されて接着剤などにより固定される。
【0010】主コア31にはボビン35が外挿できるよ
うになっており、このボビン35にコイル36が巻かれ
ている。この実施例ではバックコア33が分離された構
造であるため、前記ボビン35を主コア31に外挿した
後に、バックコア33を取り付けることができ、組立作
業が非常に簡単になる。このスライダ21が対向する記
録媒体の逆側からは集光レンズにより集束されたレーザ
光が照射され、記録媒体内の垂直磁化膜が光エネルギー
により加熱される。このとき、コイル36に与えられる
変調用の電流により主コア31、サイドコア32,3
2、バックコア33に閉磁路が形成され、磁気ギャップ
G,Gの部分から垂直磁化膜に垂直磁界が与えられ、垂
直磁化膜が記録信号の変調に応じて磁化される。
【0011】上記の基本構造を有する磁気ヘッド装置に
おいて、まずコア損失を低減し、コアでの発熱を抑制し
また消費電力を削減できる具体的な構造について説明す
る。(比較例)図2と図3は比較例を示すものであり、
図2は図1のII−II断面図に相当し、図3(A)は
図1のIII−III断面図に相当している。また図3
(B)は主コア31の平断面を示すものであり、図2の
B−B断面図である。この比較例は、コア損失の大きな
要因である主コア31内での渦電流損失を低減させ、高
い記録効率を維持してコア損失を抑制できる構造となっ
ている。この比較例では、I型の主コア31内に、磁路
方向(垂直磁界方向)すなわち図示上下方向に延びる電
気絶縁層31cが設けられて、主コア31が分離コア3
1aと31bとに分割されている。図3(B)に示すよ
うに、主コア31の断面では、分離コア31aと31b
とが電気絶縁層31cにより左右に絶縁された構造とな
る。電気絶縁層31cは、ガラス材料、エポキシ樹脂、
その他の有機または無機の電気絶縁材料により形成され
ている。
【0012】この比較例では、主コア31の内部を電気
絶縁層31cにより分離して導電領域としての断面を分
割したことにより、主コア31内にて磁束に直交方向に
発生する渦電流を抑制し、これによりコア損失を低減で
きる。また図3(B)に示すように主コア31の磁路断
面積は実質的に減少していないため、主コア31内での
磁界が低下せず、磁気ギャップG,G部分から記録媒体
の垂直磁化膜に対して、従来と同様の均一の分布の磁場
を与えることができ、また主コア31の磁路断面積が減
少していないために、従来と同等の記録効率を維持でき
る。図2に示す電気絶縁層31cの厚さ寸法δ1は、分
離コア31aと31bとを電気的に絶縁するために最小
でも0.1μm好ましくは0.3μm以上必要である。
また厚さ寸法δ1の最大値は、大きすぎると分離コア3
1aと31bの磁路断面積が減少して、垂直磁化膜に与
えられる磁場分布や記録効率に影響が生じるため、幅寸
法δ1は主コア31の幅寸法Wの1/10以内が好まし
い。主コア31の幅寸法Wが0.15mmである場合、
電気絶縁層31c厚さ寸法δ1の好ましい最大値は15
μmである。
【0013】図4は、図2に示す主コア31とサイドコ
ア32,32との接合体の製造方法の一例を示してい
る。I型の主コア31となる磁性体ブロックB1は、分
離コア31aと31bとなる磁性材料の板材が電気絶縁
層31cを介して接合されたものである。この磁性体ブ
ロックB1の両側方に、C型断面の磁性体ブロックB2
とB3をガラス材料34により接合する。これを幅寸法
tごとに分割すると、主コア31とサイドコア32との
接合体が形成される。図4に示す幅寸法tにて切断した
ものをそのまま、磁気コアとして使用し、主コア31に
コイルを巻いて、スライダ21のコア収納溝26内に嵌
着して使用することができる。また図1に示すように、
別個のバックコア33を使用する場合には、図4にて幅
寸法tとなるように分割した後、切断線S−Sにて、主
コア31とサイドコア32,32の最上端部分を同一面
となるように切断すればよい。
【0014】次に、図8は、上記比較例および後述の
施例のコア構造による磁気ヘッドと、従来のコア構造の
磁気ヘッドとで、コア損失特性を比較したものである。
図8は横軸に記録信号としてコイルに与えられる電流の
周波数(MHz)を示し、縦軸に損失係数(tanδ)を
示している。tanδ=ΔR/ωL(ΔRは直流抵抗から
の増分、ωは使用電流の周波数での角振動数、Lは磁気
回路のインダクタンス)である。また横軸はコイルに与
えられる電流の周波数である。図8にて、◇−◇で示す
線が比較例のコア構造の場合であり、□−□にて示す線
は従来例である。
【0015】図8の線図に示す比較例は、図4にて幅寸
法tにて切断されたもので且つ切断線S−Sにて切断し
ない状態の磁気コアを使用した場合である。この比較例
での主コア31とサイドコア32,32はMn−Znフ
ェライトにより形成され、主コア31は断面が0.15
×0.15mmの正方形であり、電気絶縁層31cはS
iO2でその厚さ寸法は0.5μmである。図8に示す
従来例は、比較例のものと同じで主コア31とサイドコ
ア32,32がMn−Znフェライトにより形成され、
主コア31の断面が0.15×0.15mmの正方形で
ある。ただし従来例は、電気絶縁層31cが設けられて
おらず、主コア31の断面が電気的に分離されていない
ものである。図8に示す線図では、比較例の構造の磁気
コアを使用すると、従来例に比較して各周波数での損失
係数が低下しているのが解る。すなわち比較例では主コ
ア31に電気絶縁層31cを設けることにより、主コア
31内での渦電流損が低減され、コア損失が低下してい
ることが解る。よって比較例では従来例に比べて、コア
損失による発熱を抑制でき、また消費電力も削減できる
ことになる。また図8ではコイルに与えられる電流の周
波数が高くなるにしたがって損失係数が低減されるた
め、高密度記録になるにしたがって、発熱抑止などの効
果が有効に発揮されることが解る。
【0016】(施例) 図5は本発明の施例を示すものであり、図1のII−
II断面図に相当している。この施例では、主コア3
1、サイドコア32,32、バックコア33を経る閉磁
路内に磁気的および電気的な絶縁領域を設けて、コア損
失を低減させたものである。図5に示す施例では、主
コア31に比較例のような電気絶縁層31cが設けられ
ておらず、主コア31の磁路断面は正方形である。そし
て、主コア31とサイドコア32,32の上面と、バッ
クコア33との接合面に非磁性体および電気絶縁層38
a,38b,38bが介在している。この非磁性体およ
び電気絶縁層は、ガラス材料、非磁性で且つ非導電性の
金属膜、または樹脂などである。この非磁性体および電
気絶縁層38a,38b,38bとして有機樹脂の接着
剤を使用し、主コア31にボビン35を外挿した後に、
接着作業にてバックコア33を主コア31とサイドコア
32,32に接合すれば、コイルの取付作業が従来の主
コアへの巻き付け作業に比べて簡単になる。
【0017】図6は、施例の磁気コアの製造工程の一
例を示している。主コア31となるMn−Znフェライ
トの磁性体ブロックBaの両側部に対し、サイドコア3
2,32となるMn−Znフェライトの断面C型の磁性
体ブロックBbとBcをガラス材料34,34により接
合する。これを厚さ寸法tとなるように切断し、さらに
切断線S−Sにて切断して、主コア31とサイドコア3
2,32の上端部分を除去する。S−S線での切断で
は、主コア31とサイドコア32,32の上端面が同一
面となるように加工する。一方、バックコア33は、M
n−Znフェライト材料により別個に製造する。
【0018】図5に示す施例では、非磁性体および電
気絶縁層38a,38b,38bが設けられていること
により、主コア31、サイドコア32,32、およびバ
ックコア33を経る閉磁路に適度な磁気的な絶縁と電気
的な絶縁がなされている。この適度な磁気的な絶縁によ
り、磁束の通過経路が従来のものと異なる状態になり、
また電気的な絶縁によりコア内の渦電流の経路が変化す
る。さらに図6に示すように主コア31とサイドコア3
2,32の上端が切断線S−Sにより除去されてコア3
1と32の上端が開放されることにより、コア内の歪み
が除去される。これらの要因により、コア損失が低減さ
れることになる。非磁性体および電気絶縁層38a,3
8b,38bの厚さ寸法δ2は、薄すぎると磁気的な絶
縁効果が低下してコア損失の低減効果が低下し、厚すぎ
ると磁気的な絶縁が極端に強くなり、発生磁界が減少し
磁界効率が低下することになる。よって厚さ寸法δ2
は、0.1μm以上で、25μm以下が好ましい。
【0019】前記図8において、▽−▽で示す線は、
施例のコア構造を用いた場合の損失係数の変化を示して
いる。図8にて特性が示されている施例は、主コア3
1、サイドコア32,32、バックコア33がMn−Z
nフェライト製であり、形状は図5に示す通りである。
従来例および前記比較例と同様に、主コア31の断面形
状は0.15×0.15mmの正方形である。また、サ
イドコア32,32のそれぞれの上端部分の幅寸法Wa
は0.35mmで、個々のサイドコア32,32のバッ
クコア33に接合される部分の断面形状は0.15×
0.35mmの長方形状である。非磁性体および電気絶
縁層38a,38bはエポキシ系樹脂であり、その厚さ
δ2は10μmである。図8によれば、施例のコア構
造とすることにより、損失係数を従来例および比較例よ
りさらに低下できることが解り、また損失係数の低減効
果は、コイルに与えられる電流の周波数が高くなるにし
たがって顕著になる。
【0020】しかし、施例では、閉磁路に磁気的な絶
縁部が形成されているため、コイルの所定のターン数に
対する閉磁路における発生磁界強度は低下することにな
る。ただし、同時に磁気回路のインダクタンスが低下す
るため、インダクタンスに対する磁化効率の比は従来例
と変わることがない。よってコイルのターン数を従来の
ものよりも多くすることにより、垂直磁化に必要な磁界
強度と磁場分布を得ることができる。しかも同じ磁界強
度が得られた状態で、従来よりもコア損失を低減でき、
コア発熱を有効に抑制することができる。この点に関し
て実際のコアに基づいて実測を行った。その結果を図9
と図10に示す。この実測に使用したコアは図5と同じ
で形状であり、主コア31が0.15×0.15mmの
正方形断面で、個々のサイドコア32のバックコア33
に接合される部分の断面は0.15×0.35mmであ
る。また非磁性体および電気絶縁層38a,38b,3
8bとしてエポキシ系の接着樹脂を使用したが、この接
着樹脂の塗布量にばらつきがある。このばらつきを測定
した結果、非磁性体および電気絶縁層の厚さ寸法δ2は
4μm〜20μmであった。
【0021】図9は、縦軸に磁化効率η(Oe/mA)
すなわち1mAの電流に対する発生磁界強度を示してい
る。横軸はインダクタンスLおよびLの平方根を示して
いる。図9中において記号○が、施例の実際の磁気コ
アのインダクタンスLと磁化効率ηとの関係を示し、点
線Lはその分布直線である。記号○にばらつきがあるの
は、前述の非磁性体および電気絶縁層の厚さ寸法δ2の
ばらつきのためである。記号△で示すのはインダクタン
スLの平方根と磁化効率との関係を算出したものであ
り、実線は、その分布直線を示している。また、記号□
および記号×は、従来の磁気コアすなわち図6において
幅寸法tにて切断したもので且つ切断線S−Sにて上端
部を切断しない構造のものにおける、インダクタンスL
と磁化効率ηとの関係を示している。図9では、記号△
の分布直線(実線)が、ほぼ45度の傾斜角度の線とな
っており、インダクタンスLの平方根と磁化効率ηとが
同じ比率にて増減していることが解る。すなわち(磁化
効率η/インダクタンスLの平方根)の比は常にほぼ一
定である。インダクタンスLはコイルのターン数の二乗
に比例し、インダクタンスLの平方根はコイルのターン
数に比例するのであるから、施例では、コイルのター
ン数を増加させれば、その増加数に比例して磁化効率η
を従来例と同等レベルに高めることができることにな
る。
【0022】また、図10は横軸に(磁化効率η/イン
ダクタンスLの平方根)をとり、縦軸に電流の周波数が
10MHzの場合の損失係数(tanδ)を示している。
図10にて白丸印は、施例を示し、黒丸は従来例を示
している。図10によると、施例では、インダクタン
スLの平方根に対する磁化効率ηがほぼ「1」を中心に
分布しており、これは黒丸の従来例とほとんど変わらな
いものとなっている。しかも(磁化効率η/インダクタ
ンスLの平方根)がほとんど同じ施例と従来例とにお
いて、損失係数では、施例が従来例よりも大幅に低下
していることが解る。以上から、施例では、コイルの
ターン数を増加させることにより、従来と同様の磁界強
度を得ることができ、しかも(磁化効率η/インダクタ
ンスLの平方根)に対する損失係数が従来例よりも大幅
に低いことから、施例では、従来例と同等の磁界強度
を発生させたとしても、コア損失が軽減され、コア発熱
を低下させることができる。
【0023】図7は施例のコア構造の変形例を示して
いる。この変形例では、バックコア33が、主コア31
とサイドコア32,32の上端の側面に接合され、その
接合部に非磁性体および電気絶縁層38a,38b,3
8bが介在している。この変形例でも磁路の磁気的およ
び電気的絶縁効果があり、図5のものと同等の効果を得
ることができる。図7において、非磁性体および電気絶
縁層が接着性を有しない材料により形成されている場合
には、この非磁性体および電気絶縁層を挟んで、主コア
31,サイドコア32,32とバックコア33を板ばね
などにより圧着させてもよい。また、非磁性体および電
気絶縁層は、主コア31とバックコア33との接合部に
のみ設け、あるいはサイドコア32,32とバックコア
33との接合部にのみ設けてもよい。なお、施例では
層38a,38b,38bにより磁気的な絶縁と電気的
な絶縁とがなされているが、層38a,38b,38b
の代わりに非磁性体層による磁気的な絶縁のみを行なっ
た場合でもコア損失の低減に効果がある。同様に電気的
な絶縁のみを行なっても渦電流の変更の点で効果を得る
ことができる。
【0024】た、図の実施例では主コア31の左右に
2つのサイドコア32,32が接合されたものについて
説明したが、主コア31にひとつのサイドコア32が接
合されているものであってもよい。また磁気ヘッドの用
途は、光メモリ装置やミニディスク装置などの光磁気記
録を行うものを主に想定しているが、コア発熱量の高い
磁気ヘッドすなわち高密度の磁気記録を行う磁気ヘッド
全般に実施することが可能である。また磁気ヘッドの方
式は浮上式に限られるものではない。
【0025】
【発明の効果】発明では、閉磁路内に磁気的および電
気的な絶縁部分を形成し、閉磁路内での磁束の流れを変
え、および渦電流の経路を変えることによりコア損失を
低減させることができる。また、閉磁路内に磁気的及び
電気的な絶縁部分を形成した磁気ヘッド装置では、主コ
アを磁路方向に沿って電気的に分離した磁気ヘッド装置
に比べて、コア損失をより低減させることができる。
【0026】特に本発明では、非磁性の電気絶縁層の膜
厚を、0.1μm〜25μmの範囲内に設定すると、実
効的な記録効率すなわちインダクタンスと磁化効率との
比が低下することがなく、コイルのターン数を増加させ
ることにより、発生磁界強度を従来と同程度にできると
同時に、コア損失を従来に比べて低減させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気ヘッド装置の一例として、光磁気
記録装置用の磁気ヘッド装置を示す分解斜視図、
【図2】本発明の比較例でのコア構造を示す図1のII
−II線断面に相当する断面図、
【図3】(A)は比較例のコア構造を示す図1のIII
−III線断面に相当する断面図、(B)は図2のB−
B線断面図、
【図4】図2に示すコアの製造工程の一例を示す斜視
図、
【図5】本発明の施例でのコア構造を示す図1のII
−II線断面に相当する断面図、
【図6】図5に示すコアの製造工程を示す斜視図、
【図7】施例のコアの変形例を示す斜視図、
【図8】比較例、施例および従来例において損失係数
を対比する線図、
【図9】施例においてインダクタンスおよびその平方
根と磁化効率との関係を示す線図、
【図10】施例において、(磁化効率/インダクタン
スの平方根)と損失係数との関係を示す線図、
【図11】光磁気記録方式の説明図、
【符号の説明】
21 スライダ 22a,23a,24a 溝 25 凹部 26 コア収納溝 31 主コア 31c 電気絶縁層 32 サイドコア 33 バックコア 35 ボビン 36 コイル 38a,38b 非磁性体および電気絶縁層 41 放熱板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−227807(JP,A) 特開 平4−21907(JP,A) 特開 昭61−5697(JP,A) 実開 平5−4303(JP,U) 実開 平2−56414(JP,U) 実開 昭57−71236(JP,U) 実開 昭60−67510(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 5/127 G11B 5/17

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ギャップを形成する主コアとサイドコ
    ア、および主コアとサイドコアに接合されるバックコア
    を有し、主コアとサイドコアとバックコアを経る閉磁路
    に磁界を発生させる磁界発生手段が設けられた磁気ヘッ
    ド装置において、 前記主コアとサイドコアの少なくとも一方と、バックコ
    アとが非磁性の電気絶縁層を介して接合されており、前
    記非磁性の電気絶縁層の膜厚は、0.1μm以上で25
    μm以下であり、前記バックコアの幅寸法は、主コアの幅寸法より大きい
    ことを特徴とする磁気ヘッド装置。
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