JP3021072U - 防眩ミラー - Google Patents

防眩ミラー

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JP3021072U
JP3021072U JP1995007838U JP783895U JP3021072U JP 3021072 U JP3021072 U JP 3021072U JP 1995007838 U JP1995007838 U JP 1995007838U JP 783895 U JP783895 U JP 783895U JP 3021072 U JP3021072 U JP 3021072U
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Inventor
洋一 櫛田
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二光光学株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 視認性を維持しつつ眩しさを軽減する。 【解決手段】 ガラス1の上面にCrまたはCr23
2を形成し、このCrまたはCr23膜2の上面に蒸着
等により金(Au)または銅(Cu)膜3を形成し、こ
のAuまたはCu膜3の上面にCr膜4を形成して防眩
ミラーを構成する。CrまたはCr23膜2は半透明と
なるような厚さを有し、ミラーの明るさを調整する。A
uまたはCu膜3は、ミラーに入射される光の青色成分
の反射率を低下させる。AuまたはCu膜3はガラス1
への密着性が悪く、ガラス1に直接接合すると簡単に剥
がれるのに対し、CrまたはCr23膜2はガラス1の
密着性がよい。このため、CrまたはCr23膜2を介
してAuまたはCu膜3を形成することで、Auまたは
Cu膜3のガラス1への密着性がよくなる。Cr膜4で
はAuまたはCu膜3を保護する。

Description

【考案の詳細な説明】 【考案の属する技術分野】
【0001】 本考案は、光の反射率を低くして眩しさを軽減する防眩ミラーに関する。
【0002】
【従来の技術】
車両のバックミラーやサイドミラーに太陽や後続車のヘッドライトの光が入り 込むと、眩しさのために後方の様子を確認できなかったり、運転者の疲労感が増 したりする。このため、光の反射率を低くして眩しさを軽減する防眩ミラーが従 来から各種提案されてきた。
【0003】 図5は実願昭61-2191号のマイクロフィルムに記載された従来の車両用防眩ミ ラーの横断面図である。図5の防眩ミラーは、透明基板11の背面に透明光学薄 膜12を成膜し、この透明光学薄膜12の背面に金属反射膜13を形成したもの である。透明基板11はガラスやアクリル等で、透明光学薄膜12はTiO2等 で、金属反射膜13はCr等でそれぞれ形成されている。また、後写鏡の表面が 高級感のある淡いブロンズ色となるように、金属反射膜13の膜厚を約500オ ングストロームとし、かつ透明光学薄膜12の膜厚を150オングストローム以 下としている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
車両用の防眩ミラーでは、反射率の最低規格値(以下、反射率規格値と呼ぶ) が38%に定められている。ところが、防眩ミラーの反射率を反射率規格値38 %ぎりぎりにするとミラーが薄暗くなり、特に夜間等はミラーに映る光景をはっ きりと視認できなくなる。このため、通常は反射率を50%程度に設定すること が多い。
【0005】 一方、光の三原色成分である赤、緑、青の各色成分のうち、人間の目には青色 成分が最も眩しく感じられることが一般に知られている。図6は、従来の防眩ミ ラーの代表的な材料であるアルミニウム(Al)、クロム(Cr)、銀(Ag) のそれぞれについて、光の波長と反射率との関係を図示したものである。図示の ように、従来の防眩ミラーは、入射光の波長が変化しても反射率を常に一定にし ていた。このため、例えば反射率を50%に設定すると、入射光の強度によって は青色成分の影響を強く受け、かなり眩しく感じられる場合があった。
【0006】 本考案の目的は、視認性を維持しつつ眩しさを軽減できる防眩ミラーを提供す ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
考案の一実施の形態を示す図1に対応づけて本考案を説明すると、本考案は、 ガラス1の上面に形成された第1のCr膜またはCr23膜2と、この第1のC r膜またはCr23膜2の上面に形成され、光の三原色成分のうち青色成分の反 射率が他の色成分の反射率よりも低い金属膜3と、この金属膜3の上面に形成さ れた第2のCr膜4とを備えることにより、上記目的は達成される。 すなわち、請求項1に記載の考案では、青色成分の反射率が他の色成分の反射 率よりも低い金属膜3を設けることで、光の三原色成分のうち最も眩しく感じら れる青色成分の反射率を低くして眩しさを軽減する。 請求項2に記載の考案は、ガラス1の上面に形成された第1のCr膜またはC r23膜2と、この第1のCr膜またはCr23膜2の上面に形成されたAu膜 3と、このAu膜3の上面に形成された第2のCr膜4とを備えるものである。 すなわち、請求項2に記載の考案では、Au膜3を直接ガラス1に接合すると 剥がれやすいため、Au膜3の両面にCr膜またはCr23膜2,4を形成して ガラス1に接合することで、ガラス1への密着性を高める。 請求項3に記載の考案は、ガラス1の上面に形成された第1のCr膜またはC r23膜2と、この第1のCr膜またはCr23膜2の上面に形成されたCu膜 3と、このCu膜3の上面に形成された第2のCr膜4とを備えるものである。 すなわち、請求項3に記載の考案では、Cu膜3を直接ガラス1に接合すると 剥がれやすいため、Cu膜3の両面にCr膜またはCr23膜2,4を形成して ガラス1に接合することで、ガラス1への密着性を高める。 請求項4に記載の考案は、ガラス1の上面に形成された第1のCr膜またはC r23膜2と、この第1のCr膜またはCr23膜2の上面に形成されたAu膜 またはCu膜3と、このAu膜またはCu膜3の上面に形成された第2のCr膜 4とを備え、この第2のCr膜4の上面に車両用後写鏡を接合可能な両面接着部 材5を取り付けたものである。 すなわち、請求項4に記載の考案では、第2のCr膜4の上面に図4のような 両面接着部材5を取り付けることで、本考案の防眩ミラーを車両用後写鏡に接合 可能とする。
【0008】 なお、本考案の構成を説明する上記課題を解決するための手段の項では、本考 案を分かり易くするために下記の考案の実施の形態の図を用いたが、これにより 本考案が下記の考案の実施の形態に限定されるものではない。
【0009】
【考案の実施の形態】
以下、図1〜3に基づいて本考案の一実施の形態を説明する。 図1は本考案における防眩ミラー10の一実施の形態の断面図である。本実施 の形態の防眩ミラー10は、ガラス1の上面にCrまたはCr23膜2を形成し 、このCrまたはCr23膜2の上面に蒸着等により金(Au)または銅(Cu )膜3を形成し、このAuまたはCu膜3の上面にCr膜を形成して構成される 。すなわち、本実施の形態の防眩ミラー10は、CrまたはCr23膜2、Au またはCu膜3、およびCr膜4から成る3層構造を有する。
【0010】 CrまたはCr23膜2はミラーの明るさを調整するためのものであり、半透 明となるような厚さ(例えば、30〜100オングストローム程度)を有する。 AuまたはCu膜3は、ミラーに入射される光の青色成分の反射率を低下させる ためのものであり、例えば1000〜1200オングストローム程度の厚さを有 する。AuまたはCu膜3はガラス1への密着性が悪く、ガラス1に直接接合す ると簡単に剥がれるのに対し、CrまたはCr23膜2はガラス1への密着性が よい。このため、図1では、ガラス1の上面にCrまたはCr23膜2を介して AuまたはCu膜3を接合することで、AuまたはCu膜3のガラス1への密着 性をよくしている。
【0011】 Cr膜4はAuまたはCu膜3を保護するためのものであり、例えば1000 〜1500オングストーム程度の厚さを有する。このCr膜4でAuまたはCu 膜3の上面を覆うことで、銅の腐食を防止でき、かつAuまたはCu膜を保護で きる。
【0012】 図2は、Au膜とCu膜のそれぞれについて、光の波長と反射率との関係を図 示したものである。図示のように、Au膜とCu膜は双方とも、赤色成分→緑色 成分→青色成分の順に反射率が低下する性質を有する。すなわち、Au膜または Cu膜3に光を照射すると、青色成分の反射率が他の色成分の反射率よりも低く なる。また、図2のように、青色成分以外の色成分の反射率は比較的高く、図2 の反射率曲線を積分した領域(図示の斜線部)の面積も十分に大きいため、夜間 等のようにミラーへの入射光の強度が弱い場合でも、防眩ミラー10の視認性が 向上する。
【0013】 図3は、Cr膜2上面にAu膜3を形成した防眩ミラー10の光の波長と反射 率との関係を示す図である。図示のように、図2のAuまたはCu膜の特性と似 通った特性を有し、青色成分(波長が400〜500nm)の反射率が十分に小 さく、かつ500nm以上の波長の光の反射率は十分に大きくなる。
【0014】 このように、本実施の形態の防眩ミラー10は、ミラー内部にAuまたはCu 膜3を形成するため、光の三原色成分のうち青色成分の反射率を他の色成分の反 射率よりも低くできる。すなわち、AuまたはCu膜3を形成することで、光の 三原色成分のうち最も眩しく感じられる青色成分の反射率を低く設定できる一方 で、赤色成分と緑色成分の反射率を比較的高めに設定でき、ミラーの視認性を維 持しつつ眩しさを軽減できる。したがって、夜間等でも防眩ミラー10の視認性 が向上する。
【0015】 さらに、本実施の形態では、AuまたはCu膜3の両面をCr膜2,4で挟ん だ3層構造にしたため、ガラス1への密着性を向上でき、かつAuまたはCu膜 3を保護でき、耐久性が向上する。また、AuまたはCu膜3を形成すると、防 眩ミラー10の外観色が金色または銅色になるため、質感および高級感が得られ るとともに、デザイン的にも優れたものとなる。
【0016】 図4は図1の防眩ミラー10を車両のドアミラーに取り付ける手順を示す図で ある。まず、図4(a)のように防眩ミラー10のCr膜4の背面側に直径が役 50mmのスポンジ製の両面テープ5を貼り付け、次に図4(b)のようにCr 膜4の背面をドアミラー6の前面に両面テープ5により接着することで取付が完 了する。なお、ドアミラー6の前面ガラスの形状(サイズや曲率等)は車両によ って異なるため、取付を行う車両のドアミラー6に合わせてガラス1等の裏面の 曲率や外形形状を予め加工しておく。
【0017】 上記実施の形態では、防眩ミラー10を車両のドアミラー6に取り付ける例を 説明したが、フェンダーミラーやバックミラー等に取り付けてもよい。あるいは 、本実施の形態の防眩ミラー10をそのまま単体で利用してもよい。
【0018】 上記実施の形態では、青色成分の反射率を低くするためにAuまたはCu膜3 を用いたが、図2の特性と等価な特性を有する金属であれば、AuまたはCu膜 3以外の金属を用いてもよい。
【0019】 このように構成した一実施の形態にあっては、AuまたはCu膜3が金属膜に 、Cr膜2が第1のCr膜に、Cr膜4が第2のCr膜に、両面テープ5が両面 接着部材に、それぞれ対応する。
【0020】
【考案の効果】 以上詳細に説明したように、本考案によれば、光の青色成分の反射率が他の色 成分よりも低い金属層をミラー内部に形成するため、人間の目に最も眩しく感じ られる青色成分を効率よく低減できる。 請求項2,3に記載の考案によれば、光の赤色成分および緑色成分の反射率に 比べて青色成分の反射率が低いという性質を有するAu膜またはCu膜をミラー 内部に形成するため、眩しさの原因となる青色成分を低減できるとともに、赤色 成分および緑色成分の反射率をある程度高く設定できるため、ミラーの視認性を 向上できる。また、AuまたはCu膜を形成することで、防眩ミラーの外観色を 金色または銅色にでき、質感および高級感が得られ、デザイン的にも優れたもの になる。 請求項4に記載の考案によれば、本考案の防眩ミラーをサイドミラーやバック ミラー等の車両用後写鏡に両面接着部材を介して接着するため、車両用後写鏡を 交換することなく本考案の防眩ミラーを取り付けることができる。また、両面接 着部材により接着するため、特別な熟練を要することなく本考案の防眩ミラーを 車両用後写鏡に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】防眩ミラーの一実施の形態の断面図。
【図2】Au膜とCu膜のそれぞれについて、光の波長
と反射率との関係を示す図。
【図3】Cr膜上面にAu膜を形成した防眩ミラーの光
の波長と反射率との関係を示す図。
【図4】図1の防眩ミラーを車両のドアミラーに取り付
ける手順を示す図。
【図5】従来の車両用防眩ミラーの横断面図。
【図6】Al、Cr、Agのそれぞれについて、光の波
長と反射率との関係を示す図。
【符号の説明】
1,3 Cr膜 2 AuまたはCu膜 4 ガラス 5 両面テープ 6 ドアミラー

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラスの上面に形成された第1のCr膜
    またはCr23膜と、この第1のCr膜またはCr23
    膜の上面に形成され、光の三原色成分のうち青色成分の
    反射率が他の色成分の反射率よりも低い金属膜と、この
    金属膜の上面に形成された第2のCr膜とを備えること
    を特徴とする防眩ミラー。
  2. 【請求項2】 ガラスの上面に形成された第1のCr膜
    またはCr23膜と、この第1のCr膜またはCr23
    膜の上面に形成されたAu膜と、このAu膜の上面に形
    成された第2のCr膜とを備えることを特徴とする防眩
    ミラー。
  3. 【請求項3】 ガラスの上面に形成された第1のCr膜
    またはCr23膜と、この第1のCr膜またはCr23
    膜の上面に形成されたCu膜と、このCu膜の上面に形
    成された第2のCr膜とを備えることを特徴とする防眩
    ミラー。
  4. 【請求項4】 ガラスの上面に形成された第1のCr膜
    またはCr23膜と、この第1のCr膜またはCr23
    膜の上面に形成されたAu膜またはCu膜と、このAu
    膜またはCu膜の上面に形成された第2のCr膜とを備
    え、この第2のCr膜の上面に車両用後写鏡を接合可能
    な両面接着部材を取り付けたことを特徴とする防眩ミラ
    ー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019124935A (ja) * 2018-01-11 2019-07-25 ダローズ クリエーションズ 複合材料から作られる光学用の新規の接眼レンズ及びその製造方法

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