JP3020986B2 - 多自由度ロボットの制御方法 - Google Patents

多自由度ロボットの制御方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は多自由度ロボットの力・位置フィードバック
制御方法に係り、特に目標軌道に基づいて運動の諸パラ
メータを設定するとこに好適な軌道に固有の座標系によ
って運動特性を教示する多自由度ロボットの制御方法に
関する。
〔従来の技術〕 従来の多自由度ロボットの力・位置フィードバック制
御方法およびその教示方法としては、昭59−146780号,
昭60−3010号,昭60−108285号,昭61−7905号公報等に
記載のように、ロボットに力センサを付けて力・位置フ
ィードバックを行ないロボットに柔軟な機能と多種機能
を持たせて、特にロボットが対象物から力を受ける作業
を行なう場合に有効な仮想コンプライアンス制御方法が
提案されている。この制御方法は運動のパラメータを基
本的にロボットハンドに固有の座標系であるハンド座標
系(H系と略す)またはロボットを取り付けているベー
スに固定の座標系であるベース座標系(B系と略す)に
基づいて決めていた(第1図参照)。以下に本発明によ
り改良が加えられる従来の仮想コンプライアンス制御方
法の概要を第9図および第10図により説明する。
第9図は従来の多自由度ロボットの仮想コンプライア
ンス制御方法を例示する原理説明図である。第9図にお
いて、この制御方法は6自由度ロボットの手首部(ロボ
ットハンド)がちょうど図示のように並進3と回転3の
6自由度のばねKと粘性機構Cで空中につるされている
かのような動きを作り出すことに特徴がある。しかも外
力を検出する力センサ付きロボットの全関節を力・位
置フィードバック制御するという手段を用いているため
に、この6自由度のばねと粘性機能をソフトウェアのパ
ラメータ設定によって自由な値に作り出すことができ、
つまりプログラマブルな6自由度のばねと粘性機能を作
り出せると言える。第9図に示すようにこのばね定数は
仮想ばね定数行列〔K〕として、また粘性定数は仮想粘
性定数行列〔C〕として定め、また質量は仮想質量行列
〔M〕として定める。つぎにこの仮想コンプライアンス
制御の制御系を第10図により説明する。
第10図は第9図の仮想コンプライアンス制御の制御系
ブロック図である。第10図において、まず第9図のロボ
ットハンドの運動を実現するために、ロボットのハンド
が実行すべき運動を統一的に示す式として式(A1)を提
示する。
ここにはハンドに加わる外力(6次元ベクトル)
(第9図参照)、Δは第9図のばねKと粘性機構C
(ダンパー)が丁度バランスよくつり合った状態のハン
ドの位置・姿勢基準とハンドの位置・姿勢現在値との差
の位置・姿勢偏差、はハンドの並進・回転速度(6次
元ベクトル)である。
式(A1)をについて解き離散値系で表示すると式
(A2)となる(第10図参照)。 =Δt〔M〕-1n-1−〔K〕Δn-1) +(〔I〕−Δt〔M〕-1〔C〕)n-1 (A2) ここにΔtはサンプリング時間であり、サフィックス
nはΔt・nの時刻の状態を表わす。このハンドの速度
は直交座標における速度指令値であるから、これを関
節速度指令値 に式(A3)により変換する必要がある(第10図参照)。
ここに〔J〕はヤコビアン行列である。
さて式(A2)における位置・姿勢基準からの偏差Δ
は位置フィードバック信号とみなすことができる。次に
Δがエンコーダ値より算出される過程を示す。まずエ
ンコーダ値から求まる各関節角度よりハンドの位置・
姿勢の現在値,,,(共に3次元ベクトル)が
求まる。ここで第1図に示すようにロボットの座標系と
して、ベースに固定のベース座標系(B系)xB,yB,zB
ハンドに固定のハンド座標系(H系)xH,yH,zHを定め
る。そしてH系の原点位置およびxH,yH,zH軸の各方向余
弦をそれぞれB系で表示したものがベクトル,,
,であり、また,,,はハンドの現在の位
置・姿勢であるとも言える。またこの現在値,,
,に対応する基準値がr,r,r,である(第
10図参照)。
ここでハンドの現在値,,,は各関節角度
と各ロボットアームの長さから求まるが(式は略す)、
偏差Δは次式で求まる。
ここに、 またハンドに加わる外力は力フィードバック信号であ
り、6軸力センサより次のように求まる(第10図参
照)。
=▲▼−▲▼ (A7) ここに▲▼は力センサの歪ゲージ電圧より歪電圧
/力・トルク変換行列〔T〕を用いて求まる値であり、
また▲▼gはハンドおよびワークの重量に起因する
力・トルクで、それぞれ次式で求まる。
▲▼=〔T〕 (A8) ここにwはハンドおよびワークの重量、は重量wの
重心位置ベクトル、=(fx,fy,fz=(gx,gy,
gzT,=(hx,hy,hzである。
以上に従来のロボットの仮想コンプライアンス制御方
法の概要を述べたが、これまでは第9図の原理図より説
明を始めたのでばねKに吊さげられたハンドの受動的な
動作に主眼があった。しかし実際には第9図のフレーム
を動かすことが、とりもなおさず既に述べた位置・姿勢
基準を動かすことになり、これよりハンドに軌道制御お
よび力制御の両方をさせることができる。つまりハンド
に力が加わらないとフレームが動く位置・姿勢の通りに
ハンドの位置・姿勢が動く軌道制御を行ない、しかし同
時にその最中にハンドに外力が加わると外力を避ける方
向(この避け方はパラメータにより決まる)にハンドが
動く力制御を行ない、そして外力が除かれた後には再び
もとの軌道制御を行なう。
この従来の制御方法は運動のパラメータを基本的にハ
ンド座標系(H系)またはベース座標系(B系)に基づ
いて決めていたが、しかし実際の作業に応用する際には
改良すべき点が見える場合がある。たとえば第2図に示
すようなばり取りや溶接、磨きなどの作業の場合を例に
説明する。ロボットに回転ツール2を持たせて対象物
(後述の式(3)からして、その上面は必ずしも平板状
とは限らない)10のエッジのばり取りを実行させる時
に、回転ツール2と対象物10のエッジとの力関係を考え
ると、軌道に沿った,,の位置の時の実線で示し
た座標のように、ロボットのハンド(この場合には回転
ツール2)の進行方向と、対象物10のエッジ(または進
行方向)に垂直でエッジを押し付ける方向と、それらに
共に垂直な上方向との3方向よりなる座標系を考えると
便利な場合がある。これをロボットの軌道(運動の方
向)に固定の座標であるので軌道座標系(T系と略す。
TはTrajectory(軌道)の略)と呼ぶ。軌道座標系と
は、ロボットハンドの目標となる位置と姿勢を表すべ
く、軌道上の点を原点として、そのときの目標姿勢を方
向余弦とする座標系であり、時間とともに目標とする軌
道上を移動されているものである。
この軌道座標系(T系)において、主にハンド(回転
ツール)の力はたえずエッジ(進行方向)に垂直方向に
大きな力で押し付けられながら運動する必要があり、ま
たこの押付け方向には力を大きくするだけでなく力の微
妙な応答も求められている。一方の進行方向は、予め決
められた軌道、または毎瞬時毎に決められた軌道を、力
とはあまり関係なしに正確により速く追従することが要
求される。このように軌道座標系(T系)の進行方向と
押付け方向ではそれぞれ目的が異なり、したがって設定
する運動のパラメータも異なるのが実状である。
ところが従来の制御方法では、主にロボットのハンド
(この場合はハンドに直結している回転ツール2)に固
定の第2図に破線で示したハンド座標系(H系)で運動
のパラメータを定めている。これは人間がロボットに動
作を教示する時に、一般的にはハンドを中心に考えると
考え易い場合が多いからである。しかしこの場合にはT
系と異なり、H系はロボットの軌道の進行方向またはツ
ール2の押付け方向とは本質的に無関係である。さらに
ロボットのベースに固定のベース座標系(B系)は一層
この進行方向および押付け方向との関係が薄い。このた
めロボットのハンド(ツール)の進行方向と押付け方向
とのそれぞれ異なる運動パラメータを決めようとする
と、別途にH系の中に特有の方向を定めたうえ座標変換
を行なうことを前提として運動のパラメータを決めるこ
とが必要となり、直観的でなくなるため教示する上で不
便であってロボットの運動を考える上で教示ミスを起こ
し易い状況にある。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術は、ロボットの軌道が単純な線ではなし
に複雑にカーブしている時でも、たえず進行方向あるい
は押付け方向などを見い出して、その軌道に固有な方向
に特性のパラメータを設定したい場合への配慮がされて
おらず、ロボットに高度な運動を教示する運動パラメー
タの設定時に不便な場合が多いという問題があった。
本発明の目的はロボットの軌道の進行方向が曲線のよ
うに各瞬間毎に変るような時にも各瞬間毎に軌道に固有
の座標系を定めて運動特性を教示することにより、多自
由度ロボットの力・位置フィードバック制御ができる多
自由度ロボットの制御方法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明による多自由度ロ
ボットの力・位置フィードバック制御方法は、多自由度
ロボットの目標軌道上の目標点各々での運動特性が一定
となるべく、該目標点各々に対応して該目標点に固有の
軌道座標系を定め、前記多自由度ロボットが前記目標点
各々を通過するときに実行させたいばね定数および粘性
定数の運動特性を、該目標点での軌道座標系に基づいて
設定することにより、前記多自由度ロボットの力・位置
フィードバック制御を行うようにしたものである。
また、多自由度ロボットの目標軌道が平面内にあり、
該軌道の進行方向にはばね定数を無限大に指定して位置
制御とし、該軌道の曲率半径方向にはばね定数を正数に
指定して力制御とするようにしたものである。
更に、多自由度ロボットの目標軌道が平面内にあり、
該軌道の進行方向には粘性定数を小さく指定して遅れや
定常偏差を小さくし、該軌道の曲率半径方向には進行方
向に比し粘性定数を大きく指定して安定性を増加させる
制御とするようにしたものである。
〔作用〕
上記多自由度ロボットの制御方法は、例えば大槻富之
助著「朝倉数学講座15微分幾何学」(1961年)朝倉書店
発行の第4頁から第9頁に論じられているフレネの方法
を導入することにより、ロボットの目標軌道から軌道に
固有の座標系(T系)を軌道の各部で定められるうえ、
第2図に示したような一平面上の軌道だけではなく3次
元の任意曲線で構成される軌道へと適用の範囲を拡大で
きる可能性があり、ロボットがその各部を通過する時に
実行させたいばね定数や粘性定数等の運動特性を各部で
の軌道座標系に基づいて、その各部毎に事前に指定する
ことにより、仮想コンプライアンス制御にマッチさせた
多自由度ロボットの力・フィードバック制御が行われ
る。
〔実施例〕
以下に本発明の一実施例を第1図から第8図により説
明する。
第1図は本発明による多自由度ロボットの制御方法の
一実施例を示すロボットの制御に必要な座標系のハンド
座標系(H系)およびベース座標系(B系)の説明図で
ある。第1図において、ロボットの軌道は一般に目標値
の集合より構成される。ここでの目標値とは6次元の値
を持ち、ロボット(正確にはロボットハンド1)の取る
べき3次元の位置(x,y,z)と姿勢(θxy)か
ら構成される。なお本実施例では姿勢はθxy
代りにロボットハンド1に固定のハンド座標系(H系)
のxH,yH,zH軸の各方向余弦,,を用い、またH系
の原点はとする。ここでロボットハンド1の位置・姿
勢の,,,は各3次元の値より成り、各成分は
ロボットのベースに固定のベース座標系(B系)xB,yB,
zBを用いて表示する。これよりロボットのハンド1の代
りにばり取り等の時に用いる回転ツール2を付けた場合
を例に説明する。
第2図は第1図のロボットに回転ツール2を付けて対
象物10にばり取りさせる時を例にとり、破線で示すハン
ド(ツール2)に固定のハンド座標系(H系)よりも実
線で示す軌道に固定の軌道座標系(T系)が教示に都合
のよいことを示す説明図である。第2図において、既に
説明したように主に力は軌道の進行方向と直角方向に大
きな力で対象物10のエッジに押し付けながら運動し、こ
の方向には力を大きくするだけでなく力の微妙な応答も
要求される一方、軌道の進行方向には予め決められた軌
道や毎瞬時毎に決めた軌道を力とはあまり関係なく正確
により速く追従することが要求される。このようにT系
はロボットの軌道方向とハンド(ツール)の押付け方向
とに関係しており、ロボットに運動を教示する時の運動
パラメータの設定に好都合と言える。つぎにフレネの方
法を用いて、ロボットの軌道から軌道に固有の軌道座標
系(T系)を定め、これを仮想コンプライアンス制御に
マッチさせる方法を説明する。
即ち、ロボットのハンドなどの軌道が2階微分可能で
あれば、フレネの自然曲線の公式が敵され得る。第3図
は第2図のロボットのハンド(ツール)などの軌道の接
線の定義を示す説明図である。第3図において、フレネ
の方法によればロボットの目標軌道20に対して、 である。ここで(t),(t+h)は軌道上の各点
の位置ベクトル(第1図のに対応)である。
第4図は第2図のロボットのハンド(ツール)などの
軌道の接線と主法線と従法線を示す説明図である。第4
図において、ロボットの目標軌道20に対して、 ここで、 を時刻tに関し微分したベクトルであり、 である。
これらの接線と主法線と従法線のベクトルの式
(1),(2),(3)の各単位ベクトルを方向余弦と
する座標系を軌道座標系(T系)とする。こうしてT系
のxt,yt,zt軸の方向余弦は各々、 × (従法線方向)(3)′ である。またT系の原点はとする。このt,t,
t,は共にB系で表示した3次元ベクトルである。
第5図は第2図のロボットのハンド(ツール)などの
軌道が目標値の集合であることを示す説明図である。第
5図において、ロボットの実際の目標軌道20は目標値
r,r,r,)の集合より成立している。この目
標値はロボットの現在値((,,,)に対応し
て決められている。つまり目標値にロボットが達したと
すると、その時には=r,=r,=r,=
の値をとる。第5図のnは軌道20上の目標値の順序を示
し、目標値の始点1および終点Nとして、 1≦n≦N である。また、この目標値はロボットの運転開始前に事
前決定されるものとなっている。尤も、目標値の概要が
事前決定されていたとしても、正確には運動の各瞬間毎
に決定されるようにしてもよいものである。つぎにnの
時点で次の時点n+1に対する運動状態を決める場合を
説明する。ここでまずフレネの式をディジタル化する例
を示す。
第6図は第5図の軌道の目標値からフレネの方法でT
系を作る方法を示す説明図である。第6図において、第
5図の一部を取り出して第6図のように表示すると、フ
レネの式を次式のようにディジタル化できる。
式(10),(12)より、 × (14) と決まる。
フレネの式を式(10),(12)を用いて導いたとき
に、 それぞれにノイズが含まれしまう場合がある。このよう
な場合には、重み付きの移動平均によりノイズを減少さ
せ得るものである。
ここにan,an-1,……,an-mは正数で、 an+an-1+……+an-m=1 (21) である。
ここにbn,bn-1,……,bn-mは正数で、 bn+bn-1+……+bn-m=1 (23) である。式(20)〜(23)より、 × (26) と決める。この方法のほうが安定性が高くノイズに強い
が計算量が増大する。
ここでいずれのディジタル化の方法をとっても、目標
値からT系が決まったら、この軌道座標系(T系)で運
動のパラメータ〔Mt〕,〔Kt〕,〔Ct〕を決める。ここ
に〔Mt〕,〔Kt〕,〔Ct〕は6行6列の行列であり、第
9図に示したような振動の質量とばね定数と粘性定数を
表わす行列である(式(51)参照)。以上の手順で本実
施例に必要な軌道に固有の座標系(T系)すなわちt,
t,t,の定め方を示し、またこのT系での運動の
パラメータ〔Mt〕,〔Kt〕,〔Ct〕の定めることも述べ
た。なおH系におけるロボットハンドへの外力は力セ
ンサ等より検出され、ここでのは並進力と回転力を示
す6次元ベクトルである(第9図参照)。またロボット
ハンドの目標値(r,r,r,と現在値(,,
,)の偏差Δは式(31)で示される(式(A4)参
照)。ここでΔは並進の偏差と回転の偏差を示す6次
元ベクトルである。
ここに、 である。これらの外力と偏差ΔをT系表示の外力
と偏差Δに直すと、 となる。
ここで本実施例のT系による仮想コンプライアンス制
御は式(51)を基礎式として、実際には式(52)を用い
て毎回に式(52)を計算することにより、その瞬間での
ロボット(ロボットハンド)の速度の目標値を計算して
いる。
ここでは並進と回転の速度をT系で表わす6次元
ベクトルである。式(51)をについて解いて離散値
系で表示すると、t,n =Δt〔Mt-1t,n−1−〔Kt〕Δ
t,n−1) +(〔I〕−Δt〔Mt-1〔Ct〕)t,n−1 (52) となる。ここでΔtはサンプリング時間、サフィクスn
はその順番、〔I〕は6行6列のマトリックスを示す。
つぎにこのt,nはn時点の目標値r,nr,n
r,nr,nに向かいつつロボットに運動パラメータ
〔Mt〕〔Kt〕〔Ct〕を実行させるために次の瞬間にロボ
ットが実行すべき速度指令値をT系で表示したものであ
るから、このt,nを各関節のモータの回転速度指定値 に次式により変換することが必要である。
ここで〔J〕は6行6列のヤコビアン行列であり、こ
れは各瞬間毎にロボットの各部の長さと位置より通常の
方法で算出される。これらの一連の手順を第7図でまと
めて示してある。
第7図は本発明による多自由度ロボットの制御方法の
一実施例を示すロボット制御の全体的な流れの制御系ブ
ロック図である。第7図において、まずロボットアーム
31の先端のロボットハンド32の6軸力センサ33より力フ
ィードバック信号が検出され、またエンコーダ34お
よびカウンタ35より位置フィードバック信号Δが検
出される。同時に目標値r,r,r,の集合である
目標軌道より、軌道に固定の座標系(T系)が各瞬間毎
に制御部38で定められる。また予め運動パラメータ
〔Mt〕,〔Kt〕,〔Ct〕が定められているが、これらを
計算して以上の条件を満足するためにロボット(ロボッ
トハンド32)が次の瞬間にとるべき各モータ37およびア
ンプ36への速度指令値 が制御部38で計算される。このような一連の第7図に示
した流れを毎瞬間つまり毎サンプリングタイムごとに制
御部38で計算実行することによって、軌道座標系(T
系)によるロボットの仮想コンプライアンス制御が可能
となる。
第8図は第7図のロボット制御のより詳細な制御構成
および流れを示す制御系ブロック図である。第8図にお
いて、本実施例の制御構成をより詳細に従来例との違い
も第10図と比較できるように説明する。まず目標値r,
r,r,はロボットハンド32(ロボットハンド1ま
たはツール2)の位置・姿勢基準値であるが、これは位
置・姿勢基準値の集合すなわち位置・姿勢目標値の集合
で、つまり目標軌道と考える。この目標軌道からロボッ
トの動作前に事前にまたは動作中にリアルタイムで軌道
座標系(T系)の各軸の方向余弦(接線方向)と
(主法線方向)と(従法線方向)および原点
が求まる。この求める方法の例としては式(10)〜式
(14)のように1つづつ定める方法もあれば、式(20)
〜式(26)のように適度ないくつかのまとまりを考え、
それらに適当な重み付けをして定める方法が考えられ
る。その前者は計算量が少なくて、後者は安定性が高い
ことに特徴がある。またロボットの動作前に求める方法
と動作中に求める方法の両者が考えられるが、前者は事
前に定めておくので動作中における変更(例えば学習に
基づく目標軌道の変更)はできない。しかしリアルタイ
ムで計算する必要がないので、ロボットの1サンプリン
グ時間Δtを長くすることはできない。一方の後者はそ
の逆で動作中における変更等の融通がきくが、サンプリ
ングタイムで実行すべき計算量が多くなるのはやむおえ
ない。しかしこの問題は計算機の処理時間が短縮される
にしたがって解決される。
第8図からもわかるようにハンド座標系に基づいた位
置フィードバック信号Δおよび力フィードバック信号
を算出するまでは第10図の従来方法と基本的には変わ
りない。ロボットのエンコーダおよびカウンタこらの各
関節角度とロボットの各部の長さよりハンドルの位置
・姿勢現在値,,,を算出し(式略す)、これ
より位置フィードバック信号Δを式(31)〜式(33)
から求める。また6軸力センサからの出力より力フィ
ードバック信号を式(A7)〜式(A9)から求める。つ
ぎに本制御方法の最大の特徴である軌道に固有の座標系
(T系)で運動特性つまり運動のパラメータを変えられ
るためには、T系に基づいた〔M〕,〔K〕,〔C〕す
なわち〔Mt〕,〔Kt〕,〔Ct〕,を定めることが必要と
なる。このため位置フィードバック信号Δも力フィー
ドバック信号もT系に基づいた値Δt,に変換す
る必要があり、この変換をそれぞれ式(35),式(34)
により行なう。こうしてT系で各値〔Mt〕,〔Kt〕,
〔Ct〕,Δt,が揃った後に、式(52)によってT
系で速度指令値を求める。ついでこの速度指令値
を式(53)によってモータへの角速度指令値 に変換する。上記のように本制御方法の制御構成および
計算手順をまとめることができる。
なお本実施例の多自由度ロボットの制御方法に関わる
教示方法として、ロボットの目標軌道が直線の部分では
速く、軌道が曲線の部分では遅く指定することができ
る。また目標軌道が平面内にあり、軌道の進行方向には
ばね定数〔Kt〕を∞に指定して位置制御とし、曲率半径
方向にはばね定数〔Kt〕を正数に指定して力制御とする
ことができる。さらに目標軌道が平面内にあり、軌道の
進行方向には粘性定数〔Ct〕を小さく指定して遅れや定
常偏差を小さくし、曲率半径方向には粘性定数〔Ct〕を
大きく指定して安定性を増加させる制御とすることがで
きる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、ロボットの軌道に固定の座標系で運
動の諸パラメータが設定できることになるので、軌道に
固有の運動やまた軌道が対象物の形と強い関係があるた
め対象物の形状にあったきめ細い運動を容易に設定でき
るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示すロボット制御の座標系
の説明図、第2図は第1図のロボットのばり取り時の軌
道座標系の説明図、第3図は第2図の軌道の接線の定義
の説明図、第4図は第2図の軌道の接線と主法線と従法
線の説明図、第5図は第2図の軌道の目標値の説明図、
第6図は第5図の目標値からフレネの方法で軌道座標系
を作る方法の説明図、第7図は本発明の一実施例を示す
ロボット制御の全体的な流れのブロック図、第8図は第
7図の制御構成および手順のブロック図、第9図は従来
例のロボット仮想コンプライアンス制御の原理説明図、
第10図は第9図の制御ブロック図である。 1……ロボットハンド、2……ばり取り回転ツール、10
……ばり取り対象物、20……ロボットの目標軌道、31…
…ロボットアーム、32……ロボットハンド、33……力セ
ンサ、34……エンコーダ、35……カウンタ、36……アン
プ、37……モータ、38……制御部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原 敦子 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社日立製作所生産技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−35915(JP,A) 特開 平2−306310(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05B 19/42 B25J 13/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多自由度ロボットの力・位置フィードバッ
    ク制御方法において、前記多自由度ロボットの目標軌道
    上の目標点各々での運動特性が一定となるべく、該目標
    点各々に対応して該目標点に固有の軌道座標系を定め、
    前記多自由度ロボットが前記目標点各々を通過するとき
    に実行させたいばね定数および粘性定数の運動特性を、
    該目標点での軌道座標系に基づいて設定することによ
    り、前記多自由度ロボットの力・位置フィードバック制
    御を行うことを特徴とする多自由度ロボットの制御方
    法。
  2. 【請求項2】多自由度ロボットの目標軌道が平面内にあ
    り、該軌道の進行方向にはばね定数を無限大に指定して
    位置制御とし、該軌道の曲率半径方向にはばね定数を正
    数に指定して力制御とすることを特徴とする請求項1記
    載の多自由度ロボットの制御方法。
  3. 【請求項3】多自由度ロボットの目標軌道が平面内にあ
    り、該軌道の進行方向には粘性定数を小さく指定して遅
    れや定常偏差を小さくし、該軌道の曲率半径方向には進
    行方向に比し粘性定数を大きく指定して安定性を増加さ
    せる制御とすることを特徴とする請求項1記載の多自由
    度ロボットの制御方法。
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