JP3020506U - 合成樹脂容器詰め水産物加工品 - Google Patents
合成樹脂容器詰め水産物加工品Info
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- JP3020506U JP3020506U JP1995008223U JP822395U JP3020506U JP 3020506 U JP3020506 U JP 3020506U JP 1995008223 U JP1995008223 U JP 1995008223U JP 822395 U JP822395 U JP 822395U JP 3020506 U JP3020506 U JP 3020506U
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- JP
- Japan
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- synthetic resin
- container
- product
- processed
- resin container
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 水産物の風味を保って加工した食品を軽量、
安価で流通、保存に適した状態に保つ。 【解決手段】 調理済みの水産物加工品16をポリプロ
ピレン容器10に入れて蓋13で密封シールし、殺菌し
てある。。
安価で流通、保存に適した状態に保つ。 【解決手段】 調理済みの水産物加工品16をポリプロ
ピレン容器10に入れて蓋13で密封シールし、殺菌し
てある。。
Description
【0001】
この考案は合成樹脂容器詰め水産物加工品に関する。
【0002】
従来より、魚介類等の水産物の加工品は、缶詰、びん詰、レトルト食品として 広く種々の製品が市場に提供されている。
【0003】
缶詰、びん詰、レトルト食品等は保存性に優れているが、その容器の故に、製 造、流通にコストがかかり、開封にも手間がかかる。 缶詰やびん詰は、容器のリサイクルコストが高く、ガラス破損や開缶後の空缶 によって手や指を傷つける危険もある。 びん詰食品に広く用いられる外装シュリンクフィルムのものは、塩化ビニール 系樹脂が使われ、このフィルムを焼却する際、ダイオキシンが発生しやすい。 この考案は上記した点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは 、缶詰やびん詰等よりも製造、流通が容易で保存性にも優れ、安全で手軽に扱え 、使用後の容器の処理が環境を汚染しない合成樹脂容器詰め水産物加工品を提供 するところにある。
【0004】
この考案は、上面に環状のシール面と該シール面に囲まれた内容物出し入れ口 とを設けた合成樹脂容器と、この容器内に収められた、調味、殺菌された水産物 と、上記内容物出し入れ口を覆って上記シール面に密着シールされた少くとも合 成樹脂を含む材料で作られた蓋とからなることを特徴とする。 また、合成樹脂容器に収められた水産物加工品の中心から合成樹脂容器の壁ま での最短距離が50mm以下であることを特徴とする。 また、シール面にヒートシール性樹脂層が設けられ、ヒートシールによって密 封シールされたことを特徴とする。 また、水産物がフレーク状にした鮭であることを特徴とする。
【0005】 この考案によれば、調理済の水産物加工品がポリプロピレン等の合成樹脂容器 に収められ、密封された後あるいは密封前に殺菌される。
【0006】
この考案に係る合成樹脂容器詰め水産物加工品の一実施形態を図1及び図2に 基づいて説明する。図1は水産物の鮭を原料魚としてフレーク製品を製造する加 工工程を示したブロック図である。図2はこの鮭フレークを合成樹脂容器に収め た状態を示した斜視図である。
【0007】 図において、1は鮭フレークの原料魚である鮭を最初に切断する切断加工であ り、この鮭の切断加工では、魚の頭や背骨などと内蔵部分をヘッドカッターや包 丁等で切断して除去し、3枚に下ろして後工程を行うために所定の大きさに切断 する。
【0008】 2は蒸煮であり、この蒸煮2では、切断加工1によって切断した鮭を蒸し機で 蒸煮する。この蒸煮時に散塩することによって鮭肉の可溶性蛋白質を凝固し、鮭 肉身を締めることができる。即ち、蒸煮した鮭は皮骨取り3で皮や骨を取り除く 場合に取り除き易くなり、身の引き締まった鮭肉の鮭フィーレを得ることができ る。また、上記散塩処理に代えて鮭を所定時間塩水漬けして蒸煮しても良い。こ の様に蒸煮した後、皮骨取り3で皮骨を取り除いた鮭肉は略5mm程度の大きさ の薄片に解される(薄片解し4)。この薄片に解された鮭肉は調味料を加えたタ ンクで煮込まれて味付けをする(調味煮込5)。
【0009】 前記調味料は一般的には食塩、醤油、かつお出し、グルタミン酸ナトリウム、 核酸等を用い、また、必要に応じて香辛料や生姜などを加えても良いし、更に色 素を有した着色剤を加え褪色防止を施すこともできる。この様に調味料液中で薄 片の鮭肉を煮込むため調味料などが穏やかに鮭肉に浸透し、均一な鮭色の味付き 薄片鮭肉を生成することができる。鮭肉の調味料煮込加工後、水切りを行って焙 焼する。この焙焼では、大型ホットプレート上に薄片鮭肉を載せて約90〜10 0℃、5〜10分程度焙焼することによって鮭肉は乾燥した風味を有した薄片状 となる(焙焼6)。この焙焼した薄片鮭肉は計量して所定量を容器に詰め(容器 詰め7)、30〜120分加熱して殺菌する(殺菌8)。
【0010】 図2において、10は鮭フレークの容器であり、この容器10はポリプロピレ ンをインモールド成型で成型した容器で、表面に印刷フィルムを巻き付けて一体 化する。容器10の上面には環状のシール面11が設けられ、これに囲まれた内 容物出し入れ口12が形成されている。13は容器10の蓋であり、この蓋13 の外層は印刷などを施した基材14にアルミニウム箔をラミネートし、内層には ヒートシール性樹脂層15を積層ラミネートしたものである。この様に構成した 容器10に上述の焙焼した鮭フレーク16を詰め、蓋13を被せて約140℃で 約0.5秒間圧力を掛けてヒートシールする(容器詰め7)。このヒートシール は前記ヒートシール性樹脂層15の熱による融着を利用したものであり、ヒート シール性樹脂が熱によって軟化して流動性が増大した状態で圧着され、容器10 の上部開口部に蓋13が熱封緘されて容器10の密封状態を保持することができ る。即ち、容器10に容器詰めされ、加熱殺菌された鮭フレークは外気と完全に 遮断され、気密性を保って長期間の鮭フレークの食感と風味を維持することがで きるのである。
【0011】 上述の実施形態の合成樹脂容器詰め水産物加工品と、これと同じ水産物加工品 を詰めた、ほぼ同サイズの従来のびん詰水産物加工品とを、殺菌のためにレトル ト中で加熱した比較テストの結果を図3に示す。図3から明らかなように、この 考案になる合成樹脂容器詰め水産物加工品の容器中心部は、加熱時に、従来のび ん詰のものの容器中心部よりもはるかに速く温度が上がり、びん詰の2/3程の 時間で周囲のレトルト温度に達し、また、加熱殺菌後の冷却時の温度降下は、更 に大きな時間の差が出た。 この考案になる合成樹脂容器は肉厚0.6mm前後と薄くて熱を伝えやすく、 上記のテスト結果から明らかなように、殺菌に必要な熱だけを素早く加え、加熱 殺菌・冷却にかかる時間を短くすることができる。従って、殺菌工程による水産 物加工品の品質低下がなく、本来の旨味を損うことがない。
【0012】 この殺菌時間は、時に、合成樹脂容器に収められた水産物加工品の中心から合 成樹脂容器の壁までの最短距離が50mm以下、例えば、容器の直径100mm 以下、あるいは容器の深さ50mm以下とすると、時間短縮が著しく、また、殺 菌効果も良好となる。
【0013】 容器にポリプロピレン成型品を用いると殺菌、シールがしやすく、内容物の保 存性に特に優れ、しかも、安価であるが、この使用条件に合うものであれば他の 種々の合成樹脂容器を用いることができる。
【0014】 上述の実施形態では、水産物の鮭を加工した鮭フレークについて説明したが、 鮭以外の水産物、例えば、鰹、鰈、鱈等の魚類の魚肉、えび類、かに類、軟体類 、貝類、その他加熱殺菌可能な水産物、又は、水産物と農産物の混合物等を適宜 加工し、また、同様に気密性の高い種々の密封シール加工を施した容器詰めを行 うことが可能である。 また、水産物加工品の殺菌は、上述の実施形態のように容器に封入後加熱する ことが、より好ましいが、水産物等を容器封入前に加熱、アルコール噴霧、紫外 線照射等であらかじめ殺菌し、その後無菌的に容器に充填、封印することもでき る。 保存性を更に向上するためには、容器をガスバリアー性包材にしたり、容器内 に窒素ガス等を充填したり、脱酸素剤を入れるとよい。
【0015】
この考案に係る合成樹脂容器詰め水産物加工品は前述のように、ヒートシール 等の密着シールによって容器内部の水産物加工品の気密性を保持し、水産物加工 品の食感と風味を長期間維持して保つことができる。しかも、容器が簡単であり ながら軽量で保形性もよいので、流通コストが安くなり、消費者の買物帰宅時に も軽くて手軽に購入しやすい。また、安価に製造することができる、容器が流通 、使用中に破損する危険がなく安全である、容器は比較的安価にリサイクルする ことも可能であり、また、焼却してもダイオキシン発生などの危険性がない、等 の優れた特徴を有している。
【0016】 更に、容器の半径を数十mm程度あるいは深さを数十mm以下程にして水産物 加工品の中心まで熱を伝えやすくすれば、容器の肉厚が薄いので、水産物加工品 を容器に封入後、加熱殺菌する場合、加熱時間、冷却時間が一層短くできるため 、殺菌によって水産物加工品の品質を損うことがない。
【図1】この考案の一実施形態に係る水産物加工品の製
造工程を示したブロック図である。
造工程を示したブロック図である。
【図2】この考案の一実施形態に係る合成樹脂容器詰め
水産物加工品を一部開封して示した斜視図である。
水産物加工品を一部開封して示した斜視図である。
【図3】この考案になる合成樹脂容器詰め水産物加工品
と従来のびん詰め水産物加工品との加熱殺菌における温
度変化を比較したグラフである。
と従来のびん詰め水産物加工品との加熱殺菌における温
度変化を比較したグラフである。
1 切断加工 2 蒸煮 3 皮骨取り 4 薄片解し 5 調味煮込 6 焙焼 7 容器詰め 8 殺菌 10 容器 13 蓋 15 ヒートシール性樹脂層 16 鮭フレーク(水産物加工品)
Claims (5)
- 【請求項1】 上面に環状のシール面と該シール面に囲
まれた内容物出し入れ口とを設けた合成樹脂容器と、こ
の容器内に収められた、調味、殺菌された水産物と、上
記内容物出し入れ口を覆って上記シール面に密着シール
された少くとも合成樹脂を含む材料で作られた蓋とから
なることを特徴とする合成樹脂容器詰め水産物加工品。 - 【請求項2】 合成樹脂容器に収められた水産物加工品
の中心から合成樹脂容器の壁までの最短距離が50mm
以下であることを特徴とする請求項1記載の合成樹脂容
器詰め水産物加工品。 - 【請求項3】 容器がポリプロピレンの成形品であるこ
とを特徴とする請求項1または2記載の合成樹脂容器詰
め水産物加工品。 - 【請求項4】 シール面にヒートシール性樹脂層が設け
られ、ヒートシールによって密封シールされたことを特
徴とする請求項1,2または3記載の合成樹脂容器詰め
水産物加工品。 - 【請求項5】 水産物がフレーク状にした鮭であること
を特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の合成
樹脂容器詰め水産物加工品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1995008223U JP3020506U (ja) | 1995-07-14 | 1995-07-14 | 合成樹脂容器詰め水産物加工品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1995008223U JP3020506U (ja) | 1995-07-14 | 1995-07-14 | 合成樹脂容器詰め水産物加工品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3020506U true JP3020506U (ja) | 1996-02-02 |
Family
ID=43155881
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1995008223U Expired - Lifetime JP3020506U (ja) | 1995-07-14 | 1995-07-14 | 合成樹脂容器詰め水産物加工品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3020506U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0344311U (ja) * | 1989-08-31 | 1991-04-24 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61254167A (ja) * | 1985-05-02 | 1986-11-11 | Toyo Seikan Kaisha Ltd | 密封容器のレトルト加熱殺菌法 |
JPH05227878A (ja) * | 1992-02-24 | 1993-09-07 | Nichirei Corp | 魚肉又は畜肉の缶詰、瓶詰及びレトルトパウチ食品の製 造法 |
-
1995
- 1995-07-14 JP JP1995008223U patent/JP3020506U/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61254167A (ja) * | 1985-05-02 | 1986-11-11 | Toyo Seikan Kaisha Ltd | 密封容器のレトルト加熱殺菌法 |
JPH05227878A (ja) * | 1992-02-24 | 1993-09-07 | Nichirei Corp | 魚肉又は畜肉の缶詰、瓶詰及びレトルトパウチ食品の製 造法 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0344311U (ja) * | 1989-08-31 | 1991-04-24 |
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