JP3020342B2 - ハロゲン化銀カラー写真感光材科 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材科

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JP3020342B2
JP3020342B2 JP4081587A JP8158792A JP3020342B2 JP 3020342 B2 JP3020342 B2 JP 3020342B2 JP 4081587 A JP4081587 A JP 4081587A JP 8158792 A JP8158792 A JP 8158792A JP 3020342 B2 JP3020342 B2 JP 3020342B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はマゼンタカプラーを含有
するハロゲン化銀カラー写真感光材料に関し、更に詳し
くは新規なピラゾロアゾール系マゼンタカプラー及び複
素環系カブリ抑制剤を含有することによって、カブリが
少なく、光に対して安定な色素画像が得られ、かつ、生
保存性の良好なハロゲン化銀カラー写真感光材料に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀カラー写真感光材料におい
て、一般に用いられるカプラーとしては、開鎖ケトメチ
レン系化合物からなるイエローカプラー、ピラゾロン系
化合物、ピラゾロアゾール系化合物からなるマゼンタカ
プラー、フエノール系化合物、ナフトール系化合物から
なるシアンカプラー等が知られている。従来より、5−
ピラゾロン化合物がマゼンタカプラーとしてよく使用さ
れている。
【0003】公知のピラゾロンマゼンタカプラーとして
は、米国特許2,600,788号、同3,519,429号、特開昭49−
111631号、同57−35858号等に記載されている。しか
し、ザ・セオリー・オブ・ザ・フォトグラフイック・プ
ロセス(The Theory of the Photographic Process),
マクミラン社,4版(1977),356〜358頁、ファインケ
ミカル,シー・エム・シー社刊,14巻,8号,38〜41
頁、日本写真学会・昭和60年度年次大会講演要旨集,10
8〜110頁に記載されている如く、ピラゾロンマゼンタカ
プラーより形成される色素は好ましくない副吸収があ
り、その改良が望まれている。
【0004】先の文献にも記載されている如く、ピラゾ
ロアゾール系マゼンタカプラーより形成される色素には
副吸収がない。このカプラーが良好なカプラーであるこ
とは、先の文献にも、また、米国特許3,725.067号、同
3,758,309号、同3,810,761号等にも記載されている。
【0005】しかしながら、これらのカプラーから形成
されるアゾメチン色素の光に対する堅牢性は著しく低
く、カラー写真感光材料、特にプリント系カラー写真感
光材料の性能を著しく損なうものであった。
【0006】従来から光に対する堅牢性を改良するため
の研究が行われてきた。例えば特開昭59−125732号、同
61−282845号、同61−292639号、同61−279855号にはピ
ラゾロアゾール系マゼンタカプラーに、フェノール系化
合物又はフェニルエーテル化合物を併用する技術が、特
開昭61−72246号、同62−208048号、同62−157031号、
同63−l63351号にはアミン系化合物を併用する技術が開
示されている。
【0007】更に特開昭63−24256号には、アルキルオ
キシフェニルオキシ基を有するピラゾロアゾール系マゼ
ンタカプラーが提案されている。
【0008】しかし、上記技術においても、マゼンタ色
素画像の光に対する堅牢性は充分ではない。
【0009】一方、特願平2−179880号において、アミ
ン系画像安定化剤を分子内に有するピラゾロアゾール系
マゼンタカプラーが記載されている。これにより光に対
する堅牢性はかなり改良されたが、発色現像による即日
カブリが高く、さらには、生保存性でのカブリ上昇が著
しいことが明かとなつた。
【0010】
【発明の目的】本発明の目的は、発色現像における即日
カブリが少なく、光に対する堅牢性が優れ、さらに生保
存性に優れたハロゲン化銀写真感光材料の提供にある。
【0011】
【発明の構成】本発明の目的は、下記ハロゲン化銀カラ
ー写真感光材料によって達成される。支持体上に、青感
性ハロゲン化銀乳剤層、緑感性ハロゲン化銀乳剤層及び
赤感性ハロゲン化銀乳剤層を含む写真構成層を有するハ
ロゲン化銀カラー写真感光材料において、緑感性ハロゲ
ン化銀乳剤層の少なくとも一層に、下記一般式[I
A]、[IB]、[IC]、[ID]、[IE]、[I
F−1]、[IF−2]、[IF−3]及び[IF−
4]で表されるアミン系画像安定化剤を分子内に有する
ピラゾロアゾール系マゼンタカプラーの少なくとも一つ
を含有し、かつ、いずれかのハロゲン化銀乳剤層に複素
環系カブリ抑制剤の少なくとも1種を含有することを特
徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料。
【0012】
【化9】 [式中、Aは下記一般式[II]又は[III]で表される
ピラゾロトリアゾールマゼンタカプラーからR2又はR3
を除去した残基を表し、Lは2価の連結基を表す。Yは
窒素原子と共に5員もしくは6員の複素環を形成するの
に必要な非金属原子群を表し、R1は置換基を表す。n
は0から4の整数を表す。]
【0013】
【化10】 [式中、R2及びR3は水素原子又は置換基を表し、Xは
水素原子又は発色現像主薬の酸化体との反応により離脱
しうる基を表す。]
【0014】
【化11】 [式中、Aは一般式[II]又は[III]で表されるピラ
ゾロトリアゾールマゼンタカプラーからR2又はR3を除
去した残基を表し、LBは2価の連結基又は単なる結合
手を表し、RBはアルキレン基を表し、Yは窒素原子と
共に5〜6員の複素環を形成するのに必要な非金属原子
群を表す。]
【0015】
【化12】 [式中、Aは一般式[II]又は[III]で表されるピラ
ゾロトリアゾールマゼンタカプラーからR2又はR3を除
去した残基を表し、LCは2価の連結基又は単なる結合
手を表し、Eは−CO−、−SO−、−SO2−、−N
(R16)SO2−、−N(R16)CO−、−O−CO−
を表し、R16は水素原子又は置換基を表し、Yは窒素原
子と共に5〜6員の複素環を形成するのに必要な非金属
原子群を表す。]
【0016】
【化13】 [式中、Aは一般式[II]又は[III]で表されるピラ
ゾロトリアゾールマゼンタカプラーからR2又はR3を除
去した残基を表し、LDは2価の連結基又は単なる結合
手を表し、Bは−O−、−S−、−SO2−、−N(R
16)−、−C(R16)(R16)−を表し、R16は水素原
子又は置換基を表し、2つのR16は同じであっても異な
っていてもよく、RDは水素原子又は置換基を表し、R
a 、Rb、Rc 、Rd はアルキル基を表し、YDは5〜6
員環を形成するのに必要な非金属原子群を表し、その非
金属原子群の中の1つの原子はBと結合することを表
す。]
【0017】
【化14】 [式中、Aは一般式[II]又は[III]で表されるピラ
ゾロトリアゾールマゼンタカプラーからR2又はR3を除
去した残基を表し、LEは2価の連結基を表し、RE1
びRE2は水素原子又は置換基を表し、RE1とRE2は同じ
であっても異なっていてもよく、互いに縮合して5〜7
員環を形成してもよく、kは0又は1を表し、ZEは−
O−、−S−、−N(R16)−を表し、R16は水素原子
又は置換基を表す。]
【0018】
【化15】 [式中、La及びLbは2価の連結基又は単なる結合手を
表し、RFはアルキレン基又はアリーレン基を表し、Y
は5〜6員環を形成するのに必要な非金属原子群を表
し、nfは0又は1を表し、Ra1、Rb1、Rc1、Rd1
びRe1は水素原子又は置換基を表し、Ra1、Rb1
c1、Rd1、Re1のうちの少なくとも1つは水酸基、ア
ルコキシ基、アリールオキシ基、又は
【0019】
【化16】 であり、Xfは−SO2−、−S−、−C(R16
(R16)−を表し、R16は水素原子又は置換基を表し、
2つのR16は同じであっても異なっていてもよく、Xは
水素原子又は発色現像主薬の酸化体との反応により離脱
し得る基を表す。]
【0020】以下、本発明について詳述する。まず、本
発明のアミン系画像安定化剤を分子内に有するピラゾロ
アゾール系マゼンタカプラーについて説明する。
【0021】本発明のアミン系画像安定化剤を分子内に
有するピラゾロアゾール系マゼンタカプラーは、下記一
般式[IA]、[IB]、[IC]、[ID]、[I
E]、[IF−1]、[IF−2]、[IF−3]及び
[IF−4]で表されるマゼンタカプラーである。
【0022】
【化17】 [式中、Aは下記一般式[II]又は[III]で表される
ピラゾロトリアゾールマゼンタカプラーからR2又はR3
を除去した残基を表し、Lは2価の連結基を表す。Yは
窒素原子と共に5員もしくは6員の複素環を形成するの
に必要な非金属原子群を表し、R1は置換基を表す。n
は0から4の整数を表す。]
【0023】
【化18】 [式中、R2及びR3は水素原子又は置換基を表し、Xは
水素原子又は発色現像主薬の酸化体との反応により離脱
しうる基を表す。]これらの中で下記一般式[IA−
1]又は一般式[IA−2]で表されるマゼンタカプラ
ーが更に好ましい。
【0024】
【化19】 [式中、L1は主鎖の鎖長が原子数5以下の2価の連結
基を表し、R1及びR2は置換基を表す。Yは窒素原子と
共に5員もしくは6員の複素環を形成するのに必要な非
金属原子群を表し、nは0から4の整数を表す。Xは水
素原子又は発色現像主薬の酸化体との反応により離脱し
うる基を表す。]
【0025】これらの中で下記一般式[IA−3]又は
一般式[IA−4]で表されるカプラーが最も好まし
い。
【0026】
【化20】 [式中、R1、R2及びR4は置換基を表し、Yは窒素原
子と共に5員もしくは6員の複素環を形成するのに必要
な非金属原子群を表す。nは0から4の整数を表し、m
は1又は2を表す。Xは水素原子又は発色現像主薬の酸
化体との反応により離脱しうる基を表す。]
【0027】
【化21】 [式中、Aは一般式[II]又は[III]で表されるピラ
ゾロトリアゾールマゼンタカプラーからR2又はR3を除
去した残基を表し、LBは2価の連結基又は単なる結合
手を表し、RBはアルキレン基を表し、Yは窒素原子と
共に5〜6員の複素環を形成するのに必要な非金属原子
群を表す。]
【0028】
【化22】 [式中、Aは一般式[II]又は[III]で表されるピラ
ゾロトリアゾールマゼンタカプラーからR2又はR3を除
去した残基を表し、LCは2価の連結基又は単なる結合
手を表し、Eは−CO−、−SO−、−SO2−、−N
(R16)SO2−、−N(R16)CO−、−O−CO−
を表し、R16は水素原子又は置換基を表し、Yは窒素原
子と共に5〜6員の複素環を形成するのに必要な非金属
原子群を表す。]
【0029】
【化23】 [式中、Aは一般式[II]又は[III]で表されるピラ
ゾロトリアゾールマゼンタカプラーからR2又はR3を除
去した残基を表し、LDは2価の連結基又は単なる結合
手を表し、Bは−O−、−S−、−SO2−、−N(R
16)−、−C(R16)(R16)−を表し、R16は水素原
子又は置換基を表し、2つのR16は同じであっても異な
っていてもよく、RDは水素原子又は置換基を表し、R
a 、Rb、Rc 、Rd はアルキル基を表し、YDは5〜6
員環を形成するのに必要な非金属原子群を表し、その非
金属原子群の中の1つの原子はBと結合することを表
す。]
【0030】
【化24】 [式中、Aは一般式[II]又は[III]で表されるピラ
ゾロトリアゾールマゼンタカプラーからR2又はR3を除
去した残基を表し、LEは2価の連結基を表し、RE1
びRE2は水素原子又は置換基を表し、RE1とRE2は同じ
であっても異なっていてもよく、互いに縮合して5〜7
員環を形成してもよく、kは0又は1を表し、ZEは−
O−、−S−、−N(R16)−を表し、R16は水素原子
又は置換基を表す。]
【0031】
【化25】 [式中、La及びLbは2価の連結基又は単なる結合手を
表し、RFはアルキレン基又はアリーレン基を表し、Y
は5〜6員環を形成するのに必要な非金属原子群を表
し、nfは0又は1を表し、Ra1、Rb1、Rc1、Rd1
びRe1は水素原子又は置換基を表し、Ra1、Rb1
c1、Rd1、Re1のうちの少なくとも1つは水酸基、ア
ルコキシ基、アリールオキシ基、又は
【0032】
【化26】 であり、Xfは−SO2−、−S−、−C(R16
(R16)−を表し、R16は水素原子又は置換基を表し、
2つのR16は同じであっても異なっていてもよく、Xは
水素原子又は発色現像主薬の酸化体との反応により離脱
し得る基を表す。]
【0033】以下に本発明を更に具体的に説明する。前
記一般式[IA]、[II]、[III]、[IA−1]、
[IA−2]、[IA−3]、[IA−4]、[I
B]、[IC]、[ID]、[IE]、[IF−1]、
[IF−2]、[IF−3]及び[IF−4]におい
て、R1、R2、R3、R4、RD、RE1、RE2、Ra1、R
b1、Rc1、Rd1及びRe1で表される置換基としては特に
制限はないが、代表的にはアルキル、アリール、アニリ
ノ、アシルアミノ、スルホンアミド、アルキルチオ、ア
リールチオ、アルケニル、シクロアルキル等の各基が挙
げられるが、この他にハロゲン原子及びシクロアルケニ
ル、アルキニル、複素環、スルホニル、スルフィニル、
ホスホニル、アシル、カルバモイル、スルファモイル、
シアノ、アルコキシ、アリールオキシ、複素環オキシ、
シロキシ、アシルオキシ、カルバモイルオキシ、アミ
ノ、アルキルアミノ、イミド、ウレイド、スルファモイ
ルアミノ、アルコキシカルボニルアミノ、アリールオキ
シカルボニルアミノ、アルコキシカルボニル、アリール
オキシカルボニル、複素環チオ等の各基、ならびにスピ
ロ化合物残基、有橋炭化水素化合物残基等も挙げられ
る。
【0034】R1、R2、R3、R4、RD、RE1、RE2
a1、Rb1、Rc1、Rd1及びRe1で表されるアルキル基
としては炭素数1〜32のものが好ましく、直鎖でも分岐
でもよい。
【0035】R1、R2、R3、R4、RD、RE1、RE2
a1、Rb1、Rc1、Rd1及びRe1で表されるアリール基
としては、フェニル基が好ましい。
【0036】R1、R2、R3、R4、RD、RE1、RE2
a1、Rb1、Rc1、Rd1及びRe1で表されるアシルアミ
ノ基としては、アルキルカルボニルアミノ基、アリール
カルボニルアミノ基等が挙げられる。
【0037】R1、R2、R3、R4、RD、RE1、RE2
a1、Rb1、Rc1、Rd1及びRe1で表されるスルホンア
ミド基としては、アルキルスルホニルアミノ基、アリー
ルスルホニルアミノ基等が挙げられる。
【0038】R1、R2、R3、R4、RD、RE1、RE2
a1、Rb1、Rc1、Rd1及びRe1で表されるアルキルチ
オ基、アリールチオ基におけるアルキル成分、アリール
成分は前記R1、R2、R3、R4、RD、RE1、RE2、R
a1、Rb1、Rc1、Rd1及びRe1で表されるアルキル基、
アリール基が挙げられる。
【0039】R1、R2、R3、R4、RD、RE1、RE2
a1、Rb1、Rc1、Rd1及びRe1で表されるアルケニル
基としては、炭素数2〜32のもの、シクロアルキル基と
しては、炭素数3〜12、特に5〜7のものが好ましく、
アルケニル基は直鎖でも分岐でもよい。
【0040】R1、R2、R3、R4、RD、RE1、RE2
a1、Rb1、Rc1、Rd1及びRe1で表されるシクロアル
ケニル基としては、炭素数3〜12、特に5〜7のものが
好ましい。
【0041】R1、R2、R3、R4、RD、RE1、RE2
a1、Rb1、Rc1、Rd1及びRe1で表されるスルホニル
基としては、アルキルスルホニル基、アリールスルホニ
ル基等; スルフィニル基としては、アルキルスルフィニル基、ア
リールスルフィニル基等; ホスホニル基としては、アルキルホスホニル基、アルコ
キシホスホニル基、アリールオキシホスホニル基、アリ
ールホスホニル基等; アシル基としては、アルキルカルボニル基、アリールカ
ルボニル基等; カルバモイル基としては、アルキルカルバモイル基、ア
リールカルバモイル基等; スルファモイル基としては、アルキルスルファモイル
基、アリールスルファモイル基等; アシルオキシ基としては、アルキルカルボニルオキシ
基、アリールカルボニルオキシ基等; カルバモイルオキシ基としては、アルキルカルバモイル
オキシ基、アリールカルバモイルオキシ基等; ウレイド基としては、アルキルウレイド基、アリールウ
レイド基等; スルファモイルアミノ基としては、アルキルスルファモ
イルアミノ基、アリールスルファモイルアミノ基等; 複素環基としては5〜7員のものが好ましく、具体的に
は2−フリル基、2−チエニル基、2−ピリミジニル
基、2−ベンゾチアゾリル基等; 複素環オキシ基としては5〜7員の複素環を有するもの
が好ましく、例えば3,4,5,6−テトラヒドロピラ
ニル−2−オキシ基、1−フェニルテトラゾール−5−
オキシ基等; 複素環チオ基としては、5〜7員の複素環チオ基が好ま
しく、例えば2−ピリジルチオ基、2−ベンゾチアゾリ
ルチオ基、2,4−ジフェノキシ−1,3,5−トリア
ゾール−6−チオ基; シロキシ基としては、トリメチルシロキシ基、トリエチ
ルシロキシ基、ジメチルブチルシロキシ基等; イミド基としては、コハク酸イミド基、3−ヘプタデシ
ルコハク酸イミド基、フタルイミド基、グルタルイミド
基等; スピロ化合物残基としては、スピロ[3.3]ヘプタン
−1−イル等; 有橋炭化水素化合物残基としてはビシクロ[2.2.
1]ヘプタン−1−イル、トリシクロ[3.3.1.1
3,7]デカン−1−イル、7,7−ジメチル−ビシクロ
[2.2.1]ヘプタン−1−イル等が挙げられる。
【0042】これらR1、R2、R3、R4、RD、RE1
E2、Ra1、Rb1、Rc1、Rd1及びRe1で表される各基
は更に置換基を有するものを含む。
【0043】Xで表される発色現像主薬の酸化体との反
応により離脱しうる基としては、例えばハロゲン原子
(塩素原子、臭素原子、弗素原子等)及びアルコキシ、
アリールオキシ、複素環オキシ、アシルオキシ、スルホ
ニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオ
キシカルボニル、アルキルオキザリルオキシ、アルコキ
シオキザリルオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、複
素環チオ、アルキルオキシチオカルボニルチオ、アシル
アミノ、スルホンアミド、N原子で結合した含窒素複素
環、アルキルオキシカルボニルアミノ、アリールオキシ
カルボニルアミノ、カルボキシル等の各基が挙げられる
が、好ましくはハロゲン原子、特に塩素原子である。
【0044】nが2以上の時、複数のR1は同じであっ
ても異なっていてもよく、その時複数のR1 同士で縮合
環を形成してもよい。
【0045】又、R2、R3又はX中にピラゾロトリアゾ
ール環を含有する2量体カプラーの如き多量体カプラー
やポリマーカプラーも本発明に含まれる。
【0046】更に、一般式[IA]のAで表される残基
中に、一般式[IA]で表される化合物からAを除去し
た基を有するものも本発明に含まれる。
【0047】前記一般式[IA]、[IB]、[IA−
1]、[IA−2]、[IB]、[IC]、[ID]、
[IE]、[IF−1]、[IF−2]、[IF−3]
及び[IF−4]において、L、L1、LB、LC、LD
E、La及びLbで表される2価の連結基としては、ア
ルキル、アリール、アニリノ、アシルアミノ、スルホン
アミド、アルキルチオ、アリールチオ、アルケニル、シ
クロアルキル、シクロアルケニル、アルキニル、複素
環、スルホニル、スルフィニル、ホスホニル、アシル、
カルバモイル、スルファモイル、アルコキシ、アリール
オキシ、複素環オキシ、アシルオキシ、カルバモイルオ
キシ、アミノ、アルキルアミノ、イミド、ウレイド、ス
ルファモイルアミノ、アルコキシカルボニルアミノ、ア
リールオキシカルボニルアミノ、アルコキシカルボニ
ル、アリールオキシカルボニル、複素環チオの各基より
導かれる2価の基及びこれら2価の基を組み合せること
により形成することのできる2価の基を挙げることがで
きる。これらのうち、好ましくは下記一般式[X]で示
されるものである。
【0048】
【化27】 式中、R13側はピラゾロアゾール環と結合している。
【0049】一般式[X]中のR13、R14及びR15は、
それぞれ独立に炭素原子数1〜12個のアルキレン基、
アリーレン基、アルキレンアリーレン基又はアラルキレ
ン基を表す。アルキレン基は、直鎖でも分岐していても
よいが、例えばメチレン基、メチルメチレン基、ジメチ
レン基、デカメチレン基等であり、アリーレン基として
は、例えば、フェニレン基、ナフチレン基等であり、ア
ラルキレン基、アルキレンアリーレン基としては、
【0050】
【化28】 等が挙げられる。
【0051】前記R13、R14及びR15で表されるアルキ
レン基、アリーレン基、アルキレンアリーレン基又はア
ラルキレン基は置換基を有することができ、置換基とし
ては、前記R1、R2、R3、R4、RD、RE1、RE2、R
a1、Rb1、Rc1、Rd1及びRe1で表される各置換基が挙
げられる。
【0052】また一般式[X]中のL1、L2及びL3
【0053】
【化29】 を表す。但しR16は水素原子、アルキル基又はアリール
基を表し、2個のR16が存在するとき、各R16は同一で
も異なっていてもよい。p,q,r,s,t及びuは0
又は1の整数を表す。
【0054】一般式[IB]における−LB−、一般式
[IC]における−LC−、一般式[ID]における−
D−、一般式[IE]における−LE−、一般式[IF
−1]〜[IF−4]における−La−及び−Lb−で表
される2価の連結基の主鎖の鎖長は原子数15以下が好
ましく、10以下が更に好ましいが、ここにおいて連結
基中に環状部分が存在する場合、該部分での原子数は、
例えばm−フェニレンでは3、o−フェニレンでは2の
如く、最も原子数が少ない経路に沿って数えることとす
る。
【0055】一般式[IB]中のRBは炭素数1〜32
のアルキレン基を表し、そのアルキレン基は直鎖でも分
岐していてもよく、例えば、メチレン、メチルメチレ
ン、ジメチレン、デカメチレン等が挙げられる。
【0056】一般式[IF−1]〜[IF−4]中のR
Fは炭素数1〜32のアルキレン基、アリーレン基を表
し、アルキレン基は直鎖でも分岐していてもよく、例え
ば、メチレン、メチルメチレン、ジメチレン、デカメチ
レン等であり、アリーレン基としては、例えばフェニレ
ン、ナフチレン等である。
【0057】一般式[ID]中のYDで表される非金属
原子群としては、飽和炭化水素、又は酸素原子、窒素原
子及び/又は硫黄原子を含有する飽和炭化水素が好まし
い。
【0058】一般式[ID]中のRa、Rb、Rc及びRd
で表されるアルキル基は炭素数1〜32のものが好まし
く、直鎖でも分岐状のものでもよく、また環状のもので
もよく、飽和でも不飽和でもよく、例えば、メチル、エ
チル、イソプロピル、シクロヘキシル、ビニル等が挙げ
られるが、この中で特に好ましいのは直鎖のアルキル基
である。
【0059】一般式[IF−1]〜[IF−4]中の
【0060】
【化30】 はフェノール系画像安定化剤残基を表すが、より好まし
くは、下記一般式[FA]、[FB]で表される。
【0061】
【化31】 一般式[FA]において、R122、R123、R125及びR
126は水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アル
キル基、アルケニル基、アリール基、アルコキシ基、又
はアシルアミノ基を表すが、このうち、アルキル基、ア
ルケニル基、アリール基については前記R1について述
べたアルキル基、アルケニル基、アリール基と同一のも
のが挙げられる。
【0062】又、前記ハロゲン原子としては、例えばフ
ッ素、塩素、臭素等を挙げることができる。
【0063】更に前記アルコキシ基としては、メトキシ
基、エトキシ基、ベンジルオキシ基等を具体的に挙げる
ことができる。更に前記アシルアミノ基はR127−CO
NH−で示され、ここにおいて、R127はアルキル基
(例えばメチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、
n−オクチル、tert−オクチル、ベンジル等の各基)、
アルケニル基(例えばアリル、オクテニル、オレイル等
の各基)、アリール基(例えばフェニル、メトキシフェ
ニル、ナフチル等の各基)又は複素環基(例えばピリジ
ニル、ピリミジルの各基)を表すことができる。
【0064】又、前記一般式[FA]において、R124
はアルキル基、ヒドロキシル基、アリール基、アルコキ
シ基、アルケニルオキシ基又はアリールオキシ基を表す
が、このうちアルキル基、アリール基については、前記
1で示されるアルキル基、アリール基と同一のものを
具体的に挙げることができる。又、R124のアルコキシ
基については前記R122、R123、R125及びR126につい
て述べたアルコキシ基と同一のものを挙げることができ
る。
【0065】又、R122とR123は互いに閉環し、5員又
は6員の複素環を形成していてもよく、更にR123とR
124が閉環し、5員又は6員環を形成していてもよく、
これらの環には更に別の環がスピロ結合したものも含ま
れる。
【0066】以下に前記一般式[FA]で表されるフェ
ノール系画像安定化剤残基の代表的具体例を示すが、本
発明はこれらにより限定されるものではない。
【0067】
【化32】
【0068】
【化33】
【0069】
【化34】
【0070】
【化35】
【0071】一般式[FB]において、R131は2級も
しくは3級のアルキル基、2級もしくは3級のアルケニ
ル基、シクロアルキル基又はアリール基を表し、R132
はハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、シクロア
ルキル基又はアリール基を表し、n2は0〜3の整数を
表す。化合物中にR131、R132がそれぞれ2以上存在す
るとき、各R131、R132は同一でも異なっていてもよ
い。YB1は−S−、−SO−、−SO2−又はアルキレ
ン基を表す。
【0072】R131で表される2級もしくは3級のアル
キル基、又は2級もしくは3級のアルケニル基として
は、炭素数3〜32のもの、特に4〜12のものが好まし
く、具体的には、t−ブチル、s−ブチル、t−アミ
ル、s−アミル、t−オクチル、i−プロピル、i−プ
ロペニル、2−ヘキセニル等の基が挙げられる。
【0073】R132で表されるアルキル基としては炭素
数1〜32のものが好ましく、アルケニル基としては炭素
数2〜32のものが好ましく、又、直鎖でも分岐でもよ
い。具体的にはメチル、エチル、t−ブチル、ペンタデ
シル、1−ヘキシノニル、2−クロロブチル、ベンジ
ル、2,4−ジ−t−アミルフェノキシメチル、1−エ
トキシトリデシル、アリル、イソプロペニル等の基が挙
げられる。
【0074】R131及びR132で表されるシクロアルキル
基としては、炭素数3〜12のものが好ましく、シクロヘ
キシル、1−メチルシクロヘキシル、シクロペンチル等
の基が挙げられる。
【0075】R131及びR132で表されるアリール基とし
ては、フェニル、ナフチル基が好ましく、具体的にはフ
ェニル、4−ニトロフェニル、4−t−ブチルフエニ
ル、2,4−ジ−t−アミルフェニル、3−ヘキサデシ
ルオキシフェニル、α−ナフチル等が挙げられる。
【0076】YB1で表されるアルキレン基としては、炭
素数1〜12のものが好ましく、具体的にはメチレン、エ
チレン、プロピレン、ブチリデン、ヘキサメチレン等の
基を挙げることができる。
【0077】これらのR131、R132、YB1で表される各
基は置換基を有してもよい。
【0078】R131、R132及びYB1が有してもよい置換
基としては、例えばハロゲン原子ならびにニトロ、シア
ノ、アミド、スルホンアミド、アルコキシ、アリールオ
キシ、アルキルチオ、アリールチオ、アシル等の基が挙
られる。
【0079】以下に一般式[FB]の代表的具体例を示
すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0080】
【化36】
【0081】
【化37】 前記一般式[IA]、[IA−1]、[IA−2]、
[IA−3]、[IA−4]、[IB]、[IC]、
[IF−1]、[IF−2]、[IF−3]及び[IF
−4]において、Yで表される非金属原子群としては、
【0082】
【化38】 を含有していることが好ましい。
【0083】R17及びR18はそれぞれ独立に水素原子、
アルキル基又はアリール基を表し、n1は0〜2の整数
を表す。
【0084】前記一般式[IA]、[IA−1]、[I
A−2]、[IA−3]、[IA−4]、[IB]、
[IC]、[IF−1]、[IF−2]、[IF−3]
及び[IF−4]の
【0085】
【化39】 で表される5〜6員の複素環は飽和であっても、不飽和
であってもよいが飽和環が好ましい。またこれらの複素
環は、R1、R2、R3、R4、RD、RE1、RE2、Ra1
b1、Rc1、Rd1及びRe1で表される置換基を有してい
てもよい。
【0086】一般式[IA−1]及び[IA−2]にお
いて、L1は主鎖の鎖長が原子数5以下の2価の連結基
を表すが、ここにおいて連結基中に環構造部分が存在す
る場合、該部分での原子数は、例えばm−フェニレンで
は3、o−フェニレンでは2の如く最も原子数が少ない
経路に沿って数えることとする。
【0087】L1で表される連結基は、例えば下記一般
式[X1]で示される。 一般式[X1] *1−A1−A2−A3−A4−A5−*2 〔式中、A1〜A5は2価以上の価数を持ちうる原子又は
単なる結合手を表し、各原子は更に水素原子又は置換基
で置換されていてもよく、*1はピラゾロトリアゾール
環と結合する位置を表し、*2はフェノキシ基と結合す
る位置を表す。〕A1〜A5が表す2価以上の価数を持ち
うる原子は周期律表IIA、IIIA、IVA、VA、VIA族の原子
であり、好ましくは非金属原子であり、更に好ましくは
炭素、窒素、酸素、ケイ素、リン、硫黄、セレンであ
り、最も好ましくは、炭素、窒素、酸素、硫黄、リンで
ある。
【0088】尚、一般式[IF−1]〜[IF−4]に
おいて、RFがアリーレン基、nfが1を表す場合の連結
基Laも、L1と同様、主鎖の鎖長が原子数5以下の2価
の連結基を表すことが最も好ましく、その場合のLa
1と同義である。
【0089】好ましいL1の例を次に示すが、L1はこれ
らに限定されるものではない。
【0090】
【化40】
【0091】
【化41】
【0092】
【化42】
【0093】
【化43】 [式中、R16、R1、n、*1、*2、n1 は前述のとお
りであり、n1は1又は2を表し、n2は1、2又は3、
3は0、1、2又は3を表し、n4は1から4の整数を
表し、n5は1から5の整数を表し、n6は0又は1を表
し、n7は0、1又は2を表す。]以下に、本発明にか
かるマゼンタカプラーの代表的具体例を示すが、本発明
はこれらにより限定されるものではない。
【0094】
【化44】
【0095】
【化45】
【0096】
【化46】
【0097】
【化47】
【0098】
【化48】
【0099】
【化49】
【0100】
【化50】
【0101】
【化51】
【0102】
【化52】
【0103】
【化53】
【0104】
【化54】
【0105】
【化55】
【0106】
【化56】
【0107】
【化57】
【0108】
【化58】
【0109】
【化59】
【0110】
【化60】
【0111】
【化61】
【0112】
【化62】
【0113】
【化63】
【0114】
【化64】
【0115】
【化65】
【0116】
【化66】
【0117】
【化67】
【0118】
【化68】
【0119】
【化69】
【0120】
【化70】
【0121】
【化71】
【0122】
【化72】
【0123】
【化73】
【0124】
【化74】
【0125】
【化75】
【0126】
【化76】
【0127】
【化77】
【0128】
【化78】
【0129】
【化79】
【0130】
【化80】
【0131】
【化81】
【0132】
【化82】
【0133】
【化83】
【0134】
【化84】
【0135】
【化85】
【0136】
【化86】
【0137】
【化87】
【0138】
【化88】
【0139】
【化89】
【0140】
【化90】
【0141】
【化91】
【0142】
【化92】
【0143】
【化93】
【0144】
【化94】
【0145】
【化95】
【0146】
【化96】
【0147】
【化97】
【0148】
【化98】
【0149】
【化99】
【0150】
【化100】
【0151】
【化101】
【0152】
【化102】
【0153】
【化103】
【0154】
【化104】
【0155】
【化105】
【0156】
【化106】
【0157】
【化107】
【0158】本発明に係る前記ピラゾロアゾール系マゼ
ンタカプラーはジャーナル・オブ・ザ・ケミカル・ソサ
イアティ(Journal of the Chemical Society),パー
キン(Perkin);I(1977),2047〜2052、米国特許3,
725,067号、特開昭59−99437号、同58−42045号、同59
−162548号、同59−171956号、同60−33552号、同60−4
3659号、同60−172982号、同60−190779号、同61−1895
39号、同61−241754号、同63−163351号、同62−157031
号等を参考にして当業者ならば容易に合成することがで
きる。
【0159】次に、本発明に係る複素環系かぶり抑制剤
について説明する。
【0160】複素環系かぶり抑制剤とは、感光材料の製
造工程中、保存中或は写真処理中のかぶりを防止し、或
は写真性能を安定化させる目的で用いる化合物のうちで
複素環を有するものをいう。
【0161】複素環としては例えば、イミダゾール、ト
リアゾール、テトラゾール、チアジアゾール、オキサジ
アゾール、ピリジン、ピリミジン、ベンゾイミダゾー
ル、ベンゾトリアゾール、インダゾール、ベンゾチアゾ
ール、ベンゾオキサゾール、アザインデン類等が挙げら
れる。
【0162】これらの複素環核は、一般の有機基で置換
されてもよく、有機基としては、例えばアルキル基、ア
リル基、複素環基、アシル基、アルコキシ基、カルボキ
シル基、アルコキシカルボニル基、アミノ基、アミド
基、カルバモイル基、ウレイド基、スルホ基、スルホン
アミド基、スルファモイル基、アルキルチオ基、メルカ
プト基、ヒドロキシル基、ニトロ基及びハロゲン原子等
が挙げられる。
【0163】以下に、本発明で好ましく用いられる複素
環系かぶり抑制剤(以下、本発明の抑制剤という。)の
具体例を挙げるが、本発明は、これらに限定されるもの
ではない。
【0164】
【化108】
【0165】
【化109】
【0166】
【化110】
【0167】
【化111】
【0168】
【化112】
【0169】
【化113】
【0170】
【化114】
【0171】
【化115】
【0172】
【化116】
【0173】これらの化合物には市販のものもあるが、
例えば米国特許第3,259,976号、特開昭57−14836号、同
57−167023号、同58−95728号、同59−68732号等に記載
の方法に準じて合成することができる。
【0174】本発明の抑制剤を、本発明に係るハロゲン
化銀乳剤層に含有させるには、水もしくは水と任意に混
和可能な有機溶媒(例えばメタノール、エタノール等)
に溶解したのち添加すればよい。本発明の抑制剤は単独
で用いてもよいし、他の本発明の抑制剤もしくは本発明
外のかぶり抑制剤と組み合わせて用いてもよい。
【0175】本発明の抑制剤を添加する時期は、ハロゲ
ン化銀粒子の形成前、ハロゲン化銀粒子形成中、ハロゲ
ン化銀粒子形成終了後から化学熟成開始前までの間、化
学熟成中、化学熟成終了時、化学熟成終了後から塗布時
までの間の任意の時期でよい。好ましくは、化学熟成
中、化学熟成終了時、または化学熟成終了後から塗布時
までに添加される。添加は全量を一時期に行ってもよい
し、複数回に分けて添加してもよい。
【0176】添加する場所は、ハロゲン化銀乳剤調整時
またはハロゲン化銀乳剤塗布液に直接添加してもよい
し、隣接する非感光性親水性コロイド層用の塗布液に添
加し、重層塗布時の拡散により、本発明に係るハロゲン
化銀乳剤層に含有せしめてもよい。
【0177】添加量については特に制限はないが、通常
はハロゲン化銀1モル当り1×10-6モル乃至1×10-1
ル、好ましくは1×10-5モル乃至1×10-2モルの範囲で添
加される。
【0178】本発明のハロゲン化銀写真感光材料がフル
カラーの感光材料として用いられる場合は、本発明に係
るマゼンタカプラー以外にイエローカプラー、シアンカ
プラーが用いられる。イエローカプラー、シアンカプラ
ーは特に制限がなく公知のものが使用できる。
【0179】イエローカプラーとしては、例えばアシル
アセトアニリド系カプラーを用いることができ、この中
で、ベンゾイルアセトアニリド系およびピバロイルアセ
トアニリド系イエローカプラーが好ましい。
【0180】シアンカプラーとしては、例えば、フェノ
ール系、ナフトール系、イミダゾール系カプラー等を用
いることができる。
【0181】本発明のハロゲン化銀写真感光材料には、
さらにイラジエーション防止剤、色濁り防止剤、画像安
定化剤、可塑剤、ラテックス、界面活性剤、マット剤、
滑剤、帯電防止剤等の添加剤を必要に応じて用いること
ができる。
【0182】本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、当
業界公知の発色現像処理を行うことにより画像を形成す
ることができる。
【0183】発色現像液のpH値は、通常は7以上、最も
一般的には約10乃至13である。
【0184】発色現像温度は通常15℃以上であり、一般
的には20℃〜50℃の範囲である。迅速現像のためには30
℃以上で行うことが好ましい。また、従来の処理では3
分〜4分であるが、迅速処理を目的とした本発明の発色
現像時間は一般的には10秒〜60秒の範囲で行われるのが
好ましく、より好ましくは20秒〜50秒の範囲である。
【0185】本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、迅
速現像に用いられるベンジルアルコールを1リットル当
り2ml以下とした発色現像液を用いても、特性曲線の最
高濃度が低下することなく迅速に現像することができ
る。
【0186】発色現像後、漂白処理、定着処理を施され
る。漂白処理は定着処理と同時に行ってもよい。
【0187】定着処理の後は、通常は水洗処理が行われ
る。また水洗処理の代替として、安定化処理を行っても
よいし、両者を併用してもよい。
【0188】
【実施例】次に、本発明を実施例に基づき説明するが、
本発明の実施態様はこれらに限定されない。 実施例1 紙支持体の片面にポリエチレンを、もう一方の面に酸化
チタンを含有するポリエチレンをラミネートした支持体
上に、以下の表1、表2に示す構成の各層を酸化チタン
を含有するポリエチレン層の側に塗設し、多層ハロゲン
化銀カラー写真感光材料試料101を作製した。
【0189】
【表1】
【0190】
【表2】
【0191】塗布液は下記の如く調製した。 第1層塗布液 イエローカプラー(Y−A)26.7g、色素画像安定化剤
(ST−1)10.0g、色素画像安定化剤(ST−2)6.
67g、ステイン防止剤(HQ−1)0.67gおよび高沸点
有機溶媒(DNP)6.67gに酢酸エチル60ccを加え溶解
し、この溶液を界面活性剤(SU−2)の20%水溶液7c
cを含有する10%ゼラチン水溶液220ccに超音波ホモジナ
イザーを用いて乳化分散させてイエローカプラー分散液
を作製した。この分散液を下記に示す青感性ハロゲン化
銀乳剤(銀8.68g含有)と混合し、さらにイラジェーシ
ョン防止染料(AIY−1)を加え第1層塗布液を調製
した。
【0192】第2層〜第7層塗布液も上記第1層塗布液
と同様に調製した。また、硬膜剤として第2層及び第4
層に(HH−1)を、第7層に(HH−2)を添加し
た。塗布助剤としては、界面活性剤(SU−1)、(S
U−3)を添加し、表面張力を調整した。
【0193】以下に前述の各層中に使用される化合物の
構造式を示す。
【0194】
【化117】
【0195】
【化118】
【0196】
【化119】
【0197】
【化120】
【0198】
【化121】
【0199】青感性ハロゲン化銀乳剤(Em−B) 平均粒径0.85μm、変動係数=0.07、塩化銀含有率99.5
モル%の単分散立方体 塩臭化銀乳剤 チオ硫酸ナトリウム 0.8mg/モルAgX 塩化金酸 0.5mg/モルAgX 安定剤 STAB−1 6×10-4モル/モルAgX 増感色素 BS−1 4×10-4モル/モルAgX 増感色素 BS−2 1×10-4モル/モルAgX 緑感性ハロゲン化銀乳剤(Em−G) 平均粒径0.43μm、変動係数=0.08、塩化銀含有率99.5
モル%の単分散立方体 塩臭化銀乳剤 チオ硫酸ナトリウム 1.5mg/モルAgX 塩化金酸 1.0mg/モルAgX 安定剤 STAB−1 6×10-4モル/モルAgX 増感色素 GS−1 4×10-4モル/モルAgX 赤感性ハロゲン化銀乳剤(Em−R) 平均粒径0.50μm、変動係数=0.08、塩化銀含有率99.5
モル%の単分散立方体 塩臭化銀乳剤 チオ硫酸ナトリウム 1.8mg/モルAgX 塩化金酸 2.0mg/モルAgX 安定剤 STAB−1 6×10-4モル/モルAgX 増感色素 RS−1 1×10-4モル/モルAgX 以下に各単分散立方体乳剤中に使用された化合物の構造
式を示す。
【0200】
【化122】
【0201】次に試料101の第3層のカプラーEM−
1を等モルの下記表3、表4に示すカプラーに入れ替
え、更にかぶり抑制剤を表3、表4に示すように入れ替
えて試料102〜140を作成した。
【0202】なお、比較試料に用いたマゼンタカプラー
EM−2の構造式は先に記したEM−1とともに示して
ある。
【0203】このようにして作成した試料を常法に従っ
て緑色光によってウエッジ露光後、下記の処理工程に従
って処理を行った。
【0204】 処理工程 温度 時間 発色現像 35.0±0.3℃ 45秒 漂白定着 35.0±0.5℃ 45秒 安定化 30〜34℃ 90秒 乾燥 60〜80℃ 60秒 各処理液の組成を以下に示す。
【0205】各処理液の補充量はハロゲン化銀カラー写
真感光材料1m2当り80ccである。発色現像液 タンク液 補充液 純 水 800cc 800cc トリエタノールアミン 10g 18g N,N−ジエチルヒドロキシルアミン 5g 9g 塩化カリウム 2.4g 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 1.0g 1.8g N−エチル−N−β−メタンスルホンアミドエチル −3−メチル−4−アミノアニリン硫酸塩 5.4g 8.2g 蛍光増白剤(4,4′−ジアミノスチルベンスルホン酸誘導体) 1.0g 1.8g 炭酸カリウム 27g 27g 水を加えて全量を1000ccとし、タンク液においてはpHを
10.10に、補充液においてはpHを10.60に調整する。漂白定着液 (タンク液と補充液は同一) エチレンジアミンテトラ酢酸第二鉄アンモニウム2水塩 60g エチレンジアミンテトラ酢酸 3g チオ硫酸アンモニウム(70%水溶液) 100cc 亜硫酸アンモニウム(40%水溶液) 27.5cc 水を加えて全量を1000ccとし、炭酸カリウム又は氷酢酸
でpHを5.7に調整する。安定化液 (タンク液と補充液は同一) 5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン 1.0g エチレングリコール 1.0g 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 2.0g エチレンジアミンテトラ酢酸 1.0g 水酸化アンモニウム(20%水溶液) 3.0g 蛍光増白剤(4,4′−ジアミノスチルベンスルホン 酸誘導体) 1.5g 水を加えて全量を1000ccとし、硫酸又は水酸化カリウム
でpHを7.0に調整する。
【0206】得られた上記試料101〜140を感光計
KS-7型(コニカ株式会社製)を使用して緑色光にてウェ
ッジ露光後、上記発色処理現像工程に従って処理し、生
じた色素画像について、光学濃度計(コニカ株式会社製
PDA-65型)を用いて緑感性乳剤層のカブリを測定した。
また、上記現像処理後の試料101〜140を太陽光の
下に2か月放置し、マゼンタ色素画像の濃度1.0におけ
る色素残存率を測定した。さらに、試料101〜140
を高温、高湿下(55℃、60%)で3日間放置し、前述と
同様のウェッジ露光及び発色現像処理を行なって、緑感
性層のカブリ濃度を測定した。これらの結果を表3、表
4に示す。
【0207】
【表3】
【0208】
【表4】
【0209】表3、表4から明らかなように比較カプラ
ーを用いた試料101〜104は、即日カブリ及び生保
存性におけるカブリは比較的低いが、光に対する堅牢性
が十分に高いとは言えない。また、本発明のカプラーを
用い本発明の抑制剤を併用しない試料105、108
は、耐光性は良好であるが、即日カブリ、生保存性での
カブリとも高い。これに対して本発明の試料は、光に対
する堅牢性が十分高く、また、即日カブリ、生保存性で
のカブリとも低い値を示した。
【0210】
【発明の効果】本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材
料は、発色現像における即日カブリが少なく、かつ、光
に対する堅牢性、生保存性も優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−142727(JP,A) 特開 平2−221959(JP,A) 特開 平4−30162(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03C 7/38

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、青感性ハロゲン化銀乳剤
    層、緑感性ハロゲン化銀乳剤層及び赤感性ハロゲン化銀
    乳剤層を含む写真構成層を有するハロゲン化銀カラー写
    真感光材料において、緑感性ハロゲン化銀乳剤層の少な
    くとも一層に、下記一般式[IA]、[IB]、[I
    C]、[ID]、[IE]、[IF−1]、[IF−
    2]、[IF−3]及び[IF−4]で表されるアミン
    系画像安定化剤を分子内に有するピラゾロアゾール系マ
    ゼンタカプラーの少なくとも一つを含有し、かつ、いず
    れかのハロゲン化銀乳剤層に複素環系カブリ抑制剤の少
    なくとも1種を含有することを特徴とするハロゲン化銀
    カラー写真感光材料。 【化1】 [式中、Aは下記一般式[II]又は[III]で表される
    ピラゾロトリアゾールマゼンタカプラーからR2又はR3
    を除去した残基を表し、Lは2価の連結基を表す。Yは
    窒素原子と共に5員もしくは6員の複素環を形成するの
    に必要な非金属原子群を表し、R1は置換基を表す。n
    は0から4の整数を表す。] 【化2】 [式中、R2及びR3は水素原子又は置換基を表し、Xは
    水素原子又は発色現像主薬の酸化体との反応により離脱
    しうる基を表す。] 【化3】 [式中、Aは一般式[II]又は[III]で表されるピラ
    ゾロトリアゾールマゼンタカプラーからR2又はR3を除
    去した残基を表し、LBは2価の連結基又は単なる結合
    手を表し、RBはアルキレン基を表し、Yは窒素原子と
    共に5〜6員の複素環を形成するのに必要な非金属原子
    群を表す。] 【化4】 [式中、Aは一般式[II]又は[III]で表されるピラ
    ゾロトリアゾールマゼンタカプラーからR2又はR3を除
    去した残基を表し、LCは2価の連結基又は単なる結合
    手を表し、Eは−CO−、−SO−、−SO2−、−N
    (R16)SO2−、−N(R16)CO−、−O−CO−
    を表し、R16は水素原子又は置換基を表し、Yは窒素原
    子と共に5〜6員の複素環を形成するのに必要な非金属
    原子群を表す。] 【化5】 [式中、Aは一般式[II]又は[III]で表されるピラ
    ゾロトリアゾールマゼンタカプラーからR2又はR3を除
    去した残基を表し、LDは2価の連結基又は単なる結合
    手を表し、Bは−O−、−S−、−SO2−、−N(R
    16)−、−C(R16)(R16)−を表し、R16は水素原
    子又は置換基を表し、2つのR16は同じであっても異な
    っていてもよく、RDは水素原子又は置換基を表し、R
    a 、Rb、Rc 、Rd はアルキル基を表し、YDは5〜6
    員環を形成するのに必要な非金属原子群を表し、その非
    金属原子群の中の1つの原子はBと結合することを表
    す。] 【化6】 [式中、Aは一般式[II]又は[III]で表されるピラ
    ゾロトリアゾールマゼンタカプラーからR2又はR3を除
    去した残基を表し、LEは2価の連結基を表し、RE1
    びRE2は水素原子又は置換基を表し、RE1とRE2は同じ
    であっても異なっていてもよく、互いに縮合して5〜7
    員環を形成してもよく、kは0又は1を表し、ZEは−
    O−、−S−、−N(R16)−を表し、R16は水素原子
    又は置換基を表す。] 【化7】 [式中、La及びLbは2価の連結基又は単なる結合手を
    表し、RFはアルキレン基又はアリーレン基を表し、Y
    は5〜6員環を形成するのに必要な非金属原子群を表
    し、nfは0又は1を表し、Ra1、Rb1、Rc1、Rd1
    びRe1は水素原子又は置換基を表し、Ra1、Rb1
    c1、Rd1、Re1のうちの少なくとも1つは水酸基、ア
    ルコキシ基、アリールオキシ基、又は 【化8】 であり、Xfは−SO2−、−S−、−C(R16
    (R16)−を表し、R16は水素原子又は置換基を表し、
    2つのR16は同じであっても異なっていてもよく、Xは
    水素原子又は発色現像主薬の酸化体との反応により離脱
    し得る基を表す。]
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