JP2736928B2 - 新規な写真用カプラーを含有するハロゲン化銀カラー写真感光材料 - Google Patents

新規な写真用カプラーを含有するハロゲン化銀カラー写真感光材料

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は新規な写真用カプラーを含有するハロゲン化
銀カラー写真感光材料に関し、詳しくは堅牢性に優れた
色素画像を与えるカプラーを含有するハロゲン化銀カラ
ー写真感光材料に関する。
[発明の背景] ハロゲン化銀写真感光材料を像様露光後、発色現像処
理することにより、酸化された芳香族第1級アミン発色
現像主薬と色素形成カプラーが反応して色素が形成し、
色画像が形成される。
一般に、この写真方法においては減色法による色再現
法が用いられ、イエロー、マゼンタおよびシアンの色画
像が形成される。
上記のイエロー色画像を形成させるために用いられる
カプラーとしては、例えばアシルアセトアニリド系カプ
ラーがあり、またマゼンタ色画像形成用カプラーとして
は、例えばピラゾロン、ピラゾロベンズイミダゾール、
ピラゾロトリアゾールまたはインダゾロン系カプラーが
知られており、更にシアン色画像形成用カプラーとして
は、例えばフェノールまたはナフトール系カプラーが一
般的に用いられる。
このようにして得られる色素画像は、長時間光に曝さ
れても、また高温、高湿下に保存されても変褪色しない
ことが望まれる。
従来、マゼンタ色画像形成カプラーとして広く実用に
供され、研究されてきた5−ピラゾロン系カプラーから
形成される色素は熱、光に対する堅牢性は優れているも
のの、黄色成分を有する不要吸収が存在するため、色濁
りの原因となっていた。この解決手段としてピラゾロベ
ンズイミダゾール、インダゾロン、ピラゾロトリアゾー
ル、イミダゾピラゾール、ピラゾロピラゾール、ピラゾ
ロテトラゾール系等のカプラーが提案され、事実これら
カプラーから形成される色素は色再現上好ましいもので
ある。しかし、光に対する堅牢性が著しく低く変褪色を
引き起こすという欠点を有している。
一方、シアン色素尾を形成するためのカプラーとして
研究が進められているフェノール系カプラーは、置換基
の工夫などにより、それぞれ分光吸収特性、耐光性およ
び耐熱・湿性の改良が計られているが、これらを全て満
足するような化合物は未だ得られていない。
[発明の目的] 本発明の第1の目的は、カラー写真用素材として用い
られる新規な写真用カプラーを含有するハロゲン化銀カ
ラー写真感光材料を提供することにある。
本発明の第2の目的は、熱・湿度および光により色相
の変化を起こさない色素画像を形成するハロゲン化銀カ
ラー写真感光材料を提供することにある。
[発明の構成] 本発明の上記目的は、一般式[I]で表わされる写真
用カプラーを含有するハロゲン化銀カラー写真感光材料
によって達成された。
一般式[I] [式中、R1、R2、R3およびYは、水素原子または置換基
を表わし、Xは発色現像主薬の酸化体と反応して離脱す
る基を表わす。] 以下、本発明を詳しく説明する。
本発明において用いられる一般式[I]で示される新
規な写真用カプラーは、2,7−ジオキソピラゾロ[1,5−
a]ピリミジン誘導体である。
一般式[I]で示されるR1、R2およびR3は水素原子ま
たは置換基を表わし、R1およびR2の表わす置換基として
は、特に制限はないが、代表的には、アルキル、アリー
ル、アニリノ、アシルアミノ、スルホンアミド、アルキ
ルチオ、アリールチオ、アルケニル、シクロアルキル等
の各基が挙げられ、この他にハロゲン原子及びシクロア
ルキル、アルキニル、複素環、スルホニル、スルフィニ
ル、ホスホニル、アシル、カルバモイル、スルファモイ
ル、シアノ、アルコキシ、スルホニルオキシ、アリール
オキシ、複素環オキシ、シロキシ、アシルオキシ、カル
バモイルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、イミド、ウ
レイド、スルファモイルアミノ、アルコキシカルボニル
アミノ、アリールオキシカルボニルアミノ、アルコキシ
カルボニル、アリールオキシカルボニル、複素環チオ、
チオウレイド、カルボキシ、ヒドロキシ、メルカプト、
ニトロ、スルホン酸等の各基、ならびにスピロ化合物残
基、有橋炭化水素化合物残基等も挙げられる。
R1およびR2で表される置換基のうち、アルキル基とし
ては、炭素数1〜32のものが好ましく、直鎖でも分岐で
もよい。
アリール基としては、フェニル基が好ましい。
アシルアミノ基としては、アルキルカルボニルアミノ
基、アリールカルボニルアミノ基等が挙げられる。
スルホンアミド基としては、アルキルスルホニルアミ
ノ基、アリールスルホニルアミノ基等が挙げられる。
アルキルチオ基、アリールチオ基におけるアルキル成
分、アリール成分は上記R1およびR2で表されるアルキル
基、アリール基が挙げられる。
アルケニル基としては、炭素数2〜32のもの、シクロ
アルキル基としては炭素数3〜12、特に5〜7のものが
好ましく、アルケニル基は直鎖でも分岐でもよい。
シクロアルケニル基としては、炭素数3〜12、特に5
〜7のものが好ましい。
スルホニル基としてはアルキルスルホニル基、アリー
ルスルホニル基等; スルフィニル基としてはアルキルスルフィニル基、ア
リールスルフィニル基等; ホスホニル基としてはアルキルホスホニル基、アルコ
キシホスホニル基、アリールオキシホスホニル基、アリ
ールホスホニル基等; アシル基としてはアルキルカルボニル基、アリールカ
ルボニル基等; カルバモイル基としては、アルキルカルバモイル基、
アリールカルバモイル基等; スルファモイル基としてはアルキルスルファモイル
基、アリールスルファモイル基等; アシルオキシ基としては、アルキルカルボニルオキシ
基、アリールカルボニルオキシ基等; カルバモイルオキシ基としてはアルキルカルバモイル
オキシ基、アリールカルバモイルオキシ基等; ウレイド基としてはアルキルウレイド基、アリールウ
レイド基等; スルファモイルアミノ基としてはアルキルスルファモ
イルアミノ基、アリールスルファモイルアミノ基等; 複素環基としては5〜7員のものが好ましく、具体的
には2−フリル基、2−チエニル基、2−ピリミジニル
基、2−ベンゾチアゾリル基、1−ピロリル基、1−テ
トラゾリル基等; 複素環オキシ基としては5〜7員の複素環を有するも
のが好ましく、例えば3,4,5,6−テトラヒドロピラニル
−2−オキシ基、1−フェニルテトラゾール−5−オキ
シ基等; 複素環チオ基としては、5〜7員の複素環チオ基が好
ましく、例えば2−ピリジルチオ基、2−ベンゾチアゾ
リルチオ基、2,4−ジフェノキシ−1,3,5−トリアゾール
−6−チオ基等; シロキシ基としてはトリメチルシロキシ基、トリエチ
ルシロキシ基、ジメチルブチルシロキシ基等; イミド基としてはコハク酸イミド基、3−ヘプタデシ
ルコハク酸イミド基、フタルイミド基、グルタルイミド
基等; スピロ化合物残基としてはスピロ[3.3]ヘプタン−
1−イル等; 有橋炭化水素化合物残基としてはビシクロ[2,2,1]
ヘプタン−1−イル、トリシクロ[3,3,1,137]デカン
−1−イル、7,7−ジメチル−ビシクロ[2,2,1]ヘプタ
ン−1−イル等が挙げられる。
R1およびR2は、前記置換基のうちでも、好ましくは、
例えばアルキル基、アリール基、カルボキシル基、オキ
シカルボニル基、シアノ基、スルホニル基、アルコキシ
基、アリールオキシ基、アミノ基、アミド基及びスルホ
ンアミド基等の各基及び水素原子、ハロゲン原子等が挙
げられる。
またR1およびR2は、互いに結合して環を形成してもよ
く、該環は不飽和の5員環、6員環、7員環および8員
環等が好ましく、具体的にはベンゼン環、ピリジン環及
びキノリン環等が挙げられる。
R3は水素原子または置換基を表わし、R3の表す置換基
としては、窒素原子に置換し得る基であれば、特に制限
はないが、代表的には、アルキル、アリール、アルケニ
ル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルキニル、
複素環、スルホニル、ホスホニル、アシル、カルバモイ
ル、ならびにスルファモイル等の各基が挙げられ、これ
らの置換基の具体例としては、R1およびR2で挙げたもの
と同様の基を挙げることができる。
上記R1、R2及びR3で表される基は、更に長鎖炭化水素
基やポリマー残基等の耐拡散性基等の置換基を有してい
てもよい。
Xの表す発色現像主薬の酸化体との反応により離脱し
うる基としては、例えばハロゲン原子(塩素原子、臭素
原子、弗素原子等)及びアルコキシ、アリールオキシ、
複素環オキシ、アシルオキシ、スルホニルオキシ、アル
コキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニル、
アルキルオキザリルオキシ、アルコキシオキザリルオキ
シ、アルキルチオ、アリールチオ、複素環チオ、アルキ
ルオキシチオカルボニルチオ、アシルアミノ、スルホン
アミド、N原子で結合した含窒素複素環、アルキルオキ
シカルボニルアミノ、アリールオキシカルボニルアミ
ノ、カルボキシル、 (R1′、R2′およびR3′は、前記R1、R2およびR3と同義
であり、Y′は前記Yと同義であり、Ra、Rbは水素原
子、アリール基、アルキル基または複素環基を表す。)
等の各基が挙げられるが、好ましくはハロゲン原子であ
る。これらのうち、Xで表わされる特に好ましいもの
は、水素原子および塩素原子である。
一般式[I]において、Yは水素原子または置換基を
表わし、Yが表わす置換基の好ましいものは、例えば、
本発明の化合物が現像主薬酸化体と反応した後、前記化
合物から脱離するものであるが、例えば、Yが表す置換
基は、特開昭61−228444号等に記載されているような、
アルカリ条件下で離脱しうる基や、特開昭56−133734号
等に記載されているような、現像主薬酸化体との反応に
よりカップリング・オフする置換基等が挙げられる。好
ましくはYは水素原子である。
従って、一般式[I]で表わされる化合物は、さらに
具体的には、例えば、下記一般式[II]によって示され
る。
一般式[II] 上記一般式[II]において、R1、R2、R3およびXは、
それぞれ一般式[I]のR1、R2、R3およびXと同義であ
る。
以下、本発明に係る化合物の代表的具体例を示すが、
本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明で用いられるカプラーは、ジャーナル・オブ・
ジ・アメリカン・ケミカル・ソサイエティー(Am.So
c.)1959年、第81巻、第2448頁および第2450頁、米国特
許第2,403,329号及び同第2,481,466号等に記載されてい
る化合物を含み、かつここに記載されている合成法によ
り合成される。
本発明に用いられるカプラーは通常ハロゲン化銀1モ
ル当り1×10-3モル〜1モル、好ましくは1×10-2モル
〜8×10-1モルの範囲で用いることができる。
また本発明に用いられるカプラーは他の種類のカプラ
ーと併用することもできる。
本発明に用いられるカプラーには、通常の色素形成カ
プラーにおいて用いられる方法および技術が同様に適用
できる。
本発明に用いられるカプラーは、いかなる発色法によ
るカラー写真形成用素材としても用いることができる
が、具体的には外式発色法および内式発色法が挙げられ
る。
外式発色法として用いられる場合、本発明に用いられ
るカプラーはアルカリ水溶液あるいは水親和性有機溶媒
(例えばアルコール等)に溶解して、現像処理液中に添
加し使用することができる。
また内式発色法によるカラー写真形成用素材として用
いる場合、本発明に用いられるカプラーは写真感光材料
中に含有させて使用する。
典型的には、本発明に用いられるカプラーをハロゲン
化銀乳剤に配合し、この乳剤を支持体上に塗布してカラ
ー感光材料を形成する方法が好ましく用いられる。
本発明のカラー写真感光材料は、例えばカラーのネガ
及びポジフィルム、並びにカラー印画紙などのカラー写
真感光材料に用いられる。
このカラー印画紙をはじめとする本発明の感光材料
は、単色用のものでも多色用のものでもよい。
多色用感光材料はスペクトルの3原色領域のそれぞれ
に感光性を有する色素画像形成構成単位を有する。各構
成単位は、スペクトルのある一定領域に対して感光性を
有する単層または多層乳剤層から成ることができる。画
像形成構成単位の層を含めて感光材料の構成層は、当業
界で知られているように種々の順序で配列することがで
きる。典型的な多色用感光材料は、少なくとも1つのシ
アンカプラーを含有する少なくとも1つの赤感光性ハロ
ゲン化銀乳剤層からなるシアン色素画像形成構成単位、
少なくとも1つのマゼンタカプラーを含有する少なくと
も1つの緑感光性ハロゲン化銀乳剤層からなるマゼンタ
色素画像形成構成単位、少なくとも1つのイエローカプ
ラーを含有する少なくとも1つの青感光性ハロゲン化銀
乳剤層からなるイエロー色素画像形成構成単位を支持体
上に担持させたものからなる。
感光材料は、追加の層たとえばフィルター層、中間
層、保護層、下塗り層等を有することができる。
本発明に用いられるカプラーを乳剤に含有せしめるに
は、従来公知の方法に従えばよい。例えばトリクレジル
ホスフェート、ジブチルフタレート等の沸点が175℃以
上の高沸点有機溶媒または酢酸ブチル、プロピオン酸ブ
チル等の低沸点溶媒のそれぞれ単独にまたは必要に応じ
てそれらの混合液に本発明に用いられるカプラーを単独
でまたは併用して溶解した後、界面活性剤を含むゼラチ
ン水溶液と混合し、次に高速度回転ミキサーまたはコロ
イドミルで乳化した後、ハロゲン化銀に添加して本発明
に使用するハロゲン化銀乳剤を調製することができる。
本発明に好ましく用いられるハロゲン化銀組成として
は、塩化銀、塩臭化銀または塩沃臭化銀がある。また更
に、塩化銀と臭化銀の混合物等の組合せ混合物であって
もよい。即ち、ハロゲン化銀乳剤がカラー用印画紙に用
いられる場合には、特に速い現像性が求められるので、
ハロゲン化銀のハロゲン組成として塩素原子を含むこと
が好ましく、少なくとも1%の塩化銀を含有する塩化
銀、塩臭化銀または塩沃臭化銀であることが特に好まし
い。
ハロゲン化銀乳剤は、常法により化学増感される。ま
た、所望の波長域に光学的に増感できる。
ハロゲン化銀乳剤には、感光材料の製造工程、保存
中、あるいは写真処理中のカブリの防止、及び/又は写
真性能を安定に保つことを目的として写真業界において
カブリ防止剤または安定剤として知られている化合物を
加えることができる。
本発明に用いられるカプラーを用いたカラー感光材料
には、通常感光材料に用いられる色カブリ防止剤、色素
画像安定化剤、紫外線防止剤、帯電防止剤、マット剤、
界面活性剤等を用いることができる。
これらについては、例えばリサーチ・ディスクロージ
ャー(Research Disclosure)176巻、22〜31頁(1978年
12月)の記載を参考にすることができる。
本発明のカラー写真感光材料は、当業界公知の発色現
像処理を行うことにより画像を形成することができる。
本発明に係るカラー写真感光材料は、親水性コロイド
層中に発色現像主薬を発色現像主薬そのものとして、あ
るいはそのプレカーサーとして含有し、アルカリ性の活
性化浴により処理することもできる。
本発明のカラー写真感光材料は、発色現像後、漂白処
理、定着処理を施される。漂白処理は定着処理と同時に
行ってもよい。
定着処理の後は、通常は水洗処理が行われる。また水
洗処理の代替えとして安定化処理を行ってもよいし、両
者を併用してもよい。
[実施例] 次に、本発明を実施例によって具体的に説明するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1 ポリエチレンで両面ラミネートした紙支持体上に下記
の各層を支持体側より順次塗設し、赤色感光性カラー感
光材料試料1を作製した。尚、化合物の添加量は特に断
りのない限り1m2当りを示す(ハロゲン化銀は銀換算
値)。
第1層:乳剤層 ゼラチン1.3g、赤感性塩臭化銀乳剤(塩化銀96モル%
含有)0.30gおよびジオクチルフタレート1.35gに溶解し
た比較シアンカプラーa9.4×10-4モルからなる赤感性乳
剤層。
第2層:保護層 ゼラチン0.50gを含む保護層。尚、硬膜剤として2,4−
ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジンナトリウム
塩をゼラチン1g当り0.017gになるよう添加した。
次に、試料1において比較カプラーaを表1に示す本
発明のカプラーに代えた試料(添加量は試料1と等モル
とした)以外は、全く同様にして、試料2〜8を作製し
た。
上記で得た試料1〜8は、それぞれ常法に従ってウェ
ッジ露光を与えた後、次の工程で現像処理を行った。
(現像処理工程) 発色現像 38℃ 3分30秒 漂白定着 38℃ 1分30秒 安定化処理/または水洗処理 25℃〜30℃ 3分 乾 燥 75℃〜80℃ 2分 各処理工程において使用した処理液組成は、下記の如
くである。
(発色現像液) ベンジルアルコール 15 ml エチレングリコール 15 ml 亜硫酸カリウム 2.0g 臭化カリウム 0.7g 塩化ナトリウム 0.2g 炭酸カリウム 30.0g ヒドロキシルアミン硫酸塩 3.0g ポリ燐酸(TPPS) 2.5g 3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N−(β−メタ
ンスルホンアミドエチル)アニリン硫酸塩 5.5g 蛍光増白剤(4,4′−ジアミノスチルベンジスルホン酸
誘導体) 1.0g 水酸化カリウム 2.0g 水を加えて全量を1とし、pH10.20に調整する。
(漂白定着液) エチレンジアミン四酢酸第2鉄アンモニウム2水塩60
g エチレンジアミン四酢酸 3 g チオ硫酸アンモニウム(70%溶液) 100 ml 亜硫酸アンモニウム(40%溶液) 27.5ml 炭酸カリウムまたは氷酢酸でpH7.1に調整し、水を加
えて全量を1とする。
(安定化液) 5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−
オン 1.0g エチレングリコール 10 g 水を加えて1とする。
上記で処理された試料1〜8について、濃度計(コニ
カ社製KD−7R型)を用いて濃度を測定した。更に上記各
処理済試料を高温・高湿(60℃、80%RH)の雰囲気下に
15日間放置し、色素画像の耐熱・耐湿性を調べた。
得られた結果を第1表に示す。但し、色素画像の耐熱
・耐湿性初濃度1.0に対する耐熱・耐湿性試験後の色素
残留パーセントで示す。
また、各試料をキセノンフェードメーターで8日間照
射した後、濃度を測定し初濃度1.0に対する耐光試験後
の色素残留率から色素画像の耐光性を調べた。
表−1の結果から明らかなように、本発明のカプラー
を用いた試料は、比較カプラーを用いた試料に比べて、
いずれも色素残存率が高く、高温・高湿下に置かれて
も、また光にさらされても褪色がおこりにくいことがわ
かる。
実施例2 実施例1で作製した試料1−89について、下記の発色
現像液を使用して、以下に示す処理工程に従い処理を施
した。
[処理工程] (温 度) (時 間) 発色現像 34.7±0.3℃ 45秒 漂白定着 34.7±0.5℃ 50秒 安定化 30〜34℃ 90秒 乾 燥 60〜80℃ 60秒 [発色現像液] 純水 800 ml トリエタノールアミン 8 ml N,N−ジエチルヒドロキシルアミン 5 ml 塩化カリウム 2 g N−エチル−N−β−メタンスルホンアミドエチル−3
−メチル−4−アミノアニリン硫酸塩 5.0g テトラポリリン酸ナトリウム 2.0g 炭酸カリウム 30 g 亜硫酸カリウム 0.2g 蛍光増白剤(4,4′−ジアミノスチルベンスルホン酸誘
導体) 1.0g 純水を加えて全量を1としpH=10.2に調整する。
[漂白定着液] エチレンジアミン四酢酸鉄(III)アンモニウム2水塩6
0g エチレンジアミン四酢酸 3 g チオ硫酸アンモニウム(70%水溶液) 100 ml 亜硫酸アンモニウム(40%水溶液) 27.5g 炭酸カリウムまたは氷酢酸でpH5.7に調整し、水を加
えて全量を1にする。
[安定化液] 5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オ
ン 1.0g 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ホスホン酸 2.0g 水を加えて1にし、硫酸又は水酸化カリウムでpH7.
0に調整する。
上記処理済の試料1〜8について、実施例1と同様に
濃度を測定し、更に耐熱・耐湿性および耐光性を調べた
ところ、本処理を施した場合も、実施例1と同様に比較
カプラーaを用いた試料に比べて、いづれも色素残存率
が高く、高温・高湿下に置かれても、また光にさらされ
ても褪色がおこりにくいことがわかる。
[発明の効果] 本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料により、
熱、湿度および光により色相の変化を起さない色素画像
を形成することができる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式[I]で表わされるカプラーを含有
    するハロゲン化銀カラー写真感光材料。 一般式[I] [式中、R1、R2、R3およびYは、水素原子または置換基
    を表わし、Xは発色現像主薬の酸化体と反応して離脱す
    る基を表わす。]
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