JP3020284B2 - 両方向探索型セルフヒーリング方法 - Google Patents

両方向探索型セルフヒーリング方法

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JP3020284B2
JP3020284B2 JP41080190A JP41080190A JP3020284B2 JP 3020284 B2 JP3020284 B2 JP 3020284B2 JP 41080190 A JP41080190 A JP 41080190A JP 41080190 A JP41080190 A JP 41080190A JP 3020284 B2 JP3020284 B2 JP 3020284B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、網内に障害が発生した
場合に、網内のノード間での回復メッセージの送受のみ
によって、各ノードが自律分散的に迂回路を探索し、迅
速な迂回路の設定を目指したセルフヒーリング方法に関
するものである。なお、回復メッセージとは、障害が発
生してから全ての処理が終了するまでに各ノード間で送
受されるメッセージの総称である。
【0002】
【従来の技術】網内に障害が発生した場合にあっては、
迅速に迂回路を設定するために、障害に携わった網内の
各ノードが網を集中管理している集中ノードに対し、迂
回路に関する指示を求めることなく、網内の各ノード間
での回復メッセージの送受のみによって、自律分散的に
迂回路を探索するセルフヒーリング方法が検討されてい
る。ここで、集中制御ノードとは、網全体を一元的に管
理しているノードを意味しており、障害発生時には最適
な迂回路を設定して、各ノードにパス切替の指示を与え
るものである。
【0003】図5の(A)から(C)は、従来のセルフ
ヒーリング方法の動作を説明する図である。例えば、
(A)に見られるように、網内の伝送路10に障害が発
生したとすると、障害端のどちらか一方のノード1がセ
ンダ(SENDER)、もう一方のノード2がチューザ(CHOOSE
R)となり、以下に示す3つのフェーズ(起動フェーズ、
探索フェーズ、確認フェーズ)により迂回路を探索し、
障害が復旧する。 (1)起動フェーズ:センダ1が、迂回路探索のために
必要となる探索メッセージ5を隣接ノードに対して同報
する。(図5の(A)参照) (2)探索フェーズ:(B)に見られるように、探索メ
ッセージを受信した隣接ノード(例えば、3)は、その
メッセージを処理し、新たな探索メッセージ6を隣接の
ノードに対して同報する。(図5の(B)参照) (3)確認フェーズ:(C)に見られるように、チュー
ザ2は、一定時間内に受信した複数の探索メッセージの
中から適切な迂回路を選択し、その迂回路に対して確認
メッセージ7を返すことにより、迂回路を設定する。
(図5の(C)参照)
【0004】ここで、適切なルートを選択する方法とし
ては、センダ1から送出された探索メッセージが、チュ
ーザ2に最も早く到着した迂回路を選択する方法や、最
大容量の迂回路を選択する方法など、種々検討されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来のセルフヒーリング方法にあっては、以下に示す問題
点がある。双方向伝送路に障害が生じた場合を考える
と、障害端のノードは、その中に張られている上り・下
りのパスを救済する必要がある。この時、従来方法をそ
のまま適用し、両方向で同時に救済する場合を考える
と、同一ノードがセンダかチューザに固定されているた
め、結局、従来方法を示した処理の説明図である図8の
(A)に示すように、一方向のパスを復旧さた後に、セ
ンダとチューザを入れ換えて、もう一方向のパスを復旧
させなければならない。その結果、復旧に要する時間が
長くなるという問題がある。本発明は、この点を改善
し、迅速に障害伝送路を復旧することのできる両方向探
索型セルフヒーリング方法を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の問題点
を解決するために、障害端の両方のノードが先ず共にセ
ンダとなり、上り・下りパスの救済に必要な情報を合わ
せ持った探索メッセージを同報し、次に両ノード共、チ
ューザになることを最も主要な特徴とする。
【0007】
【作用】本発明では、まず探索メッセージ内に、上り・
下りパスの救済に必要な情報を合わせ持たせることによ
り、最初、共にセンダとなり、次いで、共にチューザと
なっている障害端の両ノードでは、応答メッセージ(途
中のノードで相手側の探索メッセージと衝突し、お互い
のメッセージ内容を統合したメッセージ)が返ってきた
時点で、上り・下りパスに関する空き容量情報などを得
ることができる。そして応答メッセージの情報を利用す
ることにより、双方向伝送路の障害時に、図6に示すよ
うに、一方のチューザ21が上りの障害パス23の迂回
路を、もう一方のチューザ22が下りの障害パス24の
迂回路を、それぞれが独立に選択をすることができ、双
方向のパスを一度に救済することができる。これより、
本発明による処理の説明図である図8の(B)に示すよ
うに、本発明は従来方法よりも迅速に障害伝送路を復旧
することができる。
【0008】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。図1乃至図4は、本発明の一実施例の動作の説明図
である。なお、この図は、上り・下りパスを意識した説
明図であり、ULは上りパス(メッセージ用)、DLは
下りパス(メッセージ用)、UPは上りパス(ユーザ情
報用)、DPは下りパス(ユーザ情報用)である。例え
ば、網内の伝送路20に障害が発生すると、障害端の両
方のノード11,12がセンダとなり、以下に示す4段
階のフェーズ(起動フェーズ、探索フェーズ、応答フェ
ーズ、確認フェーズ)により迂回路を探索し、障害が復
旧する。
【0009】(1)起動フェーズ:図1に見られるよう
に、網内の伝送路20に障害が発生すると、両ノード1
1,12共、アラーム情報により伝送路障害を認識す
る。そこで、障害端の両ノード11,12が、同時に迂
回路探索のために必要な探索メッセージ15を隣接ノー
ドに同報し、それと同時に、両ノード11,12共、チ
ューザとなる。この時、探索メッセージ15は、障害の
生じた上りパス及び下りパスを救済するために必要な情
報を合わせ持っている。
【0010】(2)探索フェーズ:図2に見られるよう
に、探索メッセージ15を受信したノード(例えば、ノ
ード13)は、探索メッセージ15を受信した後に、そ
のメッセージを処理し、新たな探索メッセージ16を隣
接のノードに対して同報する。次に、この探索メッセー
ジ16を受信したノードは、同様の処理を行うことによ
り隣接ノードに対して探索メッセージを同報する。
【0011】このように探索メッセージを受信した網内
の各ノードは、上述の動作を障害端の両方のノードから
の探索メッセージが衝突するまで繰り返す。ここで、衝
突について図7を用いて説明する。“衝突”とは、網内
のノードが、障害端の一方のノードから同報された探索
メッセージを受信した後に、もう一方のノードからも探
索メッセージを受信することをいう。しかし、障害端の
両方のノードから送出された探索メッセージが、網内の
途中のノードで同時刻に衝突する可能性は少ないため、
一般には同一迂回路上において、衝突の生じるノードは
2つ(33,34)存在すると考えられる。
【0012】このような2重衝突を避けるため、障害端
のノードのうち、予めどちらか一方のノード(例えば、
31)を「親センダ」、もう一方のノード(例えば、3
2)を「子センダ」としておき、先に親センダから転送
された探索メッセージを受信したノードでの衝突(図中
の実線)のみを、本発明では“衝突”と考え、逆の場合
(図中の破線)については、その時点でメッセージを廃棄
する。網内のノードで衝突の生じなかった探索メッセー
ジについては、最大ホップ数(探索メッセージが、中継
可能なノード数)を規定することにより、中継したノー
ドの数が最大ホップ数に達した時点でそのメッセージを
廃棄する。
【0013】(3)応答フェーズ:図3に見られるよう
に、障害端の両方から送出された探索メッセージは、途
中のノード(例えば、14)で衝突する。探索メッセー
ジの衝突したノード14では、一方のノード(例えば、
11)から転送されてきた探索メッセージの内容に、も
う一方のノード(例えば、12)から転送されてきた探
索メッセージの内容(例えば、通過してきた伝送路に関
する情報)を付加する。お互いの内容を統合したメッセ
ージを、応答メッセージ17として、探索メッセージの
発送元のノード11,12に対して、転送する。この
時、応答メッセージ17が転送される経路としては、探
索メッセージが障害端のノード11,12から衝突の生
じたノード14まで経由してきた経路と同様の経路を通
過する。
【0014】(4)確認フェーズ:図4に見られるよう
に、チューザとなっている障害端の両ノード11,12
は、一定時間経過後、複数の迂回路の候補の中から適切
な迂回路を選択し、その迂回路に対して確認メッセージ
18を送出することにより、迂回路を設定する。この
時、一方のチューザ(例えば、11)が、障害伝送路内
を双方向に張られているパスのうち、一方向のパスの迂
回路を、そして、もう一方のチューザ(例えば、12)
が、もう一方向のパスの迂回路を、それぞれが独立に選
択する。
【0015】
【発明の効果】本発明により、双方向伝送路障害時に、
障害端の両ノードがセンダとなり、上り・下りパスの救
済に必要な情報を合わせ持った探索メッセージを同報す
ると同時に、両ノード共チューザとなり、それぞれが独
立に上り・下りパスを選択できるため、一度に双方向の
パスを復旧することができ、従来方法よりも迅速に障害
伝送路を復旧することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の両方向探索型セルフヒーリング方法の
動作の説明図である。
【図2】本発明の両方向探索型セルフヒーリング方法の
動作の説明図である。
【図3】本発明の両方向探索型セルフヒーリング方法の
動作の説明図である。
【図4】本発明の両方向探索型セルフヒーリング方法の
動作の説明図である。
【図5】従来のセルフヒーリング方法の動作の説明図で
ある。
【図6】チューザにおける双方向パス選択の説明図であ
る。
【図7】衝突の定義の説明図である。
【図8】両方法の時間に対応する処理の説明図である。
【符号の説明】
1…センダ(障害端のノードの一つ)、2…チューザ
(障害端のノードの一つ)、3…隣接ノード、5…セン
ダが同報する探索メッセージ、6…隣接ノードが同報す
る探索メッセージ、7…確認メッセージ、10…障害伝
送路、11…障害端のノードの一つ、12…障害端のノ
ードの一つ、13…隣接ノード、14…探索メッセージ
の衝突したノード、15…センダが同報する探索メッセ
ージ、16…隣接ノードが同報する探索メッセージ、1
7…応答メッセージ、18…確認メッセージ、20…障
害伝送路、21…上りパスの迂回路を選択するチュー
ザ、22…下りパスの迂回路を選択するチューザ、23
…上りパス、24…下りパス、25…上りパス(ユーザ
情報)、26…下りパス(ユーザ情報)、27…上りパ
ス(メッセージ用)、28…下りパス(メッセージ
用)、31…親センダ、32…子センダ、33…探索メ
ッセージが衝突するノードの一つ、34…探索メッセー
ジが衝突するノードの一つ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−68732(JP,A) 特開 平4−216240(JP,A) 1990年電子情報通信学会秋季全国大会 講演論文集B−597 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04L 12/24 H04L 12/00 H04L 12/26 H04L 12/56

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 障害時に網内の各ノードが、自律分散的
    に制御を行い障害復旧する自律分散障害復旧方法である
    セルフヒーリング方法において、 情報チャネルが上り方向と下り方向の双方向パスで張ら
    れている伝送路に障害が発生した場合、障害伝送路を終
    端している障害端の両側のノードが、アラーム情報によ
    り伝送路障害を認識する第1の段階と、 その後、両方のノードとも、センダとなって上り・下り
    パスの救済に必要な情報を合わせ持った探索メッセージ
    を送出する第2の段階と、 次に前記両ノードともにチューザとなって、前記両ノー
    ドの送出した探索メッセージが衝突することにより生
    成、返送されてくる応答メッセージを待ち、受信する第
    3の段階と、 受信した応答メッセージから迂回路を選択する際には、
    前記両ノードのうち一方のノードが上りのパス、もう一
    方のノードが下りのパスをそれぞれ独立に選択すること
    により、双方向のパスとも同時に救済する第4の段階
    と、 を含むこと を特徴とする両方向探索型セルフヒーリング
    方法。
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1990年電子情報通信学会秋季全国大会講演論文集B−597

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