JP3019758B2 - 熱硬化性樹脂組成物 - Google Patents

熱硬化性樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、接着性が良好で保
存安定性にも優れた硬化物を与えるシアネートエステル
化合物を主成分とする熱硬化性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
シアネートエステル化合物の硬化触媒としては、特開昭
63−150257号公報にプレポリマー製造用触媒と
してアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属アルコレー
ト、第三級アミン等の塩基、炭酸ナトリウム、塩化リチ
ウム等の塩、ビスフェノール、モノフェノール等の活性
水素含有化合物が記載されている。また、米国特許第3
962184号には、イミダゾール類を単独で又はオク
タン酸亜鉛、オクタン酸スズ、ステアリン酸亜鉛、ステ
アリン酸スズ、チタン酸テトラブチルエステル等の有機
金属塩又はカテコール、フェノール等のフェノール化合
物と組み合わせて使用することが示されている。
【0003】更に、特開昭62−124122号公報で
は、ナフテン酸銅、ナフテン酸亜鉛等のカルボン酸金属
塩をベンジルアルコール等の1価アルコールに溶解させ
て触媒として用いている。特開昭64−43527号公
報には、アセチルアセトナート銅、アセチルアセトナー
トコバルト等の金属キレート化合物をノニルフェノー
ル、ドデシルフェノール、o−クレゾール、2−sec
−ブチルフェノール、2,6−ジノニルフェノール等の
アルキルフェノールに溶解させて触媒として用いること
が開示されている。
【0004】また、これらのカルボン酸金属塩/アルキ
ルフェノール、金属キレート化合物/アルキルフェノー
ル溶液触媒は、シアネートエステル化合物とエポキシ樹
脂との混合系組成物の硬化触媒としても使用することが
できることが知られている(37th Interna
tional SAMPE Symposium,19
92,p293−305参照)。
【0005】しかしながら、これらの触媒を用いて硬化
させた組成物は、触媒を用いないで硬化させた組成物に
比べて接着性に劣り、特にカルボン酸金属塩やコバルト
以外の金属キレート化合物を金属触媒に用いた場合は、
保存安定性も良くないという欠点があった。また、上記
触媒を使用した場合は、触媒としてのフェノール類が皮
膚に接触すると皮膚障害を起こす等の問題もある。よっ
て、硬化性に優れ、かつ上記問題点のない熱硬化性組成
物の開発が望まれる。
【0006】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、硬化性に優れている上、接着性が良好で保存安定性
に優れ、かつ耐熱性、電気特性にも優れた硬化物を与
え、しかも安全性の高い熱硬化性樹脂組成物を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結
果、下記一般式(1)で示されるシアネートエステル化
合物及び/又はそのプレポリマーを単独であるいは下記
一般式(1)で示されるシアネートエステル化合物及び
/又はそのプレポリマーとエポキシ樹脂とを併用してな
る熱硬化性樹脂組成物に、硬化触媒として有機アルミニ
ウム化合物とシラノール基又はアルコキシ基を有する有
機ケイ素化合物とを配合することにより、硬化性に優れ
ている上、接着性が良好で保存安定性に優れ、かつ耐熱
性、電気特性にも優れた硬化物を与え、しかも安全性の
高い熱硬化性樹脂組成物が得られ、この組成物は半導体
素子の封止用として好適であることを知見し、本発明を
なすに至った。
【0008】従って、本発明は、下記一般式(1)で示
されるシアネートエステル化合物及び/又はそのプレポ
リマーを単独であるいは下記一般式(1)で示されるシ
アネートエステル化合物及び/又はそのプレポリマーと
エポキシ樹脂とを併用してなる熱硬化性樹脂組成物に、
硬化触媒として有機アルミニウム化合物とシラノール基
又はアルコキシ基を有する有機ケイ素化合物とを配合す
ることを特徴とする熱硬化性樹脂組成物を提供する。
【0009】以下、本発明につき更に詳細に説明する
と、本発明の熱硬化性樹脂組成物は、シアネートエステ
ル化合物及び/又はそのプレポリマーを主成分とするも
のである。
【0010】ここで、シアネートエステル化合物として
は、下記一般式(1)で示される1分子中にシアネート
基を2個以上有するものが使用される。
【0011】
【化2】
【0012】上記式(1)のシアネートエステル化合物
としては、多芳香環の2価フェノールのシアン酸エステ
ル、例えばビス(3,5−ジメチル−4−シアネートフ
ェニル)メタン、ビス(4−シアネートフェニル)メタ
ン、ビス(3−メチル−4−シアネートフェニル)メタ
ン、ビス(3−エチル−4−シアネートフェニル)メタ
ン、ビス(4−シアネートフェニル)−1,1−エタ
ン、ビス(4−シアネートフェニル)−2,2−プロパ
ン、ジ(4−シアネートフェニル)エーテル、ジ(4−
シアネートフェニル)チオエーテル、4,4−{1,3
−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)}ビスフェ
ニルシアネート、4,4−ジシアネートフェニル、2,
2−ビス(4−シアネートフェニル)−1,1,1,
3,3,3−ヘキシフルオロプロパン等、3価のフェノ
ールのシアン酸エステル、例えばトリス(4−シアネー
トフェニル)−1,1,1−エタン、ビス(3,5−ジ
メチル−4−シアネートフェニル)−4−シアネートフ
ェニル−1,1,1−エタン等、多価フェノールのポリ
シアン酸エステル、例えばフェノールノボラック型シア
ネートエステル、クレゾールノボラック型シアネートエ
ステル等が挙げられる。
【0013】上記式(1)のシアネートエステル化合物
は、その構造により融点が106℃の固形のものから常
温で液状のものまで幅広い特性を持ったものであるが、
液状の樹脂組成物を製造する際は、常温で液状のシアネ
ートエステル化合物を選択することが好ましく、また、
トランスファー成形で使用するときには固体のシアネー
トエステル化合物を選ぶことが好ましい。
【0014】本発明では、上記式(1)のシアネートエ
ステル化合物のモノマーを2〜3量化してプレポリマー
としたものも使用可能であり、特に誘電率を下げるには
上記式(1)のシアネートエステル化合物を予め3量化
(通常、環状3量体を生成する)させたものを使用し、
後述するエポキシ樹脂と反応させる方が良い。
【0015】本発明組成物では、樹脂成分として上記式
(1)のシアネートエステル化合物を単独で使用しても
良いが、上記式(1)のシアネートエステル化合物とエ
ポキシ樹脂とを併用してもよい。
【0016】エポキシ樹脂を配合する場合は、例えばビ
スフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック
型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹
脂、アリルフェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビフ
ェニル型エポキシ樹脂等のグリシジルエーテル型エポキ
シ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、多官能型エポキシ樹脂、
ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、グリシジルエス
テル型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ
樹脂、複素環型エポキシ樹脂、ハロゲン化エポキシ樹脂
などを使用することができる。
【0017】また、上記エポキシ樹脂及び上記式(1)
のシアネートエステル化合物及び/又はそのプレポリマ
ーを電子用途に用いる場合、樹脂中のハロゲン元素やア
ルカリ金属などが120℃、2気圧下での抽出で20p
pm、特に10ppm以下であることが望ましい。更
に、上記エポキシ樹脂中に結合している加水分解性塩素
は1500ppm以下、特に1000ppm以下が好ま
しい。
【0018】本発明において、エポキシ樹脂を配合する
場合は、上記式(1)のシアネートエステル化合物及び
/又はそのプレポリマーとエポキシ樹脂との混合比率が
エポキシ樹脂中のエポキシ基1モルに対して上記式
(1)のシアネートエステル化合物及び/又はそのプレ
ポリマー中のシアネート基が0.3〜8モル、特に0.
8〜2モルとなる範囲が望ましく、0.3モルに満たな
いと硬化特性に劣る場合があり、8モルを超えると硬化
物の耐湿性に劣る場合がある。
【0019】本発明では、硬化触媒として有機アルミニ
ウム化合物とシラノール基又はアルコキシ基を有する有
機ケイ素化合物との複合触媒を使用する。
【0020】ここで、有機アルミニウム化合物として
は、例えばトリス(アセチルアセトナート)アルミニウ
ム、トリス(エチルアセトナート)アルミニウム、トリ
ス(サリチルアルデヒダード)、トリス(o−カルボニ
ルフェノラート)アルミニウム等のアルミニウウム錯
体、ステアリン酸アルミニウム、安息香酸アルミニウム
等のアルミニウム金属塩、アルミニウムアルコキシドな
どが挙げられる。
【0021】また、シラノール基又はアルコキシ基を有
する有機ケイ素化合物としては、シラノール基又はアル
コキシドを置換基に持つオルガノヒドロキシシラン、オ
ルガノアルコキシシランあるいはこれらの部分加水分解
縮合物などの有機ケイ素化合物ならいずれでも良く、下
記一般式(2)で示されるものを用いることができる。
【0022】 R5 4-r−Si(OR4r …(2) (但し、式中R4は水素原子又は炭素数1〜4のアルキ
ル基、アルコキシ置換アルキル基、R5はアルキル基、
アルケニル基、アリール基、アラルキル基等の炭素数1
〜20の一価炭化水素基であり、rは1,2又は3であ
る。)
【0023】このような有機ケイ素化合物として、例え
ばトリフェニルシラノール、ジフェニルメチルシラノー
ル、ジメチルフェニルシラノール、トリメチルシラノー
ル、トリビニルシラノール、ジフェニルジシラノール、
メチルフェニルジシラノール等の炭素数が1〜20のア
ルキル基、ビニル基、アリル基もしくはアリール基を持
つシラノール化合物などが挙げられる。また、潜在性を
高めるためにこれらシラノール化合物に対応するアルコ
キシシラン(例えば炭素数1〜4の低級アルコキシ基を
有するアルコキシシラン)を用いることもできる。更
に、これらのシラノール誘導体を重合あるいは部分加水
分解縮合させたもので、末端にシラノール基もしくはア
ルコキシ基を有するポリマーも使用できる。
【0024】有機アルミニウム化合物とシラノール基又
はアルコキシ基を有する有機ケイ素化合物との混合割合
は、モル比で1:10〜10:1、好ましくは1:5〜
5:1、特に等当量程度とすることが望ましく、この混
合割合が上記の範囲外では硬化特性に劣る反応がある。
【0025】上記複合硬化触媒の添加量は、シアネート
エステル化合物とエポキシ樹脂との合計量100部(重
量部、以下同様)に対して有機アルミニウム化合物及び
上記有機ケイ素化合物をそれぞれ0.1〜5部、特に
0.5〜2部の範囲で添加することが好適である。有機
アルミニウム化合物及び上記有機ケイ化合物のいずれか
の配合量が5部を超えると、組成物の保存安定性が悪く
なる場合があり、0.1部に満たないと硬化性が悪くな
る場合がある。
【0026】本発明の熱硬化性樹脂組成物には、膨張係
数を小さくしたり、熱伝導性を向上させるために無機質
充填材を配合することが好ましい。無機質充填材として
具体的には、結晶性シリカ、溶融シリカ、アエロジル等
の超微粉シリカ、アルミナ、窒化珪素、窒化アルミ、ボ
ロンナイトライド、マグネシア、ケイ酸カルシウム等の
非導電性粉末や金粉末、銀粉末、アルミニウム粉末、銅
粉末、ニッケル粉末等の粉末が代表的なものである。
【0027】これら無機質充填材粉末の形状は特に限定
されず、粉砕した角張ったもの、球状、リン片状のもの
などをその用途によって使い分けることができる。ま
た、それぞれを混合して使用しても良い。
【0028】上記無機質充填材の粒度分布としては、最
大粒径100ミクロン以下、特に50ミクロン以下で、
平均粒径が1〜30ミクロン、特に3〜20ミクロンの
ものが望ましい。最大粒径が100ミクロンを超える
と、微細な空隙に充填し難いばかりか、液状樹脂組成物
としてディスペンサーを使用した場合にニードルの先端
を閉塞させるといった問題を起こす場合がある。平均粒
径が1ミクロン未満では粒度が細かすぎて組成物の粘度
が高くなり、作業性が悪くなる場合があり、また、30
ミクロンを超えると逆に微粉が少なくなり、粘度が上が
ってしまう上、粒径が粗すぎて局所応力の原因となる場
合がある。なお、粒度分布が幅広く最密充填のし易い粉
末としては平均粒径が5〜30ミクロンのものが好適で
ある。
【0029】これらの無機質充填材は、120℃、2.
1気圧でサンプル5g/水50gの抽出条件で抽出され
る不純物としてクロールイオンが10ppm以下、ナト
リウムイオンが10ppm以下であることが好適であ
る。10ppmを超えると組成物で封止された半導体装
置の耐湿特性が低下する場合がある。
【0030】無機質充填材の配合量は、通常、組成物全
体の50〜95重量%、好ましくは60〜90重量%、
更に好ましくは70〜85重量%程度とすることができ
る。
【0031】更に、無機質充填材の他にポリスチレンや
シリコーンなどの有機樹脂粉末を添加しても良い。な
お、有機樹脂粉末の粒度も無機充填材と同じ粒度が望ま
しい。
【0032】本発明では、上記以外に必要に応じて従来
より公知のシランカップリング剤、チタネート類、アル
ミニウムアルコキシド類等の表面処理剤、カルナバワッ
クス、OPワックス、ワックスE、ポリスチレン系ワッ
クス、ステアリン酸カルシウム等の難燃助剤、ノニオン
系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、シリコーンオイル
等のぬれ向上剤、消泡剤などを添加しても良い。
【0033】また、粘度を下げる目的のために従来より
公知のn−ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシ
ジルエーテル、スチレンオキシド、t−ブチルフェニル
グリシジルエーテル、ジシクロペンタジエンエポキシ
ド、1,4−ジグリシドキシブタン、1,6−ジグリシ
ドキシヘキサンのような希釈剤を添加することができ
る。なお、これら任意成分の添加量は、本発明の効果を
妨げない範囲で通常量とすることができる。
【0034】本発明の組成物は、次に示されるような方
法で製造することができる。例えばシアネートエステル
化合物とエポキシ樹脂を同時に又は別々に必要により加
熱処理を加えながら攪拌、溶解、混合、分散させたり、
場合によってはこれらの混合物に無機質充填材を加えて
混合、攪拌、分散させることにより得ることができる。
この場合、混合、攪拌、分散等の装置は特に限定されな
いが、具体的には攪拌、加熱装置を備えたライカイ機、
3本ロール、ボールミル、連続押し出し機、プラネタリ
ーミキサー等を用いることができ、これらの装置を適宜
組み合わせて使用しても良い。
【0035】このようにして得られる本発明の熱硬化性
樹脂組成物は、半導体素子の封止用としてポッティング
剤、コーティング剤、フリップチップ用などとして好適
に使用される他、固形組成物はトランスファーやインジ
ェクション用の封止材としても使用することができる。
また、耐熱性に優れた構造材料としても有望である。
【0036】ここで、半導体装置の封止を行う場合は、
従来より採用されてきる成形法、例えばトランスファー
成形、注型法などを採用して行うことができる。この場
合、エポキシ樹脂組成物の成形温度は150〜180℃
で30〜180秒間、ポストキュアーは150〜180
℃で2〜16時間行うことが望ましい。
【0037】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示して本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるも
のではない。なお、各例中の部はいずれも重量部であ
る。
【0038】〔実施例1〜6、比較例1〜3〕表1に示
すようにシアネートエステル化合物、エポキシ樹脂(シ
アネートエステルとエポキシ樹脂は等当量)、硬化触媒
を配合し、これを予め100℃において溶融混合し、9
種類の熱硬化性樹脂組成物を製造した。
【0039】次に、硬化物物性を測定するため、それぞ
れの組成物を120℃、1時間予備加熱後、200℃で
4時間後硬化を行い、下記方法で特性を評価した。
【0040】また、比較例としてアルミニウムアセチル
アセトナート、トリフェニルシラノールをそれぞれ単独
で触媒として用いてゲル化時間を測定したが、複合系に
比べてかなり長く触媒活性が小さい。結果を表1に示
す。 (イ)剪断接着力 ガラスエポキシに試料を塗り、その部分に接着テスト用
基材(42アロイ、銅)を貼り、これを120℃/1時
間、200℃/4時間で硬化後、初期の剪断接着力を測
定した。 (ロ)線膨張係数、Tg 5×5×15mmの試験片を用いて、ディライトメータ
ーにより毎分5℃の速さで昇温させることで求めた。 (ハ)曲げ強度、曲げ弾性率 JIS−K6911に準じて10×100×4mmの抗
折棒を成形し、測定した。 (ニ)吸水率 直径50mm×3mmの大きさの円盤状の硬化物を85
℃/85%RHの恒温恒湿槽に入れ、48時間後の吸水
率を測定した。 (ホ)誘電率、誘電正接 直径100mm×2mmの円盤状の硬化物を成形し、J
IS−K6911に従い測定した。 (ヘ)ゲル化時間 180℃の熱板上にて組成物がゲル化するまでの時間を
測定した。 (ト)吸湿後の半田クラック 14×20×2.1mmのQFPを成形し、85℃/8
5%RHの恒温恒湿器に48時間放置し吸湿させた後、
温度215℃のVPS(Vapor Phase So
lder/蒸気相半田)に30秒浸漬し、パッケージ外
部のクラックを観察した。 (チ)接着力 銅板又は42アロイ板上に円筒成型品を成形し、121
℃、100%RH、2気圧の恒温恒湿加圧槽(PCT)
内で72時間放置した後、初期の引っ張り強度を測定し
た。
【0041】表1の結果より、触媒活性に対する有機ア
ルミニウム化合物とシラノール化合物との複合触媒を配
合した熱硬化性組成物は、優れた特性を有することが確
認された。
【0042】
【表1】 *1 ビス(4−シアネートフェニル)−1,1−エタ
ン *2 ビス(3,5−ジメチル−4−シアネートフェニ
ル)メタン *3 ビスフェノールA型エポキシ樹脂(RE410
S、日本化薬製) *4 ビフェニル型エポキシ樹脂(油化シェル製) *5 アルミニウムアセチルアセトナート *6a トリフェニルシラノール *6b トリフェニルメトキシシラン *7 銅に対する接着力 *8 42アロイに対する接着力 *9 吸水試験:85℃,85%RH,48時間
【0043】〔実施例7〜8、比較例4〕シアネートエ
ステル化合物、エポキシ樹脂(シアネートエステル化合
物とエポキシ樹脂は等当量)、硬化触媒、溶融シリカ
(微粉末)、カップリング剤、カルナバワックスを表2
に示す割合で配合し、高速混合機で均一に混合した後、
加熱2本ロールで均一に混練することで3種類の熱硬化
性樹脂組成物を製造した。
【0044】次に、上記組成物を曲げ強度、曲げ弾性
率、Tg、線膨張係数、吸水率を測定するため成形温度
175℃、圧力70kg/cm2、成形時間2分の条件
でトランスファー成形した。いずれの成形物も180℃
で4時間ポストキュアーしたものを物性測定に使用し、
上記方法で物性を測定した。結果を表2に示す。
【0045】表2の結果より、本発明組成物は硬化特性
に優れている上、高Tgでかつ接着性に優れ、しかも線
膨張係数も低く応力特性にも優れた硬化物を与えること
がわかった。
【0046】
【表2】 *1 ビス(4−シアネートフェニル)−1,1−エタ
ン *2 ビス(3,5−ジメチル−4−シアネートフェニ
ル)メタン *3 ビスフェノールA型エポキシ樹脂(RE410
S、日本化薬製) *4 ビフェニル型エポキシ樹脂(油化シェル製) *5 アルミニウムアセチルアセトナート *6a トリフェニルシラノール *9 吸水試験:85℃,85%RH,48時間 *10 γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
(KBM403、信越化学工業製) *11 PCT72時間後の銅に対する接着力 *12 PCT72時間後の42アロイに対する接着力
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−43130(JP,A) 特開 昭59−187021(JP,A) 特開 昭59−196305(JP,A) 特開 昭59−196306(JP,A) 特開 昭63−101422(JP,A) 特開 平4−221355(JP,A) 特開 平2−105823(JP,A) 特開 平2−269159(JP,A) 特開 平3−37264(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 73/00 - 73/26 C08L 79/00 - 79/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で示されるシアネート
    エステル化合物及び/又はそのプレポリマーを単独であ
    るいは下記一般式(1)で示されるシアネートエステル
    化合物及び/又はそのプレポリマーとエポキシ樹脂とを
    併用してなる熱硬化性樹脂組成物に、硬化触媒として有
    機アルミニウム化合物とシラノール基又はアルコキシ基
    を有する有機ケイ素化合物とを配合することを特徴とす
    る熱硬化性樹脂組成物。 【化1】
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