JP3018930B2 - 空気調和装置の運転制御装置 - Google Patents

空気調和装置の運転制御装置

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JP3018930B2
JP3018930B2 JP6311679A JP31167994A JP3018930B2 JP 3018930 B2 JP3018930 B2 JP 3018930B2 JP 6311679 A JP6311679 A JP 6311679A JP 31167994 A JP31167994 A JP 31167994A JP 3018930 B2 JP3018930 B2 JP 3018930B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空気調和装置の運転制
御装置に関し、特に、熱源側制御ユニット及び利用側制
御ユニットのアドレス設定対策に係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、空気調和装置には、室外ユニ
ットと室内ユニットとを冷媒配管によって接続する一
方、室外ユニットを制御する室外制御ユニットと室内ユ
ニットを制御する室内制御ユニットとを伝送ラインを介
して接続しているものがある。そして、上記各ユニット
間において、運転信号やモード信号などの制御データを
送受信して空調運転を制御するようにしている。
【0003】上記空気調和装置において、特開平2−2
72252号に開示されているように、室外ユニットと
室内ユニットとの間でデータ伝送するためのアドレスを
自動的に設定するようにしているものがある。つまり、
上記室外ユニットよりアドレス信号を1の室内ユニット
が受信すると、この1の室内ユニットは、アドレスを書
込むと共に、伝送ラインの2本の信号線に設けられたバ
イパスラインを遮断し、次の室内ユニットがアドレス信
号を受信できるようにし、この動作を順次繰返して室外
ユニットが自動的にアドレスを室内ユニットに設定する
ようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した空気調和装置
においては、室外ユニットが1台のみ設けられていた
が、近年、例えば、1つのビルに複数台の室外ユニット
を備えて複数の冷媒系統を構成する空気調和装置を設置
し、上記複数の室外ユニット及び室内ユニットを1つの
通信ラインで接続してデータ伝送を行う場合がある。
【0005】その際、従来は1台の室外ユニットがアド
レスを自動的に設定するようにしてたが、複数台の室外
ユニットが設けられているので、何れの室外ユニットが
アドレスを設定するかを定める必要がある。
【0006】従って、上記室外ユニットが、単にアドレ
ス設定のためのオペレーションコードである設定開始信
号を伝送ラインに出力するのみでは、複数の室外ユニッ
トの設定開始信号が伝送ライン上で競合し、伝送異常が
発生するという問題がある。その結果、各室外ユニット
及び室内ユニットの間のデータ伝送を行うことができ
ず、空調運転を開始できないという問題がある。
【0007】本発明は、斯かる点に鑑みてなされたもの
で、アドレスを設定する熱源側制御ユニットを特定する
ようにして確実にアドレスを自動的に設定するようにす
ることを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明が講じた手段は、設定開始信号に特定番号
のビット列を利用するようにしたものである。
【0009】具体的に、図1に示すように、請求項1に
係る発明が講じた手段は、先ず、熱源側制御ユニット
(2A)に1又は複数の利用側制御ユニット(3A)が自系
統伝送ライン(4A)を介して各制御ユニット(2A,3A)
の間で相互にデータ伝送可能に接続されて成る制御グル
ープ(1A,1B,…)が複数構成されている。更に、上記
複数の制御グループ(1A,1B,…)における各熱源側制
御ユニット(2A,2A,…)が集中伝送ライン(4B)を介
して各熱源側制御ユニット(2A,2A,…)の間で相互に
データ伝送可能に接続されると共に、該集中伝送ライン
(4B)と自系統伝送ライン(4A,4A,…)との間で相互
にデータ伝送可能に該集中伝送ライン(4B)が各熱源側
制御ユニット(2A,2A,…)において自系統伝送ライン
(4A,4A,…)に接続されて1つの通信ライン(4M)が
構成されている。そして、上記各熱源側制御ユニット
(2A,2A,…)がアドレス設定を開始するための設定開
始信号を出力し、該設定開始信号によって特定された1
の熱源側制御ユニット(2A)が各制御ユニット(2A,3
A,…)にアドレスを設定するようにした空気調和装置
の運転制御装置を対象としている。上記設定開始信号
は、開始指令データと、予め各熱源側制御ユニット(2
A,2A,…)に設定され且つ各熱源側制御ユニット(2
A,2A,…)毎に異なる特定番号のビット列を複数に分
割した分割ビット列の番号データSA-N,…の内の1つの
番号データSA-Nと、該番号データSA-Nの優先度を示す優
先データSA-Pとより構成されている。一方、上記各熱源
側制御ユニット(2A,2A,…)は、設定開始信号を送信
すると共に、該設定開始信号の送信が完了するか、又
は、他の熱源側制御ユニット(2A)から設定開始信号を
受信するまで、所定タイミングで番号データSA-Nと優先
データSA-Pとを順次替えて設定開始信号を複数回送信す
る設定開始手段(62)が設けられている。更に、上記各
熱源側制御ユニット(2A,2A,…)は、該設定開始手段
(62)が設定開始信号の送信を完了すると、設定開始手
段(62)の完了信号に基づいてアドレスの設定動作を実
行するアドレス用親ユニットに決定する親決定手段(6
3)と、他の熱源側制御ユニット(2A)から設定開始信
号を受信すると、設定開始手段(62)の設定開始信号の
送信を停止させ、アドレスの設定動作を実行しないアド
レス用子ユニットに決定する子決定手段(64)と設けら
れている。加えて、上記各熱源側制御ユニット(2A,2
A,…)は、上記親決定手段(63)がアドレス用親ユニ
ットを決定すると、全制御ユニット(2A,3A,…)に対
してアドレスを設定するアドレス設定手段(65)が設け
られている。
【0010】また、請求項2に係る発明が講じた手段
は、上記請求項1の発明において、設定開始手段(62)
が、複数の番号データSA-N,…を特定番号の1サイクル
分送信した後の2サイクル目以降の送信を、特定番号に
基づく待ち時間が経過した後に開始するように構成され
たものである。
【0011】また、請求項3に係る発明が講じた手段
は、上記請求項1又は2の発明において、設定開始信号
の優先データSA-Pが、特定番号のビット列に対する番号
データSA-Nの位置が下位側に向って優位に設定されたも
のである。
【0012】
【作用】上記の構成により、請求項1に係る発明では、
各制御グループ(1A,1B,…)の熱源側制御ユニット
(2A)と利用側制御ユニット(3A,3A,…)との間で自
系統伝送ライン(4A)を介してデータ伝送を行うと共
に、各制御グループ(1A,1B,…)の間では集中伝送ラ
イン(4B)を介してデータ伝送している。
【0013】そして、上記データ伝送を開始する際、先
ず、各熱源側制御ユニット(2A,2A,…)及び利用側制
御ユニット(3A,3A,…)にアドレスを設定する必要が
あるので、このアドレス設定を行うアドレス用親ユニッ
トを定めることになる。そこで、上記各熱源側制御ユニ
ット(2A,2A,…)の設定開始手段(62)は、設定開始
信号に優先データSA-Pと番号データSA-Nとがセットされ
る。特に、請求項3に係る発明では、特定番号の下位側
の番号データSA-Nが優先度が高く設定されている。
【0014】続いて、各熱源側制御ユニット(2A,2A,
…)の設定開始手段(62)は、設定開始信号を集中伝送
ライン(4B)に出力し、この送信を完了した熱源側制御
ユニット(2A)の親決定手段(63)がアドレス用親ユニ
ットを決定し、他の熱源側制御ユニット(2A,2A,…)
は、上記設定開始信号を受信すると、設定開始信号の送
信を停止して子決定手段(64)がアドレス用子ユニット
を決定する。
【0015】その後、アドレス設定手段(65)のオート
アドレス処理が開始され、アドレス用親ユニットに決定
した熱源側制御ユニット(2A,2A,…)がアドレス用子
ユニットである他の熱源側制御ユニット(2A,2A,…)
及び利用側制御ユニット(3A,3A,…)にアドレスを順
次設定することになる。
【0016】一方、上記設定開始の送信が完了しない場
合、つまり、複数の熱源側制御ユニット(2A,2A,…)
が設定開始信号を通信ライン(4M)に出力した際、設定
開始信号が通信ライン(4M)で衝突するので、この衝突
を検知し、設定開始手段(62)は、他の番号データSA-N
及び優先データSA-Pを設定開始信号にセットして該設定
開始信号を再度送信し、この動作を繰返することにな
る。
【0017】また、請求項2に係る発明では、上記動作
を繰返し、特定番号の1サイクルの番号データSA-N,…
を送信すると、2サイクル目の送信を開始する際は、所
定の待ち時間の経過後に行うことになる。つまり、特定
番号を分割した番号データSA-Nを用いているので、例え
ば、1の熱源側制御ユニット(2A)の番号データSA-Nと
他の熱源側制御ユニット(2A)の番号データSA-Nとが競
合した際、特定番号が相違していても番号データSA-Nが
一致する場合があるので、この競合を避けるために異な
る待ち時間を設定している。
【0018】この待ち時間の経過後に2サイクル目の設
定開始信号の送信を開始し、上述の動作を繰返し、アド
レス用親ユニットを決定し、アドレスを設定してデータ
伝送を開始する。
【0019】
【発明の効果】従って、請求項1に係る発明によれば、
各熱源側制御ユニット(2A,2A,…)に設定された異な
るシリアル番号を分割した番号データSA-Nを用いて設定
開始信号を構成するようにしたゝめに、各熱源側制御ユ
ニット(2A,2A,…)が設定開始信号を送信して該設定
開始信号が競合してもアドレス用親ユニットを確実に決
定することができる。この結果、各熱源側制御ユニット
(2A,2A,…)及び利用側制御ユニット(3A,3A,…)
の間でデータ伝送を確実に開始して空調運転を実行する
ことができるので、運転制御精度を向上させることがで
きる。
【0020】特に、請求項3に係る発明によれば、番号
データSA-Nの優先度を示す優先データSA-Pをシリアル番
号の最下位側から設定するようにしたゝめに、各熱源側
制御ユニット(2A,2A,…)の間の設定開始信号が所定
のビット数で確実に異なることになり、アドレス用親ユ
ニットを確実に決定することができる。
【0021】また、請求項2に係る発明によれば、2サ
イクル目以降の設定開始信号の送信を待ち時間の経過後
に開始するようにしたゝめに、設定開始信号の競合を確
実に防止することができるので、アドレス用親ユニット
の決定処理の精度を向上させることができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。
【0023】−全体構成− 図2に示すように、(10)は、空気調和装置の空調制御
系統であって、冷媒循環回路に対応する4つの室内側伝
送系統(1A,〜,1D)から構成され、該各冷媒循環回路
は、室外ユニット(20)に対して4台の室内ユニット
(30,30,…)が冷媒配管によって互いに並列状態で接
続されて構成されている。
【0024】上記室外ユニット(20)は、図示しない
が、少なくとも圧縮機と四路切換弁とファンを有する室
外熱交換器と室外電動膨張弁とを備えて熱源側ユニット
を構成し、室内ユニット(30)は、図示しないが、少な
くとも室内電動膨張弁とファンを有する室内熱交換器と
を備えて利用側ユニットを構成している。そして、上記
各冷媒循環回路は、冷房運転モードと暖房運転モードと
に冷媒循環方向が可逆可能に構成されている。
【0025】また、上記室外ユニット(20)は、熱源側
制御ユニットである室外制御ユニット(2A)を備える一
方、室内ユニット(30)は、利用側制御ユニットである
室内制御ユニット(3A)を備えている。そして、上記各
室内側伝送系統(1A,〜,1D)は、室外制御ユニット
(2A)及び各室内制御ユニット(3A,3A,…)が1つの
自系統伝送ライン(4A)によって各制御ユニット(2A,
3A,…)の間で相互にデータ伝送可能に接続されて1の
制御グループを構成している。
【0026】一方、上記各室内側伝送系統(1A,〜,1
D)における室外制御ユニット(2A,2A,…)は、1つ
の集中伝送ライン(4B)を介して各室外制御ユニット
(2A,2A,…)の間で相互にデータ伝送可能に接続され
ると共に、該集中伝送ライン(4B)と自系統伝送ライン
(4A,4A,…)との間で相互にデータ伝送可能に該集中
伝送ライン(4B)が各室外制御ユニット(2A,2A,…)
において自系統伝送ライン(4A,4A,…)に接続されて
1つの通信ライン(4M)が構成されている。
【0027】そして、上記通信ライン(4M)における室
外制御ユニット(2A,2A,…)、室内制御ユニット(3
A,3A,…)及び集中コントローラ(50)等の間のデー
タ伝送は、AMI(Alternate Mark Inversion)通信方式
の平衡通信方式が採用されており、予め設定された極性
で半2重のデータ伝送を行うように構成され、上記通信
ライン(4M)の自系統伝送ライン(4A,4A,…)及び集
中伝送ライン(4B)は、正側と負側との2本の信号線
(4s,4s)で構成されている。
【0028】上記集中伝送ライン(4B)には、集中コン
トローラ(50)が接続されて各室外ユニット(20,20,
…)及び室内ユニット(30,30,…)を集中制御可能に
構成されている。更に、上記集中伝送ライン(4B)に
は、4台のオンオフコントローラ(5a,5a,…)及び1
台のスケジュールタイマ(5b)が接続され、該オンオフ
コントローラ(5a,5a,…)は、各室内側伝送系統(1
A,〜,1D)の室内ユニット(30,30,…)を運転及び
停止する制御信号を送信して各室内側伝送系統(1A,
〜,1D)毎に制御するように構成されている。また、上
記スケジュールタイマ(5b)は、例えば、複数台の室内
ユニット(30,30,…)に対して1週間単位で運転時間
及び停止時間を設定するものである。尚、上記室内制御
ユニット(3A,3A,…)は、リモコン(3B)が接続され
て該リモコン(3B)によって室内ユニット(30,30,
…)の運転及び停止の他、設定温度などを入力可能に構
成されている。
【0029】−室外制御ユニット(2A)の構成− 上記室外制御ユニット(2A)は、図3に示すように、送
信回路(21)と受信回路(22)と極性判定回路(23)と
を備え、該送信回路(21)、受信回路(22)及び極性判
定回路(23)はMPU(60)に接続されている。上記送
信回路(21)は、2つのドライバ(D1,D2)がコンデン
サ(C1,C2)及び配線(2L)を介して自系統伝送ライン
(4A)及び集中伝送ライン(4B)に接続されて成り、M
PU(60)からの出力信号に基づいてデータ信号を通信
ライン(4M)に送信するように構成されている。
【0030】また、上記受信回路(22)は、配線(2L)
を介して通信ライン(4M)に接続され、受信データをM
PU(60)に出力するように構成されている。また、上
記極性判定回路(23)は、配線(2L)を介して通信ライ
ン(4M)に接続され、自系統伝送ライン(4A)及び集中
伝送ライン(4B)の極性を判定し、MPU(60)に極性
判定信号を出力するように構成され、この極性判定信号
に基づいて上記送信回路(21)は、送信するデータ信号
の極性を通信ライン(4M)の極性に一致させている。
【0031】更に、上記室外制御ユニット(2A)には、
電源重畳回路(24)が設けられており、該電源重畳回路
(24)は、スイッチング手段である電源供給スイッチ
(25)を介して通信ライン(4M)に接続されている。上
記電源重畳回路(24)は、直流電源(DC)がコンデンサ
(C3)及び信号の歪みを抑制する終端抵抗(R1,R2)を
介して通信ライン(4M)である自系統伝送ライン(4A)
及び集中伝送ライン(4B)の2本の信号線(4s,4s)に
接続されて構成され、上述した各室外制御ユニット(2
A,2A,…)の極性判定回路(23)が通信ライン(4M)
の極性を判定し得るように2本の信号線(4s,4s)に所
定の直流電圧、例えば、+16Vの直流電圧を印加して
いる。上記電源供給スイッチ(25)は、a接点の電源供
給リレー(Ry1)で構成され、電源重畳回路(24)と通
信ライン(4M)との断接を行うように構成されている。
【0032】また、上記集中伝送ライン(4B)は、他系
統スイッチ(26)を介して自系統伝送ライン(4A)に接
続されており、該他系統スイッチ(26)は、a接点の他
系統リレー(Ry2)で構成され、集中伝送ライン(4B)
と自系統伝送ライン(4A)との断接を行うように構成さ
れ、自系統である室内側伝送系統(1A,〜,1D)のみで
室外制御ユニット(2A)と室内制御ユニット(3A,3A,
…)とがデータを授受する際にOFFするように構成さ
れている。
【0033】更に、上記電源重畳回路(24)には、図示
しない放電抵抗を有する強制放電回路(27)が設けら
れ、強制放電回路(27)は、a接点の放電リレー(Ry
3)を有し、1データの送信後等にONしてコンデンサ
(C3)等の電荷を放電させるように構成されている。
【0034】−他の室内制御ユニット(3A)等の構成− 上記室内制御ユニット(3A,3A,…)は、図示しない
が、上述した電源重畳回路を備えておらず、室外制御ユ
ニット(2A)と同様な送信回路と受信回路と極性判定回
路とを備え、該送信回路、受信回路及び極性判定回路は
MPUに接続されている。
【0035】また、上記集中コントローラ(50)は、図
示しないが、室外制御ユニット(2A)と同様に、電源重
畳回路を備えると共に、送信回路と受信回路と極性判定
回路とを備え、該送信回路、受信回路及び極性判定回路
はMPUに接続されている。
【0036】−室外制御ユニット(2A)のMPU(60)
の構成− 一方、上記室外制御ユニット(2A)のMPU(60)に
は、電源供給決定手段(61)が設けられると共に、本発
明の特徴として、アドレスの設定開始手段(62)と親決
定手段(63)と子決定手段(64)とアドレス設定手段
(65)とが設けられている。
【0037】上記電源供給決定手段(61)は、電源重畳
回路(24)を通信ライン(4M)に接続する電源供給用親
ユニットを定めるものであって、空気調和装置のメイン
スイッチが投入されると、電源供給リレー(Ry1)及び
他系統リレー(Ry2)をONした状態でシリアル番号を
出力し、CSMA/CD(キャリア検出多重アクセス/
衝突検出)方式によって1台の電源供給用親ユニットと
なる室外制御ユニット(2A)を決定するように構成され
ている。
【0038】つまり、上記室外制御ユニット(2A,2A,
…)及び室内制御ユニット(3A,3A,…)には、例え
ば、それぞれ異なる製造番号よりなるシリアル番号(特
定番号)が32ビットで書込まれている。そして、空気
調和装置の据付時などにおいて、メインスイッチが投入
されると、各室外制御ユニット(2A,2A,…)の電源重
畳回路(24)の極性が一致しているか否かに拘らず、シ
リアル番号の下位の24ビットを通信ライン(4M)に出
力する。そして、電源供給決定手段(61)は、何れか一
方の極性の室外制御ユニット(2A,2A,…)のうち、下
位24ビットの全てのシリアル番号を出力すると、電源
供給用親ユニットに決定し、他の室外制御ユニット(2
A,2A,…)は電源供給リレー(Ry1)をOFFして電
源重畳回路(24)を通信ライン(4M)に接続しない電源
供給用子ユニットになるように構成されている。
【0039】上記設定開始手段(62)は、アドレス設定
を開始するためのオペレーションコードである設定開始
信号を送信すると共に、該設定開始信号の送信が完了す
るか、又は、他の室外制御ユニット(2A)から設定開始
信号を受信するまで、設定開始信号を8回送信するよう
に構成されている。
【0040】つまり、上記設定開始信号は、開始指令デ
ータである開始コマンドデータの他、図6に示すよう
に、自己アドレスSAを備えておりこの自己アドレスSA
は、上位4ビットの優先データSA-Pと下位4ビットの番
号データSA-Nとより構成されている。そして、上記番号
データSA-Nは、上述した電源供給親ユニットを決定する
際に用いたシリアル番号に基づいて構成されている。具
体的に、図7に示すように、該シリアル番号は、4バイ
トの32ビットで構成され、この32ビットのビット列
を8分割し、8つの異なる4ビットの分割ビット列の番
号データSA-N,…が構成されている。特に、上記シリア
ル番号は、各室外制御ユニット(2A,2A,…)毎に異な
るので、各番号データSA-Nも異なることになる。
【0041】また、上記優先データSA-Pは、番号データ
SA-Nの優先度を示すデータであって、シリアル番号のビ
ット列に対する番号データSA-Nの位置が下位側に向って
優位に設定されている。従って、上記自己アドレスSA
は、下記表1に示すようになる。
【0042】
【表1】
【0043】そして、上記設定開始手段(62)は、8回
の送信の際、シリアル番号のビット列に対する番号デー
タSA-Nの優先度の高い下位側の番号データSA-Nから該番
号データSA-Nと優先データSA-Pとを順次替えて送信する
ように構成されている。
【0044】更に、上記設定開始手段(62)は、8つの
番号データSA-Nを1サイクル分送信した後の2サイクル
目以降の送信を、シリアル番号に基づく待ち時間が経過
した後に送信するように構成されている。つまり、上記
シリアル番号を4で割って余りの数から待ち時間を設定
している。
【0045】具体的に、上記シリアル番号を4で割って
余りの数が0の場合、待ち時間がなく、0msに待ち時間
を設定し、余りの数が1の場合、100msに待ち時間を
設定し、余りの数が2の場合、200msに待ち時間を設
定し、余りの数が3の場合、300msに待ち時間を設定
している。この理由は、シリアル番号を8分割した番号
データSA-Nを用いているので、例えば、1の室外制御ユ
ニット(2A)の2番目の番号データSA-Nと他の室外制御
ユニット(2A)の2番目の番号データSA-Nとが競合した
際、シリアル番号が相違していても番号データSA-Nが一
致する場合があるので、この競合を避けるために異なる
待ち時間を設定している。
【0046】上記親決定手段(63)は、設定開始手段
(62)が設定開始信号の送信を完了すると、設定開始手
段(62)の完了信号に基づいてアドレスの設定動作を実
行するアドレス用親ユニットに決定するように構成され
ている。
【0047】上記子決定手段(64)は、他の室外制御ユ
ニット(2A)から設定開始信号を受信すると、設定開始
手段(62)の設定開始信号の送信を停止させ、アドレス
の設定動作を実行しないアドレス用子ユニット、つま
り、アドレス設定を受けるアドレス用子ユニットに決定
するように構成されている。
【0048】上記アドレス設定手段(65)は、親決定手
段(63)がアドレス用親ユニットを決定すると、全制御
ユニット(2A,3A,…)に対してアドレスを自動的に順
次設定するように構成されている。
【0049】−データ伝送の動作− 次に、上記空調制御系統(10)におけるデータ伝送動作
について制御フローに基づき説明する。
【0050】図4は、空気調和装置のメインスイッチを
ONした状態から運転を開始するまでのフローを示して
おり、先ず、メインの電源(尚、この電源は電源重畳回
路(24)の電源(DC)とは異なる。)をONすると、ス
テップST1において、室外制御ユニット(2A,2A,…)
にデータ伝送するためのアドレスが設定されているか否
かを判定する。
【0051】例えば、据付直後などにおいては、上記室
外制御ユニット(2A,2A,…)にアドレスが設定されて
いないので、このアドレスが設定されていない場合、ス
テップST2に移り、他系統リレー(Ry2)をONして各
室外制御ユニット(2A,2A,…)の間の伝送を可能にし
た後、ステップST3に移り、電源供給決定手段(61)が
電源供給用親ユニットを決定する。つまり、上記室外制
御ユニット(2A,2A,…)には、それぞれ異なる製造番
号よりなるシリアル番号が32ビットで書込まれてお
り、メインスイッチが投入されると、電源供給決定手段
(61)はシリアル番号の下位の24ビットを通信ライン
(4M)に出力する。そして、電源供給決定手段(61)
は、何れか一方の極性の室外制御ユニット(2A,2A,
…)のうち、CSMA/CD方式によって下位24ビッ
トの全てのシリアル番号を出力すると、電源供給用親ユ
ニットに決定する。尚、その際、本実施例のように集中
コントローラ(50)が通信ライン(4M)に接続されてい
る場合、電源供給を行う電源供給用親ユニットは強制的
に集中コントローラ(50)になるようにフォーマットさ
れている。
【0052】その後、上記電源供給用親ユニットが決定
されると、ステップST4に移り、室外制御ユニット(2
A,2A,…)のアドレスが設定されているか否か、又
は、室外制御ユニット(2A,2A,…)のアドレスが重複
設定或いは未設定でないか否かを判定する。そして、上
記室外制御ユニット(2A,2A,…)にアドレスが設定さ
れていない場合、又は、室外制御ユニット(2A,2A,
…)のアドレスが重複設定或いは未設定である場合、ス
テップST5に移り、アドレス設定を自動的に設定する。
【0053】すなわち、上述したように電源供給を行う
電源供給用親ユニットが決定されたので、各室外制御ユ
ニット(2A,2A,…)及び室内制御ユニット(3A,3A,
…)の間でデータ伝送が可能となり、上記シリアル番号
に基づいてアドレスを設定する1の室外制御ユニット
(2A)をアドレス用親ユニットに決定する。そして、こ
のアドレス用親ユニットが全ての室外制御ユニット(2
A,2A,…)及び室内制御ユニット(3A,3A,…)にア
ドレスを設定し、このアドレス用親ユニットの決定処理
については、図5に基づいて後述する。
【0054】続いて、空調制御系統(10)が、いわゆる
スーパ配線でない場合にステップST5からステップST6
に移ることになる。具体的に、スーパ配線は、1の通信
ライン(4M)で室外制御ユニット(2A,2A,…)及び室
内制御ユニット(3A,3A,…)を接続する配線状態をい
ゝ、このスーパ配線であるか否かは、予め室外制御ユニ
ット(2A,2A,…)等に書込まれているので、このスー
パ配線でない場合、ステップST6に移ることになる。そ
して、他系統リレー(Ry2)をOFFした後、ステップ
ST7に移り、他系統リレー(Ry2)の切換えの後処理を
行った後、電源供給リレー(Ry1)をONしてステップ
ST8に移ることになる。
【0055】このステップST8において、各室外制御ユ
ニット(2A,2A,…)は、自系統アドレスの第1設定処
理を行い、自系統の室内側伝送系統(1A,〜,1D)に属
する室内制御ユニット(3A,3A,…)の台数を認識し、
つまり、所定のコマンドを各室内制御ユニット(3A,3
A,…)に送信して応答数を取込む。そして、ステップS
T9において、自系統の室内制御ユニット(3A,3A,
…)が1台以上か否かを判定し、室内制御ユニット(3
A)が接続されていない場合は、接続異常等であるの
で、上記ステップST8に戻る一方、室内制御ユニット
(3A,3A,…)が接続されている場合は、ステップST10
に移り、他系統他系統リレー(Ry2)をOFFした後、
ステップST7に移り、他系統リレー(Ry2)の切換えの
前処理を行い、電源供給用親ユニットであれば、電源供
給リレー(Ry1)をONし、電源供給用子ユニットであ
れば、電源供給リレー(Ry1)をOFFする。
【0056】その後、ステップST11に移り、他系統リレ
ー(Ry2)をONしてステップST12に移り、各室外制御
ユニット(2A,2A,…)は、自系統の室内側伝送系統
(1A,〜,1D)の室内制御ユニット(3A,3A,…)とイ
ニシャル処理を行うことになる。このイニシャル処理が
終了すると、ステップST13に移り、通常の伝送処理が開
始され、空調運転が開始されることになる。
【0057】上記ステップST8、ステップST12及びステ
ップST13において、アドレスが重複設定又は未設定であ
ると、上記ステップST5に戻り、アドレス設定をやり直
すことになる。上記ステップST12及びステップST13にお
いて、電源供給用親ユニットから電源供給用子ユニット
に変化すると、変化フラグFがセットされ、上記ステッ
プST2に戻り、電源供給用親ユニットの決定等を最初か
らやり直すことになる。
【0058】上記ステップST5において、各室外制御ユ
ニット(2A,2A,…)及び室内制御ユニット(3A,3A,
…)にアドレスが手動で設定された場合、ステップST14
に移り、各室外制御ユニット(2A,2A,…)は、ステッ
プST8と同様な自系統アドレスの第3設定処理を行うこ
とになり、自系統の室内側伝送系統(1A,〜,1D)に属
する室内制御ユニット(3A,3A,…)の台数を認識して
上記ステップST10に移り、上述の動作を行うことにな
る。
【0059】上記ステップST13における通常の伝送処理
において、電源供給用親ユニットが存在しないと判定し
た場合、直流電圧が通信ライン(4M)に重畳されないの
で、ステップST2に戻り、電源供給用親ユニットの決定
等をやり直す一方、この通常の伝送処理において、室内
制御ユニット(3A,3A,…)の電源がリセット(ON→
OFF→ON)した場合は、該室内制御ユニット(3A,
3A,…)がオペレーションコード信号OPC-6Bを出力し、
このオペレーションコード信号OPC-6Bを室外制御ユニッ
ト(2A)が受信すると、上記ステップST12に戻り、イニ
シャル処理をやり直すことになる。
【0060】また、上記ステップST13における通常の伝
送処理において、テレコチェックスイッチがONされる
と、つまり、冷媒循環回路と室内側伝送系統(1A,〜,
1D)とが一致しているか否かの検査スイッチがONされ
ると、ステップST15に移り、系統アドレスのリセット処
理を行うことになる。その後、ステップST16に移り、テ
レコ運転を実行し、冷媒温度等から冷媒回路と室内側伝
送系統(1A,〜,1D)とが一致しているか否かを判定
し、上記ステップST14に移り、上述の動作を行うことに
なる。
【0061】尚、上記ステップST4において、室外制御
ユニット(2A,2A,…)にアドレスが設定されている場
合等には、直接ステップST12に移り、イニシャル処理が
実行される。
【0062】一方、上記ステップST1において、室外制
御ユニット(2A,2A,…)にアドレスが設定されている
場合には、ステップST17に移り、集中コントローラ(5
0)が集中伝送ライン(4B)に接続されているか否かを
判定し、集中コントローラ(50)が接続されていない場
合には、ステップST18に移り、他系統リレー(Ry2)を
OFFした後に電源供給リレー(Ry1)をONしてステ
ップST19に移り、また、集中コントローラ(50)が接続
されている場合には、上記ステップST17から電源供給リ
レー(Ry1)をONしてステップST19に移ることにな
る。
【0063】このステップST19において、各室外制御ユ
ニット(2A,2A,…)は、自系統アドレスの第2設定処
理を行い、室内制御ユニット(3A,3A,…)の接続確認
台数と記憶している室内制御ユニット(3A,3A,…)の
台数が一致するまで自系統アドレスの処理を行うことに
なる。
【0064】そして、上記各室外制御ユニット(2A,2
A,…)は、室内制御ユニット(3A,3A,…)との伝送
が正常であれば、ステップST20に移り、他系統リレー
(Ry2)をONしてステップST21に移り、上記ステップ
ST3と同様に、各室外制御ユニット(2A,2A,…)は、
電源供給等の決定処理を行い、電源供給用親ユニットで
あれば、電源供給リレー(Ry1)をONする一方、電源
供給用子ユニットであれば、電源供給リレー(Ry1)を
OFFする。その後、上記ステップST12に移り、室内制
御ユニット(3A,3A,…)とのイニシャル処理を行い、
上述の動作を行うことになる。
【0065】上記ステップST19において、アドレスが重
複設定又は未設定であると、上記ステップST2に戻るこ
とになり、電源供給用親ユニットの決定等をやり直すこ
とになる。また、上記ステップST13及びステップST19に
おいて、配線替えスイッチがONされると、制御形態の
変更があり得るので、上記ステップST5に戻り、アドレ
ス設定をやり直すことになる。また、上記ステップST12
及びステップST13において、室内制御ユニット(3A,3
A,…)との伝送異常等が発生すると、上記ステップST1
7に移り、上述した動作が行われることになる。
【0066】−アドレス用親ユニットの決定処理− 次に、上記データ伝送を行うためのアドレスの設定動作
について図5の制御フローに基づき説明する。先ず、上
述した図4におけるステップST5のアドレス設定をする
際、このアドレス設定を行うアドレス用親ユニットを定
めることになる。
【0067】そこで、図5に示すアドレス用親ユニット
の決定処理を開始すると、ステップST31において、各室
外制御ユニット(2A,2A,…)の設定開始手段(62)
は、設定開始信号に上述した表1の自己アドレスSAをセ
ットすることになる。この場合、上記設定開始信号の1
回目の送信であるので、自己アドレスSA1は、優先デー
タSA-Pの優先度が最も高く、シリアル番号の最下位に位
置する番号データSA-Nがセットされる。
【0068】続いて、ステップST32に移り、上記各室外
制御ユニット(2A,2A,…)の設定開始手段(62)は、
オートアドレス開始要求のオペレーションコードである
設定開始信号を通信ライン(4M)の集中伝送ライン(4
B)に出力する。そして、ステップST33に移り、上記設
定開始手段(62)は、設定開始信号の送信が完了したか
否かを判定する。
【0069】この設定開始信号の送信が完了すると、上
記ステップST33の判定がYESとなってステップST34に
移り、上記設定開始信号を5回送信できたか否かを判定
する。つまり、アドレス用親ユニットの決定を確実に行
うために、上記設定開始信号を5回送信し、この5回に
なるまで上記ステップST34からステップST31に移り、上
述の動作を繰返すことになる。そして、上記設定開始信
号の5回の送信が完了すると、このアドレス用親ユニッ
トの決定処理のルーチンを終了し、上記送信を完了した
室外制御ユニット(2A)の親決定手段(63)がアドレス
用親ユニットを決定する。そして、他の室外制御ユニッ
ト(2A,2A,…)は、上記設定開始信号を受信すると、
設定開始信号の送信を停止して子決定手段(64)がアド
レス用子ユニットを決定する。
【0070】その後、アドレス設定手段(65)のオート
アドレス処理が開始され、アドレス用親ユニットに決定
した室外制御ユニット(2A)がアドレス用子ユニットで
ある他の室外制御ユニット(2A,2A,…)及び室内制御
ユニット(3A,3A,…)にアドレスを順次設定すること
になる。
【0071】一方、上記ステップST33において、設定開
始の送信が完了しない場合、つまり、複数の室外制御ユ
ニット(2A,2A,…)が設定開始信号を通信ライン(4
M)に出力した際、設定開始信号が通信ライン(4M)で
衝突するので、この衝突を検知し、判定がNOとなって
ステップST35に移ることになる。
【0072】このステップST35において、設定開始信号
の自己アドレスSAが8番目であるか否かを判定し、つま
り、8回設定開始信号を送信したか否かを判定する。そ
して、例えば、現在は、1回目であるので、上記ステッ
プST35の判定がNOとなってステップST36に移ることに
なる。
【0073】このステップST36において、上述した表1
の2番目の自己アドレスSA2を設定開始信号にセット
し、上記ステップST32に戻り、上述した動作を繰返し、
2番目の自己アドレスSA2をセットした設定開始信号を
通信ライン(4M)に出力することになる。この設定開始
信号の送信が完了すれば、送信が完了した室外制御ユニ
ット(2A)がアドレス用親ユニットになり、上記送信が
完了しない場合、上記ステップST33〜ステップST36の動
作を行い、3番目の自己アドレスSA3を設定開始信号に
セットして上述の動作を繰返することになる。
【0074】上記動作を繰返し、8番目の自己アドレス
SA8をセットした設定開始信号の送信が完了しない場
合、上記ステップST35の判定がYESとなってステップ
ST37に移り、所定の待ち時間が経過した後、ステップST
31に戻り、再び上述した動作を繰返し、1番目の自己ア
ドレスSA1をセットした設定開始信号から送信を開始す
ることになる。
【0075】つまり、シリアル番号を8分割した番号デ
ータSA-Nを用いているので、例えば、1の室外制御ユニ
ット(2A)の2番目の番号データSA-Nと他の室外制御ユ
ニット(2A)の2番目の番号データSA-Nとが競合した
際、シリアル番号が相違していても番号データSA-Nが一
致する場合があるので、この場合、設定開始信号の送信
が完了しない場合もあり得る。この競合を避けるために
異なる待ち時間を設定し、具体的に、上記シリアル番号
を4で割って余りの数が0の場合、待ち時間がなく、0
msに待ち時間を設定し、余りの数が1の場合、100ms
に待ち時間を設定し、余りの数が2の場合、200msに
待ち時間を設定し、余りの数が3の場合、300msに待
ち時間を設定している。
【0076】この待ち時間の経過後に2サイクル目の設
定開始信号の送信を開始し、上述の動作を繰返し、アド
レス用親ユニットを決定することになる。このアドレス
用親ユニットが決定されると、上述した図4におけるス
テップST6からの動作が行われることになる。但し、上
記決定処理中において、自分のシリアル番号より小さい
値を持つ室外制御ユニット(2A)から設定開始信号を受
信すると、この設定開始信号を受信した室外制御ユニッ
ト(2A)は直ちにアドレス用子ユニットになり、設定開
始信号の送信を停止する。
【0077】−実施例の特有の効果− 以上のように、本実施例によれば、各室外制御ユニット
(2A,2A,…)に設定された異なるシリアル番号を分割
した番号データSA-Nを用いて設定開始信号を構成するよ
うにしたゝめに、各室外制御ユニット(2A,2A,…)が
設定開始信号を送信して該設定開始信号が競合してもア
ドレス用親ユニットを確実に決定することができる。こ
の結果、各室外制御ユニット(2A,2A,…)及び室内制
御ユニット(3A,3A,…)の間でデータ伝送を確実に開
始して空調運転を実行することができるので、運転制御
精度を向上させることができる。
【0078】特に、番号データSA-Nの優先度を示す優先
データSA-Pをシリアル番号の最下位側から設定するよう
にしたゝめに、各室外制御ユニット(2A,2A,…)の間
の設定開始信号が所定のビット数で確実に異なることに
なり、アドレス用親ユニットを確実に決定することがで
きる。
【0079】また、2サイクル目以降の設定開始信号の
送信を待ち時間の経過後に開始するようにしたゝめに、
設定開始信号の競合を確実に防止することができるの
で、アドレス用親ユニットの決定処理の精度を向上させ
ることができる。
【0080】−他の変形例− 尚、本実施例においては、4つの室内側伝送系統(1A,
〜,1D)を有する空調制御系統(10)について説明した
が、本発明は4つの室内側伝送系統(1A,〜,1D)に限
れるものではなく、また、室内側伝送系統(1A,〜,1
D)は1台の室内制御ユニット(30)を有するものであ
ってもよい。状態で接続されて構成されている。
【0081】また、本実施例では、シリアル番号を8分
割したが、4分割などであってもよいことは勿論であ
り、待ち時間を設定する際、8で割った数などであって
もよいことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を示すブロック図である。
【図2】空調制御系統を示すシステム図である。
【図3】室外制御ユニットの概略回路ブロック図であ
る。
【図4】運転開始までの空調制御系統の制御フロー図で
ある。
【図5】アドレス用親ユニット決定処理の制御フロー図
である。
【図6】自己アドレスSAを示す図である。
【図7】シリアル番号を示す図である。
【符号の説明】
10 空調制御系統 1A〜1D 室内側伝送系統 20 室外制御ユニット(熱源側制御ユニッ
ト) 21 送信回路 22 受信回路 23 極性判定回路 24 電源重畳回路 25 電源供給スイッチ 30 室内制御ユニット(利用側制御ユニッ
ト) 4A 自系統伝送ライン 4B 集中伝送ライン 4C 通信ライン 60 MPU 61 電源供給決定手段 62 設定開始手段 63 親決定手段 64 子決定手段 65 アドレス設定手段

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱源側制御ユニット(2A)に1又は複数
    の利用側制御ユニット(3A)が自系統伝送ライン(4A)
    を介して各制御ユニット(2A,3A)の間で相互にデータ
    伝送可能に接続されて成る制御グループ(1A,1B,…)
    が複数構成される一方、 上記複数の制御グループ(1A,1B,…)における各熱源
    側制御ユニット(2A,2A,…)が集中伝送ライン(4B)
    を介して各熱源側制御ユニット(2A,2A,…)の間で相
    互にデータ伝送可能に接続されると共に、 該集中伝送ライン(4B)と自系統伝送ライン(4A,4A,
    …)との間で相互にデータ伝送可能に該集中伝送ライン
    (4B)が各熱源側制御ユニット(2A,2A,…)において
    自系統伝送ライン(4A,4A,…)に接続されて1つの通
    信ライン(4M)が構成され、 上記各熱源側制御ユニット(2A,2A,…)がアドレス設
    定を開始するための設定開始信号を出力し、該設定開始
    信号によって特定された1の熱源側制御ユニット(2A)
    が各制御ユニット(2A,3A,…)にアドレスを設定する
    ようにした空気調和装置の運転制御装置であって、 上記設定開始信号が、開始指令データと、予め各熱源側
    制御ユニット(2A,2A,…)に設定され且つ各熱源側制
    御ユニット(2A,2A,…)毎に異なる特定番号のビット
    列を複数に分割した分割ビット列の番号データSA-N,…
    の内の1つの番号データSA-Nと、該番号データSA-Nの優
    先度を示す優先データSA-Pとより構成される一方、 上記各熱源側制御ユニット(2A,2A,…)は、 設定開始信号を送信すると共に、該設定開始信号の送信
    が完了するか、又は、他の熱源側制御ユニット(2A)か
    ら設定開始信号を受信するまで、所定タイミングで番号
    データSA-Nと優先データSA-Pとを順次替えて設定開始信
    号を複数回送信する設定開始手段(62)と、 該設定開始手段(62)が設定開始信号の送信を完了する
    と、設定開始手段(62)の完了信号に基づいてアドレス
    の設定動作を実行するアドレス用親ユニットに決定する
    親決定手段(63)と、 他の熱源側制御ユニット(2A)から設定開始信号を受信
    すると、設定開始手段(62)の設定開始信号の送信を停
    止させ、アドレスの設定動作を実行しないアドレス用子
    ユニットに決定する子決定手段(64)と、 上記親決定手段(63)がアドレス用親ユニットを決定す
    ると、全制御ユニット(2A,3A,…)に対してアドレス
    を設定するアドレス設定手段(65)とを備えていること
    を特徴とする空気調和装置の運転制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の空気調和装置の運転制御
    装置において、 設定開始手段(62)は、複数の番号データSA-N,…を特
    定番号の1サイクル分送信した後の2サイクル目以降の
    送信を、特定番号に基づく待ち時間が経過した後に開始
    するように構成されていることを特徴とする空気調和装
    置の運転制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の空気調和装置の運
    転制御装置において、 設定開始信号の優先データSA-Pは、特定番号のビット列
    に対する番号データSA-Nの位置が下位側に向って優位に
    設定されていることを特徴とする空気調和装置の運転制
    御装置。
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