JP2014086848A - 通信システムおよび通信方法 - Google Patents

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Kiyohiro Morita
清宏 森田
Akihiko Hatake
彰彦 畠
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まどか 馬場
Toshinori Matsui
俊憲 松井
Toru Morita
徹 森田
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Abstract

【課題】他の制御装置からの制御メッセージを所定の順序で受信し、所定の処理を短時間で開始する。
【解決手段】第一種の制御装置602は、通信インタフェース部606と、スリープ移行処理部603と、ウェイクアップ移行処理部604と、スリープ状態からウェイクアップ状態へ移行したときに第二種の制御装置へ制御メッセージを要求する送信要求メッセージ送信部605を備え、第二種の制御装置607,613は、通信インタフェース部611,615と、制御メッセージを送信する制御メッセージ送信部610,614と、第一種の制御装置602からの送信要求メッセージの受信から制御メッセージ送信までのオフセット時間を決定するオフセット時間決定部620,621とを備え、オフセット時間決定部620,621が決定するオフセット時間は第二種の制御装置607,613毎に異なる値である。
【選択図】図1

Description

この発明は通信システムおよび通信方法に関し、特に、複数の制御装置がネットワークに接続され、各制御装置が省電力状態と通常動作状態とを移行可能な環境において、各制御装置のメッセージ送信タイミングを制御する通信システムおよび通信方法に関する。
現在、自動車等の車両には制御装置が数多く搭載されており、それぞれは、ネットワークを介してメッセージの送受信を行っている。しかしながら、これらの制御装置の消費電力を削減することが重要となってきており、車両に搭載される制御装置は、消費電力を削減するために、不要時は、ウェイクアップ状態(通常動作状態)からスリープ状態(省電力状態)へ移行し、必要時には、スリープ状態からウェイクアップ状態へ移行する。
車両に搭載される制御装置は、スリープ状態からウェイクアップ状態へ移行した際、自身の制御に必要な情報を取得するため、他の制御装置からのメッセージを受信する必要がある。
例えば特許文献1では、スリープ状態からウェイクアップ状態へ移行した制御装置が、他の制御装置へメッセージの送信を要求するネットワークシステムが提案されている。
特許文献1で提案されているネットワークシステムにおいては、制御装置であるノードAおよびノードBが、ネットワーク(多重バス)により接続されている。ノードAおよびノードBの構成は等しく、それぞれ、通信I/F(インタフェース)、CPU、周辺回路を備える。通信I/Fは、ネットワークを介してメッセージの送受信を行う。CPUは周辺回路の制御を行う。周辺回路は、電源回路や入出力回路等であり、CPUにより制御される。
次に、特許文献1において、ノードAが、スリープ状態にあるノードBをウェイクアップ状態へ移行させる場合の動作を示す。
時刻T1では、ノードAはノードBをスリープ状態からウェイクアップ状態へ移行させるため、ウェイクアップメッセージを送信する。
時刻T2では、ノードBはウェイクアップメッセージを受信し、スリープ状態からウェイクアップ状態へ移行するために必要な初期化処理(起動処理)を開始する。
時刻T3では、ノードBは、初期化処理が完了したため、ウェイクアップ状態へ移行する。この後、ノードBは、ノードAからの制御に必要なメッセージ(以下 制御メッセージと称する)を受信可能な状態となり、ノードAに対して制御メッセージの送信要求を行うために送信要求メッセージを送信する。この制御メッセージには、ノードBの制御に必要な情報が含まれる。
時刻T4では、ノードAは送信要求メッセージを受信し、ノードAはノードBに対して制御メッセージを送信する。
時刻T5では、ノードBは、ノードAから制御メッセージを受信する。
このように、特許文献1で提案されているネットワークシステムでは、スリープ状態からウェイクアップ状態へ移行した制御装置は、他の制御装置へ、送信要求メッセージを送信することで、スリープ状態からウェイクアップ状態へ移行した後に、短時間で他の制御装置から制御メッセージを受信することができる。
特許第4076876号公報
しかしながら、特許文献1に記載のネットワークシステムの場合、ネットワークの通信プロトコルとして、例えばCSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance:搬送波感知多重アクセス/衝突回避方法)が用いられている環境においては、スリープ状態からウェイクアップ状態へ移行しても短時間で所定の処理を開始することができない場合がある。
これは、スリープ状態からウェイクアップ状態へ移行した制御装置が所定の処理を開始するためには、他の制御装置からの制御メッセージを所定の順序で受信する必要があるが、他の制御装置へ送信要求メッセージを送信しても、送信要求メッセージを受信した他の制御装置は、要求の受信後に一斉に制御メッセージを送信するため、メッセージの到着順序が不定となる為である。
この原因としては、CSMA/CAでは、制御装置がメッセージ送信時にネットワークの使用状況を確認し、ネットワークが未使用である場合は、メッセージを送信できるが、ネットワークが使用されている場合は、所定時間経過後に再度メッセージの送信を行うことが規定されているからである。
さらに、CSMA/CAの規定が、複数の制御装置がネットワークは未使用であると判断し、同時にメッセージが送信された場合には、メッセージの衝突が発生し、この衝突を検知する低い優先度の識別子を持つメッセージを送信した制御装置が再度メッセージの送信を行うこととなっているためである。
本発明は、かかる問題点を解決するためになされたものであり、ネットワークに接続された制御装置がスリープ状態からウェイクアップ状態へ移行した際、他の制御装置からの制御メッセージを所定の順序で受信し、所定の処理を短時間で開始することが可能な通信システムおよび通信方法を提供することを目的とする。
この発明は、識別子を含むメッセージが送受信されるネットワークに複数の制御装置が接続されて構成された通信システムであって、前記制御装置は、第一の制御装置と少なくとも2つの第二の制御装置とを含み、前記第一の制御装置は、前記ネットワークを介してメッセージの送受信を行う通信インタフェース部と、省電力状態であるスリープ状態への移行処理を行うスリープ移行処理部と、通常処理状態であるウェイクアップ状態への移行処理を行うウェイクアップ移行処理部と、前記スリープ状態から前記ウェイクアップ状態へ移行したときに、前記第二の制御装置へ、前記第一の制御装置の制御対象の制御に必要な情報を含んだ制御メッセージの送信要求を行うための送信要求メッセージを送信する送信要求メッセージ送信部とを備え、前記第二の制御装置は、前記ネットワークを介してメッセージの送受信を行う通信インタフェース部と、前記第一の制御装置に前記制御メッセージを送信する制御メッセージ送信部と、前記第一の制御装置からの送信要求メッセージを受信した時点から前記制御メッセージの送信までのオフセット時間を決定するオフセット時間決定部とを備え、前記第二の制御装置の各々は、前記第一の制御装置から前記送信要求メッセージを受信した後に、自身の前記オフセット時間決定部が決定する互いに異なるオフセット時間経過後に、前記制御メッセージを送信することを特徴とする通信システムである。
この発明は、識別子を含むメッセージが送受信されるネットワークに複数の制御装置が接続されて構成された通信システムであって、前記制御装置は、第一の制御装置と少なくとも2つの第二の制御装置とを含み、前記第一の制御装置は、前記ネットワークを介してメッセージの送受信を行う通信インタフェース部と、省電力状態であるスリープ状態への移行処理を行うスリープ移行処理部と、通常処理状態であるウェイクアップ状態への移行処理を行うウェイクアップ移行処理部と、前記スリープ状態から前記ウェイクアップ状態へ移行したときに、前記第二の制御装置へ、前記第一の制御装置の制御対象の制御に必要な情報を含んだ制御メッセージの送信要求を行うための送信要求メッセージを送信する送信要求メッセージ送信部とを備え、前記第二の制御装置は、前記ネットワークを介してメッセージの送受信を行う通信インタフェース部と、前記第一の制御装置に前記制御メッセージを送信する制御メッセージ送信部と、前記第一の制御装置からの送信要求メッセージを受信した時点から前記制御メッセージの送信までのオフセット時間を決定するオフセット時間決定部とを備え、前記第二の制御装置の各々は、前記第一の制御装置から前記送信要求メッセージを受信した後に、自身の前記オフセット時間決定部が決定する互いに異なるオフセット時間経過後に、前記制御メッセージを送信することを特徴とする通信システムであるので、ネットワークに接続された第一の制御装置がスリープ状態からウェイクアップ状態へ移行した際、他の制御装置である第二の制御装置からの制御メッセージを所定の順序で受信し、所定の処理を短時間で開始することができる。
本発明の通信システムの基本概念を示す全体構成図である。 本発明の実施の形態1および2におけるハイブリッド車両システムの全体構成図である。 本発明の実施の形態1および2におけるウェイクアップ状態/スリープ状態を移行する制御装置の状態と車速との関係を示した図である。 本発明の実施の形態1におけるウェイクアップ状態/スリープ状態を移行する制御装置のスリープ状態におけるメッセージ受信時の処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1および2におけるウェイクアップ状態/スリープ状態を移行する制御装置のウェイクアップ状態におけるメッセージ受信時の処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1における制御メッセージを送信する制御装置の、メッセージ受信時の処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1において、スリープ状態からウェイクアップ状態へ移行した制御装置が所定の順序で制御メッセージを受信した場合のタイミングチャートである。 本発明の実施の形態1〜3におけるネットワークを介して送受信されるメッセージの構成を示した図である。 本発明の実施の形態2におけるウェイクアップ状態/スリープ状態を移行する制御装置のスリープ状態におけるメッセージ受信時の処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2における制御メッセージを送信する制御装置の、メッセージ受信時の処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2における制御メッセージを送信する制御装置の、受信した送信要求メッセージの識別子とオフセット時間の関係図である。 本発明の実施の形態2における制御メッセージを送信する制御装置が、送信要求メッセージの識別子に基づいてオフセット時間を設定した場合のタイミングチャートである。 本発明の実施の形態2における制御メッセージを送信する制御装置が、送信要求メッセージの識別子に基づいてオフセット時間を設定した場合のタイミングチャートである。 本発明の実施の形態3におけるハイブリッド車両システムの全体構成図である。 本発明の実施の形態3における制御メッセージを送信する制御装置の、メッセージ受信時の処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態3における制御メッセージを送信する制御装置のウェイクアップメッセージの識別子とオフセット時間の関係図である。 本発明の実施の形態3における制御メッセージを送信する制御装置が、ウェイクアップメッセージの識別子に基づいてオフセット時間を設定した場合のタイミングチャートである。 本発明の実施の形態3における制御メッセージを送信する制御装置が、ウェイクアップメッセージの識別子に基づいてオフセット時間を設定した場合のタイミングチャートである。
以下、本発明による通信システムの好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施形態に係る通信システムの基本概念を示す全体構成図である。図1に示すように、本発明の実施形態に係る通信システム601においては、第一種の制御装置602(第一の制御装置)と、複数の第二種の制御装置607,613(第二の制御装置)とが、ネットワーク612により接続されている。なお、図1においては、第一種の制御装置602と第二種の制御装置607,613とは、それぞれ、互いに異なる内部構成を有しているが、この場合に限らず、同一の内部構成を有していてもよい。
図1の例においては、第一種の制御装置602は、スリープ移行処理部603と、ウェイクアップ移行処理部604と、送信要求メッセージ送信部605と、通信インタフェース部606とを備えている。
また、第二種の制御装置607は、スリープメッセージ送信部608と、ウェイクアップメッセージ送信部609と、制御メッセージ送信部610と、通信インタフェース部611と、オフセット時間決定部620とを備えている。
また、第二種の制御装置613は、制御メッセージ送信部614と、通信インタフェース部615と、オフセット時間決定部621とを備えている。
なお、後述する各実施の形態1〜3は、図1に示す本発明に係る通信システムを、ハイブリッド車両に搭載し、バッテリ状態を考慮してエンジンとモータによる駆動出力を制御するハイブリッド車両システム701に適用した場合を例に挙げて説明する。図2及び図13に、図1に示す本発明に係る通信システムを、ハイブリッド車両システム701に適用した場合の例を示す。例えば、図1と図2とを比較すると、図2のモータECU702が、図1の第一種の制御装置に相当し、図2のエンジンECU707が、図1の第二種の制御装置607に相当し、図2のバッテリECU713が、図1の第二種の制御装置613に相当し、図2のCANネットワーク712が、図1のネットワーク612に相当することが分かる。
なお、後述する実施の形態1〜3の説明において、モータECU702がスリープ状態からウェイクアップ状態へ移行した後に、はじめに、バッテリECU713、次に、エンジンECU707という順にそれぞれの制御メッセージを受信した場合を「所定の順序で制御メッセージを受信した」と呼び、モータECU702が、エンジンECU707からの制御メッセージから計算した値でモータ716の制御を行った場合を「所定の処理を実施した」と呼ぶこととする。
実施の形態1.
本発明の実施の形態1によるハイブリッド車両システムを図2から図8に基づいて説明する。図2は、本発明の実施の形態1に係るハイブリッド車両システム(通信システム)の構成を示す図である。図2において、ハイブリッド車両システム701は、第一種の制御装置であるモータECU702(第一の制御装置)と第二種の制御装置であるエンジンECU707(第二の制御装置)及びバッテリECU713(第二の制御装置)とがCANネットワーク712により接続されている。CANは、CSMA/CA方式の通信プロトコルであり、送受信されるメッセージは、図8に示すように、識別子とデータとから構成される。本実施の形態1で使用されるメッセージは、識別子から、または、識別子とデータの内容から、その種類が判定されるものとする。しかし、識別子とデータの詳細に関しては、実施の形態1の効果に影響しない為、説明は省略する。
図2に示すように、モータECU702にはモータ716が接続され、エンジンECU707にはエンジン717と車速センサ718とが接続され、バッテリECU713にはバッテリ719が接続されている。
ハイブリッド車両システム701は、車速を変化させるための駆動出力を制御するシステムであり、駆動出力は、モータ716の出力とエンジン717の出力の合計となる。
モータECU702は、モータ716の制御を行い、エンジンECU707は、エンジン717の制御および車速センサ718の検出値からの車速の検出を行い、バッテリECU713は、バッテリ719の状態監視を行う。なお、本実施の形態1において、ハイブリッド車両システム701の駆動出力は、エンジンECU707が管理する。
エンジンECU707は、ハイブリッド車両システム701の必要駆動出力、車速センサ718の値、及び、エンジン717の制御値から、モータ716の必要出力値を計算し、当該必要出力値を、モータECU702へ、制御メッセージとして送信する。
バッテリECU713は、バッテリ719の状態に基づいて、モータECU702へ制御メッセージとしてモータ出力許可信号を送信する。
モータECU702は、エンジンECU707およびバッテリECU713からの制御メッセージに基づいて、モータ716の制御を行う。
モータECU702は、スリープ移行処理部703、ウェイクアップ移行処理部704、送信要求メッセージ送信部705、通信インタフェース部706から構成される。
通信インタフェース部706は、CANネットワーク712を介してメッセージの送受信を行う。
スリープ移行処理部703は、通信インタフェース部706が受信したメッセージがスリープメッセージの場合、スリープ状態(省電力状態)への移行処理を行う。
ウェイクアップ移行処理部704は、通信インタフェース部706が受信したメッセージがウェイクアップメッセージの場合、ウェイクアップ状態(通常処理状態)への移行処理を行う。
送信要求メッセージ送信部705は、スリープ状態からウェイクアップ状態へ移行した際に、エンジンECU707およびバッテリECU713へ、制御対象であるモータ716の制御(及び/またはモータECU702自身の内部制御)に必要な制御メッセージの送信を要求する送信要求メッセージを送信する。
エンジンECU707は、スリープメッセージ送信部708と、ウェイクアップメッセージ送信部709と、制御メッセージ送信部710と、通信インタフェース部711、オフセット時間決定部720から構成される。
スリープメッセージ送信部708は、モータECU702をスリープ状態へ移行させるためのスリープメッセージを送信する。
ウェイクアップメッセージ送信部709は、モータECU702をウェイクアップ状態へ移行させるためのウェイクアップメッセージを送信する。
制御メッセージ送信部710は、制御メッセージとして、車速センサ718により検出された車速とエンジン717の制御値とから計算されたモータ716の必要出力値をモータECU702へ送信する。
通信インタフェース部711は、CANネットワーク712を介してメッセージの送受信を行う。
オフセット時間決定部720は、モータECU702から送信要求メッセージを受信した時点から、制御メッセージを送信する時点までの時間(以下、オフセット時間と称する)を決定する。
バッテリECU713は、制御メッセージ送信部714と、通信インタフェース部715と、オフセット時間決定部721とから構成される。
制御メッセージ送信部714は、制御メッセージとして、バッテリ719の状態に基づくモータ出力許可信号を、モータECU702へ送信する。
通信インタフェース部715は、CANネットワーク712を介してメッセージの送受信を行う。
オフセット時間決定部721は、モータECU702から送信要求メッセージを受信した時点から、制御メッセージを送信する時点までのオフセット時間を決定する。
なお、バッテリECU713のオフセット時間決定部721が決定するオフセット時間と、エンジンECU707のオフセット時間決定部720が決定するオフセット時間とは、互いに異なる時間とする。決定方法については後述する。
本実施の形態1では、エンジンECU707が、モータECU702をスリープ状態/ウェイクアップ状態へ切り替えるために、スリープメッセージ/ウェイクアップメッセージを送信する。
ここでは、図3に示すように、ハイブリッド車両システム701の駆動出力により車速が変化し、車速が60km/h以下となった時点で、エンジンECU707からのウェイクアップメッセージにより、モータECU702はウェイクアップ状態へ移行させられ、60km/hを超えた時点で、エンジンECU707からのスリープメッセージにより、スリープ状態へ移行させられるとする。
さらに、モータECU702は、バッテリECU713からの出力許可信号を受信するまでは、モータECU702が持つ初期値でモータ716を制御し、バッテリECU713から出力許可信号を受信した後は、エンジンECU707から受信した制御メッセージに含まれるモータ716の必要出力値に基づいて計算した値で制御する。
また、本実施の形態1では、エンジンECU707およびバッテリECU713は、それぞれ、記憶装置(図示省略)を有しており、当該記憶装置内に、オフセット時間として、予め所定の値を記憶している。従って、本実施の形態1では、エンジンECU707およびバッテリECU713は、オフセット時間決定部720および721により、記憶装置内に、オフセット時間として、予め自身が保有する値を設定する。ここでは、エンジンECU707は、オフセット時間を3msとし、バッテリECU713はオフセット時間を1msとする。
次に図4を用いて、スリープ状態におけるモータECU702のメッセージ受信時の処理について説明する。
ステップS901では、モータECU702の通信インタフェース部706がCANネットワーク712から受信したメッセージの受信処理を行う。
ステップS902では、モータECU702は、メッセージに含まれる識別子(または識別子とデータ内容)に基づいて、メッセージの種類を判定する。受信したメッセージの種類がウェイクアップメッセージの場合、ステップS903へ進み、その他のメッセージの場合、処理を終了する。
ステップS903では、モータECU702は、スリープ状態からウェイクアップ状態へ移行するために必要な初期化処理を行う。
ステップS904では、モータECU702の初期化処理が完了し、モータECU702のウェイクアップ移行処理部704は、モータECU702をウェイクアップ状態にする。
ステップS905では、モータECU702は、エンジンECU707及びバッテリECU713へ送信要求メッセージを送信する。
さらに、図5を用いて、ウェイクアップ状態におけるモータECU702のメッセージ受信時の処理について説明する。
ステップS1001では、モータECU702の通信インタフェース部706がCANネットワーク712から受信したメッセージの受信処理を行う。
ステップS1002では、モータECU702は、メッセージに含まれる識別子(または識別子とデータ内容)に基づいて、メッセージの種類を判定する。受信したメッセージの種類がスリープメッセージの場合、ステップS1003へ進み、制御メッセージの場合、ステップS1004へ進み、その他のメッセージの場合、処理を終了する。
ステップS1003では、モータECU702のスリープ移行処理部703は、モータECU702をスリープ状態にする。
ステップS1004では、モータECU702は受信したメッセージの内容を判定する。受信したメッセージの内容が、バッテリECU713からのモータ出力許可信号である場合、ステップS1005へ進み、エンジンECU707からのモータ716の必要出力値である場合、ステップS1006へ進む。
ステップS1005では、モータECU702は、モータ716への出力許可フラグをセットする。
ステップS1006では、モータECU702は、受信メッセージから制御値を計算する。
ステップS1007では、モータECU702は、出力許可フラグがセットされているかどうかを判定する。セットされている場合、ステップS1009へ進み、セットされていない場合、ステップS1008へ進む。
ステップS1008では、モータECU702は、バッテリECU713から、出力許可信号を受信していないため、制御値を初期値に設定する。
ステップS1009では、制御値に基づいて、モータ716を制御する。
さらに、図6を用いて、エンジンECU707およびバッテリECU713のメッセージ受信時の処理について説明する。但し、エンジンECU707とバッテリECU713の処理は等しいため、ここでは、図6を用いて、エンジンECU707のメッセージ受信時の処理のみを説明し、バッテリECU713のメッセージ受信時の処理についての説明は省略する。
ステップS1101では、エンジンECU707の通信インタフェース部711がCANネットワーク712から受信したメッセージの受信処理を行う。
ステップS1102では、エンジンECU707は、メッセージに含まれる識別子(または識別子とデータ内容)に基づいて、受信したメッセージの種類を判定する。受信したメッセージの種類が送信要求メッセージの場合、ステップS1103へ進み、その他のメッセージの場合、処理を終了する。
ステップS1103では、エンジンECU707のオフセット時間決定部720は、オフセット時間を、予め自身が保有する所定の値に設定する。
ステップS1104では、エンジンECU707は、オフセット時間の計測を開始する。
ステップS1105では、エンジンECU707は、オフセット時間が経過したかどうかを判定する。経過したと判定した場合、ステップS1106へ進み、経過していないと判定した場合、ステップS1105に留まる。
ステップS1106では、エンジンECU707は、モータECU702へ制御メッセージを送信する。
次に、このような構成を持つハイブリッド車両システム701における本発明の特徴となるエンジンECU707およびバッテリECU713が、モータECU702からの送信要求メッセージを受信してから、所定のオフセット時間経過後に、モータECU702へ制御メッセージを送信する場合の動作を図7に従って説明する。
時刻T1000では、車速が60km/h以下のため、モータECU702はウェイクアップ状態となる。モータECU702はバッテリECU713からモータ出力許可信号を受信済みで、エンジンECU707からの制御メッセージに基づいて計算した値でモータ716の制御を行っている。
時刻T1001では、ハイブリッド車両システム701の駆動出力の変化により車速が変化し、車速が60km/hを超えたため、エンジンECU707のスリープメッセージ送信部708は、モータECU702へスリープメッセージを送信する。
時刻T1002では、モータECU702はメッセージを受信し、以下のメッセージ受信時の処理を開始する。
モータECU702の通信インタフェース部706は、CANネットワーク712から受信したメッセージの受信処理を行う(S1001)。
モータECU702は、識別子(または識別子とデータ内容)に基づいて、受信したメッセージの種類を判定する(S1002)。ここでは、スリープメッセージを受信したと判定し、モータECU702のスリープ移行処理部703は、モータECU702をスリープ状態にする(S1003)。
時刻T1003では、ハイブリッド車両システム701の駆動出力の変化により車速が変化し、車速が60km/h以下となったため、エンジンECU707のウェイクアップメッセージ送信部709は、モータECU702へウェイクアップメッセージを送信する。
時刻T1004では、モータECU702はメッセージを受信し、以下のメッセージ受信時の処理を開始する。
モータECU702の通信インタフェース部706は、CANネットワーク712から受信したメッセージの受信処理を行う(S901)。
モータECU702は、識別子(または識別子とデータ内容)に基づいて、受信したメッセージの種類を判定する(S902)。ここでは、ウェイクアップメッセージを受信したと判定し、モータECU702はスリープ状態からウェイクアップ状態へ移行するために必要な初期化処理を行う(S903)。
そして、初期化処理完了後モータECU702のウェイクアップ移行処理部704は、モータECU702をウェイクアップ状態にする(S904)。
時刻T1005では、モータECU702は、エンジンECU707およびバッテリECU713へ送信要求メッセージを送信する(S905)。
時刻T1006では、エンジンECU707およびバッテリECU713は、送信要求メッセージを受信し、以下のメッセージ受信時の処理を同時に開始する。
エンジンECU707の通信インタフェース部711は、CANネットワーク712から受信したメッセージの受信処理を行う(S1101)。
エンジンECU707は、識別子(または識別子とデータ内容)に基づいて、受信したメッセージの種類を判定する(S1102)。ここでは、送信要求メッセージを受信したと判定し、エンジンECU707のオフセット時間決定部720は、オフセット時間を自身が保有する値に設定する(S1103)。このとき、エンジンECU707はオフセット時間を3msに設定する。
次に、エンジンECU707は、オフセット時間の計測を開始する(S1104)。そして、エンジンECU707は、オフセット時間が経過したかどうかを判定する(S1105)。時刻T1006の時点では、オフセット時間が経過していないと判定する。
同様に、バッテリECU713の通信インタフェース部715は、CANネットワーク712から受信したメッセージの受信処理を行う(S1101)。
バッテリECU713は、識別子(または識別子とデータ内容)に基づいて、受信したメッセージの種類を判定する(S1102)。ここでは、送信要求メッセージを受信したと判定し、バッテリECU713のオフセット時間決定部721は、オフセット時間を自身が保有する値に設定する(S1103)。このとき、バッテリECU713はオフセット時間を1msに設定する。
次に、バッテリECU713は、オフセット時間の計測を開始する(S1104)。そして、バッテリECU713は、オフセット時間が経過したかどうかを判定する(S1105)。T1006の時点では、オフセット時間が経過していないと判定する。
時刻T1007では、バッテリECU713は、T1006より1ms経過していることからオフセット時間が経過したと判定し、モータECU702へ制御メッセージを送信する(S1106)。
このとき、エンジンECU707は、まだオフセット時間が経過していないと判定する。
時刻T1008では、モータECU702は、バッテリECU713から、制御メッセージを受信し、以下のメッセージ受信時の処理を開始する。
モータECU702の通信インタフェース部706は、CANネットワーク712から受信したメッセージの受信処理を行う(S1001)。
モータECU702は、識別子(または識別子とデータ内容)に基づいて、受信したメッセージの種類を判定する(S1002)。ここでは、制御メッセージを受信したと判定する。そして、モータECU702はメッセージの内容を判定する(S1004)。ここでは、バッテリECU713からのモータ出力許可信号であると判定する。そして、モータECU702はモータ716への出力許可フラグをセットする(S1005)。
次に、モータECU702は、出力許可フラグがセットされているかどうかを判定する(S1007)。このとき、モータECU702は出力許可フラグがセットされているため、制御値に基づいて、モータ716を制御する。ここでは、モータECU702の制御値は初期値となる。
このとき、エンジンECU707は、まだオフセット時間が経過していないと判定する。
時刻T1009では、エンジンECU707は、T1006より3ms経過していることからオフセット時間が経過したと判定し、モータECU702へ制御メッセージを送信する(S1106)。
時刻T1010では、モータECU702は、エンジンECU707から、制御メッセージを受信し、メッセージ受信時の処理を開始する。
モータECU702の通信インタフェース部706は、CANネットワーク712から受信したメッセージの受信処理を行う(S1001)。
モータECU702は、識別子(または識別子とデータ内容)に基づいて、受信したメッセージの種類を判定する(S1002)。ここでは、制御メッセージを受信したと判定する。そして、モータECU702はメッセージの内容を判定する(S1004)。ここでは、エンジンECU707からのモータ716の必要出力値であると判定する。そして、モータECU702は受信メッセージから制御値を計算する(S1006)。
次に、モータECU702は、出力許可フラグがセットされているかどうかを判定する(S1007)。このとき、モータECU702は出力許可フラグがセットされているため、制御値に基づいて、モータ716を制御する(S1009)。ここでは、モータECU702の制御値は受信した制御メッセージから計算された計算値となる。
このようにして、本発明の通信システムとなるハイブリッド車両システム701では、スリープ状態からウェイクアップ状態へ移行した直後に、モータECU702は、所定の順序である、バッテリECU713、エンジンECU707という順で、制御メッセージを受信できるので、エンジンECU707からのモータ716の必要出力値となる制御メッセージを受信した時点で、モータECU702には、バッテリECU713からのモータ出力許可信号である制御メッセージが受信でき出力許可フラグがセットされている。このため、ウェイクアップ状態へ移行後短時間のうちに、モータECU702は、エンジンECU707からの必要出力値から計算した計算値でモータ716を制御することができる。
以上のように、本実施の形態1によれば、スリープ状態からウェイクアップ状態へ移行した制御装置は、他の制御装置へ送信要求メッセージを送信し、送信要求メッセージを受信した他の制御装置は、制御装置毎にあらかじめ保有する別々のオフセット時間経過後に制御メッセージの送信を行う。このことで、スリープ状態からウェイクアップ状態へ移行した制御装置は、他の制御装置からの制御メッセージを所定の順序で受信することができ、短時間で所定の処理を開始することができる。
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2に係るハイブリッド車両システム701(通信システム)について説明する。本実施の形態2のハイブリッド車両システム701の構成は、上述の実施の形態1で示した図2の構成と同じであるため、ここでは、説明を省略する。
本実施の形態2において、CANネットワーク712に使用するCANは、CSMA/CA方式の通信プロトコルであり、送受信されるメッセージは図8に示すように識別子とデータとから構成される。本実施の形態2で使用されるメッセージは、識別子から、その種類が判定されるものとする。ここでは、識別子「0x100」と識別子「0x200」をモータECU702が送信する送信要求メッセージ、識別子「0x300」をエンジンECU707が送信するスリープメッセージ、識別子「0x350」をエンジンECU707が送信するウェイクアップメッセージ、識別子「0x400」をエンジンECU707が送信する制御メッセージ、識別子「0x410」をバッテリECU713が送信する制御メッセージとして扱う。
本実施の形態2では、エンジンECU707が、モータECU702のスリープ状態/ウェイクアップ状態へ切り替えるために、スリープメッセージ/ウェイクアップメッセージを送信する。切り替え条件は、実施の形態1と同じである。
さらに、モータECU702は、バッテリECU713からの出力許可信号を受信するまでは、モータECU702が持つ初期値でモータ716を制御し、バッテリECU713から、出力許可信号を受信した後、エンジンECU707から受信した制御メッセージに含まれるモータ716の必要出力値に基づいて計算した値で制御する。
また、ウェイクアップ状態におけるモータECU702のメッセージ受信時の処理は、実施の形態1で示した図5と等しいため説明を省略する。
実施の形態1との相違点は、スリープ状態におけるモータECU702のメッセージ受信時の処理と、エンジンECU707およびバッテリECU713のメッセージ受信時の処理である。ただし、モータECU702のメッセージ受信時の処理は、モータ716のチェック中は、モータ716のチェック処理が優先される為に、実施されないものとする。
図9を用いてスリープ状態におけるモータECU702のメッセージ受信時の処理を説明する。但し、図9におけるステップS1505以外の処理、すなわち、図9のステップS901〜S904の処理は、本実施の形態1で説明した図4に示すステップS901〜S904の処理とそれぞれ等しいため、ここでは、同一符号により示し、説明は省略する。従って、以下では、ステップS1505の処理のみ説明する。
ステップS1505では、モータECU702は、モータECU702の状況に基づいて、所定の識別子を含んだ送信要求メッセージを、エンジンECU707およびバッテリECU713へ送信する。このとき、モータECU702は、当該送信要求メッセージの送信前に、ウェイクアップ状態への移行回数をチェックし、移行回数に応じて送信要求メッセージの識別子を設定する。図11に、移行回数ごとに予め設定された、識別子とオフセット時間との対応関係を記憶したテーブルを示す。図11のテーブルにおいて、上段が移行回数が所定の規定回数以下の場合で、下段が移行回数が所定の規定回数を超えた場合を示す。すなわち、図11のテーブルでは、移行回数が所定の規定回数以下の場合は、エンジンECU707のオフセット時間を3ms、バッテリECU713のオフセット時間を1msとするために、識別子を0x100に設定する。また、移行回数が規定回数を超えた場合は、モータ716をチェックする必要があり、すぐにCANネットワーク712からのメッセージが受信できないため、エンジンECU707のオフセット時間を5ms、バッテリECU713のオフセット時間を3msとするために、識別子を0x200に設定する。なお、図11のテーブルは、記憶装置(図示省略)内に記憶されている。記憶装置は、モータECU702、エンジンECU707、バッテリECU713で、CANネットワーク712を介して、1つの記憶装置を共有してもよく、あるいは、それぞれ別個の記憶装置を有していて、その中に同一のテーブルが記憶されていてもよい。
次に、エンジンECU707およびバッテリECU713のメッセージ受信時の処理について説明する。但し、エンジンECU707とバッテリECU713との処理は等しいため、ここでは図10を用いて、エンジンECU707のメッセージ受信時の処理のみを説明する。また、図10におけるステップS1403以外の処理、すなわち、図10のステップS1101〜S1102,S1104〜S1106の処理は、実施の形態1で説明した図6に示すステップS1101〜S1102,S1104〜S1106の処理とそれぞれ等しいため、ここでは、同一符号により示し、説明は省略する。従って、以下では、エンジンECU707におけるステップS1403の処理のみ説明する。
ステップS1403では、エンジンECU707のオフセット時間決定部720は、図11のテーブルに従って、受信した送信要求メッセージの識別子からオフセット時間を設定する。
次に、このような構成を持つハイブリッド車両システム701における本発明の特徴となるエンジンECU707およびバッテリECU713が、モータECU702からの送信要求メッセージを受信してから、所定のオフセット時間経過後に、モータECU702へ制御メッセージを送信する場合の動作を図12A(a)に従って説明する。
図12A(a)では、モータECU702は、ウェイクアップ状態への移行回数が規定回数以下のため、ウェイクアップ状態に移行し送信要求メッセージを送信した後に、モータ716をチェックする必要がなく、すぐにCANネットワーク712からのメッセージを受信できるものとする。
時刻T1200では、車速が60km/h以下のため、モータECU702はウェイクアップ状態にあり、モータECU702は、バッテリECU713からモータ出力許可信号を受信済みで、エンジンECU707から受信した制御メッセージに基づいて計算した値でモータ716の制御を行っている。
時刻T1201では、ハイブリッド車両システム701の駆動出力の変化により、車速が変化し、車速が60km/hを超えたため、エンジンECU707のスリープメッセージ送信部708は、モータECU702へ、識別子0x300を含むスリープメッセージを送信する。
時刻T1202では、モータECU702はスリープメッセージを受信し、以下のメッセージ受信時の処理を開始する。
モータECU702の通信インタフェース部706は、CANネットワーク712から受信したメッセージの受信処理を行う(S1001)。
モータECU702は、識別子に基づいて、受信したメッセージの種類を判定する(S1002)。ここでは、スリープメッセージを受信したと判定し、モータECU702のスリープ移行処理部703は、モータECU702をスリープ状態にする(S1003)。
時刻T1203では、ハイブリッド車両システム701の駆動出力の変化により車速が変化し、車速が60km/h以下となったため、エンジンECU707のウェイクアップメッセージ送信部709は、モータECU702へ、識別子0x350を含むウェイクアップメッセージを送信する。
時刻T1204では、モータECU702は、ウェイクアップメッセージを受信し、以下のメッセージ受信時の処理を開始する。
モータECU702の通信インタフェース部706は、CANネットワーク712から受信したメッセージの受信処理を行う(S901)。
モータECU702は、識別子に基づいて、受信したメッセージの種類を判定する(S902)。ここでは、ウェイクアップメッセージを受信したと判定し、モータECU702はスリープ状態からウェイクアップ状態へ移行するために必要な初期化処理を行う(S903)。そして、初期化処理完了後モータECU702のウェイクアップ移行処理部704は、モータECU702をウェイクアップ状態にする(S904)。
時刻T1205では、モータECU702は、自身の現在の状況に基づいた所定の識別子を含んだ送信要求メッセージを、エンジンECU707およびバッテリECU713へ送信する。ここでは、ウェイクアップ状態への移行回数が規定回数以下のため、図11のテーブルに基づいて、識別子を0x100として送信要求メッセージを送信する(S1505)。
時刻T1206では、エンジンECU707およびバッテリECU713は、メッセージを受信し、以下のメッセージ受信時の処理を同時に開始する。
エンジンECU707の通信インタフェース部711は、CANネットワーク712から受信したメッセージの受信処理を行う(S1101)。
エンジンECU707は、識別子に基づいて、受信したメッセージの種類を判定する(S1102)。ここでは、送信要求メッセージを受信したと判定し、エンジンECU707のオフセット時間決定部720は、オフセット時間を、受信した送信要求メッセージの識別子に基づいて設定する(S1403)。このとき、送信要求メッセージの識別子が0x100のため、オフセット時間を3msに設定する。
次に、エンジンECU707は、オフセット時間の計測を開始する(S1104)。そして、エンジンECU707は、オフセット時間が経過したかどうかを判定する(S1105)。時刻T1206の時点では、オフセット時間が経過していないと判定する。
一方、同様に、バッテリECU713の通信インタフェース部715は、CANネットワーク712から受信したメッセージの受信処理を行う(S1101)。
バッテリECU713は、識別子に基づいて、受信したメッセージの種類を判定する(S1102)。ここでは、送信要求メッセージを受信したと判定し、バッテリECU713のオフセット時間決定部721は、オフセット時間を受信した送信要求メッセージの識別子に基づいて設定する(S1403)。このとき、送信要求メッセージの識別子が0x100であるため、オフセット時間を1msに設定する。
次に、バッテリECU713は、オフセット時間の計測を開始する(S1104)。そして、バッテリECU713は、オフセット時間が経過したかどうかを判定する(S1105)。T1206の時点では、オフセット時間が経過していないと判定する。
時刻T1207では、バッテリECU713は、時刻T1206より1ms経過していることからオフセット時間が経過したと判定し、モータECU702へ識別子0x410を含む制御メッセージを送信する(S1106)。
時刻T1208では、モータECU702は、制御メッセージを受信し、以下のメッセージ受信時の処理を開始する。
モータECU702の通信インタフェース部706は、CANネットワーク712から受信したメッセージの受信処理を行う(S1001)。
モータECU702は、識別子に基づいて、受信したメッセージの種類を判定する(S1002)。ここでは、制御メッセージを受信したと判定する。そして、モータECU702は、メッセージの内容を判定する(S1004)。ここでは、バッテリECU713からのモータ出力許可信号であると判定する。そして、モータECU702はモータ716への出力許可フラグをセットする(S1005)。
次に、モータECU702は、出力許可フラグがセットされているかどうかを判定する(S1007)。このとき、モータECU702は出力許可フラグがセットされているため、モータECU702は制御値に基づいて、モータ716を制御する。ここでは、モータECU702の制御値は初期値となる。
時刻T1209では、エンジンECU707は、時刻T1206より3ms経過していることからオフセット時間が経過したと判定し、モータECU702へ、識別子0x400を含む制御メッセージを送信する(S1106)。
時刻T1210では、モータECU702は制御メッセージを受信し、以下のメッセージ受信時の処理を開始する。
モータECU702の通信インタフェース部706は、CANネットワーク712から受信したメッセージの受信処理を行う(S1001)。
モータECU702は、識別子に基づいて、受信したメッセージの種類を判定する(S1002)。ここでは、制御メッセージを受信したと判定する。そして、モータECU702はメッセージの内容を判定する(S1004)。ここでは、エンジンECU707からのモータ716の必要出力値であると判定する。そして、モータECU702は受信メッセージから制御値を計算する(S1006)。
次に、エンジンECU707は、出力許可フラグがセットされているかどうかを判定する(S1007)。このとき、モータECU707は出力許可フラグがセットされているため、モータECU702は制御値に基づいて、モータ716を制御する(S1009)。ここでは、モータECU702の制御値は受信した制御メッセージから計算された計算値となる。
このようにして、本実施の形態においては、本発明の通信システムとなるハイブリッド車両システム701では、スリープ状態からウェイクアップ状態へ移行した直後に、モータECU702は、所定の順序である、バッテリECU713、エンジンECU707の順で、制御メッセージを受信できるので、エンジンECU707からのモータ716の必要出力値となる制御メッセージを受信した時点で、モータECU702には、バッテリECU713からのモータ出力許可信号である制御メッセージが受信でき出力許可フラグがセットされている。このため、ウェイクアップ状態へ移行後短時間のうちに、モータECU702は、エンジンECU707からの必要出力値から計算した計算値でモータ716を制御することができる。
次に、本実施の形態2のハイブリッド車両システム701における本発明の特徴となるエンジンECU707およびバッテリECU713が、モータECU702からの送信要求メッセージを受信してから、所定のオフセット時間経過後に、モータECU702へ制御メッセージを送信する場合の別の動作を図12B(b)に従って説明する。
図12B(b)では、モータECU702は、時刻T1305においてウェイクアップ状態への移行回数が規定回数を超えたため、ウェイクアップ状態に移行して送信要求メッセージを送信した後に、まずモータ716をチェックする必要があり、すぐにCANネットワーク712からのメッセージを受信できない場合を例として示している。
なお、図12B(b)において、時刻T1300から時刻T1304までの処理は、前述の図12A(a)の時刻T1200から時刻T1204までの処理と等しいため、説明を省略する。
時刻T1305では、モータECU702は、自身の現在の状況に基づいた所定の識別子を含んだ送信要求メッセージを、エンジンECU707およびバッテリECU713へ送信する。ここでは、ウェイクアップ状態への移行回数が規定回数を超えたため、図11のテーブルに従って、識別子を0x200として送信要求メッセージを送信する(S1505)。
なお、送信要求メッセージの送信後、モータECU702は、モータ716のチェックを開始する。これ以降、モータ716のチェック処理を優先する為にCANネットワーク712から受信したメッセージは処理できなくなる。
時刻T1306では、エンジンECU707およびバッテリECU713は、送信要求メッセージを受信し、以下のメッセージ受信時の処理を開始する。
エンジンECU707の通信インタフェース部711は、CANネットワーク712から受信したメッセージの受信処理を行う(S1101)。
エンジンECU707は、識別子に基づいて、受信したメッセージの種類を判定する(S1102)。ここでは、送信要求メッセージを受信したと判定し、エンジンECU707のオフセット時間決定部720は、オフセット時間を、受信した送信要求メッセージの識別子に基づいて設定する(S1403)。このとき、送信要求メッセージの識別子が0x200であったため、オフセット時間を5msとする。
次に、エンジンECU707は、オフセット時間の計測を開始する(S1104)。そして、エンジンECU707は、オフセット時間が経過したかどうかを判定する(S1105)。時刻T1306の時点では、オフセット時間が経過していないと判定する。
一方、同様に、バッテリECU713の通信インタフェース部715は、CANネットワーク712から受信したメッセージの受信処理を行う(S1101)。
バッテリECU713は、識別子に基づいて、受信したメッセージの種類を判定する(S1102)。ここでは、送信要求メッセージを受信したと判定し、バッテリECU713のオフセット時間決定部721は、オフセット時間を受信した送信要求メッセージの識別子に基づいて設定する(S1403)。このとき、送信要求メッセージの識別子が0x200であったため、オフセット時間を3msとする。
次に、バッテリECU713は、オフセット時間の計測を開始する(S1104)。そして、バッテリECU713は、オフセット時間が経過したかどうかを判定する(S1105)。時刻T1306の時点では、オフセット時間が経過していないと判定する。
時刻T1307では、モータECU702はモータ716のチェックを終了する。これ以降、CANネットワーク712から受信したメッセージを処理できる。
時刻T1308では、バッテリECU713は、T1306より3ms経過していることからオフセット時間が経過したと判定し、モータECU702へ識別子0x410の制御メッセージを送信する(S1106)。
時刻T1309では、モータECU702は制御メッセージを受信し、以下のメッセージ受信時の処理を開始する。
モータECU702の通信インタフェース部706は、CANネットワーク712から受信したメッセージの受信処理を行う(S1001)。
モータECU702は、識別子に基づいて、受信したメッセージの種類を判定する(S1002)。ここでは、制御メッセージを受信したと判定する。そして、モータECU702は、制御メッセージの内容を判定する(S1004)。ここでは、制御メッセージが、バッテリECU713からのモータ出力許可信号であるため、モータ出力許可信号であると判定する。そして、モータECU702はモータ716への出力許可フラグをセットする(S1005)。
次に、モータECU702は、出力許可フラグがセットされているかどうかを判定する(S1007)。このとき、モータECU702は出力許可フラグがセットされているため、モータECU702は制御値に基づいて、モータ716を制御する。ここでは、モータECU702の制御値は初期値となる。
時刻T1310では、エンジンECU707は、時刻T1306より5ms経過していることからオフセット時間が経過したと判定し、モータECU702へ制御メッセージを送信する(S1106)。
時刻T1311では、モータECU702は制御メッセージを受信し、以下のメッセージ受信時の処理を開始する。
モータECU702の通信インタフェース部706は、CANネットワーク712から受信したメッセージの受信処理を行う(S1001)。
モータECU702は、識別子に基づいて、受信したメッセージの種類を判定する(S1002)。ここでは、制御メッセージを受信したと判定する。そして、モータECU702はメッセージの内容を判定する(S1004)。ここでは、エンジンECU707からのモータ716の必要出力値であると判定する。そして、モータECU702は受信メッセージから制御値を計算する(S1006)。
次に、エンジンECU707は、出力許可フラグがセットされているかどうかを判定する(S1007)。このとき、モータECU707は出力許可フラグがセットされているため、モータECU702は制御値に基づいて、モータ716を制御する(S1009)。ここでは、モータECU702の制御値は受信した制御メッセージから計算された計算値となる。
このようにして、本実施の形態においては、本発明の通信システムとなるハイブリッド車両システム701では、モータECU702は、スリープ状態からウェイクアップ状態へ移行した直後に、優先度の高いモータ716のチェックを行う必要がある場合は、オフセット時間を長くして、チェック後に、所定の順序である、バッテリECU713、エンジンECU707という順で、制御メッセージを受信できるので、エンジンECU707からのモータ716の必要出力値となる制御メッセージを受信した時点で、モータECU702には、バッテリECU713からのモータ出力許可信号である制御メッセージが受信でき出力許可フラグがセットされている。このため、モータECU702は、ウェイクアップ状態へ移行しモータ716のチェック後できる限り短時間のうちに、エンジンECU707からの必要出力値から計算した計算値でモータ716を制御することができる。
このようなハイブリッド車両システム701では、モータECU702は、スリープ状態からウェイクアップ状態へ移行した直後に、自身が実施しなければならない優先度の高い処理がなければ、オフセットを短く指定する識別子0x100により制御メッセージの送信要求をエンジンECU707及びバッテリECU713に送信し、実施しなければならない優先度の高い処理があれば、オフセットを長く指定する0x200により送信要求メッセージをエンジンECU707及びバッテリECU713に送信する事ができる。このため、モータECU702は、自身の状況に基づいたできる限り短時間のうちに、エンジンECU707からの必要出力値から計算した計算値でモータ716を制御することができる。
以上のように、実施の形態2によれば、スリープ状態からウェイクアップ状態へ移行した制御装置は、他の制御装置へ識別子によりオフセット時間を指定する事ができる送信要求メッセージを送信し、送信要求メッセージを受信した他の制御装置は、制御装置毎に受信した送信要求メッセージで指定されるオフセット時間経過後に制御メッセージの送信を行う。このことで、スリープ状態からウェイクアップ状態へ移行した制御装置は、自身の状況を考慮した時間で他の制御装置からの制御メッセージを所定の順序で受信することができ、短時間で所定の処理を開始することができる。
また、上記実施の形態2において、モータECU702が送信する送信要求メッセージの識別子に基づいて、エンジンECU707およびバッテリECU713はそれぞれ制御メッセージの送信オフセット時間を決定したが、送信要求メッセージのデータ内容、識別子とデータ内容の組み合わせ等に基づいて送信オフセット時間を決定しても、同様の効果が得られる。
実施の形態3.
本発明の実施の形態3に係るハイブリッド車両システム701(通信システム)について説明する。図13は、本実施の形態3に係るハイブリッド車両システム701の構成を示す図である。図13において、実施の形態1で示した図2と同じ構成物については、同一符号を付して示し、ここでは、その説明を省略する。図2と図13との違いは、図13においては、スイッチユニット800とそれに接続されたスイッチパネル810とが追加されている点である。
図13に示すように、ハイブリッド車両システム701は、第一種の制御装置であるモータECU702(第一の制御装置)と、第二種の制御装置であるエンジンECU707(第二の制御装置)、バッテリECU713(第二の制御装置)、および、スイッチユニット800(第三の制御装置)とが、CANネットワーク712により接続されている。
CANネットワーク712に使用するCANは、CSMA/CA方式の通信プロトコルであり、送受信されるメッセージは、図8に示すように、識別子とデータとから構成される。本実施の形態3で使用されるメッセージは、識別子から、その種類が判定されるものとする。ここでは、識別子「0x100」をモータECU702が送信する送信要求メッセージ、識別子「0x300」をエンジンECU707が送信するスリープメッセージ、識別子「0x350」をエンジンECU707が送信するウェイクアップメッセージ、識別子「0x400」をエンジンECU707が送信する制御メッセージ、識別子「0x410」をバッテリECU713が送信する制御メッセージ、識別子「0x500」をスイッチユニット800が送信するウェイクアップメッセージとして扱う。
スイッチユニット800は、乗員が操作するスイッチパネル810が接続されている。スイッチユニット800は、乗員がスイッチパネル810を操作することにより選択した走行モードを、ハイブリッド車両システム701を構成する制御装置に通知する。ここでは、走行モードとして、駆動出力としてモータ716の出力とエンジン717の出力の両方を強制的に使用するスポーツ運転モードと、車速が60km/h以上では、駆動出力としてモータ716の出力を使用しないエコ運転モードが用意されているものとする。
モータECU702は、スポーツ運転モードが選択された時は、出来る限り早くモータ716から出力を得られるようにしなければならない。本実施の形態3では、ウェイクアップ状態移行後のメッセージを受信できるまでに実施される処理を短縮することで、メッセージが受信可能になるまでの時間を短くする。
スイッチユニット800は、ウェイクアップメッセージ送信部809と、通信インタフェース部815とから構成される。
本実施の形態3では、エンジンECU707が、モータECU702のスリープ状態/ウェイクアップ状態へ切り替えるために、スリープメッセージ/ウェイクアップメッセージを送信する。ここでは、図3に示すように、ハイブリッド車両システム701の駆動出力により車速が変化し、車速が60km/h以下となった時点で、モータECU702は、エンジンECU707からのウェイクアップメッセージにより、ウェイクアップ状態へ移行させられ、60km/hを超えた時点かつスイッチパネル810でスポーツ運転モードが選択されていなければ、モータECU702は、エンジンECU707からのスリープメッセージにより、スリープ状態へ移行させられるとする。
また、一方で、60km/hを超えている場合でも、スイッチパネル810でスポーツ運転モードが選択されれば、スイッチユニット800がウェイクアップメッセージを送信する。
実施の形態3におけるスリープ状態とウェイクアップ状態でのモータECU702のメッセージ受信時の処理は、それぞれ実施の形態1で示した図4、図5と等しいため、ここでは説明を省略する。
次に、エンジンECU707およびバッテリECU713のメッセージ受信時の処理について説明する。エンジンECU707とバッテリECU713の処理は等しいため、ここでは、図14を用いて、エンジンECU707のメッセージ受信時の処理のみを説明する。また、図14において、図6と同じステップについては、同じ処理を実施するため、同一符号により示し、ここでは説明を省略する。
なお、図6と図14との違いは、図14においては、図6のステップS1102の代わりにステップS1601が設けられ、ステップS1601で判定されるメッセージの種類が3種類に増えている点と、ステップS1601の次のステップの1つとして、ステップS1602が追加されている点と、図6のステップS1103が省略されている点である。
図14において、ステップS1601では、エンジンECU707は、受信したメッセージの種類を判定する。受信したメッセージがウェイクアップメッセージの場合は、ステップS1602へ進み、送信要求メッセージの場合は、ステップS1104へ進み、その他のメッセージの場合は、処理を終了する。
ステップS1602では、エンジンECU707のオフセット時間決定部720は、識別子ごとにオフセット時間が設定されている図15のテーブルに従って、受信したウェイクアップメッセージの識別子からオフセット時間を設定する。ここでは、ウェイクアップメッセージの識別子が0x350の場合、エンジンECU707のオフセット時間を3ms、ウェイクアップメッセージの識別子が0x500の場合、エンジンECU707のオフセット時間を1msに設定する。なお、バッテリECU713の場合、オフセット時間決定部721は、同じく図15のテーブルに従って、識別子が0x350の場合、オフセット時間を1msに、識別子が0x500の場合、オフセット時間を0.5msに設定する。
なお、図15のテーブルは、ウェイクアップメッセージの識別子ごとに予め設定された、オフセット時間を記憶している。ウェイクアップメッセージの識別子は、当該ウェイクアップメッセージの送信元の制御装置を示し、識別子が0x350のときは、エンジンECU707が送信元の制御装置であることを示し、識別子が0x500のときは、スイッチユニット800が送信元の制御装置であることを示している。従って、図15のテーブルは、ウェイクアップメッセージの送信元の制御装置ごとに予め設定された、オフセット時間を記憶していることになる。なお、図15のテーブルは、記憶装置(図示省略)内に予め記憶されている。記憶装置は、モータECU702、エンジンECU707、バッテリECU713で、CANネットワーク712を介して、1つの記憶装置を共有してもよく、あるいは、それぞれ別個の記憶装置を有していて、その中に同一のテーブルが記憶されていてもよい。
このような構成を持つハイブリッド車両システム701における本発明の特徴となるエンジンECU707およびバッテリECU713が、モータECU702からの送信要求メッセージを受信してから、所定のオフセット時間経過後に、モータECU702へ制御メッセージを送信する場合の動作を、図16A(a)に従って説明する。
ここでは、スイッチパネル810においてエコ運転モードが選択されており、走行中も乗員はスポーツ運転モードへ変更しないとする。このためスイッチパネル810からメッセージは送信されてない。
図16A(a)における時刻T1400から時刻T1402までの処理は、実施の形態2における図12A(a)の時刻T1200から時刻T1202までの処理と等しいため、説明を省略する。
時刻T1403では、ハイブリッド車両システム701の駆動出力の変化により車速が変化し、車速が60km/h以下となったため、エンジンECU707のウェイクアップメッセージ送信部709は、バッテリECU713およびモータECU702へ、識別子0x350のウェイクアップメッセージを送信する。一方で、エンジンECU707のオフセット時間決定部720は、車速が60km/h以下となったため、オフセット時間を3msに設定する。
時刻T1404では、モータECU702およびバッテリECU713はメッセージを受信し、以下のメッセージ受信時の処理を開始する。
モータECU702の通信インタフェース部706は、CANネットワーク712から受信したメッセージの受信処理を行う(S901)。
モータECU702は、識別子に基づいて、受信したメッセージの種類を判定する(S902)。ここでは、ウェイクアップメッセージを受信したと判定し、モータECU702はスリープ状態からウェイクアップ状態へ移行するために必要な初期化処理を行う(S903)。そして、初期化処理完了後モータECU702のウェイクアップ移行処理部704は、モータECU702をウェイクアップ状態にする(S904)。
一方、バッテリECU713の通信インタフェース部715は、CANネットワーク712から受信したメッセージの受信処理を行う(S1101)。
次に、バッテリECU713は、識別子に基づいて、受信したメッセージの種類を判定する(S1601)。ここでは、ウェイクアップメッセージを受信したと判定し、バッテリECU713のオフセット時間決定部721は、オフセット時間を受信したウェイクアップメッセージの識別子に基づいて設定する(S1602)。このときウェイクアップメッセージの識別子が0x350であるため、オフセット時間を1msに設定する。
時刻T1405では、モータECU702は、エンジンECU707及びバッテリECU713へ識別子を0x100とする送信要求メッセージを送信する(S905)。
時刻T1406では、エンジンECU707及びバッテリECU713は、メッセージを受信し、以下のメッセージ受信時の処理を開始する。
エンジンECU707の通信インタフェース部711は、CANネットワーク712から受信したメッセージの受信処理を行う(S1101)。
エンジンECU707は、識別子に基づいて、受信したメッセージの種類を判定する(S1601)。ここでは、送信要求メッセージを受信したと判定する。
次に、エンジンECU707は、オフセット時間の計測を開始する(S1104)。そして、エンジンECU707は、オフセット時間が経過したかどうかを判定する(S1105)。時刻T1406の時点では、オフセット時間が経過していないと判定する。
一方、バッテリECU713の通信インタフェース部715は、CANネットワーク712から受信したメッセージの受信処理を行う(S1101)。
バッテリECU713は、識別子に基づいて、受信したメッセージの種類を判定する(S1601)。ここでは、送信要求メッセージを受信したと判定する。
次に、バッテリECU713は、オフセット時間の計測を開始する(S1104)。そして、バッテリECU713は、オフセット時間が経過したかどうかを判定する(S1105)。時刻T1406の時点では、オフセット時間が経過していないと判定する。
図16A(a)における時刻T1407から時刻T1410までの処理は、実施の形態2における図12A(a)の時刻T1207から時刻T1210までの処理と等しいため、説明を省略する。
このようにして、本発明の通信システムとなるハイブリッド車両システム701では、スリープ状態からウェイクアップ状態へ移行した直後に、モータECU702は、所定の順序である、バッテリECU713、エンジンECU707の順で制御メッセージを受信できるので、エンジンECU707からのモータ716の必要出力値となる制御メッセージを受信した時点で、モータECU702には、バッテリECU713からのモータ出力許可信号である制御メッセージが受信でき出力許可フラグがセットされている。このため、車速が60km/h以下となってウェイクアップ状態へ移行後できる限り短時間のうちに、モータECU702は、エンジンECU707からの必要出力値から計算した計算値でモータ716を制御することができる。
次に、本実施の形態3のハイブリッド車両システム701における本発明の特徴となるエンジンECU707およびバッテリECU713が、モータECU702からの送信要求メッセージを受信してから、所定のオフセット時間経過後に、モータECU702へ制御メッセージを送信する場合の別の動作を図16B(b)に従って説明する。
ここでは、モータECU702がスリープ状態中に乗員がスイッチパネル810を操作し、エコ運転モードからスポーツ運転モードへ切り替えることにより、モータECU702がウェイクアップ状態に移行する。
図16B(b)において、時刻T1500からT1502までの処理は、実施の形態2における図12A(a)のT1200からT1202までの処理と等しいため、説明を省略する。
時刻T1503では、乗員がスイッチパネル810を操作し、エコ運転モードからスポーツ運転モードへ切り替える。スイッチユニット800がこれを検出したため、スイッチユニット800のウェイクアップメッセージ送信部709は、エンジンECU707、バッテリECU713、および、モータECU702へ、識別子0x500のウェイクアップメッセージを送信する。
時刻T1504では、モータECU702、エンジンECU707、バッテリECU713はメッセージを受信し、以下のメッセージ受信時の処理を開始する。
モータECU702の通信インタフェース部706は、CANネットワーク712から受信したメッセージの受信処理を行う(S901)。
モータECU702は、識別子に基づいて、受信したメッセージの種類を判定する(S902)。ここでは、ウェイクアップメッセージを受信したと判定し、モータECU702はスリープ状態からウェイクアップ状態へ移行するために必要な初期化処理を行う(S903)。そして、初期化処理完了後モータECU702のウェイクアップ移行処理部704は、モータECU702をウェイクアップ状態にする(S904)。このとき、この後に実施するウェイクアップ状態移行後のメッセージを受信できるまでに実施される処理を短縮する。
エンジンECU707の通信インタフェース部711は、CANネットワーク712から受信したメッセージの受信処理を行う(S1101)。
エンジンECU707は、識別子に基づいて、受信したメッセージの種類を判定する(S1601)。ここでは、ウェイクアップメッセージを受信したと判定し、エンジンECU707のオフセット時間決定部720は、オフセット時間を受信したウェイクアップメッセージの識別子に基づいて設定する(S1602)。このとき、ウェイクアップメッセージの識別子が0x500であるため、オフセット時間を1msに設定する。
バッテリECU713の通信インタフェース部715は、CANネットワーク712から受信したメッセージの受信処理を行う(S1101)。
バッテリECU713は、識別子に基づいて、受信したメッセージの種類を判定する(S1601)。ここでは、ウェイクアップメッセージを受信したと判定し、バッテリECU713のオフセット時間決定部721は、オフセット時間を受信したウェイクアップメッセージの識別子に基づいて設定する(S1602)。このとき、ウェイクアップメッセージの識別子が0x500であるため、オフセット時間を0.5msに設定する。
時刻T1505では、モータECU702は、エンジンECU707、バッテリECU713へ、識別子を0x100とする送信要求メッセージを送信する(S905)。
時刻T1506では、エンジンECU707及びバッテリECU713は、メッセージを受信し、以下のメッセージ受信時の処理を開始する。
エンジンECU707の通信インタフェース部711は、CANネットワーク712から受信したメッセージの受信処理を行う(S1101)。
エンジンECU707は、識別子に基づいて、受信したメッセージの種類を判定する(S1601)。ここでは、送信要求メッセージを受信したと判定する。
次に、エンジンECU707は、オフセット時間の計測を開始する(S1104)。そして、エンジンECU707は、オフセット時間が経過したかどうかを判定する(S1105)。時刻T1506の時点では、オフセット時間が経過していないと判定する。
一方、バッテリECU713の通信インタフェース部715は、CANネットワーク712から受信したメッセージの受信処理を行う(S1101)。
バッテリECU713は、識別子に基づいて、受信したメッセージの種類を判定する(S1601)。ここでは、送信要求メッセージを受信したと判定する。
次に、バッテリECU713は、オフセット時間の計測を開始する(S1104)。そして、バッテリECU713は、オフセット時間が経過したかどうかを判定する(S1105)。時刻T1506の時点では、オフセット時間が経過していないと判定する。
時刻T1507では、バッテリECU713は、時刻T1506より0.5ms経過していることからオフセット時間が経過したと判定し、モータECU702へ、識別子0x410を含む制御メッセージを送信する(S1106)。
時刻T1508では、モータECU702はメッセージを受信し、以下のメッセージ受信時の処理を開始する。
モータECU702の通信インタフェース部706は、CANネットワーク712から受信したメッセージの受信処理を行う(S1001)。
モータECU702は、識別子に基づいて、受信したメッセージの種類を判定する(S1002)。ここでは、制御メッセージを受信したと判定する。そして、モータECU702はメッセージの内容を判定する(S1004)。ここでは、バッテリECU713からのモータ出力許可信号であると判定する。そして、モータECU702はモータ716への出力許可フラグをセットする(S1005)。
次に、モータECU702は、出力許可フラグがセットされているかどうかを判定する(S1007)。このとき、モータECU702は出力許可フラグがセットされているため、モータECU702は制御値に基づいて、モータ716を制御する。ここでは、モータECU702の制御値は初期値となる。
時刻T1509では、エンジンECU707は、時刻T1206より1ms経過していることからオフセット時間が経過したと判定し、モータECU702へ、識別子0x400の制御メッセージを送信する(S1106)。
時刻T1510では、モータECU702はメッセージを受信し、以下のメッセージ受信時の処理を開始する。
モータECU702の通信インタフェース部706は、CANネットワーク712から受信したメッセージの受信処理を行う(S1001)。
モータECU702は、識別子に基づいて、受信したメッセージの種類を判定する(S1002)。ここでは、制御メッセージを受信したと判定する。そして、モータECU702はメッセージの内容を判定する(S1004)。ここでは、エンジンECU707からのモータ716の必要出力値であると判定する。そして、モータECU702は受信メッセージから制御値を計算する(S1006)。
次に、モータECU702は、出力許可フラグがセットされているかどうかを判定する(S1007)。このとき、モータECU702は、出力許可フラグがセットされているため、モータECU702は制御値に基づいて、モータ716を制御する(S1009)。ここでは、モータECU702の制御値は受信した制御メッセージから計算された計算値となる。
このようにして、本実施の形態においては、本発明の通信システムとなるハイブリッド車両システム701では、スリープ状態からウェイクアップ状態へ移行した直後に、モータECU702は、所定の順序である、バッテリECU713、エンジンECU707という順で、制御メッセージを受信できるので、エンジンECU707からのモータ716の必要出力値となる制御メッセージを受信した時点で、モータECU702には、バッテリECU713からのモータ出力許可信号である制御メッセージが受信でき出力許可フラグがセットされている。このため、モータECU702は、スイッチパネル810の操作によってウェイクアップ状態へ移行後できる限り短時間のうちに、エンジンECU707からの必要出力値から計算した計算値でモータ716を制御することができる。
このようなハイブリッド車両システム701では、エンジンECU707およびバッテリECU713は、モータECU702をスリープ状態からウェイクアップ状態へ移行させるウェイクアップメッセージの識別子(車速が60km以下の場合は0x350、スイッチパネル810の操作によるスポーツ運転モードとなった場合は0x500)により自身が送信する制御メッセージのオフセット時間を設定する事ができる。このため、モータECU702は、ウェイクアップ状態へ移行させられた事象に基づいたできる限り短時間のうちに、エンジンECU707からの必要出力値から計算した計算値でモータ716を制御することができる。
以上のように、実施の形態3によれば、ウェイクアップメッセージを送信する制御装置が、オフセット時間を指定するウェイクアップメッセージを送信し、ウェイクアップメッセージを受信した他の制御装置は、制御装置毎に受信したウェイクアップメッセージで指定されるオフセット時間経過後に制御メッセージを送信する。このことで、スリープ状態からウェイクアップ状態へ移行した制御装置は、ウェイクアップへの移行事象を考慮した時間において他の制御装置が送信する制御メッセージを所定の順序で受信することができ、短時間で所定の処理を開始することができる。
ここで、制御メッセージを送信する制御装置からウェイクアップメッセージを送信することで、制御メッセージを送信する制御装置が入手する車両状態と連携したタイミングで対象となる制御装置をスリープ状態からウェイクアップ状態へ移行することができる。
一方で、制御メッセージを送信しない制御装置からウェイクアップメッセージを送信することで、制御メッセージを送信する制御装置を意識しない車両状態とは独立したタイミングで、対象となる制御装置をスリープ状態からウェイクアップ状態へ移行することができる。
また、一方で、上記実施の形態3において、ウェイクアップメッセージを送信する制御装置は識別子の異なる複数のウェイクアップメッセージを保有してよい。このようにする事で、ウェイクアップを指示する制御装置の状態に合わせて他の制御装置のオフセット時間を指定することが出来る。
さらにまた、上記実施の形態3において、ウェイクアップメッセージの識別子に基づいて、エンジンECU707およびバッテリECU713はそれぞれ制御メッセージのオフセット時間を決定したが、ウェイクアップメッセージのデータ内容、識別子とデータ内容の組み合わせ等に基づいてオフセット時間を決定しても、同様の効果が得られる。
さらにまた、上記実施の形態1〜3において、CSMA/CA方式の通信プロトコルとしてCANを用いたが、これに限る物ではない。
さらに、本実施の形態1〜3において、エンジンECU707がモータECU702のスリープ状態/ウェイクアップ状態へ切り替えるために、スリープメッセージ/ウェイクアップメッセージを送信するとしたが、逆としても良く、またエンジンECU707、バッテリECU713以外の制御装置がスリープメッセージ/ウェイクアップメッセージを送信する構成としても良い。
さらにまた、本実施の形態1〜3において、モータECU702を第一種の制御装置、エンジンECU707、バッテリECU713、スイッチユニット800を第二種の制御装置としたが、第一種の制御装置と第二種の制御装置は同じ制御装置であっても良い。
601 通信システム、602 第一種の制御装置、603 スリープ移行処理部、604 ウェイクアップ移行処理部、605 送信要求メッセージ送信部、606,611,615 通信インタフェース部、607,613 第二種の制御装置、608 スリープメッセージ送信部、609 ウェイクアップメッセージ送信部、610,614 制御メッセージ送信部、612 ネットワーク、620,621 オフセット時間決定部、701 ハイブリッド車両システム(通信システム)、702 モータECU、703 スリープ移行処理部、704 ウェイクアップ移行処理部、705 送信要求メッセージ送信部、706,711,715,815 通信インタフェース部、707 エンジンECU、708 スリープメッセージ送信部、709,809 ウェイクアップメッセージ送信部、710,714 制御メッセージ送信部、720,721 オフセット時間決定部、712 CANネットワーク、713 バッテリECU、716 モータ、717 エンジン、718 車速センサ、719 バッテリ、800 スイッチユニット、810 スイッチパネル。
この発明は、識別子を含むメッセージが送受信されるネットワークに複数の制御装置が接続されて構成された通信システムであって、前記制御装置は、第一の制御装置と少なくとも2つの第二の制御装置とを含み、前記第一の制御装置は、前記ネットワークを介してメッセージの送受信を行う通信インタフェース部と、省電力状態であるスリープ状態への移行処理を行うスリープ移行処理部と、通常処理状態であるウェイクアップ状態への移行処理を行うウェイクアップ移行処理部と、前記スリープ状態から前記ウェイクアップ状態へ移行したときに、前記第二の制御装置へ、前記第一の制御装置の制御対象の制御に必要な情報を含んだ制御メッセージの送信要求を行うための送信要求メッセージを送信する送信要求メッセージ送信部とを備え、前記第二の制御装置は、前記ネットワークを介してメッセージの送受信を行う通信インタフェース部と、前記第一の制御装置に前記制御メッセージを送信する制御メッセージ送信部と、前記第一の制御装置からの前記送信要求メッセージを受信した時点から前記制御メッセージの送信までのオフセット時間を決定するオフセット時間決定部とを備え、前記第二の制御装置の各々は、前記第一の制御装置から前記送信要求メッセージを受信した後に、自身の前記オフセット時間決定部が決定する互いに異なるオフセット時間経過後に、前記制御メッセージを送信することを特徴とする通信システムである。
この発明は、識別子を含むメッセージが送受信されるネットワークに複数の制御装置が接続されて構成された通信システムであって、前記制御装置は、第一の制御装置と少なくとも2つの第二の制御装置とを含み、前記第一の制御装置は、前記ネットワークを介してメッセージの送受信を行う通信インタフェース部と、省電力状態であるスリープ状態への移行処理を行うスリープ移行処理部と、通常処理状態であるウェイクアップ状態への移行処理を行うウェイクアップ移行処理部と、前記スリープ状態から前記ウェイクアップ状態へ移行したときに、前記第二の制御装置へ、前記第一の制御装置の制御対象の制御に必要な情報を含んだ制御メッセージの送信要求を行うための送信要求メッセージを送信する送信要求メッセージ送信部とを備え、前記第二の制御装置は、前記ネットワークを介してメッセージの送受信を行う通信インタフェース部と、前記第一の制御装置に前記制御メッセージを送信する制御メッセージ送信部と、前記第一の制御装置からの前記送信要求メッセージを受信した時点から前記制御メッセージの送信までのオフセット時間を決定するオフセット時間決定部とを備え、前記第二の制御装置の各々は、前記第一の制御装置から前記送信要求メッセージを受信した後に、自身の前記オフセット時間決定部が決定する互いに異なるオフセット時間経過後に、前記制御メッセージを送信することを特徴とする通信システムであるので、ネットワークに接続された第一の制御装置がスリープ状態からウェイクアップ状態へ移行した際、他の制御装置である第二の制御装置からの制御メッセージを所定の順序で受信し、所定の処理を短時間で開始することができる。
この発明は、識別子を含むメッセージが送受信されるネットワークに複数の制御装置が接続されて構成された通信システムであって、前記制御装置は、第一の制御装置と少なくとも2つの第二の制御装置とを含み、前記第一の制御装置は、前記ネットワークを介してメッセージの送受信を行う通信インタフェース部と、省電力状態であるスリープ状態への移行処理を行うスリープ移行処理部と、通常処理状態であるウェイクアップ状態への移行処理を行うウェイクアップ移行処理部と、前記スリープ状態から前記ウェイクアップ状態へ移行したときに、前記第二の制御装置へ、前記第一の制御装置の制御対象の制御に必要な情報を含んだ制御メッセージの送信要求を行うための送信要求メッセージを送信する送信要求メッセージ送信部とを備え、前記第二の制御装置は、前記ネットワークを介してメッセージの送受信を行う通信インタフェース部と、前記第一の制御装置に前記制御メッセージを送信する制御メッセージ送信部と、前記第一の制御装置からの前記送信要求メッセージを受信した時点から前記制御メッセージの送信までのオフセット時間を決定するオフセット時間決定部とを備え、前記第二の制御装置の各々は、前記第一の制御装置から前記送信要求メッセージを受信した後に、前記第一の制御装置が前記第二の制御装置からの前記制御メッセージを所定の順序で受信するように、自身の前記オフセット時間決定部が決定する互いに異なるオフセット時間経過後に、前記制御メッセージを送信することを特徴とする通信システムである。
この発明は、識別子を含むメッセージが送受信されるネットワークに複数の制御装置が接続されて構成された通信システムであって、前記制御装置は、第一の制御装置と少なくとも2つの第二の制御装置とを含み、前記第一の制御装置は、前記ネットワークを介してメッセージの送受信を行う通信インタフェース部と、省電力状態であるスリープ状態への移行処理を行うスリープ移行処理部と、通常処理状態であるウェイクアップ状態への移行処理を行うウェイクアップ移行処理部と、前記スリープ状態から前記ウェイクアップ状態へ移行したときに、前記第二の制御装置へ、前記第一の制御装置の制御対象の制御に必要な情報を含んだ制御メッセージの送信要求を行うための送信要求メッセージを送信する送信要求メッセージ送信部とを備え、前記第二の制御装置は、前記ネットワークを介してメッセージの送受信を行う通信インタフェース部と、前記第一の制御装置に前記制御メッセージを送信する制御メッセージ送信部と、前記第一の制御装置からの前記送信要求メッセージを受信した時点から前記制御メッセージの送信までのオフセット時間を決定するオフセット時間決定部とを備え、前記第二の制御装置の各々は、前記第一の制御装置から前記送信要求メッセージを受信した後に、前記第一の制御装置が前記第二の制御装置からの前記制御メッセージを所定の順序で受信するように、自身の前記オフセット時間決定部が決定する互いに異なるオフセット時間経過後に、前記制御メッセージを送信することを特徴とする通信システムであるので、ネットワークに接続された第一の制御装置がスリープ状態からウェイクアップ状態へ移行した際、他の制御装置である第二の制御装置からの制御メッセージを所定の順序で受信し、所定の処理を短時間で開始することができる。

Claims (6)

  1. 識別子を含むメッセージが送受信されるネットワークに複数の制御装置が接続されて構成された通信システムであって、
    前記制御装置は、第一の制御装置と少なくとも2つの第二の制御装置とを含み、
    前記第一の制御装置は、
    前記ネットワークを介してメッセージの送受信を行う通信インタフェース部と、
    省電力状態であるスリープ状態への移行処理を行うスリープ移行処理部と、
    通常処理状態であるウェイクアップ状態への移行処理を行うウェイクアップ移行処理部と、
    前記スリープ状態から前記ウェイクアップ状態へ移行したときに、前記第二の制御装置へ、前記第一の制御装置の制御対象の制御に必要な情報を含んだ制御メッセージの送信要求を行うための送信要求メッセージを送信する送信要求メッセージ送信部と
    を備え、
    前記第二の制御装置は、
    前記ネットワークを介してメッセージの送受信を行う通信インタフェース部と、
    前記第一の制御装置に前記制御メッセージを送信する制御メッセージ送信部と、
    前記第一の制御装置からの送信要求メッセージを受信した時点から前記制御メッセージの送信までのオフセット時間を決定するオフセット時間決定部と
    を備え、
    前記第二の制御装置の各々は、前記第一の制御装置から前記送信要求メッセージを受信した後に、自身の前記オフセット時間決定部が決定する互いに異なるオフセット時間経過後に、前記制御メッセージを送信する
    ことを特徴とする通信システム。
  2. 前記第二の制御装置の前記オフセット時間決定部は、予め記憶されている値を前記オフセット時間として設定することを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  3. 前記第二の制御装置の前記オフセット時間決定部は、前記第一の制御装置から受信した前記送信要求メッセージの識別子に基づいて、オフセット時間を決定することを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  4. 前記第二の制御装置のうちの少なくとも1つが、
    前記第一の制御装置をウェイクアップ状態へ移行させるためのウェイクアップメッセージを送信するウェイクアップメッセージ送信部
    をさらに備え、
    前記第二の制御装置の前記オフセット時間決定部は、ウェイクアップメッセージを受信したときに、当該ウェイクアップメッセージの識別子に基づいて、前記オフセット時間を決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  5. 前記制御装置は、第三の制御装置をさらに含み、
    前記第三の制御装置は、
    前記ネットワークを介してメッセージの送受信を行う通信インタフェース部と、
    前記第一の制御装置をウェイクアップ状態へ移行させるためのウェイクアップメッセージを送信するウェイクアップメッセージ送信部と
    を備え、
    前記第二の制御装置の前記オフセット時間決定部は、前記ウェイクアップメッセージ送信部を有する前記第二の制御装置および前記第三の制御装置のいずれか一方から、ウェイクアップメッセージを受信したときに、当該ウェイクアップメッセージの識別子に基づいて、前記オフセット時間を決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  6. 識別子を含むメッセージが送受信されるネットワークに複数の制御装置が接続されて構成された通信システムにおける通信方法であって、
    前記通信システムは、前記制御装置として、第一の制御装置と少なくとも2つの第二の制御装置とを含み、
    前記第一の制御装置により、前記第一の制御装置が省電力状態であるスリープ状態から通常処理状態であるウェイクアップ状態へ移行したときに、前記第二の制御装置へ、前記第一の制御装置の制御対象の制御に必要な情報を含んだ制御メッセージの送信要求を行うための送信要求メッセージを送信するステップと、
    前記第二の制御装置により、前記第一の制御装置から前記送信要求メッセージを受信したときに、前記第一の制御装置からの送信要求メッセージを受信した時点から前記制御メッセージの送信までのオフセット時間を決定するステップと、
    前記第二の制御装置により、前記第一の制御装置から前記送信要求メッセージを受信した時点から経過時間を計測し、前記オフセット時間経過後に、前記制御メッセージを前記第一の制御装置に送信するステップと
    を備え、
    前記第二の制御装置が決定する前記オフセット時間は、前記第二の制御装置間で互いに異なる値である
    ことを特徴とする通信方法。
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