JP3018766B2 - 電子部品の実装用ヘッド - Google Patents

電子部品の実装用ヘッド

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JP3018766B2
JP3018766B2 JP4218965A JP21896592A JP3018766B2 JP 3018766 B2 JP3018766 B2 JP 3018766B2 JP 4218965 A JP4218965 A JP 4218965A JP 21896592 A JP21896592 A JP 21896592A JP 3018766 B2 JP3018766 B2 JP 3018766B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子部品の実装用ヘッド
に係り、詳しくは、電子部品を真空吸着するノズルシャ
フトの昇降ストロークを計測できるリニヤスケールを備
えた電子部品の実装用ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】電子部品をプリント基板に実装するヘッ
ドとして、マグネットの磁気力によりノズルを上下動さ
せて、このノズルシャフトの下端部に設けられたノズル
により電子部品を真空吸着してピックアップしたり、ピ
ックアップした電子部品を基板に搭載するものが知られ
ている。以下従来の実装用ヘッドの構造を説明する。
【0003】図4において、円筒状本体ブロック1の中
央にはノズルシャフト2が垂直に挿入されており、その
下端部には電子部品Pを真空吸着するノズル3が設けら
れている。本体ブロック1の内部下方には、ノズルシャ
フト2を取り囲むように第1のマグネット4が内蔵され
ており、このマグネット4の周囲には第1のコイル5が
配置されている。このマグネット4とコイル5はパルス
モータを構成している。ノズルシャフト2はスプライン
6に保持されており、コイル5に通電すると磁気力が発
生し、この磁気力によりノズルシャフト2はθ方向に回
転し、ノズル3に吸着された電子部品Pの回転角度を設
定する。18はベアリングである。
【0004】ノズルシャフト2の上端部には筒状体7が
結合されている。この筒状体7を包囲するように有蓋筒
状のブロック8が配置されている。筒状体7とブロック
8の間にはベアリング部9が介装されている。ブロック
8の下端部には第2のマグネット11が設けられてい
る。またこのマグネット11を包囲するように、本体ブ
ロック1には第2のコイル12が設けられている。この
マグネット11とコイル12はボイスコイルモータ(V
CM)を構成しており、コイル12に通電すると磁気力
が発生し、その磁気力によりノズル3はノズルシャフト
2と一体的に上下動し、ウェハやトレイなどに備えられ
た電子部品Pを真空吸着してピックアップし、あるいは
リードフレームやプリント基板などの基板に電子部品P
を搭載する。
【0005】ブロック8の上面にはL字形のアーム13
がビス14により片持ち状に固着されている。アーム1
3の先端部に設けられた垂直な自由端部13aの外面に
はリニヤスケール15が設けられており、その目盛を読
取り部16で読取るようになっている。
【0006】このヘッドは上記のように構成されてお
り、電子部品Pをピックアップしたり基板に搭載すると
きは、第2のコイル12に通電してノズルシャフト2を
上下動させる。この場合ノズルシャフト2と一体的に上
下動するリニヤスケール15の目盛を読取り部16で読
取ってノズルシャフト2の上下動ストロークを制御して
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ノズルシャフト2の上
下動ストロークに狂いを生じると、ピックアップミスや
搭載ミスが発生する。したがってリニヤスケール15の
目盛を読取り部16で正確に読取りながら、コイル12
への通電量などを制御しなければならない。ところが従
来の構成では、リニヤスケール15が設けられたアーム
13は片持ち状にブロック8に支持され、且つその自由
端部13aにリニヤスケール15が形成されているた
め、ノズルシャフト2が上下動するとアーム13にたわ
みが生じてその自由端部13aにかなりの上下方向の振
動が生じ、しかもベアリング部9にがたが生じることか
ら、リニヤスケール15はノズルシャフト2の上下動に
正確に追随して上下動できず、したがってノズルシャフ
ト2の実際の上下動量とリニヤスケール15の上下動量
に微妙な差異が生じて、読取り部16の読取り量に誤差
が生じてしまい、その結果、ノズルシャフト2の上下動
制御に狂いを生じるという問題点があった。
【0008】殊に、電子部品Pをリードフレームやプリ
ント基板に高速度で搭載するためには、ノズルシャフト
の上下動の速度を高速化しなければならないが、高速化
すればするほど、アーム13の振動やベアリング部9の
がたは大きくなって上記差異も大きくなるため、このこ
とが高速化を阻害する大きな原因になっていた。
【0009】そこで本発明は上記従来手段の問題点を解
消し、ノズルシャフトの上下動量を正確に読取りなが
ら、ノズルシャフトの上下動ストロークを厳密に制御で
きる手段を備えた電子部品の実装用ヘッドを提供するこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】このために本発明は、ノ
ズルシャフトに円筒部をこのノズルシャフトと同軸的に
結合し、この円筒部の外周面にリニヤスケールの目盛を
形成するとともに、この円筒部の外方にこの目盛を読取
る読取り部を設けている。
【0011】
【作用】上記構成によれば、目盛が形成された円筒部は
ノズルシャフトと完全に一体的に上下動するので、ノズ
ルシャフトの動きと目盛の動きに差異は生じず、ノズル
シャフトの実際の上下動量を読取り部で正確に読取りな
がら、ノズルシャフトの上下動ストロークを厳密に制御
でき、したがって電子部品のピックアップミスや搭載ミ
スを解消できる。
【0012】
【実施例】次に、図面を参照しながら本発明の実施例を
説明する。
【0013】図1は電子部品実装装置の斜視図である。
10は実装用ヘッドであり、移動手段30に駆動されて
Y方向に移動する。まず移動手段30の構造を説明す
る。311はダイレクトモータであって、水平なガイド
312と、このガイド312上をスライドするスライダ
313を有している。上記ヘッド10はこのスライダ3
13に装着されており、スライダ313と一体的にY方
向に移動する。314はガイド312に設けられたコイ
ル、315、316はスライダ313の下面に設けられ
たマグネットとヨークである。スライダ313には空気
受を構成するエア孔(図外)が穿設されており、ガイド
312上にわずかに浮上する。したがってコイル314
に通電すると、マグネット315との間に磁気力が生
じ、スライダ313はガイド312に沿ってY方向に摺
動する。
【0014】移動手段30の下方にはリードフレームL
FをX方向に搬送するコンベア40が設けられている。
この搬送路の上方にはディスペンサ50が配設されてお
り、そのノズル51からボンド52を吐出してリードフ
レームLFのアイランド53に塗布する。また移動手段
30の前方下部にはウェハ60が設けられている。ウェ
ハ60の下方には、ウェハ60の電子部品Pを下方から
突上げるエジェクタ61が設けられている。
【0015】リードフレームLFがコンベア40により
ピッチ送りされる際に、ディスペンサ50はリードフレ
ームLFのアイランド53上にボンド52を塗布する。
また移動手段30が駆動することにより、ヘッド10は
ウェハ60とリードフレームLFの間を往復動し、ウェ
ハ60の直上でノズル3が上下動することによりウェハ
60の電子部品Pをノズル3に真空吸着してピックアッ
プし、またアイランド53の直上でノズル3が上下動す
ることによりアイランド53に塗布されたボンド52上
に電子部品Pを搭載する。
【0016】次にヘッド10の構造を説明する。図2は
ヘッド10の斜視図である。なお図4に示す従来のヘッ
ドと同一部品には同一符号を付与している。1はヘッド
10の主体となる円筒状の本体ブロックであり、その中
央にはノズルシャフト2が挿入されており、ノズルシャ
フト2の下端部にはノズル3が装着されている。
【0017】図3はヘッド10の断面図である。本体ブ
ロック1の内部下方には、ノズルシャフト2を取り囲む
ように第1のマグネット4が内蔵されており、このマグ
ネット4の周囲には第1のコイル5が配置されている。
ノズルシャフト2はスプライン6に保持されており、コ
イル5に通電すると磁気力が発生し、この磁気力により
ノズルシャフト2はθ方向に回転する。
【0018】ノズルシャフト2の上部にはブロック21
がこのノズルシャフト2と同軸的に結合されており、こ
のブロック21の下部には第2のマグネット11が装着
されている。このマグネット11を包囲するように第2
のコイル12が設けられている。このマグネット11と
コイル12はボイスコイルモータ(VCM)を構成して
おり、コイル12に通電すると磁気力が発生し、その磁
気力によりノズルシャフト2はZ方向に上下動する。な
お、マグネット4、11やコイル5、12の配設仕様は
本実施例に限定されないことは勿論である。ノズル3は
ノズルシャフト2と一体的に上下動し、ウェハ60に備
えられた電子部品Pを真空吸着してピックアップし、あ
るいはリードフレームLFのアイランド53に電子部品
Pを搭載する。
【0019】ブロック21の上部には円筒部21aが形
成されている。この円筒部21aは本体ブロック1の上
方へ突出している。この円筒部21aには円筒形のリニ
ヤスケール22が止具23とビス24により一体的に組
み付けられている。図2に示すように、このリニヤスケ
ール22の外周面には、目盛としての回転方向用モアレ
26と上下方向用モアレ27が格子状に形成されてい
る。またこのリニヤスケール22の外方には第1の読取
り部16Aと第2の読取り部16Bが設けられており、
それぞれ回転方向用モアレ26と上下方向用モアレ27
を読取る。このモアレ27はリニヤスケール22の外周
面にリング状に形成されている。
【0020】上記構成において、第1のコイル5に通電
して磁気力を発生させると、ノズルシャフト2はθ方向
に回転し、その回転角度は第1の読取り部16Aが回転
方向モアレ26を読取ることにより検出され、その読取
り結果によりコイル5への通電量が制御される。すなわ
ち図4に示す従来手段の、マグネット4とコイル5はパ
ルスモータを構成していたが、この本ヘッド10のマグ
ネット4とコイル5はサーボモータを構成しており、読
取り結果をフィードバックしながら、ノズルシャフト2
の回転量を正確に制御し、電子部品Pの回転角度を設定
する。
【0021】また第2のコイル12に通電して磁気力を
生じさせると、その磁気力によりノズルシャフト2は上
下動し、その上下動量は第2の読取り部16Bが上下方
向モアレ27を読取ることにより検知され、その読取り
結果によりコイル12への通電量が制御される。
【0022】図3に示すように、このヘッド10のリニ
ヤスケール22はブロック21を介してノズルシャフト
2に一体的に組み付けられており、図4に示す従来手段
のように、ベアリング部9やアーム13は介在していな
いので、リニヤスケール22はノズルシャフト2の動き
に完全に追随して動くことができる。したがってノズル
シャフト2の実際の動きを正確に検知しながら、ノズル
シャフト2の上下動量や回転量を厳密に制御でき、電子
部品Pのピックアップミスや搭載ミスを解消できる。
【0023】またノズル3に真空吸着された電子部品P
の水平方向の回転角度の設定を行うために、ノズルシャ
フト2をその軸心を中心に回転させる場合、円筒部21
aはノズルシャフト2と一体的に回転するが、モアレ2
7は円筒部21aの外周面にリング状に形成されている
ので、円筒部21aが回転してもこのモアレ27は常に
読取り部16Bの対向位置にあり、読取り部16Bによ
り上下動量を読取ることができる。
【0024】本発明は種々の設計変更が可能であって、
例えば回転方向モアレ26とその読取り部16Aを設け
ずに、マグネット4とコイル5は従来手段と同様にパル
スモータとしてもよい。また上記実施例は、ウェハ60
の電子部品PをリードフレームLFに搭載する電子部品
実装装置を例にとって説明したが、抵抗チップ、コンデ
ンサチップ、ICなどの電子部品をプリント基板に搭載
する電子部品実装装置のヘッドにも適用できる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、目
盛が形成された円筒部はノズルシャフトと一体的に上下
動するので、ノズルシャフトの実際の上下動量を正確に
検出しながらその上下動を厳密に制御でき、したがって
上下動の狂いによる電子部品のピックアップミスや搭載
ミスを解消できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る電子部品実装装置の斜
視図
【図2】本発明の一実施例に係る実装用ヘッドの斜視図
【図3】本発明の一実施例に係る実装用ヘッドの断面図
【図4】従来の実装用ヘッドの断面図
【符号の説明】
1 本体ブロック 2 ノズルシャフト 3 ノズル 10 実装用ヘッド 11 マグネット 12 コイル 16 読取り部 21a 円筒部 22 リニヤスケール 27 目盛(モアレ)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】本体ブロックと、この本体ブロックの中央
    に上下動自在且つ回転自在に挿入されたノズルシャフト
    と、このノズルシャフトの下端部に設けられた電子部品
    を真空吸着するノズルと、通電することにより磁気力を
    発生させてこのノズルシャフトを上下動させるコイル
    と、このノズルシャフトに同軸的に結合されてこのノズ
    ルシャフトと一体的に上下動し且つ回転する円筒部とを
    備え、この円筒部の外周面にリニヤスケールの目盛を形
    成するとともに、この円筒部の外方にこの目盛を読取る
    読取り部を設けたことを特徴とする電子部品の実装用ヘ
    ッド。
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